JPH0630443U - 2サイクルエンジン - Google Patents

2サイクルエンジン

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JPH0630443U
JPH0630443U JP7219392U JP7219392U JPH0630443U JP H0630443 U JPH0630443 U JP H0630443U JP 7219392 U JP7219392 U JP 7219392U JP 7219392 U JP7219392 U JP 7219392U JP H0630443 U JPH0630443 U JP H0630443U
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cover
engine
crankshaft
cylinder
recoil starter
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JP7219392U
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弘 広岡
美貴夫 森
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富士ロビン株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランク軸10の軸方向に二分割したエンジ
ンカバーに各種機器の収納・配置機能を持たせ、構造の
簡素化及び組付けの容易化を図る。 【構成】 クランク軸10のほぼ中央部にシリンダ11
を配設し、クランク軸10の軸方向に二分割したエンジ
ンカバーの前カバー70及び後カバー80をクランクケ
ース90に固定する。前カバー70で、クランク軸10
の一端に設けたファンホイール14,遠心クラッチ20
及びシリンダ11の一部を覆い、後カバーでリコイルス
タータ40及びシリンダ11の残部を覆う。前カバー7
0と後カバー80との間には、燃料タンク50が挟持さ
れる。後カバー70には、エンジンを地面等に置いたと
きの載置安定性を向上させるスタンド83が設けられて
いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、操作性を向上すると共に容易に組み付けることができる2サイクル エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのシリンダーカバーは、シリンダー,ファンカバー,クランクケース 等の適宜の部材にネジ等の固定部材によって固着されている。そのため、シリン ダー周辺の清掃や保守点検を行う際、固定部材を外してシリンダーカバーを取り 外し所定の作業を行った後、再度固定部材に固着することによってシリンダーカ バーを取り付ける作業が必要となる。 シリンダーカバーの取付けを容易にするものとして、たとえば実開昭62−6 1925号公報では、ファンカバー又はシリンダーカバーの何れか一方に係止孔 を、他方に係止爪を設けたものが紹介されている。これら係止爪を係止孔に嵌め 合わせることによって、シリンダーカバーの着脱が容易に行われる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、シリンダー周辺には、ファンホイール,クラッチ,リコイルスタータ 等の各種機器が配置されており、これらの保守点検が容易に行われることも要求 される。この点、前掲実公昭62−61925号公報の考案は、単にカバー自体 の着脱を改善することを目的としたものに過ぎず、シリンダー周辺の各種機器を コンパクトにまとめる点で未だ改良の余地がある。 本考案は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、エンジンカバ ーからの突起物を少なくして作業性を向上させ、各種機器を収納する機能をエン ジンカバーに持たせると共に、エンジンカバーの着脱を容易にすることにより、 構成の簡素化及び組付けの容易化を図り、安価で作業性のよい2サイクルエンジ ンを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案の2サイクルエンジンは、その目的を達成するため、クランク軸のほぼ 中央部に配設したシリンダと、前記クランク軸の一端に設けたファンホイール及 び遠心クラッチと、前記クランク軸の他端に設けたリコイルスタータと、前記ク ランク軸の回転軸心に対して直交すると共に前記シリンダの中心線を含むように 二分割されたエンジンカバーとを備え、該エンジンの前半部で前記ファンホイー ル,前記遠心クラッチ及び前記シリンダの一部を覆い、前記エンジンカバーの後 半部で前記リコイルスタータ及び前記シリンダの残部を覆うことを特徴とする。 エンジンカバーの後半部にリコイルスタータのリールを軸支する支持部を一体 的に形成し、後半部の下部にスタンド部を形成し、スタンド部とエンジンカバー の前半部とで燃料タンクを挟持することも可能である。
【0005】
【実施例】
以下、図面を参照しながら、刈払機用のエンジンに本考案を適用した実施例を 説明する。 本考案の2サイクルエンジンは、図1に示すようにクランク軸10のほぼ中央 にシリンダ11を配置している。シリンダ11内に摺動可能に設けられたピスト ン12は、コンロッド13を介してクランク軸10に連結されている。クランク 軸10の一端には、ファンホイール14が取り付けられている。ファンホイール 14は、シリンダ11に冷却風を送るファン14aを備え、点火コイル15に対 向する永久磁石14bを周面に組み込んでいる。
【0006】 ピストン12の往復動は、コンロッド13を介してクランク軸10を回転させ る運動として取り出され、遠心クラッチ20を介して刈払機の操作主杆30に挿 通した回転軸31に伝達される。遠心クラッチ20は、固定ボルト21によって クランク軸10の端面に固定されたクラッチシュー22を備えている。クラッチ シュー22には、回転軸31側のクラッチドラム23が対向する。クラッチドラ ム23のボスは、軸受け部24に埋込み成形されたベアリング25に軸支された 状態で回転軸31に連接されている 操作主杆30側と反対側のクランク軸10の端部には、リコイルスタータ40 が配置されている。リコイルスタータ40は、ノブ41(図2参照)につながっ ているスタータ紐42をリール43に巻き付けている。リール43は、スプリン グ44によってスタータ紐42を巻き戻す方向に付勢されている。リコイルスタ ータ40の被動輪45は、固定ボルト46によってクランク軸10の端面に固定 されている。
【0007】 クランク軸10を中心としてシリンダ11の反対側に、燃料タンク50が配置 されている。燃料タンク50の操作主杆30側には、後述するエンジンカバーに クッション51を介して支持される凸部52が形成されている。また、リコイル スタータ50側で、緩衝ゴム53を介して後述するクランクケース90の突起9 4で燃料タンク50の段部54が上方から押さえられている。 シリンダ11の一側に、エアクリーナ60が配置されている。エアクリーナ6 0のクリーナエレメント61は、図4に示すように、ボルト62で固定されるベ ース63及びカバー64に挟持されている。 ベース63は、締付けボルト68によって気化器65と共にシリンダ11に共 締めされている。エアクリーナ60の近傍には気化器65及び始動ポンプ66が 配置され、エアクリーナ60の反対側にマフラ67が設けられている。エアクリ ーナ60のカバー64は、後述する前カバー70及び後カバー80に滑らかに連 接されており、作業者の衣服等が突出部に絡むことを防止するように組み込まれ ている。
【0008】 エンジン回りを覆うカバーは、クランク軸10の回転軸心に直交し且つシリン ダ11の中心線を含む分割線で、前カバー70及び後カバー80に二分割されて いる。 前カバー70は、前述した軸受け部24を一体的に備え、クランク軸10から 回転軸31への動力伝達路が貫通されている。前カバー70により、シリンダ1 1の一部,ファンホイール14,遠心クラッチ20等が覆われる。前カバー70 の下端に凹部71が設けられており、凹部71に燃料タンク50の凸部52がク ッション51を介して差し込まれる。前カバー70は、取付けボルト72でクラ ンクケース90の前半部91に固定される。取付けボルト72は、図3に示すよ うに3か所設けられている。これにより、前カバー70は、クランクケース90 に3点支持される。
【0009】 後カバー80には、リコイルスタータ40の支持部81が一体成形されている 。リコイルスタータ40のリール43は、取付けボルト82を支持部81にねじ 込むことによって支持部81に回転自在に軸支される。後カバー80の下部に左 右一対のスタンド83,83が設けられており、スタンド83,83の内側に燃 料タンク50と間隙を介して連結部84が設けられている。また、後カバー80 の中間部内側は内方に突出した載置棚85となっている。載置棚85は、燃料タ ンク50の一側にある中間底面55に下方から当接する。 後カバー80は、図2に示すように4か所の取付けボルト86でクランクケー ス90の後半部92に設けた取付け部93に固定されている。取付け部93は、 リコイルスタータ40側に拡径されたフランジ形状になっており、その外周部に 突起部94が形成されている。突起部94は、後カバー80の載置棚85に対応 する位置関係にあり、緩衝ゴム53を介して燃料タンク50の段部54を上方か ら押圧する。その結果、燃料タンク50は、後部が載置棚85と突起部94との 間に挟持され、前部が凹部71に対する凸部52の嵌合いによって、前カバー7 0と後カバー80との間の所定位置に挟持される。
【0010】 クランクケース90の前半部91及び後半部92は、軸受け95を介してクラ ンク軸10を回転可能に挿通した状態で締付けボルト96で互いに連結され、シ リンダ11内のピストン12の摺動をクランク軸10の回転力として取り出すク ランクケース90を構成する。 他方、クランクケース90の前半部91及び後半部92にそれぞれ固定された エンジンカバーの前カバー70及び後カバー80は、シリンダ11の上方に位置 する点火プラグ16が収容される内部空間が形成されるように湾曲している。そ して、湾曲先端部73,87が突き合わされ、図6に示すように連結ボルト74 で互いに連結される。前述したように、前カバー70は、取付けボルト72でク ランクケース90の前半部91に3点止めすることによって回り止めされた状態 で所定の位置に維持される。他方、後カバー80は、4か所の取付けボルト86 でクランクケース90の後半部92に固定され、湾曲先端部87が前カバー70 側の湾曲先端部73に連結されることにより、クランクケース90及び前カバー 70に対して所定の位置関係に確保される。
【0011】 前カバー70及び後カバー80には、軸受け部24,遠心クラッチ20のクラ ッチドラム23,リコイルスタータ40,燃料タンク50等が一体的に組み付け られているので、前カバー70及び後カバー80をクランクケース90に固定す ると同時にこれら各種機器が所定位置に配置される。また、エンジン本体を地面 等に載置するときにも、後カバー80に設けたスタンド83,83によって載置 安定性が向上する。 取外しの際にも、クランクケース90から前カバー70及び後カバー80を取 り外すとき、軸受け部24及び遠心クラッチ20のクラッチドラム23が前カバ ー70と一体になって外れ、リコイルスタータ40及び燃料タンク50が後カバ ー80と一体になって外れる。前カバー70及び後カバー80を取り外した後で は、ファンホイール14,遠心クラッチ20のクラッチシュー22,リコイルス タータ40の被動輪45等が剥き出しの状態でエンジン側に配置される。そのた め、取り外された各種機器は、保守点検が容易な状態になる。
【0012】 なお、以上の例に置いては、燃料タンク50の前方部を前カバー70の凹部7 1に差し込み、後方部を後カバー80の載置棚85と突起部94との間で挟持し ている。しかし、本考案はこれに拘束されるものではなく、たとえば前後両方に 突出部を有する燃料タンク50を使用する場合には、凹部71と同様な凹部を後 カバー80に形成し、前カバー70と後カバー80との間でのみ燃料タンク50 を挟持させるようにしても良い。 しかも、エンジンカバーを前カバー70及び後カバー80に二分割して各種機 器の収納部を形成すると共に、エアクリーナ60がエンジンカバーから突出しな い滑らかな外観形状(図4参照)にしているため、操作時に衣服や草木等に引っ 掛かる突出部がなく作業性が向上する。
【0013】
【考案の効果】
以上に説明したように、本考案においては、エンジンカバーをクランク軸の回 転軸心に直交し且つシリンダの中心線を含む分割線で二分割し、それぞれにエン ジン回りに配置されるファンホイール,遠心クラッチ,リコイルスタータ等の各 種機器を覆う機能を持たせるため、シリンダを中心として左右方向に突出するマ フラ,エアクリーナや上方に突出する点火プラグ等を無理なく覆うことができ、 突起物が少なくエンジンの外観が滑らかとなって作業性が向上する。更に、燃料 タンクを分割された前カバー及び後カバーとの間に挟持し、しかも後カバーにス タンド及びリコイルスタータの支持部を一体的に成形したため、2サイクルエン ジンの構成を簡素化でき、組付け及び取外しも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案を刈払機用に適用した2サイクルエン
ジンの断面図
【図2】 同2サイクルエンジンを後側からみた図
【図3】 同2サイクルエンジンを操作主杆側からみた
【図4】 図2のIV−IV矢視断面図
【図5】 クランクケースにエンジンカバーの後半部を
固定する箇所の部分断面図
【図6】 図2のVI−VI矢視部分断面図
【符号の説明】
10 クランク軸 11 シリンダ 1
4 ファンホイール 20 遠心クラッチ 40 リコイルスタータ 5
0 燃料タンク 70 エンジンカバーの前半部 80 エンジンカバーの後半部 8
3 スタンド

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸のほぼ中央部に配設したシリ
    ンダと、前記クランク軸の一端に設けたファンホイール
    及び遠心クラッチと、前記クランク軸の他端に設けたリ
    コイルスタータと、前記クランク軸の回転軸心に対して
    直交すると共に前記シリンダの中心線を含むように二分
    割されたエンジンカバーとを備え、該エンジンの前半部
    で前記ファンホイール,前記遠心クラッチ及び前記シリ
    ンダの一部を覆い、前記エンジンカバーの後半部で前記
    リコイルスタータ及び前記シリンダの残部を覆うことを
    特徴とする2サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記エンジンカバーの後半部には前記リ
    コイルスタータのリールを軸支する支持部を一体的に形
    成すると共に、前記後半部の下部にスタンド部を形成
    し、該スタンド部と前記エンジンカバーの前半部とで燃
    料タンクを挟持する請求項1記載の2サイクルエンジ
    ン。
JP1992072193U 1992-09-22 1992-09-22 2サイクルエンジン Expired - Lifetime JP2550676Y2 (ja)

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