JPH0630876A - 食器洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度及び圧力が定まらぬ多目的給湯設備が接
続できる食器洗浄機を提供する。 【構成】 給湯設備からの湯を受入れる湯イン口３２
と、水道管からの水を受入れる水イン口３３と、上記洗
浄ノズルに向う湯水を排出する湯水アウト３４口と、湯
と水を適温に混合する温調弁３７と、混合された湯水を
一定の流量にする定流量弁３８とからなる調圧調温機構
３０を食器洗浄機に備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は既存の給湯設備と組合わ
せるに好適な食器洗浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】食器を洗浄槽に入れ、洗浄ノズルから湯
水を吹き掛けて食器を洗浄する食器洗浄機は良く知られ
ている。小型の食器洗浄機では、水道水などを一旦洗浄
槽下部の水溜め部に溜め、付属のヒータで沸し、この後
ポンプでくみ上げ加圧して洗浄ノズルから噴射する。

【０００３】一方、各家庭にはガス式若しくは電気式給
湯設備が設置されている。この給湯設備を食器洗浄機に
利用することで食器洗浄機側のヒータを小型化若しくは
省略できる可能性がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、給湯設備は流
し、浴槽、シャワー等に多目的に給湯するものであるか
ら、仮にこれを食器洗浄機に接続した場合は湯温が定ま
らず、また圧力も定まらない。湯温が高過ぎる場合に
は、ガラス製食器が割れたり、プラスチック製食器が変
形する恐れがある。また、圧力が高過ぎるとノズルの噴
射が過大になり、食器を傷めたり、ノズルの破壊や回転
不良を起こす等の恐れがあり、更に、ノズルが自己回転
式ノズルである場合は回転数が過大になり好ましくな
い。

【０００５】そこで本発明の目的は、温度及び圧力が定
まらぬ多目的給湯設備が接続できる食器洗浄機を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記要求に応えるべく本
発明は、給湯設備からの湯を受入れる湯イン口と、水道
管からの水を受入れる水イン口と、上記洗浄ノズルに向
う湯水を排出する湯水アウト口と、湯と水を適温に混合
する温調弁と、混合された湯水を一定の流量にする定流
量弁とからなる調圧調温機構を食器洗浄機に備える。

【０００７】

【作用】湯イン口に多目的給湯設備を接続し、水イン口
に水道管を接続する。給湯設備からの湯の温度及び圧力
が変化し、また水道水の圧力が変化しても、調圧調温機
構が温度ならびに圧力を一定にするので、洗浄ノズルか
らは所定の圧力で所定の温度の湯水を食器へ噴射するこ
とができる。

【０００８】

【実施例】本発明の実施例を添付図面に基づいて以下に
説明する。図１は本発明の食器洗浄機の正面断面図であ
り、食器洗浄機１は洗浄槽２の内部に上部籠３、上部洗
浄ノズル４、下部籠５、下部洗浄ノズル６を上から下に
配置し、洗浄槽２の下部に水溜め部７を形成し、この水
溜め部７の底から導いた湯水を第１ポンプ８を介して下
部洗浄ノズル６に圧送し、また第２ポンプ９及び循環路
１０を介して上部洗浄ノズル４の上方に臨ませてなる。

【０００９】上記循環路１０の先端は上水路１１の先端
で囲われている。この上水路１１は一般の水道管１２、
給湯設備１３、調圧調温機構３０を介して水道水、即ち
上水を供給するラインである。

【００１０】また、洗浄槽２の上面にはリンスタンク１
６が載せられ、このリンスタンク１６に内蔵された定量
ポンプ及びバルブの作用で一定量のリンスがリンスチュ
ーブ１７を介して滴下される構成となっている。

【００１１】図中、１８は水ヒータ、１９はエアヒー
タ、２０はファンである。

【００１２】図２は図１の要部拡大図であり、上部洗浄
ノズル４の湯水導入口は漏斗（ろうと）部２１とされ、
この漏斗部２１を上から臨むように循環路１０、上水路
１１及びリンスチューブ１７が各配置されている。さら
に、漏斗部２１の溢れ面２１ａから上に循環路１０はＬ
１、上水路１１はＬ２そしてリンスチューブ１７はＬ３
だけ離されていることに特徴がある。Ｌ１とＬ３はほぼ
同じであるが、Ｌ２はＬ１より少なくとも２５ｍｍ大に
設定されている。

【００１３】図３は本発明の調圧調温機構の構成図であ
り、調圧調温機構３０はケーシング３１側面に湯イン口
３２、水イン口３３及び湯水アウト口３４が取付けら
れ、内部に差圧ガバナ３５、逆止弁３６，３６、温調弁
３７、定流量弁３８およびパイプ３９が収納されてい
る。

【００１４】差圧ガバナ３５は給湯設備からの湯の圧力
を基準にこの圧力に一定の比率で近似するように内部の
バルブが開閉するものである。水道水は圧力の変動が激
しいので比較的安定している湯の圧力に近似させる。湯
と水の圧力が一定の関係を維持されると次の温調弁３７
の制御精度が良くなる。

【００１５】温調弁３７は温度調節弁であり、給湯設備
からの湯の温度が設定より高い場合には湯量を絞り、水
量を増して、混合湯の温度を下げ、逆に給湯設備からの
湯の温度が設定より低い場合には湯量を増し、水量を絞
って、混合湯の温度を上げる如くに調整するものであ
る。

【００１６】定流量弁３８は１次側（入口側）の圧力が
変動しても、２次側（出口側）での流量を一定にするも
ので、２次側の条件（ノズル径、ノズルの数、配管長さ
等）が変らなければ、２次圧をも一定にコントロールさ
れる。

【００１７】以上の構成からなる食器洗浄機の作用を次
に述べる。図１において、食器洗浄機１に対して水道の
水と給湯設備を介した湯との２ラインが接続され、これ
ら水と湯は図３で説明した調圧調温機構３０で一定の圧
力及び一定の温度とされ、上水路１１、漏斗部２１を介
し、上部洗浄ノズル４通りそこから落され、水溜め部７
に貯溜される。次に、第１・第２ポンプ８，９を始動
し、上部・下部洗浄ノズル４，６から湯水を噴射して、
予洗を行なう。３０秒程度予洗を実施し、排水する。

【００１８】本洗も同様に循環水で行なう。ただし、時
間は１０分程度で、洗剤を利用し、湯温を高め（例えば
６０゜Ｃ）とする。

【００１９】次にすすぎ工程を実施するが、このすすぎ
工程は一般すすぎと最終すすぎとに区分される。一般す
すぎは、注水、循環、排水からなる循環すすぎを複数回
繰り返す。

【００２０】最終すすぎは、第１・第２ポンプ８，９を
停止し、図２の上水路１１先端から漏斗部２１へ上水を
落下せしめ、同時にリンスチューブ１７からリンスを所
定量滴下する。すると、リンスは上水に混ざった状態
で、上部・下部籠３，５の食器に注がれ、食器の表面に
リンスの膜を形成する。即ち、最終すすぎは流水すすぎ
である。なお、このリンスは界面活性剤であり、表面張
力を減少させて水切れを良くするものである。つぎに、
ファン２０とエアヒータ１９とで、食器を乾燥する。リ
ンスの作用で付着水が少ないので仕上りは良好である。

【００２１】図２で漏斗部の溢れ面２１ａからＬ２だけ
上水路１１が離れているので漏斗部２１の湯水が上水路
１１に逆流する恐れはない。従って、食器洗浄機を水道
管に直結した状態で流水すすぎが可能となり、リンスの
混入も可能になった。

【００２２】

【発明の効果】以上に述べた通り本発明によれば、給湯
設備からの湯の温度及び圧力が変化し、また水道水の圧
力が変化しても、調圧調温機構が混合湯水の温度ならび
に圧力を一定にするので、洗浄ノズルからは所定の圧力
で所定の温度の湯水を食器へ噴射することができる。よ
って、水道管並びに給湯設備に直結したにもかかわら
ず、食器やノズルを傷めること無く、良好な洗浄作業が
為せる。

【００２３】更に、水道管並びに給湯設備に直結するこ
とで、流水すすぎが可能になり、食器の仕上りが更に良
くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の食器洗浄機の正面断面図

【図２】図１の要部拡大図

【図３】本発明の調圧調温機構の構成図

【符号の説明】

１…食器洗浄機、２…洗浄槽、４…上部洗浄ノズル、６
…下部洗浄ノズル、１１…上水路、１２…水道管、１３
…給湯設備、２１…漏斗部、３０…調圧調温機構、３１
…ケーシング、３２…湯イン口、３３…水イン口、３４
…湯水アウト口、３５…差圧ガバナ、３７…温調弁、３
８…定流量弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄槽に汚れた食器を収納し、洗浄ノズ
   ルから湯水を噴射して、食器の洗浄を行なう食器洗浄機
   において、この食器洗浄機は、給湯設備からの湯を受入
   れる湯イン口と、水道管からの水を受入れる水イン口
   と、上記洗浄ノズルに向う湯水を排出する湯水アウト口
   と、湯と水を適温に混合する温調弁と、混合された湯水
   を一定の流量にする定流量弁とからなる調圧調温機構と
   を備えていることを特徴とした食器洗浄機。