JPH06300080A - アクティブダイナミックダンパ - Google Patents

アクティブダイナミックダンパ

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JPH06300080A
JPH06300080A JP8606893A JP8606893A JPH06300080A JP H06300080 A JPH06300080 A JP H06300080A JP 8606893 A JP8606893 A JP 8606893A JP 8606893 A JP8606893 A JP 8606893A JP H06300080 A JPH06300080 A JP H06300080A
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JP
Japan
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electrodes
vibration
electrode
dynamic damper
elastic member
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8606893A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikara Matsuoka
主税 松岡
Toshiyuki Shibayama
俊之 柴山
Yoshimichi Sakurai
巧理 桜井
Toshiyuki Kami
敏行 賀美
Michiyoshi Arima
道儀 有馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数の電極間に配置された電気粘性ゲルと、
各電極の両端部を支持する弾性部材と、該弾性部材を被
制振体に取付ける第1のフレームと、質量体を装着可能
とした第2のフレームと、隣合う電極間に電圧を印加す
るための回路部とを備えたアクティブダイナミックダン
パ。 【効果】 回路部により隣合う電極間に電圧を印加すれ
ば、電気粘性ゲルの粘性が変化し、被制振体の振動数が
変化しても、それに対応した制振を行なうことができ
る。電気粘性ゲルを使用しているので、磁性体の沈殿の
問題を生じず、長時間に亘って安定した効果が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイナミックダンパに関
する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】ダイナミックダンパ(動
的吸振器)は、振動を抑制すべき主振動系に対し副振動
系を付加し、副振動系を共振させることによって、主振
動系の振動を小さくするものである。副振動系を構成す
る質量体の付加は、一般的にはバネ性と粘性減衰性とを
有したゴム等の弾性部材を介して行われる。しかしなが
ら、質量体及び弾性部材が一定であれば、副振動系の固
有振動数も一定となり、制振し得る主振動系の振動数も
限られたものとなる。
【0003】これに対処するものとして、例えば、特開
平3−186631号公報に記載のように、被制振体と
質量体を結合する弾性部材に空洞を設けその空洞内に電
気粘性流体を充填し、その流体に電圧を印加できる電極
を設け、加振周波数に応じて印加電圧を変化させるよう
にしたダイナミックダンパが提案されている。このダイ
ナミックダンパは、電気粘性流体が負荷電圧に応じて粘
度が変化するという性質を利用し、主振動系の振動数に
応じて、電極への印加電圧を変化させ、副振動系の共振
周波数を調整することにより、広い周波数領域にわたっ
て制振を行なおうとするものである。
【0004】しかしながら、電気粘性流体は、一般に、
液状の媒体中に微粒磁性体を分散させたものであるの
で、磁性体が時間と共に沈殿しやすく、特に長時間の静
止状態の後には電気粘性的性質が著しく低下し、適切な
制振作用が得られないという問題があった。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決し、長時間にわたる静止状態の後にも安定した制振
作用を得ることができるダイナミックダンパを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明の前記目的は、
間隙を置いて実質上同じ方向に延びる複数の電極と、該
電極間に密着して配置された電気粘性ゲルと、隣合う前
記電極が電極面に沿う方向に相対的に変位できるように
各電極の両端部を支持する弾性部材と、該弾性部材を支
持し被制振体に取付けられる第1のフレームと、前記弾
性部材の他の箇所に結合され質量体を装着可能とした第
2のフレームと、隣合う電極間に電圧を印加するための
回路部とを備えたことを特徴とするアクティブダイナミ
ックダンパにより達成される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例につき添附図面を参照
しつつ説明する。図1は、制振体Aに、本発明の1実施
例に係るダイナミックダンパ1を介して重錘Mを結合し
た状態を示している。ダイナミックダンパ1は、環状の
外フレーム2と該外フレームの内側に、変形部4を介し
て結合された内フレーム3とを備えている。外フレーム
2は、中間リング20と、間に変形部4を挟むようにし
て該中間リングの上下に結合される上部リング21及び
下部リング22を備えている。これらの結合は、図示の
ようにボルト23及び24により行われている。下部リ
ング22は、径方向外方へ突出したフランジ部にボルト
孔を備えており、被制振体Aに対しボルト止めされるよ
うになっている。内フレーム3は、中間リング30と、
間に変形部を挟むようにして該中間リングの上下に装着
される上部プレート31と下部プレート32とを備えて
いる。これらの結合は図示のようにボルト33及び34
により行われている。中間リング30は、軸線方向中央
部に径方向内方へ突出した突部35を備え、重錘Mは該
突部35と上部プレート31及び下部プレート32との
間に挟持されるようになっている。
【0008】変形部4は、外周部及び内周部を外フレー
ム及び内フレームの上部及び下部に挟持される環状の上
部弾性部材40及び下部弾性部材41と、これらの弾性
部材の間に相互に間隔を於て同心状に保持された筒状の
電極42a、42b、42cと、これらの間に配置され
た電気粘性ゲル43a、43b、43c、43dと、電
極に接続された回路部44a、44bとを備えている。
電気粘性ゲルは外フレーム、内フレーム、及び電極間の
間隙を満たしてこれらに密着するように配置されてい
る。これは、例えばこれらの間隙に液状の電気粘性ゲル
材料を充填し、2液の反応、加熱などによりゲル状に硬
化させることにより得られる。回路部は、隣合う電極間
に電位差が生じるように電極に接続されている。この例
では、外フレーム2及び内フレーム3にも電圧が印加さ
れ、電極として作用する。外フレーム2、内フレーム3
及び中央の電極42bが回路部44aによりマイナス電
位とされ、これらの間の電極42a、42cが回路部4
4bによりプラス電位とされる。回路部は、図1に示す
ように、被制振体Aの振動数を検知する振動センサSか
らの信号に応じて電極への印加電圧を調整する制御部C
に接続することができる。
【0009】この実施例に係るダイナミックダンパの主
な部分の寸法は、以下のとおりである。
【0010】 外フレームの中間リング20の内径:70mm 内フレームの中間リング30の外径:50mm 外フレーム2の高さ:50mm 内フレーム3の高さ:60mm 電極42a、42b、42cの厚さ:1mm このダイナミックダンパは以下のように作動する。外フ
レーム2を被制振体Aに、内フレーム3を重錘Mに各々
結合した状態で、被制振体を振動させる。この時、重錘
M及び内フレーム3は、変形部4に支持された質量体と
して作用する。ダイナミックダンパ1は、電極などの環
状部材の軸線方向が、被制振体Aの振動方向と一致する
ように取り付けられるのが望ましい。被制振体Aの振動
は、外フレーム2、変形部4を経てこの質量体に伝達さ
れる。変形部4は、この時、上部弾性部材40、下部弾
性部材41及び電気粘性ゲル43a、43b、43c、
43dが主として剪断変形をなす。この剪断変形の変形
し易さの度合いは、電気粘性ゲルに印加する電圧を変化
させることにより変えることができる。即ち、電極間に
印加する電圧を高くするほど電気粘性ゲルの変形抵抗は
高くなる。その結果、質量体及び変形部4により構成さ
れる副振動系の共振周波数は上昇することとなる。従っ
て、電極に印加する電圧を変化させることにより、副振
動系の共振周波数を調整することができるのである。
【0011】この実施例のダイナミックダンパを使用し
て行なった実験結果を以下に示す。電気粘性ゲルとして
は、2液タイプのシリコン系であって、粘度:1150
cp、ヤング率:1.2dyne/cm2 、針入度1/
10mm(JIS K2220):55 比重:0.9
8、ポットライフ:4.5時間、標準硬化条件:120
℃−60分 のものを使用した。図2は、印加電圧及び
共振周波数の振幅依存性を示すグラフである。これは、
0V、500V、1000V、1500Vの印加電圧の
時の共振周波数を被制振体Aの振幅(加速度Gで表示)
を変えて測定した結果を示している。このグラフから明
らかなように、振幅(加速度)が小さいほど印加電圧の
変化に応答する共振周波数の変化が大きい。従って、こ
の実施例のように、電気粘性ゲルを多層とし、一層当り
の変形量(振幅)を小さくすることにより、広い範囲の
共振周波数を得ることができる。
【0012】図3は、共振周波数及び印加電圧の温度依
存性を示すグラフである。これは、電気粘性ゲルの温度
を−20℃から80℃まで変化させて、その時の共振周
波数及び印加電圧の関係を測定した結果を示している。
このグラフから理解されるように、印加電圧の変化によ
り得られる共振周波数の変化は、温度変化に対して安定
的である。
【0013】図4は、静止状態での放置時間と共振周波
数との関係を示すグラフである。これは、電極間の印加
電圧1500V、被制振体の振幅を1Gの加速度相当と
した時の測定結果である。このグラフから明らかなよう
に、共振周波数の変化は放置時間が長くても小さく、時
間に対しても安定的である。
【0014】以上の例では、電極として同心円上に配置
された筒状のものを示したが、電極は各種断面形状の筒
状、平板状、電気粘性ゲルとの接触面積を大きくするよ
うに凹凸を持たせたもの、曲面状のものなど種々の板状
のものとすることができる。更に電極は、棒状のものと
することもでき、棒状のものと板状のものとの組合わせ
とすることもできる。棒状の電極は電気粘性ゲルに周囲
を囲まれた状態とされ、隣り合う棒状電極の間に電圧が
印加される。
【0015】また、前述の例においては、被制振体と質
量体との間に電気粘性ゲル及び電極を配置したが、多層
の電気粘性ゲル及び電極を被制振体で挟持し、電極及び
電気粘性ゲルの層の並びの中間部に質量体を支持するこ
ともでき、また、被制振体と質量体とをその逆の配置と
することも可能である。
【0016】
【発明の効果】本発明に係るアクティブダイナミックダ
ンパは、複数の電極間に密着して電気粘性ゲルを配置
し、これを、弾性部材及びフレームを介して被制振体及
び質量体を結合するようにしたので、回路部により隣合
う電極間に電圧を印加すれば、電気粘性ゲルの粘性が変
化し、質量体を含む副振動系の共振周波数が変化する。
したがって、被制振体の振動数が変化しても、それに応
じて印加電圧を調節すれば、その振動数に対応した制振
を行なうことができる。本発明においては、電極の間に
電気粘性ゲルを配置して使用しているので、電気粘性流
体を使用した場合のような磁性体の沈殿の問題を生じ
ず、長時間に亘って安定した効果が得られる。
【0017】特に、電極を、3個以上等というように多
数備え、各電極が他の電極に対して電極面に沿う方向に
相対的に変位できるように弾性部材で支持すれば、吸振
の際、各電極間の電気粘性ゲルの変形量を少なくし、印
加電圧による共振周波数の変化特性を良好にすることが
できる。その結果、より広い周波数領域で制振を行なう
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るアクティブダイナミッ
クダンパを示す縦断正面図である。
【図2】図1の実施例により得られた印加電圧及び共振
周波数の振幅依存性を示すグラフである。
【図3】図1の実施例により得られた印加電圧及び共振
周波数の温度依存性を示すグラフである
【図4】図1の実施例により得られた共振周波数の時間
安定性を示すグラフである。
【符号の説明】
A 被制振体 M 重錘 1 アクティブダイナミックダンパ 2 外フレーム 3 内フレーム 4 円形部 40 上部弾性部材 41 下部弾性部材 42a、42b、42c 電極 43a、43b、43c、43d 電気粘性ゲル 44a、44b 回路部
フロントページの続き (72)発明者 桜井 巧理 大阪府茨木市西中条町5番7号 東洋ゴム 工業株式会社技術開発研究所内 (72)発明者 賀美 敏行 大阪府茨木市西中条町5番7号 東洋ゴム 工業株式会社技術開発研究所内 (72)発明者 有馬 道儀 愛知県西加茂郡三好町大字打越字生賀山3 番地 東洋ゴム工業株式会社自動車部品技 術センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隙を置いて実質上同じ方向に延びる複
    数の電極と、該電極間に密着して配置された電気粘性ゲ
    ルと、隣合う前記電極が電極面に沿う方向に相対的に変
    位できるように各電極の両端部を支持する弾性部材と、
    該弾性部材を支持し被制振体に取付けられる第1のフレ
    ームと、前記弾性部材の他の箇所に結合され質量体を装
    着可能とした第2のフレームと、隣合う電極間に電圧を
    印加するための回路部とを備えたことを特徴とするアク
    ティブダイナミックダンパ。
  2. 【請求項2】 前記電極が板状である請求項1に記載の
    アクティブダイナミックダンパ。
  3. 【請求項3】 前記板状の電極が環状に形成されている
    請求項2に記載のアクティブダイナミックダンパ。
  4. 【請求項4】 前記環状の電極が同心状に配置されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のアクティブダイナ
    ミックダンパ。
  5. 【請求項5】 前記第1のフレームが前記同心状配置の
    電極の外側で前記弾性部材を支持し、前記第2のフレー
    ムが該電極の内側に結合されている請求項4に記載のア
    クティブダイナミックダンパ。
  6. 【請求項6】 前記電極が棒状であり、前記電気粘性ゲ
    ルが該電極を囲むように配置されている請求項1に記載
    のアクティブダイナミックダンパ。
  7. 【請求項7】 前記電極が、3個以上備えられ、各電極
    が他の電極に対して電極面に沿う方向に相対的に変位で
    きるように前記弾性部材に支持されている請求項1に記
    載のアクティブダイナミックダンパ。
JP8606893A 1993-04-13 1993-04-13 アクティブダイナミックダンパ Withdrawn JPH06300080A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003322196A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Fujikura Kasei Co Ltd 電気レオロジー素子およびこれを備えた電気レオロジーデバイス

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003322196A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Fujikura Kasei Co Ltd 電気レオロジー素子およびこれを備えた電気レオロジーデバイス
JP4495392B2 (ja) * 2002-04-26 2010-07-07 藤倉化成株式会社 電気レオロジー素子およびこれを備えた電気レオロジーデバイス

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