JPH06294344A - 内燃機関の回転数制御装置 - Google Patents

内燃機関の回転数制御装置

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JPH06294344A
JPH06294344A JP5082298A JP8229893A JPH06294344A JP H06294344 A JPH06294344 A JP H06294344A JP 5082298 A JP5082298 A JP 5082298A JP 8229893 A JP8229893 A JP 8229893A JP H06294344 A JPH06294344 A JP H06294344A
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JP
Japan
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torque
intake
engine
rotation speed
loss
Prior art date
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Application number
JP5082298A
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English (en)
Inventor
Makoto Anzai
誠 安斎
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィードバック制御系の本質的な遅れを小さ
くして外乱に対する応答性および安定性の向上を図る。 【構成】 実際の回転数における負荷トルクを算出する
実回転数負荷トルク算出手段7が設けられているととも
に、目標回転数の下での負荷トルクを算出する目標回転
数負荷トルク算出手段8が設けられている。実回転数負
荷トルクは、摩擦損失算出手段5による摩擦損失と吸気
損失算出手段6による吸気損失との和として求められ
る。吸気損失は、吸気管圧力が大気圧であるときのモー
タリングトルクと所定圧力であるときのモータリングト
ルクの特性から、回転数と吸気管圧力とに基づき算出さ
れる。補正空気量算出手段9は、両トルクが一致するよ
うに補正空気量をフィードバック制御するもので、その
結果として、実回転数が目標回転数に接近する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関のアイドル
時等における回転数を目標回転数に高精度に保つための
回転数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば内燃機関のアイドル回転数制御装
置は、クランク角センサにて検出される機関の実回転数
と目標回転数との偏差に基づき、吸入空気量をフィード
バック制御する構成となっており、一般にPI制御方式
により吸入空気量を緩やかに増減変化させている。すな
わち、機関が発生するトルクは、混合気量つまり吸入空
気量に略比例したものとなるが、機関回転数の変化はこ
のトルクの増減変化を積分した形で与えられるため、吸
入空気量変化に対し必ず遅れを伴ったものとなる。それ
故、過度の行き過ぎが生じないように、回転数偏差に対
し、吸入空気量を比較的緩慢に変化させるようになって
いる。
【0003】また、このような緩慢な制御を補うため
に、例えば特開平1−211640号公報には、回転数
変動の原因となる外乱を直接検出して、それに見合う空
気量を直ちに供給するようにしたフィードフォワード制
御方式のアイドル回転数制御装置が開示されている。
【0004】更に、特開平2−78748号公報には、
回転数の過度の低下を防止するために、回転数低下率を
求め、急激な回転数低下に対しては吸入空気補正量を大
きく与えるようにしたアイドル回転数制御装置も開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、回転
数の偏差に基づいて吸入空気量をフィードバック補正す
る従来のものでは、制御系の遅れが本質的に大きなもの
となるため、外乱に対し応答性の高い回転数制御を実現
することが困難である。従って、燃焼状態の変化等に伴
う回転数の変化を十分に吸収しきれず、不安定な制御と
ならざるを得なかった。
【0006】また特開平1−211640号公報のよう
にフィードフォワード制御を行うにしても、種々の外乱
に対し常に適切な補正量を与えることは到底不可能であ
り、しかも燃焼状態の変化による回転数変化のように予
測しにくいものについては対応が困難である。
【0007】更に、特開平2−78748号公報のよう
に回転数低下率を考慮したものにおいても、必ずしも適
切な補正量が与えられる訳ではなく、ストールが防止で
きたとしても逆に回転数が上昇し過ぎたりすることがあ
り、回転数制御の安定化という点では十分なものではな
い。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、機
関の回転数変化を生じるトルクに着目し、このトルクの
過不足に応じて空気量を補正することで応答性に優れた
安定な回転数制御を実現しようとするものである。
【0009】すなわち、請求項1の回転数制御装置は、
図1に示すように、内燃機関の回転数を検出する回転数
検出手段1と、内燃機関の吸気管圧力を直接もしくは吸
入空気量に基づいて検出する吸気管圧力検出手段2と、
機関の各回転数で生じる摩擦損失を、機関回転数の関数
として定めた摩擦損失記憶手段3と、検出された実回転
数に対応する摩擦損失を上記摩擦損失記憶手段3に基づ
いて算出する摩擦損失算出手段4と、吸気管圧力が大気
圧であるときの機関モータリングトルクと所定圧力であ
るときの機関モータリングトルクとに基づき、検出され
た実回転数に対応する両トルクの差を吸気損失特性値と
して設定する吸気損失特性値設定手段5と、検出された
吸気管圧力に対応する吸気損失を、上記吸気損失特性値
と吸気管圧力とから算出する吸気損失算出手段6と、実
回転数での機関の運転に伴う負荷トルクを、上記摩擦損
失と吸気損失の和として求める実回転数負荷トルク算出
手段7と、目標回転数に対応した負荷トルクを、吸気管
圧力と目標回転数とに基づいて算出する目標回転数負荷
トルク算出手段8と、この目標回転数負荷トルクと実回
転数負荷トルクとの差に基づいて補正空気量を算出する
補正空気量算出手段9と、この補正空気量に応じて機関
の吸入空気量を補正する空気量補正手段10とを備えて
構成されている。
【0010】また請求項2の回転数制御装置は、図2に
示すように、内燃機関の回転数を検出する回転数検出手
段11と、内燃機関の吸気管圧力を直接もしくは吸入空
気量に基づいて検出する吸気管圧力検出手段12と、機
関の各回転数で生じる摩擦損失を、機関回転数の関数と
して定めた摩擦損失記憶手段13と、検出された実回転
数に対応する摩擦損失を上記摩擦損失記憶手段13に基
づいて算出する摩擦損失算出手段14と、吸気管圧力が
大気圧であるときの機関モータリングトルクと所定圧力
であるときの機関モータリングトルクとに基づき、検出
された実回転数に対応する両トルクの差を吸気損失特性
値として設定する吸気損失特性値設定手段15と、検出
された吸気管圧力に対応する吸気損失を、上記吸気損失
特性値と吸気管圧力とから算出する吸気損失算出手段1
6と、実回転数での機関の運転に伴う負荷トルクを、上
記摩擦損失と吸気損失の和として求める実回転数負荷ト
ルク算出手段17と、目標回転数に対応した負荷トルク
を、吸気管圧力と目標回転数とに基づいて算出する目標
回転数負荷トルク算出手段18と、機関の爆発により発
生するトルクを算出する発生トルク算出手段19と、上
記目標回転数負荷トルクと実回転数負荷トルクとの差お
よび上記発生トルクに基づいて目標回転数に対する偏差
トルクを算出する偏差トルク算出手段20と、この偏差
トルクに対応する補正空気量を算出する補正空気量算出
手段21と、この補正空気量に応じて機関の吸入空気量
を補正する空気量補正手段22とを備えて構成されてい
る。
【0011】更に請求項3の回転数制御装置は、図3に
示すように、内燃機関の回転数を検出する回転数検出手
段31と、内燃機関の吸気管圧力を直接もしくは吸入空
気量に基づいて検出する吸気管圧力検出手段32と、機
関の各回転数で生じる摩擦損失を、機関回転数の関数と
して定めた摩擦損失記憶手段33と、検出された実回転
数に対応する摩擦損失を上記摩擦損失記憶手段33に基
づいて算出する摩擦損失算出手段34と、吸気管圧力が
大気圧であるときの機関モータリングトルクと所定圧力
であるときの機関モータリングトルクとに基づき、検出
された実回転数に対応する両トルクの差を吸気損失特性
値として設定する吸気損失特性値設定手段35と、検出
された吸気管圧力に対応する吸気損失を、上記吸気損失
特性値と吸気管圧力とから算出する吸気損失算出手段3
6と、実回転数での機関の運転に伴う負荷トルクを、上
記摩擦損失と吸気損失の和として求める実回転数負荷ト
ルク算出手段37と、検出された実回転数と目標回転数
との比較に基づいて第1の補正空気量を算出する第1補
正空気量算出手段38と、実回転数と吸気管圧力とに基
づき、そのときに機関が発生すべき規範トルクを推定す
る規範トルク推定手段39と、機関回転数の変化と上記
実回転数負荷トルクとから実際に機関が発生させたトル
クを算出する発生トルク算出手段40と、この発生トル
クと上記規範トルクとの偏差に基づいて第2の補正空気
量を算出する第2補正空気量算出手段41と、第1の補
正空気量と第2の補正空気量とに応じて機関の吸入空気
量を補正する空気量補正手段42とを備えて構成されて
いる。
【0012】上記吸気損失特性値設定手段5,15,3
5は、例えば、吸気管圧力が大気圧であるときの機関モ
ータリングトルクと所定圧力であるときの機関モータリ
ングトルクとの差を、機関回転数の関数として記憶した
記憶手段を有するものである。あるいは、吸気管圧力が
大気圧であるときの機関モータリングトルクと所定圧力
であるときの機関モータリングトルクとを、機関回転数
の関数としてそれぞれ記憶した記憶手段を有し、実回転
数に対応する各トルク値から差を求める構成でもよい。
【0013】
【作用】機関の目標回転数に対する回転数の変化は、燃
焼変動のような発生トルクの変化あるいは機関に接続さ
れるエアコンディショナ等の動作による負荷トルクの変
動により生じる。
【0014】請求項1の発明では、実回転数負荷トルク
算出手段7により、そのときの負荷トルクが求められ
る。また、目標回転数負荷トルク算出手段8により、目
標回転数の下での負荷トルクが求められる。そして、両
者が一致するように補正空気量算出手段9により補正空
気量がフィードバック制御され、その結果として、実回
転数が目標回転数に接近する。このトルクは、空気量つ
まり混合気量の変化に本質的な遅れを伴わずに変化する
ので、制御系の遅れは非常に小さなものとなる。例えば
燃焼変動等の外乱により実回転数が低下すると、実回転
数負荷トルクが目標回転数負荷トルクを下廻るので、そ
れに見合った量の空気量補正が行われ、機関の発生トル
クが直ちに立ち上がって、その結果として回転数が上昇
する。このようにトルクをフィードバック信号として制
御を行えば、制御の行き過ぎ量が小さくなり、応答性の
良い回転数制御が可能となる。
【0015】また上記構成では、実回転数負荷トルク
は、摩擦損失と吸気損失との和として求められる。摩擦
損失は、摩擦損失記憶手段3に基づき精度よく、かつ応
答性よく算出できる。吸気損失は、吸気損失特性値設定
手段5に基づいて吸気損失算出手段6により算出される
が、この吸気損失特性値としては、吸気管圧力が大気圧
であるときの機関モータリングトルクと所定圧力である
ときの機関モータリングトルクとの差が実回転数対応値
として与えられ、この吸気損失特性値と吸気管圧力とか
ら吸気損失が決定される。そのため、実際に各回転数で
生じる吸気損失が、機関の仕様等に左右されずに非常に
精度よく、かつ応答性よく求められる。
【0016】更に請求項2の構成では、発生トルク算出
手段19において、機関の爆発により発生するトルクが
求められる。これは、例えば燃焼圧や回転数の変化速度
等から求められる。そして、偏差トルク算出手段20に
より、この発生トルクを考慮した形で偏差トルクが算出
され、かつ補正空気量算出手段21によって偏差トルク
に対応する補正空気量が求められる。従って、燃焼変動
等による発生トルクの変化が一層速やかにかつ正確に把
握され、補正空気量を更に適切に与えることができる。
つまり、発生トルクの変動が実際に回転数変化となって
現れる前に、そのトルク変動を考慮した補正が行える。
【0017】また請求項3の構成では、第1補正空気量
算出手段38において、実回転数と目標回転数とを比較
して、例えばI制御もしくはPI制御等により第1の補
正空気量が与えられる。この補正により機関回転数は比
較的緩やかに目標回転数に集束しようとする。一方、発
生トルク算出手段40では、実際に機関が発生させたト
ルクが回転数変化等に基づいて算出され、かつ規範トル
ク推定手段39では、本来機関が発生すべき規範トルク
が推定される。そして、第2補正空気量算出手段41に
より両者の偏差に基づいて第2の補正空気量が算出され
る。従って、実回転数が目標回転数近傍にあるときに何
らかの外乱が作用したとすると、発生トルクが規範トル
クからずれるため、直ちにこのトルクの過不足を補うよ
うに空気量が補正される。その結果、外乱による回転数
の変動が小さく抑制される。
【0018】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
【0019】図4は、この発明に係る回転数制御装置の
機械的構成を示す構成説明図であって、内燃機関51の
吸気通路52に絞弁53が介装されているとともに、該
絞弁53の全閉状態つまり機関アイドル状態を検出する
ようにアイドルスイッチ54が設けられている。吸気通
路52の絞弁53上流側には、例えば熱線式のエアフロ
メータ55が設けられており、該エアフロメータ55に
よって吸気通路52を通流する機関吸入吸気量Qが検出
されている。また、絞弁53をバイパスするようにバイ
パス通路56が形成されているとともに、その通路中
に、該バイパス通路56の空気流量を調整する空気調整
アクチュエータ57が介装されている。この空気調整ア
クチュエータ57は、デューティ制御型電磁弁あるいは
ロータリ弁などからなり、所定の制御信号に基づき空気
流量を連続的に変化させ得るようになっている。吸気通
路52の下流側、詳しくは各気筒の吸気ポート近傍に
は、各気筒毎に燃料供給を行う燃料噴射弁58が配設さ
れている。また吸気通路52の適宜位置に、吸気温度T
aを検出する吸気温度センサ59が配設されているとと
もに、内燃機関51の冷却水通路に、冷却水温度Twを
検出する水温センサ60が配設されている。
【0020】61は点火コイル、62はディストリビュ
ータを示しており、このディストリビュータ62内には
クランク角センサ63が内蔵されている。このクランク
角センサ63は、各気筒のクランク角の基準位置、例え
ば爆発行程上死点前60°CAで出力されるパルスから
なる基準信号(REF信号)と、単位クランク角、例え
ば1°CA毎に出力されるパルス列からなる角度信号
(POS信号)とを出力するようになっている。尚、上
記基準信号は、気筒判別を行うために、気筒番号毎にパ
ルス幅が異なっている。
【0021】これらのセンサ類の検出信号が入力される
コントロールユニット64は、所謂マイクロコンピュー
タシステムを用いたもので、各検出信号に基づき、点火
時期制御、燃料噴射量制御等を行っているとともに、後
述するように、アイドル時に空気調整アクチュエータ5
7の流量制御により機関回転数をフィードバック制御す
るようになっている。
【0022】次に、上記コントロールユニット64にお
いて実行されるアイドル回転数制御の内容を、フローチ
ャートに基づいて説明する。
【0023】図5のフローチャートは、請求項1の発明
に対応する第1実施例の処理を示したもので、これは各
気筒の基準信号に基づき爆発行程上死点時に割込処理さ
れる。先ず、ステップ1(以下、S1等と略記する)で
は、クランク角センサ63の角度信号もしくは基準信号
から機関回転数Nを算出する。S2では、潤滑油の粘性
等機関温度に関連した負荷の増大を補償するために必要
な基本補正空気量Qtを求める。この基本補正空気量Q
tは、図9に示すような特性の冷却水温Twをパラメー
タとしたマップに基づいて設定される。
【0024】S3では、絞弁53より下流における吸気
管圧力Pbを燃焼サイクル毎の空気の出入りから推定す
る。そして、S4で、この吸気管圧力Pbの推定値と機
関回転数Nとに基づいて、そのときに生じる吸気損失T
fp(ポンピングロス)を求める。
【0025】図6のフローチャートは、このS3および
S4の処理の詳細を示すもので、S301では、エアフ
ロメータ55が検出した吸入空気量Qと機関回転数Nと
から吸気管内へ流入した吸気管内導入空気量Qinを次
式により計算する。
【0026】Qin=Q/(N/(60×2)) これは、4気筒機関の例であり、吸気行程周期Tref
でもって吸入空気量Qを除したものに相当する。尚、ク
ランク角センサ63が出力するREF信号の周期として
吸気行程周期Trefを求めることもできる。S302
では、吸気管から出る空気量つまりシリンダに吸入され
る空気量Qoutを次式により算出する。
【0027】 Qout=Qmold×(1−Vm/(Vm+Vc)) ここで、Qmoldは前回算出した吸気管内空気量、Vm
は絞弁53より下流の吸気管容積、Vcは吸気行程終了
時のシリンダ容積である。
【0028】そしてS303では、空気の出入りからそ
の時点の吸気管内空気量Qmを、次のように求める。
【0029】Qm=Qmold+Qin−Qout この吸気管内空気量Qmを用いて、S304で、気体の
状態方程式から吸気管圧力Pbを算出する。
【0030】Pb=Qm×R×T/Vm 尚、Rはガス定数、Tは図示せぬ吸気温センサあるいは
水温センサ60等により検出される吸気管内空気温度で
ある。
【0031】このようにして吸気管圧力Pbを推定した
後、S401で、機関回転数Nをパラメータとする吸気
損失特性テーブルから、そのときの実回転数Nに対応す
る吸気損失特性値Tfp-500を求める。
【0032】上記の吸気損失特性テーブルに示される吸
気損失特性値Tfp-500は、例えば、吸気管圧力Pbを
−500mmHg一定とした状態で実測したモータリン
グトルク(図8の特性a)と大気圧(絞弁53全開状
態)とした状態で実測したモータリングトルク(図8の
特性b)との差であり、例えば100rpm毎に実測し
た値をテーブル値として割り付けてある。つまり、この
吸気損失特性値Tfp-500は、吸気管圧力Pbのみに依
存する吸気損失の大小を正しく示すものとなる。
【0033】そして、S402では、この吸気損失特性
値Tfp-500とそのときの推定吸気管圧力Pbとから、
次式のようにして、吸気損失(ポンピングロス)Tfp
を求める。
【0034】 Tfp=Pb×(760/500)×Tfp-500 つまり、図8に示した特性aと特性bとの実測値に沿っ
て、各回転数Nにおける吸気損失Tfpが精度よく算出
される。
【0035】尚、吸気通路52に圧力センサを備えた構
成においては、その圧力センサにより吸気管圧力Pbを
直接検出することができる。またアイドル時の実質的な
吸気通路断面積を算出し、これから吸気管圧力Pbを求
めることもできる。
【0036】次に、図5に戻り、S5では、そのときに
生じる摩擦損失(フリクションロス)Tffを求める。
具体的には、機関回転数Nをパラメータとして、各回転
数Nの下で発生する摩擦損失を実測し、これをテーブル
に割り付けてあるとともに、該テーブルに基づいて、実
回転数Nに対応する摩擦損失Tffを算出するようにし
ている。そして、S6で、吸気損失Tfpと摩擦損失T
ffとを加算し、実回転数負荷トルクTfとする。この
実回転数負荷トルクTfは、そのときの実回転数Nでの
運転に伴う負荷トルクを示す。図10は、この負荷トル
クTfの機関回転数に対する特性を例示したもので、機
関回転数によって摩擦損失Tffが一義的に定まり、こ
れに吸気損失Tfpを上乗せしたものが負荷トルクTf
となる。上記吸気損失Tfpは、吸気管圧力Pbによっ
て異なるある程度の幅をもった値として示されるが、吸
気管圧力Pbが一定であれば、実線イとして例示するよ
うに、負荷トルクTfと機関回転数Nとの特性が一つに
定まる。
【0037】S7〜S9では、上記図10の特性を同様
に利用して目標回転数Ntに対応する負荷トルクすなわ
ち目標回転数負荷トルクTftを求める。先ず、S7
で、目標回転数Ntに対する吸気損失Tfptを、S4
と同様の処理により、実測したモータリングトルクの特
性に基づいて吸気管圧力Pbと目標回転数Ntとから求
める。ここでは吸気管圧力Pbが回転数で変化しないも
のとして取り扱い、S3(S304)で求めた値をその
まま用いる。次に、S8で、目標回転数Ntに対する摩
擦損失Tfftを、S5と同じ特性のマップに基づいて
目標回転数Ntから求める。そして、S9で両損失を加
算し、目標回転数負荷トルクTftとする。この目標回
転数負荷トルクTftは、図10にも示したように、機
関を目標回転数Ntで運転した場合に生じるであろう負
荷トルクを、吸気管圧力Pbが変化しないものと仮定し
て推定した値となる。尚、目標回転数Ntの下での吸気
管圧力Pbを、例えばスロットル開度と目標回転数Nt
をパラメータとするマップから求めるようにすれば、目
標回転数負荷トルクTftの精度を一層高めることがで
きる。
【0038】上記のようにして実回転数負荷トルクTf
と目標回転数負荷トルクTftとを求めたら、次に、ス
テップ10で両者の差に基づいて補正空気量Qdを次式
に基づき算出する。
【0039】 Qd=Qt×〔(Tft−Tf)/Tft〕 この補正空気量Qdは、外乱により実回転数負荷トルク
Tfが目標回転数負荷トルクTftからずれた場合に、
そのトルクの過不足に略見合ったものとなる。尚、空燃
比が略一定であれば、混合気量と発生するトルクは略比
例関係にある。
【0040】そして、S11では、基本補正空気量Qt
と上記補正空気量Qdとの和を求め、その値に対応して
空気調整アクチュエータ57に駆動信号を出力する。
【0041】このように上記実施例では、外乱により回
転数変動が生じた場合に、負荷トルクの大小に対応して
空気量が補正されるため、応答性に優れたアイドル回転
数制御が実現できる。図11は、一例として、補機の一
つである空調装置用コンプレッサがON作動して回転数
が低下した場合の回転変化特性を示したもので、従来の
回転数偏差のPI制御によるものでは破線ロのように比
較的大きな回転数の低下が生じるのに対し、上記実施例
のようにトルクに対応したフィードバックを行うもので
は実線ハのように応答性良くアイドル回転数制御が実行
され、実際に現れる回転数の低下が非常に小さなものと
なる。
【0042】図7は、上述したような制御を、その理解
を容易にするためにブロック線図として示したものであ
る。このブロック線図の各ブロックに付したS1…等の
符合は、上述した図5のフローチャートの各ステップに
対応するものであり、その説明は重複するので省略す
る。
【0043】尚、上記実施例では、吸気損失の算出の基
礎となる吸気損失特性値Tfp-500を予め2つの機関モ
ータリングトルクの差として機関回転数をパラメータと
する吸気損失特性テーブルに割り付け、ここから実回転
数Nに対応する値を求めるようにしているが、吸気管圧
力が大気圧であるときの機関モータリングトルクと、所
定圧力であるときの機関モータリングトルクとをそれぞ
れ機関回転数の関数として予め別個に記憶させておき、
実回転数Nに対応するそれぞれの値の差として吸気損失
特性値Tfp-500を算出するようにしてもよい。これは
後述する第2,第3実施例においても同様である。
【0044】次に、図12のフローチャートは、請求項
2の発明に対応する第2実施例の処理を示したもので、
これは、前述した実施例と同様に各気筒の基準信号に基
づき爆発行程上死点時に割込処理される。先ず、S1で
は、クランク角センサ63の角度信号もしくは基準信号
から機関回転数Nを算出し、S2では、図7のマップに
基づいて冷却水温Twに対応した基本補正空気量Qtを
設定する。更に、S3では、絞弁53より下流における
吸気管圧力Pbを算出する。この吸気管圧力Pbの算出
方法は、図6に基づいて説明した前述した実施例と同様
である。
【0045】次に、S4では、クランク角の微小な変化
を示す平均角加速度ω´を求める。これは、図13に示
す説明図のように、クランク角センサ63の基準信号に
同期して読み込んだ機関回転数から各基準信号間の角速
度変化Δωを求め、かつこれを基準信号間の時間(爆発
行程時間)tで除したものである。つまり、次式でもっ
て示される。
【0046】ω´=Δω/t これは、図14から判るように、爆発によるサイクル中
のトルク変動の影響を排除した形で回転数の増減変化の
傾向を示すものとなる。
【0047】そして、S5で、上記の平均角加速度ω´
を用いて、機関の爆発により実際に発生したトルクつま
り発生トルクTeを算出する。発生トルクTeは、一部
が負荷トルクにより消費され、残部が回転数変化をもた
らす原因となるので、上述した平均角加速度ω´と、実
回転数負荷トルクTfと、機関各部のイナーシャjとを
用いて、次式により求められる。
【0048】Te=Tf+j×ω´ 尚、このときの実回転数負荷トルクTfとしては、前回
求めた値が用いられる。
【0049】次に、S6〜S8では、S3の吸気管圧力
Pbと実回転数Nとを用いて実回転数負荷トルクTfを
求める。これは前述した実施例のS4〜S6の処理と同
様である。つまり、実測した2つモータリングトルク特
性に基づいて吸気損失Tfpが求められ、かつテーブル
ルックアップした摩擦損失Tffとの和として実回転数
負荷トルクTfが求められる。またS9〜S11では、
やはり前述した実施例のS7〜S9と同様の処理により
目標回転数Ntに対する目標回転数負荷トルクTftを
求める。尚、吸気管圧力Pbは回転数で変化しないもの
と仮定する。
【0050】そして、S12で、上記の発生トルクT
e、実回転数負荷トルクTf、目標回転数負荷トルクT
ftを用いて、目標回転数Ntに対する偏差トルクTd
を求める。これは次式により算出され、トルクのずれが
全体のどの程度の割合で生じているかを示すものとな
る。
【0051】 Td=Te×〔(Tft−Tf)/Tft〕 一方、この実施例では、回転数の比較的緩やかな変化に
対する収束性を高めるために、回転数の偏差に基づくフ
ィードバックも付与されている。すなわち、S13で、
実回転数Nと目標回転数Ntとの偏差ΔN(=Nt−
N)を求め、S14で、この偏差ΔNの正負に基づき一
定の制御量ΔIを加算もしくは減算していって積分分I
を求める。尚、加算もしくは減算する微小量ΔIを、偏
差ΔNの大小により段階的に変化させるように構成して
も良い。
【0052】そして、この積分分Iは、S15で所定の
ゲインG1を乗じた上で補正空気量、詳しくは第1補正
空気量Qd1に変換される。
【0053】またS12で求めた偏差トルクTdについ
ても、S16で所定のゲインG2を乗じた上で補正空気
量、詳しくは第2補正空気量Qd2に変換される。尚、
この偏差トルクTdから補正空気量への変換は、両者が
略比例関係にあることを利用して適宜な定数の乗算によ
り演算しても良く、あるいは所定のマップにて求めるよ
うにしても良い。
【0054】そして、最終的にS17で基本補正空気量
Qtと第1,第2補正空気量Qd1,Qd2の3者の和
を求め、その値に対応して空気調整アクチュエータ57
に駆動信号を出力する。
【0055】図13は、上述した第2実施例の制御内容
を、ブロック線図として示したものである。
【0056】この実施例によれば、平均角加速度ω´と
して実際の発生トルクTeの変化が直接取り込まれてお
り、これによって第2補正空気量Qd2が大小変化する
ので、急激なトルク変化に一層応答性良く対応すること
ができ、かつ燃焼変動等による発生トルクTeの変化に
適切な補正を与えることができる。つまり、燃焼サイク
ル毎に実際の発生トルクTeが求められるため、このト
ルク変動により実際に回転数変化が現れる前の早い時期
に適切な補正量の決定が可能であり、外乱に対する実際
の回転数変化が小さなものとなる。
【0057】また回転数偏差ΔNに基づく積分分Iによ
るフィードバックが与えられているため、大きな外乱が
作用していない比較的安定した状態では、この回転数偏
差ΔNによるI制御によって実回転数Nが非常に高精度
に目標回転数Ntに集束する。つまり偏差トルクTdに
よるフィードバックによって外乱に対し応答性良く回転
数の安定化が図れると同時に、目標回転数Ntに対する
制御精度を高く得ることができる。
【0058】因みに、図11に参考例としてI制御のみ
による回転変化特性(一点鎖線ニ)を併せて記してあ
る。
【0059】尚、上記実施例では、発生トルクTeを機
関の回転数変化から算出しているが、筒内圧センサを具
備した構成においては、筒内圧の変化から発生トルクT
eを求めることが可能である。
【0060】次に、図15のフローチャートは、請求項
3の発明に対応する第3実施例の処理を示したもので、
これは、前述した実施例と同様に各気筒の基準信号に基
づき爆発行程上死点時に割込処理される。先ず、S1で
機関回転数Nを算出し、S2で基本補正空気量Qtを求
め、かつS3で吸気管圧力Pbを算出する。これらは、
前述した第1,第2実施例と全く同様である。
【0061】またS4でクランク角の微小な変化を示す
平均角加速度ω´を求める。これは第2実施例のS4と
同じく、ω´=Δω/tとして求められる。更に、S5
〜S7では、S3の吸気管圧力Pbと実回転数Nとを用
いて実回転数負荷トルクTfを求める。これは前述した
第1実施例のS4〜S6の処理と同様である。つまり、
実測した2つモータリングトルク特性に基づいて吸気損
失Tfpが求められ、かつテーブルルックアップした摩
擦損失Tffとの和として実回転数負荷トルクTfが求
められる。
【0062】そしてS8で、上記の平均角加速度ω´と
実回転数負荷トルクTfとを用いて、機関の爆発により
実際に機関が発生させた発生トルクTeを算出する。こ
れは、前述したように、次式により求められる(但しj
はイナーシャ)。
【0063】Te=Tf+j×ω´ またS9では、そのときに機関が本来発生すべきトルク
つまり規範トルクTmを推定する。これは、モデルとな
る正常な内燃機関がそのときの実回転数Nおよび吸気管
圧力Pbの下で発生するであろうトルクを求めるもの
で、機関回転数と吸気管圧力とをパラメータとしたマッ
プに基づいて算出する。
【0064】そして、S10で上記規範トルクTmと実
際の発生トルクTeとの偏差ΔT(=Tm−Te)を求
める。
【0065】一方、S11では、実回転数Nと目標回転
数Ntとの偏差ΔN(=Nt−N)を求め、S12で、
この偏差ΔNの正負に基づき一定の制御量ΔIを加算も
しくは減算していって積分分Iを求める。つまり、前述
した第2実施例のS13,S14と同様の処理を行う。
【0066】そして、この積分分Iは、S13で所定の
ゲインG1を乗じた上で補正空気量、詳しくは第1補正
空気量Qd1に変換される。
【0067】またS10で求めたトルクの偏差ΔTにつ
いては、S14で所定のゲインG2を乗じた上で補正空
気量つまり第2補正空気量Qd2に変換される。
【0068】そして、最終的にS15で基本補正空気量
Qtと第1,第2補正空気量Qd1,Qd2の3者の和
を求め、その値に対応して空気調整アクチュエータ57
に駆動信号を出力する。
【0069】図16は、上述した第3実施例の制御内容
を、ブロック線図として示したものである。
【0070】この実施例によれば、大きな外乱が作用し
ていない比較的安定した状態では、回転数偏差ΔNによ
るI制御によって目標回転数Nt近傍に収束した状態が
保たれる。そして、この状態から何らかの外乱が作用す
ると、回転数の僅かな変化から発生トルクTeと規範ト
ルクTmとのずれが検出され、直ちにこのトルクの過不
足を補うように空気量が補正される。つまり、外乱に対
し常に回転数変動を小さく抑制するように第2補正空気
量Qd2が与えられ、非常に安定した回転数が得られ
る。従って、上述した回転数偏差ΔNによるI制御と併
せて、外乱に対し応答性良く回転数の安定化が図れると
同時に、目標回転数Ntに対する制御精度を高く得るこ
とができる。特に、実際に大きな回転数変化が現れる前
に、発生トルクTeを規範トルクTmに合致させるに十
分な空気量の補正がなされるので、補機の負荷の投入に
よる回転数低下などを非常に小さなレベルに抑制するこ
とができる。
【0071】尚、上記第2補正空気量Qd2は、トルク
偏差ΔTに基本的に比例した形で与えてやれば良いが、
例えば燃焼変動範囲に相当する偏差ΔTに対するゲイン
を下げたりして非線形に制御することもできる。あるい
は、偏差ΔTの微分分を求め、これを加えた制御として
初期に一層大きな補正を与えるようにしても良い。
【0072】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関の回転数制御装置によれば、トルクに基
づいて補正空気量をフィードバック制御するようにした
ので、従来の回転数偏差に基づくフィードバック制御に
伴う本質的な制御系の遅れを排除でき、外乱に対する応
答性を高めて安定した回転数制御を実現できる。特に、
トルクによるフィードバック制御において重要となる実
回転数負荷トルクを、吸気損失と摩擦損失とに大別し、
かつ吸気損失を、吸気管圧力が異なる2つのモータリン
グトルク特性に基づいて算出するようにしたので、吸気
管圧力に依存して変化する吸気損失を高精度に検出で
き、最終的な回転数制御の精度を一層高めることができ
る。
【0073】また請求項1の発明によれば、負荷トルク
の比較から補正空気量が求められるため、実際の発生ト
ルクを検出する必要がなく、その構成が簡単となる。
【0074】また請求項2の発明によれば、実際の発生
トルクを常に把握しているため、外乱による急激なトル
ク変化や燃焼変動等による発生トルクの変化に一層適切
に対応することができる。つまり、実際に大きな回転数
変化が現れる前の早い時期から適切な補正ができ、燃焼
変動等による回転数変化を一層小さく抑制できる。
【0075】更に請求項3の発明によれば、外乱に対す
る応答性,安定性と、目標回転数に対する制御精度とを
同時に高めることができるとともに、規範トルクに対応
させることで、実際に大きな回転数変化が現れる前に十
分な補正を与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明を示すクレーム対応図。
【図2】請求項2の発明を示すクレーム対応図。
【図3】請求項3の発明を示すクレーム対応図。
【図4】この発明の一実施例の機械的構成を示す構成説
明図。
【図5】この発明の第1実施例を示すフローチャート。
【図6】その要部を示すフローチャート。
【図7】この実施例の制御の内容を示すブロック線図。
【図8】モータリングトルク特性の一例を示す特性図。
【図9】基本補正空気量Qtの特性を示す特性図。
【図10】負荷トルクTfと機関回転数Nとの関係を示
す特性図。
【図11】本発明の回転数変化特性を従来のものと比較
して示す特性図。
【図12】この発明の第2実施例を示すフローチャー
ト。
【図13】この実施例の制御の内容を示すブロック線
図。
【図14】回転数変化と基準信号との関係を示す特性
図。
【図15】この発明の第3実施例を示すフローチャー
ト。
【図16】この実施例の制御の内容を示すブロック線
図。
【符号の説明】
1…回転数検出手段 2…吸気管圧力検出手段 3…摩擦損失記憶手段 4…摩擦損失算出手段 5…吸気損失特性値設定手段 6…吸気損失算出手段 7…実回転数負荷トルク算出手段 8…目標回転数負荷トルク算出手段 9…補正空気量算出手段 10…空気量補正手段 11…回転数検出手段 12…吸気管圧力検出手段 13…摩擦損失記憶手段 14…摩擦損失算出手段 15…吸気損失特性値設定手段 16…吸気損失算出手段 17…実回転数負荷トルク算出手段 18…目標回転数負荷トルク算出手段 19…発生トルク算出手段 20…偏差トルク算出手段 21…補正空気量算出手段 22…空気量補正手段 31…回転数検出手段 32…吸気管圧力検出手段 33…摩擦損失記憶手段 34…摩擦損失算出手段 35…吸気損失特性値設定手段 36…吸気損失算出手段 37…実回転数負荷トルク算出手段 38…第1補正空気量算出手段 39…規範トルク推定手段 40…発生トルク算出手段 41…第2補正空気量算出手段 42…空気量補正手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転数を検出する回転数検出
    手段と、 内燃機関の吸気管圧力を直接もしくは吸入空気量に基づ
    いて検出する吸気管圧力検出手段と、 機関の各回転数で生じる摩擦損失を、機関回転数の関数
    として定めた摩擦損失記憶手段と、 検出された実回転数に対応する摩擦損失を上記摩擦損失
    記憶手段に基づいて算出する摩擦損失算出手段と、 吸気管圧力が大気圧であるときの機関モータリングトル
    クと所定圧力であるときの機関モータリングトルクとに
    基づき、検出された実回転数に対応する両トルクの差を
    吸気損失特性値として設定する吸気損失特性値設定手段
    と、 検出された吸気管圧力に対応する吸気損失を、上記吸気
    損失特性値と吸気管圧力とから算出する吸気損失算出手
    段と、 実回転数での機関の運転に伴う負荷トルクを、上記摩擦
    損失と吸気損失の和として求める実回転数負荷トルク算
    出手段と、 目標回転数に対応した負荷トルクを、吸気管圧力と目標
    回転数とに基づいて算出する目標回転数負荷トルク算出
    手段と、 この目標回転数負荷トルクと実回転数負荷トルクとの差
    に基づいて補正空気量を算出する補正空気量算出手段
    と、 この補正空気量に応じて機関の吸入空気量を補正する空
    気量補正手段と、 を備えてなる内燃機関の回転数制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の回転数を検出する回転数検出
    手段と、 内燃機関の吸気管圧力を直接もしくは吸入空気量に基づ
    いて検出する吸気管圧力検出手段と、 機関の各回転数で生じる摩擦損失を、機関回転数の関数
    として定めた摩擦損失記憶手段と、 検出された実回転数に対応する摩擦損失を上記摩擦損失
    記憶手段に基づいて算出する摩擦損失算出手段と、 吸気管圧力が大気圧であるときの機関モータリングトル
    クと所定圧力であるときの機関モータリングトルクとに
    基づき、検出された実回転数に対応する両トルクの差を
    吸気損失特性値として設定する吸気損失特性値設定手段
    と、 検出された吸気管圧力に対応する吸気損失を、上記吸気
    損失特性値と吸気管圧力とから算出する吸気損失算出手
    段と、 実回転数での機関の運転に伴う負荷トルクを、上記摩擦
    損失と吸気損失の和として求める実回転数負荷トルク算
    出手段と、 目標回転数に対応した負荷トルクを、吸気管圧力と目標
    回転数とに基づいて算出する目標回転数負荷トルク算出
    手段と、 機関の爆発により発生するトルクを算出する発生トルク
    算出手段と、 上記目標回転数負荷トルクと実回転数負荷トルクとの差
    および上記発生トルクに基づいて目標回転数に対する偏
    差トルクを算出する偏差トルク算出手段と、 この偏差トルクに対応する補正空気量を算出する補正空
    気量算出手段と、 この補正空気量に応じて機関の吸入空気量を補正する空
    気量補正手段と、 を備えてなる内燃機関の回転数制御装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関の回転数を検出する回転数検出
    手段と、 内燃機関の吸気管圧力を直接もしくは吸入空気量に基づ
    いて検出する吸気管圧力検出手段と、 機関の各回転数で生じる摩擦損失を、機関回転数の関数
    として定めた摩擦損失記憶手段と、 検出された実回転数に対応する摩擦損失を上記摩擦損失
    記憶手段に基づいて算出する摩擦損失算出手段と、 吸気管圧力が大気圧であるときの機関モータリングトル
    クと所定圧力であるときの機関モータリングトルクとに
    基づき、検出された実回転数に対応する両トルクの差を
    吸気損失特性値として設定する吸気損失特性値設定手段
    と、 検出された吸気管圧力に対応する吸気損失を、上記吸気
    損失特性値と吸気管圧力とから算出する吸気損失算出手
    段と、 実回転数での機関の運転に伴う負荷トルクを、上記摩擦
    損失と吸気損失の和として求める実回転数負荷トルク算
    出手段と、 検出された実回転数と目標回転数との比較に基づいて第
    1の補正空気量を算出する第1補正空気量算出手段と、 実回転数と吸気管圧力とに基づき、そのときに機関が発
    生すべき規範トルクを推定する規範トルク推定手段と、 機関回転数の変化と上記実回転数負荷トルクとから実際
    に機関が発生させたトルクを算出する発生トルク算出手
    段と、 この発生トルクと上記規範トルクとの偏差に基づいて第
    2の補正空気量を算出する第2補正空気量算出手段と、 第1の補正空気量と第2の補正空気量とに応じて機関の
    吸入空気量を補正する空気量補正手段と、 を備えてなる内燃機関の回転数制御装置。
  4. 【請求項4】 上記吸気損失特性値設定手段は、吸気管
    圧力が大気圧であるときの機関モータリングトルクと所
    定圧力であるときの機関モータリングトルクとの差を、
    機関回転数の関数として記憶した記憶手段を有すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関
    の回転数制御装置。
  5. 【請求項5】 上記吸気損失特性値設定手段は、吸気管
    圧力が大気圧であるときの機関モータリングトルクと所
    定圧力であるときの機関モータリングトルクとを、機関
    回転数の関数としてそれぞれ記憶した記憶手段を有し、
    実回転数に対応する各トルク値から差を求めることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の回
    転数制御装置。
JP5082298A 1993-04-09 1993-04-09 内燃機関の回転数制御装置 Pending JPH06294344A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057707A (ja) * 1999-08-10 2001-02-27 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両の発電制御装置
JP2008518152A (ja) * 2004-10-27 2008-05-29 ルノー・エス・アー・エス エンジンのポンピング・トルクを推定する方法
JP2012140897A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Mitsubishi Motors Corp エンジントルク制御装置
CN113281045A (zh) * 2021-05-18 2021-08-20 广州大学 一种轴承套圈摩擦力矩的计算方法以及控制方法

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