JPH0630063A - デジタル復調器 - Google Patents
デジタル復調器Info
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- JPH0630063A JPH0630063A JP4181055A JP18105592A JPH0630063A JP H0630063 A JPH0630063 A JP H0630063A JP 4181055 A JP4181055 A JP 4181055A JP 18105592 A JP18105592 A JP 18105592A JP H0630063 A JPH0630063 A JP H0630063A
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- Japan
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- phase
- output
- circuit
- data
- signal
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- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、周波数オフセットやフェージング
により生ずる位相誤差成分を除去するデジタル復調器を
構成することを目的とする。 【構成】 本発明によれば、デジタル位相変調された信
号を入力端子1に入力し、入力された信号の振幅をリミ
ッタ2により論理レベルに変換する。一方、発振器3か
らのクロック信号に基づき計数するカウンタ5の計数値
を前記リミッタ2の出力信号に応答してラッチ回路6が
保持し、前記ラッチ回路6の出力を1シンボル区間の時
間だけ遅延回路7が遅延して、前記ラッチ回路6の出力
と前記遅延回路7の出力とを減算回路8が減算して位相
変化データを出力する。前記位相変化データに対して、
位相補償回路10が位相補償を行い、復号回路12がデ
ータを再生する。
により生ずる位相誤差成分を除去するデジタル復調器を
構成することを目的とする。 【構成】 本発明によれば、デジタル位相変調された信
号を入力端子1に入力し、入力された信号の振幅をリミ
ッタ2により論理レベルに変換する。一方、発振器3か
らのクロック信号に基づき計数するカウンタ5の計数値
を前記リミッタ2の出力信号に応答してラッチ回路6が
保持し、前記ラッチ回路6の出力を1シンボル区間の時
間だけ遅延回路7が遅延して、前記ラッチ回路6の出力
と前記遅延回路7の出力とを減算回路8が減算して位相
変化データを出力する。前記位相変化データに対して、
位相補償回路10が位相補償を行い、復号回路12がデ
ータを再生する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデジタル復調器に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来、伝送媒体を効率的に利用するため
に、デジタルの情報信号(ベースバンド信号)で搬送波
信号を変調し復調することが行われている。斯る変調の
方式としては、デジタルのベースバンド信号に応じて搬
送波信号の振幅を変化させる振幅変調方式(ASK)、
ベースバンド信号に応じて搬送波の周波数を偏移させる
周波数変調方式(FSK)、ベースバンド信号に応じて
搬送波の位相を変化させる位相変調方式(PSK)、ベ
ースバンド信号に応じて搬送波の振幅及び位相をそれぞ
れ独立して変化させる直交振幅変調方式(QAM)など
の種々の方式が用いられている。
に、デジタルの情報信号(ベースバンド信号)で搬送波
信号を変調し復調することが行われている。斯る変調の
方式としては、デジタルのベースバンド信号に応じて搬
送波信号の振幅を変化させる振幅変調方式(ASK)、
ベースバンド信号に応じて搬送波の周波数を偏移させる
周波数変調方式(FSK)、ベースバンド信号に応じて
搬送波の位相を変化させる位相変調方式(PSK)、ベ
ースバンド信号に応じて搬送波の振幅及び位相をそれぞ
れ独立して変化させる直交振幅変調方式(QAM)など
の種々の方式が用いられている。
【0003】このようにベースバンド信号に応じて変調
された搬送波信号(変調波信号)S(t)は、一般に次
のように表わすことができる。
された搬送波信号(変調波信号)S(t)は、一般に次
のように表わすことができる。
【0004】
【数1】
【0005】数式1から明らかなように、変調波信号
は、2つの直交した成分で表わすことが出来、直交検波
器等の復調回路にてベースバンド信号を復調することが
できる。尚、上式の第1項は変調波信号の同相(I相)
成分、第2項は変調波信号の直交位相(Q相)成分と一
般に称される。デジタル位相変調信号を全デジタル回路
で復調するデジタル復調器として、特開平3−1887
37号報に開示された復調方式によるデジタル復調器が
ある。図13は、同方式におけるデジタル復調器の従来
例のブロック図である。
は、2つの直交した成分で表わすことが出来、直交検波
器等の復調回路にてベースバンド信号を復調することが
できる。尚、上式の第1項は変調波信号の同相(I相)
成分、第2項は変調波信号の直交位相(Q相)成分と一
般に称される。デジタル位相変調信号を全デジタル回路
で復調するデジタル復調器として、特開平3−1887
37号報に開示された復調方式によるデジタル復調器が
ある。図13は、同方式におけるデジタル復調器の従来
例のブロック図である。
【0006】図13において、101はデジタル位相変
調信号入力端子、102はシンボルクロック信号入力端
子、103は入力されたデジタル位相変調信号の振幅を
一定にするリミッタ、104はリミッタ103の出力信
号に応答してシンボルクロック信号をサンプルする同期
化回路、105は搬送波信号の整数倍の周波数を発振す
る発振器、106は発振器105の出力に基づき計数す
るカウンタ、107はカウンタ106の出力を同期化回
路104の出力に応答して保持するラッチ回路、108
は同期化回路104の出力に応答して、ラッチ回路10
7の出力を入力し遅延させる遅延回路、109はラッチ
回路107の出力と遅延回路108の出力とを入力して
1シンボル区間の位相の変化を比較演算する比較演算回
路、110は比較演算回路によって再生されたデータを
出力する再生データ出力端子である。
調信号入力端子、102はシンボルクロック信号入力端
子、103は入力されたデジタル位相変調信号の振幅を
一定にするリミッタ、104はリミッタ103の出力信
号に応答してシンボルクロック信号をサンプルする同期
化回路、105は搬送波信号の整数倍の周波数を発振す
る発振器、106は発振器105の出力に基づき計数す
るカウンタ、107はカウンタ106の出力を同期化回
路104の出力に応答して保持するラッチ回路、108
は同期化回路104の出力に応答して、ラッチ回路10
7の出力を入力し遅延させる遅延回路、109はラッチ
回路107の出力と遅延回路108の出力とを入力して
1シンボル区間の位相の変化を比較演算する比較演算回
路、110は比較演算回路によって再生されたデータを
出力する再生データ出力端子である。
【0007】次に動作について説明するが、最初に日本
のデジタル方式自動車電話システムの標準規格(RCR
STD−27)の変調方式であるπ/4シフトQPS
K変調方式について説明する。まず、入力のデジタルの
シリアル信号は、2ビットのパラレル信号である(X k,
Yk)なるシンボルに変換される。信号フォーマットの
先頭ビットから2ビット毎に変調シンボルとする。
のデジタル方式自動車電話システムの標準規格(RCR
STD−27)の変調方式であるπ/4シフトQPS
K変調方式について説明する。まず、入力のデジタルの
シリアル信号は、2ビットのパラレル信号である(X k,
Yk)なるシンボルに変換される。信号フォーマットの
先頭ビットから2ビット毎に変調シンボルとする。
【0008】入力シリアル信号から(Xk,Yk)への変
換(2値/4値変換)は下記に従う。
換(2値/4値変換)は下記に従う。
【0009】
【表1】
【0010】さらに(Xk,Yk)は、差動符号化され直
交信号(Ik,Qk)に変換される。(X k,Yk)から(I
k,Qk)への変換は次式のようになる。
交信号(Ik,Qk)に変換される。(X k,Yk)から(I
k,Qk)への変換は次式のようになる。
【0011】
【数2】
【0012】但し、ΔΦ(Xk,Yk)=ΔΦkは次表のよう
に規定されている。
に規定されている。
【0013】
【表2】
【0014】このようにして得られたIk、Qk信号は、
各々独立に低域通過フィルタによってベースバンド帯域
制限がかけられ、直交変調器に供給されるI相成分i
(t)、Q相成分q(t)が生成される。ここでシンボ
ル周期をTとし、t=k・Tの位相をΦ(t)=Φkと
すると、
各々独立に低域通過フィルタによってベースバンド帯域
制限がかけられ、直交変調器に供給されるI相成分i
(t)、Q相成分q(t)が生成される。ここでシンボ
ル周期をTとし、t=k・Tの位相をΦ(t)=Φkと
すると、
【0015】
【数3】
【0016】となり、その1シンボル前、すなわちt=
k・T−Tの位相をΦ(t)=Φk-1とすると、
k・T−Tの位相をΦ(t)=Φk-1とすると、
【0017】
【数4】
【0018】となる。数式2、数式3、数式4より、
【0019】
【数5】
【0020】となる。数式5を変形すると
【0021】
【数6】
【0022】となる。従って、数式6より、π/4シフ
トQPSK変調信号を復調する際、シンボル判定点にて
位相Φkと1シンボル前の位相Φk-1を検出し、位相Φk
より位相Φk-1を引くことによって1シンボル区間での
位相変化ΔΦ(Xk,Yk)を求めることができ、位相差Δ
Φ(Xk,Yk)より表2に従いXk、Ykを求め、・・・・
an-1,a n,an+1,an+2・・・・のシリアル信号を復
調することができる。
トQPSK変調信号を復調する際、シンボル判定点にて
位相Φkと1シンボル前の位相Φk-1を検出し、位相Φk
より位相Φk-1を引くことによって1シンボル区間での
位相変化ΔΦ(Xk,Yk)を求めることができ、位相差Δ
Φ(Xk,Yk)より表2に従いXk、Ykを求め、・・・・
an-1,a n,an+1,an+2・・・・のシリアル信号を復
調することができる。
【0023】図13において動作を説明すると、リミッ
タ103はデジタル位相変調信号入力端子101より入
力されたデジタル位相変調信号の振幅を制限し、矩形波
状の論理レベルに変換する。また、同期化回路104は
シンボルクロック信号入力端子102より入力されたシ
ンボルクロック信号をリミッタ103の出力信号の立ち
上がりに応答してサンプルする。尚、このシンボルクロ
ック信号は、立ち上がりタイミングがデータのサンプリ
ングタイミング(シンボル判定点)に規定されている矩
形波信号である。このサンプルされたシンボルクロック
信号、つまり同期化回路104の出力信号の立ち上がり
はデジタル位相変調信号のゼロクロス点に一致してい
る。
タ103はデジタル位相変調信号入力端子101より入
力されたデジタル位相変調信号の振幅を制限し、矩形波
状の論理レベルに変換する。また、同期化回路104は
シンボルクロック信号入力端子102より入力されたシ
ンボルクロック信号をリミッタ103の出力信号の立ち
上がりに応答してサンプルする。尚、このシンボルクロ
ック信号は、立ち上がりタイミングがデータのサンプリ
ングタイミング(シンボル判定点)に規定されている矩
形波信号である。このサンプルされたシンボルクロック
信号、つまり同期化回路104の出力信号の立ち上がり
はデジタル位相変調信号のゼロクロス点に一致してい
る。
【0024】一方、発振器105は、デジタル位相変調
信号の搬送波周波数のn倍(nは整数)の周波数のクロ
ック信号を発振するように設定されているので、発振器
105のクロックを1/n分周するカウンタ106の出
力は搬送波の1周期の位相をn分割したものが得られ
る。発振器105のクロック信号を入力して駆動するカ
ウンタ106の計数値は同期化回路104の出力の立ち
上がりでラッチ回路107に保持される。この計数値が
数式3のデジタル位相変調信号の位相Φkを表してい
る。
信号の搬送波周波数のn倍(nは整数)の周波数のクロ
ック信号を発振するように設定されているので、発振器
105のクロックを1/n分周するカウンタ106の出
力は搬送波の1周期の位相をn分割したものが得られ
る。発振器105のクロック信号を入力して駆動するカ
ウンタ106の計数値は同期化回路104の出力の立ち
上がりでラッチ回路107に保持される。この計数値が
数式3のデジタル位相変調信号の位相Φkを表してい
る。
【0025】ラッチ回路107の出力は、さらに遅延回
路108に入力され、同期化回路104の出力の立ち上
がりで遅延回路108に保持される。この遅延された値
が数式4の1シンボル前の位相Φk-1を表している。ラ
ッチ回路107の出力(Φk)と遅延回路108の出力
(Φk-1)は比較演算回路109に入力され1シンボル
区間の位相の変化ΔΦ(Xk,Yk)を検出し、表2に従い
シンボルデータを復調し、2ビットのシンボルデータを
パラレル/シリアル変換によりシリアルデータに変換
し、復調データを得る。この復調データを再生データ出
力端子110に出力する。
路108に入力され、同期化回路104の出力の立ち上
がりで遅延回路108に保持される。この遅延された値
が数式4の1シンボル前の位相Φk-1を表している。ラ
ッチ回路107の出力(Φk)と遅延回路108の出力
(Φk-1)は比較演算回路109に入力され1シンボル
区間の位相の変化ΔΦ(Xk,Yk)を検出し、表2に従い
シンボルデータを復調し、2ビットのシンボルデータを
パラレル/シリアル変換によりシリアルデータに変換
し、復調データを得る。この復調データを再生データ出
力端子110に出力する。
【0026】また、発振器105の周波数をデジタル位
相変調信号の搬送波周波数のn倍に設定しているので位
相の分解能は2π/nとなる。従って発振器105の周
波数をデジタル位相変調信号の搬送波周波数に比べ十分
高く取れば、必要な位相計測の分解能を得ることができ
る。尚、図13の発振器105から出力されるクロック
信号の周波数が、入力信号として受信したデジタル位相
変調信号の搬送波周波数の丁度n倍に設定されている限
り、正確な位相変化データを得ることが出来る。
相変調信号の搬送波周波数のn倍に設定しているので位
相の分解能は2π/nとなる。従って発振器105の周
波数をデジタル位相変調信号の搬送波周波数に比べ十分
高く取れば、必要な位相計測の分解能を得ることができ
る。尚、図13の発振器105から出力されるクロック
信号の周波数が、入力信号として受信したデジタル位相
変調信号の搬送波周波数の丁度n倍に設定されている限
り、正確な位相変化データを得ることが出来る。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、移動通信シ
ステムにおいては、送信側と受信側は別々の発振器を持
ってシステムが構成されている。このように別々の発振
器を持っているので、図13に於ける発振器105の出
力するクロック信号の周波数を、入力信号として受信し
たデジタル位相変調信号の搬送波周波数の丁度n倍に設
定することは不可能となる。このように送信側と受信側
との間に周波数オフセットがある場合、位相変化データ
にオフセット量に相当する位相誤差成分が発生するとい
う問題点がある。
ステムにおいては、送信側と受信側は別々の発振器を持
ってシステムが構成されている。このように別々の発振
器を持っているので、図13に於ける発振器105の出
力するクロック信号の周波数を、入力信号として受信し
たデジタル位相変調信号の搬送波周波数の丁度n倍に設
定することは不可能となる。このように送信側と受信側
との間に周波数オフセットがある場合、位相変化データ
にオフセット量に相当する位相誤差成分が発生するとい
う問題点がある。
【0028】更に、送信側と受信側との間の周波数オフ
セットだけでなく、移動通信においてはフェージングに
伴い、搬送波周波数がシフトし、結果的に前述する位相
誤差成分を生ずる。本発明は、周波数オフセットやフェ
ージングにより生ずる位相誤差成分を除去することを目
的とする。
セットだけでなく、移動通信においてはフェージングに
伴い、搬送波周波数がシフトし、結果的に前述する位相
誤差成分を生ずる。本発明は、周波数オフセットやフェ
ージングにより生ずる位相誤差成分を除去することを目
的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の課題に鑑み、本発
明は、位相変化データを得て復調データを再生する遅延
検波型復調回路において、位相変化データより位相誤差
を検出し、検出した位相誤差を除去する位相補償手段を
備えたことを特徴とする。また、本発明は、前記位相補
償手段が、位相変化データの位相誤差を検出する位相誤
差検出回路と、前記位相誤差検出回路の出力を平均化す
る平均化回路と、前記平均化回路の出力に応じてアップ
/ダウンカウントが行われる第1の可逆カウンタと、位
相誤差を含む位相変化データより前記第1の可逆カウン
タの出力を減算する第2の減算回路とを具備し、フィー
ドバックループを構成することを特徴とする。
明は、位相変化データを得て復調データを再生する遅延
検波型復調回路において、位相変化データより位相誤差
を検出し、検出した位相誤差を除去する位相補償手段を
備えたことを特徴とする。また、本発明は、前記位相補
償手段が、位相変化データの位相誤差を検出する位相誤
差検出回路と、前記位相誤差検出回路の出力を平均化す
る平均化回路と、前記平均化回路の出力に応じてアップ
/ダウンカウントが行われる第1の可逆カウンタと、位
相誤差を含む位相変化データより前記第1の可逆カウン
タの出力を減算する第2の減算回路とを具備し、フィー
ドバックループを構成することを特徴とする。
【0030】更に、本発明は、前記平均化回路が、前記
位相誤差検出回路の出力に応じてアップ/ダウンカウン
トを行う第2の可逆カウンタと、前記第2の可逆カウン
タの出力が所定値になると前記第2の可逆カウンタをプ
リセット値にリセットするリセット回路を具備すること
を特徴とする。
位相誤差検出回路の出力に応じてアップ/ダウンカウン
トを行う第2の可逆カウンタと、前記第2の可逆カウン
タの出力が所定値になると前記第2の可逆カウンタをプ
リセット値にリセットするリセット回路を具備すること
を特徴とする。
【0031】
【作用】本発明によれば、デジタル位相変調された信号
の位相を量子化して位相データを出力し、前記位相デー
タを1シンボル区間の時間だけ遅延させて、前記位相デ
ータより1シンボル区間遅延した位相データを減算し1
シンボル区間の位相変化データを得て、前記1シンボル
区間の位相変化データに対して位相補償を行う。
の位相を量子化して位相データを出力し、前記位相デー
タを1シンボル区間の時間だけ遅延させて、前記位相デ
ータより1シンボル区間遅延した位相データを減算し1
シンボル区間の位相変化データを得て、前記1シンボル
区間の位相変化データに対して位相補償を行う。
【0032】前記位相補償は、位相変化データの位相誤
差を検出し、検出した位相誤差を平均化し、前記平均化
した値に応じて位相誤差データを増減し、前記1シンボ
ル区間の位相変化データに対して前記位相誤差データの
減算を行う。前記平均化は、前記位相誤差に応じてアッ
プ/ダウンカウントを行い、この値が所定値になった
ら、初期値にリセットする。
差を検出し、検出した位相誤差を平均化し、前記平均化
した値に応じて位相誤差データを増減し、前記1シンボ
ル区間の位相変化データに対して前記位相誤差データの
減算を行う。前記平均化は、前記位相誤差に応じてアッ
プ/ダウンカウントを行い、この値が所定値になった
ら、初期値にリセットする。
【0033】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示すブロック図
である。図1において、1はデジタル位相変調信号が入
力される入力端子、2は入力されたデジタル位相変調信
号の振幅を制限し、2値のデジタル信号に変換するリミ
ッタ、3はクロック信号を生成する発振器、4はクロッ
ク信号が入力されるクロック信号入力端子、5はクロッ
ク信号に基づき計数して、位相情報となる計数値を出力
するカウンタ、6はリミッタ2の出力に応答してカウン
タ5の計数値(位相情報)を保持するラッチ回路、7は
ラッチ回路6で保持された計数値をデータクロック信号
により1シンボル区間の時間遅延させる遅延回路、8は
ラッチ回路6が保持した計数値と遅延回路7により1シ
ンボル区間の時間遅延した計数値とをデータクロック信
号の周期で減算処理する減算回路、9は所定周期のシン
ボルクロックで減算回路8の出力の位相変化データをサ
ンプリングするサンプリング回路、10は位相変化デー
タに対して位相補償を行う位相補償回路、11は減算回
路8の出力を入力することによりシンボルクロック信
号、該信号を逓倍したデータクロック信号を再生するP
LL回路、12は位相補償回路10の出力の位相補償し
た位相変化データをデコードし、シンボルデータを形成
導出し、シンボルデータをパラレル/シリアル変換し
て、シリアルデータを再生データとして出力する復号回
路である。13は復号回路12の出力の再生データが出
力される再生シリアルデータ出力端子、14はPLL回
路11の出力のデータクロック信号が出力される再生デ
ータ用クロック出力端子である。
である。図1において、1はデジタル位相変調信号が入
力される入力端子、2は入力されたデジタル位相変調信
号の振幅を制限し、2値のデジタル信号に変換するリミ
ッタ、3はクロック信号を生成する発振器、4はクロッ
ク信号が入力されるクロック信号入力端子、5はクロッ
ク信号に基づき計数して、位相情報となる計数値を出力
するカウンタ、6はリミッタ2の出力に応答してカウン
タ5の計数値(位相情報)を保持するラッチ回路、7は
ラッチ回路6で保持された計数値をデータクロック信号
により1シンボル区間の時間遅延させる遅延回路、8は
ラッチ回路6が保持した計数値と遅延回路7により1シ
ンボル区間の時間遅延した計数値とをデータクロック信
号の周期で減算処理する減算回路、9は所定周期のシン
ボルクロックで減算回路8の出力の位相変化データをサ
ンプリングするサンプリング回路、10は位相変化デー
タに対して位相補償を行う位相補償回路、11は減算回
路8の出力を入力することによりシンボルクロック信
号、該信号を逓倍したデータクロック信号を再生するP
LL回路、12は位相補償回路10の出力の位相補償し
た位相変化データをデコードし、シンボルデータを形成
導出し、シンボルデータをパラレル/シリアル変換し
て、シリアルデータを再生データとして出力する復号回
路である。13は復号回路12の出力の再生データが出
力される再生シリアルデータ出力端子、14はPLL回
路11の出力のデータクロック信号が出力される再生デ
ータ用クロック出力端子である。
【0034】次に動作について図2を用いて説明する。
ここでは、入力信号として42kbit/sで搬送波周
波数450kHzのπ/4シフトQPSK信号を考え
る。入力端子1に図2のAのようなデジタル位相変調信
号が入力されると、デジタル位相変調信号はリミッタ2
により図2のBのような2値のデジタル信号に変換され
る。
ここでは、入力信号として42kbit/sで搬送波周
波数450kHzのπ/4シフトQPSK信号を考え
る。入力端子1に図2のAのようなデジタル位相変調信
号が入力されると、デジタル位相変調信号はリミッタ2
により図2のBのような2値のデジタル信号に変換され
る。
【0035】一方では、発振器3のクロック信号に基づ
きカウンタ5は計数を行い、図2のCのような位相情報
を出力する。例えば、発振器3のクロック信号の周波数
をデジタル位相変調信号の搬送波周波数450kHzの
32倍の14.4MHzとすると、カウンタ5は1/3
2分周して5ビットパラレルの計数値を得る。この場
合、カウンタ5の出力である位相情報出力は、図2のC
のような滑らかな値でなく、実際は図3のように階段状
の値となる。
きカウンタ5は計数を行い、図2のCのような位相情報
を出力する。例えば、発振器3のクロック信号の周波数
をデジタル位相変調信号の搬送波周波数450kHzの
32倍の14.4MHzとすると、カウンタ5は1/3
2分周して5ビットパラレルの計数値を得る。この場
合、カウンタ5の出力である位相情報出力は、図2のC
のような滑らかな値でなく、実際は図3のように階段状
の値となる。
【0036】カウンタ5の出力である位相情報出力は1
0進表示で0〜31の値が図8に示すような位相を示
す。この図8に於て位相情報出力の値0〜31は、位相
角が減少する方向に向かってカウントアップされている
ことに注意を要する。このカウンタ5の計数値を、リミ
ッタ2の出力の立ち上がりに応答してラッチ回路6がラ
ッチし、図2のDのような瞬時位相データを得る。そし
てラッチ回路6の出力の保持された瞬時位相データを遅
延回路7により1シンボル区間遅延させると、図2のE
のような1シンボル前の位相データが得られる。ラッチ
回路6の出力の瞬時位相データから遅延回路7の出力の
1シンボル前の位相データを減算回路8で減算し、図2
のFのような1シンボル時間の位相変化データが得られ
る。但し、本実施例では遅延回路7及び減算回路8をデ
ータクロックに応答して作動させている関係上、遅延出
力及び減算出力はデータクロック周期でのみ導出され、
リミッタ出力の全ての立ち上がり出力に応答して導出さ
れることはない。
0進表示で0〜31の値が図8に示すような位相を示
す。この図8に於て位相情報出力の値0〜31は、位相
角が減少する方向に向かってカウントアップされている
ことに注意を要する。このカウンタ5の計数値を、リミ
ッタ2の出力の立ち上がりに応答してラッチ回路6がラ
ッチし、図2のDのような瞬時位相データを得る。そし
てラッチ回路6の出力の保持された瞬時位相データを遅
延回路7により1シンボル区間遅延させると、図2のE
のような1シンボル前の位相データが得られる。ラッチ
回路6の出力の瞬時位相データから遅延回路7の出力の
1シンボル前の位相データを減算回路8で減算し、図2
のFのような1シンボル時間の位相変化データが得られ
る。但し、本実施例では遅延回路7及び減算回路8をデ
ータクロックに応答して作動させている関係上、遅延出
力及び減算出力はデータクロック周期でのみ導出され、
リミッタ出力の全ての立ち上がり出力に応答して導出さ
れることはない。
【0037】減算回路8の出力の位相変化データをシン
ボルクロックに同期させると図4のようなアイパターン
となる。図4に示すように位相変化データはシンボル判
定点(立ち上がり部分)において3π/4、π/4、−
π/4、−3π/4の4値に収束する。また、図4に示
す位相変化データのゼロクロス点は平均的に、シンボル
判定点間の中央にあると見なせるので、PLL回路11
は、位相変化データの符号反転タイミングとシンボルク
ロック信号立ち下がりタイミングが平均的に一致する様
にシンボルクロック信号の位相を制御している。さらに
PLL回路11はシンボルクロックを逓倍(2逓倍)し
たデータクロック信号を形成し、クロック出力端子14
にこのデータクロックを出力する。
ボルクロックに同期させると図4のようなアイパターン
となる。図4に示すように位相変化データはシンボル判
定点(立ち上がり部分)において3π/4、π/4、−
π/4、−3π/4の4値に収束する。また、図4に示
す位相変化データのゼロクロス点は平均的に、シンボル
判定点間の中央にあると見なせるので、PLL回路11
は、位相変化データの符号反転タイミングとシンボルク
ロック信号立ち下がりタイミングが平均的に一致する様
にシンボルクロック信号の位相を制御している。さらに
PLL回路11はシンボルクロックを逓倍(2逓倍)し
たデータクロック信号を形成し、クロック出力端子14
にこのデータクロックを出力する。
【0038】斯様なPLL回路の一例を図6に示す。位
相比較回路15により入力信号(位相変化データの符号
反転タイミング)と出力信号(シンボルクロック信号)
の位相差を検出し、これを”進み”と”遅れ”の2値で
表わし、プリセット値としてNが設定される可逆カウン
タ16を加算または減算させる。可逆カウンタ16の内
容が2Nになると−、0になると+の制御信号を発生
し、この信号の発生とともに可逆カウンタの値をNにリ
セットする。位相制御回路18は、クロック信号入力端
子4から入力クロック信号を入力し、可逆カウンタ16
の出力に従って通過するクロック信号の数を制御してい
る。即ち、位相制御回路18は可逆カウンタ16が+信
号を発するとクロック信号に1パルスを付加し、−信号
を発するとクロック信号より1パルスを除去し、位相を
制御する。分周回路19、20は、パルス数を制御され
た位相制御出力を計数して分周出力の位相タイミングを
制御する。こうして、シンボルクロック信号と位相変化
データの符号反転タイミングが平均的にほぼ同期するよ
うに制御される。
相比較回路15により入力信号(位相変化データの符号
反転タイミング)と出力信号(シンボルクロック信号)
の位相差を検出し、これを”進み”と”遅れ”の2値で
表わし、プリセット値としてNが設定される可逆カウン
タ16を加算または減算させる。可逆カウンタ16の内
容が2Nになると−、0になると+の制御信号を発生
し、この信号の発生とともに可逆カウンタの値をNにリ
セットする。位相制御回路18は、クロック信号入力端
子4から入力クロック信号を入力し、可逆カウンタ16
の出力に従って通過するクロック信号の数を制御してい
る。即ち、位相制御回路18は可逆カウンタ16が+信
号を発するとクロック信号に1パルスを付加し、−信号
を発するとクロック信号より1パルスを除去し、位相を
制御する。分周回路19、20は、パルス数を制御され
た位相制御出力を計数して分周出力の位相タイミングを
制御する。こうして、シンボルクロック信号と位相変化
データの符号反転タイミングが平均的にほぼ同期するよ
うに制御される。
【0039】遅延回路7は、独立したクロック信号で駆
動しても良いが、PLL回路11の出力であるデータク
ロック信号を用いることにより、遅延回路7、減算回路
8、PLL回路11でフィードバックループを構成し、
確実な動作が期待できる。一方、入力されたデジタル位
相変調信号の搬送波周波数が、前述したように発振器3
の周波数の丁度1/32であると、サンプリング回路9
は入力された位相変化データをPLL回路11の出力の
シンボルクロック信号の立ち上がりでラッチし、3π/
4、π/4、−π/4、−3π/4の4値のいずれかで
あるラッチ出力を、位相補償回路10を介して復号回路
12に供給する。復号回路12は、位相変化が3π/
4、π/4、−π/4、−3π/4の4値に対する2ビ
ットのシンボルデータを表2に従いデコードし、この2
ビットのシンボルデータをパラレル/シリアル変換する
ことによって受信したリアルデータを再生し、出力端子
13に出力する。
動しても良いが、PLL回路11の出力であるデータク
ロック信号を用いることにより、遅延回路7、減算回路
8、PLL回路11でフィードバックループを構成し、
確実な動作が期待できる。一方、入力されたデジタル位
相変調信号の搬送波周波数が、前述したように発振器3
の周波数の丁度1/32であると、サンプリング回路9
は入力された位相変化データをPLL回路11の出力の
シンボルクロック信号の立ち上がりでラッチし、3π/
4、π/4、−π/4、−3π/4の4値のいずれかで
あるラッチ出力を、位相補償回路10を介して復号回路
12に供給する。復号回路12は、位相変化が3π/
4、π/4、−π/4、−3π/4の4値に対する2ビ
ットのシンボルデータを表2に従いデコードし、この2
ビットのシンボルデータをパラレル/シリアル変換する
ことによって受信したリアルデータを再生し、出力端子
13に出力する。
【0040】次に位相補償回路10の補償動作について
説明する。図7に位相補償回路の一例を示す。一般的に
移動通信ではフェージングに伴ったランダムFM雑音の
影響による搬送波周波数変動、及び送信機と受信機との
基準発振器の周波数の差に起因する周波数偏差△ωcが
生じる。周波数偏差△ωcを考慮すると数式1は次のよ
うになる。
説明する。図7に位相補償回路の一例を示す。一般的に
移動通信ではフェージングに伴ったランダムFM雑音の
影響による搬送波周波数変動、及び送信機と受信機との
基準発振器の周波数の差に起因する周波数偏差△ωcが
生じる。周波数偏差△ωcを考慮すると数式1は次のよ
うになる。
【0041】
【数7】
【0042】数式7よりt=kTの時の位相をθ(t)
=θkとすると、
=θkとすると、
【0043】
【数8】
【0044】となり、1シンボル前、即ちt=kT−T
のときの位相をθ(t)=θk-1とすると、
のときの位相をθ(t)=θk-1とすると、
【0045】
【数9】
【0046】となる。1シンボル区間の位相変化△θk
は、
は、
【0047】
【数10】
【0048】となる。周波数偏差△ωcTがある場合、
ラッチ回路6の出力はθkとなり、遅延回路7の出力は
θk-1となるので、減算回路8の出力は△θkとなる。そ
して数式10より、入力されるデジタル位相変調信号の
搬送波周波数に周波数偏差△ωcがある場合の位相変化
データのアイパターンは、図5のようになる。このよう
に、入力されるデジタル位相変調信号の搬送波周波数に
周波数偏差△ωcがある場合、図5に示すように位相変
化データはシンボル判定点において3π/4+△ω
cT、π/4+△ωcT、−π/4+△ωcT、−3π/
4+△ωcTの4値に収束し、全ての位相変化データに
直流成分△ωcT即ち位相誤差成分が重畳される。
ラッチ回路6の出力はθkとなり、遅延回路7の出力は
θk-1となるので、減算回路8の出力は△θkとなる。そ
して数式10より、入力されるデジタル位相変調信号の
搬送波周波数に周波数偏差△ωcがある場合の位相変化
データのアイパターンは、図5のようになる。このよう
に、入力されるデジタル位相変調信号の搬送波周波数に
周波数偏差△ωcがある場合、図5に示すように位相変
化データはシンボル判定点において3π/4+△ω
cT、π/4+△ωcT、−π/4+△ωcT、−3π/
4+△ωcTの4値に収束し、全ての位相変化データに
直流成分△ωcT即ち位相誤差成分が重畳される。
【0049】減算回路8の出力である1シンボル区間の
位相変化データをシンボル判定点においてサンプリング
回路9にてサンプルすると、図9に示すような10進表
示で0〜31の位相変化データを得る。この図9に丸印
で示す様に正規の位相変化データは、π/4に”28”
が、3π/4に”20”が、−π/4に”4”が、−3
π/4に”12”が対応する。しかし、得られる位相変
化データに前述する位相誤差成分が含まれる場合、その
値は前述する正規の4値以外の値となる。
位相変化データをシンボル判定点においてサンプリング
回路9にてサンプルすると、図9に示すような10進表
示で0〜31の位相変化データを得る。この図9に丸印
で示す様に正規の位相変化データは、π/4に”28”
が、3π/4に”20”が、−π/4に”4”が、−3
π/4に”12”が対応する。しかし、得られる位相変
化データに前述する位相誤差成分が含まれる場合、その
値は前述する正規の4値以外の値となる。
【0050】この位相誤差成分は、搬送波周波数より発
振器の周波数の方が低くなると、正規の値より図9に於
て位相変化データが時計方向に偏り、逆に高くなると正
規の値より反時計方向に偏ることになる。そこで、位相
誤差成分が正規の値より時計方向に偏った場合には、正
の位相誤差データが生じ、反時計方向に偏った場合には
負の位相誤差データが生じる。
振器の周波数の方が低くなると、正規の値より図9に於
て位相変化データが時計方向に偏り、逆に高くなると正
規の値より反時計方向に偏ることになる。そこで、位相
誤差成分が正規の値より時計方向に偏った場合には、正
の位相誤差データが生じ、反時計方向に偏った場合には
負の位相誤差データが生じる。
【0051】尚、正の位相誤差データが生じると云うこ
とは、図8の計数値と位相量の関係より明らかな様に負
の位相誤差成分が生じることを意味し、位相データの符
号と実際の誤差成分の符号は逆の関係になっている。本
実施例では、図9に於て正規の各位相データを中心にし
て破線で分割したπ/2の角範囲の位相誤差データを検
出して、位相変化データより減算することにより、位相
誤差成分を除去するものである。
とは、図8の計数値と位相量の関係より明らかな様に負
の位相誤差成分が生じることを意味し、位相データの符
号と実際の誤差成分の符号は逆の関係になっている。本
実施例では、図9に於て正規の各位相データを中心にし
て破線で分割したπ/2の角範囲の位相誤差データを検
出して、位相変化データより減算することにより、位相
誤差成分を除去するものである。
【0052】図10は位相誤差データの検出原理を説明
するための図表であり、第1欄に位相変化量(角度)、
第2欄に第1欄の各位相変化量に対応する位相変化デー
タ(減算回路出力)を10進と2進で表現している。
尚、この図に於ても位相変化量と位相変化データの増加
は互いに逆方向となっている。図10の第3欄は2進の
位相変化データの下位3ビット分の値を10進と2進で
表現するものである。この第3欄と、図9の破線で囲ま
れたπ/2の角範囲を対比すると、それぞれの角範囲に
於て下位3ビットの値が丁度0〜7の範囲で変化してい
ることが判る。
するための図表であり、第1欄に位相変化量(角度)、
第2欄に第1欄の各位相変化量に対応する位相変化デー
タ(減算回路出力)を10進と2進で表現している。
尚、この図に於ても位相変化量と位相変化データの増加
は互いに逆方向となっている。図10の第3欄は2進の
位相変化データの下位3ビット分の値を10進と2進で
表現するものである。この第3欄と、図9の破線で囲ま
れたπ/2の角範囲を対比すると、それぞれの角範囲に
於て下位3ビットの値が丁度0〜7の範囲で変化してい
ることが判る。
【0053】そこで、本実施例では、下位3ビットが0
〜3のとき+の位相誤差成分が発生しているものと見做
し、5〜7のとき−の位相誤差成分が発生していると見
做して、減算すべき位相誤差成分のレベルを変化させて
いる。以下、本実施例の位相補償動作について図7の回
路図に従い説明する。図示する位相補償回路は、位相誤
差成分の符号を検出して、可逆カウントすることにより
誤差成分の傾向を捕らえて、検出すべき位相誤差データ
に修正を加えつつ、位相変化データより位相誤差データ
を減算除去する閉ループ回路で構成される。
〜3のとき+の位相誤差成分が発生しているものと見做
し、5〜7のとき−の位相誤差成分が発生していると見
做して、減算すべき位相誤差成分のレベルを変化させて
いる。以下、本実施例の位相補償動作について図7の回
路図に従い説明する。図示する位相補償回路は、位相誤
差成分の符号を検出して、可逆カウントすることにより
誤差成分の傾向を捕らえて、検出すべき位相誤差データ
に修正を加えつつ、位相変化データより位相誤差データ
を減算除去する閉ループ回路で構成される。
【0054】図7では補償済みの位相変化データの下位
3ビットを入力する、位相誤差検出回路24は、入力し
た値が10進表現で4のとき、位相誤差検出回路24は
位相誤差がないものとして検出出力を発生せず、入力値
が0〜3のとき、+の検出出力を発生し、入力値が5〜
7のとき、−の検出出力を発生する。位相誤差検出回路
24の検出出力を入力する第2可逆カウンタ25は、+
の検出信号が入力されるとアップカウントを行い、−の
検出信号が入力されるとダウンカウントを行う。この第
2可逆カウンタ25は初期値をMにセットされており、
計数値が2Mになるとカウントアップパルスを出力し、
計数値が0になるとカウントダウンパルスを出力し、リ
セット回路26は何れかのカウントパルスが発生したと
き第2可逆カウンタ25の値をMにリセットする。
3ビットを入力する、位相誤差検出回路24は、入力し
た値が10進表現で4のとき、位相誤差検出回路24は
位相誤差がないものとして検出出力を発生せず、入力値
が0〜3のとき、+の検出出力を発生し、入力値が5〜
7のとき、−の検出出力を発生する。位相誤差検出回路
24の検出出力を入力する第2可逆カウンタ25は、+
の検出信号が入力されるとアップカウントを行い、−の
検出信号が入力されるとダウンカウントを行う。この第
2可逆カウンタ25は初期値をMにセットされており、
計数値が2Mになるとカウントアップパルスを出力し、
計数値が0になるとカウントダウンパルスを出力し、リ
セット回路26は何れかのカウントパルスが発生したと
き第2可逆カウンタ25の値をMにリセットする。
【0055】カウントパルスを入力する第1可逆カウン
タ27は、カウントアップパルスが入力されるとアップ
カウントを行い、カウントダウンパルスが入力されると
ダウンカウントを行う。尚、第1可逆カウンタ27は、
初期状態で0にセットされている。また、第1可逆カウ
ンタ27の計数値は、位相誤差検出範囲に合わせて+4
〜−3に制限されている。即ち、現在の出力が+4であ
る場合にカウントアップパルスが入力されても+5とは
ならずに+4のままとなる。同様にして、現在の出力が
−3である場合にカウントダウンパルスが入力されても
−4とはならず−3のままとなる。このように制限する
ことにより誤動作を防ぐ。第1可逆カウンタ27の出力
は位相誤差データとして、位相変化データと共に減算回
路23に入力され、位相変化データより位相誤差データ
を減算されて補償済み位相変化データに変換される。こ
うして、減算回路23、位相誤差検出回路24、第2可
逆カウンタ25、リセット回路26、第1可逆カウンタ
27でフィードバックループを形成して、位相補償を行
う。
タ27は、カウントアップパルスが入力されるとアップ
カウントを行い、カウントダウンパルスが入力されると
ダウンカウントを行う。尚、第1可逆カウンタ27は、
初期状態で0にセットされている。また、第1可逆カウ
ンタ27の計数値は、位相誤差検出範囲に合わせて+4
〜−3に制限されている。即ち、現在の出力が+4であ
る場合にカウントアップパルスが入力されても+5とは
ならずに+4のままとなる。同様にして、現在の出力が
−3である場合にカウントダウンパルスが入力されても
−4とはならず−3のままとなる。このように制限する
ことにより誤動作を防ぐ。第1可逆カウンタ27の出力
は位相誤差データとして、位相変化データと共に減算回
路23に入力され、位相変化データより位相誤差データ
を減算されて補償済み位相変化データに変換される。こ
うして、減算回路23、位相誤差検出回路24、第2可
逆カウンタ25、リセット回路26、第1可逆カウンタ
27でフィードバックループを形成して、位相補償を行
う。
【0056】尚、この位相補償は、サンプリングの後段
であっても前段であっても良く、遅延検波型復調回路で
あれば従来のような構成に採用しても有効であり、本実
施例の構成にのみ有効なものではないことを付言してお
く。前述した実施例の復調回路は、回路内でシンボルク
ロック信号を形成するタイプの復調回路に本発明を採用
するものであるが、予め形成されたシンボルクロックを
利用する従来例の様な復調回路に本発明を採用すること
も当然可能であり、図12は前述する従来例の復調回路
に本発明を採用する他の実施例を示す。尚、図12の各
構成要素については図1及び図13の構成要素として開
示されており、符号を共通にして重複説明を割愛する。
であっても前段であっても良く、遅延検波型復調回路で
あれば従来のような構成に採用しても有効であり、本実
施例の構成にのみ有効なものではないことを付言してお
く。前述した実施例の復調回路は、回路内でシンボルク
ロック信号を形成するタイプの復調回路に本発明を採用
するものであるが、予め形成されたシンボルクロックを
利用する従来例の様な復調回路に本発明を採用すること
も当然可能であり、図12は前述する従来例の復調回路
に本発明を採用する他の実施例を示す。尚、図12の各
構成要素については図1及び図13の構成要素として開
示されており、符号を共通にして重複説明を割愛する。
【0057】次に本実施例の位相補償回路による周波数
オフセット補償効果について説明する。図10より位相
補償可能な位相誤差ΔωCTは、4π/16〜−3π/
16である。これを周波数オフセットΔfCとして表現
すると、RCR STD−27ではT=1/(21×1
03)secであることより、
オフセット補償効果について説明する。図10より位相
補償可能な位相誤差ΔωCTは、4π/16〜−3π/
16である。これを周波数オフセットΔfCとして表現
すると、RCR STD−27ではT=1/(21×1
03)secであることより、
【0058】
【数11】
【0059】となる。数式11より位相誤差ΔωCTと
周波数オフセットΔfCの関係は図11に示す様な関係
となる。この図11より周波数オフセットΔfCが26
25〜−1968.75Hzであれば周波数オフセット
補償が可能となることが判る。例えば本実施例のように
入力されるデジタル位相変調信号の搬送波周波数が45
0kHzである場合、周波数オフセットΔfCによって
搬送波周波数が452.625〜448.03125k
Hzになっても周波数オフセット補償により、正確な復
調動作をすることが出来、搬送波周波数が450kHz
である場合に比較し遜色のないものとなる。
周波数オフセットΔfCの関係は図11に示す様な関係
となる。この図11より周波数オフセットΔfCが26
25〜−1968.75Hzであれば周波数オフセット
補償が可能となることが判る。例えば本実施例のように
入力されるデジタル位相変調信号の搬送波周波数が45
0kHzである場合、周波数オフセットΔfCによって
搬送波周波数が452.625〜448.03125k
Hzになっても周波数オフセット補償により、正確な復
調動作をすることが出来、搬送波周波数が450kHz
である場合に比較し遜色のないものとなる。
【0060】斯くして本発明による動作は達成される
が、本実施例のπ/4シフトQPSK信号以外の他のデ
ジタル位相変調方式でも実現可能である。また、本実施
例ではハードによって本発明を構成しているが、ハード
の一部をソフトに替えても実現可能であることは云うま
でもない。更に、本実施例は必要に応じて変更可能であ
ることも付言しておく。
が、本実施例のπ/4シフトQPSK信号以外の他のデ
ジタル位相変調方式でも実現可能である。また、本実施
例ではハードによって本発明を構成しているが、ハード
の一部をソフトに替えても実現可能であることは云うま
でもない。更に、本実施例は必要に応じて変更可能であ
ることも付言しておく。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、デジタル位相変調され
た信号の位相を量子化して位相データを出力し、前記位
相データを1シンボル区間の時間だけ遅延させて、前記
位相データより1シンボル区間遅延した位相データを減
算し1シンボル区間の位相変化データを得て、前記1シ
ンボル区間の位相変化データに対して位相補償を行うよ
うにしたので、1シンボル区間の位相変化データに含ま
れる、周波数オフセットに起因する位相誤差を取り除く
ことができる。
た信号の位相を量子化して位相データを出力し、前記位
相データを1シンボル区間の時間だけ遅延させて、前記
位相データより1シンボル区間遅延した位相データを減
算し1シンボル区間の位相変化データを得て、前記1シ
ンボル区間の位相変化データに対して位相補償を行うよ
うにしたので、1シンボル区間の位相変化データに含ま
れる、周波数オフセットに起因する位相誤差を取り除く
ことができる。
【0062】また、前記位相補償は位相変化データの位
相誤差を検出し、平均化して、前記平均化した値に対し
位相誤差データを増減し、前記1シンボル区間の位相変
化データに対して前記位相誤差データを減算し位相補償
を行うようにしたので、入力されたデジタル位相変調信
号に含まれる位相ノイズの影響を平均化することによっ
て抑えることができる。
相誤差を検出し、平均化して、前記平均化した値に対し
位相誤差データを増減し、前記1シンボル区間の位相変
化データに対して前記位相誤差データを減算し位相補償
を行うようにしたので、入力されたデジタル位相変調信
号に含まれる位相ノイズの影響を平均化することによっ
て抑えることができる。
【0063】更に、前記平均化は前記位相誤差に対しア
ップ/ダウンカウントを行い、この値が一定の値になっ
たらリセットするので、均一に平均化できる。
ップ/ダウンカウントを行い、この値が一定の値になっ
たらリセットするので、均一に平均化できる。
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の動作を説明する図である。
【図3】本発明の位相分解能が2π/32の場合の位相
情報出力を示す図である。
情報出力を示す図である。
【図4】本発明のデジタル位相変調信号の搬送波周波数
に周波数偏差がない場合の位相変化データのアイパター
ンを示す図である。
に周波数偏差がない場合の位相変化データのアイパター
ンを示す図である。
【図5】本発明のデジタル位相変調信号の搬送波周波数
に周波数偏差が△ωcである場合の位相変化データのア
イパターンを示す図である。
に周波数偏差が△ωcである場合の位相変化データのア
イパターンを示す図である。
【図6】PLL回路の一例を示すブロック図である。
【図7】位相補償回路の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の位相分解能が2π/32の場合の10
進表示の位相情報出力に対する位相を示す図である。
進表示の位相情報出力に対する位相を示す図である。
【図9】本発明の位相分解能が2π/32の場合の10
進表示の1シンボル区間の位相変化データに対する位相
を示す図である。
進表示の1シンボル区間の位相変化データに対する位相
を示す図である。
【図10】位相変化データと位相誤差の対応を示す図で
ある。
ある。
【図11】周波数オフセットを示す図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す図である。
【図13】従来例を示すブロック図である。
1、101 デジタル位相変調信号入力端子 2、103 リミッタ 3、105 発振器 4 クロック信号入力端子 5、106 カウンタ 6、107 ラッチ回路 7、108 遅延回路 8 減算回路 9 サンプリング回路 10 位相補償回路 11 PLL回路 12 復号回路 13、110 再生シリアルデータ出力端子 14 再生データ用クロック出力端子 104 同期化回路 109 比較演算回路 23 減算回路 24 位相誤差検出回路 25 可逆カウンタ 26 リセット回路 27 可逆カウンタ
Claims (6)
- 【請求項1】 デジタル位相変調された信号が入力され
る入力端子と、該入力端子より入力されたデジタル位相
変調信号の位相を量子化し、位相データを出力する位相
量子化手段と、前記位相量子化手段の出力を1シンボル
区間の時間だけ遅延させる遅延手段と、前記位相量子化
手段の出力と前記遅延手段の出力とを減算する第1減算
手段と、前記第1減算手段より出力された位相変化デー
タより位相誤差を検出し、位相誤差の除去を行う位相補
償手段と、位相変化データをシンボルデータに変換する
復号手段とを具備することを特徴とするデジタル復調
器。 - 【請求項2】 前記位相補償手段は、位相変化データの
位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記位相誤差
検出手段の出力を平均化する平均化手段と、前記平均化
手段の出力に応じてアップ/ダウンカウントが行われる
第1可逆カウンタと、前記第1減算手段の出力の位相変
化データより前記第1可逆カウンタの出力を減算する第
2減算手段とを具備し、フィードバックループを構成す
ることにより位相補償を行うことを特徴とする請求項1
記載のデジタル復調器。 - 【請求項3】 前記平均化手段は、前記位相誤差検出手
段の出力に応じてアップ/ダウンカウントを行う第2可
逆カウンタと、前記第2可逆カウンタの出力が所定値に
なると前記第2可逆カウンタを初期値にリセットするリ
セット手段を具備することを特徴とする請求項2記載の
デジタル復調器。 - 【請求項4】 前記第1減算手段の出力の符号反転の平
均タイミングに位相が一致するシンボルクロック信号を
形成するPLL手段を具備することを特徴とする請求項
1、2、3記載のデジタル復調器。 - 【請求項5】 前記PLL手段により形成されたシンボ
ルクロック信号、または該シンボルクロック信号を逓倍
したデータクロック信号に応答して前記遅延手段を駆動
することを特徴とする請求項4記載のデジタル復調器。 - 【請求項6】 前記位相量子化手段と前記PLL手段と
を駆動するクロック信号が同一であることを特徴とする
請求項4記載のデジタル復調器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4181055A JPH0630063A (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | デジタル復調器 |
US08/083,546 US5355092A (en) | 1992-06-26 | 1993-06-24 | Relatively simple QPSK demodulator, that uses substantially all digital circuitry and an internally generated symbol clock, and circuitry for use therein |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4181055A JPH0630063A (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | デジタル復調器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0630063A true JPH0630063A (ja) | 1994-02-04 |
Family
ID=16093990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4181055A Pending JPH0630063A (ja) | 1992-06-26 | 1992-07-08 | デジタル復調器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0630063A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6169448B1 (en) | 1995-11-28 | 2001-01-02 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Digital demodulator |
WO2009098989A1 (ja) * | 2008-02-04 | 2009-08-13 | Nec Corporation | 位相同期装置および位相同期方法 |
-
1992
- 1992-07-08 JP JP4181055A patent/JPH0630063A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6169448B1 (en) | 1995-11-28 | 2001-01-02 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Digital demodulator |
US6204726B1 (en) | 1995-11-28 | 2001-03-20 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Digital demodulator |
USRE38932E1 (en) * | 1995-11-28 | 2006-01-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Digital demodulator |
WO2009098989A1 (ja) * | 2008-02-04 | 2009-08-13 | Nec Corporation | 位相同期装置および位相同期方法 |
US8125258B2 (en) | 2008-02-04 | 2012-02-28 | Nec Corporation | Phase synchronization device and phase synchronization method |
JP5354293B2 (ja) * | 2008-02-04 | 2013-11-27 | 日本電気株式会社 | 位相同期装置および位相同期方法 |
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