JPH0629615Y2 - サブヒータ付き貯湯式電気温水器 - Google Patents

サブヒータ付き貯湯式電気温水器

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JPH0629615Y2
JPH0629615Y2 JP9285089U JP9285089U JPH0629615Y2 JP H0629615 Y2 JPH0629615 Y2 JP H0629615Y2 JP 9285089 U JP9285089 U JP 9285089U JP 9285089 U JP9285089 U JP 9285089U JP H0629615 Y2 JPH0629615 Y2 JP H0629615Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、いわゆる追い焚に用いられるサブヒータを備
えた貯湯式電気温水器に関するものである。
[従来の技術] サブヒータは貯湯タンク内にメインヒータよりも上方に
配置される。従来の温水器では、1個のサーモセンサを
サブヒータより上方の湯温を検出できる位置に配置し、
サーモセンサによって検出した温度変化によりオンオフ
するスイッチを電源とサブヒータとの間に直列に配置し
て、サブヒータの通電制御を行っていた。以下このサー
モセンサとスイッチとを組み合わせて、単に温度スイッ
チと言う。この温度スイッチは、サブヒータより上方の
湯温を検出して、検出温度がオン温度よりも高いオフ温
度を越えるとオフ状態(開状態)となり、検出温度がオ
ン温度より下がるとオン状態(閉状態)となる。一日の
湯の使用量が予定量よりも増えると、前日に深夜電力等
によってメインヒータを加熱して所定温度に沸き上げた
貯湯だけでは足りない事態が発生する。そこで追い焚き
を行うためにサブヒータが用いられる。
従来は、1個の温度スイッチを用いて温度スイッチを設
けた位置の湯温がオン温度よりも下がるとサブヒータを
通電する制御を行っていた。一般には、サブヒータ用の
温度スイッチに対して手動スイッチが直列に設けられ、
追い焚きが必要な場合に手動スイッチを投入するように
している。
[考案が解決しようとする課題] 1個の温度スイッチでサブヒータの温度制御を行うと、
温水器の不使用時間が長くなる場合や、沸き上げ温度を
可変にする場合に、不必要に追い焚きが行われる問題が
発生する。
第3図は貯湯タンク内の温度分布の変化の概略を示して
いる。従来は、サブヒータ用の温度スイッチを図示のL
の位置に取付けていた。第3図において曲線A1は、沸
き上げ後殆ど時間をおかずに標準的に湯を使用している
ときの貯湯タンク内の温度分布を示している。湯が使用
されると、境界層(沸き上げられた湯と給水との間に形
成されて湯温が徐々に変化する層)が上昇して行く。曲
線A1の状態から、時間をおかずに更に湯を使用すると
温度分布は曲線A2のようになり、境界層内の温度変化
の変化率(以下単に境界温度変化率と言う。)は殆ど変
わらない状態で境界層が上昇する。第3図においてLは
従来の装置の温度スイッチの取付位置を示している。従
来でも温度スイッチは、必要な追い焚き湯量及び追い焚
き開始時期を考慮して、取付位置Lとオン温度及びオフ
温度が定められている。そして温度スイッチがオン状態
になるとサブヒータの通電が開始される。
境界温度変化率は、沸き上げ温度、使用条件、給水温度
等によって異なってくるが、不使用時間が長くなると、
自然放熱と高温側から低温側への熱伝達とによって境界
層の幅が拡がって行く。曲線C1は、曲線A1の状態で
使用を中止してある程度時間をおいたときの温度分布を
示しており、曲線C2は更に時間をおいたときの温度分
布を示しており、曲線C3は更に時間をおいたときの温
度分布を示している。曲線A1の状態で使用を中止する
と、高温側の湯温は低温側への熱伝導と自然放熱とによ
って下がり、低温側の湯温は高温側の湯の熱伝導によっ
て上昇する傾向があり、その結果曲線C1〜C3に見ら
れるように、境界温度変化率が小さくなる。もし以後メ
インヒータによる加熱を行わなければ、貯湯タンク内の
湯温は環境温度付近まで低下して温度変化率はゼロにな
る。湯を完全に沸き上げたときの温度分布は、曲線B1
に示す状態であり、この状態で湯を使用しないで放置す
ると曲線B2のように、全体的に温度が低下することに
なる。沸き上げ温度を下げれば、沸き上げ温度に応じて
曲線B3のように最高温度が下がった温度分布となる。
例えば、追い焚きを早期に開始させるために温度スイッ
チのオン温度を60゜Cとする。この場合に、自然放熱及
び高温側から低温側への熱伝導によって曲線A1の状態
から曲線C1を過ぎて曲線C2に近付く状態まで境界温
度変化率が小さくなると、追い焚きが不要であるにもか
かわらず、温度スイッチはオン状態となって追い焚きが
開始される誤動作が発生する。またこの場合に沸き上げ
温度を65゜Cに下げると、曲線B3のようにオン温度と
沸き上げ温度との差が小さくなるため、境界層が下方に
ある場合でも、自然放熱と低温側への熱伝達とによる湯
温の低下により温度スイッチがオン状態となって追い焚
きが開始される誤動作が発生する。これらの誤動作は、
温度スイッチのオン温度が高い程起こり易い。
本考案の目的は、複雑な回路構成を用いることなく簡単
な構成で、追い焚きが必要なときにだけサブヒータを自
動的に通電制御することができるサブヒータ付き貯湯式
電気温水器を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本考案が改良の対象とするサブヒータ付き貯湯式電気温
水器では、貯湯タンク内にメインヒータよりも上方にサ
ブヒータが配置されている。そしてサブヒータより上方
の湯温を検出して、検出温度がオン温度よりも高いオフ
温度を越えるとオフ状態となり、検出温度がオン温度よ
り下がるとオン状態となる主温度スイッチを介して電源
からサブヒータに電力を供給する。
本考案では、このサブヒータ付き貯湯式電気温水器にお
いて、サブヒータの発熱部より下方の湯温を検出して主
温度スイッチのオン温度及びオフ温度よりも低いオン温
度及びオフ温度でオンオフする副温度スイッチを主温度
スイッチに対して直列に設ける。この副温度スイッチ
は、オン温度が予定される最高給水温よりも高く且つオ
フ温度がオン温度よりも高くメインヒータによって沸き
上げる温水の最低沸き上げ温度よりも低い温度スイッチ
である。
最低沸き上げ温度とは、沸き上げ温度が切換式の場合に
は、最も低い切換温度であり、マイコン等の演算によっ
て沸き上げ温度が設定される場合には、予め判っている
最低の設定温度である。
主温度スイッチと副温度スイッチのオン温度の関係は、
温水器の用途、温水器の使用環境、サブヒータの取付位
置及び追い焚き開始時期等を考慮して上記条件を満たす
範囲内で適宜に定められる。例えば、かなり大量の湯が
短い時間内に使用されることを考えると、境界層がサブ
ヒータの取付位置を含む位置まで上昇してきたときに、
直ぐに追い焚きを開始する必要がある。この場合には、
主温度スイッチと副温度スイッチとが、大きな時間遅れ
なしにオン状態になることが好ましく、この要求を満た
すように両温度スイッチのオン温度を定める。またある
程度湯が使用された以後、不使用状態が長く続く用途に
用いられる場合には、自然放熱を十分に考慮して、追い
焚き開始時期が著しく遅くならない範囲で、副温度スイ
ッチのオン温度をなるべく低く設定する。更に最低沸き
上げ温度がかなり低くなる場合にも、追い焚き開始時期
が著しく遅くならない範囲で、副温度スイッチのオン温
度を低くして、副温度スイッチにより追い焚き開始時期
を定めるようにする。
なお温度スイッチには、温度センサとスイッチとが一体
になったサーモスタットを用いるのが便利であるが、サ
ーミスタ等の温度センサと該センサの出力でオンオフす
るスイッチとの組み合わせからなるものを用いることも
できる。
[作用] 理解を容易にするために、第3図の温度分布を用い且つ
具体的な一例を用いて作用を説明する。沸き上げ温度が
85゜C、最低沸き上げ温度が65゜C、主温度スイッチの
オン温度が60゜C、オフ温度が80゜C、副温度スイッチ
のオン温度が35゜C(最高給水温度より高い温度)、オ
フ温度が45゜C(最低沸き上げ温度より低い温度)であ
るとする。そして主温度スイッチは取付位置L1に取付
けられ、副温度スイッチは取付位置L2に取付けられ
る。
追い焚きが必要なほどに湯が連続して大量に使用されて
タンク内に大量に水が入り、境界層が上昇して温度分布
が曲線A2の状態になると、副温度スイッチ及び主温度
スイッチがそれぞれのオン温度を検出して、両スイッチ
がオン状態となり、サブヒータへの通電が開始されて最
初の追い焚きが行なわれる。追い焚きが行なわれて、サ
ブヒータの上方の湯温が主温度スイッチのオフ温度を越
えると、主温度スイッチがオフ状態となってサブヒータ
への通電は停止される。追い焚きが行なわれている間、
サブヒータの発熱部より下方の温水の温度は、実質的に
上昇することはないため、追い焚き中に副温度スイッチ
がオフ状態になることはない。以後更に湯が使用される
と、主温度スイッチがオンオフして追い焚き動作が繰り
返される。このときの動作は1個の温度スイッチを用い
た場合と同様である。
サブヒータが入る前に湯の使用が停止された場合(第3
図の曲線A1の状態)で、不使用時間が長くなって、自
然放熱及び低温側への熱伝導によって温度分布が曲線C
1の状態を経て曲線C2に近い状態へと変化してゆく
と、境界層内の境界温度変化率は小さくなる。その結
果、主温度スイッチの取付位置L1の温度はオン温度
(60゜C)より下がり主温度スイッチはオン状態とな
る。境界温度変化率が曲線C2のように小さくなると、
取付位置L2の湯温の低下速度は取付位置L1の湯温の
低下速度と比べて遅くなる。したがって主温度スイッチ
がオン状態になってから副温度スイッチがオン状態にな
るまでに、ある程度の時間遅れを作ることができ、不必
要にサブヒータが通電されて追い焚きが開始されるのを
防止できる。
また沸き上げ温度を変更して主温度スイッチのオン温度
と沸き上げ温度との差が小さくなった場合[例えば沸き
上げ温度を65゜Cに低下させた場合(曲線B3の場
合)]には、長い時間不使用状態が続いて自然放熱及び
低温側への熱伝達により湯温が主温度スイッチのオン温
度以下になっても、境界層が下方にあるため、湯を大量
に使用しなければ、副温度スイッチはオン状態にならな
い。よってこのような場合でも自然放熱及び低温側への
熱伝達による温度低下によって、不必要なときにサブヒ
ータが通電されて追い焚きが開始されるのを防止でき
る。
主温度スイッチがオン状態になった後、湯が使用されて
副温度スイッチがオン温度を検出すると、サブヒータへ
の通電が開始されて追い焚きが行われる。以後更に湯が
使用された場合には、主温度スイッチのオンオフにより
追い焚きが制御される。
副温度スイッチのオフ温度を、最低沸き上げ温度より低
くしてあるため、深夜電力等によってメインヒータを加
熱すると副温度スイッチは必ずオフ状態になる。サブヒ
ータによる追い焚きが行われている場合でも、メインヒ
ータが加熱されると所定時間後に副温度スイッチはオフ
状態になり、無駄な電力の消費が阻止される。メインヒ
ータが加熱されて沸き上げ温度まで加熱されると、貯湯
タンク内の温度分布は曲線B1,B3の状態に戻る。
なお副温度スイッチのオン温度を予定される最高給水温
度より大きくしてあるので、大量に湯が使用されれば必
ず副温度スイッチは水位の上昇によってオン状態とな
る。
本考案によれば、主温度スイッチと副温度スイッチとを
用いることにより、沸き上げ温度を固定した場合でも、
また可変にした場合でも、自然放熱及び低温側への熱伝
達によって湯温が低下したときに不必要な追い焚きが行
われるのを防止できる。
[実施例] 以下図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。
第1図は本考案の温水器の構成の概略を示す図であり、
第2図は本考案の一実施例の回路図である。第1図にお
いて、1は貯湯タンクであり、2は給水口であり、3は
給湯口である。貯湯タンク内の下方には、一般的に深夜
電力で通電されるため、深夜ヒータと呼ばれるメインヒ
ータ4が配置されている。メインヒータ4の上方にはメ
インヒータ4の通電を制御する温度スイッチ5が設けら
れている。この温度スイッチ5は、バイメタルを用いた
サーモスタット・タイプのサーモスイッチであり、温度
検出部で検出する温度がオン温度より下がるとオン状態
となり、検出温度がオン温度よりも高いオフ温度を越え
るとオフ状態となるものである。なおこの温度スイッチ
5は、メインヒータの加熱による温度が必要以上に高く
なった場合にオフ状態となる制御用のスイッチである。
貯湯タンク1の上方にはサブヒータ6が配置されてお
り、サブヒータ6の基部6aと発熱部6bとの間には副
温度スイッチ7が設けられ、発熱部6bの上方には主温
度スイッチ8が設けられている。本実施例では、折れ曲
がった形状のサブヒータを用いているが、サブヒータの
形状及び構成は任意である。副温度スイッチ7及び主温
度スイッチ8は、温度スイッチ5と同様のサーモスタッ
ト・タイプのサーモスイッチである。副温度スイッチ7
及び主温度スイッチ8の取付位置及び制御温度は、追い
焚き容量及び貯湯タンク内の温度分布に応じて適宜に定
められる。
主温度スイッチ8のオフ温度は、追い焚き時の沸き上げ
温度を定めるものであり、オン温度は追い焚き開始条件
を定めるものと言える。また副温度スイッチ7のオン温
度も、追い焚き開始条件を定めることになる。副温度ス
イッチ7のオン温度を水温より下げると、大量に湯を使
用して水が大量に入ってきても副温度スイッチ7はオン
状態にならず制御ができなくなる。なお主温度スイッチ
8と副温度スイッチ7とが共にオン状態になって追い焚
きが開始されると、メインヒータ4が通電されない限
り、サブヒータ6の発熱部6bより下では実質的に温度
上昇がないため、副温度スイッチ7のオン状態は継続
し、追い焚きが設けられる。副温度スイッチ7のオフ温
度は、サブヒータ6の自動リセット条件となる。深夜電
力でメインヒータ4を加熱したときに、必ず副温度スイ
ッチ7がオフ状態になるように、オフ温度は定められ
る。したがってオフ温度は、オン温度よりも高く、しか
も予定されている沸き上げ温度の最低沸き上げ温度より
も低く設定される。さもないと沸き上げ温度が低い温度
に変更されたことにより、副温度スイッチ7がオフ状態
とならずに、不必要なときに追い焚きが行なわれる。
第2図において、ACは交流電源であり、Tはメインヒ
ータ4への深夜電力の通電時間を制御するタイマであ
る。
次に具体的な数値を用いながら、本実施例の動作につい
て説明する。まず沸き上げ温度を変更しない場合につい
て説明する。貯湯タンク1の容量を370、主温度ス
イッチを残湯量22の位置に、サブヒータ6の発熱部
6bを残湯量31〜39の位置に、副温度スイッチ
7の位置を残湯量43の位置に設けるものとする。そ
してメインヒータ4によって沸きあげる沸き上げ温度を
85゜Cとして、主温度スイッチ8のオン温度を60゜C,
オフ温度を80゜C、副温度スイッチ7のオン温度を35
゜C,オフ温度を45゜Cとする。なおこの条件は、後述す
るメインヒータによる沸き上げ温度を2段階に切換える
場合でも同じである。
追い焚きが必要なほどに湯が連続して大量に使用されて
タンク内に大量に水が入り、境界層が上昇して温度分布
が第3図に示した曲線A2のような状態になると、副温
度スイッチ7及び主温度スイッチ8がそれぞれのオン温
度を検出して、両スイッチがオン状態となり、サブヒー
タ6への通電が開始されて最初の追い焚きが行なわれ
る。副温度スイッチ7及び主温度スイッチ8のいずれが
先にオン状態になっても構わないが、上記設定の場合に
は主温度スイッチ8が先にオン状態となる場合が多い。
追い焚きが行なわれて、サブヒータ6の上方の湯温が主
温度スイッチ8のオフ温度を越えると、主温度スイッチ
8がオフ状態となってサブヒータ6への通電は停止され
る。追い焚きが行なわれている間、サブヒータ6の発熱
部6bより下方の温水の温度は、実質的に上昇すること
がないため、追い焚き中に副温度スイッチ7がオフ状態
になることはない。以後更に湯が使用されて主温度スイ
ッチ8の位置よりも上方の温水の温度が60゜Cより下が
ると、主温度スイッチ8が再度オン状態となって追い焚
きが再開される。
サブヒータ6が通電される前に湯の使用が停止された場
合(第3図の曲線A1のような状態)で、不使用時間が
長くなり、自然放熱と抵抗側への熱伝達とによって温度
分布が曲線C2に近い状態になると、境界層内の境界温
度変化率は小さくなる。その結果、主温度スイッチ8の
取付位置L1の温度は60゜Cより下がり、主温度スイッ
チ8はオン状態となる。この状態から副温度スイッチ7
がオン状態になるまでには更に自然放熱と低温側への熱
伝達とによる温度降下が必要である。従ってこの状態で
は副温度スイッチ7がサブヒータ6の通電開始時期を決
定する。そのため、自然放熱と低温側への熱伝達とによ
って、不必要なときにサブヒータが通電されて追い焚き
が開始されるのを防止できる。
次に沸き上げ温度を85゜Cから65゜Cに変更した場合つ
いて説明する。
沸き上げ温度を変更する場合でも、変更幅が余り大きく
ない場合には、上記の沸き上げ温度固定の場合と同様に
動作する。しかしながら沸き上げ温度を65゜Cに下げ
て、主温度スイッチ8のオン温度60゜Cと沸き上げ温度
65゜Cとの差が小さくなった場合には、長い時間不使用
状態が続くと自然放熱と低温側への熱伝達とによって湯
温が主温度スイッチ8のオン温度以下になることがあ
る。この場合、主温度スイッチ8はオン状態になるが、
湯を大量に使用しなければ、境界層は下方にあるため、
副温度スイッチ7はオン状態にはならない。よって、沸
き上げ温度を低下させた場合でも、自然放熱による温度
低下によって、不必要なときにサブヒータが通電されて
追い焚きが開始されるのを防止できる。この場合も副温
度スイッチ7がサブヒータ6の通電開始時期を定めてい
る。ある程度の湯が使用された後に、長い時間不使用状
態におかれた場合の動作は、上記沸き上げ温度を85゜C
に固定した場合と同じである。
副温度スイッチ7のオフ温度を、最低沸き上げ温度65
゜Cより低くしてあるため、深夜電力等によってメインヒ
ータ4を加熱すると副温度スイッチ7は必ずオフ状態に
なる。従ってサブヒータ6が通電されているときでも、
メインヒータ4による加熱によって貯湯タンク1内の温
度が副温度スイッチ7のオフ温度45゜C以上に上昇する
と、副温度スイッチ7がオフ状態になってサブヒータ6
への通電は自動的に停止される。メインヒータ4が加熱
されて沸き上げ温度まで加熱されると、貯湯タンク内の
温度分布はB1,B3の状態に戻る。
ここで沸き上げ温度を低温に切換えた場合でも、副温度
スイッチ7によってサブヒータ6の通電開始を制御でき
る副温度スイッチ7のオン温度の設定について考えてみ
る。悪条件の場合を種々想定して実験を行い、その場合
のタンク内の温度分布または境界層の温度変化率aの変
化から副温度スイッチ7のオン温度を決めるのが最も好
ましい。温度変化率をa、両スイッチ間の距離をd、主
温度スイッチのオン温度をTとすると、下記の式(1)に
より主温度スイッチと副温度スイッチとが同時にオン状
態になるときの副温度スイッチのオン温度Tを求める
ことができる。
=T−ad…(1) これを参考にして副温度スイッチ7のオン温度を定める
ことができる。
本実施例は、マイコン等の演算手段を用いて沸き上げ温
度を変更する場合にも適用できる。
特に本実施例によれば、温度検知機能とスイッチ機能を
兼ね備えた実績のあるサーモスイッチを温度スイッチと
して用いているので、簡単な構成で安価に温水器を製造
することができる。
[考案の効果] 本考案によれば、主温度スイッチと副温度スイッチとを
用いることにより、沸き上げ温度を固定した場合でも、
また可変にした場合でも、自然放熱と高温側から低温側
への熱伝達とによって湯温が低下したときに、不必要な
追い焚きが行われることを簡単な構成で防止することが
でき、しかも追い焚きが必要なときには自動的にサブヒ
ータの通電制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の概略構成図、第2図は第1図
の実施例の回路構成図、第3図は貯湯タンク内の温度分
布を説明するための図である。 1…貯湯タンク、2…吸水口、3…給湯口、4…メイン
ヒータ、5…温度スイッチ、6…サブヒータ、6b…発
熱部、7…副温度スイッチ、8…主温度スイッチ。
フロントページの続き (72)考案者 西村 純一 福岡県宗像郡福間町字汐井道2150番地の1 九州変圧器株式会社内 (72)考案者 肝付 兼英 福岡県宗像郡福間町字汐井道2150番地の1 九州変圧器株式会社内 (72)考案者 宮石 義博 福岡県宗像郡福間町字汐井道2150番地の1 九州変圧器株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】貯湯タンク内にメインヒータよりも上方に
    サブヒータが配置され、 前記サブヒータより上方の湯温を検出して、検出温度が
    オン温度よりも高いオフ温度を越えるとオフ状態とな
    り、検出温度がオン温度より下がるとオン状態となる主
    温度スイッチを介して電源からサブヒータに電力を供給
    するサブヒータ付き貯湯式電気温水器において、 前記サブヒータの発熱部より下方の湯温を検出して前記
    主温度スイッチの前記オン温度及びオフ温度よりも低い
    オン温度及びオフ温度でオンオフする副温度スイッチを
    前記主温度スイッチに対して直列に設け、 前記副温度スイッチとして、オン温度が予定される最高
    給水温よりも高く、オフ温度が該オン温度よりも高く且
    つ前記メインヒータによって沸き上げる温水の最低沸き
    上げ温度よりも低い温度スイッチを用いることを特徴と
    するサブヒータ付き貯湯式電気温水器。
JP9285089U 1989-08-07 1989-08-07 サブヒータ付き貯湯式電気温水器 Expired - Lifetime JPH0629615Y2 (ja)

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