JPH06303035A - 温度補償型発振器の周波数調整方法および温度補償型発振器 - Google Patents

温度補償型発振器の周波数調整方法および温度補償型発振器

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JPH06303035A
JPH06303035A JP5112388A JP11238893A JPH06303035A JP H06303035 A JPH06303035 A JP H06303035A JP 5112388 A JP5112388 A JP 5112388A JP 11238893 A JP11238893 A JP 11238893A JP H06303035 A JPH06303035 A JP H06303035A
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circuit
temperature
analog
digital signal
digital
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JP5112388A
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Hiroyuki Miyama
博行 深山
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 FMノイズ特性を改良した温度補償型発振器
の周波数調整方法および温度補償型発振器を提供する。 【構成】 温度情報を第1のデジタル信号22として出
力する温度検出回路21と、第1のデジタル信号に基づ
いて第2のデジタル信号24を出力するメモリ回路23
と、第2のデジタル信号を基に第1のアナログ直流電圧
26を出力するデジタル−アナログ変換回路25と、第
2のアナログ直流電圧30を出力する遅延回路29と、
可変容量ダイオード39と、水晶発振回路35とを備
え、第2のアナログ直流電圧の時間的変化は遅延回路に
より遅延させられて、第2のアナログ直流電圧を可変容
量ダイオードのアノード33に印加する温度補償型発振
器の周波数調整方法および温度補償型発振器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はFM通信機に用いる温度
補償型発振器の周波数調整方法と、温度補償型発振器の
構成とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年通信装置の発振器として、温度によ
る発振周波数の変化をデジタル信号で調整した温度補償
型発振器が開発され、より安定な発振特性と高い周波数
精度とが得られるようになっている。
【0003】この温度補償型発振器の周波数調整方法
と、温度補償型発振器の構成と、その動作原理とを、図
5の回路ブロック図を用いて説明する。
【0004】図5に示すように、温度検出回路51は、
温度情報をデジタル信号53として変換回路55に出力
する。変換回路55はデジタル信号53を別のデジタル
信号57に変換し、周波数調整回路59に出力する。つ
ぎに周波数調整回路59はデジタル信号57を基に、そ
の温度における発振周波数変化分を打ち消すように発振
回路61の発振周波数を調整する。
【0005】その結果、この図5に示すような温度補償
型発振器は、アナログ信号で温度補償をするものに比較
して、広い温度範囲にわたって精度の高い発振出力を得
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5に示す温度補償型
発振器においては、温度変化によりそれぞれのデジタル
信号53とデジタル信号57とが変化すると、周波数調
整回路59の調整作用により、発振回路61の発振周波
数が、ある周波数から他の周波数へと瞬間的に変化す
る。
【0007】このように周波数が瞬間的に変化すると、
とくにFM通信機の場合には、特有のFMノイズを発生
するという課題がある。またさらに、この図5に示すよ
うな温度補償型発振器は、デジタル信号で周波数を調整
するため、段階的にしか周波数を調整することができ
ず、必然的にFMノイズを発生してしまうという課題が
ある。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決して、F
Mノイズ特性を改良した温度補償型発振器の周波数調整
方法と、温度補償型発振器の構成とを提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の温度補償型発振器の周波数調整方法と、温
度補償型発振器の構成とは、下記記載の構成を採用す
る。
【0010】本発明の温度補償型発振器の周波数調整方
法は、水晶発振回路と、温度情報を第1のデジタル信号
として出力する温度検出回路と、第1のデジタル信号を
基に第2のデジタル信号を出力する変換回路と、第2の
デジタル信号を基にアナログ直流電圧を出力するデジタ
ル−アナログ変換回路と、可変容量ダイオードとを備え
る温度補償型発振器の周波数調整方法にあって、第2の
デジタル信号の変化に対して、アナログ直流電圧を遅延
させて可変容量ダイオードに印加して、水晶発振回路の
発振周波数を調整することを特徴とする。
【0011】本発明の温度補償型発振器の構成は、水晶
発振回路と、温度情報を第1のデジタル信号として出力
する温度検出回路と、第1のデジタル信号を基に第2の
デジタル信号を出力するメモリ回路と、第2のデジタル
信号を基にアナログ直流電圧を出力するデジタル−アナ
ログ変換回路と、遅延回路と、可変容量ダイオードとを
備え、アナログ直流電圧を遅延回路を通して可変容量ダ
イオードに印加して、水晶発振回路の発振周波数を調整
することを特徴とする。
【0012】
【作用】FM通信機は、その受信周波数の変移幅に比例
した直流電圧を出力する直線倹波回路により音声信号を
取り出している。この受信周波数変移の速度が、前記の
音声信号の周波数成分となり、受信周波数変移幅が振幅
成分となる。
【0013】したがって前述の周波数調整によるデジタ
ル温度補償型発振器の発振周波数の変化の速度を小さく
して、このデジタル温度補償型発振器の発振周波数の変
化に起因するFM通信機の送信周波数の変移速度を小さ
くすれば、発生するFMノイズの周波数成分は、可聴周
波数より低い周波数となり、雑音成分としては無害とな
る。
【0014】一般的な携帯FM通信機の音声信号の下限
周波数は30Hz以上であるから、送信周波数が変化す
るのに要する時間を100m秒以上とすれば、直線倹波
後のFMノイズの周波数成分は、充分な余裕をもってこ
の下限周波数以下となる。
【0015】
【実施例】次に図面を用いて本発明の実施例における温
度補償型発振器の周波数調整方法と、温度補償型発振器
の構成とを説明する。
【0016】まずはじめに本発明の温度補償型発振器の
構成を説明する。図1は本発明の実施例における温度補
償型発振器の構成を示す回路ブロック図である。
【0017】図1に示すように、本発明の温度補償型発
振器は、温度検出回路21と、メモリ回路23と、デジ
タル−アナログ変換回路25と、遅延回路29と、抵抗
31と、可変容量ダイオード39と、水晶発振回路35
とで構成する。
【0018】温度検出回路21は、温度情報をデジタル
信号で出力できる構成のものであればよい。たとえば温
度検出回路21としては、定電流源にサーミスタを接続
してサーミスタの電圧変化をアナログ−デジタル変換器
で変換するものや、異なる温度特性を有するリングオシ
レータからなる2つの発振計数回路の発振周波数の比を
用いたものなどが使用できる。
【0019】メモリ回路23は、第1のデジタル信号2
2を第2のデジタル信号24に変換するための回路であ
る。このメモリ回路23としては、不揮発性メモリや、
マスクROM(リードオンリーメモリ)や、SRAM
(スタティックランダムアクセスメモリ)などを使用す
ることができる。
【0020】デジタル−アナログ変換回路25は、第2
のデジタル信号24を第1のアナログ直流電圧26に変
換する回路である。
【0021】遅延回路29は、デジタル−アナログ変換
回路25から入力された第1のアナログ直流電圧26の
時間的変化を、遅らせて出力する回路である。遅延回路
29は、抵抗27とコンデンサ28とによる積分回路か
ら構成する。この抵抗27は半導体基板に不純物を導入
して形成する拡散抵抗により構成する。
【0022】可変容量ダイオード39は印加される逆方
向電圧に依存して、その容量値が変化する。
【0023】さらに水晶発振回路35は、帰還抵抗36
と、インバータ37と、水晶振動子38と、発振コンデ
ンサ40、41とから構成している。
【0024】つぎに図1に示す温度補償型発振器を用い
た周波数調整方法における動作を説明する。
【0025】温度検出回路21は、温度情報を第1のデ
ジタル信号22として、メモリ回路23に出力する。メ
モリ回路23では、第1のデジタル信号22を基に第2
のデジタル信号24をデジタル−アナログ変換回路25
に出力する。
【0026】ここでメモリ回路23には、その温度にお
ける水晶発振回路35の発振周波数の変化量を打ち消す
ようなデータが書き込まれている。したがって、第2の
デジタル信号24は、水晶発振回路35の発振周波数を
調整するのに適した信号になっている。
【0027】デジタル−アナログ変換回路25は、第2
のデジタル信号24に応じて、第1のアナログ直流電圧
26を遅延回路29に出力する。
【0028】遅延回路29は第2のアナログ直流電圧3
0を出力する。ここで遅延回路29は、第1のアナログ
直流電圧26の時間的変化に対して、抵抗27とコンデ
ンサ28との時定数で決まる遅延時間をもって、なだら
かに変化する第2のアナログ直流電圧30を出力する。
【0029】遅延回路29の出力の第2のアナログ直流
電圧30は、抵抗31を介して可変容量ダイオード39
のアノード33に印加する。
【0030】抵抗31は、水晶発振回路35に対する、
遅延回路29のコンデンサ28の影響を小さくする作用
を持つ。
【0031】可変容量ダイオード39は第2のアナログ
直流電圧30の電圧変化に応じて、その容量値が変化し
て水晶発振回路35の発振周波数を調整する。
【0032】ここで可変容量ダイオード39は、その温
度における水晶発振回路35の発振周波数の変化を打ち
消すように、水晶発振回路35の発振周波数を調整す
る。
【0033】この結果、水晶発振回路35の発振周波数
は、温度変化に対して一定の値となる。
【0034】つぎに遅延回路29について説明する。こ
の遅延回路29を構成するコンデンサ28は、抵抗27
を通して、デジタル−アナログ変換回路25出力の第2
のアナログ直流電圧26により充放電される。
【0035】第2のデジタル信号24に応じて、第1の
アナログ直流電圧26が、V1からV2に変化すると、
遅延回路29を構成するコンデンサ28の電圧である第
2のアナログ直流電圧30Vcは、抵抗27の抵抗値を
R、コンデンサ28の容量値をC、第1のアナログ直流
電圧26の電圧が変化してからの経過時間をtすると Vc=V2+(V1−V2)(exp(−t/CR)) なる式で表すことができる。
【0036】第2のアナログ直流電圧30Vcの値は、
コンデンサ容量値Cと、抵抗27抵抗値Rとの積に等し
い時定数の時間をほぼ要して、V1からV2へとなだら
かに変化する。
【0037】図3のグラフに、本発明の実施例と従来と
の温度補償型発振器における時間と電圧変化との関係を
示す。図3に示すように、本発明においては従来例と比
較して、アナログ直流電圧がゆるやかに変化しているこ
とが分かる。
【0038】第1のアナログ直流電圧26は、デジタル
−アナログ変換回路25に入力される第2のデジタル信
号24に基づいて段階的に変化する。しかしながら、前
述のように第2のアナログ直流電圧30は、遅延回路2
9を構成する抵抗27の抵抗値とコンデンサ28の容量
値との積に等しい時定数で決まる遅延時間を以て時間的
になだらかに変化する。
【0039】これにともなって、可変容量ダイオード3
9の容量もなだらかに変化する。この結果、水晶発振回
路35の発振周波数は第2のアナログ直流電圧30の時
間的変化に応じて、同様にゆるやかに変化する。
【0040】このとき、遅延時間が100m秒以上にな
るように、遅延回路29を構成する抵抗27の抵抗値と
コンデンサ28の容量値とを定める。
【0041】100m秒以上の遅延時間を有するデジタ
ル−アナログ変換回路50を用いた他の実施例を図2の
回路ブロック図に示す。図2においては、図1と同一の
構成要素には、同一番号を付し、説明は省略する。
【0042】図2に示す第2の実施例の温度補償型発振
器において、図1の第1の実施例の構成と異なる点は、
図1のデジタル−アナログ変換回路25の代わりに、1
00m秒以上の遅延を有するデジタル−アナログ変換回
路50を用いる点と、図1に示す遅延回路29を省いた
点とである。
【0043】デジタル−アナログ変換回路50は、第2
のデジタル信号24に対して、アナログ直流電圧60は
遅延時間をもってなだらかに変化するので、第1の実施
例で説明したように水晶発振回路35の発振周波数は、
アナログ直流電圧30の時間的変化に応じて同様にゆる
やかに変化する。
【0044】図4のグラフに、温度補償型発振器の遅延
時間と可聴周波数帯に含まれるFMノイズの量との関係
を示す。
【0045】図4に示すように、遅延時間が100m秒
以上になると、可聴周波数帯に含まれるFMノイズ量
は、遅延時間が100m秒未満の範囲と比較すると極端
に減少していることが解る。
【0046】なお以上説明した実施例において、遅延回
路を抵抗とコンデンサによる積分回路で構成したが、そ
の代わりに、その他の遅延を発生する回路によって構成
しても同様な効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、温度補償型発振器の発振周波数調整の周波数変化
を100m秒以上にすることができるので、FMノイズ
の周波数成分が可聴周波数帯に対して充分低くなり、F
Mノイズは無害となり、FMノイズがなんら問題となら
ないFM通信機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における温度補償型発振器の周
波数調整方法および温度補償型発振器を示す回路ブロッ
ク図である。
【図2】本発明の他の実施例における温度補償型発振器
の周波数調整方法および温度補償型発振器を示す回路ブ
ロック図である。
【図3】本発明および従来の温度補償型発振器の時間と
アナログ直流電圧変化との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の温度補償型発振器における遅延時間と
可聴周波数帯に含まれるFMノイズの量との関係を示す
グラフである。
【図5】従来の温度補償型発振回路の周波数調整方法お
よび温度補償型発振器を示す回路ブロック図である。
【符号の説明】
21 温度検出回路 22 第1のデジタル信号 23 メモリ回路 24 第2のデジタル信号 26 第1のアナログ直流電圧 29 遅延回路 30 第2のアナログ直流電圧 39 可変容量ダイオード 35 水晶発振回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶発振回路と、温度情報を第1のデジ
    タル信号として出力する温度検出回路と、第1のデジタ
    ル信号を基に第2のデジタル信号を出力する変換回路
    と、第2のデジタル信号を基にアナログ直流電圧を出力
    するデジタル−アナログ変換回路と、可変容量ダイオー
    ドとを備える温度補償型発振器の周波数調整方法にあっ
    て、第2のデジタル信号の変化に対して、アナログ直流
    電圧を遅延させて可変容量ダイオードに印加して、水晶
    発振回路の発振周波数を調整することを特徴とする温度
    補償型発振器の周波数調整方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遅延における遅延時間
    は、100m秒以上であることを特徴とする温度補償型
    発振器の周波数調整方法。
  3. 【請求項3】 水晶発振回路と、温度情報を第1のデジ
    タル信号として出力する温度検出回路と、第1のデジタ
    ル信号を基に第2のデジタル信号を出力するメモリ回路
    と、第2のデジタル信号を基にアナログ直流電圧を出力
    するデジタル−アナログ変換回路と、遅延回路と、可変
    容量ダイオードとを備え、アナログ直流電圧を遅延回路
    を通して可変容量ダイオードに印加して、水晶発振回路
    の発振周波数を調整することを特徴とする温度補償型発
    振器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の遅延回路は、コンデン
    サと半導体基板上に設ける抵抗とから構成する積分回路
    であることを特徴とする温度補償型発振器。
  5. 【請求項5】 水晶発振回路と、温度情報を第1のデジ
    タル信号として出力する温度検出回路と、第1のデジタ
    ル信号を基に第2のデジタル信号を出力するメモリ回路
    と、第2のデジタル信号を基にアナログ直流電圧を出力
    するデジタル−アナログ変換回路と、可変容量ダイオー
    ドとを備え、アナログ直流電圧を可変容量ダイオードに
    印加して、水晶発振回路の発振周波数を調整することを
    特徴とする温度補償型発振器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のデジタル−アナログ変
    換回路は100m秒以上の遅延時間を有することを特徴
    とする温度補償型発振器。
JP5112388A 1993-04-16 1993-04-16 温度補償型発振器の周波数調整方法および温度補償型発振器 Pending JPH06303035A (ja)

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