JPH0630989U - 音響機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＣＤチェンジャーのディスク交換時などの無
音時に大容量メモリの記録再生信号をスピーカ出力して
再生音の途切れを無くしたものである。 【構成】 ディスク１再生のピックアップ２と、記録信
号を信号処理するサーボ系信号処理回路４と、サーボ系
信号処理回路４の出力に予め音楽などのディジタル情報
を記録した大容量メモリ５とを設け、Ｄ／Ａ変換回路５
を介してスピーカ９出力し、ピックアップ２の無信号
時、大容量メモリ５からの再生信号を出力するよう構成
したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はディスク再生の音響機器に係り、特に、ＣＤチェンジャー再生に好 適な音響機器に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来より、ＣＤチェンジャーを用いたディスク再生の音響機器は図２に示すブ ロック図のものが多く提供されていた。図において、１は記録媒体のディスクで あり、このディスクはスピンドルモータ３の駆動によって回転動作し、このディ スク１に記録された記録信号はピックアップ２で取り出される。４はサーボ系信 号処理回路であり、このサーボ系信号処理回路４は上記ディスク１から取り出さ れた記録信号を信号処理して再生を行い、一方、上記スピンドルモータ３へのサ ーボ系処理信号を出力する。

【０００３】 ６はサーボ系信号処理回路４からのディジタル再生信号をアナログ信号に変換 するＤ／Ａ変換回路であり、このＤ／Ａ変換回路６で変換されたアナログ再生信 号は出力アンプ７を介してスピーカ８に出力される。

【０００４】 ９はマイクロコンピュータ（以下、マイコンという）であり、このマイコン９ に接続した操作キー10からの指示によって上記サーボ系信号処理回路４などを制 御すると同時に、マイコン９で演算処理した処理データを表示器11に表示してい た。

【０００５】 この様に構成した音響機器は操作キー10を操作することにより、ＣＤチェンジ ャー（図示せず）から希望のディスク１をディスク装着部に装着し、ピックアッ プ２で記録信号を取り出して再生することができた。また、ディスク１を交換す る場合、操作キー10を操作することにより自動的に指示したディスク１をＣＤチ ェンジャーより選択して任意に希望のディスク１再生を行うことができた。

【０００６】 また、上記ＣＤチェンジャーから選択されたディスク１のディスク情報は表示 器11に表示し、使用者は自分の選んだディスク１内容を表示器11によって確認す ることができた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記した従来のディスク再生の音響機器は、ＣＤチェンジャーでのデ ィスクチェンジ時、今聴取していたディスクをディスクマガジン（図示せず）に 戻し、別の指示されたディスクをディスクマガジンから取り出し、ディスク装着 部に装着して再生スタンバイするまでの間、スピーカ出力の再生信号音が途切れ てしまい、使用者はこの間、無音状態のままディスクの交換されるのを待たねば ならないという欠点があった。

【０００８】 この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは 従来例の欠点を解消し、音響機器内部に予め音楽などをメモリした大容量メモリ を設け、ディスク交換時に上記大容量メモリからの記録信号を再生してスピーカ 出力し、再生信号音の途切れを無くした音響機器を提供するところにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

この考案の音響機器はディスクの記録媒体からピックアップで記録信号を取り 出して信号処理するサーボ系信号処理回路と、このサーボ系信号処理回路の出力 をＤ／Ａ変換回路でアナログ信号に変換して再生信号をスピーカ出力する音響機 器において、上記サーボ系信号処理回路の出力に大容量メモリを設け、上記ピッ クアップからの記録信号の再生が無信号時、上記大容量メモリの記録信号を再生 して出力するよう構成したものである。

【００１０】

【作用】

この考案によれば、ディスクの記録媒体からピックアップで記録信号を取り出 して信号処理するサーボ系信号処理回路の出力に大容量メモリを設け、この大容 量メモリに前以て音楽信号などのディジタル情報を記録しておき、ディスクをＣ Ｄチェンジャーでディスクチェンジする場合、上記ピックアップからの記録信号 が途切れて無信号状態になると、この無信号状態をマイコンが判断し、この無信 号時、上記大容量メモリからの記録信号を取り出してＤ／Ａ変換回路を介してス ピーカ出力することができる。

【００１１】 即ち、ＣＤチェンジャーのディスク交換時の出力再生音の途切れによる無信号 出力時の間、音響機器は大容量メモリの音楽信号などを再生して無信号状態で使 用者は待つなどのことを無くすことができる。

【００１２】 また、ＣＤチェンジャーのディスク交換時の無信号出力時のみでは無く、ディ スク再生時、振動などの何らかの原因で比較的長時間、ピックアップからの再生 信号の出力が無い場合でも、前記同様にマイコン制御によって大容量メモリから の記録信号の再生を行うことも可能であり、ピックアップのトラック飛びなどに よる音切れ時の出力音の途切れを無くすことができる。

【００１３】

【実施例】

この考案に係る音響機器の実施例を図１に示したブロック図に基づいて説明す る。なお、従来例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。図にお いて、５はサーボ系信号処理回路４の後段に設けた大容量メモリであり、この大 容量メモリ５は前以て音楽信号などのディジタル情報を記録しておき、マイコン ９によって上記ディジタル情報を読み出してＤ／Ａ変換回路６を介してスピーカ ８に再生出力することができる。

【００１４】 上記、マイコン９は周知のように基本的にはCPU,ROM,RAM 及び入力ポート、出 力ポートより構成され（図示せず）、ROM にはCPU を制御するプログラムが書き 込まれており、CPU はこのプログラムに従って入力ポートに接続した操作キー10 などより必要とされる外部データを取り込んだり、又はRAM との間でデータの授 受を行なったりしながら演算処理し、必要に応じて処理データを出力ポートに接 続したサーボ系信号処理回路４や大容量メモリ５などに出力して各部の動作を制 御し、また、上記出力ポートに接続した表示器11に表示データを送出して必要な 表示を行うことができる。

【００１５】 ＣＤチェンジャーによるディスク１再生時、ディスク１の再生が終了して操作 キー10からの指示に基づいて次のディスク１を再生する場合、再生終了ディスク １をＣＤチェンジャーのディスクマガジンに格納し、別のディスク１を取り出し てディスク１装着部に装着する間、ピックアップ２からの記録信号の取り出しは 停止し、音響機器のスピーカ８出力は音が途切れた無信号状態になる。

【００１６】 上記、ピックアップ２からの音が途切れた無信号状態をマイコン９は検出し、 この無信号時にマイコン９は大容量メモリ５を制御し、前以て記録しておいた音 楽信号などのディジタル情報を読み出してＤ／Ａ変換回路６に供給することがで きる。即ち、ＣＤチェンジャーのディスク１交換時の数秒間、大容量メモリ５か らの記録情報のフレ−ズを繰り返し再生してスピーカ８出力するので、ディスク １交換時の無音状態を解消してスピーカ８から音楽などを引き続き出力すること ができる。

【００１７】 また、ＣＤチェンジャーのディスクチェンジ時の無音状態の時だけで無く、デ ィスク１再生時、振動などの何らかの原因でディスク１の再生トラックからピッ クアップ２が離れて再生不能の状態になった場合でも、前記同様に、マイコン９ の制御によって大容量メモリ５からの記録信号を読み出してスピーカ８出力する ことができる。

【００１８】 この様に、ピックアップ２からの無信号状態をマイコン９で検出してスピーカ ８出力を大容量メモリ５から続行して再生することができるので、音楽聴取時の 使用者は音の途切れる間、ただ無音状態で待つなどの不具合を解消することがで きる。

【００１９】 一般に、放送局受信時に使用されているチューナコール(T.C) 機能の操作キー 10のＴ．Ｃキー（図示せず）を兼用して、ＣＤチェンジャーによるＣＤプレーヤ 動作時に上記Ｔ．Ｃキーを操作することにより、マイコン９はピックアップ２の 無信号時を検出して内蔵した大容量メモリ５から記録情報を呼び出す機能を動作 させるよう構成することができ、この考案の機能の操作を簡単な操作で実現する ことができる。

【００２０】

【考案の効果】

この考案に係る音響機器は前述のように、ＣＤチェンジャーなどを使用して連 続的にＣＤ再生を行う場合、ＣＤチェンジャーによるディスク１のチェンジ時、 ピックアップ２は記録信号の再生を行わないため、スピーカ８の再生出力は音切 れが発生して無音状態になるが、このピックアップ２からの無信号再生時をマイ コン９が検出し、内蔵した大容量メモリ５を制御して大容量メモリ５からの記録 信号の再生を行うことができるので、ディスクチェンジ時の無音状態のまま待つ などの不具合を解消することができるという効果がある。

【００２１】 また、ＣＤ再生のピックアップ２が振動など何らかの原因で記録信号のトラッ クより離れて読み取り不能となった場合、ピックアップ２の無信号状態を前記同 様に、マイコン９が検出して大容量メモリ５から再生信号をスピーカ８出力し、 再生音の途切れを防止することができる。

【００２２】 一般に、例えば、カセットテープレコーダは一瞬の内にＡ面からＢ面への反転 動作を行って再生することができ、また、ラジオ受信機のチューニングにおいて も、プレセットキーにより一瞬の内に別の放送局に変えて受信することができ、 この間の音の途切れが発生すること無く、使用者は続けて再生音を聴取すること ができるが、ＣＤチェンジャーを使用したＣＤプレーヤでは上記のように、ディ スクチェンジ時に音の途切れが発生するため、この考案の大容量メモリ５による 音の途切れを未然に防止することは音楽聴取する使用者に対して効果的に有効な ものである。

【００２３】 しかも、構造が簡単であって、また、安価に構成することができるため実施も 容易であるなどの優れた特長を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る音響機器の実施例を示したブロ
ック図である。

【図２】従来例の音響機器を示したブロック図である。

【符号の説明】

１ ディスク ２ ピックアップ ３ スピンドルモータ ４ サーボ系信号処理回路 ５ 大容量メモリ ６ Ｄ／Ａ変換回路 ７ 出力アンプ ８ スピーカ ９ マイクロコンピュータ（マイコン） 10 操作キー 11 表示器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスクの記録媒体からピックアップで
   記録信号を取り出して信号処理するサーボ系信号処理回
   路と、このサーボ系信号処理回路の出力をＤ／Ａ変換回
   路でアナログ信号に変換して再生信号をスピーカ出力す
   る音響機器において、 上記サーボ系信号処理回路の出力に大容量メモリを設
   け、上記ピックアップからの記録信号の再生が無信号
   時、上記大容量メモリの記録信号を再生して出力するよ
   う構成したことを特徴とする音響機器。