JPH06306150A - 拡張された分子量分布を有するポリラクチドおよびその製造法 - Google Patents

拡張された分子量分布を有するポリラクチドおよびその製造法

Info

Publication number
JPH06306150A
JPH06306150A JP8337294A JP8337294A JPH06306150A JP H06306150 A JPH06306150 A JP H06306150A JP 8337294 A JP8337294 A JP 8337294A JP 8337294 A JP8337294 A JP 8337294A JP H06306150 A JPH06306150 A JP H06306150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
polylactide
mol
initiator
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8337294A
Other languages
English (en)
Inventor
Hans-Josef Dr Sterzel
シュテルツェル ハンス−ヨーゼフ
Heinz Ruetter
リュター ハインツ
Harald Dauns
ダウンス ハラルト
Hans Georg Matthies
ゲオルク マティース ハンス
Roland Minges
ミンゲス ローラント
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JPH06306150A publication Critical patent/JPH06306150A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/06Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from hydroxycarboxylic acids
    • C08G63/08Lactones or lactides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 拡張された分子量分布、それにより有利な加
工特性を有するポリラクチドを提供する。 【構成】 このポリラクチドは、開始剤を時間的に幾つ
かの含分で添加するか、連続的方法実施の場合幾つかの
個所で添加することにより製造する。これにより300
00よりも大きい数平均分子量または60000よりも
大きい重量平均分子量を有し、その際10000までの
分子量範囲内に5〜15%の重量含分を有し、5000
00以上の分子量範囲内に5〜15%の重量含分を有す
るポリラクチドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、拡張された分子量分布
を有するポリラクチドおよびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリラクチドは、ラクチドの開環重合に
よって製造され、その際立体配置は維持されている。ポ
リ−L−およびポリ−D−ラクチドは、相応する後処理
条件下、殊に100〜120℃の温度範囲内に短時間保
つことによって、50〜55℃のガラス(転移)温度お
よび約175℃の結晶融点を有する半結晶性ポリマーと
して得ることができる。DL−ラクチドまたはDD−ラ
クチドをL−ラクチドに混合するかないしはDL−ラク
チドまたはDD−ラクチドをD−ラクチドに混合するこ
とによって、低下した結晶化速度および減少した結晶含
分を有するコポリマーが得られる:融点は降下するが、
ガラス温度は維持されている。しかし、ガラス温度をさ
げたい場合には環状グリコリドとの共重合を実施する。
ホモポリマーのポリグリコリドは、20〜25℃のガラ
ス軟化温度を有する。相応する割合のラクチドとグリコ
リドとの共重合によって、約20〜55℃の間のガラス
温度を調節することができる。
【0003】ポリラクチドのガラス軟化温度は、ポリマ
ーの堆肥化の場合および体組織中への再吸収の場合にと
くに重要である。即ち、物質の分解は第1工程でポリマ
ーエステル鎖の非特異的加水分解によって行なわれる。
その際形成した乳酸は第2工程で微生物によるかないし
は酵素で分解される。ポリマーのガラス軟化温度に依存
する非特異的エステル加水分解が速度を定める:該エス
テル加水分解は、ガラス軟化温度より5〜10℃上で
は、ガラス軟化温度より5〜10℃下よりも約100倍
速く経過する。
【0004】それにより、分解速度はガラス温度の決定
によりそのつど与えられた周辺条件に適合させることが
できる。生きている人体組織中で急速または緩慢な再吸
収が要求されるか否かにより、37℃以下ないしは以上
のガラス温度を有する、ラクチドとグリコリドからのコ
ポリマーが使用される。
【0005】ポリラクチド、殊にホモポリマーのポリラ
クチドは、腐敗可能な包装材料として重要性が増してい
る。その際、急速堆肥化装置内の温度が一般に長時間5
0℃以上であることが重要である。7以上のpH値も加
水分解をかなり促進する。
【0006】シート、びん、深絞り鉢または射出成形部
品のような成形体または包装材料の製造のためには固形
のポリマーを溶融し、融成物をノズルを通して金型中へ
押出すかまたはフィルムに成形しなければならない。未
公開の提案によれば、凝固する際に延伸することによ
り、結晶化を促進し、こうして3000N/mm2以上
の剛性を達成することができる。
【0007】このために、成形材料はガラス温度と微結
晶融点の間の加工範囲内でできるだけ高い融成物剛性を
有しなければならず、融成物剛性は温度変化依存性がで
きるだけ僅小であるべきである。このことは重要であ
る。それというのも数秒より長くない配向および結晶化
の間、発生する熱を排出するのは非常に困難であるから
である。これはたとえば、いわゆる延伸吹込成形法にお
いて不均一な成形が生じる結果となる。
【0008】均一な膨脹は、融成物強度の温度依存性が
僅小であることを前提とする。さもないときは、局所的
に高い延伸を有する個所で温度上昇が融成物強度の急激
な低下およびそれによりこの個所での過度の延伸を惹起
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】公知のポリラクチド成
形材料は、その小さすぎる融成物強度のため、加工の際
に困難が生じる。
【0010】融成物強度自体は、分子量分布によって調
節することができ;このためには次のことを前提としな
ければならない:もとの狭い分子量分布は実際に、重合
の間のエステル交換反応によって拡張される。それで、
米国特許第4719246号明細書には種々の鏡像異性
体からなる2つのポリラクチドの間のエステル交換を記
載している。数回10〜60分間加熱および冷却した
後、あらかじめ分離されたポリマー中で連鎖要素の統計
的分布が認められる。しかし、殊に低分子成分の割合が
高く、あとでのエステル交換の方法は経済的であるには
長くかかりすぎる。従って、上記の意味で有利な加工特
性を有するラクチドポリマーをつくる課題が生じる。
【0011】
【課題を解決するための手段】ポリラクチドの加工性
は、加工の際に有利な潤滑作用を発揮するため十分に低
分子の含分を有し、他面では融成物剛性の僅小な温度依
存性を得るために十分に高分子の含分を有するポリラク
チドを合成することに成功すれば容易であることが判明
した。この課題は、本発明によれば方法技術的手段およ
び新規な開始剤によって解決される。下記の分子量の平
均値は数平均である。
【0012】本発明による広い分子量分布を有するポリ
ラクチドは本発明によれば次のように製造することがで
きる:重合は、連続作業の撹拌釜中で実施する。モノマ
ー(ラクチド)および開始剤は撹拌釜に連続的に供給
し、相応する質量流を連続的に排出する(図3)。この
実施形によれば、望ましくはモノマーに到るまでの低い
分子量を有する重量割合の高いものが製造される。
【0013】非常に低い重合度が妨げになる場合にはそ
の割合をこの方法を変えることによって減少させること
ができる:重合は部分的に、プラグ流れ(Pfropt
enstroemung)を有する反応器が後接されて
いる連続的撹拌釜中で実施する。この反応器は流動管ま
たは強制搬送を有する装置であってもよい。分子量分布
をさらに調節するために、プラグ流れを有する反応器中
へ重合材料が入る前に、もう一度開始剤を配量すること
ができ、これは総じて短縮された反応時間を生じるかま
たは平均分子量を低い数値へずらす。
【0014】類似の滞留時間スペクトルはプラグ流れを
有する連続的反応器中へモノマーおよび開始剤を配量
し、該反応器に、重合材料の自由選択可能な含分を入口
に返送し、残りの含分を、引き続くプラグ流れを有する
第2の反応器に供給することのできる分岐装置が続く。
この反応器の入口で、同様にもう一度開始剤を配量する
ことができる。それによって、戻り混合される反応室中
での変換率を制御することができる:第1反応器の後で
その入口に戻される材料が多いほど、第2反応器に供給
される材料に比べて、低い重合度を有するポリラクチド
の割合はますます高くなる。この割合は簡単に制御で
き、それによって目的とする分子量分布の調節が可能と
なる。
【0015】重合温度は180〜210℃であり、全滞
留時間は15〜60minであり、その際モノマー1モ
ルあたり開始剤10~6〜10~3モル、とくに10~5〜1
0~4モルが使用される。
【0016】本発明による方法は、とくに低分子割合の
高いポリラクチドの製造が可能である。しかし、不連続
的撹拌釜または流動管中での重合の場合、全開始剤量を
通常のように全部を重合の開始時に添加するのではな
く、開始剤量を分割し、全工程にわたって分配された幾
つかの時点で(流動管の場合には幾つかの連続する個所
で)配量することによって、低分子割合の高いポリラク
チドを製造することもできる。それによって、それぞれ
改めて添加する際に新しい連鎖が開始され、小さい分子
量が優勢な分子量分布が得られる。
【0017】融成物剛性を高める高い重合度を有する材
料の割合は未公開の提案により重合のために一官能性開
始剤だけでなく、多官能性開始剤も使用することによっ
て調節することができる。開始中心の成長速度が等しい
場合、二官能性開始剤により開始される連鎖は、一官能
性開始剤により開始される連鎖の2倍の速さで成長す
る。
【0018】高官能性開始剤についても相応することが
言える。ラクチド重合のための多官能性開始剤は、大体
において鎖状または枝分れの、構造I、IIまたはII
Iの金属アルコキシドまたは金属カルボン酸塩である:
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】本発明による多官能性開始剤は、相応する
簡単な金属アルコキシド M2(OR12,M3(OR13,M4(OR14 を所望のモル比で、ジアルコールまたはジカルボン酸と
塊状でまたは高沸点溶剤中で反応させ、易揮発性の一価
アルコールR1OHを蒸留することにより容易に入手で
きる。
【0022】無水条件下で金属のハロゲン化物を塩化水
素脱離下に相応する一価アルコール/ジオール混合物ま
たは相応するモノカルボン酸/ジカルボン酸混合物と反
応させ、生成した塩化水素を塩基の添加によって捕捉す
ることも可能である。
【0023】とくに有利には、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンまたはジエチレングリコールジメチルエーテル
のような極性溶剤中の一価アルコール/ジオールの混合
物またはモノカルボン酸/ジカルボン酸の混合物を装入
し、当量の金属ハロゲン化物を、同様に極性溶剤に溶か
して徐々に添加する。引き続き、塩基、とくにトリアル
キルアミンを加え、溶液から沈殿したアンモニウム塩を
分離する。場合によりさらに希釈した後、溶液をそのま
ま開始剤溶液として使用することができる。
【0024】カルボン酸Sn(II)と長鎖ジカルボン酸と
をモノカルボン酸の留去下に反応させて本発明による開
始剤にするのが有利である。こうして、たとえば2−エ
チルヘキシルカルボン酸Sn(II)またはオクタン酸Sn
(II)を130〜200℃で相当量のジカルボン酸、たと
えばアジピン酸またはドデカン二酸と反応させ、その際
モノカルボン酸Sn(II)対ジカルボン酸のモル比は2:
1〜2:1.9であってもよい。2:1.5〜2:1.
6のモル比がとくに有利である。
【0025】とくに望ましくは、溶剤および補助剤なし
で作業する。それで、多官能性カルボン酸Sn(II)を製
造するため、たとえばエチルヘキサン酸ジカルボン酸S
n(II)を直接に2′−または3−官能性カルボン酸と、
2下に約130〜180℃の温度で反応させ、その際
遊離するエチルヘキサン酸を、場合により減圧下に留去
する。
【0026】多官能性開始剤の高い溶解度を保証するた
めには、基R2はできるだけ長くかつ架橋を断念すべき
である。ジオールHO−R2−OHとしては、望ましく
はブタンジオール−1,4およびヘキサンジオール−
1,6が使用される。ジカルボン酸HOOC−R2−C
OOHとしてはアジピン酸が望ましい。
【0027】とくに好適なジカルボン酸は、型
【0028】
【化3】
【0029】の、250〜1000g/モルの分子質量
を有するポリエーテルジカルボン酸ならびに式
【0030】
【化4】
【0031】で示される、約700g/モルの分子質量
を有する市場で入手しうるいわゆる二量体脂肪酸であ
る。
【0032】とくに好適なトリカルボン酸は約1000
g/モルの分子質量を有し、不飽和脂肪酸の三量体化に
よって製造される。
【0033】ラクチド重合を、一官能性、二官能性、三
官能性等の開始剤混合物を用い、不連続的撹拌釜中また
は専ら1つの流動管中で実施する場合、高分子物質の高
割合を有する分子量分布が得られる。
【0034】本発明による開始剤を本発明により使用す
ることにより、実地で重要な各分子量分布が工業的手段
で製造できる。
【0035】
【実施例】製造されたポリラクチド試料の分子量は、G
PC法で決定した。固有粘度は、溶剤としてクロロホル
ム中の0.1%溶液につき25℃で測定した。固有粘度
のジメンションは100ml/gである。
【0036】例1 L−ラクチド144g(1モル)を、アルゴンを満たし
た撹拌フラスコに装入し、120℃で溶融する。その
後、トルエン中のオクタン酸Sn(II)の溶液を注射器を
用いて添加し、その際オクタン酸Sn(II)の量は合計1
0~4モルである。オクタン酸Sn(II)10~4モルの開始
剤量を、重合の開始時、15min後、30min後お
よび45min後に配量することにより、4つの添加時
点に均一に分割する。重合は60min後に中断する。
固有粘度は1.19であり、数平均分子量は4400
0、重量平均分子量は140000である。分子量分布
は、図2の曲線5からは殆んど区別できず、それで例2
から得られる相対的分子量分布にほぼ一致する。比較実
験と比較して、この分子量分布は低い分子量を有するポ
リマーの割合が著しく高いことを示す。
【0037】例2(本発明による実施形2に相当) 5 lの内容積を有する撹拌釜中に、配量ポンプにより
120℃の温度を有する液状L−ラクチドを、3kg/
hの質量流(20.8モル/hに相当)で加圧下に配量
する。釜は、アルゴン被覆下に保持する。圧力は4.5
barであり、相当する質量流を釜の底部にあるノズル
によって圧入するのに必要な圧力に相当する。生じるポ
リラクチドストランドを水浴に通し、ここで該ストラン
ドを急冷して無定形材料にし、その後造粒する。第2の
配量ポンプを用いて、オクタン酸Sn(II)20.8×1
0~5モル/hを、トルエン中の1%溶液として配量す
る。反応温度は190℃である。60%充填度での平均
滞留時間は約1hである。細粒は100℃で乾燥し、そ
の際触媒溶液から少量のトルエンも除去される。固有粘
度は1.25であり、数平均分子量は55000であ
り、重量平均分子量は170000である。分子量分布
は、図2の曲線5によって示される。15%(Mw)以
下の分子量の重量割合は13%である。
【0038】例3(本発明による実施形Bに相当) 実施形Aによる装置を、撹拌釜に、長さ58cm、直径
3.6cmで約600mlの容積を有する流動管を後接
することにより拡張する。この流動管を、撹拌釜と同様
190℃に加熱する。L−ラクチド3kg/hおよびオ
クタン酸Sn(II)20.8×10~5モル/hを、例2に
おけるように配量する。撹拌釜中での平均滞留時間は約
1hであり、流動管中での滞留時間は約12minであ
る。ポリマー融成物は、流動管の末端にあるノズルによ
って取出し、水浴に通し、無定形ストランドを造粒す
る。乾燥した後、固有粘度は1.28であり、数平均分
子量は60000であり、重量平均分子量は21000
0である。分子量分布は図2の曲線6によって示され
る。15%Mw以下の分子量の重量割合は10%であ
る。しかし、実施形Aと比較して、分子量分布は総じて
高い分子量の方へずれている。
【0039】例4(本発明による実施形Bに相当) 最後の例を、繰返すが、最初の配量を分割する点で相違
する。撹拌釜中へ、オクタン酸Sn(II)10.5×10
~5モル/hを配量し、流動管中へもう一度10.5×1
0~5モル/hを配量する。細粒を乾燥した後、固有粘度
は1.20であり、数平均分子量は63000であり、
重量平均分子量は280000である。分子量分布は図
2の曲線7によって示される。15%(Mn)以下の分
子量の重量割合は14%である。
【0040】例5(本発明による実施形Cに相当) 重合を、融成物の良好な混合物のために統計的混合部材
を有する、直列に接続された2つの二重壁流動管中で実
施する。第1流動管中へ、180℃でL−ラクチド3k
g/hに配量し、第2の配量ポンプにより、オクタン酸
Sn(II)20.8×10~5モル/hを、トルエン中の1
%溶液として配量する。融成物温度は190℃に保つ。
第1流動管の末端で、融成物を同様に190℃に加熱し
たギヤポンプにより約15 l/hの体積流で流動管の
始端部に返送し、ここで新しいモノマーおよび開始剤と
混合する。3kg/hを第2流動管中へ強制的に供給す
る。その後、融成物を第2の流動管の端部でノズルを通
して搬出し、水浴中で冷却し、無定形のストランドを造
粒する。第1流動管内の平均滞留時間は約30minで
あり、第2流動管内の滞留時間は約15minである。
乾燥した後、固有粘度は1.14であり、数平均分子量
は52000である。分子量分布はほぼ図2の曲線6に
示される。15%以下の分子量の重量割合は11%であ
る。
【0041】例6(本発明による実施形Cに相当) 例5を繰返すが、開始剤配量を分割する点で相違する。
第1の流動管中へオクタン酸Sn(II)10.5×10~5
モル/hを配量し、第2の流動管中へもう一度10.5
×10~5モル/hを配量する。細粒を乾燥した後、固有
粘度は1.22であり、数平均分子量は75000であ
り、重量平均分子量は410000である。非分割開始
剤配量と比較して、分子量分布は著しく広い。分子量分
布はほぼ図2の曲線7に示される。
【0042】例7(多官能性触媒を用いる重合) a)多官能性触媒の製造 2−エチルヘキサン酸Sn(II)塩15.07g(0.0
37モルに相当)を、フラスコ中で窒素下に、ドデカン
二酸−1,10 6.45g(0.028モルに相当)
と一緒に溶融し、150℃で窒素気流中で2−エチルヘ
キサン酸7.1g(理論値8.064g)を留去する。
反応混合物は平均組成のオリゴマー混合物からなる;
【0043】
【化5】
【0044】このものは約100℃で1,2−ジクロロ
ベンゼンに2%の濃度で溶解する。溶液を冷却する際、
この溶液は若干濁る。
【0045】b)重合 L−ラクチド144g(1モル)を、アルゴンを満たし
た撹拌フラスコ中に装入し、120℃で溶融する。その
後、注射器を用いて開始剤溶液を添加する。開始剤溶液
は溶剤として1,2−ジクロロベンゼンからなり、全開
始剤含分に対し約1%である。開始剤溶液は、2−エチ
ルヘキサン酸Sn(II)塩0.8×10~5モルならびに触
媒0.2×10~5モルを含有し、その際モル数はスズ含
分に関する。190℃に加熱した後、重合は進行する。
45分後、重合を中断する。固有粘度は1.31ml/
gである。分子量分布は、260000に重量平均の最
大および700000と2000000の間の重量割合
約9%の副次最大を有する双峰の特徴を有する。相対的
頻度は、図1の曲線3に示される。
【0046】比較実験1 L−ラクチド144g(1モル)を、アルゴンを満たし
た撹拌フラスコ中へ装入し、120℃で溶融する。その
後、トルオール中のオクタン酸Sn(II)の溶液を注射器
を用いて添加し、その際オクタン酸Sn(II)の量は10
~4モルであった。次いで、さらに加熱し、重合を180
℃で実施する。60分後、固有粘度は1.34であり、
数平均分子量は74000であり、重量平均分子量は2
10000である。分子量分布は図1および図2によっ
て示される。
【0047】比較実験2 開始剤量10~5モルを用いて、比較実験1を繰返す。1
80℃で75minの反応時間後、固有粘度は1.40
であり、数平均分子量は72000であり、重量平均分
子量は230000である。分子量分布は図1および図
2によって示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明および先行技術によるポリラクチドの比
較微分分子量分布曲線図
【図2】本発明および先行技術によるポリラクチドの比
較積分分子量分布曲線図
【符号の説明】
曲線3(図1) 例7によるポリラクチドの分子量分
布曲線 曲線5,6,7(図2) 例1〜例6によるポリラク
チドの分子量分布曲線
フロントページの続き (72)発明者 ハラルト ダウンス ドイツ連邦共和国 ダンメ ヴェラーディ ングス ホーフ 4 (72)発明者 ハンス ゲオルク マティース ドイツ連邦共和国 ルートヴィヒスハーフ ェン ホムブルガー シュトラーセ 2 (72)発明者 ローラント ミンゲス ドイツ連邦共和国 グリュンシュタット アウフ デア ゼッツ 23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 30000よりも大きい数平均分子量ま
    たは60000よりも大きい重量平均分子量を有するポ
    リラクチドにおいて、それぞれ10000までの分子量
    範囲内に5〜15%の重量含分を有し、500000以
    上の分子量範囲内に5〜15%の重量含分を有すること
    を特徴とする拡張された分子量分布を有するポリラクチ
    ド。
  2. 【請求項2】 開始剤を時間的に幾つかの含分で添加し
    および/または連続的方法実施の場合幾つかの個所で添
    加することを特徴とする請求項1記載のポリラクチドの
    製造法。
  3. 【請求項3】 一官能性開始剤ならびに多官能性開始剤
    を使用することを特徴とする請求項1記載のポリラクチ
    ドの製造法。
  4. 【請求項4】 重合を連続作業の撹拌釜中で行なうこと
    を特徴とする請求項1記載のポリラクチドの製造法。
  5. 【請求項5】 重合を部分的に、重合を完全にするため
    にプラグ流れを有する反応器が後接されている連続作業
    の撹拌釜中で実施することを特徴とする請求項4による
    ポリラクチドの製造法。
JP8337294A 1993-04-21 1994-04-21 拡張された分子量分布を有するポリラクチドおよびその製造法 Withdrawn JPH06306150A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4312973.0 1993-04-21
DE4312973 1993-04-21

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306150A true JPH06306150A (ja) 1994-11-01

Family

ID=6485976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8337294A Withdrawn JPH06306150A (ja) 1993-04-21 1994-04-21 拡張された分子量分布を有するポリラクチドおよびその製造法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPH06306150A (ja)
DE (1) DE4412317A1 (ja)
GB (1) GB2277324A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004131693A (ja) * 2002-06-28 2004-04-30 Ethicon Inc 一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤を用いて迅速結晶性ポリラクトン共重合体を調製する重合方法
JP2009510212A (ja) * 2005-09-28 2009-03-12 テート アンド ライル パブリック リミテッド カンパニー ポリ乳酸の調製のための新規方法
JP2011529518A (ja) * 2008-07-31 2011-12-08 ピュラック バイオケム ビー.ブイ. ポリエステルの連続製造方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE503906C2 (sv) * 1994-12-13 1996-09-30 Moelnlycke Ab Mjölksyrautsöndrande polylaktidskikt för användning i absorberande alster
US6183814B1 (en) 1997-05-23 2001-02-06 Cargill, Incorporated Coating grade polylactide and coated paper, preparation and uses thereof, and articles prepared therefrom
WO2002100921A1 (en) 2001-06-08 2002-12-19 Cargill Dow Llc Copolymers of monocyclic esters and carbonates and methods for making same
WO2005097878A1 (en) 2004-03-26 2005-10-20 Natureworks Llc Extruded polylactide foams blown with carbon dioxide
US7714097B2 (en) 2005-10-07 2010-05-11 Regents Of The University Of Minnesota Polymer synthesis from macrocycles
CN102459401B (zh) * 2009-06-19 2015-04-08 东洋工程株式会社 聚乳酸的制造方法
AU2018374286B2 (en) 2017-12-03 2024-02-08 Natureworks Llc Polylactic resin compositions for paperboard coating and paperboard coating processes using the compositions
CN111902454B (zh) 2018-02-02 2023-05-30 自然工作有限责任公司 超支化的聚丙交酯树脂组合物
CN115551916A (zh) * 2020-05-11 2022-12-30 爱惜康股份有限公司 连续乙交酯-l-丙交酯共聚物制备方法开发
WO2023192896A1 (en) 2022-03-30 2023-10-05 Natureworks Llc Hyperbranched poly(meso-lactide) resin compositions

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4800219A (en) * 1986-12-22 1989-01-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polylactide compositions
MY108621A (en) * 1990-08-01 1996-10-31 Novartis Ag Polylactide preparation and purification
US5270400A (en) * 1991-12-31 1993-12-14 Maria Spinu L-Dpolylactide copolymers with controlled morphology

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004131693A (ja) * 2002-06-28 2004-04-30 Ethicon Inc 一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤を用いて迅速結晶性ポリラクトン共重合体を調製する重合方法
JP2009510212A (ja) * 2005-09-28 2009-03-12 テート アンド ライル パブリック リミテッド カンパニー ポリ乳酸の調製のための新規方法
JP2011529518A (ja) * 2008-07-31 2011-12-08 ピュラック バイオケム ビー.ブイ. ポリエステルの連続製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
GB2277324A (en) 1994-10-26
GB9407646D0 (en) 1994-06-08
DE4412317A1 (de) 1994-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5508378A (en) Method for producing polylactic acid
JP5970097B2 (ja) ポリエステルの連続製造方法
US5770682A (en) Method for producing polylactic acid
JP3309502B2 (ja) 生分解性ポリエステル系ポリマーの連続製造法
JPH06306150A (ja) 拡張された分子量分布を有するポリラクチドおよびその製造法
JPH07126358A (ja) アルファ−ヒドロキシ酸のポリマーの製造方法
TWI637006B (zh) 聚合物及其製造方法
US6214967B1 (en) Process for the polymerization of lactide
Perego et al. Copolymers of l‐and d, l‐lactide with 6‐caprolactone: synthesis and characterization
JP3436894B2 (ja) ポリ乳酸の製造方法
Ganguly et al. Synthesis and Production of Polylactic Acid (PLA)
JP3517856B2 (ja) ポリ乳酸の製造法
TW202307068A (zh) 一種連續製造具有可調整之分子量、結構與組成的聚(羥酸)共聚物之方法
JPH09151243A (ja) ポリ乳酸の製造法
KR0134938B1 (ko) 생분해성 고분자 필름 및 그의 제조 방법
JP3517858B2 (ja) ポリ乳酸の製造法
CN106928437A (zh) 一种环酯开环聚合制备高分子量聚酯的装置及工艺
JP2004051729A (ja) グリコール酸共重合体賦形化物の製造方法
JP3458911B2 (ja) ラクタイド系共重合体の連続製造方法
WO2004060969A1 (ja) ポリエステルアミド共重合体、その成形物およびその製造方法
JP4354691B2 (ja) ポリエステルアミド共重合体の製造方法
JPH0616792A (ja) ε−カプロラクトンとグリコリドの共重合体の製造方法
CN114752059B (zh) 一种高分子量脂肪族聚酯酰胺的制备方法
JPH06200016A (ja) 生分解性プラスチックの製造方法
JPH09309948A (ja) 生分解性ポリエステルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010703