JP6468132B2 - 船外機の冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機の冷却構造に関するものである。
船外機には、クランクシャフトの端部に軸着した冷却ファンを回転させることで船外機のカバー内に空気を取り込み、エンジンカバー内を冷却させる冷却構造を備えるものがある。
特許文献1には、冷却ファンと始動用のリコイルスタータとがクランク軸の端部に設けられ、冷却ファンをファンケースで覆い、リコイルスタータをスタータケースで覆う冷却構造が開示されている。ファンケースには、スタータケースとの境界であって冷却ファンと近接する吸風口が形成されている。更に、吸風口は、スタータケースの内周面よりもファンケース側に斜めに突出させて、より冷却ファンに近接するように配置されている。
特許文献1の冷却構造によれば、吸風口は吸入された空気を冷却ファンの回転中心側にガイドすると共に、冷却ファンによって吐出された空気が冷却ファンと吸風口とを間を通って再び回転中心側に回り込んでしまうことを防止することで、冷却効率の向上を図っている。
実公昭58−13104号公報
しかしながら、特許文献1の冷却構造では吸風口をファンケースの内側に斜めに突出させるために、形状を簡素化することができないという問題がある。また、例えばファンケースを合成樹脂により射出成形する場合には、射出成形の金型が複雑になってしまい、製造コストが嵩んでしまう。このように、冷却効率の向上と製造コストの削減との両立を図ることが困難であった。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、冷却効率を向上させることを目的とする。また、冷却構造を簡素化させて、製造コストを削減することを目的とする。
本発明は、クランクシャフトの軸端に取り付けられ、前記クランクシャフトと一体で回転するフライホイールと、前記フライホイールと一体で回転する冷却ファンと、始動操作に応じて前記フライホイールを介して前記クランクシャフトを回転させるリコイルリールと、前記リコイルリールおよび前記冷却ファンを覆うリコイルケースと、を備え、前記リコイルリールは、ハブ部、スポーク部およびリム部を有し、前記スポーク部は、前記リコイルケース側から前記冷却ファン側に向かって空気が通る孔が形成され、回転軸方向にて、前記リム部が、前記冷却ファンの回転軸方向における端部と対向して配置され、前記リコイルケースは、前記リコイルリールを覆うと共に空気を吸入する吸入孔が形成された蓋状部と、前記リコイルリールおよび前記冷却ファンを外周側から覆う略円筒状の円筒部と、を有し、前記円筒部と前記リム部の外周縁との間の隙間は、前記円筒部と前記冷却ファンの外周面との間の隙間よりも小さな隙間とし、前記リコイルリールは、前記リコイルケースの前記蓋状部と対向して前記孔を取り囲む第1と第2の突壁部を有することを特徴とする。
本発明によれば、冷却効率を向上させることができる。また、冷却構造の簡素化を図ることができ、製造コストを削減することができる。
船外機の外観を示す左側面図である。 アッパカバーを取り外した船外機の平面図である。 図2に示すI−I線を矢印方向から見た図である。 図3の一部を拡大した拡大図である。 フライホイールマグネト装置およびリコイルスタータ装置の一部の部材を示す斜視図である。 リコイルリールを示す図である。
以下、図面に基づき、本発明に係る船外機の冷却構造の好適な実施形態について説明する。各図では、船体に搭載された状態の船外機10の前側(船体の前進方向)を矢印Frで示し、船外機10の後側(船体の後進方向)を矢印Rrで示し、船外機10の右側を矢印Rで示し、船外機10の左側を矢印Lで示している。
図1は、船外機10の外観を示す左側面図である。図1に示すように、船外機10は船体1のトランサムボード2に対して取り付けられる。船外機10は、左右一対のクランプブラケット11と、クランプブラケット11に対して上下方向にチルト可能なスイベルブラケット12と、船外機本体13とを備えている。クランプブラケット11は、トランサムボード2の上端を前後方向から挟持することで固定される。スイベルブラケット12は、上下方向に沿った円筒状の本体部14と、本体部14の上端部から前方に向かって延出される回転部15とを有する。回転部15は、左右一対のクランプブラケット11の間に嵌り込むように配設され、チルト軸16を介してクランプブラケット11に軸支される。したがって、船外機本体13はスイベルブラケット12を介してチルト軸16を中心に上下方向にチルトアップ可能である。
船外機本体13の上部には、アッパカバー17aおよびロアカバー17bからなるエンジンカバー17内に内燃機関としてのエンジン18が収容される。エンジンカバー17のうち、ロアカバー17bには、後側に延出するキャリングハンドル17cが一体で形成される。なお、エンジンカバー17は、例えば合成樹脂により構成され、軽量化が図られている。
エンジン18は、バーティカル型であって例えば水冷式4サイクル単気筒エンジンが適用される。後述する図3に示すように、エンジン18は、クランクケース19、シリンダヘッド20およびシリンダヘッドカバー21を備えている。クランクケース19は、鉛直方向に沿って配設されるクランクシャフト22を回転自在に支持する。また、クランクケース19は、シリンダブロックが一体で形成され、内部にピストン23が前後方向に摺動可能に配設される。ピストン23とクランクシャフト22とは、コネクティングロッド24を介して接続され、ピストン23の往復運動はコネクティングロッド24を介してクランクシャフト22の回転に変換される。クランクケース19の後部にシリンダヘッド20が結合されることで、内部に燃焼室25が形成される。また、シリンダヘッド20は、燃焼室25に連通する吸気ポート26および排気ポート27が形成される。また、吸気ポート26と燃焼室25との間には吸気バルブ28が配設され、排気ポート27と燃焼室25との間には排気バルブ29が配設される。シリンダヘッド20の後部にはシリンダヘッドカバー21が結合されることで、吸気バルブ28や排気バルブ29などを被覆する。
また、シリンダヘッド20の上側には、燃料を貯留するための燃料タンク30が設置される。また、クランクケース19の上側であってクランクシャフト22の軸端にはフライホイールマグネト装置40が配設され、フライホイールマグネト装置40の上側にはリコイルスタータ装置50が配設される。
また、エンジン18は、エンジン18の下側に配置されたエンジンホルダ31によって保持される。図1に戻り、エンジンホルダ31の下側にはドライブシャフトハウジング32が結合されている。ドライブシャフトハウジング32は、スイベルブラケット12の本体部14を貫通するように下方向に向かって延設される。スイベルブラケット12の本体部14は、図示しない軸受けを介してドライブシャフトハウジング32を水平方向に回動可能に支持する。
ドライブシャフトハウジング32内には、クランクシャフト22の下端に接続されたドライブシャフト33が下側に向かって延設される。ドライブシャフトハウジング32の下側にはギアケース34が結合される。ギアケース34には、複数のギア35とプロペラシャフト36とが配設される。複数のギア35は、ドライブシャフト33の回転をプロペラシャフト36に伝達する。プロペラシャフト36の後端には、プロペラシャフト36と同期して回転するプロペラ37が結合される。また、エンジンホルダ31あるいはドライブシャフトハウジング32には、ハンドルブラケットを介して操舵ハンドル38が取り付けられる。
次に、本実施形態に係る冷却構造について説明する。本実施形態の冷却構造は、冷却ファン44を用いてエンジンカバー17内に空気を吸気し、冷却した後の空気をエンジンカバー17外に排気する。また、本実施形態の冷却構造は、フライホイールマグネト装置40の一部、および、リコイルスタータ装置50の一部を用い、冷却効率を向上させることができる構成である。
以下、具体的に、図2〜図5を参照して説明する。
図2は、アッパカバー17aを取り外した船外機10の平面図である。図3は、図2に示すI−I線を切断して矢印方向から見た断面図である。図4は、図3の一部を拡大した断面図である。図5は、フライホイールマグネト装置40の一部、および、リコイルスタータ装置50の一部の部材を示す斜視図である。図6は、リコイルリール51を示す図である。
まず、フライホイールマグネト装置40について説明する。
フライホイールマグネト装置40は、フライホイール41、遠心式の冷却ファン44、マグネト部48などを備える。
フライホイール41は、略円筒状であって、重量および慣性力が大きくなるように形成される。また、フライホイール41は、クランクシャフト22の軸端にナットなどを用いて締結される。したがって、フライホイール41は、クランクシャフト22と一体になって回転する。また、図5に示すように、フライホイール41の一方側の上面は略平坦であって、上面から一体で複数(本実施形態では4つ)の被係合部としての突状部42が上側に向かって突出する。突状部42は、リコイルスタータ装置50を用いてエンジン18を始動させるときに、後述するクラッチ部70の係合爪に係合される。各突状部42は、板状であって、回転軸を中心とした等角度に配置されている。
冷却ファン44は、例えば合成樹脂により形成され、回転することによって外周側に空気を吐出させる。冷却ファン44は、環状の円板部45と、複数のブレード47とを有する。
円板部45は、フライホイール41の上面に重なった状態でボルトなどを用いて締結される。したがって、冷却ファン44は、フライホイール41と一体になって回転する。円板部45は、中央にフライホイール41の突状部42を挿通させるための貫通孔46が穿設される。
ブレード47は、板状であって、円板部45の上面から一体で上側に向かって突出する。各ブレード47は、平面視で見て円弧状に形成される。ここで、冷却ファン44をフライホイール41に締結した状態では、ブレード47の上端はフライホイール41の突状部42の上端よりも下方に位置する。また、各ブレード47の外周縁47aを繋げることで形成される外周面は、フライホイール41の外周面よりも回転軸側に位置する。
マグネト部48は、フライホイール41とクランクケース19との間に配置され、交流電気を発生させる。
次に、リコイルスタータ装置50について説明する。
リコイルスタータ装置50は、リコイルリール51、リコイルケース60、クラッチ部70、スタータグリップ71、図示しないリコイルロープおよび図示しないリコイルスプリングなどを備える。
リコイルリール51は、例えば合成樹脂により形成され、操船者の始動操作によって回転する。リコイルリール51は、リコイルケース60との間に設けられた図示しないリコイルスプリングにより所定の回転位置に戻るように付勢される。
図6に示すように、リコイルリール51は、略円板状であって、ハブ部52、リム部54およびスポーク部56を有する。ハブ部52は、略円筒状であって、上下方向に沿った挿通孔53を有する。リム部54は、外周側に向かって開口する溝状に形成される。リム部54は、スポーク部56から径方向に延びる第1壁55aと、スポーク部56から下方に分岐する底部55bと、底部55bから径方向に延びる第2壁55cとを有する。第1壁55a、底部55b、第2壁55cにより囲まれる空間にはスタータロープが巻回される。スポーク部56は、ハブ部52とリム部54とを連結する。具体的には、スポーク部56は、環状の略円板状に形成され、上下に貫通する複数の連通孔(孔)57を有する。各連通孔57は、平面視で見て、ハブ部52を囲むような長孔状であり、後述する吸入孔62と一部が上下に連通する。また、スポーク部56およびリム部54は、上面(端面)から上側に向かって突出する突壁部58を有する。具体的に、突壁部58は、スポーク部56側から突出する第1突壁59aと、リム部54側から突出する第2突壁59bとを有する。第1突壁59aは連通孔57を取り囲む環状に形成され、第2突壁59bは第1突壁59aを取り囲むように環状に形成される。第1突壁59aおよび第2突壁59bは、それぞれ周方向に沿った所定の間隔で内周側および外周側への凹凸を有する。図示しないシフト機構がフォワードまたはリバースの場合には、シフト機構の一部が、第1突壁59aまたは第2突壁59bの凹凸に係止することで、リコイルリール51の回転が防止される。一方、シフト機構がニュートラルの場合には、シフト機能の一部が、第1突壁59aおよび第2突壁59bの凹凸の何れにも係止しないために、リコイルリール51の回転が許容される。
リコイルケース60は、例えば合成樹脂により形成され、リコイルリール51を回転自在に支持する。また、リコイルケース60は、上側からリコイルリール51、冷却ファン44およびフライホイール41を覆う。図5に示すように、リコイルケース60は、蓋状部61、第1円筒部65、第2円筒部66、ロープ挿通部67、グリップ当接部68を有する。
蓋状部61は、円板状であって、リコイルリール51を上側から覆う。蓋状部61は、上下方向に貫通する複数の吸入孔62を有する。図2に示すように、各吸入孔62は、蓋状部61の径方向に沿った長孔状であり、蓋状部61の中心軸を中心として等角度で左側、前側、左側に亘って形成される。また、蓋状部61は、前端および左右端に亘る外周縁から上側に突出する遮蔽壁63を有する。遮蔽壁63は、エンジンカバー17内の空気の流れを規制する。また、蓋状部61は、略中心から下側に突出する挿通部64を有する。挿通部64は、リコイルリール51の挿通孔53に挿通される。
第1円筒部65は、リコイルリール51および冷却ファン44を側方から覆う。第1円筒部65は、蓋状部61の後端および左右端に亘る外周縁から下側に突出する。
第2円筒部66は、フライホイール41を側方から覆う。第2円筒部66は、第1円筒部65の後端および左右端に亘る下側の外周縁から拡開した後に下側に突出する。したがって、第2円筒部66の外径および内径は、それぞれ第1円筒部65の外径および内径よりも大きく形成される。
ロープ挿通部67は、リコイルリール51からスタータグリップ71に亘って略前後方向に掛け渡されるスタータロープを上側および側方から覆う。ロープ挿通部67は、第1円筒部65の前端から前側に突出する。
グリップ当接部68は、スタータグリップ71がロープ挿通部67内に引き込まれないように、スタータグリップ71を当接させる。グリップ当接部68は、ロープ挿通部67の前端から前側に突出する。
クラッチ部70は、リコイルリール51とクランクシャフト22との間の回転の伝達を断続する。すなわち、クラッチ部70は、始動操作によりリコイルリール51が回転されたときにフライホイール41を介してクランクシャフト22を回転させる。一方、クラッチ部70は、エンジン18の駆動中においてクランクシャフト22の回転がリコイルリール51に伝達されないように遮断する。図3に示すように、クラッチ部70は、リコイルリール51の下端に取り付けられ、リコイルリール51が回転されたときに遠心力によって図示しない係合爪が径方向に突出する。このとき、係合爪は、フライホイール41の突状部42に係合するためにフライホイール41を回転させ、フライホイール41の回転に伴ってクランクシャフトが回転する。一方、リコイルリール51が回転しないときには、係合爪が突出しないために、フライホイール41からリコイルリール51への回転の伝達が遮断される。
スタータグリップ71は、操船者が始動時に引っ張り、スタータロープを介してリコイルリール51を回転させるための操作部である。
次に、フライホイール41、リコイルリール51およびリコイルケース60が、エンジンカバー17内の所定の位置に配置された状態について図3および図4を参照して説明する。
図3に示すように、上側にリコイルリール51、下側にフライホイール41が配置され、リコイルケース60がリコイルリール51およびフライホイール41を上側から覆う。
ここで、リコイルリール51、冷却ファン44およびリコイルケース60の相対的な位置関係について、図4を参照して説明する。
まず、リコイルリール51の回転軸方向における下側(一方側)の端部と、冷却ファンの回転軸方向における上側(他方側)の端部とが対向して配置される。具体的には、図4に示すように、リコイルリール51のリム部54のうち第2壁55cと、冷却ファン44のブレード47の先端とが所定の隙間(第1の隙間G1)を介して対向している。すなわち、クランクシャフト22の軸線方向から見たときに、リム部54の第2壁55cとブレード47とが重なり合って配置される。このように、リム部54とブレード47とを対向して配置することで、リコイルリール51と冷却ファン44との間を流れる空気を制限することができる。
また、リコイルケース60の第1円筒部65は、リコイルリール51のリム部54の外周縁との間の隙間が冷却ファン44の外周面との間の隙間よりも小さく形成されている。具体的には、図4に示すように、リコイルケース60の第1円筒部65からリコイルリール51のリム部54の外周縁までの間の距離をL1とし、リコイルケース60の第1円筒部65からブレード47の外周面までの間の距離をL2とすると、距離L1<距離L2の関係である。このように、リコイルケース60の第1円筒部65からリコイルリール51のリム部54の外周縁までの間の距離を小さくすることで、第1円筒部65とリム部54との間を流れる空気を制限することができる。
また、リコイルリール51の突壁部58は、リコイルケース60の蓋状部61と対向して配置される。具体的には、突壁部58の第1突壁59aの先端と蓋状部61の下面とが所定の隙間(第2の隙間G2)を介して対向している。また、突壁部58の第2突壁59bの先端と蓋状部61の下面とが所定の隙間(第3の隙間G3)を介して対向している。このように、突壁部58と蓋状部61とを対向して配置することで、突壁部58と蓋状部61との間を流れる空気を制限することができる。
次に、冷却ファン44を回転させることにより、エンジンカバー17内に空気を吸気し、冷却した後の空気をエンジンカバー17外に排気するまでの流れについて説明する。
図3に示すように、ロアカバー17bの後側の下端に形成された吸気口72を通してエンジンカバー17内に空気が吸気される。吸気された空気は、ロアカバー17bの吸気ダクト73を通ってアッパカバー17a内に流入する。流入した空気は、シリンダヘッドカバー21とアッパカバー17aとの間を通って燃料タンク30に向かう。図2および図3に示すように、燃料タンク30に到達した空気は、燃料タンク30の周囲に沿って流れ、燃料タンク30を冷却しながら、リコイルケース60の上側に到達する。なお、図3に示すように、燃料タンク30とエンジン18との間には遮熱板74が配置されており、一部の空気は燃料タンク30と遮熱板74との間を通って、リコイルケース60の上側に到達する。
リコイルケース60の上側に到達した空気は、リコイルケース60の吸入孔62を通って、リコイルケース60とリコイルリール51との間に空間に吸入される。なお、リコイルケース60の蓋状部61の前端の遮蔽壁63によって、空気がロープ挿通部67の上側まで流入してしまうことが防止される。吸入孔62を通過した空気は、リコイルリール51の連通孔57を通って、リコイルリール51と冷却ファン44との間の空間に吸入される。次に、連通孔57を通過した空気は、フライホイール41と一体で回転している遠心式の冷却ファン44によってブレード47の外周側に吐出される。このとき、本実施形態では、リコイルリール51のリム部54と冷却ファン44のブレード47とを対向して配置させているので、連通孔57を通過した空気を、冷却ファン44の内周側にガイドすることができる。次に、ブレード47の外周側に吐出された空気は、フライホイールマグネト装置40を冷却しながら、フライホイール41の前側に形成された排気ダクト75側に向かう。
なお、ブレード47の外周側に吐出された空気は、冷却ファン44の内周側に回り込む虞がある。冷却ファン44の内周側に回り込むと、ブレード47の外周側への吐出と回り込みとが繰り返され、冷却効率が低下してしまう。本実施形態では、リコイルリール51のリム部54と冷却ファン44のブレード47とを対向して配置させているので、リコイルリール51と冷却ファン44との間から冷却ファン44の内周側に回り込む空気を少なくすることができる。また、リコイルケース60の第1円筒部65からリコイルリール51のリム部54の外周縁までの間の距離が小さいので、第1円筒部65とリム部54との間を通ってリコイルケース60の蓋状部61とリコイルリール51との間の空間に空気が流入することを抑制できる。また、リコイルリール51の突壁部58とリコイルケース60の蓋状部61とを対向して配置しているので、突壁部58と蓋状部61との間を通ってリコイルケース60の蓋状部61とリコイルリール51との間の空間に空気が流入することを抑制できる。したがって、冷却ファン44により吐出された空気が再び、冷却ファン44の内周側に回り込むのを少なくすることができる。
排気ダクト75側に向かった空気は、排気ダクト75を通ってロアカバー17bに向かって流出する。流出した空気は、ロアカバー17bの前側の下端に形成された排出口76を通して外部に排出される。したがって、エンジンカバー17内の雰囲気温度を低下させることができる。
このように、本実施形態によれば、リコイルリール51のリム部54を、冷却ファン44への空気のガイドとして機能させることができる。また、冷却ファン44の内周側への空気の回り込みを少なくすることができる。したがって、冷却効率を向上させることができる。また、冷却ファン44、リコイルリール51、および、リコイルケース60の構造は、比較的に簡単な形状である。したがって、冷却構造の簡素化を図ることができることから、例えば各部材を射出成形する場合でも金型コストを削減でき、船外機10の製造コストを削減することができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更などが可能である。
上述した実施形態では、エンジン18に単気筒エンジンを用いる場合について説明したが、この場合に限られず、多気筒エンジンを用いてもよい。
1:船体 10:船外機 17:エンジンカバー 18:エンジン 22:クランクシャフト 41:フライホイール 44:冷却ファン 51:リコイルリール 52:ハブ部 54:リム部 56:スポーク部 57:連通孔(孔)58:突壁部 59a:第1突壁 59b:第2突壁 60:リコイルケース 61:蓋状部 62:吸入孔 65:第1円筒部(円筒部)

Claims (2)

  1. クランクシャフトの軸端に取り付けられ、前記クランクシャフトと一体で回転するフライホイールと、
    前記フライホイールと一体で回転する冷却ファンと、
    始動操作に応じて前記フライホイールを介して前記クランクシャフトを回転させるリコイルリールと、
    前記リコイルリールおよび前記冷却ファンを覆うリコイルケースと、を備え、
    前記リコイルリールは、ハブ部、スポーク部およびリム部を有し、
    前記スポーク部は、前記リコイルケース側から前記冷却ファン側に向かって空気が通る孔が形成され、
    回転軸方向にて、前記リム部が、前記冷却ファンの回転軸方向における端部と対向して配置され、
    前記リコイルケースは、前記リコイルリールを覆うと共に空気を吸入する吸入孔が形成された蓋状部と、前記リコイルリールおよび前記冷却ファンを外周側から覆う略円筒状の円筒部と、を有し、
    前記円筒部と前記リム部の外周縁との間の隙間は、前記円筒部と前記冷却ファンの外周面との間の隙間よりも小さな隙間とし、
    前記リコイルリールは、前記リコイルケースの前記蓋状部と対向して前記孔を取り囲む第1と第2の突壁部を有することを特徴とする船外機の冷却構造。
  2. 前記蓋状部の前端に、エンジンカバーに向けて遮蔽壁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の船外機の冷却構造。
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