JP2004131693A - 一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤を用いて迅速結晶性ポリラクトン共重合体を調製する重合方法 - Google Patents

一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤を用いて迅速結晶性ポリラクトン共重合体を調製する重合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】「軟質」モノフィラメント縫合糸等の移植可能な医療用装置に転換するのに適した性質を持つ吸収性ポリラクトン共重合体の製造方法およびそれにより製造された吸収性ポリラクトン共重合体を提供すること。
【解決手段】吸収性ポリラクトン共重合体の作製方法は、約2モル%〜約80モル%のグリコリドを一部に使用して、一官能性重合開始剤と二官能性重合開始剤との組合せを用いて、吸収性ポリラクトン共重合体を調製し、これらの開始剤のいずれか一方を単独で使用した同様の方法により作製される共重合体の結晶化速度よりも少なくとも約2倍速い結晶化速度を実現したものを提供する。そのような方法により調製されたポリラクトン共重合体も提供される。
【選択図】    図2

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は移植可能な医療装置に使用するのに適した吸収性ポリラクトン共重合体の作製方法であって、他の場合には分子量調節剤として知られる一官能性および二官能性重合開始剤の両方を使用することを含む方法、そのような方法により調製された重合体、およびそのような重合体から調製した医療用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
p−ジオキサノン(PDO)の単独重合体および共重合体は毒性が低いこと、柔軟であり、可撓性を有することから医療装置および医薬の分野で用いられることが知られている。特にポリ(p−ジオキサノン)(PDS)単独重合体は合成外科用装置に使用する吸収性重合体として示唆されている。1980年代初頭までにPDS単独重合体は外科医によりモノフィラメント外科用縫合糸の形で用いられた。そのとき以来、多くのp−ジオキサノン共重合体をそのような装置に使用することが記載されている。トリメチレンカーボネート(TMC)、グリコリド(GLY)およびp−ジオキサノン(PDO)モノマーから調製された共重合体を主体とする外科用モノフィラメント縫合糸が現在使用のために入手可能である。PDOを主体とするポリマー材料も射出成形して、例えば半月板修復に用いるような外科用クリップおよびファスナーのような多数の非フィラメント状外科用装置を得ることができる。これらの外科用物品は従来知られているこの類の単独重合体および共重合体の示す全体的な強靱性を利用している。
【考案の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
p−ジオキサノンとグリコリドからなるセグメント式ブロック共重合体(PDO:GLYのモル比約90:10)はエシコン社(Ethicon,Inc.)から入手できるビクリル(Vicryl(登録商標))縫合糸に似た破断強度保持(BSR)特性を有する「軟質」モノフィラメント縫合糸として使用するのに適している可能性を持つポリマーであると考えられた。しかしながら、これらの共重合体はメルトから冷却する際に結晶化するのが比較的遅いため、繊維製造行程が難しく努力を要するものとなることが判っており、従ってそのようなポリマーを「軟質」モノフィラメント縫合糸に転換することが妨げられている。そこで、「軟質」モノフィラメント縫合糸等の移植可能な医療用装置に転換するのに適した性質を持つそのようなポリマーを製造するのに必要な重合行程パラメータを決定することが有益であると考えられる。本発明はそのような方法、そのような方法により作製され、特有の性質を有するポリマー、およびそのようなポリマーから作製された医療用装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は吸収性ポリラクトン共重合体の重合方法であって、約2〜約80モル%の第1の、グリコリドを含むラクトンモノマーおよび約98〜約20モル%の第2の、グリコリド以外のラクトンモノマーを一官能性重合および二官能性重合開始剤に、一官能性重合開始剤の二官能性重合開始剤に対するモル比が10:90〜90:10において接触させ、グリコリドと第2のラクトンモノマーが一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤の存在下上記モノマー類を共重合するのに有効な条件下に置き、それにより吸収性ポリラクトン共重合体を提供する方法を対象としている。医療用装置がそのような方法により調製されたあるポリマーから製造されているときは、この装置の形成中の結晶化速度は、実質的に類似または同じ重合方法方法であって一官能性重合開始剤または二官能性重合開始剤のいずれか一方のみを用いる方法により作製されるポリラクトン共重合体を用いて装置を形成するときの結晶化速度よりも、約2倍、好ましくは約10倍速い。従って、本発明は、同じまたは類似の測定条件または技術の下で従来の加工に比べて結晶化速度が向上している。本発明はまた、本発明の方法により調製された吸収性ポリラクトン共重合体およびそのような共重合体を含む医療用装置を対象とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、結晶化速度が向上している吸収性ポリラクトン共重合体の製造方法、その方法により製造された吸収性ポリラクトン共重合体およびそのような吸収性ポリラクトン共重合体により製造された医療用装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
グリコリドと共重合したグリコリド以外の第2のラクトンモノマーとを含むポリラクトン共重合体から製造されたモノフィラメント繊維の性質は、繊維強度、堅さ、および破断強度保持を含めて共重合体を調製するのに用いられた重合反応が一官能性重合開始剤で開始されたか二官能性重合開始剤で開始されたかによって変わることが見出された。意外にも、一官能性重合開始剤と二官能性重合開始剤との組合せを重合方法、例えば開環重合において使用すると少なくとも一部分がそのようなポリラクトン共重合体から製造される医療用装置の製造の際に改善された結晶化特性を与えるポリラクトン共重合体を提供することができることが発見された。
【0007】
時宜を得た再現性のある経済的な仕方で開環重合(ROP)により高分子量ポリマーを製造するために、触媒を通常一官能性開始剤または多官能性開始剤と組み合わせる。これらの開始剤は線状または分岐状ポリマーを精製するのに使用することができるヒドロキシル含有化合物、通常は一級アルコール類であるのが望ましい。開始剤が1個または2個以上のヒドロキシル基を含有すると、線状材料が生じる。一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤は普通線状材料を生成すると予想される。その理由は分岐点を持たない一本の鎖が開始剤の各分子から生成されるからである。開始剤が3個またはそれ以上のヒドロキシルを含有すると、一般に分岐した材料が形成される。ラクトン類の開環重合用の種々の触媒が用いられている。これらの触媒は一般に金属を主体としており、有機チタン酸類およびジルコン酸類(例えば、デュポン社により商品名「タイザー(TYZOR)」で販売されている)が挙げられる。有機錫化合物が医療用途のラクトン類の開環重合用の触媒として非常に有効であることが見出されている。錫触媒としてはSn(IV)化合物、例えば酸化ジブチル錫およびSn(II)化合物、例えば塩化第一錫が挙げられる。触媒として使用するのが特に好適なのはオクタン酸第一錫である。
【0008】
重合は溶媒中で行うこともできるが、塊状方法で、すなわち無溶媒で行うのが好都合である。重合は通常メルトで、ずなわち、供給原料を構成する種々のモノマー類の融点より高い、並びに形成するポリマーの融点より高い温度で行われる。特別な場合には、ラクトン類の開環重合は固体状態で、すなわち、形成するポリマーの融点より低い温度で行われる。後者の場合の例はp−ジオキサノンの単独重合である。全モノマー/全開始剤モル比は約100:1〜約10,000:1の範囲内であってもよいが、押出成形および射出成形において用いられるポリマーの好ましい全モノマー/全開始剤モル比は約400:1〜約2,000:1の範囲内である。これは開始剤の量が形成される樹脂の分子量に大きく影響するからである。副反応がなければ、各開始剤分子は理想的に一本のポリマー鎖を生成する。相対的に利用可能な開始剤が多いほど、形成される鎖の数が多く、従って形成される樹脂の分子量が低くなる。好ましい全モノマー/全開始剤モル比である約400:1〜約2,000:1において、得られるポリマーの分子量は押出成形および射出成形用途により適している。
【0009】
好適なモノマーとして機能する環状エステル類、すなわち、ラクトン類は小さい環、特に5−、6−および7−員環を含む基から選ぶことができる。特に有効なのは、ヘテロ原子、特に酸素をα−炭素に隣接して含有するラクトン類である。好適な6−員環環状エステル類としてはグリコリド、L(−)−ラクチド、D(+)−ラクチド、メソ−ラクチドおよびp−ジオキサノンが挙げられる。好適な7−員環ラクトンはε−カプロラクトン(エプシロン−カプロラクトン)である。本発明に好適なモノマーの特性としては好適な反応条件下で合理的な反応速度を与えるものが挙げられる。形成されるポリマー類は生体適合性であるのが有利であり、医療用装置の作製に適したものとなる。
【0010】
分岐した高官能性脂肪族ポリエステル類の特徴的な調製方法の一例としてはポリマー鎖に側基としてヒドロキシル官能基を含むものを挙げることができる。例えば、エム・トロルザス、ジェイ・エル・ヘドリック、ディー・マッカリース、ピー・エイチ・デュボワ、アール・ジェローム、エイチ・イーレおよびエイ・ハルト、マクロモレキュールズ 1998年、第31巻、第2756頁(M.Trollsas,J.L.Hedrick,D.Mecerreyes,Ph.Dubois,R.Jerome,H.Ihre,and A.Hult,in Macromolecules 1998,31、2756の著作を参照されたい。これらの複数の側基としてのヒドロキシル基を含有する分子は以後の共重合工程において環含有モノマーの開始のためのマクロ開始剤として働いて樹状グラフト(櫛状)分子構造を調製することが考えられる。同様に、多官能開始剤のヒドロキシル基は完全に置換されて2、4、5および6本の腕をそれぞれ持つ星形ポリマー類を生成することが考えられる。例えば、エイ・シンドラー、ワイ・エム・ヒビオナダ、およびシー・ジー・ピット、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス:ポリマー・ケミストリー版、1982年、第20巻、第319頁(A.Schindler,Y.M.Hibionada,and C.G.Pitt in the Journal of Polymer Science:Polymer Chemistry Edition 1982,20,319)の著作およびシー・エイ・ピー・ジョジアス、エイチ・グラブロウィッツ、およびエイ・ジェイ・ペニングズ、マクロモレキュラー・ケミストリー・アンド・フィジクス、2000年、第201巻、第107頁(C.A.P.Joziasse,H.Grablowitz,and A.J.Pennings in Macromol.Chem.Phys.2000,201,107)の著作を参照されたい。
【0011】
その独特の分子構造の故に、分岐した化合物は線状化合物に比べて異なる物理化学的性質を持つ。一般に認められているのは、長鎖であると粘度を低下させることができるため、ある場合には加工性が改善され、弾性が増加する。一方、短鎖は主に結晶化度に影響する。例えば、エフ・タサカ、ワイ・オーヤおよびティー・オーウチ(マクロモレキュールズ 2001年、第34巻、第5494頁)(F.Tasaka,Y.Ohya,and T.Ouchi(Macromolecules 2001,34,5494))は1−ラクチド(LA)を、マクロ開始剤として側基ヒドロキシル基を有するポリ[(Glc−Ser)−LA]の存在下にSn(Oct)2 (オクタン酸錫)用いて塊状でグラフト重合した。このようにして得られた櫛状ポリマーは結晶化度が線状ポリ(L−ラクチド)、PLLA(15〜22%対55%)が実質的に減少した。ガラス転移温度(40〜43℃対65℃)と融点(135〜140℃対167℃)の両方における急激な低下も検出された。結晶化度が低いことにより、生物学的性質も影響を受ける。櫛状PLLAのインビトロ分解速度は線状PLLAのものよりも顕著に速いことが見出された。
【0012】
一つの構造または化学的性質の中でさえも、加工および作製に関しては、ポリマーメルトのレオロジー多くの要因、例えば分子量および分子量分布、ポリマー構造並びに配合によって影響を受ける。特に、長鎖分岐は顕著な寄与を示す。合成を線状材料に限定すれば、分岐がメルトのレオロジーに与える寄与の故に生じる加工および作製の問題を単純化するのに役立つけれども、結晶化の問題は分岐材料から話が逸れてしまう。科学的理論に縛られるつもりはないが、分岐したポリマーは分岐していない(線状の)材料と比べて結晶化するのがより困難であることが多い。
【0013】
線状材料に話を戻すと、既に述べた一官能性または二官能性重合開始剤は吸収性外科用装置を製造するのに有用なポリマーを製造するのに広範な用途を見出している。ジオール類を開環「予備重合」に用いてα,ω−ジヒドロキシ−マクロ開始剤類を製造し、次いでα,ω−ジヒドロキシマクロ開始剤類を続く共重合において用いて特別の配列分布を持つポリマーを製造している。モノマー原料部分を次の行程で添加する、この連続付加ROPは、いわゆるセグメント化ブロックコポリエステル類を作製する一つの方法である。一つの例は顕著な商業的成功を博したグリコリド/ε−カプロラクトン共重合体である。アール・エス・ベズワダ、ディー・ディー・ジャミオルコウスキ他、「モノクリル(商標)縫合糸、新しい超柔軟な吸収性モノフィラメント縫合糸」バイオマテリアルズ第16巻(15)、第1141〜1148頁(1995年)(R.S.Bezwada,D.D.Jamiolkowski,et al.,“MONOCRYLTM Suture,a New Ultra−Pliable Absorbable Monofilament Suture” Biomaterials,16(15),1141−1148(1995))を参照されたい。
【0014】
本発明の範囲内に、モノマー原料を順次添加する逐次付加開環重合において一官能性または二官能性重合開始剤を使用することが含まれる。すなわち、全モノマーを一時に添加するのと異なり、全モノマーを一部分ずつ順次または多数の工程で反応器内に装入することが可能である。また、重合開始時に実質的に単一の工程で反応器にモノマーを実際に添加する重合方法も本発明の範囲内である。全ての場合において、用いられるモノマー類は、これらモノマー類が室温で実際に固体である場合は、固体として、または溶融した液体として、反応器に添加することができることが了解されるべきである。反応を溶媒の存在下で行うときは、モノマー類は溶液に添加してもよい。開始剤を時間に関数として順次または独立に添加する重合方法も本発明の範囲内である。
【0015】
エステル交換反応が存在しなければ、分子量分布は少し異なる。例えば、Mw/Mn値2および1.5がそれぞれ一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤を用いて作製したポリマーについて期待される。実質的にエステル交換反応が存在すれば、二者の値は近づく。同様に、共重合におけるモノマー配列分布も少し異なることがある。ラクトン類の忸怩付加ROPにおける開始剤の官能性の効果の検討において、一官能性および二官能性アルコール類を探求した。一官能性重合開始剤と二官能性重合開始剤の混合物を使用して作製したポリマーの性質は一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤のみに基づいた材料により示される両極端の間にあると予想するであろう。この予想に反して、一官能性重合開始剤と二官能性重合開始剤の混合物を使用すると、意外にも異なった、非常に有益な性質を持つ構造を製造することができることを発見した。これらの性質ははるかに大きな急速結晶化特性を含み、加工性並びに機械的および生物学的性能の向上に影響を与える。
【0016】
ラクトン開環重合の開始剤は、適正な条件下では、脂肪族アルコール類、フェノール類、チオール類またはメルカプタン類、チオフェノール類、またはアミン類であることができる。アルコール類はもちろんヒドロキシル基を有するが、チオール類はスルホヒドリル基を有する。アルコール類およびアミン類は一級、二級または三級であってもよく、また線状もしくは分岐状であってもよい。特に有効なのは脂肪族アルコール類、とくに一級脂肪族アルコール類である。さらに有効なのは、低揮発性の一級脂肪族アルコール類である。いったん反応器内に置くとそのような開始剤は真空パージサイクル中に容易に失われることがないため、得られるポリマーの分子量の工程制御がはるかによく行うことができる。本発明の目的のためには、開始剤が一官能性開始剤として分類されるかまたは二官能性重合開始剤であると分類されるかを決定する際にラクトン開環重合を開始することができる官能基のみを「開始剤」官能基として考える。したがって、開始剤は2以上の官能基を持つことができ、その場合でも依然として本発明の目的のためには一官能性重合開始剤であると考えることができる。例えば、開始剤は同時にヒドロキシル基とハライドとを含有していてもよい。ヒドロキシル基は開環重合を開始することができ、ハライドはできないので、そのような開始剤は一官能性であると考えられる。したがって、本発明の目的のためには、10−メトキシオクタノール(CH3 OCH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 OH)は、ヒドロキシル基とエーテル基の両方を持っているけれども、一官能性であると考えられる。
【0017】
好ましい一官能性重合開始剤はC4 以上の一級脂肪族アルコール類、特にC10以上の一級脂肪族アルコール類、例えば1−ドデカノールである。一級脂肪族アルコール類としては、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ヘンデカノール、1−ドデカノール(ラウリルアルコール)、1−トリデカノール、1−テトラデカノール(ミリスチルアルコール)、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール(セチルアルコール)、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール(ステアリルアルコール)、および分岐状一級脂肪族アルコール類、例えば10−メチル−1−ヘンデカノール(イソラウリルアルコール)、9−メチル−1−ヘンデカノール(アンテイソラウリルアルコール)、12−メチル−1−トリデカノール(イソミリスチルアルコール)、11−メチル−1−トリデカノール(アンテイソミリスチルアルコール)、14−メチル−1−ペンタデカノール(イソパルミチルアルコール)、13−メチル−1−ペンタデカノール(アンテイソパルミチルアルコール)、16−メチル−1−ヘプタデカノール(イソステアリルアルコール)、および15−メチル−1−ペンタデカノール(アンテイソステアリルアルコール)が挙げられる。一級脂肪族一官能性アルコール類は、2,6,10,14−テトラメチル−1−ペンタデカノール(C1940O、プリスタノール)のように、事実上多分岐状であってもよい。
【0018】
ある脂肪族アルコール類は一つの二重結合を有する(一不飽和)。それらの一般式はCH3 (CH2 x CH=CH(CH2 y −CH2 OHである。この一つの二重結合は異なる位置、C−6位、すなわちシス−6−オクタデセン−1−オール(ペトロセレニルアルコール)、C−9位、すなわち、シス−9−オクタデセン−1−オール(オレイルアルコール)またはC−11位、すなわち、シス−11−オクタデセン−1−オール(バクセニルアルコール)に見出されてもよい。
【0019】
あるアルコール類は、ゲラニオール、ファルネゾール、ゲラニルゲラニオール、ソラネゾールまたはカスタプレノール−フィカプレノールのように、イソプレノイド構造を持つ。それらは種々のテルペン類の合成、タンパク質のアシル化およびビタミン類(ビタミンEおよびK)の合成において重要な分子である。ゲラニオール(バラ油由来)はモノテルペン(2イソプレン単位)、ファルネゾール(精油中に少量存在する)はセスキテルペン(3イソプレン単位)、ゲラニルゲラニオールはジテルペンである。モノテルペンおよびセスキテルペンは多くの植物の組織の水蒸気蒸留により得ることができる。1個の飽和イソプレノイド単位をもつポリイソプレノイドアルコール類の一つのタイプ(ドリコール)はバクテリアおよび動物における多糖類の合成においてグリコシル・キャリアとして重要な役割を持つことがよく知られている(類似の化合物が植物において同じ機能を有する)。
【0020】
二官能性重合開始剤はラクトン開環重合を開始することができる2つの基または部分を含有する。好ましい二官能性重合開始剤は2個の一級脂肪族アルコール基を持つC4 以上の化合物、例えば1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカノール、1,16−ヘキサデカンジオール、および特にジエチレングリコールである。ジエチレングリコールは余分のヘテロ原子を含有するジオールの一例である。
【0021】
形成されるポリマーの組成を決定する必要があるであろう。構造の解明においてNMR(核磁気共鳴)を用いることはよく知られている。開始剤の量は比較的少ないので、重合にどんな開始剤が使用されているかを決定することは困難であることがある。しかしながら、一つの便利な方法はポリエステルを完全に加水分解すると同時に開始剤部分を相当する元の遊離開始剤に戻すことである。例えば、ドデカノールとジエチレングリコールを開始剤として用いたp−ジオキサノン・グリコリド共重合体は重合の間にアルコールがエステルに転換されている。このポリエステルを加水分解すると2−ヒドロキシエトキシグリコール酸(p−ジオキサノンの開環体)、グリコール酸、ドデカノールおよびジエチレングリコールが生じる。次いで、この組成を適当な手段で加水分解物を分析することにより決定することができる。これらの手段としてはLC(液体クロマトグラフィー)法が挙げられる。
【0022】
本発明のポリマーは、一官能性重合開始剤単独または二官能性重合開始剤単独で作製された対応物と比べて、より速い速度で結晶化するか、またはより高度に結晶化するかのいずれかもしくは両方である。より速い速度で結晶化することは本発明のポリマーを溶融加工するときに有利である。これは射出成形方法を用いて例えば医療用装置を作製するときには特にそうである。急速な結晶化は低ガラス転移温度の樹脂から物品を射出成形するときに特に有利であるが、その理由は寸法安定性は通常結晶化により実現されているからである。結晶化が存在しないと、低ガラス転移温度のポリマーから作製された射出成形部品はまた金型から取り出す際に歪んだり、変形したりすることが多い。その理由は取り出し工程の際にいかに穏やかに行っても、かかる力に抵抗することができないからである。物品が速く結晶化するほど、サイクル回数を減らすことができる。経済的影響、すなわちコスト削減に対する影響があるだけでなく、早いサイクル回数は昇温された機械内におけるポリマーの滞留時間を短縮する。これにより分解量を減少し、さらに部品の品質が向上する。金型から排出する前の部品に必要とされる結晶化度の量は樹脂のガラス転移温度と樹脂の分子量とによって決まる。ガラス転移温度が低いほど、必要とされる結晶化度のレベルは高い。低ガラス転移温度のある合成吸収性ポリマーでは少なくとも10%の結晶化度レベルを持つのが有利である。繊維の場合、少なくとも約15%、望ましくは約25%より多い結晶化度レベルが寸法安定性を与えるのに必要であることがある。
【0023】
結晶化度のより高いレベルを実現することも、ポリマーから製造される物品、例えば、医療用装置がより良い寸法安定性、より高い強度および剛性を示すことがあるので有利であることがある。造核速度を増加すると結晶形成の開始のための部位をより多く提供する。これにより、結晶数が増加する。所与の体積により多くの化粧を形成すると、結晶化が終了したときには、各結晶は必然的にサイズが小さくなっていることが容易に判る。結晶のサイズがより小さいと一層強靱な材料を得ることができる。メルトからの結晶化の際に発展した本発明のポリマーのポリマー形態は一官能性重合開始剤単独または二官能性重合開始剤単独を用いて作製されたポリマーよりもずっと粒子が細かい。結晶サイズが小さいほどある物性にはよい影響がある。例えば、射出成形された縫合糸クリップの場合、室温より低いガラス転移温度を持つ強靱な吸収性樹脂は一体のヒンジ付きクリップのデザインが可能である。しかしながら、クリップを配置して賦活する閉塞の際に生じるヒンジへの高い応力によりこのクリップの使用が限定されることがあり得る。粒子がより細かい(結晶サイズがより小さい)と、クリップはより高い負荷により長い時間耐えることが可能になる。そのようなクリップは米国特許第5,409,499号および同第5,234,449号公報明細書に例示されている。これらの特許公報明細書のそれぞれの内容はその全体が本明細書において参照されることにより、本発明の一部をなす。
【0024】
無着色92/8(モル%)PDO/GLYセグメント化ブロック共重合体の場合、結晶サイズは共通して50〜100μmの範囲内である。より細かい粒子の成形物品にして、例えば優れた靱性を与えることが有利であることが多い。本発明の重合方法を用いたときに、10μm未満の平均結晶サイズ(粒径)を実験的に観察した。本発明の共重合体の平均結晶サイズは約25μm以下であるのが望ましい。この共重合体の結晶サイズは本明細書に記載した教示に従って測定した。本発明の共重合体が種々の作製技法、例えば装置または最終製品に成形されている場合、結晶サイズを分析するために、まずポリマーを分離する必要がある。
【0025】
一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤の組合せを用いることが無着色ポリラクトン共重合体およびそれから作製した医療用装置の結晶化特性に対する効果を探求するために、本発明の方法に従って調製したポリラクトン共重合体の超分子結晶性形態および結晶化反応速度をホット・ステージ光学顕微鏡検査法(HSOM)および差動走査熱量測定法(DSC)を用い、等温および非等温条件の両方を用いて評価した。光学的測定により球粒の発展を造核と成長の両方について正確に記載することができるが、熱量測定データはより精確に結晶化の全体速度を反映する。HSOMの大きな利点の一つは、例えばPDO/グリコリドのセグメント化ブロック共重合体における造核速度および球粒成長速度を別個に決定することができることである。すなわち、結晶化工程を二つの部分に分離する。これら二つの相補う技法を用いて、結晶化工程の全範囲を検査することができる。
【0026】
熱量測定結果はTAインスツルメンツ差動走査熱量計、モデル2910 MDSCで乾燥N2 ガスをパージガスとして用いて得た。非等温および等温結晶化の両方の検討を行った。非等温条件では、ポリラクトン共重合体の溶融後、この共重合体を調節された速度で冷却するか、または溶融後、この共重合体をそのガラス転移温度より低い温度で急冷し、次いで調節された速度で加熱する。等温研究では、共重合体を溶融後、溶融された共重合体を関心のある温度まで急冷し、それらの等温条件下で結晶化を測定した。
【0027】
一定の冷却速度を用いたポリラクトン共重合体の典型的な非等温結晶化では、約4mgの重量のポリマーサンプルをまずその溶融温度より約35〜40℃高い温度に加熱し、5分間溶融状態に保ってポリマー中の結晶化度を除去した。引き続き冷却工程を一定速度qで行い、結晶化発熱を記録した。一定の加熱速度を用いた非等温結晶化試験において、まずポリマーサンプルをその溶融温度より約35〜40℃高い温度に加熱し、次いで無定形の溶融状態からそのガラス転移温度より低い温度まで急冷した後、調節された加熱工程を行った。
【0028】
ポリラクトン共重合体の等温結晶化において、約4mgのポリマーサンプルをまずその融点よりも約35〜40℃高い温度に加熱し、サンプル中にもともと存在する造核部位の残存物を除去するために5分間メルトとして保持した。次に、溶融したポリマーを例えば35℃/分の速度で一定の試験(結晶化)温度まで急冷した。等温方法はサンプルが試験温度に達する前は結晶化が起きないことを仮定している。結晶化挙動は温度範囲が広い、例えば20℃と80℃の間であることを特徴としている。等温熱流曲線を積分して時間の関数としての結晶化度を決定する。結晶化度の経時増加は結晶化度αから評価することができ、結晶化度αは下記の比により表される。
【数式1】
【0029】
ここに、dQ/dtはそれぞれの熱流、ΔHt はDSC曲線と時刻tにおける時間軸との間の部分的面積であり、一方ΔH∞ はピーク下の全面積であり、全結晶化熱に相当する。結晶化度αは時刻tにおいて展開されている結晶性体積分率である。
【0030】
物品の寸法安定性は容易に決定することができる。射出成形物品の場合、金型に対する寸法の比較を行って反りを確認することができる。部品の寸法安定性は部品がわずかに昇温された温度にさらされ、再び重要な寸法のひずみや収縮をひきおこすことがある出荷および貯蔵の際に重要である。反り、ねじれまたは収縮させる駆動力は成形過程において発声された分子配向(応力)の量に関係している。この配向量が大木ほど、温度が上昇するにつれてねじれを引き起こす力が大きくなる。寸法安定性の評価は試験サンプルの温度を上げた後に寸法の変化を測定し、記録することにより行うことができる。得られた特性は有用な特徴付けを提供する。
【0031】
HSOMはサンプルの状態を調節するメトラー(Mettler)FP82HTホット・ステージを有するメトラー(Mettler)FP90セントラルプロセッサーを用いて行った。窒素流を伴うこのホット・ステージを1×対象レンズおよび1:10ズームレンズを備えたニコンSMZ−U顕微鏡に載置した。顕微鏡からの像をマイクロイメージ(Microimage)i308低光量積分ビデオカメラ(Low Light Integrating Video Camera)を用いて得た。デジタルイメージをイメージ・プロ・プラス(Image Pro Plus)(バージョン4.0)イメージング・ソフトウェアを用いてとらえた。
【0032】
各温度における成長速度の測定を新たに調製したポリマーフィルムで行い、これらの加水分解に不安定なポリラクトンポリマーでおきる可能性があると考えられる分解の問題を回避した。ポリマーフィルムのサンプルは下記のようにして調製した。少量の粉砕したポリマーを顕微鏡ガラススライド状に置き、薄いカバーグラスをその頂部に置いた。次いで、得られたサンドイッチ状物を平衡融点にまたはそれより高い温度に調節されたホット・ステージに装入してサンプルを溶融した。実施例1のポリマー(ポリマー1A〜1E)の場合、この温度は140℃であった。次いで、ポリマーサンプルを2分間窒素パージ下で加熱して溶融した。カバーグラスの頂部にわずかな圧力を加えることにより薄膜を得た。デジタルマイクロメータでモニターしながら、各サンプルのテストについてポリマーフィムルの膜厚を0.135mmに調整した。次いで、薄膜サンプルを、上述したような別のホット・ステージ装置において平衡融点(実施例1のポリマーの場合は140℃)またはそれより高い温度において引き続き5分間溶融した。次いで、サンプルを第2の予備加熱された測定装置に迅速に運んで等温測定を行った。
【0033】
従来の広角X線解説(WAXD)分析により若干の指示証拠が得られた。等温成長フィルムのWAXD測定は、1.542Åの波長のCuKα放射線を用いるジーメンス・ハイ−スター(Siemens Hi−Star(商標))ユニットで行った。この装置は40kVおよび40mAにおいてΦ0.5mmのコリメタサイズで走査した。X線イメージの重畳積分(convolution)および結晶含有量の計算はジーメンス社が開発したディフラック・プラス(DIFFRAC PLUS(商標))ソフトウェアを用いて行った。
【実施例1】
【0034】
一連の無着色92/8(モル%)PDO/GLYセグメント化ブロック共重合体を、適当な攪拌機を外装した金属製反応器内で開環重合により、下記のように、オクタン酸第一錫をモノマー/触媒モル比30,000:1で用い、一官能性重合開始剤、例えばドデカノール(DD)を二官能性重合開始剤、例えばジエチレングリコール(DEG)に対して種々の比率(表1参照)で用いて調製した。
【0035】
PDO/GLYブロック共重合体1Cの調製に用いた重合方法は2段ブロック共重合であり、100%p−ジオキサノンを用いる第1段の単独重合と、100モル%のグリコリドを添加モノマー組成をもつ第2段のブロック共重合とを含む。全体の最終組成は92モル%の重合されたp−ジオキサノンと8モル%の重合されたグリコリドとを含むポリマーとなっている。触媒と開始剤は第1段のモノマーと一緒に添加する。全モノマーの触媒に対する比率は触媒1モル当りモノマー30,000モルである。第1段のモノマーと添加された触媒の量に基づくモノマー/触媒比は触媒1モル当りモノマー27,600モルである。この実施例のモノマー/開始剤比は1,000:1である。したがって、開始剤としてのDDとDEGとの50/50モル%混合物二体して、モノマー/DD比は2,000:1であり、モノマー/DEG比は2,000:1である。
【0036】
第1段では、p−ジオキサノン10.26kg、DD 10.18g、DEG 5.8gおよび12.6w/v%オクタン酸第一錫触媒溶液11.0mlを窒素パージ下に清潔な乾燥したステンレス鋼製の、オイル加熱式ジャケット付きで、機械式攪拌機を備えた反応器に装入した。この容器を約20分間1,000mTorr未満の真空にし、その後窒素を装入して圧力を大気圧よりもわずかに(約+5psi)昇圧させた。真空/窒素パージ過程を25分間の真空保持期間を用いて反復した。構成成分を一定の撹拌下に110℃に加熱し、次いでこの温度に約4時間半保持した。反応器の外側ジャケットに入るオイルの温度を135℃に昇温した。次いで、第2段のモノマー(グリコリド1,014g)を窒素パージ下に添加した。グリコリドは固体としてまたは溶融した形で添加することができる。もっとも、後者が好ましい場合が多い。第2段の最初の15分間は攪拌機の速度を20RPMに増加して成分の配合を高める。重合は3時間半継続した。このポリマーをトレイに排出した。ポリマーが手で触れることができるまで冷却したときに、ポリマーを、タールを塗った貯蔵バッグ内に置き、計量し、冷凍貯蔵庫に移した。その後、凍結したポリマーを粉砕し、ふるい分けし−微細化および分級−真空・昇温下で乾燥した。
【0037】
乾燥したポリマー1Cは下記の性質を有するものであった。
この乾燥ポリマーを真空下で使用または評価時まで貯蔵した。
【0038】
ポリマーおよびそれから作製したフィルムの結晶化特性を評価した。
【表1】
【実施例2】
【0039】
一連の5種類の無着色95/5(モル%)L(−)ラクチド/グリコリド)ランダム共重合体各150gを、適当な攪拌機を外装した丸底のガラス製反応器内で開環重合により、下記のように、オクタン酸第一錫をモノマー/触媒モル比160,000:1で用い、一官能性重合開始剤、例えばドデカノール(DD)を二官能性重合開始剤、例えばジエチレングリコール(DEG)に対して種々の比率で用いて調製した。表2を参照されたい。ポリマーおよびそれから作製したフィルムの結晶化特性を評価した。
【表2】
【実施例3】
【0040】
一連の6種類の無着色76/24(モル%グリコリド/ε−カプロラクトン)セグメント化ブロック共重合体各10.00kgを、適当な攪拌機を外装した金属製製反応器内で開環重合により、下記のように、オクタン酸第一錫をモノマー/触媒モル比60,000:1で用い、一官能性重合開始剤、例えばドデカノール(DD)を二官能性重合開始剤、例えばジエチレングリコール(DEG)に対して種々の比率で用いて調製した。表3を参照されたい。ポリマーおよびそれから作製したフィルムの結晶化特性を評価した。
【表3】
【0041】
球粒成長の際の結晶化反応速度は通常、半径または直径成長速度、dR/dtまたはdD/dtにより表される。ここで、tは時間であり、R(D)は光学マイクロメータにより測定された球粒の半径(直径)である。結晶成長の一般的表現はローリツェンおよびホフマンにより下記のように記載されている。
【数式2】
【0042】
ここで、Gは成長速度dR/dtであり、G0 は成長速度定数であり、U* はポリマー拡散の活性化エネルギーを表し、R0 は気体定数であり、Tc は結晶化温度である。T∞ は分子運動が凍結され、粘度が無限大の値に近づく温度である。ホフマン他はU*の値1,500cal/モルと、T∞ がTg −30、ここに、Tg はポリマーのガラス転移温度(92/8 PDO/GLY共重合体についてはTg=−7℃)である、によって近似できることとを用いることを示唆している。等式2のΔT項は過冷却の量(ΔT=T ―TC )を表し、ここにT は平衡溶融温度(92/8 PDO/GLY共重合体およびPDSについては、光学顕微鏡法により見出されているように、T0=140℃)である。パラメータfはf=2TC /(TC +T )により表される無ディメンジョン項である。Kg は造核速度定数である。
【0043】
図1に示すように、ポリマー1Dについて球粒の直径を時間に対して種々の一定温度においてプロットした。これらのデータは、超分子形成の半径が検査した結晶化温度の全範囲にわたって時間と共に線状に増加することを明らかに示している。これらのプロットにおいて見出される平均線状相関係数はほとんど完全な線形性を示唆しており、成長速度は球粒のサイズとは無関係であることを意味している。生成された曲線(図2参照)の傾きは結晶化温度の滑らかな関数であり、dD/dtは最大値に一貫して増加し、次いで融点に近づくと減少した。半径の成長はすべての表面が拘束されるかまたは突き当たるかしたときに限り止まった。
【0044】
種々の球粒の成長を測定した際に得られたデータをローリツェン−ホフマン理論と相関させるために、式2を下記の形に書き直すことができる。
【数式3】
【0045】
線形プロットを、式3の左側を1/fTC ΔTの関数として図示することにより得ることができる。このプロットの切片はlnG0 であり、その傾きは造核定数Kg である。成長速度Gを先に図1に示した線の傾きから決定した。
【0046】
実験的に決定された成長速度G=dD/dtを図2において実施例1の一連の共重合体および比較としてPDS単独重合体温度に対してプロットした。結果は成長速度と結晶化温度との間に特徴的な「鐘型」の依存性を示し、最高速度が中間温度帯域で観察された。データが明らかに示しているように、任意の与えられた結晶化温度に対して、PDS単独重合体の球粒成長速度は実施例1の共重合体シリーズから得られたものよりも顕著に高い(〜8倍)。この挙動の理由は、適切に整列して結晶を形成するという共重合体の巨大分子鎖の全体の能力においてグリコール酸共重合体が果たしている破壊的役割に起因すると考えることができる実施例1の共重合体のシリーズにおいて、サンプル1C以外は使用した温度範囲に対する結晶化反応速度に実際上差が無く、サンプル1Cの結晶成長はシリーズ中の他の共重合体のものよりもわずかに遅い。PDSと実施例1のポリマーのデータ点を結ぶ実線は式2に従って、先に図3から得られたKg およびlnG0 を用いて計算した。非常に広い温度範囲にわたってモデルの優れた適合性(調製し得るパラメータは含まれていないことに注意)が特に注目される。
【0047】
等温超分子結晶化分析の第2の部分は造核密度評価を含む。造核密度、単位体積当りの核の数、は一般に分子量が増加すると増加するが、結晶化温度が上昇すると減少する。HSOMを用いる造核速度の評価は通常サンプルの人為的に選ばれた視野に存在する造核部位を手動で時間の関数としてカウントすることを要する。造核速度を決定するためには、これらの曲線の最初の傾きを結晶化温度の関数として計算した。このようにして得られた造核速度dN/dtを図3に限定された温度範囲にわたってプロットした。これらのデータから、実験的に近接可能な領域、すなわち、60〜80℃で、ポリマー1Bは最高の造核速度を示す。
【0048】
ポリマー1Cの優れた結晶化特性がそれらの条件下で検討した際に発見された。まず、高温において観察された共重合体1Cの造核速度はポリマー1Bにおけるよりも遅いが、結晶化温度が低下すると、むしろ急激に増加することが見出された(図3参照)。低温埴で検討すると、共重合体の結晶性形態の目視により、広範囲の造核過程により、全結晶の衝突がほとんど瞬間的に起きることが示される(図4参照)。ポリマー1Cの造核密度は表1に記載された共重合体の残りのものと比べて非常に高いことが発見された。この理論に束縛されるつもりはないが、そのような高い造核の程度により、衝突過程による結晶成長がこの過程の非常に初期段階においてでさえも明らかに調節されている。したがって、発達した構造の境界は相互に接近して結晶の成長を停止させる。これにより、非常にサイズの小さい多数の結晶が生成された。検討した条件(40℃で60分後)における結晶の平均直径は約8μmであると評価された。表1に記載された共重合体の残りのものは約70μmであり、顕著に高い値を有していた。
【0049】
全体の結晶化速度は2つの要因、すなわち時間とともに成長する球粒の濃度(造核速度)と球粒の成長速度とに大きく依存している。これらの過程が熱量測定データに測定可能な効果を持つことが予測される。DSCはいくつかの技術的利点を有し、これらの利点としてはサンプルサイズが小さいこと、装置が取り扱い容易であること、さらに重要な点としては、特に高度の過冷却において急速に熱平衡を実現する能力を持つことが上げられる。これらの特徴のため、DSCは比等温および等温方法の両方を使用するポリマーの結晶化挙動を検討する上でもっとも便利であり一般的な方法の一つであった。
【0050】
メルトから冷却する際に実施例1の共重合体について生成されたDSCデータはHSOMからの先の証拠を支持し、共重合体1Cの明らかに優れた結晶化挙動を示している。この共重合体に対する一定冷却速度(0.5℃/分)実験の際に得られたサーモグラムを図5に示す。この図からいくつかの重要なパラメータを抜き出すことができる。ピークの高温度における傾きは与えられた条件下での結晶化速度を表す。ピーク下の面積は材料中の全結晶化度に比例する。最大ピークにおける温度は与えられた冷却速度における結晶化過程の位置を示す。実施例1の共重合体および同じ方法により得られたPDS単独重合体の全てについての熱特性の要約を表3に示す。
【表4】
【0051】
この条件の組に対して、共重合体1Cは、実施例1の共重合体の残りのものよりも急速に、例えば25倍に、かつずっと高い程度、例えば4〜5倍に結晶化した。加えて、ポリマー1Cに対して約2〜6℃低い結晶化温度が観察されることは、この特定の場合に、低温における広範囲の造核がもっとも優勢な結晶化のメカニズムであることを示唆している。意外にも、この材料の結晶性および非等温反応速度がPDS単独重合体単独に対して計算されたものよりも大きくさえあることが発見された。DSC結晶化データを広範囲の冷却速度を用いて得られた共重合体1CとPDS単独重合体の間で比較すると、同じ傾向が見られた。共重合体1CはPDS単独重合体および実施例1の共重合体の残りのものよりも結晶化が速く、全体の結晶化度が高かった。
【0052】
非等温DSC結晶化試験の第2の部分を実施例1の共重合体について調節された加熱工程を用いて行った。サンプルを最初に溶融状態から急冷して完全に無定形の形態を得た後、2.5、5.0、7.5および10℃/分の速度でそれぞれ加熱した。
【0053】
DSCサーモグラムは結晶化ピーク下の面積は融合過程の面積にほぼ等しいことを示唆しており、加熱走査が完全に無定形のサンプルから開始したことを示唆している。試験した実施例1の共重合体に対して、一定の10℃/分の一定加熱速度において、半結晶性および無定形状態において共重合体のTg はそれぞれ−3℃および−7℃であった。同じ加熱速度を用いると、アニールしていない材料はほぼ90℃(PDSよりも約8℃低い)で溶融する。試験した実施例1の共重合体全てに対して、第1の(アニールした)および第2の(アニールしていない)加熱試験後に得られる融点の位置、並びにアニールしたサンプルについて発生した融合熱は用いた試験条件に対してほとんど一定であることが見出された。一方、顕著に高い結晶化速度により、共重合体1Cの(結晶化度レベルに相当する)溶融ピーク面積は実施例1の共重合体の残りのものよりも大きい。加えて、与えられた使用加熱速度において、共重合体はPDS単独重合体よりも顕著に高い程度まで結晶化した。非等温加熱条件下で得られたこの意外な発見は非等温の調節された冷却速度実験下で結晶化されたサンプルに対して先に観察された相対結晶化速度と一致する。
【0054】
共重合体1Cの等温溶融結晶化の反応速度データを従来のアブラミ(Avrami)法を用いて分析した。アブラミのモデルに従えば、αの時間依存性は下記の反応速度的表現により記載することができる。
【数式4】
【0055】
ここで、Kは複合速度定数であり、nはアブラミ指数であり、典型的には半結晶性ポリマーに対して2〜4の範囲内である。これらの定数を結晶化半減期、t1/2 および造核のタイプおよび結晶成長の幾何学とに関連させる。結晶化半減期t1/2 は結晶化度が50%転換に達するのに必要な時間である。アブラミ指数nはlog[−ln(1−α)]対tの曲線の傾きから決定した。最後に、複合速度定数Kは切片から評価することができるか、または下記式を用いて計算することもできる。
【数式5】
【0056】
1/2 の値は核組のデータを式4に当てはめてα=0.5に相当する結晶化時間をグラフ上で突き止める。この方法を用いて、現実の実験データと理論との間に優れた一致が存在することが見出された。温度範囲35〜60℃に対して表4に重要な反応速度パラメータの要約を示した。PDS単独重合体とのデータ比較も表4に示した。
【表5】
【0057】
半減期の値の分析はこれらの値がTC の強い関数であることを示している。共重合体1Cに対するもっとも速い等温結晶化速度(もっとも低いt1/2 値)が40℃において検出された。この温度は単独重合体の温度(45℃)よりも低いが、これは共重合体に対しててはより低い温度で広範囲の造核メカニズムが観察されるためである。全体の結晶化速度はHSOM測定により先に観察された造核傾向に精確に従っていないが、これはPDS単独重合体に対しうる結晶化過程の第2の部分、すなわち球粒成長が任意の与えられた温度において8倍よりも速いためである(図2参照)。しかしながら、等温結晶化全体に対する共重合体の造核効果は依然として非常に顕著である。全体の結晶化速度(表4のt1/2 値)はPDS単独重合体のものよりも約半分だけである。
【0058】
アブラミ指数nにより表す、共重合体1Cの等温結晶化の際の晶癖の形状もまた表4にまとめた。nの値は2.6において比較的に一定しており、結晶成長が三次元的であることを示している。ほぼ同等の値がPDS単独重合体について先に見出されている(2.5)。
【0059】
最後に、表5からのデータは、等温処理した共重合体1Cの結晶含有量は任意の与えられた結晶化温度においてPDS単独重合体よりも顕著に高いことを示唆している。これもまた調節された加熱および冷却速度を用いた非等温結晶化測定の際に得られた結果と一致する。DSCの融合熱から得られた結晶化度のパーセントはWAXD技法によりさらに確認した。結晶含有率のより高い共重合体の大きな利点は機械的特性における向上であり、これにより延いてはこれらの吸収性材料を主体とする多くの現在および未来の製品の機能化を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の吸収性ポリラクトン共重合体の製造方法およびそれにより得られた吸収性ポリラクトン共重合体は移植可能な医療装置、例えば縫合糸、クリップ、ファスナー等の製造などの分野において利用できる。
【0061】
本発明の好適な実施の形態の例を以下に記載するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されない。
(1)前記一官能性重合開始剤:二官能性重合開始剤のモル比は約25:75〜約85:15である請求項1記載の方法。
(2)前記一官能性重合開始剤はC4 以上の一級脂肪族アルコール類からなる群から選ばれ、前記二官能性重合開始剤は2個の一級脂肪族アルコール基を有するC4 以上の化合物からなる群から選ばれる請求項1記載の方法。
(3)前記一官能性重合開始剤はドデカノールであり、前記二官能性重合開始剤はジエチレングリコールである上記実施の形態第2項記載の方法。
(4)前記モノマーは約5〜約10モル%のグリコリドモノマーを含む上記実施の形態第3項記載の方法。
(5)前記一官能性重合開始剤:二官能性重合開始剤のモル比は約40:60〜約60:40である上記実施の形態第4項記載の方法。
【0062】
(6)前記前記モノマー混合物はp−ジオキサノン約92モル%およびグリコリド約8モル%を含み、ドデカノール:ジエチレングリコールのモル比は約50:50である上記実施の形態第5項記載の方法。
(7)前記結晶化速度は一官能性重合開始剤または二官能性重合開始剤のいずれかを単独で使用する重合方法により作製されたポリマーの結晶化速度よりも約2倍速い請求項1記載の方法。
(8)前記結晶化速度は一官能性重合開始剤または二官能性重合開始剤のいずれかを単独で使用する重合方法により作製されたポリマーの結晶化速度よりも約15倍速い上記実施の形態第5項記載の方法。
(9)前記モノマー混合物はグリコールモノマーを約70モル%〜約80モル%含む上記実施の形態第1項記載の方法。
(10)前記一官能性重合開始剤:二官能性重合開始剤のモル比は約25:75である上記実施の形態第9項記載の方法。
【0063】
(11)前記一官能性重合開始剤はドデカノールであり、前記二官能性重合開始剤はジエチレングリコールである上記実施の形態第10項記載の方法。
(12)前記モノマー混合物はグリコリドモノマー約76モル%とε−カプロラクトン約24モル%とを含む上記実施の形態第11項記載の方法。
(13)前記重合速度はドデカノールまたはジエチレングリコールのいずれかを単独で使用する重合方法の重合速度よりも少なくとも15倍速い上記実施の形態第12項記載の方法。
(14)前記重合速度は一官能性重合開始剤または二官能性重合開始剤のいずれかを単独で使用する重合方法の重合速度よりも約10倍速い請求項1記載の方法。
(15)前記ラクトンモノマーはL(−)−ラクチド、D(+)−ラクチド、メソ−ラクチド、トリメチレンカーボネート、p−ジオキサノン、ε−カプロラクトンおよびそれらの組合せからなる群から選ばれる請求項1記載の方法。
(16)前記一官能性重合開始剤の二官能性重合開始剤に対するモル比は約20:80〜約65:35である請求項1記載の方法。
(17)前記官能性重合開始剤の二官能性重合開始剤に対するモル比は約25:75〜約60:40である請求項1記載の方法
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】種々の結晶化温度において、共重合体1Dの等温結晶化の球粒(スフェルライト)の直径対時間の一連のプロット図である。
【図2】共重合体1A〜1EおよびPDS単独重合体の種々の等温結晶化温度において得られた実験的に得られた球粒の成長速度、dD/dt(μm/分)およびホフマン−ローリツェン(Hoffman−Lauritzen)理論(ホフマン、ジェイ・ディー、デイビス、ジー・ティー、ローリツェン、ジェイ・アイ 1976年、「固体化学に関する論文」、ハンネー エヌ・ビー、編集、プレヌム・プレス:ニューヨーク、第7章(Hofman,J.D.,Davis,G.T.,Lauritzen,J.I. 1976,Treatise on Solid State Chemistry, Hannay NB, editor,Plenum Press: New York, Chapter7)参照)に基づいて予想される関係をプロットした図である。
【図3】共重合体1A〜1Eについて造核速度(dN/dt)対結晶化温度をプロットした片対数図である。
【図4】40℃における等温結晶化60分後に得られた、共重合体1A〜1Dのホット・ステージ光学顕微鏡像を示す図である。
【図5】一定の冷却速度0.5℃/分において共重合体1Cのメルトから結晶化する間に得られた傾きの値を含む非等温DSC記録図である。

Claims (2)

  1. 吸収性ポリラクトン共重合体を作製する重合方法であって、
    グリコリドを含む第1のラクトンモノマー約2モル%〜約80モル%と、グリコリド以外の第2のラクトンモノマー約98モル%〜約20モル%とを用意し、
    前記グリコリドおよびラクトンモノマーを一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤と、前記一官能性重合開始剤の二官能性重合開始剤に対するモル比10:90〜90:10で組合せ、
    前記クリコリドおよびラクトンモノマー前記一官能性重合開始剤および前記二官能性重合開始剤の存在下で重合することを含み、それにより吸収性ポリラクトン共重合体を提供する
    吸収性ポリラクトン共重合体を作製する重合方法。
  2. 下記の
    グリコリドを含む第1のラクトンモノマー約2モル%〜約80モル%と、グリコリド以外の第2のラクトンモノマー約98モル%〜約20モル%とを用意する工程、
    前記グリコリドおよびラクトンモノマーを一官能性重合開始剤および二官能性重合開始剤と、前記一官能性重合開始剤の二官能性重合開始剤に対するモル比10:90〜90:10で組合せる工程、および
    前記クリコリドおよびラクトンモノマー前記一官能性重合開始剤および前記二官能性重合開始剤の存在下で重合する工程を含み、それにより吸収性ポリラクトン共重合体を提供する
    方法により作製される平均結晶サイズ(直径)が約25μm以下の吸収性ポリラクトン共重合体。
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