JPH06312374A - 砥 石 - Google Patents

砥 石

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JPH06312374A
JPH06312374A JP9987993A JP9987993A JPH06312374A JP H06312374 A JPH06312374 A JP H06312374A JP 9987993 A JP9987993 A JP 9987993A JP 9987993 A JP9987993 A JP 9987993A JP H06312374 A JPH06312374 A JP H06312374A
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grinding
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Tetsuji Yamashita
哲二 山下
Eiji Minagawa
英治 皆川
Minoru Hoshi
稔 星
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寿命が長くかつ研削性能の高い砥石を得る。 【構成】 台金1の砥粒層形成面1Aには、結合相3内
に砥粒4を分散固定させてなる砥粒層2が形成されてい
る。ここで、結合相3にはメタルボンドが使用され、か
つ砥粒4としては、CBNとPCBNとが使用されてい
る。この砥石により研削を行うと、砥粒4に含まれるC
BNが適宜崩壊するため、研削性能が向上する。また、
砥粒4中のPCBNの存在により、研削中砥粒4が摩滅
しにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、砥粒層を有し、各種研
削加工等に使用される砥石に係り、特に、研削性能を高
め、かつ砥石の寿命を延長するための砥石の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】各種研削加工等に使用される砥石の一種
として、結合剤からなる結合相と、この結合相内に分散
固定された砥粒とからなる砥粒層を有するものがある。
この場合、結合相としては、レジンボンド、ビトリファ
イドボンド、あるいはメタルボンド等が使用され、ま
た、砥粒としては、ダイヤモンドの他、立方晶窒化ホウ
素(以下、CBNと略称する。)あるいは多結晶立方晶
窒化ホウ素(以下、PCBNと略称する。)が使用され
ている。
【0003】ここで、CBNは単一の窒化ホウ素結晶か
らなるもので、結晶がへき界性を有するため破砕性が高
い。一方、PCBNはCBNの微粒を金属やセラミック
ス等の微粉末とともに焼結させたもので、へき界性が低
い半面硬度が高く強靱である。
【0004】従って、例えばトロコイドポンプのロータ
のような耐摩耗性に優れた鉄系焼結部品の精密研削を行
う場合、砥粒としてCBNを用いた砥石(以下、CBN
砥石と称する。)で研削を行うと、研削中砥粒が適宜破
砕し、その結果常時鋭利な砥粒が研削に供されるため研
削性能が向上する。従って、研削速度が速くなり、かつ
研削に要する動力も小さくて済む。また、一般に砥粒層
と被削材とを面接触させながら研削を行う場合、研削に
伴い被削面の後端にはバリが形成されるが、CBN砥石
で研削を行うと、研削性能が高いためバリが小さくなる
という利点がある。
【0005】一方、砥粒としてPCBNを用いた砥石
(以下、PCBN砥石と称する。)で研削を行うと、砥
粒が強靱なため砥石の寿命が長く、コスト的に有利とな
る。しかも、両頭研削に用いた場合には、ワークの上下
に形成された被削面の平行度が高くなるという利点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CBN
砥石を研削に用いた場合には、砥粒が破砕しやすいので
砥粒面の消耗も速くなる。その結果、砥石の寿命が短く
なるとともに、頻繁にドレッシングやツーリングを行わ
なければならないという問題がある。一方、PCBN砥
石においては、砥粒が強靱な半面、研削に伴う摩耗によ
り砥粒の鋭利さが失われ、研削性能が低下する傾向があ
る。その結果、前記被削面の後端にはCBN砥石による
研削と比較して大きなバリが形成され、しかも、このバ
リはバレル研磨等の後処理でも除去しにくいため、前記
後処理が面倒となるという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みてなされたもので、結合相内に砥粒が分散固定された
砥粒層を有する砥石であって、前記砥粒が、CBNとP
CBNとを有するものである。
【0008】
【作用】本発明の砥石においては、砥粒がCBNを有す
るので砥粒の研削性能が高く、しかも砥粒がPCBNを
有するので砥粒の摩耗が少ない。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例につい
て、更に詳しく説明する。図1は、本発明に係わる砥石
の一実施例を示す砥石断面の拡大図である。図中符号1
は台金で、この台金1の形状は限定されず、カップ型、
ホイール型、総型等従来使用されているいかなる形状の
台金でもよい。
【0010】台金1の砥粒層形成面1Aには砥粒層2が
形成されている。この砥粒層2は、結合相3内に砥粒4
を分散固定させたもので、本実施例の場合、結合相3に
はメタルボンドが使用され、かつ砥粒4としては、CB
NとPCBNとが使用されている。ここで、砥粒4の集
中度は30〜70とすることが望ましい。これは、集中
度が30未満となると研削比が低下して研削効率が低化
する一方、集中度が70を越えると砥粒保持力が不十分
となるためである。
【0011】また、砥粒4の粒径は、CBN:PCBN
=1.3〜1.5:1とすることが望ましい。これは、
CBNの粒径がPCBNの1.3倍未満であると、PC
BNの影響が強くなってCBNの使用に伴う利点が低下
する一方、CBNの粒径がPCBNの1.5倍を越える
と、PCBNがフィラーとしてのみ作用し、研削作用が
低下するためである。
【0012】更に、砥粒4の混合比は、CBN:PCB
N=60:40〜30:70とすることが望ましい。C
BNの混合比が30%未満となると、被削面の辺縁部に
大きなバリが形成されて研削後の後処理が面倒となる一
方、CBNの混合比が60%を越えると、砥粒4の摩滅
が速くなって砥石の寿命が短縮するためである。
【0013】上記構成を有する砥石により研削を行う
と、砥粒4中のCBNが適宜崩壊し、研削性能が向上す
るため、研削速度が速く、かつ動力も小さくて済む。し
かも、被削面の後端に形成されるバリがCBN砥石によ
る研削の場合と同様小さくなるため、研削後の後処理も
容易となる。また、砥粒4中のPCBNの存在により研
削中砥粒4が摩滅しにくくなるため、砥石の寿命が長
く、コスト的に有利となる。
【0014】
【実験例】以下に実験例を示し、本発明の効果について
説明する。 実験例1 砥種の異なる砥石を用いてそれぞれ研削を行い、研削に
際し機械主軸にて消費された電流値(主軸電流値)の、
砥石降下量に伴う変化を測定した。実験に供した砥石の
砥種は以下の3種である。 (比較例1)CBN砥粒(砥粒径#140) (比較例2)CBN(砥粒径#140)+PCBN(砥
粒径#140)混合砥粒(粒径比…CBN:PCBN=
1:1) (発明例1)CBN(砥粒径#140)+PCBN(砥
粒径#200)混合砥粒(粒径比…CBN:PCBN=
1.43:1) なお、砥石の外形および結合相は同一とし、かつ同一の
研削条件で研削を行った。
【0015】研削による砥石降下量の変化に伴う主軸電
流値の変化を図2に示す。図2からわかる通り、主軸電
流値は、発明例1の砥石を用いた場合が常時最低で、か
つ砥石降下量の変化に対する主軸電流値の変化率も最も
小さかった。これは、発明例1の砥石が長時間にわたり
高い研削能力を維持可能であり、高い耐久性を有してい
ることを示している。
【0016】実験例2 実験例1に用いた3種の砥石に比較例3としてPCBN
砥粒(砥粒径#140)を加え、これら計4種の砥石を
用いて実験例1と同一の条件でそれぞれ研削を行い、被
削面の後端に形成されたバリの大きさを比較した。その
結果を表1に示す。
【0017】
【0018】表1からわかる通り、被削面の後端に形成
されたバリは、比較例1、発明例1、比較例2、比較例
3の砥石を用いた場合の順に小さくなった。また、発明
例1の砥石を用いた場合と比較例2の砥石を用いた場合
とのバリの大きさの差が25μmであるのに対し、比較
例1の砥石を用いた場合と発明例1の砥石を用いた場合
とのバリの大きさの差は5μmに過ぎなかった。これ
は、発明例1に示した砥石が比較例1の砥石にほぼ匹敵
する高い研削能力を有していることを示している。
【0019】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の砥石を用い
ることにより、寿命が長くかつ研削性能の高い砥石が得
られる。その結果、ドレッシングやツーリングの回数も
減り、かつ研削に要する動力も少なくて済むため、作業
効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る砥石断面の拡大図で
ある。
【図2】本発明の実験例1の結果を示すもので、研削に
よる砥石降下量の変化に伴う主軸電流値の変化を示す図
である。
【符号の説明】
1 台金 1A 砥粒層形成面 2 砥粒層 3 結合相 4 砥粒

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合相内に砥粒が分散固定された砥粒層
    を有する砥石であって、前記砥粒が、立方晶窒化ホウ素
    と多結晶立方晶窒化ホウ素とを有することを特徴とする
    砥石。
  2. 【請求項2】 前記結合相としてメタルボンドが用いら
    れ、かつ前記砥粒の集中度が30〜70であるととも
    に、前記砥粒の粒径が、立方晶窒化ホウ素:多結晶立方
    晶窒化ホウ素=1.3〜1.5:1とされ、しかも、前
    記砥粒の混合比が、立方晶窒化ホウ素:多結晶立方晶窒
    化ホウ素=60:40〜30:70とされていることを
    特徴とする請求項1記載の砥石。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102172902A (zh) * 2011-02-22 2011-09-07 南京航空航天大学 一种具有磨粒自锐功能的砂轮工作层制作方法
CN108818332A (zh) * 2018-07-10 2018-11-16 东北大学 一种超硬cbn砂轮及其制备方法
CN109514442A (zh) * 2018-07-10 2019-03-26 东北大学 一种cbn砂轮及其制备方法

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CN102172902A (zh) * 2011-02-22 2011-09-07 南京航空航天大学 一种具有磨粒自锐功能的砂轮工作层制作方法
CN108818332A (zh) * 2018-07-10 2018-11-16 东北大学 一种超硬cbn砂轮及其制备方法
CN109514442A (zh) * 2018-07-10 2019-03-26 东北大学 一种cbn砂轮及其制备方法

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