JPH0629424B2 - 強誘電性カイラルスメクチツク液晶組成物およびこれを含む液晶素子 - Google Patents

強誘電性カイラルスメクチツク液晶組成物およびこれを含む液晶素子

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JPH0629424B2
JPH0629424B2 JP63132152A JP13215288A JPH0629424B2 JP H0629424 B2 JPH0629424 B2 JP H0629424B2 JP 63132152 A JP63132152 A JP 63132152A JP 13215288 A JP13215288 A JP 13215288A JP H0629424 B2 JPH0629424 B2 JP H0629424B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は液晶表示素子や液晶−光シヤツター等に利用さ
れる液晶素子に用いる液晶組成物に関し、更に詳しく
は、電界に対する応答性が改善された新規な液晶組成物
に関するものである。
[背景技術] 従来より、液晶は電気光学素子として種々の分野で応用
されている。現在実用化されている液晶素子はほとんど
が、例えばM.SchadtとW.Helfrich著“Applied Physics
Letters"Vo.18、No.4(1971.2.15)、P.127〜128の“Volt
age−Spendent Optical Activity of a Twisted Nemati
c Liquid Crystal"に示されたTN(twisted nematic)型
の液晶を用いたものである。
これらは、液晶の誘電的配列効果に基づいており、液晶
分子の誘電異方性のために平均分子軸方向が、加えられ
た電場により動定の方向を向く効果を利用している。こ
れらの素子の光学的な応答速度の限界はミリ秒であると
いわれ、多くの応用のためには遅すぎる。一方、大型平
面デイスプレイへの応用では、価格、生産性などを考え
合せると単純マトリクス方式による駆動が最も有力であ
る。単純マトリクス方式においては、走査電極群と信号
電極群をマトリクス状に構成した電極構成が採用され、
その駆動のためには、走査電極群に順次周期的にアドレ
ス信号を選択印加し、信号電極群には所定の情報信号を
アドレス信号と同期させて並列的に選択印加する時分割
駆動方式が採用される。
しかしこのような駆動方式の素子に前述したTN型の液
晶を採用すると走査電極が選択され、信号電極が選択さ
れない領域、或いは走査電極が選択されず、信号電極が
選択される領域(所謂“半選択点”)にも有限に電界が
かかってしまう。選択的にかかる電圧と、半選択的にか
かる電圧の差が充分に大きく、液晶分子を電界に垂直に
配列させるのに要する電圧閾値がこの中間の電圧値に設
定されるならば、表示素子は正常に動作するわけである
が、走査線数(N)を増やして行った場合、画面全体
(1フレーム)を走査する間に一つの選択点に有効な電
界がかかっている時間(duty)が1/Nの割合で減少して
しまう。このために、くり返し走査を行った場合の選択
点と非選択点にかかる実効値としての電圧差は、走査線
数が増えれば増える程小さくなり、結果的には画像コン
トラストの低下やクロストークが避け難い欠点となって
いる。このような現象は、双安定性を有さない液晶(電
極面に対し、液晶分子が水平に配向しているのが安定状
態であり、電界が有効に印加されている間のみ垂直に配
向する)を時間的蓄積効果を利用して駆動する(即ち、
繰り返し走査する)ときに生ずる本質的には避け難い問
題点である。この点を改良するために、電圧平均化法、
2周波駆動法や多重マトリクス法等が既に提案されてい
るが、いずれの方法でも不充分であり、表示素子の大画
面化や高密度化は、走査線数が充分に増やせないことに
よって頭打ちになっているのが現状である。
このような従来型の液晶素子の欠点を改善するものとし
て、双安定性を有する液晶素子の使用がClarkおよびLag
erwallにより提案されている(特開昭56−107216号公
報、米国特許第4367924号明細書等)。双安定性液晶と
しては一般に、カイラルスメクチツクC相(SmC*)又は
H相(SmH*)を有する強誘電性液晶が用いられる。この
強誘電性液晶は電界に対して第1の光学的安定状態と第
2の光学的安定状態からなる双安定状態を有し、従って
前述のTN型の液晶で用いられた光学変調素子とは異な
り、例えば一方の電界ベクトルに対して第1の光学的安
定状態に液晶が配向し、他方の電界ベクトルに対しては
第2の光学的安定状態に液晶が配向される。また、この
型の液晶は、加えられる電界に応答して、上記2つの安
定状態のいずれかを取り、且つ電界の印加のないときは
その状態を維持する性質(双安定性)を有する。
以上のような双安定性を有する特徴に加えて、強誘電液
晶は高速応答性であるという優れた特徴を持つ。それは
強誘電液晶の持つ自発分極と印加電場が直接作用して配
向状態の転移を誘起するためであり、誘電率異方性と電
場の作用による応答速度より3〜4オーダー速い。
このように強誘電液晶はきわめて優れた特性を潜在的に
有しており、このような性質を利用することにより、上
述した従来のTN型素子の問題点の多くに対して、かな
り本質的な改善が得られる。特に、高速光学光シヤツタ
ーや、高密度、大画面デイスプレイへの応用が期待され
る。このため強誘電性を持つ液晶材料に関しては広く研
究がなされているが、現在までに開発された強誘電性液
晶材料は、低温作動特性、高速応答性等を含めて液晶素
子に用いる十分な特性を備えているとは云い難い。
応答時間τと自発分極の大きさPsおよび粘度ηの間には の関係が存在する。したがって応答速度を速くするに
は、 (ア) 自発分極の大きさPsを大きくする (イ) 粘度ηを小さくする (ウ) 印加電圧Eを高くする 方法がある。しかし印加電圧は、IC等で駆動するため上
限があり、出来るだけ低い方が望ましい。よって、実際
には粘度ηを小さくするか、自発分極の大きさPsの値を
大きくする必要がある。
一般的に自発分極の大きい強誘電性カイラルスメクチツ
ク液晶化合物においては、自発分極のもたらすセルの内
部電界も大きく、双安定状態をとり得る素子構成への制
約が多くなる傾向にある。又、いたずらに自発分極を大
きくしても、それにつれて粘度も大きくなる傾向にあ
り、結果的には応答速度はあまり速くならないことが考
えられる。
また、実際のデイスプレイとしての使用温度範囲が例え
ば5〜40℃程度とした場合、応答速度の変化が一般に20
倍程もあり、駆動電圧及び周波数による調節の限界を越
えているのが現状である。
以上述べたように、強誘電性液晶素子を実用化するため
には、粘度が低く高速応答性を有し、かつ応答速度の温
度依存性の小さな強誘電性カイラルスメクチツク液晶組
成物が要求される。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、強誘電性液晶素子を実用できるように、応答
速度が速く、しかもその応答速度の温度依存性が軽減さ
れたカイラルスメクチツク液晶組成物および該液晶組成
物を使用する液晶素子を提供することにある。
[問題を解決するための手段] 本発明は、下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
し、R2′はアルコキシ基を有していても良い炭素数1〜
16のアルキル基,アルコキシ基,アルコキシカルボニル
基,アシルオキシ基,アルコキシカルボニルオキシ基を
示す。)で表される液晶性化合物の少なくとも1種を含
有する強誘電性カイラルスメクチツク液晶組成物ならび
に該液晶組成物を一対の電極基板間に配置してなる液晶
素子を提供するものである。
また、本発明は下記の一般式(1)および(3) (上記一般式中R1は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
R2はアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原
子又は塩素原子を有していても良い炭素数1〜16のアル
キル基,アルコキシ基、アルコキシカルボニル基,アシ
ルオキシ基,アルコキシカルボニルオキシ基を示す。
又、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。) (式中、R3は炭素原子数1〜16のアルキル基、R4はアル
コキシ基を有していてもよい炭素原子数1〜16のアルキ
ル基,アルコキシ基,アルコキシカルボニル基,アシル
オキシ基,アルコキシカルボニルオキシ基のいずれかを
示し、また、 はフッ素原子又はシアノ基を有していてもよい のいずれかを示す。)で表される液晶性化合物を少なく
とも1種づつ含有する強誘電性カイラルスメクチツク液
晶組成物ならびに該液晶組成物を一対の電極基板間に配
置してなる液晶素子を提供するものである。
特に下記式(2)及び(4)で表わされる液晶性化合物
を少なくとも1種づつ含有する強誘電性カイラルスメク
チツク液晶組成物ならびに該液晶組成物を有する液晶素
子は良好な結果が得られる。
(R1′、R2′は上述の通りであり、R3′は炭素数1〜16
のアルキル基を示し、R4′はアルコキシ基を有していて
も良い炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ基、アル
コキシカルボニル基を示す) また、本発明は下記一般式(1)および(5) (上記一般式中R1は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
R2はアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原
子又は塩素原子を有していても良い炭素数1〜16のアル
キル基,アルコキシ基,アルコキシカルボニル基,アシ
ルオキシ基,アルコキシカルボニルオキシ基を示す。
又、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。) (上記一般式中、R5は未置換の、R6はアルコキシ基、ア
ルコキシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原子を有し
ていてもよい炭素数1〜16のアルキル基,アルコキシ
基,アシルオキシ基,アルコキシカルボニル基,アルコ
キシカルボニルオキシ基を示す。また、m,nは0,
1,2のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物
の少なくとも1種づつを含有する強誘電性カイラルスメ
クチツク液晶組成物ならびに該液晶組成物を一対の電極
基板間に配置してなる液晶素子を提供するものである。
特に下記式(2)及び(6)及び/又は(7)式で表わ
される液晶性化合物を少なくとも1種づつ含有する強誘
電性カイラルスメクチツク液晶組成物ならびに該液晶組
成物を有する液晶素子は良好な結果が得られる。
[発明の具体的説明] 前記一般式(1)で表わされる液晶性化合物の具体的な
構造式の例を以下に示す。
以下の表の中の矢印↑は上記の置換基と同じであること
を示す。
次に本発明で用いる前記(1)式で表わされる液晶性化
合物の代表的な合成例を下記に記す。
合成例1.(前記例示化合物No.1−4の合成) 5−ドデシル−2−(4′−ヒドロキシフエニル)ピリ
ミジン1.0g(2.94mmol)をトルエン4mlおよびピリジン4
mlに溶かした。これにトルエン4mlに溶かしたトランス
−4−n−プロピルシクロヘキサンカルボン酸クロリド
(関東化学(株)製)0.55gを氷水浴中5℃以下で徐々
に適下した。適下終了後、室温で12時間攪拌し、反応
混合物を氷水100ml中に注入した。6N塩酸で酸性側と
した後、ベンゼンで抽出し、これを水、5%炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水で順次洗浄した。硫酸マグネシウム
により乾燥した後、溶媒留去し、クリーム色の粗生成物
を得た。これをカラムクロマトグラフイーにより精製し
た後、さらにエタノール1酢酸エチル混合溶媒から再結
晶し、白色の標記化合物0.94gを得た。(収率64.8%) 相転移温度(℃) (Sm3は、SmA,SmC以外のスメクチツク相・未固定) 以上、代表的な液晶性化合物の合成法について述べた
が、一般式(1)で示される他の液晶性化合物も、たと
えば酸塩化物が市販品ではない場合も、一般にパラ置換
シクロヘキサンカルボン酸を塩化チオニル等で常法によ
り酸塩化物とした後、アルカリ存在下、それぞれ対応す
るフエノール類と反応させることにより合成することが
できる。
(ただし、R1,R2はいずれも前記定義の通りである。) 本発明による強誘電性液晶組成物における強誘電性液晶
層は前記一般式で示される液晶性化合物1種以上と、他
の液晶性化合物1種以上とを適当な割合で混合せしめ、
これを真空中、等方性液体温度まで加熱し、素子セル中
に封入し、徐々に冷却し、液晶層を形成させ、常圧にも
どすと得られる。中でも、本発明の一般式(1)で示さ
れる液晶性化合物が非光学活性である場合には、他の液
晶性化合物として、下記に示すような液晶性化合物を含
有する強誘電性液晶組成物と組み合わせる。
化合物No. (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18) (19) (20) (21) (22) (23) (24) (25) (26) (27) (28) (29) (30) (31) (32) (33) (34) (35) (36) (37) (38) (39) (40) (41) (42) (43) (44) (45) (46) (47) (48) (49) (50) (51) (52) (53) (54) (55) (56) (57) (58) (59) (60) (61) (62) (63) (64) (65) (66) (67) (68) (69) (70) (71) (72) (73) (74) (75) (76) (77) (78) (79) (80) (81) (82) (83) (84) (85) (86) (87) (88) (89) (90) (91) (92) (93) (94) (95) (96) (97) (98) (99) (100) (101) (102) (103) (104) (105) (106) (107) (108) (109) (110) (111) (112) (113) (114) (115) (116) (117) (118) (119) (120) (121) (122) (123) (124) (125) (126) (127) (128) (129) (130) (131) (132) (133) (134) (135) (136) (137) (138) (139) (140) (141) (142) (143) (144) (145) (146) (147) (148) (149) (150) (151) (152) (153) (154) (155) (156) (157) (158) (159) (160) (161) (162) (163) (164) (165) (166) (167) (168) (169) (170) (171) (172) (173) (174) (175) (176) (177) (178) (179) (180) (181) 本発明の液晶化合物と1種以上の上述強誘電性液晶化合
物あるいはそれを含む強誘電性液晶組成物(以下強誘電
性液晶材料と略す)との配合割合は強誘電性液晶材料1
00重量部当り、本発明液晶性化合物を1〜500重量部
より好ましくは10〜100重量部とすることが好ましい。
また、本発明の液晶性化合物を2種以上用いる場合も強
誘電性液晶材料との配合割合は前述した強誘電性液晶材
料100重量部当り、本発明の液晶性化合物の2種以上の
混合物を1〜500重量部より好ましくは10〜100重量部と
することが好ましい。
上述の一般式(1)で表わされる化合物のうち、特に下
記式(2)で表わされる化合物を有する液晶組成物はさ
らに良好な結果を示す液晶素子が得られる。
(符号は上述の通り) また、上述の一般式(1)および前述の(3)式で示さ
れる液晶性化合物を少なくとも1種づつ含有する液晶素
子も良好な結果を示す。
前記一般式(3)で表される液晶性化合物の具体的な構
造式の例を以下に示す。
前述(3)式で示される液晶性化合物の代表的な合成例
を下記に示す。
合成例2.(前記例示化合物No.3−4の合成) R4がアルキル基の場合) (I) トランス−4−n−プロピルシクロヘキサンカル
ボン酸クロライド10g(53.6mmol)をエタノール30mlに
とかし、これに少量のトリエチルアミンを加え室温で10
時間攪拌した。反応混合物を氷水100mlに注入し、6N
塩酸水溶液を加え酸性側とした後、イソプロピルエーテ
ルにより抽出した。有機層を洗液が中性となるまで水洗
を繰り返した後、硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶
媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
精製し、トランス−4−n−プロピルシクロヘキサンカ
ルボン酸エチルエステル9.9gを得た。
(II) 水素化アルミニウムリチウム0.73g(19.1mmol)を
乾燥エーテル30mlに添加し、1時間加熱還流した。氷水
浴中で10℃程度まで冷却した後、乾燥エーテル30mlに溶
かしたトランス−4−n−プロピルシクロヘキサンカル
ボン酸エチルエステル5g(25.5mmol)を徐々に滴下し
た。滴下終了後、室温で1時間攪拌し、さらに1時間加
熱還流させた。これを酢酸エチル,6N塩酸水溶液で処
理した後、氷水200mlに注入した。
イソプロピルエーテルにより抽出した後、有機相を水、
水酸化ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、硫酸マグネ
シウムにより乾燥した。溶媒留去後、シリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより精製し、トランス−4−n−
プロピルシクロヘキシルメタノール3.5gを得た。
(III) トランス−4−n−プロピルシクロヘキシルメ
タノール3.4g(22.4mmol)をピリジン20mlに溶かした。こ
れにピリジン20mlに溶かしたp−トルエンスルホン酸ク
ロライド5.3gを氷水浴中で5℃以下に冷却しながら滴下
した。室温で10時間攪拌した後、氷水200mlに注入し
た。6N塩酸水溶液により酸性側とした後、イソプロピ
ルエーテルで抽出した。有機相を洗液が中性となるまで
水洗を繰り返した後、硫酸マグネシウムにより乾燥し
た。これを溶媒留去して、トランス−4−n−プロピル
シクロヘキシルメチル−p−トルエンスルホネートを得
た。
(IV) ジメチルホルムアミド40mlに5−デシル−2−
(4′−ヒドロキシフエニル)ピリミジン6.3g(20.2mmo
l)を溶かした。これに85%水酸化カリウム1.5gを加え、
100℃で1時間攪拌した。これにトランス−4−n−プ
ロピルシクロヘキシルメチル−p−トルエンスルホネー
ト6.9gを加え、さらに100℃で4時間攪拌した。反応終
了後、これを氷水200mlに注入し、ベンゼンで抽出し
た。有機相を水洗した後、硫酸マグネシウムにより乾燥
した。溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーにより精製し、これをさらにエタノール/酢酸エチル
混合溶媒から再結晶して、前記例示化合物No.3−4を
得た。
IR(cm-1) 2920,2840,1608,1584,1428,1258,1164,800 相転移温度(℃) (Sm2はSmA,SmC以外のスメクチツク相,未同定) 合成例3.(前記例示化合物No.3−12の合成) R4がアルコキシカルボニル基の場合) (I) 合成例2(I),(II)と同様に合成したトランス−4
−n−プロピルシクロヘキシルメタノール4.0g(26.3mmo
l)をピリジン25mlに溶かした。これにピリジン25mlに溶
かしたp−トルエンスルホン酸クロライド6.0gを氷水中
で5℃以下に冷却しながら滴下した。室温で12時間攪拌
した後、氷水200mlに注入した。6N塩酸水溶液により
酸性側とした後、イソプロピルエーテルで抽出した。有
機相を洗液が中性となるまで水洗を繰り返した後、硫酸
マグネシウムにより乾燥した。これを溶媒留去してトラ
ンス−4−n−プロピルシクロヘキシルメチル−p−ト
ルエンスルホネートを得た。
(II) ジメチルホルムアミド70mlに4−デシルオキシカ
ルボニル−4′−ヒドロキシビフエニル9.3g(26.3mmol)
を溶かした。これに85%水酸化カリウム2.1gを加え、
100℃で1時間30分攪拌した。これにトランス−4−
n−プロピルシクロヘキシルメチル−p−トルエンスル
ホネート7.4gを加え、さらに100℃で5時間攪拌した。
これを氷水200mlに注入し、ベンゼンで抽出した。有機
相を水洗した後、硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶
媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
精製し、さらにエタノール/酢酸エチル混合溶液から再
結晶して前記例示化合物No.3−12を得た。
IR(cm-1) 2920,2840,1710,1604,1288,1198,1110,830,772 相転移温度(℃) (Sm2はSmA,SmC以外のスメクチツク相,未同定) 以上代表的な液晶性化合物の合成法について述べたが、
一般式(3)で示される他の液晶性化合物も、一般にバ
ラ置換シクロヘキシルメタノールをトシル化もしくはハ
ロゲン化した後、アルカリ存在下で、それぞれ対応する
フエノール類と反応させることにより容易に合成するこ
とが出来る。
次に、その主な合成経路を下記に示す。
(ただし、 R3,R4はいずれも前記定義の通りである。) このとき、一般式(1)で示される液晶性化合物と、一
般式(3)で示される液晶性化合物の配合割合は、一般
式(1)で示される化合物100重量部に対して、一般式
(3)で示される化合物を1〜300、より好ましくは20
〜200重量部とすることが好ましい。さらに、これら、
一般式(1)および(3)で表わされる化合物と他の強
誘電性液晶材料とを混合する場合、その配合割合は強誘
電性液晶材料100重量部に対し、本発明による一般式
(1)及び(3)式で示される化合物を1〜500、より
好ましくは10〜100重量部とすることが好ましい。
また、上述の一般式(1)および前述の(5)式で示さ
れる液晶性化合物を少なくとも1種づつ含有する液晶素
子も良好な結果を示す。
前記一般式(5)で表わされる液晶性化合物の具体的な
構造式の例を以下に示す。
一般式(5)で示される液晶性化合物のうち、例えば、 で示される化合物は、下記の合成経路で合成することが
できる。
さらに、本発明の一般式(1)および(5)式で示され
る液晶性化合物を有する液晶素子の中でも、特に で示される(2)式及び で示される(6)式の液晶性化合物を少なくとも1種づ
つ有する液晶素子、もしくは、 で示される(2)式、 で示される(6)、及び で示される(7)式の液晶性化合物を少なくとも1種づ
つ有する液晶素子は、さらに良好な結果を示す。
このとき、一般式(1)で示される液晶性化合物と、一
般式(6)で示される液晶性化合物の配合割合は、一般
式(1)で示される化合物100重量部に対して一般式
(6)で示される化合物を50〜800重量部、より好まし
くは100〜600重量部とすることが好ましい。さらに、こ
れら一般式(1)および(6)式で表わされる化合物
と、他の強誘電性液晶材料とを混合する場合、その配合
割合は強誘電性液晶材料100重量部に対し、一般式
(1)および(6)で示される化合物を1〜500、より
好ましくは50〜400重量部とすることが好ましい。
又、一般式(1)で示される液晶性化合物と、一般式
(6)および(7)式で示される液晶性化合物との配合
割合は一般式(1)で示される化合物100重量部に対し
て、一般式(6)および(7)で示される化合物を併せ
て50〜800、より好ましくは100〜700重量部とすること
が好ましい。さらに、これら一般式(1),(6)およ
び(7)式で表わされる化合物と他の強誘電性液晶材料
とを混合する場合、その配合割合は強誘電性液晶材料10
0重量部に対し、一般式(1),(6)およ(7)式で
示される化合物を1〜500、より好ましくは50〜400重量
部とすることが好ましい。
第1図は強誘電性液晶素子の構成の説明のために、本発
明の強誘電性液晶層を有する液晶素子の1例の断面概略
図である。
第1図において符号1は強誘電性液晶層、2はガラス基
板、3は透明電極、4は絶縁性配向制御層、5はスペー
サー、6はリード線、7は電源、8は偏光板、9は光源
を示している。
2枚のガラス基板2には、それぞれIn2O3,SnO2あるい
はITO(Indium-Tin Oxide)等の薄膜から成る透明電極
が被覆されている。その上にポリイミドの様な高分子の
薄膜をガーゼやアセテート植毛布等でラビングして、液
晶をラビング方向に並べる絶縁性配向制御層が形成され
ている。また絶縁物質として例えばシリコン窒化物、水
素を含有するシリコン炭化物、シリコン酸化物、硼素窒
化物、水素を含有する硼素窒化物、セリウム酸化物、ア
ルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン酸化物
やフツ化マグネシウムなどの無機物質絶縁層を形成し、
その上にポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリエステルイミド、ポリパラキシレン、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセター
ル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポ
リスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹
脂、アクリル樹脂やフオトレジスト樹脂などの有機絶縁
物質を配向制御層として、2層で絶縁性配向制御層が形
成されていてもよく、また無機物質絶縁性配向制御層あ
るいは有機物質絶縁性配向制御層単層であっても良い。
この絶縁性配向制御層が無機系ならば蒸着法などで形成
でき、有機系ならば有機絶縁物質を溶解させた溶液、ま
たはその前駆体溶液(溶剤に0.1〜20重量%,好ましく
は0.2〜10重量%)を用いて、スピンナー塗布法、浸漬
塗布法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、ロール塗
布法等で塗布し、所定の硬化条件下(例えば加熱下)で
硬化させ形成させることができる。
絶縁性配向制御層の層厚は通常50Å〜1μm、好ましく
は100Å〜3000Å、さらに好ましくは100Å〜1000Åが適
している。
この2枚のガラス基板2はスペーサー5によって任意の
間隔に保たれている。例えば所定の直径を持つシリカビ
ーズ、アルミナビーズをスペーサーとしてガラス基板2
枚で挟持し、周囲をシール材、例えばエポキシ系接着材
を用いて密封する方法がある。その他スペーサーとして
高分子フイルムやガラスフアイバーを使用しても良い。
この2枚のガラス基板の間に強誘電性液晶が封入されて
いる。
強誘電性液晶が封入された強誘電性液晶層は、一般には
0.5〜20μm、好ましくは1〜5μmである。
また、この強誘電性液晶は室温を含む広い温度域(特に
低温側)でSmC相(カイラルスメクチツクC相)を有
し、かつ、素子とした場合には粘度が低く、高速応答性
を有すことが望ましい。さらに応答速度の温度依存性が
小さいことが望まれる。
また、特に素子とした場合に良好な均一配向性を示し、
モノドメイン状態を得るには、その強誘電性液晶は、等
方相からch相(コレステリツク相)−SmA相(スメクチ
ツクA相)−SmC相(カイラルスメクチツクC相)と
いう相転移系列を有していることが望ましい。
透明電極3からはリード線によって外部電源7に接続さ
れている。
またガラス基板2の外側には偏光板8が貼り合わせてあ
る。
第1図は透過型なので光源9を備えている。
第2図は強誘電性液晶素子の動作説明のために、セルの
例を模式的に描いたものである。21aと21bはそれぞれIn
2O3,SnO2あるいはITO(Indium-Tin Oxide)等の薄膜か
らなる透明電極で被覆された基板(ガラス板)であり、
その間に液晶分子層22がガラス面に垂直になるよう配向
したSmC相又はSmH相の液晶が封入されている。太線
で示した線23が液晶分子を表わしており、この液晶分子
23はその分子に直交した方向に双極子モーメント(P
⊥)24を有している。基板21aと21b上の電極間に一定の
閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子23のらせん構造
がほどけ、双極子モーメント(P⊥)24がすべて電界方
向に向くよう、液晶分子23は配向方向を変えることがで
きる。液晶分子23は細長い形状を有しており、その長軸
方向と短軸方向で屈折率異方性を示し、従って例えばガ
ラス面の上下に互いにクロスニコルの偏光子を置けば、
電圧印加極性によって光学特性が変わる液晶光学変調素
子となることは、容易に理解される。
本発明の光学変調素子で好ましく用いられる液晶セル
は、その厚さを充分に薄く(例え10μ以下)することが
できる。このように液晶層が薄くなるにしたがい、第3
図に示すように電界を印加していない状態でも液晶分子
のらせん構造がほどけ、その双極子モーメントPaまたは
Pbは上向き(34a)又は下向き(34b)のどちらかの状態をと
る。このようなセルに、第3図に示す如く一定の閾値以
上の極性の異る電界Ea又はEbを電圧印加手段31aと31bに
より付与すると、双極子モーメントは電界Ea又はEbの電
界ベクトルに対応して上向き34a又は下向き34bと向きを
変え、それに応じて液晶分子は、第1の安定状態33aか
あるいは第2の安定状態33bの何れか1方に配向する。
このような強誘電性を光学変調素子として用いることの
利点は先にも述べたが2つある。
その第1は、応答速度が極めて速いことであり、第2は
液晶分子の配向が双安定性を有することである。第2の
点を例えば第2図によって更に説明すると、電界Eaを印
加すると液晶分子は第1の安定状態33aに配向するが、
この状態は電界を切っても安定である。又、逆向きの電
界Ebを印加すると、液晶分子は第2の安定状態23bに配
向してその分子の向きを変えるが、やはり電界を切って
もこの状態に留っている。又与える電界EaあるいはEbが
一定の閾値を越えない限り、それぞれ前の配向状態にや
はり維持されている。
以下実施例により本発明について更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 下記の重量部で混合した液晶組成物Aは 例示化合物No. 重量部 1 56 8 14 130 7.5 131 22.5 以下の相転移を示す。
この液晶組成物Aに対して合成例1でとりあげた例示化
合物1−4を重量部90:10で混合し液晶組成物Bを得
た。この液晶組成物Bの相転移は以下の通りである。
又、この液晶組成物Aと例示化合物1−4を様々な組成
比で混合して得られた相転移温度の変化を相図として第
4図に示す。液晶組成物Bの結果及び第4図より明らか
な通り、本発明に従う液晶組成物は比較となる液晶組成
物Aに比べて、強誘電性液晶相であるSmC*相の温度範囲
が高温側にも低温側にも拡大している。
実施例2 2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス
板上にITO膜を形成し、電圧印加電極を作成し、さらに
この上にSiO2を蒸着させ絶縁層とした。ガラス板上にシ
ランカツプリング剤[信越化学(株)製KBM−602]0.2
%イソプロピルアルコール溶液を回転数200r.p.mのスピ
ードで15秒間塗布し、表面処理を施した。この後、120
℃にて20分間加熱乾燥処理を施した。
さらに表面処理を行なったITO膜付きのガラス板上にポ
リイミド樹脂前駆体[東レ(株)SP−510]1.5%ジメチ
ルアセトアミド溶液を回転数2000r.p.mのスピンナーで1
5秒間塗布した。成膜後、60分間,300℃加熱縮合焼成処
理を施した。この時の塗膜の膜厚は約250Åであった。
この焼成後の被膜には、アセテート植毛布によるラビン
グ処理がなされ、その後イソプロピルアルコール液で洗
浄し、平均粒径2μmのアルミナビーズを一方のガラス
板上に散布した後、それぞれのラビング処理軸が互いに
平行となる様にし、接着シール剤[リクソンボンド(チ
ツソ(株))]を用いてガラス板をはり合わせ、60分
間,200℃にて加熱乾燥しセルを作成した。このセルの
セル厚をベレツク位相板によって測定したところ約2μ
mであった。
このセルに実施例1で混合した液晶組成物Bを等方性液
体状態で注入し、等方相から5℃/hで25℃まで徐冷す
ることにより、強誘電性液晶素子を作成した。
この強誘電性液晶素子を使って自発分極の大きさPsとピ
ーク・トウ・ピーク電圧Vpp=20Vの電圧印加により直交
ニコル下での光学的な応答(透過光量変化0〜90%)を
検知して応答速度(以後光学応答速度という)を測定し
た。その結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは13で明
瞭なスイツチング動作が観察された。
比較例2 実施例1で混合した液晶組成物Aをセル内に注入する以
外は、全く実施例2と同様の方法で強誘電性液晶素子を
作成し、Psの大きさと光学応答速度を測定した。その結
果を次に示す。
実施例2と比較例2より明らかな様に、本発明による液
晶性化合物を含有する強誘電性液晶素子の方がSmC*相の
上限温度が高いにもかかわらず、粘度が低下しており
(前述の式より25℃における粘度が約1/2になってい
る)、自発分極の大きさの順とは逆に低温における作動
特性、高速応答性が改善され、かつ応答速度の温度依存
性が著しく軽減されている。
実施例3 実施例1で混合した液晶組成物A80重量部に対して、例
示化合物1−19,1−46,1−50をそれぞれ5,10,5
重量部づつ混合し、液晶組成物Cを作成した。これを用
いた他は実施例2と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、実施例2と同様の方法で光学応答速度と自発分極
の大きさを測定し、スイツチング状態等を観察した。こ
の液晶素子内の均一の配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。測定結果を次に示す。
実施例4 実施例3で用いた例示化合物1−19,1−50のかわりに
例示化合物5−23,5−93をそれぞれ6,4重量部づつ
混合し、液晶組成物Dを作成した。これを用いた他は実
施例2と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施
例2と同様の方法で光学応答速度と自発分極の大きさを
測定し、スイツチング状態等を観察した。この液晶素子
内の均一配向性は良好であり、モノドメイン状態が得ら
れた。測定結果を次に示す。
実施例5 実施例3で用いた例示化合物1−19,1−50のかわりに
例示化合物5−23を10重量部混合し、液晶組成物Eを作
成した。これを用いた他は実施例2と同様の方法で強誘
電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法で光学応
答速度と自発分極の大きさを測定し、スイツチング状態
等を観察した。この液晶素子内の均一配向性は良好であ
り、モノドメイン状態が得られた。測定結果を次に示
す。
比較例2および実施例3,4,5より本発明による液晶
性化合物を含有する強誘電性液晶素子は、それを含有し
ないものと比較して、低温における作動特性,高速応答
性が改善され、また特に応答速度の温度依存性が著しく
改善されていることがわかる。温度依存性については本
発明による液晶性化合物を10重量部含有する液晶組成物
Bとし比して、20重量部含有する液晶組成物Cの方が、
より、さらに改善されていることがわかる。
また、実施例3および4より前記一般式(2)で示され
る化合物と、一般式(6),(7)で示される化合物と
を同時に用いた場合は、一般式(2)で示される化合物
のみを用いた場合と比べ、応答速度が全体的に改善さ
れ、より高速での応答が可能となっている。また、応答
速度の温度依存性についても若干の軽減が認められる。
さらに実施例5より、前記一般式(2)および(6)で
示される化合物を用いた場合は、粘性の低下によるもの
か全温度領域において、応答速度の温度依存性が著しく
改善され、より高速での応答が可能となっていることが
わかる。
参考例1 下記の重量部で混合した液晶組成物Fは 例示化合物No. 重量部 20 15 21 15 58 10 89 20 120 13 129 7 1-4 15 1-7 5 以下の相転移を示す。
液晶組成物Bをこの液晶組成物Fに代えたほかは実施例
2と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2
と同様の方法で光学応答速度と自発分極の大きさを測定
し、スイツチング状態等を観察した。この液晶素子内の
均一配向性は良好でありモノドメイン状態が得られた。
測定結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは14で明
瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた際
の双安定性も良好であった。
比較例6 参考例1で得られた液晶組成物Fに対して例示化合物N
o.1−4,1−7だけを除いた他は全く同じ混合比で混
合した液晶組成物Gは以下の相転移を示す。
この液晶組成物Gをセル内に注入する以外は全く参考例
1と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、スイツチ
ング状態等を観察したが、セル内での配向状態が均一で
なく、明瞭なスイツチング動作が認められなかった。
この参考例1と比較例6の両素子内での液晶層の配向状
態の大きな違いは、相転移のパターンが液晶組成物Fが
(高温側より)Iso→Ch→SmA→Sm*Cであるのに対して、
液晶組成物GがIso→SmA→Sm*CとCh相を有していないこ
とに起因していると考えられ、本発明に従う液晶性化合
物1−4,1−7を含有する液晶組成物Fの方がSmC*
の温度範囲の拡大に加えてCh相の導入による素子内での
均一配向性能も向上していることがわかる。
実施例6 参考例1で用いた例示化合物1−7のかわりに例示化合
物3−30を5重量部混合し、液晶組成物Hを作成した。
これを用いた他は実施例2と同様の方法で強誘電性液晶
素子を作成し、実施例2と同様の方法で光学応答速度と
自発分極の大きさを測定し、スイツチング状態等を観察
した。この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノ
ドメイン状態が得られた。測定結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは17で、
明瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた
際の双安定性も良好であった。
参考例1と比べ前記一般式(2)および(4)で示され
る本発明による化合物を併せて含有する液晶素子は、応
答速度が改善され、またその温度依存性も大きく改善さ
れている。さらに、コントラストも液晶組成物Fの14に
対して17と大幅に向上していることがわかる。
比較例7 参考例1で用いた例示化合物1−4,1−7のかわりに
例示化合物3−30を20重量部混合し、液晶組成物Iを作
成した。これを用いた他は実施例2と同様の方法で強誘
電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法で光学応
答速度と自発分極の大きさを測定し、スイツチング状態
等を観察した。この液晶素子内の均一配向性は良好であ
り、モノドメイン状態が得られた。測定結果を次に示
す。
参考例1と比べ前記一般式(4)で示される化合物のみ
を含有する液晶素子は、特に低温側での応答速度が遅
く、また、その温度依存性も大きく悪化していることが
わかった。
比較例8 参考例1で用いた例示化合物1−4,1−7の代りに で示される化合物を20重量部混合し、液晶組成物Iを作
成した。これを用いた他は実施例2と同様の方法で強誘
電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法で光学応
答速度と自発分極の大きさを測定し、スイツチング状態
等を観察した。この液晶素子内の均一配向性は良好であ
り、モノドメイン状態が得られた。測定結果を次に示
す。
参考例1で示した本発明によるシクロヘキサンカルボン
酸エステルを含有する液晶素子と比べシクロヘキサン環
をベンゼン環に変えた安息香酸エステルを含有する液晶
素子は、応答速度も遅く、その温度依存性も極端に悪く
なっていることがわかる。また、前述の式より求めた粘
性の値も25℃において約1.7倍と、著しく高くなってし
まっていることがわかる。
実施例7 前記例示液晶性化合物を下記の重量部で混合した液晶組
成物Kは 例示化合物No. 重量部 1 64 8 16 9 22.5 43 22.5 63 15 87 6.75 130 18.75 1-4 20 1-18 20 以下の相転移を示す。
この液晶組成物Kを用いたほかは、実施例2と同様の方
法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法
で光学応答速度を測定し、スイツチング状態等を観察し
た。この液晶素子内の均一配向性は良好でありモノドメ
イン状態が得られた。
測定結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは12で明
瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた際
の双安定性も良好であった。
比較例9 実施例7で得られた液晶組成物Kに対して例示化合物N
o.1−4,1−18だけを除いた他は全く同じ混合比で混
合した液晶組成物Lは以下の相転移を示す。
この液晶組成物Lをセル内に注入する以外は全く実施例
7と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、スイツチ
ング状態等を観察した。その結果を次に示す。
参考例2 実施例7で用いた例示化合物No.1−4,1−18に代え
て、例示化合物No.1−7,1−15を重量部30,10で混
合した液晶組成物Mは以下の相転移を示す。
この液晶組成物Mを用いたほかは、実施例2と同様の方
法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法
で光学応答速度を測定しスイツチング状態等を観察し
た。この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノド
メイン状態が得られた。
測定結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは15で明
瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた際
の双安定性も良好であった。
参考例3 実施例7で用いた例示化合物No.1−4,1−18に代え
て、例示化合物No.1−7,1−8,1−9を重量部2
0,10,10で混合した液晶組成物Nは以下の相転移を示
す。
この液晶組成物Nを用いたほかは、実施例2と同様の方
法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法
で光学応答速度を測定し、スイツチング状態等を観察し
た。この液晶素子内の均一配向性は良好でありモノドメ
イン状態が得られた。測定結果を次に示す。
また25℃におけるこの駆動時のコントラストは14で明瞭
なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた際の
相安定性も良好であった。
実施例7と比較例9より明らかな様に、本発明に従う骨
格中にシクロヘキサン環を有する非光学活性液晶性化合
物を含有する液晶組成物K,M及びNは、それらを含有
しない液晶組成物LよりSmC*相の温度範囲が高温側にも
低温側にも拡大している。また、低温作動特性が非常に
改善され、応答速度の温度移存性が小さくなっている。
実施例8 実施例7で用いた例示化合物1−18の代りに例示化合物
5−9、A(下記に示す)、B(下記に示す)をそれぞ
れ8,6,6重量部づつ混合し、液晶組成物Oを作成し
た。これを用いた他は実施例2と同様の方法で強誘電性
液晶素子を作成し、実施例2と同様の方法で光学応答速
度と自発分極の大きさを測定し、スイツチング状態等を
観察した。この液晶素子内の均一配向性は良好であり、
モノドメイン状態が得られた。測定結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは15で、
明瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた
際の双安定性も良好であった。
実施例9 実施例7で用いた例示化合物1−18の代りに例示化合物
5−46,5−53をそれぞれ10,10重量部づつ混合し、液
晶組成物Pを作成した。これを用いた他は実施例2と同
様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2と同様
の方法で光学応答性速度と自発分極の大きさを測定し、
スイツチング状態等を観察した。この液晶素子内の均一
配向性は良好であり、モノドメイン状態が得られた。測
定結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは16で、
明瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた
際の双安定性も良好であった。
参考例4 実施例7で用いた例示化合物1−18の代りに例示化合物
1−61,1−63をそれぞれ10,10重量部づつ混合し、液
晶組成物Qを作成した。これを用いた他は実施例2と同
様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2と同様
の方法で光学応答速度と自発分極の大きさを測定し、ス
イツチング状態等を観察した。この液晶素子内の均一配
向性は良好であり、モノドメイン状態が得られた。測定
結果を次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時のコントラストは16で、
明瞭なスイツチング動作が観察され、電圧印加を止めた
際の双安定性も良好であった。
実施例10 実施例2で使用したポリイミド樹旨前駆体2%ジメチル
アセトアミド溶液に代えて、ポリビニルアルコール樹脂
[クラレ(株)製PUA−117]2%水溶液を用いた他
は全く同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例
2と同様の方法で光学応答速度を測定した。その結果を
次に示す。
また、25℃におけるこの駆動時におけるコントラストは
19であった。
実施例11 実施例2で使用したSiO2を用いずに、ポリイミド樹脂だ
けで配向制御層を作成した以外は全く実施例1と同様の
方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例2と同様の方
法で光学応答速度を測定した。その結果を次に示す。
実施例10、11より明らかな様に、素子構成を変えた場合
でも発明に従う強誘電性液晶組成物を含有する素子は、
実施例2と同様に低温作動特性の非常に改善され、か
つ、応答速度の温度依存性が軽減されたものとなってい
る。
〔発明の効果〕
本発明の強誘電性液晶組成物を含有する素子は、スイツ
チング特性が良好で、低温作動特性の改善された液晶素
子、及び応答速度の温度依存性の軽減された液晶素子と
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は強誘電性液晶を用いた液晶表示素子の一例の断
面概略図、 第2図および第3図は強誘電性液晶素子の動作説明のた
めに、素子セルの一例を模式的に表す斜視図、 第4図は実施例1の液晶組成物Aと例示化合物1−4と
の組成物の相転移温度変化を示す相図。 第1図において、 1……強誘電性液晶層、2……ガラス基板 3……透明電極、4……絶縁性配向制御層 5……スペーサー、6……リード線 7……電源、8……偏光板 9……光源、Io……入射光 I……透過光 第2図において、 21a……基板、21b……基板 22……強誘電性液晶層、23……液晶分子 24……双極子モーメント(P⊥) 第3図において、 31a……電圧印加手段、31b……電圧印加手段 33a……第1の安定状態、33b……第2の安定状態 34a……上向きの双極子モーメント 34b……下向きの双極子モーメント Ea……上向きの電界、Eb……下向きの電界
フロントページの続き (72)発明者 岩城 孝志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−166646(JP,A) 特開 昭59−219251(JP,A) 特開 昭63−225337(JP,A)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有しても良い炭素数1〜16の
    アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示
    す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種を含
    有することを特徴とする強誘電性カイラルスメクチック
    液晶組成物。
  2. 【請求項2】前記一般式(2)で表わされる化合物が非
    光学活性液晶性化合物である請求項1記載の強誘電性カ
    イラルスメクチック液晶組成物。
  3. 【請求項3】前記一般式(2)中、R1′、R2′の少なく
    とも一方が不斉炭素原子を有している請求項1記載の強
    誘電性カイラルスメクチック液晶組成物。
  4. 【請求項4】下記一般式(1) (上記一般式中R1は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
    R2はアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原
    子又は塩素原子を有していても良い炭素数1〜16のア
    ルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ア
    シルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示す。
    又、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少な
    くとも1種と、 下記一般式(3) (式中、R3は炭素数1〜16のアルキル基、R4はアルコキ
    シ基を有していても良い炭素数1〜16のアルキル基、ア
    ルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ
    基、アルコキシカルボニルオキシ基のいずれかを示し、
    また、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少な
    くとも1種とを含有することを特徴とする強誘電性カイ
    ラルスメクチック液晶組成物。
  5. 【請求項5】下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有しても良い炭素数1〜16の
    アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示
    す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種と、 下記一般式(4) (上記式中R3′は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
    R4′はアルコキシ基を有していても良い炭素数1〜16の
    アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基を
    示す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種と
    を含有する請求項4記載の強誘電性カイラルスメクチッ
    ク液晶組成物。
  6. 【請求項6】前記一般式(3)で表わされる化合物が非
    光学活性液晶性化合物である請求項4記載の強誘電性カ
    イラルスメクチック液晶組成物。
  7. 【請求項7】前記一般式(3)中、R3、R4の少なくとも
    一方が不斉炭素原子を有している請求項4記載の強誘電
    性カイラルスメクチック液晶組成物。
  8. 【請求項8】下記一般式(1) (上記一般式中R1は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
    R2はアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原
    子又は塩素原子を有していても良い炭素数1〜16のアル
    キル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシ
    ルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示す。
    又、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少な
    くとも1種と、 下記一般式(5) (上記一般式中、R5は未置換の、R6はアルコキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原子を有し
    ていても良い炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ
    基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコ
    キシカルボニルオキシ基を示す。又、m,nは0、1、
    2のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少
    なくとも1種ずつを含有することを特徴とする強誘電性
    カイラルスメクチック液晶組成物。
  9. 【請求項9】下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有しても良い炭素数1〜16の
    アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示
    す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種と、 下記一般式(6) (上記式中、R5は未置換の、R6はアルコキシ基、アルコ
    キシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原子を有してい
    ても良い炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ基、ア
    シルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカ
    ルボニルオキシ基を示す。)で表わされる液晶性化合物
    の少なくとも1種ずつを含有する請求項8記載の強誘電
    性カイラルスメクチック液晶組成物。
  10. 【請求項10】さらに、下記式(7) (上記一般式中、R5は未置換の、R6はアルコキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原子を有し
    ていても良い炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ
    基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコ
    キシカルボニルオキシ基を示す。)で表わされる液晶性
    化合物を少なくとも1種含有する請求項9記載の強誘電
    性カイラルスメクチック液晶組成物。
  11. 【請求項11】前記一般式(5)で表わされる化合物が
    非光学活性液晶性化合物である請求項8記載の強誘電性
    カイラルスメクチック液晶組成物。
  12. 【請求項12】前記一般式(5)中、R5、R6の少なくと
    も一方が不斉炭素原子を有している請求項8記載の強誘
    電性カイラルスメクチック液晶組成物。
  13. 【請求項13】下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有しても良い炭素数1〜16の
    アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示
    す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種を含
    有する強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物を一対
    の電極基板間に配置したことを特徴とする液晶素子。
  14. 【請求項14】前記強誘電性カイラルスメクチック液晶
    組成物が等方相からコレステリック相、スメクチックA
    相、カイラルスメクチックC相の相転移系列を有してい
    る請求項13記載の液晶素子。
  15. 【請求項15】前記一対の基板のうち少なくとも一方の
    基板が界面で接する分子軸方向を優先して一方向に配列
    させる効果を有している請求項13記載の液晶素子。
  16. 【請求項16】下記一般式(1) (上記一般式中R1は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
    R2はアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原
    子又は塩素原子を有していても良い炭素数1〜16のアル
    キル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシ
    ルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示す。
    又、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少な
    くとも1種と、 下記一般式(3) (式中、R3は炭素原子数1〜16のアルキル基、R4はア
    ルコキシル基を有していても良い炭素数1〜16のアルキ
    ル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル
    オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基のいずれかを
    示し、また、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少な
    くとも1種とを含有する強誘電性カイラルスメクチック
    液晶組成物を一対の電極基板間に配置したことを特徴と
    する液晶素子。
  17. 【請求項17】前記強誘電性カイラルスメクチック液晶
    組成物が等方相からコレステリック相、スメクチックA
    相、カイラルスメクチックC相の相転移系列を有してい
    る請求項16記載の液晶素子。
  18. 【請求項18】前記一対の基板のうち少なくとも一方の
    基板が界面で接する分子軸方向を優先して一方向に配列
    させる効果を有している請求項16記載の液晶素子。
  19. 【請求項19】下記式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有していても良い炭素数1〜
    16のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル
    基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を
    示す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種
    と、 下記一般式(4) (上記式中、R3′は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
    R4′はアルコキシ基を有しても良い炭素数1〜16のアル
    キル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基を示
    す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種とを
    含有する液晶組成物を配置してなる請求項16記載の液
    晶素子。
  20. 【請求項20】下記一般式(1) (上記一般式中R1は炭素数1〜16のアルキル基を示し、
    R2はアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原
    子又は塩素原子を有していても良い炭素数1〜16のアル
    キル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシ
    ルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示す。
    又、 はフッ素原子又はシアノ基を有していても良い のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少な
    くとも1種と、 下記一般式(5) (上記一般式中、R5は未置換の、R6はアルコキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原子を有し
    ていても良い炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ
    基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコ
    キシカルボニルオキシ基を示す。又、m,nは0、1、
    2のいずれかを示す。)で表わされる液晶性化合物の少
    なくとも1種ずつを含有する強誘電性カイラルスメクチ
    ック液晶組成物を一対の電極基板間に配置したことを特
    徴とする液晶素子。
  21. 【請求項21】前記強誘電性カイラルスメクチック液晶
    組成物が等方相からコレステリック相、スメクチックA
    相、カイラルスメクチックC相の相転移系列を有してい
    る請求項20記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】前記一対の基板のうち少なくとも一方の
    基板が界面で接する分子軸方向を優先して一方向に配列
    させる効果を有している請求項20記載の液晶素子。
  23. 【請求項23】下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有しても良い炭素数1〜16の
    アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を示
    す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種と、 下記一般式(6) (上記一般式中、R5は未置換の、R6はアルコキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原子を有し
    ていても良い炭素数1〜16のアルキル基、アルコキシ
    基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコ
    キシカルボニルオキシ基を示す。)で表わされる液晶性
    化合物の少なくとも1種ずつを含有する液晶組成物を配
    置してなる請求項20記載の液晶素子。
  24. 【請求項24】下記一般式(2) (上記一般式中R1′は炭素数1〜16のアルキル基を示
    し、R2′はアルコキシ基を有していても良い炭素数1〜
    16のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル
    基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基を
    示す。)で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種
    と、 下記一般式(6) で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種と、下記式
    (7) で表わされる液晶性化合物の少なくとも1種ずつ(上記
    一般式(6)、(7)中、R5は未置換の、R6はアルコキ
    シ基、アルコキシカルボニル基、フッ素原子又は塩素原
    子を有していても良い炭素数1〜16のアルキル基、アル
    コキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アルコキシカルボニルオキシ基を示す。)を含有する液
    晶組成物を配置してなる請求項20記載の液晶素子。
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