JPH06306214A - 難燃性内装材 - Google Patents

難燃性内装材

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JPH06306214A
JPH06306214A JP12097693A JP12097693A JPH06306214A JP H06306214 A JPH06306214 A JP H06306214A JP 12097693 A JP12097693 A JP 12097693A JP 12097693 A JP12097693 A JP 12097693A JP H06306214 A JPH06306214 A JP H06306214A
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JP
Japan
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flame
parts
flame retardant
composition
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Application number
JP12097693A
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English (en)
Inventor
Koichi Fujii
孝一 藤井
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内インテリア、自動車内の内装等に有用で
あり、可撓性、難燃性、質感等に優れた難燃性内装材を
提供することを目的とする。 【構成】 示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピ
ーク温度(Tm)が125℃以上のポリオレフィン系樹
脂、DSCによるTmが125℃未満のポリエチレン系
樹脂またはゴムからなる重合体成分100重量部、なら
びに有機系難燃剤2〜50重量部を含む組成物を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可撓性、難燃性、質感
に優れた内装材に関するものである。更に詳しくは、示
差走査熱量測定法(DSC)による最大ピーク温度(T
m)が125℃以上のポリオレフィン系樹脂およびDS
CによるTm が125℃未満のポリエチレン系樹脂また
はゴム、ならびに難燃剤からなり、柔軟性、肌触り、耐
久性にも優れ、室内のインテリア材料や自動車の内装材
等に使用され、長期にわたる使用が可能であり、かつリ
サイクル性に優れた難燃性内装材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、壁紙や自動車の内装材としては、
可撓性、難燃性の観点からポリ塩化ビニル(以下、PV
Cと略す)からなるシートがよく知られている(例え
ば、特開昭52−76380号公報)。しかし、PVC
系の材料は難燃性ではあるが重量が大きく、また残留塩
化ビニルモノマーや可塑剤による毒性の問題や、長期に
使用すると可撓性がなくなるのみでなく、燃焼時にPV
C自体やその添加剤による有毒ガスおよびドリップを発
生するなどの問題を有している。近年、これに代って有
害な可塑剤を使用せず、軽量で、かつ長期にわたり安定
して使用できるものが要望されている。更に、PVCで
は得られないような高級感や風合いが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決して、室内インテリア、自動車内の内装等に有
用であり、かつ可撓性、難燃性、質感等に優れた難燃性
内装材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
に沿って鋭意検討した結果、特定のポリオレフィン系樹
脂組成物を用いて上記の目的を達成できることを見出し
本発明に到達した。すなわち本発明の第1は、 (I)(A)示差走査熱量測定法による最大ピーク温度
が125℃以上のポリオレフィン系樹脂50〜90重量
部および(B)示差走査熱量測定法による最大ピーク温
度が125℃未満のポリエチレン系樹脂またはゴム10
〜50重量部からなる重合体成分100重量部、ならび
に (II)有機難燃剤2〜50重量部 を含む組成物であって、かつ重合体成分(I)の1g当
たり、下記aからfの官能性モノマーから選択された少
なくとも1種を、10ー8〜10ー3グラム当量含有するこ
とを特徴とする組成物からなる難燃性内装材、 a:カルボン酸基含有化合物または酸無水物 b:エポキシ基含有化合物 c:ヒドロキシル基含有化合物 d:アミノ基含有化合物 e:アルケニル環状イミノエーテル誘導体 f:シラン化合物。 を提供するものである。また本発明の第2は、上記組成
物において、重合体成分100重量部に対し、無機難燃
剤および無機充填剤のうち少なくとも1種を10〜20
0重量部更に加えたことを特徴とする難燃性内装材を提
供するものである。更に本発明の第3は、上記組成物の
(A)成分がポリプロピレン系樹脂であることを特徴と
する難燃性内装材に係るものである。本発明の第4は、
前記組成物の(B)成分が、密度0.86g/cm3以上0.
91g/cm3未満、DSCによるTm 100℃以上125
℃未満、および沸騰n−ヘキサン不溶分10重量%以上
の性状を有するポリエチレン系樹脂を含むことを特徴と
する難燃性内装材を提供する。そして本発明の第5は、
前記組成物を基材に固着したことを特徴とする難燃性内
装材を提供するものである。以下、本発明について詳細
に説明する。
【0005】本発明において(A)成分として用いる、
DSCによるTm が125℃以上のポリオレフィン系樹
脂とは、密度0.94g/cm3以上のポリエチレン、および
炭素数3〜12のα−オレフィン(共)重合体から選択
された少なくとも1種である。密度0.94g/cm3以上の
ポリエチレンとは、公知のチーグラー系触媒等を用い
て、液相法または気相法により中低圧で重合された中密
度または高密度のポリエチレンであり、エチレン単独重
合体、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの
共重合体またはそれらの混合物を含む。具体的なα−オ
レフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ドデセン等を挙げることができる。また、炭素数3〜1
2のα−オレフィン(共)重合体としては、プロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−ドデセン等のα−オレフィン
単独重合体、共重合体またはそれらの混合物を挙げるこ
とができる。これらの重合体の中では、特にポリプロピ
レン系樹脂が好ましい。なお、(A)成分としては上記
の他に、官能性モノマーを上記重合体に付加した変性重
合体を用いることができる。
【0006】上記(A)成分として用いるポリオレフィ
ン系樹脂のメルトフローレート(以下「MFR」と略
す)は、0.01〜20g/10min、好ましくは0.1〜1
0g/10min、更に好ましくは0.5〜7g/10minの範囲か
ら選択することが望ましい。MFRが0.01g/10min未
満では、加工性が劣り、20g/10min以上では機械的強
度、耐摩耗性が不十分となる懸念がある。
【0007】本発明において(B)成分として用いる、
DSCによるTm が125℃未満のポリエチレン系樹脂
またはゴムとしては、(B1)密度が0.86g/cm3以上
0.94g/cm3未満の高圧ラジカル重合法による低密度ポ
リエチレンまたはエチレン−α−オレフィン共重合体、
(B2)エチレン−ビニルエステル共重合体、(B3)エ
チレンとα,β−不飽和カルボン酸誘導体との共重合体
および(B4)ゴムからなる群から選ばれた少なくとも
1種を挙げることができる。なお、(B)成分としては
上記の他に、官能性モノマーを上記樹脂類に付加した変
性重合体またはエチレンと官能性モノマーとからなる他
のランダム共重合体を用いることができる。
【0008】上記(B1)の密度が0.86g/cm3以上0.
94g/cm3未満の高圧ラジカル重合法による低密度ポリ
エチレンまたはエチレン−α−オレフィン共重合体とし
ては、高圧ラジカル重合法による密度0.91g/cm3以上
0.94g/cm3未満の低密度ポリエチレン(以下「LDP
E」と略す)、ならびにチーグラー触媒等を用いる中低
圧法およびその他の公知の方法によるエチレンと炭素数
3〜12のα−オレフィンとの共重合体が用いられる。
後者の共重合体としては、密度0.86g/cm3以上0.9
1g/cm3未満のエチレン−α−オレフィン共重合体(超
低密度ポリエチレン、以下「VLDPE」と略す)およ
び密度0.91g/cm3以上0.94g/cm3未満のエチレン−
α−オレフィン共重合体(直鎖状低密度ポリエチレン、
以下「LLDPE」と略す)が挙げられる。上記で使用
する具体的なα−オレフィンとしては、炭素数3〜12
のプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセン等を挙
げることができる。これらのうち好ましいのは1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテンであり、特に好ましいのは1−ブテンである。エ
チレン−α−オレフィン共重合体中のα−オレフィンの
含有量は、5〜40モル%であることが好ましい。
【0009】上記VLDPEとは、密度が0.86g/cm3
以上0.91g/cm3未満、DSCによるTm が100℃以
上125℃未満、および沸騰n−ヘキサン不溶分が10
重量%以上の性状を有し、LLDPEとエチレン−α−
オレフィン共重合体ゴムとの中間の性状を示すポリエチ
レンである。すなわち、エチレンと炭素数3〜12のα
−オレフィンとの共重合体であって、LLDPEが有す
る高結晶部分とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
が有する非晶部分とを併せ持つ樹脂であり、前者の特徴
である機械的強度、耐熱性等と、後者の特徴である粘着
性、ゴム状弾性、低温耐衝撃性等をバランスよく兼ね備
えており、本発明に用いるときは極めて有用である。V
LDPEは、少なくともマグネシウムとチタンとを含有
する固体触媒成分に有機アルミニウム化合物を組み合わ
せた触媒系を用いて製造することができる。
【0010】前記(B2)のエチレン−ビニルエステル
共重合体とは、高圧ラジカル重合法により製造される、
エチレンとプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン
酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステ
アリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエ
ステル単量体との共重合体である。これらの中で特に好
ましいものとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以
下「EVA」と略す)を挙げることができる。通常、エ
チレン50〜99.5重量%および酢酸ビニル0.5〜5
0重量%からなるEVAが用いられる。
【0011】前記(B3)のエチレンとα,β−不飽和カ
ルボン酸誘導体との共重合体としては、エチレンとα,
β−不飽和カルボン酸のエステル、金属塩、アミド、イ
ミド等との共重合体が挙げられるが、これらは好ましく
は高圧ラジカル重合法で製造される。具体的には、エチ
レン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重
合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等が挙げ
られ、特にエチレン−アクリル酸エチル共重合体(以下
「EEA」と略す)が好ましい。通常、エチレン50〜
99.5重量%およびアクリル酸エチルエステル0.5〜
50重量%からなるEEAが用いられる。
【0012】前記(B4)のゴムとしては、エチレン−
プロピレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、イソプレン系ゴ
ム、天然ゴム、ニトリルゴム、イソブチレンゴム等が挙
げられ、これらは単独で用いられ、また混合物として用
いてもよい。上記エチレン−プロピレン系ゴムとして
は、エチレンおよびプロピレンを主成分とするランダム
共重合体(EPM)、およびこれに第3成分としてジエ
ンモノマー(ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボ
ルネン等)を加えたものを主成分とするランダム共重合
体(EPDM)が挙げられる。上記ブタジエン系ゴムと
は、ブタジエンを構成成分とする共重合体をいい、スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)およびそ
の水添または部分水添誘導体であるスチレン−ブタジエ
ン−エチレン共重合体(SBES)、1,2型ポリブタ
ジエン(1,2−PB)、無水マレイン酸−ブタジエン
−スチレン共重合体、コア−シェル構造を有する変性ブ
タジエンゴム等が例示される。上記イソプレンゴムと
は、イソプレンを構成成分とする共重合体をいい、スチ
レン−イソプレンブロック共重合体(SIS)およびそ
の水添または部分水添誘導体であるスチレン−イソプレ
ン−エチレン共重合体(SIES)、コア−シェル構造
を有する変性イソプレンゴム等が例示される。
【0013】本発明の(B)成分としては、上記の中で
特にVLDPEを使用することが好ましい。VLDPE
のMFRは0.1〜50g/10min、好ましくは0.5〜2
0g/10minの範囲から選択される。MFRが0.1g/10mi
n未満では組成物の流動性が悪く、50g/10minを超える
と引張強度などが低くなるため望ましくない。
【0014】本発明の重合体成分(I)の100重量部
中における(A)成分および(B)成分の配合割合は、
(A)成分が50〜90重量部、好ましくは60〜80
重量部であり、従って(B)成分は10〜50重量部、
好ましくは20〜40重量部である。(A)成分が50
重量部未満の場合には、組成物の耐摩耗性、剛性、耐熱
性、加工性等が劣り、一方90重量部を超える場合に
は、組成物の耐衝撃性、特に低温下における耐衝撃性、
機械的強度等が低下するばかりでなく、内装材として必
要な高級感、風合い等に欠けるものとなる。従って、上
記の範囲で配合することが必要である。
【0015】本発明の組成物は、a:カルボン酸基含有
化合物または酸無水物、b:エポキシ基含有化合物、
c:ヒドロキシル基含有化合物、d:アミノ基含有化合
物、e:アルケニル環状イミノエーテル誘導体、f:シ
ラン化合物から選ばれた少なくとも1種の官能性モノマ
ーを、重合体成分(I)の1g当り10-8〜10-3グラ
ム当量含有することが肝要である。
【0016】上記官能性モノマーa:カルボン酸基含有
化合物または酸無水物としては、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカ
ルボン酸またはこれらの誘導体もしくは無水物;アクリ
ル酸、メタクリル酸、フラン酸、クロトン酸、ビニル酢
酸、ペンテン酸等の不飽和モノカルボン酸またはこれら
の誘導体等が挙げられる。
【0017】また、官能性モノマーb:エポキシ基含有
化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸
グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテ
ントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリ
カルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン
酸トリグリシジルエステル;α−クロロアクリル酸、マ
レイン酸、クロトン酸、フマル酸等のグリシジルエステ
ル類;ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチ
レン−p−グリシジルエーテル等のグリシジルエーテル
類;p−グリシジルスチレン等が挙げられるが、特に好
ましいものとしてはメタクリル酸グリシジル、アリルグ
リシジルエーテルを挙げることができる。
【0018】官能基性モノマーc:ヒドロキシル基含有
化合物としては、1−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、1−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0019】官能性モノマーd:アミノ基含有化合物と
しては、アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタ
クリレート、プロピルアミノエチルアクリレート、プロ
ピルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート、ジブチルアミノエチルアクリ
レート、ジブチルアミノエチルメタクリレート、アミノ
プロピルアクリレート、アミノプロピルメタクリレー
ト、フェニルアミノエチルアクリレート、フェニルアミ
ノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミノエチル
アクリレート、シクロヘキシルアミノエチルメタクリレ
ート等が挙げられる。
【0020】官能性モノマーe:アルケニル環状イミノ
エーテル誘導体とは、以下の構造式化1で表される化合
物である。
【0021】
【化1】
【0022】ここで、nは1、2または3であり、好ま
しくは2または3、より好ましくは2である。また
1、R2、R3、RはC1〜C12の不活性なアルキル基ま
たは水素原子を示し、アルキル基には不活性な置換基が
あってもよい。ここでいう不活性とは、グラフト反応や
その生成物の機能に悪影響を及ぼさないことを意味す
る。またR1、R2、R3、Rはすべて同一である必要は
ない。好ましくはR1、R2およびRは水素原子、R3
水素原子またはメチル基である。例えば、2−ビニル−
もしくは2−イソプロペニル−2−オキサゾリンまたは
2−ビニル−もしくは2−イソプロペニル−5,6−ジ
ヒドロ−4H−1,3−オキサジンである。これらは単
独でも混合物でもよい。この中でも特に2−ビニル−ま
たは2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが好まし
い。
【0023】官能性モノマーf:シラン化合物として
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシ
ラン等の不飽和シラン化合物が挙げられる。
【0024】重合体成分(I)の(B)成分として、前
記(B2)のエチレン−ビニルエステル共重合体または
(B3)のエチレンとα,β−不飽和カルボン酸誘導体と
の共重合体を用いる場合には、これらのエチレン共重合
体がコモノマーとして、官能性モノマーaに属するカル
ボン酸基を含んでいる。官能性モノマーを含有するその
他の重合体を製造する方法としては、 (A)成分または(B)成分の未変性のポリオレフィ
ンに、ラジカル開始剤の存在下で押出機内等において官
能性モノマーを付加して変性重合体とするか、あるいは エチレンと官能性モノマーとのランダム共重合体と
する。
【0025】官能性モノマーの付加量は、上記の変性
重合体を製造する場合には、変性重合体1g当たり10
-9〜10-4グラム当量であり、好ましくは10-8〜10
-5グラム当量の範囲である。10-4グラム当量を超える
濃度の付加量を有する変性重合体を製造することは困難
である。また、上記の官能性モノマーを含有するラン
ダム共重合体を製造する場合には、ランダム共重合体1
g当たり10-6〜10-3グラム当量、好ましくは10-5
〜10-4グラム当量の範囲である。10-3グラム当量を
超える濃度の反応量を有するランダム共重合体を製造す
ることは困難である。
【0026】上記変性重合体を製造するには、ラジカル
開始剤の存在下に、溶融法または溶液法により、官能性
モノマーの少なくとも1種をポリオレフィン系樹脂に付
加して変性する。上記ラジカル開始剤としては、有機過
酸化物、ジヒドロ芳香族化合物、ジクミル化合物等が挙
げられる。なお、ポリプロピレン等のような過酸化物分
解型ポリマー等の場合には、過酸化物を用いるとポリマ
ー鎖が切断されるので、ラジカル開始剤としては比較的
穏やかなジクミル化合物、ジヒドロ芳香族化合物等を用
いることが望ましい。
【0027】変性重合体の製造に用いる有機過酸化物と
しては、例えば、ヒドロパーオキサイド類、ジクミルパ
ーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ
アルキル(アリール)パーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼンヒドロパーオキサイド、ジプロピオニルパーオキ
サイド、ジオクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、パーオキシ琥珀酸、パーオキシケタール
類、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、tert−ブチルオキシアセテート、 ter
t−ブチルパーオキシイソブチレート等が好適に用いら
れる。ジヒドロ芳香族化合物としては、ジヒドロキノリ
ンまたはその誘導体、ジヒドロフラン、1,2−ジヒド
ロベンゼン、1,2−ジヒドロナフタレン、9,10−ジ
ヒドロフェナントレン等が挙げられる。ジクミル化合物
としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタ
ン、2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタン、2,
3−ジエチル−2,3−ジ(p−メチルフェニル)ブタ
ン、2,3−ジエチル−2,3−ジ(p−ブロモフェニル)
ブタン等が例示され、特に2,3−ジエチル−2,3−ジ
フェニルブタンが好ましく用いられる。
【0028】本発明において、重合体成分(I)の1g
当たり含有される官能性モノマー1グラム当量とは、官
能基を1個有するモノマーにおいては1グラムモルを意
味し、例えば2個有するモノマーの場合には2分の1グ
ラムモルをいう。前記官能性モノマーを含有する変性重
合体およびランダム共重合体の中では、密度0.91〜
0.97g/cm3の無水マレイン酸変性エチレン−α−オレ
フィン共重合体が特に好ましい。
【0029】本発明においては、重合体成分(I)の1
g中の官能性モノマーの量を10-8〜10-3グラム当量
の範囲になるように調整する。官能性モノマーの量が、
変性重合体を用いる場合において10-8グラム当量未満
のとき、およびランダム共重合体を用いる場合において
10-6グラム当量未満のときには、組成物の壁や基材に
対する接着力が弱くなり、かつ無機難燃剤や無機充填剤
を使用する場合、これらに対するカップリング効果が不
十分となり、機械的強度等が劣る結果となる。一方、官
能性モノマーの含有量が10-3グラム当量を超えるとき
は、組成物の機械的強度や耐摩耗性が低下したり、好ま
しくない着色が生じるために、内装材として使用できな
くなる懸念がある。
【0030】本発明においては重合体成分(I)に有機
難燃剤を配合する。有機難燃剤は添加量が比較的小量で
すむため、薄い内装材を成形することが可能である。有
機難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA(T
BA)およびその誘導体、ヘキサブロモベンゼン、デカ
ブロモジフェニルエーテル、テトラブロモエタン(TB
E)、テトラブロモブタン(TBB)、ヘキサブロモシ
クロデカン(HBCD)等の臭素系難燃剤;塩素化パラ
フィン、塩化ジフェニル、パークロロペンタシクロデカ
ン、塩素化ナフタレン等の塩素系難燃剤;ハロゲン化ジ
フェニルスルフィド類などのハロゲン系難燃剤;臭素化
ポリスチレン、臭素化ポリ−α−メチルスチレン等のハ
ロゲン化ポリスチレンまたはその誘導体;臭素化ポリカ
ーボネート等のハロゲン化ポリカーボネート;ポリアル
キレンテトラブロモテレフタレート、臭素化テレフタル
酸系ポリエステル等のハロゲン化ポリエステル;ハロゲ
ン化ビスフェノール系エポキシ樹脂などのハロゲン化エ
ポキシ化合物;ポリ(ジブロモフェニレンオキシド)な
どのハロゲン化ポリフェニレンオキシド化合物;ハロゲ
ン化ビスフェノール類のシアヌル酸エステル化合物など
の高分子型ハロゲン含有重合体;トリクレジルホスフェ
ート、トリ(β−クロロエチル)ホスフェート、トリ(ジ
クロロプロピル)ホスフェート、トリ(ジブロモプロピ
ル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−
クロロプロピルホスフェート等のリン酸エステルもしく
はハロゲン化リン酸エステル;およびホスフィン酸化合
物、ホスフィン酸誘導体等が主に挙げられる。その他
に、窒化グアニジンなどのグアニジン化合物も挙げるこ
とができる。
【0031】これらの有機難燃剤の配合量は、重合体成
分100重量部に対して2〜50重量部、好ましくは3
〜30重量部、更に好ましくは4〜15重量部である。
有機難燃剤の量が2重量部未満では効果がなく、一方、
50重量部を超えると、不必要な着色やブリーディング
が生じると共に、廃棄物処理時における環境汚染の問題
が大きくなる。
【0032】本発明の難燃性内装材に用いる組成物にお
いては、上記の有機難燃剤に加えて無機難燃剤や無機充
填剤を配合することが好ましい。無機難燃剤を配合する
ことによって、ハロゲンを含む有機難燃剤の量を減らす
ことが可能である。本発明で使用する無機難燃剤として
は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化
ジルコニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、
ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウ
ム、酸化スズの水和物、ホウ砂等の無機金属化合物の水
和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウ
ム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリ
ブデン、酸化ジルコニウム、酸化スズ等が挙げられる。
上記の中では、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化ジルコニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、ハイドロタルサイトからなる群から選ばれた
少なくとも1種の金属化合物の水和物、特に水酸化アル
ミニウムおよび水酸化マグネシウムが難燃効果に優れて
おり、経済的にも有利である。なお、上記の難燃剤は1
種のみでも用いられるが、2種以上を組み合わせて使用
してもよい。
【0033】無機充填剤としては、粉粒体、平板状、針
状、球状または中空状および繊維状の物質が挙げられ、
具体的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸
カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、珪藻土、タル
ク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属粉、三酸
化アンチモン、グラファィト、炭化珪素、窒化珪素、シ
リカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カーボンブラッ
ク等の粉粒体状充填剤;雲母、ガラス板、セリサイト、
パイロフィライト、アルミフレークなどの金属箔、黒鉛
等の平板状もしくは鱗片状充填剤;シラスバルーン、軽
石等の中空状充填剤;ガラス繊維、炭素繊維、グラファ
ィト繊維、ウィスカー、金属繊維、シリコンカーバイド
繊維、アスベスト、ウォラストナイト等の鉱物繊維等の
例を挙げることができる。本発明においては、上記の無
機充填剤の中でも、色が白く安価で優れた風合いを与
え、しかもシートの物性にもよい影響を与え、更に焼却
時にハロゲンガスを吸収する効果が期待できることか
ら、炭酸カルシウムが特に好ましい。なお、上述の無機
充填剤は1種のみでも用いられるが、2種以上を組み合
わせて使用してもよい。
【0034】上記無機難燃剤、無機充填剤またはこれら
両方の配合量は、重合体成分(I)の100重量部に対
して10〜200重量部、好ましくは20〜150重量
部の範囲である。10重量部未満では効果がなく、20
0重量部を超えると機械的物性に悪影響を与える。
【0035】本発明の難燃性内装材を製造するには、先
ず官能性モノマーを含むポリオレフィン、有機難燃剤、
無機難燃剤、無機充填剤、添加剤等を配合し、その後
に、残りの(A)成分および(B)成分を混合すること
が望ましい。本発明においては、通常のタンブラー等で
ドライブレンドしたり、あるいはバンバリーミキサー、
加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロール等の通
常の混練機で溶融混練して均一に分散したものを、公知
の溶融プレス法、溶融押出法等によって成形し、得られ
たシートに一軸圧延処理、一軸延伸処理等を施して内装
材とする。
【0036】本発明の難燃性内装材は、基材に固着して
使用することにより、更に優れた特性を付与することが
できる。例えば、基材として布帛を用いれば、耐引裂性
が向上するのみならず、縫製が可能となり、使用範囲が
拡大する。上記内装材と基材とを固着するには、組成物
を押出成形(例えばTダイ法など)またはカレンダー法
等の通常の方法でシート化した後、組成物が完全に固化
しないうちにそのシートを基材に固着させてもよく、ま
た押出成形と同時に基材に固着させてもよい。またプラ
イマーや接着剤で接着してもよい。シートにエンボス加
工を施す場合も、同様に成形した後に行っても成形と同
時に行ってもよい。本発明において固着とは、組成物と
基材とを剥離しないように固定することであり、ポリオ
レフィン系樹脂を含む組成物に熱を加え、樹脂が固化し
ないうちに基材に染み込ませる方法でもよい。このとき
基材が熱可塑性樹脂である場合は、基材としての特性が
残るかぎり、基材の一部がポリオレフィン系樹脂の組成
物に溶融した状態でもよい。
【0037】本発明における基材としては、木材、樹脂
成形品、樹脂発泡体、金属板、または繊維を単独もしく
は2種以上混合し、糸、編物、織物、複合布とした繊維
製品等を用いることができる。上記基材のうち、樹脂成
形品としてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミ
ド、ABS樹脂等の樹脂からなるシート状または板状の
加工品等が挙げられ、また樹脂発泡体とは、発泡ポリス
チレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン等のシー
ト状または板状の加工品等である。また繊維製品として
は公知の繊維が使用できるが、例を挙げれば、パルプ、
木綿、麻等のセルロース繊維;羊毛、絹等のタンパク質
繊維;レーヨン、キュプラ、ポリノジック等のセルロー
ス系再生繊維;アセテート繊維、トリアセテート繊維等
の半合成繊維;ナイロン、ポリエステル、アクリルおよ
びアクリル系繊維、ビニロン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウ
レタン、ポリクラール、ケブラー等の各種合成繊維;ガ
ラス繊維、金属繊維、炭素繊維等の無機繊維などを織
布、不織布等に加工した繊維製品、紙等が挙げられる。
【0038】また、本発明においては、樹脂や繊維に無
機物質や有機物質を含有させ、強化しあるいは機能化し
たものを基材として使用することができる。例えば、製
紙の際に紙に水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム
を含有させ、または前記の合成繊維に反応性難燃剤を重
合させるなどの方法により難燃効果を付与したり、反応
性物質を繊維に塗布してポリマーの濡れを向上させたも
の等が挙げられる。
【0039】本発明の内装材の具体例としては、壁紙、
天井材、床材、椅子や机の表層材、化粧板、襖、ならび
に自動車のドア、天井およびシートの表層材等の広い範
囲を挙げることができる。
【0040】本発明の内装材を壁紙として使用する場合
の製造例を以下に説明する。まず本発明の配合物をブレ
ンダーで混合した後、バンバリーミキサーなどを用いて
混練する。更に必要であれば、ロールミルなどを用いて
混練してもよい。混練した組成物をカレンダー加工によ
りシート化する。この際、無機化合物の配合量が多い場
合を除き、4本のロールを有するカレンダー成形機を使
用することが好ましい。シートの厚みは、壁紙の使用目
的や添加剤の種類に応じて異なるが、0.01〜3mm
程度、好ましくは0.05〜1mmとする。カレンダー
加工の温度は、150〜250℃の範囲で適宜に選択す
ることができる。
【0041】組成物をシートに加工した後、必要に応じ
基材に固着する。壁紙として使用する際には、通常、布
製または紙製の基材が用いられる。基材の選択により、
製品に各種の特性を与えることができる。例えば、難燃
性の優れた基材を用いれば高度に難燃性の壁紙が得ら
れ、軟質の発泡体を基材に使用すれば、防音性および断
熱性に優れた製品が得られる。あるいは、基材に文字、
絵等を印刷した後に、透明または半透明の樹脂シートを
固着すれば、シートの表面が摩耗しても印刷面は保護さ
れる。シートを基材へ固着するには、通常、シートが冷
却しないうちに基材と貼り合わせるが、シートの性質に
より必要であれば、冷却固化した後に固着してもよい。
この際、必要に応じて、ロールコーターなどを用い基材
に接着剤を塗布する。その後、空冷、水冷等の方法によ
り冷却を行うが、冷却ロールを使用するのが好ましい。
このとき、β線を使用した厚み測定機などを用いて検査
を行い、厚みの品質管理を行うことが好ましい。次い
で、用途、使用場所等に応じ、印刷およびエンボス加工
を行う。更に、表面にシリコーン樹脂、ポリウレタン等
のコーティングを行って耐摩耗性を向上させてもよい。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。まず、評価方法および使用した配合成分について説
明する。
【0043】<評価方法> (1)測定性状 ・破断点強さ‥JIS K6760による。 ・破断点伸び‥同 上 ・難 燃 性‥‥JIS K7201に準拠して測定し、
以下の基準に従って評価する。 ◎:酸素指数が30以上、○:同23以上、×:同23
未満。 (2)体感評価 ・高 級 感‥‥目視により、以下の基準に従って評価す
る。 ◎:きわめて高級感を与える、○:高級感を与える、
△:やや高級感を与える、×:余り高級感を与えない。 ・風 合 い‥‥目視により、壁紙としての総合的な適性
を以下の基準に従って評価する。 ◎:きわめて風合いに優れる、○:風合いに優れる、
△:やや風合いに優れる、×:風合いはよくない。 ・手 触 り‥‥手で触れたときの壁紙としての感触を以
下の基準に従って評価する。 ◎:非常に好感を与える、○:好感を与える、△:やや
好感を与える、×:好感を与えない。 ・可 撓 性‥‥製作した壁紙を丸めたときの状態を以下
の基準に従って評価する。 ◎:非常によく丸まる、○:よく丸まる、×:十分に丸
まらない。
【0044】<配合成分> (A)成分 A1:高密度ポリエチレン(HDPE) (密度=0.950g/cm3、MFR=1.0g/10min、Tm
=129℃) A2:ポリプロピレン(PP) (密度=0.90g/cm3、MFR=1.0g/10min、Tm=
167℃) (B)成分 B1-1:低密度ポリエチレン(LDPE) (密度=0.922g/cm3、MFR=1.0g/10min、Tm
=108℃) B1-2:直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE) (密度=0.922g/cm3、MFR=1.0g/10min、Tm
=122℃) B1-3:エチレン−1−ブテン共重合体(VLDPE) (密度=0.900g/cm3、MFR=1.0g/10min、Tm
=120℃) B2:エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) (酢酸ビニル含有量=10重量%、MFR=1.0g/10m
in、Tm=97℃) B3:エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA) (アクリル酸エチル含有量=10重量%、MFR=0.
4g/10min、Tm=104℃) B4:エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM) (プロピレン含量=27重量%、MFR=0.7g/10mi
n、Tm=67℃;商品名:EP07P、日本合成ゴム
(株)製) (C)その他の官能性モノマーを含有するポリマー 以下のポリマーはいずれも(B)成分に属するものであ
る。 C1:無水マレイン酸変性エチレン−ブテン−1共重合
体(無水マレイン酸反応量=0.2重量%、密度=0.9
2g/cm3、MFR=1.2g/10min、Tm=123℃) C2:アルケニル環状イミノエーテル変性エチレン−ブ
テン−1共重合体(アルケニル環状イミノエーテル反応
量=0.2重量%、密度=0.92g/cm3、MFR=1.2
g/10min、Tm=121℃) C3:ビニルトリメトキシラン変性エチレン−ブテン−
1共重合体(ビニルトリメトキシラン反応量=0.2重
量%、密度=0.92g/cm3、MFR=1.2g/10min、T
m=120℃) C4:エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体
(EGMA) (グリシジルメタクリレート含有量=10重量%、密度
=0.935g/cm3、MFR=4.0g/10min、Tm=11
9℃) (D)有機難燃剤 D:テトラブロモビスフェノールA(TBA、ハロゲン
系難燃剤) (商品名:ファイヤガードFG−3100、帝人化成
(株)製) (E)無機難燃剤および無機充填剤 E1:水酸化マグネシウム(無機難燃剤) (商品名:キスマ5B、協和化学(株)製) E2:炭酸カルシウム(無機充填剤) (商品名:SST−40、同和カルファイン社製)
【0045】<実施例1〜27、比較例1〜8>上記
(A)〜(E)成分を表1〜表4に示した割合で調合
し、ヘンシェルミキサーで混合し、得られた混合物をベ
ント式押出機(50mmφ、プラスチック工学研究所(株)
製)を用いて、樹脂温度180〜260゜C、回転数1
20rpmで溶融混練し組成物を得た。前記の方法で得ら
れた組成物をTダイ成形機(スクリュー径50mm)を用
いて、150μmの厚みに成形し、エンボス加工を施し
ながら壁紙を製作した。壁紙としての測定性状および体
感性状を表1〜表4に示す。
【0046】<基材に固着した壁紙の評価>上記各実施
例で得られた壁紙を、水酸化マグネシウムを含有する難
燃紙(酸素指数23)に、ポリ酢酸ビニルを用いて固着
させた後壁紙として使用したところきわめて好評であっ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明の内装材は、壁紙などの室内イン
テリア、自動車内の内装等にきわめて有効であり、可撓
性、難燃性、質感、手触り等に優れ、しかもポリオレフ
ィンを使用しているのでリサイクルが容易であり、環境
保全にも役立つものである。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)(A)示差走査熱量測定法による
    最大ピーク温度が125℃以上のポリオレフィン系樹脂
    50〜90重量部および(B)示差走査熱量測定法によ
    る最大ピーク温度が125℃未満のポリエチレン系樹脂
    またはゴム10〜50重量部からなる重合体成分100
    重量部、ならびに (II)有機難燃剤2〜50重量部 を含む組成物であって、かつ重合体成分(I)の1g当
    たり、下記aからfの官能性モノマーから選択された少
    なくとも1種を、10ー8〜10ー3グラム当量含有するこ
    とを特徴とする組成物からなる難燃性内装材、 a:カルボン酸基含有化合物または酸無水物 b:エポキシ基含有化合物 c:ヒドロキシル基含有化合物 d:アミノ基含有化合物 e:アルケニル環状イミノエーテル誘導体 f:シラン化合物。
  2. 【請求項2】 前記組成物において、重合体成分100
    重量部に対し、無機難燃剤および無機充填剤のうち少な
    くとも1種を10〜200重量部更に加えたことを特徴
    とする請求項1に記載の難燃性内装材。
  3. 【請求項3】 前記組成物の(A)成分がポリプロピレ
    ン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の難燃性内装材。
  4. 【請求項4】 前記組成物の(B)成分が、密度0.8
    6g/cm3以上0.91g/cm3未満、示差走査熱量測定法に
    よる最大ピーク温度100℃以上125℃未満、および
    沸騰n−ヘキサン不溶分10重量%以上の性状を有する
    ポリエチレン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の難燃性内装材。
  5. 【請求項5】 前記組成物を基材に固着したことを特徴
    とする請求項1から4のいずれかに記載の難燃性内装
    材。
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