JPH06311445A - 映像信号のモード判別装置および再生装置ならびに映像信号のモード判別方法および再生方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正規の映像信号と，ＶＴＲのスチル再生によ
り得られる特殊な映像信号とを区別する。 【構成】 同期信号分離回路11において入力映像信号か
ら同期信号が分離され，シフトレジスタ15のクロック入
力端子に与えられる。垂直同期信号分離回路12において
垂直同期信号が抽出され，微分回路13において垂直同期
信号のリーディング・エッジが微分される。微分信号の
出力から一定期間Ｈレベルとなる信号がゲート回路14か
らシフトレジスタ15に与えられる。入力映像信号が正規
の映像信号ならばゲート回路14の出力信号がＨレベルと
なっている間に同期信号分離回路11から水平同期信号が
出力され，シフトされるのでシフトレジスタ15のＱＣ出
力はＨレベルとなる。入力映像信号が特殊の映像信号な
らばゲート回路14の出力信号がＨレベルとなっている間
同期信号分離回路11から信号は与えられず，シフトレジ
スタ15のＱＣ出力はＬレベルが保持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】この発明は，テレビジョン映像信号などの
正規の映像信号のモードとＶＴＲにおけるスチル再生な
どにより得られる特殊な映像信号のモードとを判別する
装置および方法，ならびにそのような映像信号の再生装
置および方法に関する。

【０００２】

【背景技術】テレビジョンまたはＶＴＲ等の外部装置か
ら与えられるテレビジョン映像信号などの正規のフレー
ム映像信号によって表わされる再生画像を表示装置に表
示する再生装置において，映像信号は一時的に再生装置
内のフレーム・メモリに２フィールドの映像信号が順序
良く蓄積される。フレーム・メモリに蓄積された映像信
号が読出されて表示装置に与えられて再生画像が得られ
る。

【０００３】正規の映像信号には垂直同期信号と水平同
期信号とからなる混成同期信号が含まれており，映像信
号をフレーム・メモリに蓄積する場合，画像の垂直方向
の蓄積タイミングとして映像信号に含まれる垂直同期信
号が利用される。垂直同期信号を検出することにより映
像信号のフレーム・メモリへの蓄積が開始される。

【０００４】ところがＶＴＲがスチル再生を行なってい
るときに出力される特殊な映像信号においては，再生時
における同期乱れを防止するために，正規の映像信号に
おいて垂直同期信号が挿入されている位置とは別の位置
（または同じ位置）に正規の垂直同期信号とは異なる擬
似的な垂直同期信号が挿入される。

【０００５】特殊な映像信号を再生するためにフレーム
・メモリに映像信号を蓄積する場合，垂直同期信号と擬
似同期信号を区別することができないため蓄積タイミン
グがずれてしまうことがある。１フレームを構成する２
フィールドの映像信号が順序良くフレーム・メモリに蓄
積されないことになる。

【０００６】また１フレームを構成する第１フィールド
と第２フィールドの映像信号との識別もできない。

【０００７】

【発明の開示】この発明は，正規の映像信号と特殊な映
像信号とを区別でき，かつ画像乱れがなく再生できるよ
うにすることを目的とする。

【０００８】第１の発明の映像信号のモード判別装置
は，フレーム映像信号を入力し，垂直同期信号に相当す
る同期信号のリーディング・エッジを検出する同期信号
検出手段，上記同期信号検出手段により垂直同期信号に
相当する同期信号のリーディング・エッジの検出後，所
定期間内に所定数以上のパルスが含まれているかどうか
を検出するパルス検出手段，および上記パルス検出手段
によって上記所定期間内に所定数以上のパルスが含まれ
ていることが検出されたことに応答して上記フレーム映
像信号が正規のフレーム映像信号であると判別するフレ
ーム映像信号判別手段を備えていることを特徴とする。

【０００９】第１の発明は，フレーム映像信号を入力
し，垂直同期信号に相当する同期信号のリーディング・
エッジを検出し，上記垂直同期信号に相当する同期信号
のリーディング・エッジの検出後，所定期間内に所定数
以上のパルスが含まれているかどうかを検出し，上記所
定期間内に所定数以上のパルスが含まれていることが検
出されたことに応答して，上記フレーム映像信号が正規
のフレーム映像信号であると判別することを特徴とす
る。

【００１０】第１の発明によると垂直同期信号に相当す
る同期信号のリーディング・エッジが検出され，所定期
間内に所定数以上のパルスが含まれていることが検出さ
れることにより入力映像信号が正規のフレーム映像信号
と判別される。

【００１１】正規の映像信号には混成同期信号が含ま
れ，それは垂直同期信号と水平同期信号とを含む。特殊
な映像信号に挿入される擬似同期信号中には水平同期信
号も等価パルスも含まれていない。このため入力映像信
号が正規のフレーム映像信号のときは，一定時間以内に
ある数以上のパルス数が検出される。したがってこのパ
ルス数から正規の映像信号と特殊な映像信号とを区別で
きることになる。

【００１２】所定期間はたとえば水平同期期間以上に設
定され，所定期間を垂直同期信号の期間とするとパルス
数の最大は５である。

【００１３】第２の発明の映像信号の再生装置は，フレ
ーム映像信号を入力し，垂直同期信号に相当する同期信
号のリーディング・エッジを検出する同期信号検出手
段，上記同期信号検出手段により検出された垂直同期信
号に相当する同期信号のリーディング・エッジの検出
後，所定期間内に所定数以上のパルスが含まれているか
どうかを判定するパルス判定手段，上記フレーム映像信
号を入力し，フレーム再生とフィールド再生とが可能な
映像信号再生手段，および上記判定手段によって上記所
定期間内に所定数以上のパルスが含まれていると判定し
たときにはフレーム再生を行ない，上記判定手段によっ
て上記所定期間内に所定数以上のパルスは含まれていな
いと判定したときにはフィールド再生を行なうように上
記映像信号再生手段を制御する再生制御手段を備えてい
ることを特徴とする。

【００１４】また第２の発明は，フレーム映像信号を入
力し，垂直同期信号に相当する同期信号のリーディング
・エッジを検出し，上記垂直同期信号に相当する同期信
号のリーディング・エッジの検出後，所定期間内に所定
数以上のパルスが含まれているかどうかを判定し，上記
所定期間内に所定数以上のパルスが含まれていると判定
したときには上記フレーム映像信号のフレーム再生を行
ない，上記所定期間内に所定数以上のパルスは含まれて
いないと判定したときには上記フレーム映像信号のフィ
ールド再生を行なうことを特徴とする。

【００１５】第２の発明は第１の発明におけるモード判
別の方法を利用している。

【００１６】第２の発明においては上記所定期間内に所
定数以上のパルスが含まれていると判定したときには入
力映像信号は正規のフレーム映像信号であるから，フレ
ーム再生が行なわれる。これに対し，上記所定期間内に
所定数以上のパルスが含まれていないと判定したときに
は入力映像信号は特殊な映像信号であるからフィールド
再生が行なわれる。

【００１７】したがって正規の映像信号，特殊な映像信
号にかかわらず垂直方向の同期ずれの無い再生画像が得
られることになる。第１フィールドと第２フィールドと
の判別の可否にかかわらず同期のとれた再生画像が得ら
れる。

【００１８】

【実施例】図１はこの発明の実施例を示すもので，映像
信号の再生装置の電気的構成を示すブロック図である。

【００１９】図１に示す映像信号の再生装置は入力する
映像信号がテレビジョン映像信号など正規のフレーム映
像信号のときはフレーム再生を行ない，入力する映像信
号がＶＴＲのスチル再生により得られる映像信号のよう
に特殊な映像信号のときはフィールド再生を行なう装置
である。

【００２０】再生装置に与えられる映像信号はアナログ
／ディジタル変換回路21およびモード判別回路10にそれ
ぞれ与えられる。

【００２１】入力映像信号はアナログ／ディジタル変換
回路21においてディジタル画像データに変換されフレー
ム・メモリ23に与えられる。

【００２２】モード判別回路10において再生装置に入力
する映像信号が正規のフレーム映像信号か特殊な映像信
号かどうかが判別される。再生装置に入力する映像信号
が正規の映像信号のときにはモード判別回路10における
ＱＣ出力がＨレベルとなり，特殊な映像信号のときには
モード判別回路10におけるＱＣ出力はＬレベルである。
モード判別回路10におけるＱＣ出力はＣＰＵ20に与えら
れる。

【００２３】またモード判別回路10においては再生装置
に入力する映像信号から垂直同期信号Ｖsyncに相当する
信号（再生装置の入力映像信号が正規の映像信号ならば
垂直同期信号，再生装置の入力映像信号が特殊な映像信
号ならば擬似垂直同期信号）が抽出され，抽出された垂
直同期信号に相当する信号はメモリ・コントローラ22に
与えられる。

【００２４】モード判別回路10についての詳細は後述す
る。

【００２５】メモリ・コントローラ22はＣＰＵ20によっ
て制御される。メモリ・コントローラ22が，ＣＰＵ20に
よってフィールド書込みまたはフレーム書込みのいずれ
かに制御される。この制御に応じてメモリ・コントロー
ラ22からフレーム・メモリ23にアドレス信号ならびに垂
直方向および水平方向の制御信号が与えられ，フレーム
・メモリ23に入力するディジタル画像データのフィール
ド書込みまたはフレーム書込みが行なわれる。

【００２６】モード判別回路10において再生装置に入力
する映像信号が正規のフレーム映像信号であると判別さ
れると，フレーム・メモリ23においてフレーム書込みが
行なわれるようにＣＰＵ20によってメモリ・コントロー
ラ22が制御される。

【００２７】モード判別回路10において再生装置に入力
する映像信号が特殊な映像信号であると判別されると，
フレーム・メモリ23においてフィールド書込みが行なわ
れるようにＣＰＵ20によってメモリ・コントローラ22が
制御される。

【００２８】フレーム・メモリ23に書込まれたディジタ
ル画像データを読出して再生するために再生装置には再
生用信号発振回路25が含まれている。

【００２９】再生用信号発振回路25からは読出し用垂直
同期信号Ｖsyncおよび再生用混成同期信号C.Syncがそれ
ぞれ出力され，読出し用垂直同期信号Ｖsyncはメモリ・
コントローラ22に，再生用混成同期信号C.Syncは加算回
路26にそれぞれ与えられる。

【００３０】再生装置に正規の映像信号が入力し，フレ
ーム・メモリ23に画像データがフレーム蓄積されている
ときにはフレーム読出しを行なうように，メモリ・コン
トローラ22がＣＰＵ20によって制御される。これにより
フレーム・メモリ23に蓄積された第１フィールドの画像
データと第２フィールドの画像データとが交互に読出さ
れディジタル／アナログ変換回路24に与えられる。

【００３１】再生映像信号に特殊な映像信号が入力し，
フレーム・メモリ23に画像データがフィールド蓄積され
ているときにはフィールド読出しを行なうように，メモ
リ・コントローラ22がＣＰＵ20によって制御される。こ
れによりフレーム・メモリ23に蓄積された第１フィール
ドまたは第２フィールドの一方のフィールドの画像デー
タが読出されディジタル／アナログ変換回路14に与えら
れる。

【００３２】ディジタル／アナログ変換回路24において
ディジタル画像データがアナログ映像信号に変換され加
算回路26に与えられる。

【００３３】加算回路26において，アナログ映像信号に
再生用混成同期信号C.Syncが付加され，再生映像信号と
して出力され，表示装置に与えられることにより可視表
示される。

【００３４】図２はモード判別回路10の電気的構成を示
すブロック図である。図３および図４は図２のモード判
別回路10における各回路の信号波形を示しており，図３
はモード判別回路10に正規の映像信号が入力したときの
信号波形を，図４はモード判別回路10に特殊な映像信号
が入力したときの信号波形をそれぞれ示している。

【００３５】モード判別回路10に入力した映像信号は同
期信号分離回路11に与えられ，映像信号から同期信号が
抽出される。抽出された同期信号は垂直同期信号分離回
路12およびシフトレジスタ15のクロック入力端子にそれ
ぞれ与えられる。

【００３６】垂直同期信号分離回路12は入力信号から垂
直同期信号に相当する信号（モード判別回路10に入力し
た映像信号が正規の映像信号ならば垂直同期信号Ｖsyn
c，モード判別回路10に入力した映像信号が特殊な映像
信号ならば擬似同期信号）を抽出する回路である。垂直
同期信号分離回路12において抽出された垂直同期信号に
相当する信号はメモリ・コントローラ22および微分回路
13にそれぞれ与えられる。

【００３７】微分回路13において垂直同期信号に相当す
る信号のリーディング・エッジが微分され，この微分信
号はゲート回路14およびシフトレジスタ15のリセット端
子にそれぞれ与えられる。シフトレジスタ15は微分回路
13の出力信号によってリセットされることになる。

【００３８】ゲート回路14は微分回路13の出力信号を入
力して，一定期間Ｈレベルの信号を出力する。この信号
はシフトレジスタ15に与えられる。

【００３９】シフトレジスタ15において，ゲート回路14
から信号が与えられ，かつ同期分離回路11からパルスの
出力が与えられるとシフトレジスタ15はゲート回路14か
らの信号を順次シフトし，同期分離回路11から３発のパ
ルスが与えられるとＱＣ出力がＨレベルとなりＣＰＵ20
に判別信号として与えられることになる。

【００４０】図３に示すようにモード判別回路10に正規
の映像信号が入力したとする。

【００４１】同期分離回路11において映像信号から混成
同期信号C.Syncが分離されシフトレジスタ15のクロック
入力端子に与えられる。一方，ゲート回路14の出力信号
がシフトレジスタ15に与えられる。

【００４２】正規の映像信号には垂直同期信号Ｖsync中
においても水平同期信号Ｈsyncが含まれている。ゲート
回路14の出力がＨレベルとなっている間にシフトレジス
タ15に同期信号分離回路11から水平同期信号Ｈsyncが３
発入力することによりシフトレジスタ15のＱＣ出力はＨ
レベルとなりＣＰＵ20に与えられる。これにより上述し
たように再生装置に入力する映像信号はフレーム・メモ
リ23にフレーム蓄積されかつフレーム読出しされること
になる。

【００４３】次に図４に示すようにモード判別回路10に
特殊の映像信号が入力したとする。

【００４４】特殊の映像信号の場合，擬似同期信号中に
はパルスが含まれていない。したがってゲート回路14の
出力信号がシフトレジスタ15に与えられても，シフトレ
ジスタ15のクロック入力端子にはパルスが与えられない
のでシフトされない。このためシフトレジスタのＱＣ出
力はＬレベルのままでありＨレベルに立上がらない。上
述したように再生装置に入力する映像信号はフレーム・
メモリ23にフィールド蓄積されかつフィールド読出しさ
れることになる。したがって再生画像が垂直方向におい
てずれることも無くなる。

【００４５】上述の実施例においては特殊の映像信号が
再生装置に入力したときにはフレーム・メモリ23におい
て画像データをフィールド蓄積し，かつフィールド読出
しするように制御しているが，すべての画像データをフ
レーム蓄積し，読出すときにのみフィールド読出しする
ようにしてもよい。この場合であっても再生画像の垂直
方向のずれを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】再生装置の電気的構成を示すブロック図であ
る。

【図２】モード判別回路の電気的構成を示すブロック図
である。

【図３】正規の映像信号がモード判別回路に入力したと
きのモード判別回路に含まれる各回路の出力信号波形を
示している。

【図４】特殊な映像信号がモード判別回路に入力したと
きのモード判別回路に含まれる各回路の出力信号波形を
示している。

【符号の説明】

10 モード判別回路 11 同期信号分離回路 12 垂直同期信号分離回路 14 ゲート回路 15 シフトレジスタ 20 ＣＰＵ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレーム映像信号を入力し，垂直同期信
   号に相当する同期信号のリーディング・エッジを検出す
   る同期信号検出手段， 上記同期信号検出手段により垂直同期信号に相当する同
   期信号のリーディング・エッジの検出後，所定期間内に
   所定数以上のパルスが含まれているかどうかを検出する
   パルス検出手段，および上記パルス検出手段によって上
   記所定期間内に所定数以上のパルスが含まれていること
   が検出されたことに応答して上記フレーム映像信号が正
   規のフレーム映像信号であると判別するフレーム映像信
   号判別手段， を備えた映像信号のモード判別装置。
2. 【請求項２】 フレーム映像信号を入力し，垂直同期信
   号に相当する同期信号のリーディング・エッジを検出す
   る同期信号検出手段， 上記同期信号検出手段により検出された垂直同期信号に
   相当する同期信号のリーディング・エッジの検出後，所
   定期間内に所定数以上のパルスが含まれているかどうか
   を判定するパルス判定手段， 上記フレーム映像信号を入力し，フレーム再生とフィー
   ルド再生とが可能な映像信号再生手段，および上記判定
   手段によって上記所定期間内に所定数以上のパルスが含
   まれていると判定したときにはフレーム再生を行ない，
   上記判定手段によって上記所定期間内に所定数以上のパ
   ルスは含まれていないと判定したときにはフィールド再
   生を行なうように上記映像信号再生手段を制御する再生
   制御手段， を備えた映像信号の再生装置。
3. 【請求項３】 フレーム映像信号を入力し，垂直同期信
   号に相当する同期信号のリーディング・エッジを検出
   し， 上記垂直同期信号に相当する同期信号のリーディング・
   エッジの検出後，所定期間内に所定数以上のパルスが含
   まれているかどうかを検出し， 上記所定期間内に所定数以上のパルスが含まれているこ
   とが検出されたことに応答して，上記フレーム映像信号
   が正規のフレーム映像信号であると判別する， 映像信号のモード判別方法。
4. 【請求項４】 フレーム映像信号を入力し，垂直同期信
   号に相当する同期信号のリーディング・エッジを検出
   し， 上記垂直同期信号に相当する同期信号のリーディング・
   エッジの検出後，所定期間内に所定数以上のパルスが含
   まれているかどうかを判定し， 上記所定期間内に所定数以上のパルスが含まれていると
   判定したときには上記フレーム映像信号のフレーム再生
   を行ない， 上記所定期間内に所定数以上のパルスは含まれていない
   と判定したときには上記フレーム映像信号のフィールド
   再生を行なう， 映像信号の再生方法。