JPH06307462A

JPH06307462A - 軸継手

Info

Publication number: JPH06307462A
Application number: JP5117644A
Authority: JP
Inventors: Sadatomo Kuribayashi; 定友栗林; Yasunori Kato; 泰紀加藤
Original assignee: K Seven Co Ltd
Current assignee: K Seven Co Ltd
Priority date: 1993-04-22
Filing date: 1993-04-22
Publication date: 1994-11-01

Abstract

(57)【要約】【目的】構成部品の種類が少なく組立て及び補修が簡
単でコンパクトな軸継手を提供する。【構成】原動軸側フランジ部２と従動軸側フランジ部
４との間に周方向に均等に４つの回転力伝達板バネ部材
１０Ａ〜１０Ｄが介在しており、各回転力伝達板バネ部
材は、原動軸側フランジ部２の端面に略平行に取付けら
れた第１の取付け面部分１２ｂと、従動軸側フランジ部
４の端面に略平行に取付けられた第２の取付け面部分１
２ａと、これら第１の取付け面部分１２ｂと第２の取付
け面部分１２ａとを連結し原動軸側フランジ部２または
従動軸側フランジ部４の外周面の外方で該外周面に沿っ
て略平行に延びている連結部分１２ｃとからなる。回転
力伝達板バネ部材の取付けはボルト止めによりなされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は軸継手に関し、特に構成
部品の種類が少なく、組立て及び補修が簡単でコンパク
トなフレキシブル軸継手に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】各種回
転力伝達機構において２つの回転軸の端部どうしが継手
により接続される。例えば、エンジンやモーターの出力
回転軸とポンプの入力回転軸とが継手により接続され
る。この場合、エンジンやモーターの出力回転軸とポン
プの入力回転軸とが十分に整列する様に注意深くエンジ
ンやモーター及びポンプの据え付けを行うことはかなり
の労力を要する。また、この様な整列に十分気を配って
据え付けを行っても、双方の回転軸間には幾分かの偏心
や偏角が残り、更にエンジンやモーターやポンプには作
動時に振動が発生するので、これらを継手部分で吸収す
るために、従来、バネやゴム等の可撓性部材を用いたフ
レキシブル継手が用いられている。

【０００３】本発明の目的は、構成部品の種類が少ない
軸継手を提供することにある。本発明の他の目的は、組
立て及び補修が簡単な軸継手を提供することにある。本
発明の他の目的は、コンパクトな軸継手を提供すること
にある。

【０００４】本発明の更に別の目的は、振動伝達が少な
く回転力を滑らかに伝達することができる軸継手を提供
することにある。本発明の更に別の目的は、原動軸側と
従動軸側との間の偏心、偏角及び軸方向移動に対処でき
る軸継手を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、原動軸側フランジ部と従動軸
側フランジ部とが対向配置されており、これら原動軸側
フランジ部と従動軸側フランジ部との間には複数の回転
力伝達板バネ部材が介在しており、各回転力伝達板バネ
部材は、原動軸側フランジ部の端面に略平行に取付けら
れた第１の取付け面部分と、従動軸側フランジ部の端面
に略平行に取付けられた第２の取付け面部分と、これら
第１の取付け面部分と第２の取付け面部分とを連結し原
動軸側フランジ部または従動軸側フランジ部の外周面の
外方で該外周面に沿って略平行に延びている連結部分と
からなることを特徴とする、軸継手、が提供される。

【０００６】本発明の一態様においては、上記回転力伝
達部材の原動軸側フランジ部端面への取付けは従動軸側
フランジ部に形成された開口部または切欠部の中からボ
ルト止めすることによりなされており、上記回転力伝達
部材の従動軸側フランジ部端面への取付けは原動軸側フ
ランジ部に形成された開口部または切欠部の中からボル
ト止めすることによりなされている。

【０００７】本発明の他の態様においては、上記複数の
回転力伝達部材が周方向に均等に配置されている。

【０００８】本発明の別の態様においては、上記複数の
回転力伝達部材は、連結部分が原動軸側フランジ部の外
周面の外方にあるものと従動軸側フランジ部の外周面の
外方にあるものとが周方向に交互になる様に、配列され
ている。

【０００９】本発明の更に別の態様においては、上記連
結部分が原動軸側フランジ部の外周面の外方にあるもの
と従動軸側フランジ部の外周面の外方にあるものとが同
一の位置に取付けられている。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の具体的実
施例を説明する。

【００１１】図１は本発明による軸継手の一実施例を示
す分解斜視図であり、図２は組立て状態の斜視図であ
り、図３は原動側から見た一部切欠正面図であり、図４
は図３のＡ−Ｂ断面図である。これらの図において、２
は原動軸側フランジ部であり、該フランジ部は不図示の
原動軸の端部にキー結合により取付けられる。２’は原
動軸回転中心である。４は従動軸側フランジ部であり、
該フランジ部は不図示の従動軸の端部にキー結合により
取付けられる。４’は従動軸回転中心である。原動軸回
転２’と従動軸回転中心４’とはほぼ合致している。従
って、原動軸側フランジ部２の従動側の端面と従動軸側
フランジ部４の原動側の端面とは互いにほぼ平行であ
る。

【００１２】原動軸側フランジ部２には、周方向に均等
に配置された４つの軸方向ネジ穴６ａ，６ｂ，６ｃ，６
ｄと周方向に均等に配置された４つの軸方向開口部７
ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄとが形成されている。同様に、従
動軸側フランジ部４には、周方向に均等に配置された４
つの軸方向ネジ穴８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄと周方向に均
等に配置された４つの軸方向開口部９ａ，９ｂ，９ｃ，
９ｄとが形成されている。そして、原動軸側フランジ部
２の４つの軸方向ネジ穴６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄと従動
軸側フランジ部４の４つの軸方向開口部９ａ，９ｂ，９
ｃ，９ｄとがそれぞれ軸方向に対応して位置しており、
原動軸側フランジ部２の４つの軸方向開口部７ａ，７
ｂ，７ｃ，７ｄと従動軸側フランジ部４の４つの軸方向
ネジ穴８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄとがそれぞれ軸方向に対
応して位置している。

【００１３】原動軸側フランジ部２と従動軸側フランジ
部４との間には、４つの同等な回転力伝達板バネ部材１
０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃ，１０Ｄが配置されている。回転
力伝達板バネ部材１０Ａは、２つの取付け面部１２ａ，
１２ｂと該２つの取付け面部を連結せる連結面部１２ｃ
とからなる。他の回転力伝達板バネ部材も同様である。

【００１４】図５は、回転力伝達板バネ部材１０Ａの作
製材料を示す図である。ここに図示されている様な形状
の板状体材料を、折り線ＦＬ１，ＦＬ２でそれぞれ直角
に折曲げ、更に折り線ＦＬ３，ＦＬ４でそれぞれわずか
に折曲げることにより、２つの取付け面部１２ａ，１２
ｂと連結面部１２ｃとが形成される。取付け面部１２
ａ，１２ｂにはボルト挿通のための貫通孔が形成されて
いる。以上の様にして所定形状となした後に、良好なバ
ネ特性を付与するために熱処理することができる。尚、
他の回転力伝達板バネ部材１０Ｂ〜１０Ｄも同様にして
作製することができる。

【００１５】以上の様な本実施例の軸継手は、図１に示
される様な構成部材を組立てることにより容易に製造さ
れる。

【００１６】図６及び図７は、回転力伝達板バネ部材１
０Ａの取付け手順を示す図である。これらの図面及び上
記図１を参照すると分かる様に、回転力伝達板バネ部材
１０Ａの取付けに際しては、２つの取付け面部１２ａ，
１２ｂの両面に平座金を当てがう。そして、一方の取付
け面部１２ａについては、原動軸側フランジ部２の開口
部７ａ内からボルトを貫通孔に挿通し、該ボルトを従動
軸側フランジ部４のネジ穴８ａにねじ込む。尚、その際
に、図７に示されている様に、バネ座金を介してボルト
を挿通することもできる。同様に、他方の取付け面部１
２ｂについては、従動軸側フランジ部４の開口部９ａ内
からボルトを貫通孔に挿通し、該ボルトを原動軸側フラ
ンジ部２のネジ穴６ａにねじ込む。尚、その際に、図７
に示されている様に、バネ座金を介してボルトを挿通す
ることもできる。かくして、図２に示されている様に、
連結部１２ｃが従動軸側フランジ部４の外周面に沿って
略平行になる様に、回転力伝達板バネ部材１０Ａが取付
けられる。

【００１７】他の回転力伝達板バネ部材１０Ｂ〜１０Ｄ
の取付けも同様にして行われる。但し、回転力伝達板バ
ネ部材１０Ｃは回転力伝達板バネ部材１０Ａと同様に連
結面部１２ｃが従動軸側フランジ部４側となる様に取付
けられるが、回転力伝達板バネ部材１０Ｂ，１０Ｄは原
動軸側フランジ部２側となる様に取付けられる。

【００１８】尚、回転力伝達板バネ部材としては、１枚
の板バネからなるものを用いてもよいし、複数枚の板バ
ネを貼合わせてなるものを用いることもできる。また、
伝達すべき回転力の大きさによっては、回転力伝達板バ
ネ部材として金属製のものの他に軽量化に有利な強化プ
ラスチック製のものを用いることもできる。

【００１９】本実施例において、原動軸側フランジ部２
が回転すると、その回転力は回転力伝達板バネ部材１０
Ａ〜１０Ｄを介して従動軸側フランジ部４へと伝達され
る。

【００２０】各回転力伝達板バネ部材１０Ａ〜１０Ｄの
曲げやねじれ等の変形に基づき、原動軸側フランジ部２
と従動軸側フランジ部４との間では、相対的に・軸方向を中心とする回動、・軸方向の移動、・軸方向と直交する面内での移動、・原動軸回転中心２’と従動軸回転中心４’とを傾ける
様な回動、がそれぞれ適宜の範囲内で可能である。

【００２１】これにより、原動軸側フランジ部２と従動
軸側フランジ部４との間の振動伝達を抑制して回転力を
滑らかに伝達でき、原動軸側と従動軸側とで偏心、偏角
または軸方向移動が発生しても吸収することができる。

【００２２】尚、原動軸側フランジ部２と従動軸側フラ
ンジ部４との間隔は、作動中に生ずると予想される原動
軸側フランジ部２と従動軸側フランジ部４との上記相対
運動を妨げない様に設定されている。このため、回転力
伝達板バネ部材を若干変形した状態で取付けることもあ
る。

【００２３】また、原動軸側フランジ部２の各軸方向開
口部７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ及び従動軸側フランジ部４
の各軸方向開口部９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄの大きさは、
作動中に生ずると予想される原動軸側フランジ部２と従
動軸側フランジ部４との上記相対運動を妨げない様に余
裕をもって設定されている。これら開口部の代わりに、
フランジ部外方へと切欠いた切欠部を形成してもよい。

【００２４】以上の実施例においては、回転力伝達板バ
ネ部材１０Ａ〜１０Ｄとしてただ１種類のものを使用す
ればよいので、構成部品の種類が少なくてすむ。そし
て、いずれかの回転力伝達部材が損傷した際には、該当
する部分のボルトを抜くことで容易に交換でき、補修が
簡単である。

【００２５】また、以上の実施例においては、回転力伝
達板バネ部材１０Ａ〜１０Ｄの連結面部１２ｃを原動軸
側フランジ部２の外周面または従動軸側フランジ部４の
外周面の外方に折畳む様にして取付けているので、径方
向の寸法を小さくして、コンパクト化を達成している。
そして、原動軸側フランジ部２と従動軸側フランジ部４
との間には回転力伝達板バネ部材１０Ａ〜１０Ｄの取付
け面部１２ａ，１２ｂをフランジ部端面と略平行になる
様にして取付けているので、軸方向の寸法も小さくして
おり、この点でもコンパクト化を達成している。更に、
以上の実施例では、回転力伝達板バネ部材１０Ａ〜１０
Ｄの取付けに際し、原動軸側フランジ部２へのボルト止
めのためには従動軸側フランジ部４に形成された開口部
９ａ〜９ｄ内にボルト頭部を収容し、且つ従動軸側フラ
ンジ部４へのボルト止めのためには原動軸側フランジ部
２に形成された開口部７ａ〜７ｄ内にボルト頭部を収容
して、ボルトをフランジ部の厚み内に完全に納めてお
り、この点でもコンパクト化を達成している。

【００２６】以上の実施例においては、原動軸側フラン
ジ部２のネジ穴６ａ及び開口部７ａならびに従動軸側フ
ランジ部４のネジ穴８ａ及び軸方向開口部９ａを用いて
１つの回転力伝達板バネ部材１０Ａを取付けているが、
ここに２つの回転力伝達板バネ部材を取付けることもで
きる。即ち、回転力伝達板バネ部材１０Ａに加えて、別
の同等の回転力伝達部材を連結面部を原動軸側フランジ
部２の外周面の外方に位置する様にして（即ち、２つの
回転力伝達板バネ部材の取付け面部を背中合わせにし
て）上記実施例と同様な取付け方法により取付ける。他
の各部分においても、２つの回転力伝達板バネ部材を同
様にして取付ける。これによれば、上記実施例の場合の
約２倍の回転力を伝達させことができる。

【００２７】

【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、構成部品
の種類が少ない軸継手を提供することができ、組立て及
び補修が簡単な軸継手を提供することができ、コンパク
トな軸継手を提供することができる。更に、本発明によ
れば、振動伝達が少なく回転力を滑らかに伝達すること
ができる軸継手を提供することができ、原動軸側と従動
軸側との間の偏心、偏角及び軸方向移動に対処できる軸
継手を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による軸継手の一実施例を示す分解斜視
図である。

【図２】図１の軸継手の組立て状態の斜視図である。

【図３】図１の軸継手の原動側から見た一部切欠正面図
である。

【図４】図３のＡ−Ｂ断面図である。

【図５】回転力伝達板バネ部材の作製材料を示す図であ
る。

【図６】回転力伝達板バネ部材の取付け手順を示す図で
ある。

【図７】回転力伝達板バネ部材の取付け手順を示す図で
ある。

【符号の説明】

２原動軸側フランジ部２’ 原動軸回転中心４従動軸側フランジ部４’ 従動軸回転中心６ａ〜６ｄネジ穴７ａ〜７ｄ開口部８ａ〜８ｄネジ穴９ａ〜９ｄ開口部１０Ａ〜１０Ｄ回転力伝達板バネ部材１２ａ，１２ｂ取付け面部１２ｃ連結面部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】原動軸側フランジ部と従動軸側フランジ
部とが対向配置されており、これら原動軸側フランジ部
と従動軸側フランジ部との間には複数の回転力伝達板バ
ネ部材が介在しており、各回転力伝達板バネ部材は、原
動軸側フランジ部の端面に略平行に取付けられた第１の
取付け面部分と、従動軸側フランジ部の端面に略平行に
取付けられた第２の取付け面部分と、これら第１の取付
け面部分と第２の取付け面部分とを連結し原動軸側フラ
ンジ部または従動軸側フランジ部の外周面の外方で該外
周面に沿って略平行に延びている連結部分とからなるこ
とを特徴とする、軸継手。
【請求項２】上記回転力伝達部材の原動軸側フランジ
部端面への取付けは従動軸側フランジ部に形成された開
口部または切欠部の中からボルト止めすることによりな
されており、上記回転力伝達部材の従動軸側フランジ部
端面への取付けは原動軸側フランジ部に形成された開口
部または切欠部の中からボルト止めすることによりなさ
れている、請求項１に記載の軸継手。
【請求項３】上記複数の回転力伝達部材が周方向に均
等に配置されている、請求項１又は２に記載の軸継手。
【請求項４】上記複数の回転力伝達部材は、連結部分
が原動軸側フランジ部の外周面の外方にあるものと従動
軸側フランジ部の外周面の外方にあるものとが周方向に
交互になる様に、配列されている、請求項１〜３のいず
れかに記載の軸継手。
【請求項５】上記連結部分が原動軸側フランジ部の外
周面の外方にあるものと従動軸側フランジ部の外周面の
外方にあるものとが同一の位置に取付けられている、請
求項１〜３のいずれかに記載の軸継手。