JPH05240090A - 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 - Google Patents
内燃機関のアイドル回転速度制御装置Info
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- JPH05240090A JPH05240090A JP4029487A JP2948792A JPH05240090A JP H05240090 A JPH05240090 A JP H05240090A JP 4029487 A JP4029487 A JP 4029487A JP 2948792 A JP2948792 A JP 2948792A JP H05240090 A JPH05240090 A JP H05240090A
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- Japan
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- auxiliary air
- output torque
- engine
- torque
- speed
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/40—Engine management systems
Landscapes
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】アイドル回転速度の制御応答性を高める。
【構成】目標アイドル回転速度NSET に基づいて設定さ
れた基本出力トルクTBASEを(S2)、補機負荷に対応
する補正トルクΔT(S3)で補正する(S4)。そし
て、前記補正された基本出力トルクTBASEと実際の機関
の出力トルクとの差分を前記基本出力トルクTBASEに加
算して必要出力トルクを設定する。ここで、前記必要出
力トルクに目標アイドル回転速度NSET を乗算して得ら
れる総吸入空気量から、スロットル漏れ量QBASEを減算
して、必要補助空気量Qを算出する(S6)。次いで、
前記必要補助空気量Qを補助空気制御弁の駆動信号に変
換して(S7)、かかる駆動信号を出力する(S8)。
れた基本出力トルクTBASEを(S2)、補機負荷に対応
する補正トルクΔT(S3)で補正する(S4)。そし
て、前記補正された基本出力トルクTBASEと実際の機関
の出力トルクとの差分を前記基本出力トルクTBASEに加
算して必要出力トルクを設定する。ここで、前記必要出
力トルクに目標アイドル回転速度NSET を乗算して得ら
れる総吸入空気量から、スロットル漏れ量QBASEを減算
して、必要補助空気量Qを算出する(S6)。次いで、
前記必要補助空気量Qを補助空気制御弁の駆動信号に変
換して(S7)、かかる駆動信号を出力する(S8)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のアイドル回転
速度制御装置に関し、詳しくは、アイドル運転時の吸入
空気量を調整することで、アイドル回転速度を目標速度
に制御する装置の応答性を改善する技術に関する。
速度制御装置に関し、詳しくは、アイドル運転時の吸入
空気量を調整することで、アイドル回転速度を目標速度
に制御する装置の応答性を改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のアイドル回転速度制御装置と
して、スロットル弁をバイパスする補助空気通路に補助
空気制御弁を備え、アイドル運転時にこの補助空気制御
弁の開度を制御することにより、前記補助空気通路を介
して機関に供給される補助空気量を制御してアイドル回
転速度を制御するようにしたものがある(実開平1−1
79148号公報等参照)。
して、スロットル弁をバイパスする補助空気通路に補助
空気制御弁を備え、アイドル運転時にこの補助空気制御
弁の開度を制御することにより、前記補助空気通路を介
して機関に供給される補助空気量を制御してアイドル回
転速度を制御するようにしたものがある(実開平1−1
79148号公報等参照)。
【0003】前記補助空気制御弁は電磁式で、これに与
えられるデューティ(一定周期で与える開弁用駆動パル
ス信号のパルス巾を制御して開度を制御するに際し、周
期に対するパルス巾の時間割合%で表されるもの)に応
じて開度が制御される。そして、前記補助空気制御弁へ
のデューティISCON(%)は、例えば下記の式により
演算している。
えられるデューティ(一定周期で与える開弁用駆動パル
ス信号のパルス巾を制御して開度を制御するに際し、周
期に対するパルス巾の時間割合%で表されるもの)に応
じて開度が制御される。そして、前記補助空気制御弁へ
のデューティISCON(%)は、例えば下記の式により
演算している。
【0004】ISCON=ISCTw+ISCCL ここで、ISCTwは基本制御値で、機関冷却水温度Tw
に基づいてROM上のマップを参照して設定される。I
SCCLはフィードバック補正値で、アイドル回転速度の
フィードバック制御条件にて機関回転速度を目標アイド
ル回転速度と比較し、該比較結果に基づいて実際の回転
速度を目標に近づけるように、例えば比例積分制御を用
いて設定される。
に基づいてROM上のマップを参照して設定される。I
SCCLはフィードバック補正値で、アイドル回転速度の
フィードバック制御条件にて機関回転速度を目標アイド
ル回転速度と比較し、該比較結果に基づいて実際の回転
速度を目標に近づけるように、例えば比例積分制御を用
いて設定される。
【0005】具体的には、目標アイドル回転速度NSET
と実際の機関回転速度Neとを比較し、例えば目標アイ
ドル回転速度よりも低いときには、前記デューティIS
CCLを積分操作量ずつ徐々に増大させ、また、目標と実
回転との偏差に応じた比例操作量に応じて前記デューテ
ィISCCLを増大補正するようにしている。
と実際の機関回転速度Neとを比較し、例えば目標アイ
ドル回転速度よりも低いときには、前記デューティIS
CCLを積分操作量ずつ徐々に増大させ、また、目標と実
回転との偏差に応じた比例操作量に応じて前記デューテ
ィISCCLを増大補正するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のア
イドル回転制御においては、例えば負荷投入などによっ
て回転が低下した場合に、かかる負荷投入に見合った分
だけ補助空気量を増量させるに当たって、最終的に必要
となる補助空気量の増大分が不明であるために、回転速
度の変化を監視しながら比例・積分制御により時間をか
けながら徐々に補助空気量を変化させることによって、
制御の応答性とオーバーシュートの発生抑止とをバラン
スさせていた。
イドル回転制御においては、例えば負荷投入などによっ
て回転が低下した場合に、かかる負荷投入に見合った分
だけ補助空気量を増量させるに当たって、最終的に必要
となる補助空気量の増大分が不明であるために、回転速
度の変化を監視しながら比例・積分制御により時間をか
けながら徐々に補助空気量を変化させることによって、
制御の応答性とオーバーシュートの発生抑止とをバラン
スさせていた。
【0007】即ち、補助空気制御弁に制御信号を与えて
から、実際のその制御結果が回転速度に影響を与えるま
でには、補助空気がマニホールドを介してシリンダに吸
引され、このシリンダに吸引された空気が爆発し、この
爆発圧力により回転角速度が変化し、これによって回転
信号の発生周期が変化してこれが回転速度の変化として
捉えられるというプロセスを介することになり、補助空
気制御弁を制御してもこれが実際の回転変化として検知
されるまでには応答遅れ時間が存在する。
から、実際のその制御結果が回転速度に影響を与えるま
でには、補助空気がマニホールドを介してシリンダに吸
引され、このシリンダに吸引された空気が爆発し、この
爆発圧力により回転角速度が変化し、これによって回転
信号の発生周期が変化してこれが回転速度の変化として
捉えられるというプロセスを介することになり、補助空
気制御弁を制御してもこれが実際の回転変化として検知
されるまでには応答遅れ時間が存在する。
【0008】従って、最終的な要求補助空気量が不明で
ある状態では、比例・積分制御により時間をかけながら
徐々に補助空気量を変化させていって、かかる制御の結
果が実際に回転速度の変化として確認されてから、更
に、次の制御方向を決定して補助空気量を調整するとい
うステップを繰り返すことになり、前記応答遅れ時間よ
りも早いフィードバック応答を設定することはできず、
また、補助空気量の変化割合を大きくするとオーバーシ
ュートが大きくなってしまう。
ある状態では、比例・積分制御により時間をかけながら
徐々に補助空気量を変化させていって、かかる制御の結
果が実際に回転速度の変化として確認されてから、更
に、次の制御方向を決定して補助空気量を調整するとい
うステップを繰り返すことになり、前記応答遅れ時間よ
りも早いフィードバック応答を設定することはできず、
また、補助空気量の変化割合を大きくするとオーバーシ
ュートが大きくなってしまう。
【0009】このように従来のアイドル回転速度制御に
よると、制御の応答性を高めて、例えば負荷投入時にお
けるアンダーシュートの発生を充分に小さく抑えること
が困難であり、前記アンダーシュートが発生してもエン
スト限界の回転速度を下回ることがないように、比較的
高めに目標アイドル回転速度を設定する必要があり、燃
費向上を目的とする目標アイドル回転速度の低下が、前
記アンダーシュートの大きさに制限されて実現が難しい
状態であった。
よると、制御の応答性を高めて、例えば負荷投入時にお
けるアンダーシュートの発生を充分に小さく抑えること
が困難であり、前記アンダーシュートが発生してもエン
スト限界の回転速度を下回ることがないように、比較的
高めに目標アイドル回転速度を設定する必要があり、燃
費向上を目的とする目標アイドル回転速度の低下が、前
記アンダーシュートの大きさに制限されて実現が難しい
状態であった。
【0010】上記のようなフィードバック制御の応答性
を改善する技術として、特開昭63−75334号公報
等に、内燃機関の動的な振舞いを線形にモデル化するこ
とによって、機関の回転速度制御を実行するものがあ
る。具体的には、吸入圧力及び回転速度を用いて構築さ
れた機関の動的な物理モデルを一定クランク角毎のサン
プリングにより離散化して求めた数式モデルに基づい
て、フィードバック制御量を決定するようにしている。
を改善する技術として、特開昭63−75334号公報
等に、内燃機関の動的な振舞いを線形にモデル化するこ
とによって、機関の回転速度制御を実行するものがあ
る。具体的には、吸入圧力及び回転速度を用いて構築さ
れた機関の動的な物理モデルを一定クランク角毎のサン
プリングにより離散化して求めた数式モデルに基づい
て、フィードバック制御量を決定するようにしている。
【0011】しかしながら、かかる方法によると、一定
クランク角毎のサンプリングによって離散化して求めた
モデルを持つので、実際の制御に当たっては複雑な演算
を高速に行なわせるために高速演算が可能なプロセッサ
を必要とするという問題があった。本発明は上記問題点
に鑑みなされたものであり、補助空気量を制御すること
によって目標アイドル回転速度を得る内燃機関のアイド
ル回転速度制御装置において、複雑な演算を伴わずに応
答性を向上できる装置を提供し、以て、目標アイドル回
転速度の低下に寄与させることを目的とする。
クランク角毎のサンプリングによって離散化して求めた
モデルを持つので、実際の制御に当たっては複雑な演算
を高速に行なわせるために高速演算が可能なプロセッサ
を必要とするという問題があった。本発明は上記問題点
に鑑みなされたものであり、補助空気量を制御すること
によって目標アイドル回転速度を得る内燃機関のアイド
ル回転速度制御装置において、複雑な演算を伴わずに応
答性を向上できる装置を提供し、以て、目標アイドル回
転速度の低下に寄与させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関のアイドル回転速度制御装置は、スロットル弁
をバイパスする補助空気通路に補助空気制御弁を備え、
アイドル運転時にこの補助空気制御弁の開度を制御する
ことにより補助空気量を制御してアイドル回転速度を制
御するものであって、図1に示すように構成される。
内燃機関のアイドル回転速度制御装置は、スロットル弁
をバイパスする補助空気通路に補助空気制御弁を備え、
アイドル運転時にこの補助空気制御弁の開度を制御する
ことにより補助空気量を制御してアイドル回転速度を制
御するものであって、図1に示すように構成される。
【0013】図1において、必要出力トルク設定手段
は、目標アイドル回転速度を得るために機関に要求され
る必要出力トルクを設定し、必要補助空気量換算手段
は、前記設定された必要出力トルクを前記目標アイドル
回転速度に基づいて必要補助空気量に相当する値に換算
する。そして、開度制御手段は、必要補助空気量換算手
段で換算された必要補助空気量に相当する値に基づいて
前記補助空気制御弁の開度を制御する。
は、目標アイドル回転速度を得るために機関に要求され
る必要出力トルクを設定し、必要補助空気量換算手段
は、前記設定された必要出力トルクを前記目標アイドル
回転速度に基づいて必要補助空気量に相当する値に換算
する。そして、開度制御手段は、必要補助空気量換算手
段で換算された必要補助空気量に相当する値に基づいて
前記補助空気制御弁の開度を制御する。
【0014】ここで、前記必要出力トルク設定手段が、
機関の出力トルクを検出する出力トルク検出手段と、目
標アイドル回転速度に対応して設定された基本出力トル
クと前記出力トルク検出手段で検出された実際の機関の
出力トルクとに基づいて、前記目標アイドル回転速度を
得るのに必要な出力トルクを設定する実トルクに基づく
必要トルク設定手段と、を含む構成とすることができ
る。
機関の出力トルクを検出する出力トルク検出手段と、目
標アイドル回転速度に対応して設定された基本出力トル
クと前記出力トルク検出手段で検出された実際の機関の
出力トルクとに基づいて、前記目標アイドル回転速度を
得るのに必要な出力トルクを設定する実トルクに基づく
必要トルク設定手段と、を含む構成とすることができ
る。
【0015】
【作用】かかる構成によると、目標アイドル回転速度を
得るために機関に要求される必要出力トルクが設定さ
れ、これを補助空気量に相当する値に換算して補助空気
制御弁を制御するから、前記目標アイドル回転速度を得
るための必要出力トルクを補助空気量の制御によって得
られる。
得るために機関に要求される必要出力トルクが設定さ
れ、これを補助空気量に相当する値に換算して補助空気
制御弁を制御するから、前記目標アイドル回転速度を得
るための必要出力トルクを補助空気量の制御によって得
られる。
【0016】また、前記必要出力トルクは、目標アイド
ル回転速度に対応して設定された基本出力トルクと実際
の機関の出力トルクとに基づいて設定することができ、
これによって、実際の機関の出力トルクを監視しつつ目
標アイドル回転速度に相当する出力トルクに制御され
る。
ル回転速度に対応して設定された基本出力トルクと実際
の機関の出力トルクとに基づいて設定することができ、
これによって、実際の機関の出力トルクを監視しつつ目
標アイドル回転速度に相当する出力トルクに制御され
る。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。本実施例
のシステム構成を示す図2において、エアクリーナ1か
らの空気は、スロットルチャンバ2にて、図示しないア
クセルペダルに連動するスロットル弁3と、このスロッ
トル弁3をバイパスする補助空気通路4に介装した電磁
式の補助空気制御弁5との制御を受けて吸入される。そ
して、吸気マニホールド6のブランチ部にて燃料噴射弁
7から噴射された燃料と混合して、機関8のシリンダ内
に吸入される。
のシステム構成を示す図2において、エアクリーナ1か
らの空気は、スロットルチャンバ2にて、図示しないア
クセルペダルに連動するスロットル弁3と、このスロッ
トル弁3をバイパスする補助空気通路4に介装した電磁
式の補助空気制御弁5との制御を受けて吸入される。そ
して、吸気マニホールド6のブランチ部にて燃料噴射弁
7から噴射された燃料と混合して、機関8のシリンダ内
に吸入される。
【0018】補助空気制御弁5は、コントロールユニッ
ト9からの制御信号(開駆動信号のデューティ比ISC
ON)により開度を制御され、かかる制御のため、コント
ロールユニット9には各種のセンサからの信号が入力さ
れる。前記各種のセンサとしては、クランク角センサ10
が設けられ、所定クランク角毎に出力される基準信号R
EFの周期TREF により機関回転速度Neを算出可能で
ある。また、水温センサ11が設けられ、機関冷却水温度
Twを検出する。この他、スロットル弁3の全閉位置で
ONとなるアイドルスイッチ12、トランスミッションの
ニュートラル位置でONとなるニュートラルスイッチ1
3、車速VSP検出用の車速センサ14が設けられてい
る。
ト9からの制御信号(開駆動信号のデューティ比ISC
ON)により開度を制御され、かかる制御のため、コント
ロールユニット9には各種のセンサからの信号が入力さ
れる。前記各種のセンサとしては、クランク角センサ10
が設けられ、所定クランク角毎に出力される基準信号R
EFの周期TREF により機関回転速度Neを算出可能で
ある。また、水温センサ11が設けられ、機関冷却水温度
Twを検出する。この他、スロットル弁3の全閉位置で
ONとなるアイドルスイッチ12、トランスミッションの
ニュートラル位置でONとなるニュートラルスイッチ1
3、車速VSP検出用の車速センサ14が設けられてい
る。
【0019】更に、機関8の出力トルクTorque を検出
する出力トルク検出手段としてのトルクセンサ15が設け
られている。尚、前記出力トルクTorque は、後述する
ように他の機関パラメータから算出することもできる。
ここにおいて、コントロールユニット9内のマイクロコ
ンピュータは、アイドル回転速度のフィードバック制御
条件が成立しているときに、図3のフローチャートに従
って演算処理し、補助空気制御弁5の開度を制御する。
する出力トルク検出手段としてのトルクセンサ15が設け
られている。尚、前記出力トルクTorque は、後述する
ように他の機関パラメータから算出することもできる。
ここにおいて、コントロールユニット9内のマイクロコ
ンピュータは、アイドル回転速度のフィードバック制御
条件が成立しているときに、図3のフローチャートに従
って演算処理し、補助空気制御弁5の開度を制御する。
【0020】尚、フィードバック制御条件とは、スロッ
トル弁3の全閉位置でONとなるアイドルスイッチ12が
ONでかつトランスミッションのニュートラル位置でO
Nとなるニュートラルスイッチ13がON、又は、アイド
ルスイッチ12がONでかつ車速センサ14により検出され
る車速VSPが所定値(例えば8km/h) 以下であること
を条件とする。また、本実施例における必要出力トルク
設定手段,必要補助空気量換算手段,開度制御手段,実
トルクに基づく必要トルク設定手段としての機能は、前
記図3のフローチャートに示すように、コントロールユ
ニット9がソフトウェア的に備えている。
トル弁3の全閉位置でONとなるアイドルスイッチ12が
ONでかつトランスミッションのニュートラル位置でO
Nとなるニュートラルスイッチ13がON、又は、アイド
ルスイッチ12がONでかつ車速センサ14により検出され
る車速VSPが所定値(例えば8km/h) 以下であること
を条件とする。また、本実施例における必要出力トルク
設定手段,必要補助空気量換算手段,開度制御手段,実
トルクに基づく必要トルク設定手段としての機能は、前
記図3のフローチャートに示すように、コントロールユ
ニット9がソフトウェア的に備えている。
【0021】図3のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
冷却水温度Twに応じて予め目標アイドル回転速度N
SET を記憶したマップを水温センサ11の検出値に基づい
て参照し、現在の冷却水温度Twに対応する目標アイド
ル回転速度NSET を求める。次のステップ2では、予め
目標アイドル回転速度NSET と冷却水温度Twに応じて
基本出力トルクTBASEを記憶したマップから、ステップ
1で設定した目標アイドル回転速度NSET と、水温セン
サ11の検出値とに対応する基本出力トルクT BASEを検索
して求める。
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
冷却水温度Twに応じて予め目標アイドル回転速度N
SET を記憶したマップを水温センサ11の検出値に基づい
て参照し、現在の冷却水温度Twに対応する目標アイド
ル回転速度NSET を求める。次のステップ2では、予め
目標アイドル回転速度NSET と冷却水温度Twに応じて
基本出力トルクTBASEを記憶したマップから、ステップ
1で設定した目標アイドル回転速度NSET と、水温セン
サ11の検出値とに対応する基本出力トルクT BASEを検索
して求める。
【0022】前記基本出力トルクTBASEは、目標アイド
ル回転速度NSET を得るのに必要な理想的な機関出力ト
ルクであり、理想状態ではこの基本出力トルクTBASEを
発生させることで、実際のアイドル回転速度が目標アイ
ドル回転速度NSET に略一致するような値である。次の
ステップ3では、エアコン用のコンプレッサやパワース
テアリング用オイルポンプ、更には、トルクコンバータ
式A/Tにおけるニュートラルから走行レンジへのシフ
ト、オルタネータなどの機関補機負荷の投入に応じて前
記基本出力トルクTBASEを増大補正するための補機負荷
補正分ΔTを設定する。
ル回転速度NSET を得るのに必要な理想的な機関出力ト
ルクであり、理想状態ではこの基本出力トルクTBASEを
発生させることで、実際のアイドル回転速度が目標アイ
ドル回転速度NSET に略一致するような値である。次の
ステップ3では、エアコン用のコンプレッサやパワース
テアリング用オイルポンプ、更には、トルクコンバータ
式A/Tにおけるニュートラルから走行レンジへのシフ
ト、オルタネータなどの機関補機負荷の投入に応じて前
記基本出力トルクTBASEを増大補正するための補機負荷
補正分ΔTを設定する。
【0023】そして、ステップ4では、前記ステップ3
で設定した基本出力トルクTBASEに前記補機負荷補正分
ΔTを加算して、該加算結果を最終的に基本出力トルク
T BASEとして設定する。従って、ステップ4で設定され
る基本出力トルクTBASEは、補機負荷を含めて目標アイ
ドル回転速度NSET を得るために必要な機関出力トルク
となる。
で設定した基本出力トルクTBASEに前記補機負荷補正分
ΔTを加算して、該加算結果を最終的に基本出力トルク
T BASEとして設定する。従って、ステップ4で設定され
る基本出力トルクTBASEは、補機負荷を含めて目標アイ
ドル回転速度NSET を得るために必要な機関出力トルク
となる。
【0024】次のステップ5では、トルクセンサ15によ
って機関8の出力トルクTorque の検出を行なう。実際
の機関出力トルクTorque が検出されると、次のステッ
プ6では、下記の式に従って、目標アイドル回転速度N
SET を得るために必要な補助空気量Qを求める。
って機関8の出力トルクTorque の検出を行なう。実際
の機関出力トルクTorque が検出されると、次のステッ
プ6では、下記の式に従って、目標アイドル回転速度N
SET を得るために必要な補助空気量Qを求める。
【0025】 Q=NSET ×(2×TBASE−Torque )−QBASE・・・・(1) ここで、QBASEは、アイドル運転状態において、補助空
気制御弁5以外の別通路即ちスロットル弁3等を通過し
て機関吸入される漏れ空気量である。前記補助空気量Q
を算出するための(1)式は、以下の2式から導出され
たものである。
気制御弁5以外の別通路即ちスロットル弁3等を通過し
て機関吸入される漏れ空気量である。前記補助空気量Q
を算出するための(1)式は、以下の2式から導出され
たものである。
【0026】 Ttar =TBASE+(TBASE−Torque )・・・・(2) Q=NSET ×Ttar −QBASE・・・・(3) 即ち、回転速度Neと機関出力トルクとから機関の吸入
空気量を換算することができる(Q←Ne×出力トル
ク)が、この吸入空気量は、補助空気制御弁5で制御さ
れる補助空気量の他、スロットル弁3等の漏れ分を含む
機関の総吸入空気量であるから、機関の総吸入空気量か
ら漏れ空気量QBASEを減算した値が、補助空気量に相当
する。また、前記補助空気量は、目標アイドル回転速度
NSET を得るためのものであるから、この目標アイドル
回転速度NSET を維持するために必要な出力トルクT
tar (機関燃焼による発生トルクとフリクショントルク
分(ポンピングロス分)を合算した実必要トルク)が設
定できれば、目標アイドル回転速度NSET に相当する補
助空気量Qを設定できることになる。
空気量を換算することができる(Q←Ne×出力トル
ク)が、この吸入空気量は、補助空気制御弁5で制御さ
れる補助空気量の他、スロットル弁3等の漏れ分を含む
機関の総吸入空気量であるから、機関の総吸入空気量か
ら漏れ空気量QBASEを減算した値が、補助空気量に相当
する。また、前記補助空気量は、目標アイドル回転速度
NSET を得るためのものであるから、この目標アイドル
回転速度NSET を維持するために必要な出力トルクT
tar (機関燃焼による発生トルクとフリクショントルク
分(ポンピングロス分)を合算した実必要トルク)が設
定できれば、目標アイドル回転速度NSET に相当する補
助空気量Qを設定できることになる。
【0027】そこで、理想状態において目標アイドル回
転速度NSET を維持するのに必要な基本出力トルクT
BASEを求めておき、基本的にはこの基本出力トルクT
BASEが得られるように補助空気量Qを設定することで、
実際に前記基本出力トルクが発生して目標アイドル回転
速度NSET に制御できるようにしておく。ここで、基本
出力トルクTBASEと実際の機関出力トルクTorque との
偏差を求めて、これをフィードバック補正分として前記
基本出力トルクTBASEに加算することで、機関ばらつき
による影響を回避できるようにしてある。例えば基本出
力トルクTBASEに基づいて補助空気量Qを制御しても、
実際には、目標アイドル回転速度NSET を維持できる基
本出力トルクTBASEが得られない場合、基本出力トルク
TBASEを増大補正してその分補助空気量を増大させるこ
とによって、目標アイドル回転速度NSET が得られるよ
うにする。
転速度NSET を維持するのに必要な基本出力トルクT
BASEを求めておき、基本的にはこの基本出力トルクT
BASEが得られるように補助空気量Qを設定することで、
実際に前記基本出力トルクが発生して目標アイドル回転
速度NSET に制御できるようにしておく。ここで、基本
出力トルクTBASEと実際の機関出力トルクTorque との
偏差を求めて、これをフィードバック補正分として前記
基本出力トルクTBASEに加算することで、機関ばらつき
による影響を回避できるようにしてある。例えば基本出
力トルクTBASEに基づいて補助空気量Qを制御しても、
実際には、目標アイドル回転速度NSET を維持できる基
本出力トルクTBASEが得られない場合、基本出力トルク
TBASEを増大補正してその分補助空気量を増大させるこ
とによって、目標アイドル回転速度NSET が得られるよ
うにする。
【0028】次のステップ7では、ステップ6で求めら
れた必要補助空気量Qに相当する開度に補助空気制御弁
5を制御すべく、予め要求される補助空気量Qに対応し
てデューティ(%)を記憶してあるマップを参照し、現
状で要求される補助空気量Qに対応するデューティ比を
検索して求める。そして、ステップ8では、このデュー
ティ比の駆動信号ISCONを補助空気制御弁5に出力し
て、実際に補助空気制御弁5を介してステップ6で設定
された補助空気量が得られるようにする。
れた必要補助空気量Qに相当する開度に補助空気制御弁
5を制御すべく、予め要求される補助空気量Qに対応し
てデューティ(%)を記憶してあるマップを参照し、現
状で要求される補助空気量Qに対応するデューティ比を
検索して求める。そして、ステップ8では、このデュー
ティ比の駆動信号ISCONを補助空気制御弁5に出力し
て、実際に補助空気制御弁5を介してステップ6で設定
された補助空気量が得られるようにする。
【0029】かかる構成によると、負荷投入などによっ
て機関の出力トルク(回転速度)が低下すると、その低
下分を補償し得るだけの必要出力トルクが設定され、該
必要出力トルクに見合った補助空気量が得られるように
補助空気制御弁5を制御するから、たとえオン・オフ的
な負荷の投入があっても、この負荷分に対応する補助空
気量の増減を直ちに行なわせることができる。従って、
フィードバック制御の応答を高めることができ、以て、
アイドル回転速度のアンダーシュートを小さくできるか
ら、目標アイドル回転速度を低下させても、エンストの
発生を回避し得る。また、上記のように複雑な演算を必
要とするものではないから、高性能なプロセッサを必要
とせず、一般的なプロセッサによる処理が可能である。
て機関の出力トルク(回転速度)が低下すると、その低
下分を補償し得るだけの必要出力トルクが設定され、該
必要出力トルクに見合った補助空気量が得られるように
補助空気制御弁5を制御するから、たとえオン・オフ的
な負荷の投入があっても、この負荷分に対応する補助空
気量の増減を直ちに行なわせることができる。従って、
フィードバック制御の応答を高めることができ、以て、
アイドル回転速度のアンダーシュートを小さくできるか
ら、目標アイドル回転速度を低下させても、エンストの
発生を回避し得る。また、上記のように複雑な演算を必
要とするものではないから、高性能なプロセッサを必要
とせず、一般的なプロセッサによる処理が可能である。
【0030】ところで、上記実施例では、トルクセンサ
15を用いて機関の出力トルクを検出させるようにした
が、シリンダ内の燃焼圧力を検出する筒内圧センサ(図
示省略)を設け、図4のフローチャートに示すように、
これによって検出される燃焼圧に基づいて実際の機関出
力トルクを検出させることもできる。図4のフローチャ
ートにおいて、ステップ21では、筒内圧センサで検出さ
れる筒内圧を所定の積分クランク角範囲で積分すること
で図示平均有効圧Piに相当する値を求め、次のステッ
プ22では、この図示平均有効圧Piと定数kφ,k1と
に基づいて、実際の出力トルクTorque をTorque =k
φ×Pi−k1として演算する。従って、この場合の出
力トルク検出手段は、前記筒内圧センサとコントロール
ユニット9のソフトウェア機能とによって実現される。
15を用いて機関の出力トルクを検出させるようにした
が、シリンダ内の燃焼圧力を検出する筒内圧センサ(図
示省略)を設け、図4のフローチャートに示すように、
これによって検出される燃焼圧に基づいて実際の機関出
力トルクを検出させることもできる。図4のフローチャ
ートにおいて、ステップ21では、筒内圧センサで検出さ
れる筒内圧を所定の積分クランク角範囲で積分すること
で図示平均有効圧Piに相当する値を求め、次のステッ
プ22では、この図示平均有効圧Piと定数kφ,k1と
に基づいて、実際の出力トルクTorque をTorque =k
φ×Pi−k1として演算する。従って、この場合の出
力トルク検出手段は、前記筒内圧センサとコントロール
ユニット9のソフトウェア機能とによって実現される。
【0031】そして、この出力トルクTorque =kφ×
Pi−k1を、前記トルクセンサ15による検出結果に代
えて用いるようにすれば良い。また、前記実施例では、
目標アイドル回転速度NSET 相当の機関出力トルクが実
際に発生するように補助空気量Qをフィードバック制御
させたが、基本出力トルクTBASEに基づいて制御させる
ときに、回転変動を抑止するのに必要な補正出力トルク
を求め、これによって前記基本出力トルクTBASEを補正
することで、目標アイドル回転速度付近に安定させる構
成としても良い。
Pi−k1を、前記トルクセンサ15による検出結果に代
えて用いるようにすれば良い。また、前記実施例では、
目標アイドル回転速度NSET 相当の機関出力トルクが実
際に発生するように補助空気量Qをフィードバック制御
させたが、基本出力トルクTBASEに基づいて制御させる
ときに、回転変動を抑止するのに必要な補正出力トルク
を求め、これによって前記基本出力トルクTBASEを補正
することで、目標アイドル回転速度付近に安定させる構
成としても良い。
【0032】即ち、機関回転速度Neの変動に基づいて
演算される機関出力トルクから、機関回転を一定回転に
保つのに過不足な実際の機関出力トルクを求め、これに
よって前記基本出力トルクTBASEを補正することで、目
標アイドル回転速度NSET を安定的に得られる必要出力
トルクを算出するようにするものである。機関回転速度
Neの変動に基づく機関出力トルクの演算は図5のフロ
ーチャートに従って行なわれる。
演算される機関出力トルクから、機関回転を一定回転に
保つのに過不足な実際の機関出力トルクを求め、これに
よって前記基本出力トルクTBASEを補正することで、目
標アイドル回転速度NSET を安定的に得られる必要出力
トルクを算出するようにするものである。機関回転速度
Neの変動に基づく機関出力トルクの演算は図5のフロ
ーチャートに従って行なわれる。
【0033】図5のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ21では、クランク角センサ10から出力される基準
信号REFの周期TREF として検出される機関回転速度
Neのサンプリングを行い、次のステップ22では、最新
にサンプリングされた機関回転速度Neと前回のサンプ
リングタイミングにおける機関回転速度Ne-1との偏差
に所定定数kを乗算した値を、機関回転を一定回転に保
つのに過不足な出力トルク分に相当する機関出力トルク
Torque ←k(Ne−Ne-1)とする。
テップ21では、クランク角センサ10から出力される基準
信号REFの周期TREF として検出される機関回転速度
Neのサンプリングを行い、次のステップ22では、最新
にサンプリングされた機関回転速度Neと前回のサンプ
リングタイミングにおける機関回転速度Ne-1との偏差
に所定定数kを乗算した値を、機関回転を一定回転に保
つのに過不足な出力トルク分に相当する機関出力トルク
Torque ←k(Ne−Ne-1)とする。
【0034】ステップ23では、次の実行時における回転
速度変動の演算のために、最新にサンプリングされた機
関回転速度Neを前回値としてNe-1にセットする。か
かる図5のフローチャートに示す演算を前記図3のフロ
ーチャートにおけるステップ5で行なわせ、ステップ6
における補助空気量Qの演算を以下のように変更する。
従って、この場合の出力トルク検出手段は、クランク角
センサ10とコントロールユニット9のソフトウェア機能
とによって実現される。
速度変動の演算のために、最新にサンプリングされた機
関回転速度Neを前回値としてNe-1にセットする。か
かる図5のフローチャートに示す演算を前記図3のフロ
ーチャートにおけるステップ5で行なわせ、ステップ6
における補助空気量Qの演算を以下のように変更する。
従って、この場合の出力トルク検出手段は、クランク角
センサ10とコントロールユニット9のソフトウェア機能
とによって実現される。
【0035】例えば負荷の増大変化により回転降下が発
生したときに、目標アイドル回転速度を維持させるため
に増大させるべき出力トルクは、不足分としてマイナス
値として演算される前記機関出力トルクTorque ←k
(Ne−Ne-1)であるから、前記ステップ6における
演算式をQ←NSET {TBASE−k(Ne−Ne-1)}−
QBASEと置き換えることで、回転変動を抑止する方向に
補助空気量Q(出力トルク)を制御することができる。
生したときに、目標アイドル回転速度を維持させるため
に増大させるべき出力トルクは、不足分としてマイナス
値として演算される前記機関出力トルクTorque ←k
(Ne−Ne-1)であるから、前記ステップ6における
演算式をQ←NSET {TBASE−k(Ne−Ne-1)}−
QBASEと置き換えることで、回転変動を抑止する方向に
補助空気量Q(出力トルク)を制御することができる。
【0036】従って、前記基本出力トルクTBASEで略目
標アイドル回転速度NSET が得られるとすれば、負荷変
動などの外乱による回転変動を抑止する方向に補助空気
量を制御して、目標アイドル回転速度NSET 付近に安定
させることができ、然も、出力トルクの変化分に見合っ
た補助空気量を増減するから、高い応答性によって回転
速度の変動を最小限に抑止できる。
標アイドル回転速度NSET が得られるとすれば、負荷変
動などの外乱による回転変動を抑止する方向に補助空気
量を制御して、目標アイドル回転速度NSET 付近に安定
させることができ、然も、出力トルクの変化分に見合っ
た補助空気量を増減するから、高い応答性によって回転
速度の変動を最小限に抑止できる。
【0037】ところで、上記の実施例では、基本的に基
本出力トルクTBASEに応じて略目標アイドル回転速度N
SET が得られるという前提に基づいて補助空気量Qを制
御し、実際の機関回転速度Neと目標アイドル回転速度
NSET とを比較することは行なわなかったが、図6のフ
ローチャートに示すようにして、実際の機関回転速度N
eと目標アイドル回転速度NSET とを比較しつつ機関の
必要出力トルクを設定すれば、より高精度に目標アイド
ル回転速度NSET が得られる。
本出力トルクTBASEに応じて略目標アイドル回転速度N
SET が得られるという前提に基づいて補助空気量Qを制
御し、実際の機関回転速度Neと目標アイドル回転速度
NSET とを比較することは行なわなかったが、図6のフ
ローチャートに示すようにして、実際の機関回転速度N
eと目標アイドル回転速度NSET とを比較しつつ機関の
必要出力トルクを設定すれば、より高精度に目標アイド
ル回転速度NSET が得られる。
【0038】図6のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ31で冷却水温度Twに基づいて目標アイドル回転
速度NSET を設定し、次のステップ32ではクランク角セ
ンサ10からの出力信号に基づいて実際の機関回転速度N
eを検出させる。そして、ステップ33では、必要出力ト
ルクTorque をTorque =GAIN(NSET/Ne−1)と
して演算し、ステップ34では、この必要出力トルクに対
応する補助空気量Qを、Q←NSET ×{GAIN(NSET /
Ne−1)}−QBASEとして演算する。前記GAINは、実
際の回転速度Neを目標アイドル回転速度NSET に一致
させるために必要となる要求出力トルクを導出するため
の変換係数である。
テップ31で冷却水温度Twに基づいて目標アイドル回転
速度NSET を設定し、次のステップ32ではクランク角セ
ンサ10からの出力信号に基づいて実際の機関回転速度N
eを検出させる。そして、ステップ33では、必要出力ト
ルクTorque をTorque =GAIN(NSET/Ne−1)と
して演算し、ステップ34では、この必要出力トルクに対
応する補助空気量Qを、Q←NSET ×{GAIN(NSET /
Ne−1)}−QBASEとして演算する。前記GAINは、実
際の回転速度Neを目標アイドル回転速度NSET に一致
させるために必要となる要求出力トルクを導出するため
の変換係数である。
【0039】補助空気量Qが算出されると、前記実施例
と同様にこれを補助空気制御弁5の制御信号に相当する
デューティDUTYに換算し(ステップ35)、該デュー
ティの駆動信号ISCONを補助空気制御弁5に出力して
(ステップ36)、前記デューティ相当の開度に補助空気
制御弁5を制御する。上記実施例では、実際の機関回転
速度Neが目標アイドル回転速度NSET と異なるとき
に、回転速度の偏差分に見合った要求トルクを設定し、
目標アイドル回転速度NSET へ近づく方向に前記要求ト
ルクに対応する量の補助空気量を制御することになる。
従って、実際の機関回転速度Neと目標アイドル回転速
度NSETとが異なるときに、かかる偏差を解消し得る補
助空気量を設定して制御でき、負荷投入などによる回転
の変動を応答性良く補正できる。
と同様にこれを補助空気制御弁5の制御信号に相当する
デューティDUTYに換算し(ステップ35)、該デュー
ティの駆動信号ISCONを補助空気制御弁5に出力して
(ステップ36)、前記デューティ相当の開度に補助空気
制御弁5を制御する。上記実施例では、実際の機関回転
速度Neが目標アイドル回転速度NSET と異なるとき
に、回転速度の偏差分に見合った要求トルクを設定し、
目標アイドル回転速度NSET へ近づく方向に前記要求ト
ルクに対応する量の補助空気量を制御することになる。
従って、実際の機関回転速度Neと目標アイドル回転速
度NSETとが異なるときに、かかる偏差を解消し得る補
助空気量を設定して制御でき、負荷投入などによる回転
の変動を応答性良く補正できる。
【0040】ここで、前記必要出力トルクGAIN(NSET
/Ne−1)について詳細に説明する。出力トルクTが
T=K×Q/N(Kは定数,Qは吸入空気量)であると
仮定し、吸入空気量Qが同じで出力トルクTが異なる2
つの状態を想定し、それぞれの状態における出力トルク
T,回転Nの関係を、Tm=K×Q/Nm,Te=K×
Q/Neと仮定する。
/Ne−1)について詳細に説明する。出力トルクTが
T=K×Q/N(Kは定数,Qは吸入空気量)であると
仮定し、吸入空気量Qが同じで出力トルクTが異なる2
つの状態を想定し、それぞれの状態における出力トルク
T,回転Nの関係を、Tm=K×Q/Nm,Te=K×
Q/Neと仮定する。
【0041】ここで、Qは一定と考えるから、Tm・N
m=Te・Neとなり、Te=Nm/Ne・Tmとな
る。従って、吸入空気量Qが一定の状態で回転速度がN
mからNeへ変化したときの出力トルク変化分は、Tm
−Te=Tm(1−Nm/Ne)として算出される。例
えば回転降下が発生したときには、機関の出力トルクは
上昇し、Tm<Teとなり、このトルクを保持したまま
元の回転速度Nmまで回転速度を上昇させるには、−T
m(1−Nm/Ne)=Tm(Nm/Ne−1)のトル
クに相当する空気量を増大させれば良い。
m=Te・Neとなり、Te=Nm/Ne・Tmとな
る。従って、吸入空気量Qが一定の状態で回転速度がN
mからNeへ変化したときの出力トルク変化分は、Tm
−Te=Tm(1−Nm/Ne)として算出される。例
えば回転降下が発生したときには、機関の出力トルクは
上昇し、Tm<Teとなり、このトルクを保持したまま
元の回転速度Nmまで回転速度を上昇させるには、−T
m(1−Nm/Ne)=Tm(Nm/Ne−1)のトル
クに相当する空気量を増大させれば良い。
【0042】従って、前記Nmを目標アイドル回転速度
NSET と見做せば、実際の機関回転速度Neの低下を補
うには、(Nm/Ne−1)に比例するトルクを必要出
力トルクとして設定すれば良いことになり、前記Torqu
e =GAIN(NSET /Ne−1)が目標回転を維持するの
に要求されるトルクとなる。尚、目標アイドル回転速度
NSET に実際の機関回転速度Neが一致した場合には、
GAIN(NSET /Ne−1)がゼロとして算出されるの
で、それまでの補助空気量を維持させるようにすれば良
い。例えば、運転開始時に補助空気制御弁5を目標アイ
ドル回転速度NSET (水温)に応じた初期値に制御し、
回転速度が目標と異なって低いときには、その分が前記
GAIN(NSET /Ne−1)によって増大補正分として算
出され、該増大補正によって目標アイドル回転速度N
SET が得られたらそのときの補助空気量(補助空気制御
弁5の開度)が維持されるようにすれば良い。
NSET と見做せば、実際の機関回転速度Neの低下を補
うには、(Nm/Ne−1)に比例するトルクを必要出
力トルクとして設定すれば良いことになり、前記Torqu
e =GAIN(NSET /Ne−1)が目標回転を維持するの
に要求されるトルクとなる。尚、目標アイドル回転速度
NSET に実際の機関回転速度Neが一致した場合には、
GAIN(NSET /Ne−1)がゼロとして算出されるの
で、それまでの補助空気量を維持させるようにすれば良
い。例えば、運転開始時に補助空気制御弁5を目標アイ
ドル回転速度NSET (水温)に応じた初期値に制御し、
回転速度が目標と異なって低いときには、その分が前記
GAIN(NSET /Ne−1)によって増大補正分として算
出され、該増大補正によって目標アイドル回転速度N
SET が得られたらそのときの補助空気量(補助空気制御
弁5の開度)が維持されるようにすれば良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、目
標アイドル回転速度を得るために必要となる出力トルク
を設定し、これを補助空気量に換算して補助空気制御弁
を制御するように構成したので、アイドル回転速度のフ
ィードバック応答性を高めてアイドル運転時における回
転速度のアンダーシュートを小さくでき、以て、目標ア
イドル回転速度を低下させることが可能となる。然も、
上記の応答性の向上効果を得るに当たって、複雑な演算
を必要としないため、高価なプロセッサを用いる必要が
なく、コスト高になることを回避できるという効果があ
る。
標アイドル回転速度を得るために必要となる出力トルク
を設定し、これを補助空気量に換算して補助空気制御弁
を制御するように構成したので、アイドル回転速度のフ
ィードバック応答性を高めてアイドル運転時における回
転速度のアンダーシュートを小さくでき、以て、目標ア
イドル回転速度を低下させることが可能となる。然も、
上記の応答性の向上効果を得るに当たって、複雑な演算
を必要としないため、高価なプロセッサを用いる必要が
なく、コスト高になることを回避できるという効果があ
る。
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】アイドル回転制御の実施例を示すフローチャー
ト。
ト。
【図4】筒内圧センサを用いた出力トルクの検出を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図5】機関回転速度の変動に基づく出力トルクの検出
を示すフローチャート。
を示すフローチャート。
【図6】目標アイドル回転速度と実際の機関回転速度と
の比に基づいて必要トルクを設定するアイドル制御を示
すフローチャート。
の比に基づいて必要トルクを設定するアイドル制御を示
すフローチャート。
3 スロットル弁 4 補助空気通路 5 補助空気制御弁 8 機関 9 コントロールユニット 10 クランク角センサ 11 水温センサ 12 アイドルスイッチ 13 ニュートラルスイッチ 14 車速センサ 15 トルクセンサ
Claims (2)
- 【請求項1】スロットル弁をバイパスする補助空気通路
に補助空気制御弁を備え、アイドル運転時にこの補助空
気制御弁の開度を制御することにより補助空気量を制御
してアイドル回転速度を制御する内燃機関のアイドル回
転速度制御装置において、 目標アイドル回転速度を得るために機関に要求される必
要出力トルクを設定する必要出力トルク設定手段と、 該必要出力トルク設定手段で設定された必要出力トルク
を前記目標アイドル回転速度に基づいて必要補助空気量
に相当する値に換算する必要補助空気量換算手段と、 該必要補助空気量換算手段で換算された必要補助空気量
に相当する値に基づいて前記補助空気制御弁の開度を制
御する開度制御手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関のアイド
ル回転速度制御装置。 - 【請求項2】前記必要出力トルク設定手段が、 機関の出力トルクを検出する出力トルク検出手段と、 目標アイドル回転速度に対応して設定された基本出力ト
ルクと前記出力トルク検出手段で検出された実際の機関
の出力トルクとに基づいて、前記目標アイドル回転速度
を得るのに必要な出力トルクを設定する実トルクに基づ
く必要トルク設定手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の内
燃機関のアイドル回転速度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4029487A JP2917186B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4029487A JP2917186B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05240090A true JPH05240090A (ja) | 1993-09-17 |
JP2917186B2 JP2917186B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=12277437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4029487A Expired - Fee Related JP2917186B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2917186B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5445124A (en) * | 1993-03-18 | 1995-08-29 | Unisia Jecs Corporation | Method and apparatus for controlling the idle speed of an internal combustion engine |
JP2008038873A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-21 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
JP2015196477A (ja) * | 2014-04-02 | 2015-11-09 | トヨタ自動車株式会社 | アイドル学習制御装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03237237A (ja) * | 1990-02-14 | 1991-10-23 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の出力制御装置 |
-
1992
- 1992-02-17 JP JP4029487A patent/JP2917186B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03237237A (ja) * | 1990-02-14 | 1991-10-23 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の出力制御装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5445124A (en) * | 1993-03-18 | 1995-08-29 | Unisia Jecs Corporation | Method and apparatus for controlling the idle speed of an internal combustion engine |
JP2008038873A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-21 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
JP2015196477A (ja) * | 2014-04-02 | 2015-11-09 | トヨタ自動車株式会社 | アイドル学習制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2917186B2 (ja) | 1999-07-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |