JPH0630202U - 人工芝生 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストダウンを可能にした人工芝生を提供す
ることである。 【構成】 立体構造の編織物シート１にパイル糸２を植
え込んでなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、タフティング機で作られる人工芝生に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ベランダ等のコンクリート面に敷く人工芝生には、図３に示すように、平織の 薄い基布１１にパイル糸１２を植え込んだ人工芝生本体１３と、排水性を良くす るためこの人工芝生本体１３の裏側面に積層接着される平面格子状基材１４とか らなるものがある。

【０００３】 基材１４は、プラスチック成形品であり、格子状骨格１５の下部に太い脚１６ と細い脚１７がある。

【０００４】 しかしながら、この人工芝生は、人工芝生本体と排水用基材とが必要であり、 敷設前に接着剤を用いて両者を接合しなければならずかなりコスト高となり、さ らに、両者の接着面において、熱膨張係数の相違から夏期や冬期に歪や反りが生 じ寸法安定性が悪い等の問題点を有している。

【０００５】

【考案の課題】

そこで、この考案の課題は、透水性を備えた立体構造の編織物シートを基布に 用い、コストダウンを図ることができる人工芝生を提供することである。

【０００６】

【課題の解決手段】

上記の課題を解決するために、この考案においては、立体構造の編織物シート にパイル糸を植え込んだものである。

【０００７】

【作用】

前記シートは、空間を有する立体構造で透水性を備えており従来の排水用基材 を省略することができ、さらに適度の弾性を有するため歩行の際の感触が非常に よい。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１に示すように、この考案の人工芝生は、比較的太い合成繊維モノフィラメ ントを用いダブルラッシェル編機で編成された立体構造の編成物からなるシート １に、緑色に着色したマルチフィラメント状パイル糸２がタフテッド機で植え込 まれループの先端が切断されたものである。

【００１０】 前記シート１は、図１および図２に示すように、ナイロンからなり細かい編目 が緯横に交錯ししっかりとした底面３と、ポリエステル又はナイロンからなり底 面３に起立編成され上下方向に大きい弾性を有するループ状立くい４と、ポリプ ロピレンからなり立くい４の上端をつなぎ編成された天面５とから形成されてい る。全体が経編目であるため、伸縮が小さく且つ切り口からほぐれるようなこと がなく、各糸が緻密に交錯して堅ろうであり歩行に対する復元弾性を備えている 。

【００１１】 立体構造を形成する立くい４と天面５は、平面格子状に編成され、多数の空所 ６が均等に配置されており、編目を形成するモノフィラメントの疎水性と相まっ て優れた通水性を有する。

【００１２】 前記シート１は、従来の基布より厚手であるが編成物であるためタフティング 機でのニードルの貫通に全く支障がなく且つパイルの係止も確実で美しい人工芝 生面が得られる。

【００１３】 パイル糸が植え込まれたシート１の裏側面には、ラテックスが塗布されパイル 糸を固定抜止めしている。

【００１４】 なお、前記シート１として、上述のようなダブルラッシェル編機による編成物 のほかに、ダブルトリコット編機等他の編機による他の組織のものや、樹脂加工 を施して疎水性を付与した編目の粗い多重織物のような立体構造の織成物等も用 いられる。また使用する糸の種類や太さ等も適宜選択することができる。

【００１５】 前記人工芝生は、ベランダ等に敷設する場合、所定サイズに裁断してそのまま 敷く。必要に応じて敷物用両面接着テープ等を用いてコンクリート面に固着して もよい。

【００１６】

【効果】

この考案によれば、以上のように、立体構造の編織物からなるシートにパイル 糸を植え込んだものであって、このまま敷けばよいため、従来の排水用基材が不 必要となり大幅なコストダウンを図ることができ、更に歩行に対する感触が良く へたりにくい等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の人工芝生を示す一部破断斜視図

【図２】同上のシートを示す拡大断面図

【図３】従来例を示す一部破断斜視図

【符号の説明】

１ シート ２、１２ パイル糸 ３ 底面 ４ 立くい ５ 天面 １１ 基布 １３ 人工芝生本体 １４ 基材 １５ 骨格 １６、１７ 脚

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 立体構造の編織物シートにパイル糸を植
   え込んでなる人工芝生。