JPH062963Y2

JPH062963Y2 - 段ボール製化粧ケース

Info

Publication number: JPH062963Y2
Application number: JP1990099606U
Authority: JP
Inventors: 八郎片岡
Original assignee: 中央紙器工業株式会社
Priority date: 1990-09-21
Filing date: 1990-09-21
Publication date: 1994-01-26
Anticipated expiration: 2004-01-26
Also published as: JPH0456104U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の目的］（産業上の利用分野）本考案は、病院で使われる生理食塩水等を詰めた半透明
なプラスチック容器を、その用済み後に、病院で生じる
危険廃棄物の処分用屑入れとして活用すべく、この容器
を部屋の中に置いても見苦しくない様にカバーする為
の、折畳可能な箱状をした段ボール製化粧ケースに関す
る。

（従来の技術）上記半透明プラスチック製の容器は、用済み後の再活用
策が考えられない儘、従来は廃棄されていた。

（考案が解決しようとする課題）この容器は、器壁の肉厚がかなり厚く比較的頑丈に作ら
れており、容量もかなり大きいうえに、頂面にはキャッ
プ付きの大きな注液口が設けられている。

そこで、本願考案者は、昨今社会問題として採り上げら
れつつある、使捨注射針や治療廃液等の病院で生ずる、
病原菌で汚染された危険廃棄物を安全に処分する為の屑
入れとして、この容器を再活用することに思い至った。

処が、この容器は半透明で中身が透けて見えるので、そ
の儘、室内の床に屑入れ代わりに置いたのでは体裁性が
頗る悪い。

たとえ、この体裁性を無視したとしても、危険な注射針
や血液などが透けて見える容器は、廃棄物処理業者が引
き取るのを嫌がるものである。

そこで、本考案の目的は、上記生理食塩水等を入れてい
た半透明プラスック製の空容器を体裁良くカバーして、
この空容器を、病院内で危険物の屑入れとして有効活用
し易く、併せて、廃棄物処理業者が抵抗感無く引き取っ
てくれる様にする為の、段ボール製化粧ケースを提供す
るにある。

［考案の構成］（課題を解決するための手段）上記の目的を達成する為の、本考案による段ボール製化
粧ケースは、病院で生理食塩水の容器等として使われた、半透明プラ
スチック製で上面に開口部５１，５３及び把手５５を備
えた角筒状の空の容器Ｂを、室内に置く危険物用屑入れ
に転用しても見苦しくない様に包み込んで美装するケー
スであって、前記ケースＡの素材となる裁断段ボール１００は、ケー
スの各側壁となる側壁面１Ａ〜１Ｄ及び糊代片１Ｅを、
折り目を介して一体に連接させた本体部１と、前記側壁面１Ａ〜１Ｄの各下辺に折り目を介して連設し
た底形成片２Ａ〜２Ｄと、夫々対向する側壁面１Ａ，１Ｃ及び側壁面１Ｂ，１Ｄの
各上辺に、夫々折り目を介して連設した下層蓋片３，９
及び上層蓋片５，１０とを備え、下層蓋片３，９には、前記開口部５１，５３及び把手５
５との干渉を避ける切欠を設け、上層蓋片５，１０には、前記下層蓋片９の一部を挟み込
んで蓋閉じ状態を固定させると共に、前記把手５５との
干渉を避ける為の２つ折用折り目を設ける構成とした。

（作用）裁断段ボール１００の本体部１の糊付片１Ｅを、側壁面
１Ａの側辺部に貼着させることによって、折畳可能な段
ボール製化粧ケースＡが組み立てられる。

折畳まれたケースＡは、本体部１を角筒状に拡開させる
と共に、底形成片２Ａ〜２Ｄを折曲してケースＡの底を
形成させたうえ、ケース内に容器Ｂを収容する。

そして、容器Ｂの上面もケースＡで覆うには、下層蓋片
３を折り目に沿って折曲させて容器Ｂの頂面に被せたう
え、両上層蓋片５，１０を折り目に沿って折曲させて、
下層蓋片３の上に重ねる。

次いで、両折返係止片６，１１を夫々２つ折用折り目に
沿って折曲させて、下層蓋片３の下側に宛てがえば、上
層蓋片５，１０はその折曲状態を固定される。

上層蓋片９を設けた場合には、下層蓋片３と上層蓋片９
とを容器Ｂの頂面に宛てがってから、上記の様にして、
両上層蓋片５，１０をそれら上に折り重ねる。

（実施例）以下に、図面を参照し乍ら本考案の一実施例を説明す
る。

この実施例では、段ボール製化粧ケース（以下単にケー
スと言う）Ａ内に収容する容器Ｂは、第３図に示した様
に略角筒状をした半透明プラスチック製で、病院で使わ
れる生理食塩水を入れていたものである。この容器Ｂ
は、長方形をした頂面の長手方向の一端側に、瓶の口状
をした比較的大口径の開口部５１を突設し、螺込式のキ
ャップ５２で蓋をしている。この頂面は、開口部５１を
突設した箇所を前記一端側に下向きに傾斜する斜面ｔに
して、開口部５１から液を汲み出し易くしている。又、
頂面の他端側にも、同じく瓶の口状をした比較的小口径
の開口部５３を突設し、螺込式のキャップ５４で蓋をし
ている。

更に、容器Ｂの頂面の真ん中部分は下方に凹入させて、
この凹入箇所に下向コ字状の把手５５を容器Ｂと一体に
形成させている。そして、中身を衛生的に保管する為に
も、器壁の肉厚を厚くした頑丈な作りになっている。

この容器Ｂは、病院から多量に廃棄されて、各種の病原
菌の感染源となる恐れのある使用済注射針や治療廃液等
を、一時的に安全に収容する屑入れとして活用すること
にする。

然し、その儘では、前述の如く中身が透けて見えて、不
具合が生ずるので、本考案のケースＡで包み込むことに
した。

さて、このケースＡは、第１図に示した様に所定の複数
箇所に折り目、切欠等を設けた１枚の裁断段ボール１０
０を、その糊代部分を貼り合わせたうえ、各折り目に沿
って折曲させることによって、簡単・迅速に組み立てら
れる。

即ち、この裁断段ボール１００は、略縦長直方体形をし
たケースＡの各側壁を構成する側壁面１Ａ，１Ｂ，１
Ｃ，１Ｄ及び糊代片１Ｅを、図の右側から順次、折り目
a,b,c及びｄを介して一体に連接させて、本体部１とし
ている。

側壁面１Ａ，１Ｂ，１Ｃ及び１Ｄの各下辺には、夫々折
り目ｅを介して底形成片２Ａ，２Ｂ，２Ｂ及び２Ｄを連
設している。そして、底形成片２Ｂ及び２Ｄの各右隅部
には夫々斜め折り目f,gを設け、各折り目の右下部分を
糊代r,sとしている。

一方、側壁面１Ａの上辺には、折り目ｈを介して下層側
蓋片３を連設し、この下層側蓋片３の上辺には、容器Ｂ
の小口径の開口部５３及び把手５５との干渉を避ける為
の、略上下逆向きオメガ字形をした切欠４を設けてい
る。

側壁面１Ｂの上辺は、容器Ｂの頂面の傾面ｔの形状に対
応させて、右側の水平上辺と左側の傾斜上辺とを連接さ
せた折れ線状に形成されている。

そして、水平上辺には、折り目ｉを介して上層蓋片５を
連設している。開口部５３及び把手５５と干渉しない形
状を有する上層蓋片５の上辺には、２つ折用折り目ｊを
介して折返係合片６を連設している。この２つ折用折り
目ｊは、ミシン目状の切れ目を設けた２条の平行折り目
からなる。５ａは開口部分５３を避ける切欠である。

一方、傾斜上辺には、開口部５３と干渉しない形状の下
層蓋片７を、折り目ｋを介して連設している。

側壁面１Ｃの上辺には、開口部５１との干渉を避ける略
Ｕ字形の切欠８を設けた上層蓋片９を、折り目ｌを介し
て連設している。この上層蓋片９の上辺両側部分には係
止片9a,9aを折り目m,mを介して連設している。

側壁面１Ｄの上辺は、裁断段ボール１００をケースＡに
折上げた状態で互いに対向される側壁面１Ｂの上辺と左
右対称の折れ線状をなしており、この上辺に連設された
各折曲片も、側壁面１Ｂのそれと左右対称状をなしてい
る。

即ち、水平上辺には開口部５３及び把手５５と干渉しな
い形状の上層蓋片１０を折り目ｎを介して連設し、上層
蓋片１０の上辺部には２つ折用折り目ｏを介して折返係
合片１１を連設している。

一方、傾斜上辺には折り目ｐを介してした下層蓋片１２
を連設している。10aは開口部５１との干渉を避ける切
欠である。

次に、上記構成の作用を第１図乃至第６図を参照し乍ら
説明する。

先ず、裁断段ボール１００を、折畳・展開自在のケース
Ａに組立てる。これを行うには、糊代片１Ｅを側壁面１
Ａの右辺部に重ねて糊付けする。次いで、本体部１を角
筒状に拡開させた状態で、各底形成片１Ａ〜１Ｄを折り
目ｅに沿って夫々筒の内向きに直角に折曲し、底形成片
２Ｂ及び２Ｄの各糊代r,sを、夫々重合状態にある底形
成片２Ａ及び２Ｃに糊付けすればよい。

これによって、ケースＡは、その本体部１を角筒状に拡
開し、又は折り畳むとは、この動きに連動してケースＡ
の底が自ずから折曲形成され、又は折り畳まれる。

次に、容器Ｂを、ケースＡによって美装的にカバーする
には、ケースＡを箱状に展開させたうえ、側壁面１Ｂ，
１Ｄの傾斜上辺が容器Ｂの斜面ｔに対向する様にして、
容器ＢをケースＡ内に落とし込む。

そして、まず、下層蓋片３，７，１２を夫々折り目h,k,
pに沿って折曲させケースＢの頂面に被せる。

次いで、上層蓋片９を折り目ｌに沿って折曲して、下層
蓋片７，１２の上に重ねる。

そして、最後に上層蓋片５及び１０を夫々折り目i,nに
沿って向かい合わせ状に折曲して、下層蓋片３及び上層
蓋片９の掛止片9a,9a上に夫々重ねたうえ、折返係止片
６，１１を夫々２つ折用折り目i,oに沿って下方に折り
込めば、此等の折返係止片６，１１が下層蓋片３及び上
層蓋片９の係止片9a,9aを抱え込んだ、第４〜６図の状
態となる。

その為、容器Ｂは、その開口部５１，５３及び把手５５
部分を除いて、その外表面をケースＡによって完全にカ
バーされた状態となる。

従って、ケースＡの表面に適宜の印刷模様を施す等すれ
ば、半透明な為、その儘では見苦しい内容物が透けて見
えて美観上問題の有る廃物の容器Ｂも、屑入れとして、
室内に違和感無く据え置くことが出来る様になる。

［考案の効果］以上の説明によって明らかな様に、本考案の段ボール製
化粧ケースによれば、以下に列挙した如き実用上の優れ
た効果を奏する。

(a)従来、生理食塩水等の中身の使用後は廃棄されてい
た、半透明プラスチック製の空容器を、病院で大量に生
ずる用済注射針や治療廃液等の、病原菌に汚損された恐
れの有る危険廃棄物の処分用の屑入れとして有効に再活
用出来る。

(b)その際に、半透明な空容器は、本考案の段ボール製
化粧ケースによって、美装的に包み込まれるので、部屋
の中に据え置いても、注射針や血液等の見苦しい内容物
が外から透けて見えなくて済む。

(c)この様に、見苦しく、又、危険を感じさせる内容物
が外から見えないので、廃棄物の処理業者も嫌がらず
に、回収処分に応じてくれる様になる。

(d)その際に、生理食塩水等の空容器は頑丈に作られて
いるので、容器が破損したり、内容物が漏出する恐れを
生じない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は裁断段
ボールの展開図、第２図は蓋部分を開いた状態の段ボー
ル製化粧ケース、第３図は容器の一例を示した斜視図、
第４図は容器を段ボール製化粧ケースで完全に覆った状
態の部分斜視図、第５図及び第６図は夫々第４図のＸ−
Ｘ線及びＹ−Ｙ線に沿う断面図である。符号表１００裁断段ボール１本体部１Ａ〜１Ｄ側壁面、１Ｅ糊代片２Ａ〜２Ｄ底形成片３，７，１２下層蓋片４，８切欠５，９，１０上層蓋片６，１１折返係止片、9a 係止片Ａケース（段ボール製化粧ケース）Ｂ容器ａ〜ｐ、r,s糊代５１，５３、開口部、５２，５４キャップ５５把手、ｔ斜面

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】病院で生理食塩水の容器等として使われ
た、半透明プラスチック製で上面に開口部５１，５３及
び把手５５が設けられた、角筒状の空の容器Ｂを、室内
に置く危険物用屑入れに転用しても見苦しくない様に包
み込んで美装するケースであって、前記ケースＡの素材となる裁断段ボール１００は、ケースの各側壁となる側壁面１Ａ〜１Ｄ及び糊代片１Ｅ
を、折り目を介して一体に連接させた本体部１と、前記側壁面１Ａ〜１Ｄの各下辺に折り目を介して連設し
た底形成片２Ａ〜２Ｄと、夫々対向する側壁面１Ａ，１Ｃ及び側壁面１Ｂ，１Ｄの
各上辺に、夫々折り目を介して連設した下層蓋片３，９
及び上層蓋片５，１０とを備え、下層蓋片３，９には、前記開口部５１，５３及び把手５
５との干渉を避ける切欠を設け、上層蓋片５，１０には、前記下層蓋片９の一部を挟み込
んで蓋閉じ状態を固定させると共に、前記把手５５との
干渉を避ける為の２つ折用折り目を設けたことを特徴と
する段ボール製化粧ケース。