JPH06306275A - 自動車外板用ポリアミド系低線膨張樹脂組成物 - Google Patents
自動車外板用ポリアミド系低線膨張樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH06306275A JPH06306275A JP9595393A JP9595393A JPH06306275A JP H06306275 A JPH06306275 A JP H06306275A JP 9595393 A JP9595393 A JP 9595393A JP 9595393 A JP9595393 A JP 9595393A JP H06306275 A JPH06306275 A JP H06306275A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- resin
- weight
- linear expansion
- polyamide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面平滑性、高剛性、低線膨張係数、寸法安
定性に優れた自動車外板に好適な樹脂組成物を提供す
る。 【構成】 ポリアミド樹脂とポリフェニレンエ−テル樹
脂が重量比35/65〜90/10である、ポリアミド
樹脂が連続相となる相溶化された組成物100重量部に
対して、熱可塑性弾性重合体0〜40重量部および平均
径2μm以下の無機充填材5〜100重量部を配合して
なる樹脂組成物。
定性に優れた自動車外板に好適な樹脂組成物を提供す
る。 【構成】 ポリアミド樹脂とポリフェニレンエ−テル樹
脂が重量比35/65〜90/10である、ポリアミド
樹脂が連続相となる相溶化された組成物100重量部に
対して、熱可塑性弾性重合体0〜40重量部および平均
径2μm以下の無機充填材5〜100重量部を配合して
なる樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寸法安定性に優れオン
ライン塗装が可能となる自動車外板用樹脂組成物に関す
るものである。さらに詳しくは、ポリアミド樹脂/ポリ
フェニレンエ−テル樹脂組成物をベ−スとする熱可塑性
樹脂組成物を特定形状を持つ無機充填材を分散させるこ
とにより、塗装後の鮮映性に優れ、しかも、剛性,耐熱
変形性,耐薬品性,寸法安定性のバランスに優れた樹脂
組成物を用いる自動車外板用樹脂組成物に関するもので
ある。
ライン塗装が可能となる自動車外板用樹脂組成物に関す
るものである。さらに詳しくは、ポリアミド樹脂/ポリ
フェニレンエ−テル樹脂組成物をベ−スとする熱可塑性
樹脂組成物を特定形状を持つ無機充填材を分散させるこ
とにより、塗装後の鮮映性に優れ、しかも、剛性,耐熱
変形性,耐薬品性,寸法安定性のバランスに優れた樹脂
組成物を用いる自動車外板用樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近、自動車業界では燃費向上の要求か
ら車体の軽量化を目的に従来鋼板で製造されていた自動
車外板部品(特に垂直部位)を中心に材質を樹脂で代替
する動きが高まってきている。この部位は、ガソリンや
オイル、更には洗浄剤などに対する耐溶剤(油)性が重
要で、又、一方では経済性等の観点からオンライン塗装
できる樹脂であることが要求されている。
ら車体の軽量化を目的に従来鋼板で製造されていた自動
車外板部品(特に垂直部位)を中心に材質を樹脂で代替
する動きが高まってきている。この部位は、ガソリンや
オイル、更には洗浄剤などに対する耐溶剤(油)性が重
要で、又、一方では経済性等の観点からオンライン塗装
できる樹脂であることが要求されている。
【0003】ポリアミド樹脂(以下、適宜PAと略称す
る)は、機械的特性,耐溶剤性,低荷重下での耐熱性に
優れた代表的なエンジニアリングプラスチックとして用
いられているが、高荷重下での耐熱性が悪く、吸湿性が
強いための寸法安定性に劣る等の欠点を有している。こ
れに対してポリフェニレンエ−テル樹脂(以下、適宜P
PEと略称する)は、機械的性質,電気的性質,高荷重
下の耐熱性,寸法安定性等の諸特性に優れているが、溶
融加工温度が高く、かつ流動性が低いために成形加工性
に劣る欠点がある。又、酸,アルカリ等の無機系薬品に
対しては強い抵抗力を有するが、ある種の有機溶剤に対
しては溶解,膨潤等が起こり、耐溶剤性,耐油性の改善
が強く求められている。
る)は、機械的特性,耐溶剤性,低荷重下での耐熱性に
優れた代表的なエンジニアリングプラスチックとして用
いられているが、高荷重下での耐熱性が悪く、吸湿性が
強いための寸法安定性に劣る等の欠点を有している。こ
れに対してポリフェニレンエ−テル樹脂(以下、適宜P
PEと略称する)は、機械的性質,電気的性質,高荷重
下の耐熱性,寸法安定性等の諸特性に優れているが、溶
融加工温度が高く、かつ流動性が低いために成形加工性
に劣る欠点がある。又、酸,アルカリ等の無機系薬品に
対しては強い抵抗力を有するが、ある種の有機溶剤に対
しては溶解,膨潤等が起こり、耐溶剤性,耐油性の改善
が強く求められている。
【0004】PPEとPAの特徴を生かすために、PP
Eに酸無水物構造を有する1,2-置換オレフィン化合物
を無触媒下、熱的に反応させた変性ポリフェニレンエ−
テル樹脂(以下、変性PPEと略称する)にPAを配合
すると、広い組成範囲において靱性のある樹脂組成物が
得られることが知られている(特開昭62−13292
4号公報)。又、PPEを特定のエラストマ−の共存
下、酸無水物構造を有する1,2-置換オレフィン化合物
と溶融状態で反応させた変性PPEとPAを混合するこ
とにより、耐衝撃性が著しく改良されることも提案され
ている(特公平01−275656号公報)。こうして
得られた組成物は、耐熱性・耐油性に優れ、射出成形に
よって得られる成形品は、塗装外観に優れる。
Eに酸無水物構造を有する1,2-置換オレフィン化合物
を無触媒下、熱的に反応させた変性ポリフェニレンエ−
テル樹脂(以下、変性PPEと略称する)にPAを配合
すると、広い組成範囲において靱性のある樹脂組成物が
得られることが知られている(特開昭62−13292
4号公報)。又、PPEを特定のエラストマ−の共存
下、酸無水物構造を有する1,2-置換オレフィン化合物
と溶融状態で反応させた変性PPEとPAを混合するこ
とにより、耐衝撃性が著しく改良されることも提案され
ている(特公平01−275656号公報)。こうして
得られた組成物は、耐熱性・耐油性に優れ、射出成形に
よって得られる成形品は、塗装外観に優れる。
【0005】これまで、こうした組成物技術を使用しポ
リフェニレンエ−テル樹脂とポリアミド樹脂の組成物
は、国内においては1986年に限定生産車「Be−
1」(日産自動車)のフロントフェンダ−及びエプロン
用材料として採用されて以来、国内・外のメ−カ−が一
部の限定生産車種に実用化いることが、”自動車外板用
プラスチックスの需要予測と評価”社団法人日本技術士
会予測・評価プロジェクト調査研究作業部会発行、14
9ペ−ジ(平成4年5月)に記載されている。
リフェニレンエ−テル樹脂とポリアミド樹脂の組成物
は、国内においては1986年に限定生産車「Be−
1」(日産自動車)のフロントフェンダ−及びエプロン
用材料として採用されて以来、国内・外のメ−カ−が一
部の限定生産車種に実用化いることが、”自動車外板用
プラスチックスの需要予測と評価”社団法人日本技術士
会予測・評価プロジェクト調査研究作業部会発行、14
9ペ−ジ(平成4年5月)に記載されている。
【0006】しかし、自動車外板用材料として一般に使
用されるためには、剛性が高く、しかも、線膨張係数を
鋼板等の金属材料に近づけることが強く要求されてお
り、5×10-5cm/cm/℃以下とすることが目標と
されている。これは、自動車外板という大型成形体にお
いては、線膨張係数が大きくなると、「スキ」と通称さ
れる車体骨格部への取付問題や外板部品同志の接する部
分の間隔を大きく設定しなければならないなどの商品設
計に関する問題が発生するためである。
用されるためには、剛性が高く、しかも、線膨張係数を
鋼板等の金属材料に近づけることが強く要求されてお
り、5×10-5cm/cm/℃以下とすることが目標と
されている。これは、自動車外板という大型成形体にお
いては、線膨張係数が大きくなると、「スキ」と通称さ
れる車体骨格部への取付問題や外板部品同志の接する部
分の間隔を大きく設定しなければならないなどの商品設
計に関する問題が発生するためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の組成物は、しか
しながら、ポリアミド樹脂成分に由来する吸湿性を有
し、自動車外板などの大型の成形品を製造する場合に
は、この吸湿による寸法変化は問題となる。また、通常
のポリフェレンエ−テル樹脂とポリアミド樹脂組成物と
の組成物は、優れた表面外観を与えるが、その線膨張係
数は、8〜9×10ー5cm/cm/℃とかなり大きい。
しながら、ポリアミド樹脂成分に由来する吸湿性を有
し、自動車外板などの大型の成形品を製造する場合に
は、この吸湿による寸法変化は問題となる。また、通常
のポリフェレンエ−テル樹脂とポリアミド樹脂組成物と
の組成物は、優れた表面外観を与えるが、その線膨張係
数は、8〜9×10ー5cm/cm/℃とかなり大きい。
【0008】線膨張係数を5×10ー5cm/cm/℃以
下に低減させるには、無機充填材特にガラス繊維などの
繊維状充填材等を配合し、線膨張を低下させる方向に繊
維状充填材を配向させることが有効であることが知られ
ている。しかし、従来のガラス繊維(通常、繊維径6〜
13μ、繊維長50μm〜3mm、以下、適宜GFと略
称する)を配合すると、線膨張係数は低下するものの、
表面外観が著しく低下する。表面外観の低下は、表面に
ガラス繊維による凹凸が生じるためで、結果として塗装
した場合に鮮映性が低下することになり、外板材料とし
て致命的な欠陥を生じることになる。塗装後の鮮映性は
塗装を何度も重ね塗りにすることで塗膜の厚さによって
も向上するが、自動車用外板用鋼板で使用されてきた塗
装ラインで他の部材と同時に塗装できることが経済性、
色合わせ等の面から要求されており、この重ね塗りの不
要な材料が求められている。この塗装に関する要求を達
成するためにはベ−スとなる成形体の表面平滑性度が高
いことが重要となる。
下に低減させるには、無機充填材特にガラス繊維などの
繊維状充填材等を配合し、線膨張を低下させる方向に繊
維状充填材を配向させることが有効であることが知られ
ている。しかし、従来のガラス繊維(通常、繊維径6〜
13μ、繊維長50μm〜3mm、以下、適宜GFと略
称する)を配合すると、線膨張係数は低下するものの、
表面外観が著しく低下する。表面外観の低下は、表面に
ガラス繊維による凹凸が生じるためで、結果として塗装
した場合に鮮映性が低下することになり、外板材料とし
て致命的な欠陥を生じることになる。塗装後の鮮映性は
塗装を何度も重ね塗りにすることで塗膜の厚さによって
も向上するが、自動車用外板用鋼板で使用されてきた塗
装ラインで他の部材と同時に塗装できることが経済性、
色合わせ等の面から要求されており、この重ね塗りの不
要な材料が求められている。この塗装に関する要求を達
成するためにはベ−スとなる成形体の表面平滑性度が高
いことが重要となる。
【0009】また、通常のガラス繊維を配合すると樹脂
の流動方向とその垂直方向の寸法的な異方性が大きくな
るため、成形品の反り現象が著しく大型製品の設計の際
に問題である。一方、自動車外板を用途とした樹脂組成
物は、例えば、特開平2−73855号公報、特開平2
−158663号公報などに紹介されている。しかし、
何れも自動車外板材料として要求されている低線膨張樹
脂組成物には至っていない。
の流動方向とその垂直方向の寸法的な異方性が大きくな
るため、成形品の反り現象が著しく大型製品の設計の際
に問題である。一方、自動車外板を用途とした樹脂組成
物は、例えば、特開平2−73855号公報、特開平2
−158663号公報などに紹介されている。しかし、
何れも自動車外板材料として要求されている低線膨張樹
脂組成物には至っていない。
【0010】自動車外板の軽量化を主目的とした樹脂化
に際して重要な特性である表面平滑性、剛性、寸法安定
性に優れ、しかも低線膨張係数となるポリアミド樹脂と
ポリフェニレンエ−テル樹脂との組成物は従来技術では
得られなかった。
に際して重要な特性である表面平滑性、剛性、寸法安定
性に優れ、しかも低線膨張係数となるポリアミド樹脂と
ポリフェニレンエ−テル樹脂との組成物は従来技術では
得られなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み、充填材の形状について鋭意検討した結果、特
定形状の充填材を均一に分散させることにより、現在、
自動車外板用樹脂組成物として求められていると高剛
性、高表面平滑性、低線膨張係数の三特性を高いレベル
でバランスさせることができ、しかも、その組成物は、
大型製品の設計の際に重要な寸法安定性にも優れている
ことを見いだし、本発明を完成した。
点に鑑み、充填材の形状について鋭意検討した結果、特
定形状の充填材を均一に分散させることにより、現在、
自動車外板用樹脂組成物として求められていると高剛
性、高表面平滑性、低線膨張係数の三特性を高いレベル
でバランスさせることができ、しかも、その組成物は、
大型製品の設計の際に重要な寸法安定性にも優れている
ことを見いだし、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、ポリアミド樹脂
(a)とポリフェニレンエ−テル樹脂(b)が重量比3
5/65〜90/10である、ポリアミド樹脂が連続相
である相溶化された樹脂組成物100重量部、熱可塑性
弾性重合体(c)0〜40重量部および平均径2μm以
下の無機充填材(d)5〜100重量部からなる樹脂組
成物である。
(a)とポリフェニレンエ−テル樹脂(b)が重量比3
5/65〜90/10である、ポリアミド樹脂が連続相
である相溶化された樹脂組成物100重量部、熱可塑性
弾性重合体(c)0〜40重量部および平均径2μm以
下の無機充填材(d)5〜100重量部からなる樹脂組
成物である。
【0013】本発明で用いられるポリアミド樹脂(a)
は、主鎖に−CONH−結合を有する重合体で、一般に
ナイロンと総称される一群の中から選ばれた1種又は、
2種以上のポリアミド樹脂である。例えば、4−ナイロ
ン、6−ナイロン、6,6-ナイロン、4,6-ナイロン、
6,10-ナイロン、6,12-ナイロン、11−ナイロ
ン、6,10-ナイロン、MXD・6-ナイロンなどが挙げ
られる。しかし、これらに限定されるものではなく、た
とえば、非晶質(性)ナイロンなども使用することがで
きる。中でも、様々な供給源から商業的に入手可能でコ
スト的に有利な6−ナイロン、6,6-ナイロンが好適に
用いられる。
は、主鎖に−CONH−結合を有する重合体で、一般に
ナイロンと総称される一群の中から選ばれた1種又は、
2種以上のポリアミド樹脂である。例えば、4−ナイロ
ン、6−ナイロン、6,6-ナイロン、4,6-ナイロン、
6,10-ナイロン、6,12-ナイロン、11−ナイロ
ン、6,10-ナイロン、MXD・6-ナイロンなどが挙げ
られる。しかし、これらに限定されるものではなく、た
とえば、非晶質(性)ナイロンなども使用することがで
きる。中でも、様々な供給源から商業的に入手可能でコ
スト的に有利な6−ナイロン、6,6-ナイロンが好適に
用いられる。
【0014】また、本発明で用いられるポリアミド樹脂
(a)は、粘度あるいはカルボキシ末端基、アミノ末端
基濃度などの限定なしに使用し得る。
(a)は、粘度あるいはカルボキシ末端基、アミノ末端
基濃度などの限定なしに使用し得る。
【0015】本発明で用いられるポリフェニレンエ−テ
ル樹脂(b)は、一般式
ル樹脂(b)は、一般式
【0016】
【化1】
【0017】(式中、 R1は炭素数1〜3の低級アルキ
ル基、R2、R3は水素原子又は炭素数1〜3の低級アル
キル基である)で表される構造単位を主鎖に持つ重合体
であって、ホモポリマ−であってもコポリマ−であって
もよい。具体的には、例えば、ポリ(2,6-ジメチル−
1,4-フェニレン)エ−テル、ポリ(2,6-ジエチル−
1,4-フェニレン)エ−テル、ポリ(2,6-ジプロピル
−1,4-フェニレン)エ−テル、ポリ(2-メチル−6-
プロピル−1,4-フェニレン)エ−テル等が挙げられる
が、これらに限定されるものではなく、フェノ−ル系化
合物の酸化カップリングによって得られる単独又は、共
重合体およびグラフト共重合体のいずれも使用すること
ができる。中でも、特にポリ(2,6-ジメチル−1,4-
フェニレン)エ−テル単独又は、2,6-ジメチルフェノ
−ル及び2,3,6−トリメチルフェノ−ルの共重合体が
好ましい。
ル基、R2、R3は水素原子又は炭素数1〜3の低級アル
キル基である)で表される構造単位を主鎖に持つ重合体
であって、ホモポリマ−であってもコポリマ−であって
もよい。具体的には、例えば、ポリ(2,6-ジメチル−
1,4-フェニレン)エ−テル、ポリ(2,6-ジエチル−
1,4-フェニレン)エ−テル、ポリ(2,6-ジプロピル
−1,4-フェニレン)エ−テル、ポリ(2-メチル−6-
プロピル−1,4-フェニレン)エ−テル等が挙げられる
が、これらに限定されるものではなく、フェノ−ル系化
合物の酸化カップリングによって得られる単独又は、共
重合体およびグラフト共重合体のいずれも使用すること
ができる。中でも、特にポリ(2,6-ジメチル−1,4-
フェニレン)エ−テル単独又は、2,6-ジメチルフェノ
−ル及び2,3,6−トリメチルフェノ−ルの共重合体が
好ましい。
【0018】更に、本発明では、必要に応じ耐衝撃性等
を改良する目的で熱可塑性重合体(c)を配合すること
が出来る。このような熱可塑性弾性重合体は、常温でゴ
ム弾性を示す樹脂であり、ポリフェニレンエ−テル樹
脂、ポリアミド樹脂などの耐衝撃性改良剤などとして公
知のものが使用可能である。例えば、水素添加A−B
−A型又は、水素添加A−B型ブロック共重合弾性体
(ここでは、Aはビニル芳香族炭化水素の重合体ブロッ
クを、Bは共役ジエン系炭化水素化合物の重合体ブロッ
クを意味する)オレフィン系重合体、ポリエステル
系エラストマ−、ポリウレタン系エラストマ−、ポ
リアミド系エラストマ−、スチレン/ジエンブロック
共重合体、MBS、MAS、及びアクリル酸エス
テル系コア・シェルグラフト共重合体からなる群から選
ばれた1種,又は2種以上の熱可塑性重合体の使用が可
能である。しかし、これらに限定されるものではなく、
例えば、カルボン酸基、エポキシ基又は、その誘導体な
どの官能基を導入した熱可塑性弾性重合体も使用でき
る。中でも、水素添加A−B−A型又は、水素添加A−
B型ブロック共重合体の使用が好ましく、例えば、シェ
ル・ケミカル社の「KRATON−G」という商品名で
市販されている。
を改良する目的で熱可塑性重合体(c)を配合すること
が出来る。このような熱可塑性弾性重合体は、常温でゴ
ム弾性を示す樹脂であり、ポリフェニレンエ−テル樹
脂、ポリアミド樹脂などの耐衝撃性改良剤などとして公
知のものが使用可能である。例えば、水素添加A−B
−A型又は、水素添加A−B型ブロック共重合弾性体
(ここでは、Aはビニル芳香族炭化水素の重合体ブロッ
クを、Bは共役ジエン系炭化水素化合物の重合体ブロッ
クを意味する)オレフィン系重合体、ポリエステル
系エラストマ−、ポリウレタン系エラストマ−、ポ
リアミド系エラストマ−、スチレン/ジエンブロック
共重合体、MBS、MAS、及びアクリル酸エス
テル系コア・シェルグラフト共重合体からなる群から選
ばれた1種,又は2種以上の熱可塑性重合体の使用が可
能である。しかし、これらに限定されるものではなく、
例えば、カルボン酸基、エポキシ基又は、その誘導体な
どの官能基を導入した熱可塑性弾性重合体も使用でき
る。中でも、水素添加A−B−A型又は、水素添加A−
B型ブロック共重合体の使用が好ましく、例えば、シェ
ル・ケミカル社の「KRATON−G」という商品名で
市販されている。
【0019】無機充填材(d)は、平均径が2μm以下
の無機充填材であり、平均繊維径(短軸)が2μm以下
の繊維状充填材と平均粒子径が2μm以下の板状(また
は鱗片状)等の異方性無機充填材が含まれる。繊維状充
填材は、結晶性の一般に「ウィスカ−」と呼ばれる鉱物
繊維群と、非晶性のガラス繊維がある。又、異方性無機
充填材としては、繊維状以外の異方性のある充填材で、
天然に産する鉱物群が代表的である。これらの中から選
ばれる一種又は二種以上の混合物として使用することが
出来る。中でも、特に平均径が1μm以下のものが更に
好ましい。
の無機充填材であり、平均繊維径(短軸)が2μm以下
の繊維状充填材と平均粒子径が2μm以下の板状(また
は鱗片状)等の異方性無機充填材が含まれる。繊維状充
填材は、結晶性の一般に「ウィスカ−」と呼ばれる鉱物
繊維群と、非晶性のガラス繊維がある。又、異方性無機
充填材としては、繊維状以外の異方性のある充填材で、
天然に産する鉱物群が代表的である。これらの中から選
ばれる一種又は二種以上の混合物として使用することが
出来る。中でも、特に平均径が1μm以下のものが更に
好ましい。
【0020】「ウィスカ−」と呼ばれる人造鉱物繊維群
は、具体的には、針状酸化チタン、チタン酸カリウム、
ホウ酸アルミニウムなどが例示され、通常、平均繊維径
が0.01 〜2μm、平均繊維長1〜100μmのもの
が使用される。その平均繊維径に対する平均繊維長の比
が3以上、さらに好ましくは10以上のものが望まし
い。これらの繊維状無機充填材としては、例えば、石原
産業(株)製針状酸化チタン「FTL」、大塚化学
(株)製チタン酸カリウムウィスカ−「 テイスモ」、チ
タン工業(株)製「タイブレックス」、四国化成工業
(株)製ホウ酸アルミニウムウィスカ−「アルボレック
ス」などとして入手できる。しかし、ここに例示された
繊維状無機充填材に制限されることはなく、繊維形状が
同様の範囲内で、その成分組成が樹脂組成物に著しい悪
影響を与えないものであればよい。
は、具体的には、針状酸化チタン、チタン酸カリウム、
ホウ酸アルミニウムなどが例示され、通常、平均繊維径
が0.01 〜2μm、平均繊維長1〜100μmのもの
が使用される。その平均繊維径に対する平均繊維長の比
が3以上、さらに好ましくは10以上のものが望まし
い。これらの繊維状無機充填材としては、例えば、石原
産業(株)製針状酸化チタン「FTL」、大塚化学
(株)製チタン酸カリウムウィスカ−「 テイスモ」、チ
タン工業(株)製「タイブレックス」、四国化成工業
(株)製ホウ酸アルミニウムウィスカ−「アルボレック
ス」などとして入手できる。しかし、ここに例示された
繊維状無機充填材に制限されることはなく、繊維形状が
同様の範囲内で、その成分組成が樹脂組成物に著しい悪
影響を与えないものであればよい。
【0021】又、非晶性のガラス繊維としては、特に平
均繊維径が2μm以下の極細のガラス繊維である。この
ガラス繊維は、長繊維紡糸法では製造することが困難な
ものであり、通常、短繊維火炎法、すなわち、ガラス溶
融炉により溶融したガラスを多孔プレ−トから所望の均
一径のフィラメントとして引出し、高温・高速バ−ナ−
火炎中に誘導し、繊維化することにより綿状の極細ガラ
ス繊維を得る方法により製造され、その平均繊維径は、
2μm以下と極めて細かく、且、比表面積が大きく他に
類のない、ガラス繊維である。このガラス繊維用のガラ
スとしては、E−ガラスなどの無アルカリガラスが好ま
しい。これは、C−ガラスなどを使用した場合、ガラス
繊維による加水分解の促進により樹脂の劣化分解が促進
され、物性低下が生じるためである。本発明のガラス繊
維の具体例としては、日本無機(株)製のエクセルチッ
プ08200(平均径 0.8μm)が例示される。この
極細ガラス繊維は、組成物の製造に際して、抄造シ−ト
とした後、裁断して用いるのが好ましい。
均繊維径が2μm以下の極細のガラス繊維である。この
ガラス繊維は、長繊維紡糸法では製造することが困難な
ものであり、通常、短繊維火炎法、すなわち、ガラス溶
融炉により溶融したガラスを多孔プレ−トから所望の均
一径のフィラメントとして引出し、高温・高速バ−ナ−
火炎中に誘導し、繊維化することにより綿状の極細ガラ
ス繊維を得る方法により製造され、その平均繊維径は、
2μm以下と極めて細かく、且、比表面積が大きく他に
類のない、ガラス繊維である。このガラス繊維用のガラ
スとしては、E−ガラスなどの無アルカリガラスが好ま
しい。これは、C−ガラスなどを使用した場合、ガラス
繊維による加水分解の促進により樹脂の劣化分解が促進
され、物性低下が生じるためである。本発明のガラス繊
維の具体例としては、日本無機(株)製のエクセルチッ
プ08200(平均径 0.8μm)が例示される。この
極細ガラス繊維は、組成物の製造に際して、抄造シ−ト
とした後、裁断して用いるのが好ましい。
【0022】抄造シ−トの製造は、ガラス繊維を通常の
長網法や円網法により抄造すればよく、また酸性抄造で
なく、中性抄造の方が好ましく、特に抄造シ−トの外観
に拘る必要がないので、抄造は容易である。抄造の際に
は、ガラス繊維が折れたりして繊維の長さが極端に細く
ならないように注意する必要がある。抄造シ−トの単位
面積当たりの重量は、押出機へ投入される前に解繊され
流動性が阻害されることなく所定量を均一に混合される
ようにする点から50〜500g/m2程度が好まし
く、抄造シ−トの厚さは0.5〜3.0mm程度が好まし
い。
長網法や円網法により抄造すればよく、また酸性抄造で
なく、中性抄造の方が好ましく、特に抄造シ−トの外観
に拘る必要がないので、抄造は容易である。抄造の際に
は、ガラス繊維が折れたりして繊維の長さが極端に細く
ならないように注意する必要がある。抄造シ−トの単位
面積当たりの重量は、押出機へ投入される前に解繊され
流動性が阻害されることなく所定量を均一に混合される
ようにする点から50〜500g/m2程度が好まし
く、抄造シ−トの厚さは0.5〜3.0mm程度が好まし
い。
【0023】製造された抄造シ−トを本発明では、一辺
1〜30mmの略角型などとして用いるのが好ましい。
大きさが1mm未満では、シ−トを構成するガラス繊維
が均一分散される前に個々のフィラメントに離散してし
まい、かえって、均一混合が不可能となる。逆に30m
mより大きいと、樹脂と混合した際大きすぎて均一に分
散されなかったり、押出機へ供給する際に分級したりす
る不都合が生じる。一辺1〜30mmの略角型の抄造ガ
ラス繊維シ−トは、通常、抄造シ−トを例えば、角切り
ペレタイザ−などを使用して裁断する方法で調製する。
この裁断の際、縦横の寸法比率は、流動性、作業性の点
から、通常、1:3〜1:1の範囲、好ましくは略1:
1とする。
1〜30mmの略角型などとして用いるのが好ましい。
大きさが1mm未満では、シ−トを構成するガラス繊維
が均一分散される前に個々のフィラメントに離散してし
まい、かえって、均一混合が不可能となる。逆に30m
mより大きいと、樹脂と混合した際大きすぎて均一に分
散されなかったり、押出機へ供給する際に分級したりす
る不都合が生じる。一辺1〜30mmの略角型の抄造ガ
ラス繊維シ−トは、通常、抄造シ−トを例えば、角切り
ペレタイザ−などを使用して裁断する方法で調製する。
この裁断の際、縦横の寸法比率は、流動性、作業性の点
から、通常、1:3〜1:1の範囲、好ましくは略1:
1とする。
【0024】また、異方性無機充填材とは、繊維状では
ないが、樹脂との配合によって剛性の向上する無機充填
材として板状、薄片状、鱗片状等の形状をもつ充填材で
ある。代表的なものとして、カオリンクレ−、マイカ、
タルク等の珪酸塩類があり、天然に産し、粉砕分級して
供給される。分級の方法としては、乾式と湿式があり、
必要とされる形状に応じて使用できる。これらの充填材
の中で特に厚み方向に対して面方向の比が高いものが好
ましい。本発明で用いる異方性無機充填材は平均粒子径
(面方向の径)が2μm以下であることが好ましい。
又、平均厚みに対する平均粒子径の比(アスペクト比)
が3以上のものが好ましい。
ないが、樹脂との配合によって剛性の向上する無機充填
材として板状、薄片状、鱗片状等の形状をもつ充填材で
ある。代表的なものとして、カオリンクレ−、マイカ、
タルク等の珪酸塩類があり、天然に産し、粉砕分級して
供給される。分級の方法としては、乾式と湿式があり、
必要とされる形状に応じて使用できる。これらの充填材
の中で特に厚み方向に対して面方向の比が高いものが好
ましい。本発明で用いる異方性無機充填材は平均粒子径
(面方向の径)が2μm以下であることが好ましい。
又、平均厚みに対する平均粒子径の比(アスペクト比)
が3以上のものが好ましい。
【0025】無機充填材(d)は、樹脂との密着性を改
良するために表面処理を施すことが好ましい。このよう
な表面処理剤としては、シラン系、チタネ−ト系、また
は、ジルコアルミネ−ト系カップリング剤があげられ
る。特にシラン系カップリング剤が好ましく、具体的に
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエトキシ)
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-
(アミノエチル)-γ-アミノプロピルジメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
中でも、特に、アミノシラン系カップリング剤が好まし
い。表面処理方法としては、例えば、上記の如きシラン
カップリング剤の0 .01〜1重量%の水溶液或は水分
分散液中に浸漬した後、温度140〜160℃で1〜2
時間の熱処理をする方法が例示される。
良するために表面処理を施すことが好ましい。このよう
な表面処理剤としては、シラン系、チタネ−ト系、また
は、ジルコアルミネ−ト系カップリング剤があげられ
る。特にシラン系カップリング剤が好ましく、具体的に
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエトキシ)
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-
(アミノエチル)-γ-アミノプロピルジメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
中でも、特に、アミノシラン系カップリング剤が好まし
い。表面処理方法としては、例えば、上記の如きシラン
カップリング剤の0 .01〜1重量%の水溶液或は水分
分散液中に浸漬した後、温度140〜160℃で1〜2
時間の熱処理をする方法が例示される。
【0026】本発明における樹脂組成物において、ポリ
アミド樹脂(a)とポリフェニレンエ−テル樹脂(b)
の配合比は、ポリアミド樹脂(a)が連続相を形成する
範囲、重量比で35/65〜90/10、好ましくは4
0/60〜80/20の範囲、より好ましくは45/5
5〜70/30の範囲で用いられる。又、この熱可塑性
樹脂組成物100重量部に対して、熱可塑性弾性重合体
(c)50重量部以下、好ましくは30重量部以下、平
均径が2μm以下の無機フィラ−(d)5〜100重量
部、好ましくは10〜50重量部を配合する。
アミド樹脂(a)とポリフェニレンエ−テル樹脂(b)
の配合比は、ポリアミド樹脂(a)が連続相を形成する
範囲、重量比で35/65〜90/10、好ましくは4
0/60〜80/20の範囲、より好ましくは45/5
5〜70/30の範囲で用いられる。又、この熱可塑性
樹脂組成物100重量部に対して、熱可塑性弾性重合体
(c)50重量部以下、好ましくは30重量部以下、平
均径が2μm以下の無機フィラ−(d)5〜100重量
部、好ましくは10〜50重量部を配合する。
【0027】熱可塑性樹脂組成物中のポリアミド樹脂成
分が35重量%未満では、ポリアミド樹脂成分が連続相
を形成しにくくなり、耐油性が十分得れれなくなり好ま
しくない。又、90重量%をこえると、吸湿度が高くな
り寸法安定性が低下する結果となり好ましくない。熱可
塑性樹脂組成物100重量部に配合する平均径2μm以
下の無機充填材5重量部未満では、強度、剛性及び線膨
張係数の低減効果が不十分であり、逆に100重量部を
越えると、流動性、耐衝撃性が低下し、表面外観も悪化
してくる。又、熱可塑性弾性重合体(c)を配合すると
耐衝撃性は改良されるが、40部を越えると強度、剛性
および耐熱性が低下してくるので好ましくない。
分が35重量%未満では、ポリアミド樹脂成分が連続相
を形成しにくくなり、耐油性が十分得れれなくなり好ま
しくない。又、90重量%をこえると、吸湿度が高くな
り寸法安定性が低下する結果となり好ましくない。熱可
塑性樹脂組成物100重量部に配合する平均径2μm以
下の無機充填材5重量部未満では、強度、剛性及び線膨
張係数の低減効果が不十分であり、逆に100重量部を
越えると、流動性、耐衝撃性が低下し、表面外観も悪化
してくる。又、熱可塑性弾性重合体(c)を配合すると
耐衝撃性は改良されるが、40部を越えると強度、剛性
および耐熱性が低下してくるので好ましくない。
【0028】ポリアミド樹脂(a)とポリフェニエレン
エ−テル樹脂(b)の樹脂組成物において、(a)成分
を連続相として(b)成分をミクロ分散させ、その分散
相構造を安定化する相構造安定化剤として、例えば、分
子内に極性基を有する構造をもつ化合物を用いるのが好
ましい。具体的には、ポリアミド樹脂の構造中に含まれ
るアミド結合、分子鎖末端に存在するカルボキシル基、
アミノ基と親和性や化合反応性を示す極性基を同一分子
内に有する構造をもつ化合物であって、かかる極性基と
しては、カルボン酸基又はその誘導体基例えばカルボン
酸塩、酸エステル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸ア
ジド、酸ハロゲン化物や、オキサゾリン、ニトリル、エ
ポキシ基、アミノ基、水酸基又は、イソシアン酸エステ
ル基等があげられる。例えば、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマ−ル酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジ
ド、無水マレイン酸とジアミンの反応物、無水メチルナ
ジック酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミ
ド、イタコン酸、無水イタコン酸や天然油脂類及びその
エポキシ化物、不飽和カルボン酸及びその誘導体、不飽
和アルコ−ル、不飽和アミンな等があげられる。なかで
も、マレイン酸又はその誘導体が望ましく、特に無水マ
レイン酸が好適に用いられる。しかし、これらに限定さ
れるものではなく、分散相構造を安定化できるものであ
ればよい。
エ−テル樹脂(b)の樹脂組成物において、(a)成分
を連続相として(b)成分をミクロ分散させ、その分散
相構造を安定化する相構造安定化剤として、例えば、分
子内に極性基を有する構造をもつ化合物を用いるのが好
ましい。具体的には、ポリアミド樹脂の構造中に含まれ
るアミド結合、分子鎖末端に存在するカルボキシル基、
アミノ基と親和性や化合反応性を示す極性基を同一分子
内に有する構造をもつ化合物であって、かかる極性基と
しては、カルボン酸基又はその誘導体基例えばカルボン
酸塩、酸エステル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸ア
ジド、酸ハロゲン化物や、オキサゾリン、ニトリル、エ
ポキシ基、アミノ基、水酸基又は、イソシアン酸エステ
ル基等があげられる。例えば、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマ−ル酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジ
ド、無水マレイン酸とジアミンの反応物、無水メチルナ
ジック酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミ
ド、イタコン酸、無水イタコン酸や天然油脂類及びその
エポキシ化物、不飽和カルボン酸及びその誘導体、不飽
和アルコ−ル、不飽和アミンな等があげられる。なかで
も、マレイン酸又はその誘導体が望ましく、特に無水マ
レイン酸が好適に用いられる。しかし、これらに限定さ
れるものではなく、分散相構造を安定化できるものであ
ればよい。
【0029】これらの相構造安定化剤は、(a)成分と
(b)成分の合計重量に対して、0.05〜10重量
%、好ましくは、 0.1〜5重量%の範囲で添加するの
が望ましい。この添加量が 0.05重量%未満では、ポ
リフェニレンエ−テル樹脂ポリアミド樹脂との相溶性の
改良効果が小さく、安定なミクロ分散相構造が安定化出
来ないため靱性のある組成物が得難い。10重量部より
多いと、ポリフェニレンエ−テル樹脂粒子の分散径が大
きくなる等の不都合があり、更に、耐熱性の低下や外観
不良等、好ましからざる現象が生じる。
(b)成分の合計重量に対して、0.05〜10重量
%、好ましくは、 0.1〜5重量%の範囲で添加するの
が望ましい。この添加量が 0.05重量%未満では、ポ
リフェニレンエ−テル樹脂ポリアミド樹脂との相溶性の
改良効果が小さく、安定なミクロ分散相構造が安定化出
来ないため靱性のある組成物が得難い。10重量部より
多いと、ポリフェニレンエ−テル樹脂粒子の分散径が大
きくなる等の不都合があり、更に、耐熱性の低下や外観
不良等、好ましからざる現象が生じる。
【0030】本発明の低線膨張樹脂組成物には、所望に
応じて、従来、ポリフェニレンエ−テル樹脂とポリアミ
ド樹脂との組成物に公知の種々の添加剤類が配合可能で
あり、これらとしては、安定剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、離型剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、その他の難
燃剤等があげられる。また、平均径2μm以下の粒状等
の等方性無機充填材も組成物の性能を損なわない範囲で
配合できる。更に、特に表面平滑性上の問題点を生じな
い範囲において一般の無機、及び、有機充填材も配合で
きる。加えて、必要に応じ、熱可塑性樹脂、例えば、ポ
リスチレン、ABS、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト
や、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
などや、熱硬化性樹脂も適宜好適に用いることができ
る。
応じて、従来、ポリフェニレンエ−テル樹脂とポリアミ
ド樹脂との組成物に公知の種々の添加剤類が配合可能で
あり、これらとしては、安定剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、離型剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、その他の難
燃剤等があげられる。また、平均径2μm以下の粒状等
の等方性無機充填材も組成物の性能を損なわない範囲で
配合できる。更に、特に表面平滑性上の問題点を生じな
い範囲において一般の無機、及び、有機充填材も配合で
きる。加えて、必要に応じ、熱可塑性樹脂、例えば、ポ
リスチレン、ABS、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト
や、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
などや、熱硬化性樹脂も適宜好適に用いることができ
る。
【0031】本発明を製造する方法に特に制限はなく、
通常の公知の方法を用いることができる。溶液状態で混
合する方法もあるが、工業的見地からみて溶融状態で混
合する方法が一般的である。溶融混練には、一般に使用
されている一軸又は、二軸の押出機、各種のニ−ダ−、
バンバリ−ミキサ−、ブラベンダ−等の混練装置を用い
ることが出来る。特に、高混練が可能で経済的に有利な
二軸押出機が好ましい。又、溶融混練する温度は使用す
る(a)成分及び(b)成分の種類、分子量、及び組成
比等によって異なるが、通常、240〜340℃、好ま
しくは260〜320℃の範囲の温度が望ましい。
通常の公知の方法を用いることができる。溶液状態で混
合する方法もあるが、工業的見地からみて溶融状態で混
合する方法が一般的である。溶融混練には、一般に使用
されている一軸又は、二軸の押出機、各種のニ−ダ−、
バンバリ−ミキサ−、ブラベンダ−等の混練装置を用い
ることが出来る。特に、高混練が可能で経済的に有利な
二軸押出機が好ましい。又、溶融混練する温度は使用す
る(a)成分及び(b)成分の種類、分子量、及び組成
比等によって異なるが、通常、240〜340℃、好ま
しくは260〜320℃の範囲の温度が望ましい。
【0032】本発明の熱可塑性樹脂組物の成形方法は特
に限定しない。例えば従来公知の成形方法、例えば、射
出成形法、押出成形法などによって容易に各種形状に加
工できる。この際、無機充填材を添加して成形品の線膨
張係数を小さくし、かつ塗装後の鮮映性を改良するとい
う本発明の目的からすると、充填材の配向を利用して成
形することによって、線膨張係数を効率良く低減し、こ
れらの充填材の添加量を出来るだけ少なくして鮮映性を
上げることが好ましい。繊維の配向を利用して成形する
方法として、例えばフィルムゲ−トを利用して成形する
方法があげられる。又、ガスアシスト成形、フィルムイ
ンサ−ト成形、射出プレス成形等の複合成形方法も目的
に応じて好適に用いることが出来る。
に限定しない。例えば従来公知の成形方法、例えば、射
出成形法、押出成形法などによって容易に各種形状に加
工できる。この際、無機充填材を添加して成形品の線膨
張係数を小さくし、かつ塗装後の鮮映性を改良するとい
う本発明の目的からすると、充填材の配向を利用して成
形することによって、線膨張係数を効率良く低減し、こ
れらの充填材の添加量を出来るだけ少なくして鮮映性を
上げることが好ましい。繊維の配向を利用して成形する
方法として、例えばフィルムゲ−トを利用して成形する
方法があげられる。又、ガスアシスト成形、フィルムイ
ンサ−ト成形、射出プレス成形等の複合成形方法も目的
に応じて好適に用いることが出来る。
【0033】本発明の樹脂組成物を用いる自動車外板
は、自動車の外装部分を占め、人の目に触れる上部、前
後、及び両サイド部分のパネルを中心とした部材で、た
とえは、サイドドア(又は、ドアパネル)、サイドシル
ガ−ニッシュ、フロントフェンダ、エプロン、イクステ
ンション、フロントマスク、リヤフェンダ(又は、リヤ
クオ−タ−パネル、リヤアッパ−クオ−タ−パネル)、
リヤピラ−フィニッシャ−などの垂直部位外板、ル−
フ、フ−ド(又は、ボンネット、エンジンフ−ド)、ラ
ッゲ−ジ(又は、トランクリッド)、スポイラ−などの
水平部位外板などが挙げられる。特に、垂直部位外板、
及びスポイラ−用途が好ましい。しかし、これらの呼称
の部材に限定されるものではない。
は、自動車の外装部分を占め、人の目に触れる上部、前
後、及び両サイド部分のパネルを中心とした部材で、た
とえは、サイドドア(又は、ドアパネル)、サイドシル
ガ−ニッシュ、フロントフェンダ、エプロン、イクステ
ンション、フロントマスク、リヤフェンダ(又は、リヤ
クオ−タ−パネル、リヤアッパ−クオ−タ−パネル)、
リヤピラ−フィニッシャ−などの垂直部位外板、ル−
フ、フ−ド(又は、ボンネット、エンジンフ−ド)、ラ
ッゲ−ジ(又は、トランクリッド)、スポイラ−などの
水平部位外板などが挙げられる。特に、垂直部位外板、
及びスポイラ−用途が好ましい。しかし、これらの呼称
の部材に限定されるものではない。
【0034】参考例1 25℃、クロロホルム中で測定した固有粘度が、 0.4
5dL/gであるポリ(2,6-ジメチル−1,4-フェニ
レン)エ−テル粉末5kgに対して無水マレイン酸25
gをス−パ−ミキサ−にて3分間混合した後、二軸押出
機(池貝鉄工(株)製 PCM−30)を用いて290
℃にて溶融混練し、押出しを行なって変性PPEのペレ
ットを得た。
5dL/gであるポリ(2,6-ジメチル−1,4-フェニ
レン)エ−テル粉末5kgに対して無水マレイン酸25
gをス−パ−ミキサ−にて3分間混合した後、二軸押出
機(池貝鉄工(株)製 PCM−30)を用いて290
℃にて溶融混練し、押出しを行なって変性PPEのペレ
ットを得た。
【0035】得られた変性PPEとPA−6(東レ
(株)製、CM1017)とを、35/45(ポリアミ
ドの割合56重量%)の割合でタンブラ−を用いて混合
し、二軸押出機を用いて280℃で溶融混練し、得られ
たストランドを水冷してペレット化した(以下、サンプ
ルAと略称する)。得られたペレットを110℃の熱風
乾燥機で6時間乾燥し、射出成形機にてシリンダ−温度
280℃、金型温度80℃でプレ−ト(厚み1/8”)
を成形した(以下、サンプルBと略称する)。
(株)製、CM1017)とを、35/45(ポリアミ
ドの割合56重量%)の割合でタンブラ−を用いて混合
し、二軸押出機を用いて280℃で溶融混練し、得られ
たストランドを水冷してペレット化した(以下、サンプ
ルAと略称する)。得られたペレットを110℃の熱風
乾燥機で6時間乾燥し、射出成形機にてシリンダ−温度
280℃、金型温度80℃でプレ−ト(厚み1/8”)
を成形した(以下、サンプルBと略称する)。
【0036】こうして得られたサンプルA及びBの厚み
方向の中央部分から0.1μm以下の超薄片を切削し、
TEM法を用いて相構造を調べた。その結果、サンプル
A及びBの何れからも、ポリアミド樹脂が連続相を形成
し、その中にPPE樹脂が分散相を形成していることが
観察された。また、射出成形の前後で相構造の変化もな
く安定した相構造が形成されていることが確認された。
方向の中央部分から0.1μm以下の超薄片を切削し、
TEM法を用いて相構造を調べた。その結果、サンプル
A及びBの何れからも、ポリアミド樹脂が連続相を形成
し、その中にPPE樹脂が分散相を形成していることが
観察された。また、射出成形の前後で相構造の変化もな
く安定した相構造が形成されていることが確認された。
【0037】
【実施例】以下に実施例等を挙げて説明する。しかし、
本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例
等における部数は特にことわらない限り重量基準であ
る。 実施例1 参考例1のようにして製造した変性PPEとPA−6
(東レ(株)製、CM1017)、更にアミノシラン処
理した短軸径0.05〜0.15μm、平均短軸径0.1
2μm、長軸の長さ4〜12μmの針状酸化チタン(石
原産業(株)製FTL−200S 以下IF−Aと略称
する)をタンブラ−で混合した後、二軸押出機を用いて
280℃で再度溶融混練し得られたストランドを水冷し
てペレット化した。
本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例
等における部数は特にことわらない限り重量基準であ
る。 実施例1 参考例1のようにして製造した変性PPEとPA−6
(東レ(株)製、CM1017)、更にアミノシラン処
理した短軸径0.05〜0.15μm、平均短軸径0.1
2μm、長軸の長さ4〜12μmの針状酸化チタン(石
原産業(株)製FTL−200S 以下IF−Aと略称
する)をタンブラ−で混合した後、二軸押出機を用いて
280℃で再度溶融混練し得られたストランドを水冷し
てペレット化した。
【0038】得られたペレットを120℃の熱風乾燥機
で6時間乾燥し、射出成形機にてシリンダ−温度280
℃、金型温度80℃の条件で試験片を作成し、物性試験
を行なった。結果を第1表に示した。尚、第1表中の物
性値は下記によった。 (1)曲げ弾性率 ASTM D790 に準じた。
で6時間乾燥し、射出成形機にてシリンダ−温度280
℃、金型温度80℃の条件で試験片を作成し、物性試験
を行なった。結果を第1表に示した。尚、第1表中の物
性値は下記によった。 (1)曲げ弾性率 ASTM D790 に準じた。
【0039】試験片厚み 1/8” 単位 GPa (2)表面平滑性 スガ試験機(株)製写像性測定機
ICM−2Dを用いて測定した。自動車外板は、この特
性が良好なもの以外は、他の特性が優れていても使用す
ることができない。測定結果に基づき表面平滑性に優れ
像鮮映性の良好なものを○、それ以外を×として示し
た。
ICM−2Dを用いて測定した。自動車外板は、この特
性が良好なもの以外は、他の特性が優れていても使用す
ることができない。測定結果に基づき表面平滑性に優れ
像鮮映性の良好なものを○、それ以外を×として示し
た。
【0040】(3)線膨張係数 ASTM D696
に準じた。射出成形によって得たASTM D638 の
一号ダンベル片(厚み1/8”)の中央部分から長手方
向に長さ10mmのテストピ−スを切削し、5℃/mi
nの速度で昇温し、長さの変化を測定し算出した。
に準じた。射出成形によって得たASTM D638 の
一号ダンベル片(厚み1/8”)の中央部分から長手方
向に長さ10mmのテストピ−スを切削し、5℃/mi
nの速度で昇温し、長さの変化を測定し算出した。
【0041】測定範囲23〜80℃ 単位 ×10-5 cm/cm/℃ (4)寸法変化率 円板(1/8”t×4”φ)用
い、23℃、50%RHの条件下で60日間放置した後
面方向の寸法変化を測定し、その寸法変化率を算出し
た。
い、23℃、50%RHの条件下で60日間放置した後
面方向の寸法変化を測定し、その寸法変化率を算出し
た。
【0042】単位 % (5)耐油性 ASTM D638 の一号ダンベ
ル片(厚み1/8”)を歪率0.5% で曲げた状態の最
大応力発生部分にガソリンを塗布した濾紙を張り付けた
状態で24時間放置した。その後、割れ及びクラックの
発生等を肉眼で確認し、変化のないものを○、それ以外
を×として評価した。
ル片(厚み1/8”)を歪率0.5% で曲げた状態の最
大応力発生部分にガソリンを塗布した濾紙を張り付けた
状態で24時間放置した。その後、割れ及びクラックの
発生等を肉眼で確認し、変化のないものを○、それ以外
を×として評価した。
【0043】実施例2 PA−6、IF−Aの他に熱可塑性弾性重合体として、
水素添加A−B−A形ブロック共重合弾性体(シェル化
学(株)製クレイトンG1651、以下SEBSと略称
する)を加えて実施例1を繰り返した。結果を第1表及
び第2表に示した。
水素添加A−B−A形ブロック共重合弾性体(シェル化
学(株)製クレイトンG1651、以下SEBSと略称
する)を加えて実施例1を繰り返した。結果を第1表及
び第2表に示した。
【0044】尚、第2表中の物性値は、第1表中の物性
値の中で(4)寸法変化率、(5)耐油性に代えて、以
下の物性値を加えた。 (6)寸法異方性 サイドゲ−トタイプの円板(1/
8”t×4”φ)金型を用いて射出成形した円板の流れ
方向とその垂直方向のの成形収縮率を測定し、下記のの
計算式で算出される値を寸法異方性(%)として求め
た。この値が大きくなるにつれ、成形品の反りが大きく
なり易く、製品設計が難しくなる。特に50%を越える
ものは問題も大きくなるため、50%以上のものを×、
それ未満のものを○として評価した。
値の中で(4)寸法変化率、(5)耐油性に代えて、以
下の物性値を加えた。 (6)寸法異方性 サイドゲ−トタイプの円板(1/
8”t×4”φ)金型を用いて射出成形した円板の流れ
方向とその垂直方向のの成形収縮率を測定し、下記のの
計算式で算出される値を寸法異方性(%)として求め
た。この値が大きくなるにつれ、成形品の反りが大きく
なり易く、製品設計が難しくなる。特に50%を越える
ものは問題も大きくなるため、50%以上のものを×、
それ未満のものを○として評価した。
【0045】
【0046】比較例1 針状酸化チタン(IF−A)を加えずに実施例2を繰り
返した。その際、PA−6成分の割合が実施例2と同様
になるような組成とした。結果を第1表に示した。
返した。その際、PA−6成分の割合が実施例2と同様
になるような組成とした。結果を第1表に示した。
【0047】実施例3 針状酸化チタン(IF−A)に代えて、アミノシラン処
理した繊維径0.4〜1.0μm、繊維長10〜100μ
mのチタン酸カリウムウィスカ−(チタン工業(株)製
HT−300、以下IF−Bと略称する)を配合して実
施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
理した繊維径0.4〜1.0μm、繊維長10〜100μ
mのチタン酸カリウムウィスカ−(チタン工業(株)製
HT−300、以下IF−Bと略称する)を配合して実
施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
【0048】実施例4 針状酸化チタン(IF−A)に代えて、アミノシラン処
理した平均繊維径 0.8μm、繊維長5〜50mmのE
ガラス繊維(日本無機(株)製、エクセルチップ082
00AS)を抄造した重さ240g/m2、厚さ2mm
のシ−トを各切りペレタイザ−で裁断して形成した4×
4mm角チップ(以下、IF−Cと略称する)を配合し
て実施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
理した平均繊維径 0.8μm、繊維長5〜50mmのE
ガラス繊維(日本無機(株)製、エクセルチップ082
00AS)を抄造した重さ240g/m2、厚さ2mm
のシ−トを各切りペレタイザ−で裁断して形成した4×
4mm角チップ(以下、IF−Cと略称する)を配合し
て実施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
【0049】実施例5 針状酸化チタン(IF−A)に代えて、平均粒子径10
μmの白マイカ(林化成(株)製#325 以下IF−
Dと略称する)を更に湿式で粉砕分級した平均粒子径
1.5μmのマイカ(以下、IF−Eと略称する)を配
合して実施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
μmの白マイカ(林化成(株)製#325 以下IF−
Dと略称する)を更に湿式で粉砕分級した平均粒子径
1.5μmのマイカ(以下、IF−Eと略称する)を配
合して実施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
【0050】比較例2〜4 針状酸化チタン(IF−A)に代えて、アミノシラン処
理した平均繊維径4μmのフォラストナイト繊維(林化
成(株)製 CHC−74N、以下IF−Fと略称す
る)、又は、繊維径10μm、繊維長3mmのEガラス
繊維(旭ファイバ−グラス(株)製JAFT−2A、以
下IF−Gと略称する)、又は、IF−Dを配合して実
施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
理した平均繊維径4μmのフォラストナイト繊維(林化
成(株)製 CHC−74N、以下IF−Fと略称す
る)、又は、繊維径10μm、繊維長3mmのEガラス
繊維(旭ファイバ−グラス(株)製JAFT−2A、以
下IF−Gと略称する)、又は、IF−Dを配合して実
施例2を繰り返した。結果を第2表に示した。
【0051】
【発明の効果】本発明の低線膨張樹脂組成物から得られ
る成形品は、従来技術で得られる成形品に比べ、剛性に
優れ、線膨張係数が小さく、吸湿による寸法変化も大幅
に改良され、成形品の反り等の問題も少なく、しかも、
表面平滑性に優れている。従って、大型製品の設計の際
に問題となる寸法安定性、鋼板に対する軽量化効果を上
げるために重要視される剛性、及び、塗装後の鮮映性等
を高いレベルでバランスさせた自動車外板を提供するこ
とが出来る。
る成形品は、従来技術で得られる成形品に比べ、剛性に
優れ、線膨張係数が小さく、吸湿による寸法変化も大幅
に改良され、成形品の反り等の問題も少なく、しかも、
表面平滑性に優れている。従って、大型製品の設計の際
に問題となる寸法安定性、鋼板に対する軽量化効果を上
げるために重要視される剛性、及び、塗装後の鮮映性等
を高いレベルでバランスさせた自動車外板を提供するこ
とが出来る。
【0052】
【表1】 第1表 実施例と比較例 実施例1 実施例2 比較例1 構 変性PPE 35 30 50 成 PA−6 45 45 45 成 SEBS 0 5 5 分 IF−A 20 20 0 曲げ弾性率 4.5 4.2 2.2 結 表面平滑性 ○ ○ ○ 果 線膨張係数 4.0 4.4 8.3 寸法変化率 0.12 0.11 0.25 耐 油 性 ○ ○ ○ 註)構成成分は重量部を表す。
【0053】
【表2】 第2表 実施例と 実施 実施 実施 実施 比較 比較 比較 比較例 例2 例3 例4 例5 例2 例3 例4 変性PPE 30 30 30 30 30 30 30 構 PA−6 45 45 45 45 45 45 45 SEBS 5 5 5 5 5 5 5 成 IF−A 20 IF−B 20 成 −C 20 −D 20 分 −E 20 −F 20 −G 20 表面平滑性 ○ ○ ○ ○ × × × 結 曲げ弾性率 4.2 4.1 4.4 4.0 3.5 4.8 4.6 果 線膨張係数 4.4 4.5 4.2 4.9 6.5 4.2 4.8 寸法異方性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリアミド樹脂(a)とポリフェニレン
エ−テル樹脂(b)が重量比35/65〜90/10で
ある、ポリアミド樹脂が連続相である相溶化された樹脂
組成物100重量部、熱可塑性弾性重合体(c)0〜4
0重量部および平均径2μm以下の無機充填材(d)5
〜100重量部からなる樹脂組成物。 - 【請求項2】 無機充填材(d)が、平均繊維径(短
軸)が2μm以下の繊維状充填材および平均粒子径が2
μm以下の異方性無機充填材からなる群から選ばれた少
なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の樹
脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1記載の樹脂組成物からなる自動
車外板部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9595393A JPH06306275A (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 自動車外板用ポリアミド系低線膨張樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9595393A JPH06306275A (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 自動車外板用ポリアミド系低線膨張樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06306275A true JPH06306275A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14151622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9595393A Pending JPH06306275A (ja) | 1993-04-22 | 1993-04-22 | 自動車外板用ポリアミド系低線膨張樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06306275A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003118379A (ja) * | 2001-10-11 | 2003-04-23 | Sumitomo Chem Co Ltd | 自動車用テールゲート |
US6894100B2 (en) | 2000-04-26 | 2005-05-17 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Electrically conductive resin composition and production process thereof |
US6919394B2 (en) | 2000-04-26 | 2005-07-19 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Electrically conductive resin composition and production process thereof |
JP2007326925A (ja) * | 2006-06-07 | 2007-12-20 | Toray Ind Inc | 樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
-
1993
- 1993-04-22 JP JP9595393A patent/JPH06306275A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6894100B2 (en) | 2000-04-26 | 2005-05-17 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Electrically conductive resin composition and production process thereof |
US6919394B2 (en) | 2000-04-26 | 2005-07-19 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Electrically conductive resin composition and production process thereof |
JP2003118379A (ja) * | 2001-10-11 | 2003-04-23 | Sumitomo Chem Co Ltd | 自動車用テールゲート |
JP2007326925A (ja) * | 2006-06-07 | 2007-12-20 | Toray Ind Inc | 樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3844436B2 (ja) | 導電性樹脂組成物及びその製法 | |
JP3686718B2 (ja) | 液晶性ポリマー組成物および成形体 | |
JP3305431B2 (ja) | すぐれた加工性を有する充填剤入りポリフタルアミド配合物ならびに該配合物による複合体および充填剤入り物品 | |
JP2002544308A (ja) | 組成により体積抵抗率を制御した導電性組成物 | |
JPH06306275A (ja) | 自動車外板用ポリアミド系低線膨張樹脂組成物 | |
JPS63137956A (ja) | 成形用ポリアミド樹脂組成物 | |
JPH0128781B2 (ja) | ||
JP2000256505A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2004182866A (ja) | 導電性ポリアミド樹脂組成物 | |
JP3432320B2 (ja) | 自動車不凍液系統部品用樹脂組成物及びその成形部品 | |
JP3054340B2 (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
KR101800588B1 (ko) | 폴리아마이드 얼로이 고내열 수지 조성물 및 상기 조성물로 제조되는 전기전자 부품 | |
JP2002235010A (ja) | 車両用外装部品 | |
JPH06220318A (ja) | 表面平滑性強化樹脂組成物 | |
JPH0649340A (ja) | ビスフェノール系熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2004516379A (ja) | 表面硬度及び耐スクラッチ性が向上されたポリプロピレン樹脂組成物 | |
JP3387219B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPH08134347A (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
JP3043570B2 (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 | |
JPH1143542A (ja) | ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂組成物および成形体 | |
JP6968321B1 (ja) | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物の製造方法 | |
WO2021153123A1 (ja) | エネルギー吸収部材 | |
JP5797423B2 (ja) | 樹脂組成物及びその成形体 | |
JP3871745B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
KR100870952B1 (ko) | 폴리프로필렌 복합체 및 이를 포함하는 성형품 |