JPH06313267A - 高熱伝導性繊維あるいは繊維製品 - Google Patents
高熱伝導性繊維あるいは繊維製品Info
- Publication number
- JPH06313267A JPH06313267A JP10249993A JP10249993A JPH06313267A JP H06313267 A JPH06313267 A JP H06313267A JP 10249993 A JP10249993 A JP 10249993A JP 10249993 A JP10249993 A JP 10249993A JP H06313267 A JPH06313267 A JP H06313267A
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- JP
- Japan
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- fiber
- thermal conductivity
- fibers
- thermally conductive
- microparticles
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高熱伝導性が付与された繊維あるいは繊維製
品を提供することで夏期に好適な衣料分野における製品
の普及を図る。 【構成】 熱伝導率（Cal/s・cm℃）が０．２以上のファ
インセラミックスの微粒子の分散溶液を用い、天然繊維
又は合成繊維、あるいは該繊維の一方又は両方よりなる
生地に含浸、浸漬、塗布、染色などの手段により前記微
粒子を固着させて熱伝導性を高めるもので、ファインセ
ラミックスとしては窒化アルミニウム、炭化けい素、ベ
リリアなどが代表的な微粒子である。
品を提供することで夏期に好適な衣料分野における製品
の普及を図る。 【構成】 熱伝導率（Cal/s・cm℃）が０．２以上のファ
インセラミックスの微粒子の分散溶液を用い、天然繊維
又は合成繊維、あるいは該繊維の一方又は両方よりなる
生地に含浸、浸漬、塗布、染色などの手段により前記微
粒子を固着させて熱伝導性を高めるもので、ファインセ
ラミックスとしては窒化アルミニウム、炭化けい素、ベ
リリアなどが代表的な微粒子である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、放熱性の高い繊維ある
いは繊維製品に関するもので、特に衣料分野において好
適な使用状態が得られる。
いは繊維製品に関するもので、特に衣料分野において好
適な使用状態が得られる。
【０００２】
【従来の技術】繊維製品と称されるものは、日常生活の
あらゆる分野に広く利用され、装飾的な用途から機能性
を追及したものまで多岐に亘る。この中で衣類は一つの
機能として体温を保持するように作用するから、下着や
肌着などの場合肌に密着するので、当然体温が上昇す
る。これを抑制するために発汗作用がおき、これによっ
て気化熱が体表面よりうばわれることにより体温を降下
させようとする。従って汗を吸収する機能を有する繊維
が肌着として用いられ、その中でも綿布が最良の素材と
して使用され今日に至っている。このような肌に接する
製品いわゆる衣料分野の繊維製品においては壮快感、吸
湿性、保温性などが主に求められている。ところで高
温、多湿な環境下では、吸湿性と放熱性の両方をもつ繊
維が要求されるが、一般的に天然繊維と合成繊維は各々
特有の機能を有している。天然繊維は吸湿性と保温性に
優れており、合成繊維は吸湿性に劣るが保温性は有して
いる。スポーツ用衣料などのように直接肌に接するよう
に着用されるもので例えばシャツ類では、吸湿が過剰と
なった場合はそれ以上吸湿は行われず濡れた状態にな
り、生地が肌にへばりつき運動機能を阻害する。このよ
うな場合は、生地を二重構造とし、肌に接する側に合成
繊維を配しその上層側に天然繊維を配して運動機能性を
向上させている。又、日常生活において着用する肌着類
は、冬期においては保温が最も大切であるが、夏期にあ
っては、吸湿もさることながら放熱性が要求される。し
かしながら、これらの放熱性と吸湿性を兼備した肌着と
しては従来麻製品や強撚糸を使用したサッカーとよばれ
る製品があるが、いずれも肌への接触面積を少なくし空
気の通路を大きくするようにしたものであり、特に繊維
製品自体の熱伝導性を良くして放熱効果を高めたものは
現在迄見当らない。
あらゆる分野に広く利用され、装飾的な用途から機能性
を追及したものまで多岐に亘る。この中で衣類は一つの
機能として体温を保持するように作用するから、下着や
肌着などの場合肌に密着するので、当然体温が上昇す
る。これを抑制するために発汗作用がおき、これによっ
て気化熱が体表面よりうばわれることにより体温を降下
させようとする。従って汗を吸収する機能を有する繊維
が肌着として用いられ、その中でも綿布が最良の素材と
して使用され今日に至っている。このような肌に接する
製品いわゆる衣料分野の繊維製品においては壮快感、吸
湿性、保温性などが主に求められている。ところで高
温、多湿な環境下では、吸湿性と放熱性の両方をもつ繊
維が要求されるが、一般的に天然繊維と合成繊維は各々
特有の機能を有している。天然繊維は吸湿性と保温性に
優れており、合成繊維は吸湿性に劣るが保温性は有して
いる。スポーツ用衣料などのように直接肌に接するよう
に着用されるもので例えばシャツ類では、吸湿が過剰と
なった場合はそれ以上吸湿は行われず濡れた状態にな
り、生地が肌にへばりつき運動機能を阻害する。このよ
うな場合は、生地を二重構造とし、肌に接する側に合成
繊維を配しその上層側に天然繊維を配して運動機能性を
向上させている。又、日常生活において着用する肌着類
は、冬期においては保温が最も大切であるが、夏期にあ
っては、吸湿もさることながら放熱性が要求される。し
かしながら、これらの放熱性と吸湿性を兼備した肌着と
しては従来麻製品や強撚糸を使用したサッカーとよばれ
る製品があるが、いずれも肌への接触面積を少なくし空
気の通路を大きくするようにしたものであり、特に繊維
製品自体の熱伝導性を良くして放熱効果を高めたものは
現在迄見当らない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、高熱伝導性が付与された繊維あるいは繊維製品を提
供せんとすることである。
は、高熱伝導性が付与された繊維あるいは繊維製品を提
供せんとすることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、熱伝
導性率(Cal/s・cm℃)が０．２以上のセラミックス微粒子
を含浸、浸漬、塗布、染色などの手段により繊維あるい
は生地に付着させて熱伝導性を高め、空気への放熱性を
向上させるようにしたものである。
導性率(Cal/s・cm℃)が０．２以上のセラミックス微粒子
を含浸、浸漬、塗布、染色などの手段により繊維あるい
は生地に付着させて熱伝導性を高め、空気への放熱性を
向上させるようにしたものである。
【０００５】又、ファインセラミックスとしては窒化ア
ルミニウム（AlN）、炭化けい素（SiC）、ベリリア（Be
O）などを用いることでより好適な放熱性能が得られ
る。
ルミニウム（AlN）、炭化けい素（SiC）、ベリリア（Be
O）などを用いることでより好適な放熱性能が得られ
る。
【０００６】
【実施例１】本発明の一実施例として肌に無害な窒化ア
ルミニウム微粒子（以下AlN粒子という）を用いた例を
説明する。むろんこれ以外にも炭化けい素（SiC）、ベ
リリア（BeO）など熱伝導率の高いファインセラミック
スが使用できる。常圧焼結法で得られるAlN粒子の粒径
１０μ以下のものを２００ｇとヒュームドシリカ２ｇを
粉体ミキサーに入れ撹拌する。均一に分散させた後、分
散剤３ｇと１０ｇのアクリル系顔料用バインダーを２０
ｇ／ｌの割合で混合し、ホモミキサーによる撹拌を行っ
た。この分散溶液を原液とし６種類の生地浸漬液を作っ
た。沈殿物は殆ど観察されなかった。
ルミニウム微粒子（以下AlN粒子という）を用いた例を
説明する。むろんこれ以外にも炭化けい素（SiC）、ベ
リリア（BeO）など熱伝導率の高いファインセラミック
スが使用できる。常圧焼結法で得られるAlN粒子の粒径
１０μ以下のものを２００ｇとヒュームドシリカ２ｇを
粉体ミキサーに入れ撹拌する。均一に分散させた後、分
散剤３ｇと１０ｇのアクリル系顔料用バインダーを２０
ｇ／ｌの割合で混合し、ホモミキサーによる撹拌を行っ
た。この分散溶液を原液とし６種類の生地浸漬液を作っ
た。沈殿物は殆ど観察されなかった。
【０００７】使用した生地としては綿１００％ツイルと
ナイロン１００％トリコットサテン起毛地を用いて連続
染色法と同一手法にてパッディングを行ない１６０℃で
９０秒間乾燥を行なった。着色こそされないが、外観的
には色彩原料が繊維を覆った格好になっている。マング
ルに於けるピックアップ率は綿の方が６３％、ナイロン
が１００％であった。本実施例では表１に示すように６
種類の浸漬液にてサンプルを作ったもの及びバインダの
みによるものと全く生地のみのものとを比較サンプルと
して作成し、比較検討した。
ナイロン１００％トリコットサテン起毛地を用いて連続
染色法と同一手法にてパッディングを行ない１６０℃で
９０秒間乾燥を行なった。着色こそされないが、外観的
には色彩原料が繊維を覆った格好になっている。マング
ルに於けるピックアップ率は綿の方が６３％、ナイロン
が１００％であった。本実施例では表１に示すように６
種類の浸漬液にてサンプルを作ったもの及びバインダの
みによるものと全く生地のみのものとを比較サンプルと
して作成し、比較検討した。
【０００８】
【表１】
【０００９】放熱性を比較する手段として赤外線サーモ
ヴューワを用いた。測定装置としては、板厚０．２mmで
直径１００mm、長さ２００mmの温水を通じうる容器に、
体温とほぼ同等の３６℃の温水を循環させたものを用
い、この容器の外面に上記試験生地（サンプルNo.０〜
７）を１重に巻き付け試験体とし、時間経過につれて上
昇する生地の表面温度状態を観察した。赤外線カメラの
前方１ｍの所に試験体をおき、３６℃近辺になったとき
にモニター上に赤色が表示されるように端末機を調整し
た。室温は２０℃、湿度６５％の室条件とした。そして
温水容器に試験生地を巻き付けた直後から３６℃の赤色
表示になる迄の時間を計測したが、その結果を表１に示
す。
ヴューワを用いた。測定装置としては、板厚０．２mmで
直径１００mm、長さ２００mmの温水を通じうる容器に、
体温とほぼ同等の３６℃の温水を循環させたものを用
い、この容器の外面に上記試験生地（サンプルNo.０〜
７）を１重に巻き付け試験体とし、時間経過につれて上
昇する生地の表面温度状態を観察した。赤外線カメラの
前方１ｍの所に試験体をおき、３６℃近辺になったとき
にモニター上に赤色が表示されるように端末機を調整し
た。室温は２０℃、湿度６５％の室条件とした。そして
温水容器に試験生地を巻き付けた直後から３６℃の赤色
表示になる迄の時間を計測したが、その結果を表１に示
す。
【００１０】モニターの表示色が赤色になる段階はある
程度測定者の主観が入るのである程度の誤差は生じてい
るが、窒化アルミニウム粒子の添加量が多くなると、熱
の移動時間が短くなる傾向がはっきりと表より読み取れ
る。ナイロン生地の方が余分に時間がかかっているのは
繊維自体の熱伝導率にもよるが、本実施例に用いた生地
の片面に起毛加工が施こされているのでそこに空気層が
介在していたことが主な原因と考えられる。
程度測定者の主観が入るのである程度の誤差は生じてい
るが、窒化アルミニウム粒子の添加量が多くなると、熱
の移動時間が短くなる傾向がはっきりと表より読み取れ
る。ナイロン生地の方が余分に時間がかかっているのは
繊維自体の熱伝導率にもよるが、本実施例に用いた生地
の片面に起毛加工が施こされているのでそこに空気層が
介在していたことが主な原因と考えられる。
【００１１】なお、本発明において繊維製品とは、編織
物の他に不織布も含み又、これらの複合物もむろん含ま
れる。
物の他に不織布も含み又、これらの複合物もむろん含ま
れる。
【００１２】
【発明の効果】本発明による繊維製品を肌着用として用
いると体温をすばやく生地表面へ移動させる熱伝導機能
によって体温の上昇を抑制することができる。又、微粒
子は比表面積が大きいことから空気に接する面積が大き
くなり放熱効果が良好となるので、実際に本発明による
繊維製品を肌着として使用すると、従来品と異なった冷
感をおぼえ特に夏期において快適な衣料用生地となる。
いると体温をすばやく生地表面へ移動させる熱伝導機能
によって体温の上昇を抑制することができる。又、微粒
子は比表面積が大きいことから空気に接する面積が大き
くなり放熱効果が良好となるので、実際に本発明による
繊維製品を肌着として使用すると、従来品と異なった冷
感をおぼえ特に夏期において快適な衣料用生地となる。
Claims (2)
- 【請求項１】 熱伝導率（cal／s・cm℃）が０．２以上
のファインセラミックスの微粒子の分散溶液を用い、天
然繊維又は合成繊維、あるいは該繊維の一方又は両方よ
りなる生地に含浸、浸漬、塗布、染色などの手段により
前記微粒子を固着させて熱伝導性を高めたことを特徴と
する繊維あるいは繊維製品。 - 【請求項２】 ファインセラミックスが窒化アルミニウ
ム（AlN）、炭化けい素（SiC）、ベリリア（BeO）など
の微粒子である請求項１に記載の繊維あるいは繊維製
品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10249993A JPH06313267A (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 高熱伝導性繊維あるいは繊維製品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10249993A JPH06313267A (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 高熱伝導性繊維あるいは繊維製品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06313267A true JPH06313267A (ja) | 1994-11-08 |
Family
ID=14329107
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10249993A Pending JPH06313267A (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 高熱伝導性繊維あるいは繊維製品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06313267A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006002014A1 (en) * | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Siemens Power Generation, Inc. | Diamond like coatings of nanofillers |
| WO2006002013A1 (en) * | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Siemens Power Generation, Inc. | Fabrics with high thermal conductivity coatings |
| US8030818B2 (en) | 2004-06-15 | 2011-10-04 | Siemens Energy, Inc. | Stator coil with improved heat dissipation |
| JP2013505373A (ja) * | 2010-07-30 | 2013-02-14 | 毛盈▲軍▼ | 風に遇って快速降温冷却の化学繊維及び該繊維を含有する織物 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP10249993A patent/JPH06313267A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006002014A1 (en) * | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Siemens Power Generation, Inc. | Diamond like coatings of nanofillers |
| WO2006002013A1 (en) * | 2004-06-15 | 2006-01-05 | Siemens Power Generation, Inc. | Fabrics with high thermal conductivity coatings |
| US7553781B2 (en) | 2004-06-15 | 2009-06-30 | Siemens Energy, Inc. | Fabrics with high thermal conductivity coatings |
| US8030818B2 (en) | 2004-06-15 | 2011-10-04 | Siemens Energy, Inc. | Stator coil with improved heat dissipation |
| JP2013505373A (ja) * | 2010-07-30 | 2013-02-14 | 毛盈▲軍▼ | 風に遇って快速降温冷却の化学繊維及び該繊維を含有する織物 |
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