JPH06307048A - 両面外壁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 柱体の両面に外壁パネルを取付けできるよう
にし、内側パネル及びそのシーリング作業を不要にして
外観及び作業性の向上を図った両面外壁を提供する。 【構成】 所定間隔で配設された柱体２に跨がってその
両面に外壁パネル３を固定した両面外壁１であって、上
記柱体２を外側パネル３と平行な背面部２ａと、この背
面部２ａの両側から立上がり、互に離反する方向に折曲
された脚面部２ｃ，２ｃとを有する形状に形成する。上
記外壁パネル３の裏面両端部に断面方形の取付フレーム
５を設け、この取付フレーム５を介して外壁パネル３を
上記柱体２の背面部２ａ及び脚面部２ｃに固定する。両
脚面部２ｃ，２ｃの外壁パネル３，３間に中間外壁パネ
ル４を介設し、この中間外壁パネル４と外壁パネル３と
の間及び背面部２ａの外壁パネル３，３間にガスケット
９を嵌挿してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、建物のバルコニー手
摺、外階段手摺や外廊下手摺等に使用される両面外壁に
関する。

【０００２】

【従来の技術】建物の外壁に使用される外壁パネルとし
ては種々のものが提案されている（特開平２−２１７５
４５号、特公平１−２０１１号等）。このような外壁パ
ネルを用いて内外両面が外壁面となったバルコニー手摺
等の両面外壁を形成することが行われている。図４は従
来の両面外壁の一例を示しており、同図（ａ）に示すよ
うにこの両面外壁は、所定間隔で配設された断面Ｃ字状
の柱体２に跨がってその外面側に外壁パネル３を、内側
面に内側専用の内側パネル１０をそれぞれ取付けて構成
されている。

【０００３】上記外壁パネル３の裏面両端部には断面方
形の取付フレーム５が一体的に設けられ、隣合う外壁パ
ネル３，３はその取付フレーム５を介して柱体２の背面
部２ａにリベット６で固定され、外壁パネル３，３間に
はガスケット９が嵌挿されている。

【０００４】一方、隣合う内側パネル１０，１０は上記
柱体２の背面部２ａ両側より立上がった両側部２ｂ，２
ｂ端にシーリング受け１１を介して仮固定され、図４
（ｂ）に示すように柱体２に横架した上下の胴縁１２，
１３にネジ１４で固定されている。そして、隣合う内側
パネル１０，１０間にはシーリング材１５が充填され、
またネジ１４の頭部が見えないようにシーリング材でタ
ッチアップされている（図示省略）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記両
面外壁においては、シーリング作業を必要として作業性
が悪いばかりでなく、ネジ頭部のシーリング材のタッチ
アップ跡が目立って外観を損ねる問題があった。また、
内側パネルが撓み易い問題もあった。なお、このような
問題は柱体の両面に外壁パネルを取付けるようにするこ
とで解消可能であるが、上記柱体の形状では両面に外壁
パネルを取付けることは困難であった。

【０００６】この発明は、上記問題点を解決すべくなさ
れたもので、柱体の両面に外壁パネルを取付けできるよ
うにし、内側パネル及びそのシーリング作業を不要にし
て外観及び作業性の向上を図った両面外壁を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、所定間隔で配設された柱体に跨がってそ
の両面に外壁パネルを固定した両面外壁であって、上記
柱体を外側パネルと平行な背面部と、この背面部の両側
から立上がり、互に離反する方向に折曲された脚面部と
を有する形状に形成し、上記外壁パネルの裏面両端部に
断面方形の取付フレームを設け、この取付フレームを介
して外壁パネルを上記柱体の背面部及び脚面部に固定
し、両脚面部の外壁パネル間に中間外壁パネルを介設
し、この中間外壁パネルと外壁パネルとの間及び背面部
の外壁パネル間にガスケットを嵌挿してなることを特徴
としている。

【０００８】この場合、上記中間パネルが、裏面両端部
を外壁パネルの取付フレームに連結する連結フレームを
有していることが好ましい。

【０００９】

【作用】上記構成の両面外壁によれば、柱体を外側パネ
ルと平行な背面部と、この背面部の両側から立上がり、
互に離反する方向に折曲された脚面部とを有する形状に
形成し、外壁パネルの裏面両端部に設けた断面方形の取
付フレームを介して外壁パネルを上記柱体の背面部及び
脚面部に固定するようにしたので、柱体の両面に外壁パ
ネルを取付けることができ、また両脚面部の外壁パネル
間に中間外壁パネルを介設し、この中間外壁パネルと外
壁パネルとの間及び背面部の外壁パネル間にガスケット
を嵌挿した両面外壁が得られる。従って、従来の両面外
壁では不可欠であった内側パネル及びそのシーリング作
業が不要になり、外観及び作業性が向上する。また、幅
の狭い中間外壁パネルが外観のアクセントになり、外観
が更に向上する。

【００１０】なお、上記中間パネルが、裏面両端部を外
壁パネルの取付フレームに連結する連結フレームを有し
ていれば、中間パネルの取付けが容易にできる。

【００１１】

【実施例】以下に、この発明の一実施例を添付図面に基
づいて詳述する。

【００１２】図１において、１は建物のバルコニー手摺
等として使用される両面外壁で、この両面外壁１はその
長手方向に沿って所定間隔で配設された柱体２と、これ
ら柱体２に跨がってその両面に固定される外壁パネル３
と、中間外壁パネル４とから主に構成されている。上記
柱体２は外壁パネル３と平行な背面部２ａと、この背面
部２ａの両側から立上がり、互に離反する方向に折曲さ
れた脚面部２ｃ，２ｃとを有する形状に形成されてい
る。すなわち、柱体２は断面略Ｃ形で、その両側部２
ｂ，２ｂの先端部が脚面部２ｃ，２ｃとして背面部２ａ
と平行な平面になるように外側に折曲された型鋼からな
っている。なお、上記柱体２の両側部２ｂ，２ｂは、互
に平行でもよいが、後述するように外壁パネル３を背面
部２ａにリベット６で固定する作業をし易くするために
外側に開いている方が好ましい。

【００１３】上記外壁パネル３は、例えば木片セメント
板等からなり、その裏面両端部にはアルミ押出形材等か
らなる断面方形の取付フレーム５がその端部に沿ってそ
れぞれ一体的に設けられている。そして、先ず上記柱体
２の両脚面部２ｃ，２ｃにはこれらの間隔を隔てて隣合
う外壁パネル３が取付フレーム５を介して反対側からリ
ベット６で固定され、次いで柱体２の背面部２ａには隣
合う外壁パネル３が取付フレーム５を介して反対側から
リベット６で固定される。なお、リベット６は取付フレ
ーム５に沿って適宜間隔で打込まれる。

【００１４】そして、上記柱体２の両脚面部２ｃ，２ｃ
に固定された外壁パネル３，３間には、外壁パネル３と
同じものであるが幅の異なる中間外壁パネル４が介設さ
れる。この中間外壁パネル４は、裏面両端部を外壁パネ
ル３，３の取付フレーム５，５に連結するための連結フ
レーム７を有している。具体的には、柱体２の脚面部２
ｃに固定される外壁パネル３の取付フレーム５には外向
きのフランジ部５ａが形成されており、中間外壁パネル
４の裏面には両端部に上記フランジ部５ａと係合する断
面Ｌ字状の脚片部７ａ，７ａを有する連結フレーム７が
張設されている。この連結フレーム７の両脚片部７ａ，
７ａを対向する取付フレーム５，５のフランジ部５ａ，
５ａに係合させてネジ８で締め付けることにより中間外
壁パネル４が固定される。

【００１５】このように固定された中間外壁パネル４
と、これに隣合う外壁パネル３との間及び上記柱体２の
背面部２ａで隣合う外壁パネル３，３間にはそれぞれの
隙間（目地）を埋めるためのガスケット９が嵌挿されて
いる。このガスケット９は軟質樹脂製の公知のシール部
材からなっている。なお、外壁パネル３及び中間外壁パ
ネル４の両端部にはガスケット９の頭部９ａが係合する
段部３ａ，４ａが形成され、ガスケット９の頭部９ａが
外壁パネル３及び中間外壁パネル４の表面から突出しな
いようになっている。

【００１６】以上の構成よりなる両面外壁１によれば、
柱体２を外側パネル３と平行な背面部２ａと、この背面
部２ａの両側から立上がり、互に離反する方向に折曲さ
れた脚面部２ｃ，２ｃとを有する形状に形成し、外壁パ
ネル３の裏面両端部に設けた断面方形の取付フレーム５
を介して外壁パネル３を上記柱体２の背面部２ａ及び脚
面部２ｃ，２ｃに固定するようにしたので、柱体２の両
面に外壁パネル３を取付けることができ、また両脚面部
２ｃ，２ｃの外壁パネル３，３間に中間外壁パネル４を
介設し、この中間外壁パネル４と外壁パネル３との間及
び背面部２ａの外壁パネル３，３間にガスケット９を嵌
挿した両面外壁１が得られる。

【００１７】この場合、上記柱体２の脚面部２ｃ，２ｃ
に先ず外壁パネル３を取付フレーム５を介してリベット
６で固定し、次に柱体２の背面部２ａに外壁パネル３を
取付フレーム５を介してリベット６で固定し、次に上記
両脚面部２ｃ，２ｃにおける取付けフレーム５，５のフ
ランジ部５ａ，５ａに中間外壁パネル４を連結フレーム
７の脚片部７ａ，７ａを介してネジ８で固定するように
すれば、邪魔物がない状態で作業を迅速かつ容易に進め
ることができる。従って、従来の両面外壁では不可欠で
あった内側パネル及びそのシーリング作業が不要にな
り、外観及び作業性が向上する。また、幅の狭い中間外
壁パネル４が外観のアクセントになり、外観が更に向上
する。この場合、中間外壁パネル４は、図２に示すよう
に片側のみに配置してもよく、或いは図３に示すように
両側に交互に配置してもよい。また、中間外壁パネル４
の色を外壁パネル３の色と異ならせてもよい。

【００１８】以上、この発明の実施例を図面により説明
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設
計変更が可能である。例えば、上記実施例では、外壁パ
ネル３の固定手段としてリベット６を使用しているが、
ネジ等であっても勿論構わない。

【００１９】

【発明の効果】以上要するにこの発明によれば、次のよ
うな効果が得られる。

【００２０】１）請求項１の発明によれば、柱体を外側
パネルと平行な背面部と、この背面部の両側から立上が
り、互に離反する方向に折曲された脚面部とを有する形
状に形成し、外壁パネルの裏面両端部に設けた断面方形
の取付フレームを介して外壁パネルを上記柱体の背面部
及び脚面部に固定するようにしたので、柱体の両面に外
壁パネルを取付けることができ、また両脚面部の外壁パ
ネル間に中間外壁パネルを介設し、この中間外壁パネル
と外壁パネルとの間及び背面部の外壁パネル間にガスケ
ットを嵌挿した両面外壁が得られる。

【００２１】２）従って、従来の両面外壁では不可欠で
あった内側パネル及びそのシーリング作業が不要にな
り、外観及び作業性が向上する。また、幅の狭い中間外
壁パネルが外観のアクセントになり、外観が更に向上す
る。

【００２２】３）請求項２の発明によれば、上記中間パ
ネルが、裏面両端部を外壁パネルの取付フレームに連結
する連結フレームを有しているので、中間パネルの取付
けが容易にでき、作業性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例である両面外壁の平面断面
図である。

【図２】中間外壁パネルが片側のみに配置された両面外
壁の平面断面図である。

【図３】中間外壁パネルが両側に交互に配置された両面
外壁の平面断面図である。

【図４】従来の両面外壁を示す図で、（ａ）は平面断面
図、（ｂ）は内側から見た正面図である。

【符号の説明】

１ 両面外壁 ２ 柱体 ２ａ 背面部 ２ｃ 脚面部 ３ 外壁パネル ４ 中間外壁パネル ５ 取付フレーム ９ ガスケット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所定間隔で配設された柱体に跨がってその
   両面に外壁パネルを固定した両面外壁であって、上記柱
   体を外側パネルと平行な背面部と、この背面部の両側か
   ら立上がり、互に離反する方向に折曲された脚面部とを
   有する形状に形成し、上記外壁パネルの裏面両端部に断
   面方形の取付フレームを設け、この取付フレームを介し
   て外壁パネルを上記柱体の背面部及び脚面部に固定し、
   両脚面部の外壁パネル間に中間外壁パネルを介設し、こ
   の中間外壁パネルと外壁パネルとの間及び背面部の外壁
   パネル間にガスケットを嵌挿してなることを特徴とする
   両面外壁。
2. 【請求項２】上記中間パネルが、裏面両端部を外壁パネ
   ルの取付フレームに連結する連結フレームを有している
   ことを特徴とする請求項１に記載の両面外壁。