JPH06307450A - 静圧気体軸受 - Google Patents

静圧気体軸受

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JPH06307450A
JPH06307450A JP9785893A JP9785893A JPH06307450A JP H06307450 A JPH06307450 A JP H06307450A JP 9785893 A JP9785893 A JP 9785893A JP 9785893 A JP9785893 A JP 9785893A JP H06307450 A JPH06307450 A JP H06307450A
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JP
Japan
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bearing
bearing surface
static pressure
pressure gas
gas bearing
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Pending
Application number
JP9785893A
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English (en)
Inventor
Takashi Murai
隆司 村井
Manda Noda
万朶 野田
Hiroshi Aizawa
浩志 相沢
Atsushi Takahashi
淳 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に大形の静圧気体軸受における耐焼付き性を
向上する静圧気体軸受を提供する。 【構成】大形円錐静圧気体軸受の軸受部材5の軸受面
3,及び相手部材6の軸受面7の双方若しくは何れか一
方に、真円度精度等を含む当該軸受部材の軸受面精度と
同等か或いはその3倍以下の固体潤滑剤の被膜1を形成
し、軸受面の形状等によって生じる局部的な高圧力の発
生を固体潤滑剤の被膜1の馴染み作用によって回避し、
同時に摺動時における磨耗粉による悪影響を抑制して良
好な摺動特性を得、これにより耐焼付き性能を向上する
構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静圧気体軸受に関するも
のであり、特に軸受寸法がφ300mm程度以上の大形
の静圧気体軸受に適するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の大形の静圧気体軸受については
特に耐焼付き性を向上させる必要がある。このような大
形の静圧気体軸受では、軸受サイズが大きくなるにつれ
て,真円度精度等の軸受面精度が低下し、局部的な高圧
力が発生し易くなり、これに起因して焼付きが発生し易
くなるためである。
【0003】このような諸問題を解決するために,本出
願人は先に実開平2−30526号公報や特開平3−2
44827号公報等に記載される静圧気体軸受を提案し
た。このうち,前記実開平2−30526号公報に記載
される静圧気体軸受は、軸受部材の軸受面及びそれに対
向する相手部材の軸受面の少なくとも一方に,2μm以
下の固体潤滑剤の被膜を施したものであり、当該固体潤
滑剤の被膜によって耐焼付き性を向上しようとするもの
である。一方、前記特開平3−244827号公報に記
載される静圧気体軸受は、軸受部材全体をグラファイト
で構成して当該グラファイトの摺動特性効果によって耐
焼付き性を向上しており、特にこのグラファイトには樹
脂が含浸されて,強度を向上すると共に絞り以外からの
通気を抑制する構成としてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軸受寸
法がφ300mm程度以上の大形の静圧気体軸受では,
前記真円度精度等の軸受面精度の低下が顕著となり、軸
受寸法φ1000mm程度になると真円度精度は時には
10μmにも及ぶこともある。従って、前記実開平2−
30526号公報に記載される静圧気体軸受では、固体
潤滑剤の被膜厚さが2μm以下であることから、当該固
体潤滑被膜の摺動特性効果が発揮される以前に,部分的
に極めて高い圧力が発生し、それによって焼付きを起こ
す虞れがある。
【0005】一方、前記特開平3−244827号公報
に記載される静圧気体軸受では、グラファイト自体のヤ
ング率が鉄系金属部材の1/20程度(約1000kg
f/mm2 )と小さく,樹脂含浸によっても20%程度
の強度向上しか望めないことから、軸受部材全体をグラ
ファイトで構成することは,荷重に対する変形量が大き
く、静圧気体軸受としての精度確保が困難で,軸受部材
と相手部材との間に所定の間隙を確保できない虞れがあ
り、この問題は大形の静圧気体軸受で更に顕著となる。
【0006】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、特に大形の静圧気体軸受における耐焼付
き性の向上を可能とする静圧気体軸受を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の静圧気体軸受
は、軸受部材の軸受面及びそれに対向する相手部材の軸
受面の何れか一方若しくは双方に、軸受部材の軸受面精
度と同等乃至当該軸受面精度の3倍以下の膜厚の,固体
潤滑剤の被膜を施したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の静圧気体軸受では、例えば軸受部材自
体は鉄系金属部材等で構成し、その軸受面及びそれに対
向する相手部材の軸受面の何れか一方若しくは双方に、
真円度精度等を含む軸受部材の軸受面精度と同等乃至当
該軸受面精度の3倍以下の膜厚の,固体潤滑剤の被膜を
施したため、万が一,回転中に給気系の失陥による給気
遮断等が生じ,これに起因して軸受部材と相手部材とが
接触しても、前記固体潤滑剤の被膜形状の馴染み作用に
よって,形状等からによる局部的な高圧力の発生もな
く、当該固体潤滑剤の被膜の摺動特性効果が発揮されて
耐焼付き性能を向上させることができる。一方、本件発
明者等の実験によれば,前記固体潤滑被膜の膜厚が軸受
面精度の3倍より大きい場合には、摺動時に発生する磨
耗粉が軸受間隙から排出されないで軸受間隙に蓄積し、
所謂,かじりが生じることがある。以上のように本発明
の静圧気体軸受では,軸受寸法がφ300mmを越える
ような大形の静圧気体軸受でも耐焼付き性能を向上させ
ることができる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の静圧気体軸受を、内輪がφ9
00mm程度である大形円錐静圧気体軸受に適用した一
実施例を示すものである。この大形円錐静圧気体軸受で
は、輪状の軸受部材5の内周面の軸方向両端部の円錐軸
受面3は互いに対向しないように配設され、両軸受面3
の内側に円錐嵌合された内輪4が回転し、軸受にかかる
スラスト力とラジアル力との双方を支持可能としたもの
であり、軸受部材5の軸受面3に形成された絞りから圧
縮気体を噴出して内輪4との間に気体層を形成し、そこ
に発生する圧力によって内輪4を非接触に回転自在に支
持するものである。
【0010】前記軸受部材5はハウジング15に図示さ
れないボルト等の締結具によって固着されている。この
軸受部材5は,前記ハウジング15の内孔に嵌入してお
り、ハウジングに形成されている給気孔16に対向する
位置には給気溝17が,その円周に沿って形成され、当
該給気溝17からは各軸受面3側に向けて給気孔18が
穿設され、その軸受面側端部に前記絞り19が形成され
ている。ちなみにこの軸受部材5は鉄系金属製である。
【0011】一方、前記内輪4は、分割された二つの相
手部材6と,それらの間に介装される円筒状の間座20
とから構成される。相手部材6には間座20の内孔21
と一連となる内孔22が形成されており、また間座20
は両相手部材が所定の間隔をあけるようにしてある。前
記各相手部材6と間座20とは図示されないボルト等の
締結具によって固着している。そして、前記相手部材6
の外周面には,前記軸受部材5の軸受面3に緊密に対向
する円錐軸受面7が形成されている。なお、前記相手部
材6並びに間座20は鉄系金属製である。
【0012】そして、本実施例の静圧気体軸受では、前
記軸受部材5の軸受面3並びに相手部材6の軸受面7と
の双方に、真円度精度等を含む当該軸受部材5の軸受面
精度と同等か乃至は当該軸受部材5の軸受面精度の3倍
以下の膜厚の,固体潤滑剤の被膜1を形成した。この実
施例では、真円度精度等を含む各軸受面精度の平均値が
約7〜8μmであったために,固体潤滑剤の被膜1の膜
厚は10〜12μm程度に設定した。この大形円錐静圧
気体軸受において,任意の回転数で給気遮断を行い、軸
受部材5と相手部材6とを接触させたところ、固体潤滑
剤の被膜1の摺動特性効果によって焼付きを回避するこ
とができた。
【0013】なお、前記実施例では内輪4が回転する
が、逆に軸受部材5が回転する場合には,絞り及び給気
孔を内輪4に設けることが好ましい。図2は本発明の静
圧気体軸受を、軸径がφ500mm程度の大形ジャーナ
ル静圧気体軸受に適用した他の実施例を示すものであ
る。同図に示す鉄系金属製軸受部材8には給気孔24の
軸部材9側部に絞り25が形成されており、この絞り2
5から噴出される気体で鉄系金属製軸部材の相手部材9
との間に気体層を形成し、そこに発生する圧力で,相手
部材9を非接触に回転自在に支持するものである。
【0014】そして、本実施例では軸受部材8と相手部
材9との対向する双方の軸受面10,11に、真円度精
度等を含む当該軸受部材の軸受面精度と同等か乃至はそ
の3倍以下の膜厚の,固体潤滑剤の被膜1を形成した。
この実施例では、真円度精度等を含む各軸受面精度の平
均値が約3〜4μmであったために,固体潤滑剤の被膜
1の膜厚は8〜10μm程度に設定した。この大形ジャ
ーナル静圧気体軸受において,任意の回転数で給気遮断
を行い、軸受部材8と相手部材9とを接触させたとこ
ろ、固体潤滑剤の被膜1の摺動特性効果によって焼付き
を回避することができた。
【0015】なお、前記実施例では円錐静圧気体軸受や
ジャーナル静圧気体軸受についてのみ詳述を行ったが、
以上の説明から自明なように,スラスト軸受や,ジャー
ナル軸受とスラスト軸受とを練成した複合型の軸受にも
適用することができる。また、前記絞りの形式にもオリ
フィス絞りや毛細管絞り等を適用することができる。
【0016】また、前記実施例では軸受部材の軸受面と
それに対向する相手部材の軸受面との双方に固体潤滑剤
の被膜を形成したが、何れか一方の軸受面に固体潤滑剤
の被膜を形成しただけでも耐焼付き性能を向上できるの
は,以上の説明から自明であろう。また、前記実施例で
は固体潤滑剤の被膜を形成するための固体潤滑剤として
デフリックコート(商品名)を用いたが、軸受面がφ3
00mm以上でも被膜可能なものであれば,その他の固
体潤滑剤を用いることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明の静圧気体軸
受によれば、軸受面の形状等によって生じる局部的な高
圧力の発生を固体潤滑剤の被膜の馴染み作用によって回
避し、同時に摺動時における磨耗粉による悪影響を抑制
して良好な摺動特性を得、これにより軸受寸法がφ30
0mmを越えるような大形の静圧気体軸受についても軸
受面精度の低下に関係なく,耐焼付き性能を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静圧気体軸受を大形円錐静圧気体軸受
に適用した一実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の静圧気体軸受を大形ジャーナル静圧気
体軸受に適用した他の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1は固体潤滑剤の被膜 3は軸受面 4は内輪 5は軸受部材 6は相手部材 7は軸受面 8は軸受部材 9は相手部材 10は軸受面 11は軸受面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受部材の軸受面及びそれに対向する相
    手部材の軸受面の何れか一方若しくは双方に、軸受部材
    の軸受面精度と同等乃至当該軸受面精度の3倍以下の膜
    厚の,固体潤滑剤の被膜を施したことを特徴とする静圧
    気体軸受。
JP9785893A 1993-04-23 1993-04-23 静圧気体軸受 Pending JPH06307450A (ja)

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JP9785893A JPH06307450A (ja) 1993-04-23 1993-04-23 静圧気体軸受

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011140983A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Yogo Giken:Kk 流体軸受装置
WO2014105377A1 (en) * 2012-12-27 2014-07-03 Borgwarner Inc. Fluid film conical or hemispherical floating ring bearings
JP2016048102A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 株式会社ディスコ エアースピンドルユニット
CN113883167A (zh) * 2021-10-21 2022-01-04 湘潭大学 一种小孔节流静压气体轴承

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