JPH0629202B2 - シス型イソプレノイド - Google Patents
シス型イソプレノイドInfo
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- JPH0629202B2 JPH0629202B2 JP60198753A JP19875385A JPH0629202B2 JP H0629202 B2 JPH0629202 B2 JP H0629202B2 JP 60198753 A JP60198753 A JP 60198753A JP 19875385 A JP19875385 A JP 19875385A JP H0629202 B2 JPH0629202 B2 JP H0629202B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- cis
- formula
- mmol
- hydroxyl
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Pyrane Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、天然型のポリプレノールを合成的に製造する
のに極めて重要な中間体であるシス型イソプレノイドに
関する。
のに極めて重要な中間体であるシス型イソプレノイドに
関する。
更に詳しく述べれば、次の一般式 (式中xはハロゲン原子または水酸基を示し、Rは水酸
基の保護基を示す) で表わされるシス型イソプレノイドおよびその製造方法
に関する。
基の保護基を示す) で表わされるシス型イソプレノイドおよびその製造方法
に関する。
近年、種々のポリプレノールが、動物、植物、微生物か
ら単離され、その後ポリプレノールは、多糖類、ペプチ
ドグリカン、糖蛋白質などの合成の中間体として生体内
で重要な働きをしていることが徐々に明らかとされてお
り、医薬品、食品などとして利用できる可能性が大き
い。
ら単離され、その後ポリプレノールは、多糖類、ペプチ
ドグリカン、糖蛋白質などの合成の中間体として生体内
で重要な働きをしていることが徐々に明らかとされてお
り、医薬品、食品などとして利用できる可能性が大き
い。
しかしながら、これらのポリプレノール類は、イソプレ
ン単位で構成されているため、シス型イソプレン単位、
トランス型イソプレン単位が存在し、天然型のものは、
これらが特定の配列となつているため、これを合成的に
得ることは従来困難であり、これを得ようとすれば、動
植物から抽出・単離する方法しかなかつた。しかるに、
天然から抽出・単離する方法は、資源的に限界があり、
大量生産には適さず工業的ではない。
ン単位で構成されているため、シス型イソプレン単位、
トランス型イソプレン単位が存在し、天然型のものは、
これらが特定の配列となつているため、これを合成的に
得ることは従来困難であり、これを得ようとすれば、動
植物から抽出・単離する方法しかなかつた。しかるに、
天然から抽出・単離する方法は、資源的に限界があり、
大量生産には適さず工業的ではない。
そこで、本発明者等は、天然に存在するポリプレノール
と同じ立体配位を有するものを合成法によつて製造する
ことを長年にわたつて鋭意研究してきたが、次の一般式
で示されるシス型イソプレノイド (式中Xはハロゲン原子または水酸基を示し、Rは水酸
基の保護基を示す) で表わされるシス型イソプレノイドが種々のポリプレノ
ールを合成する際に重要な中間体であり、これを出発物
質とすれば、種々の天然型のポリプレノールを製造でき
ることを見い出し、本発明を完成したものである。
と同じ立体配位を有するものを合成法によつて製造する
ことを長年にわたつて鋭意研究してきたが、次の一般式
で示されるシス型イソプレノイド (式中Xはハロゲン原子または水酸基を示し、Rは水酸
基の保護基を示す) で表わされるシス型イソプレノイドが種々のポリプレノ
ールを合成する際に重要な中間体であり、これを出発物
質とすれば、種々の天然型のポリプレノールを製造でき
ることを見い出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明化合物のシス型イソプレノイドは、2個の
イソプレン単位がいずれもシス型であるので、これを利
用することにより、例えば種々のバクテリアルプレノー
ル(Bacterialprenol),ベツラプレノール(Betulapreno
l),フイカプレノール(Ficaprenol),ドリコール(Dolic
hol),ヘキサヒドロポリプレノール(Hexahydropolypren
ol)類などを合成することが可能である。
イソプレン単位がいずれもシス型であるので、これを利
用することにより、例えば種々のバクテリアルプレノー
ル(Bacterialprenol),ベツラプレノール(Betulapreno
l),フイカプレノール(Ficaprenol),ドリコール(Dolic
hol),ヘキサヒドロポリプレノール(Hexahydropolypren
ol)類などを合成することが可能である。
これらの中で、ドリコールは生体内での糖蛋白質合成で
糖のキアリアーとして働くことが示唆され、注目される
長鎖状ポリプレノールで、下記の構造式(II)を有する。
糖のキアリアーとして働くことが示唆され、注目される
長鎖状ポリプレノールで、下記の構造式(II)を有する。
(式中nは、9〜19の整数を意味する) 本発明によつて得られる炭素数15(C15)のシスイ
ソプレノイドは、上記に示した構造式(I)において、左
側の2つのイソプレン単位がいずれもシス配位であり、
右側の末端のイソプレン単位が飽和となつていることが
特徴であるが、これを利用することにより、上記のドリ
コールを製造することが可能である。即ち、上記の構造
式(II)においてドリコールは、トランスイソプレン単位
2個と、これにシスイソプレン単位が連なり、更にアル
コール末端(α末端)イソプレン単位が飽和となつてい
るからである。
ソプレノイドは、上記に示した構造式(I)において、左
側の2つのイソプレン単位がいずれもシス配位であり、
右側の末端のイソプレン単位が飽和となつていることが
特徴であるが、これを利用することにより、上記のドリ
コールを製造することが可能である。即ち、上記の構造
式(II)においてドリコールは、トランスイソプレン単位
2個と、これにシスイソプレン単位が連なり、更にアル
コール末端(α末端)イソプレン単位が飽和となつてい
るからである。
従つて本発明の目的は、天然型のポリプレノールを製造
するに有用な新規な中間体を提供するにある。
するに有用な新規な中間体を提供するにある。
更に本発明の目的は、天然型のポリプレノールを製造す
るに有用な新奇な中間体を製造する方法を提供するにあ
る。
るに有用な新奇な中間体を製造する方法を提供するにあ
る。
本発明化合物(I)において、Xの定義にみられるハロゲ
ン原子とは、例えば塩素、臭素、ヨウ基、フツ素などを
意味し、Rは水酸基の保護基を意味するが、この代表例
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどの低
級アルキル基、ベンジル、フエネチルなどのアラルキル
基、アセチル、プロピオニル、ブチロイル、ピバロイル
などのアシル基、テトラヒドロピラニル基などをあげる
ことができる。
ン原子とは、例えば塩素、臭素、ヨウ基、フツ素などを
意味し、Rは水酸基の保護基を意味するが、この代表例
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどの低
級アルキル基、ベンジル、フエネチルなどのアラルキル
基、アセチル、プロピオニル、ブチロイル、ピバロイル
などのアシル基、テトラヒドロピラニル基などをあげる
ことができる。
本発明化合物のシスイソプレノイドの製造方法としては
例えば次のような方法をあげることができる。
例えば次のような方法をあげることができる。
即ち、テトラヒドロピラニルオキシアセトン(III)に、
水酸基が保護された(Z)-(4,8-ジメチル-10-アルコキ
シ-4-デセニル)トリフエニルホスホニウムアイオダイ
ド(IV)をn-ブチルリチウムの存在下で反応せしめて、
イソプレン単位2個がいずれもシス体である化合物(V)
を得、次いで、テトラヒドロピラニルオキシ基を脱離せ
しめて化合物(I′)とし、この水酸基をハロゲン化して
化合物(II″)とする。この際、化合物(I′)および(I
I″)は、イソプレン単位がいずれもシス型であり、新規
化合物である。
水酸基が保護された(Z)-(4,8-ジメチル-10-アルコキ
シ-4-デセニル)トリフエニルホスホニウムアイオダイ
ド(IV)をn-ブチルリチウムの存在下で反応せしめて、
イソプレン単位2個がいずれもシス体である化合物(V)
を得、次いで、テトラヒドロピラニルオキシ基を脱離せ
しめて化合物(I′)とし、この水酸基をハロゲン化して
化合物(II″)とする。この際、化合物(I′)および(I
I″)は、イソプレン単位がいずれもシス型であり、新規
化合物である。
又、ホスホニウム塩(IV)は、シトロネロールから例えば
次のような方法によつて得られる。
次のような方法によつて得られる。
即ち、シトロネロール(VI)の水酸基を保護し、カリウム
t-ブトキシドとn-ブチルリチウムを作用させた後、エ
チレンオキシドを作用させて(VII)、(VII′),(VII″)
の混合物を得た。これらの混合物からシリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより(VII)を単離し、ホスホニウ
ム塩(IV)とした。
t-ブトキシドとn-ブチルリチウムを作用させた後、エ
チレンオキシドを作用させて(VII)、(VII′),(VII″)
の混合物を得た。これらの混合物からシリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより(VII)を単離し、ホスホニウ
ム塩(IV)とした。
次に本発明の実施例を示すが、本発明がこれらのみに限
定されることがないことはいうまでもない。
定されることがないことはいうまでもない。
実施例1 (Z,Z)−1−クロロ−12−メトキシ−
2,6,10−トリメチル2,6−ドデカジエンの合成 〔1〕シトロネロールメチルエーテル(1)の合成粉末カ
セイカリ1.40g(23.5mmol)をジメチルスルホキシド10
mlに溶かし、これにシトロネロール0.92g(5.9mmol)、
ヨウ化メチル1.67g(11.8mmol)を加え、室温で1.5時間
攪拌した。これを水10mlに注ぎ、抽出(塩化メチレ
ン)、洗浄(水)、乾燥(MgSO4)、濃縮したところ粗
生成物を1.13g得た。これをシリカゲルカムラクロマト
グラフイー(30g)に付し、10%酢酸エチル/ヘキ
サンで展開して、メチルエーテル体を0.89g(収率89
%)得た。
2,6,10−トリメチル2,6−ドデカジエンの合成 〔1〕シトロネロールメチルエーテル(1)の合成粉末カ
セイカリ1.40g(23.5mmol)をジメチルスルホキシド10
mlに溶かし、これにシトロネロール0.92g(5.9mmol)、
ヨウ化メチル1.67g(11.8mmol)を加え、室温で1.5時間
攪拌した。これを水10mlに注ぎ、抽出(塩化メチレ
ン)、洗浄(水)、乾燥(MgSO4)、濃縮したところ粗
生成物を1.13g得た。これをシリカゲルカムラクロマト
グラフイー(30g)に付し、10%酢酸エチル/ヘキ
サンで展開して、メチルエーテル体を0.89g(収率89
%)得た。
nmr(CCl4)δ 0.88(d,3H,J=6H
z), 1.57(s,3H),1.63(s,3H), 1.00〜2.40(m,7H),3.20(s,3
H), 3.27(t,2H,J=7Hz),4.98(t,1
H,J=6Hz) 〔2〕(Z)-4,8-ジメチル-10-メトキシ-4-デセ
ン-1-オール(2)及びそのベンジルエーテル(3)の合成 窒素置換したフラスコにシトロネロールメチルエーテル
8.00g(46.9mmol)、カリウムt-ブトキシド6.
5g(58.1mmol)をとり、−78℃に冷却してn-
ブチルリチウム(1.4Mヘキサン溶液)38ml(5
7.0mmol)を滴下し、徐々に室温まで昇温し、4時
間攪拌した。その後−78℃に冷却し、エチレンオキシ
ド22g(0.5mol)を滴下し、1時間攪拌した。そ
の後徐々に0℃まで昇温し、水を加えて、エーテル抽出
し、抽出液を洗滌(食塩水)、乾燥(MgSO4)後、濃縮
して油状物を得、これをカラムクロマトグラフイー(シ
リカゲル)に付してアルコール(2)を含むアルコール画
分5.5g(収率55%)を得た。次にこのアルコール画分
4.87g(22.7mmol)、ベンジルクロライド4.35g(34.4
mmol)、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド
0.26g(1.16mmol)、50%水酸化ナトリウム水溶液3
ml混合し、5時間攪拌した。水を加え、エーテル抽出、
洗浄(飽和食塩水)、乾燥(MgSO4)、濃縮し、シリカ
ゲルクロマトグラフイー(25g)に付して5%酢酸エ
チル-ヘキサンで展開して、ベンジルエーテル体5.93g
(収率86%)を得た。これをMerck社製ローバーカラ
ムを用いてカラムクロマグラフイーにより異性体を分離
し、(2)のベンジルエーテル体(3)2.67g得た。
z), 1.57(s,3H),1.63(s,3H), 1.00〜2.40(m,7H),3.20(s,3
H), 3.27(t,2H,J=7Hz),4.98(t,1
H,J=6Hz) 〔2〕(Z)-4,8-ジメチル-10-メトキシ-4-デセ
ン-1-オール(2)及びそのベンジルエーテル(3)の合成 窒素置換したフラスコにシトロネロールメチルエーテル
8.00g(46.9mmol)、カリウムt-ブトキシド6.
5g(58.1mmol)をとり、−78℃に冷却してn-
ブチルリチウム(1.4Mヘキサン溶液)38ml(5
7.0mmol)を滴下し、徐々に室温まで昇温し、4時
間攪拌した。その後−78℃に冷却し、エチレンオキシ
ド22g(0.5mol)を滴下し、1時間攪拌した。そ
の後徐々に0℃まで昇温し、水を加えて、エーテル抽出
し、抽出液を洗滌(食塩水)、乾燥(MgSO4)後、濃縮
して油状物を得、これをカラムクロマトグラフイー(シ
リカゲル)に付してアルコール(2)を含むアルコール画
分5.5g(収率55%)を得た。次にこのアルコール画分
4.87g(22.7mmol)、ベンジルクロライド4.35g(34.4
mmol)、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド
0.26g(1.16mmol)、50%水酸化ナトリウム水溶液3
ml混合し、5時間攪拌した。水を加え、エーテル抽出、
洗浄(飽和食塩水)、乾燥(MgSO4)、濃縮し、シリカ
ゲルクロマトグラフイー(25g)に付して5%酢酸エ
チル-ヘキサンで展開して、ベンジルエーテル体5.93g
(収率86%)を得た。これをMerck社製ローバーカラ
ムを用いてカラムクロマグラフイーにより異性体を分離
し、(2)のベンジルエーテル体(3)2.67g得た。
ir(neat)cm-1 1640,1120,835,695 nmr(CCl4)δ 0.85(d,J=6Hz,3
H), 1.03(s,3H),1.00〜2.33(m,11H), 3.17(s,3H),3.23(t,J=5Hz,2H), 3.32(t,2H,J=5Hz),4.32(s,2H), 5.00(t,1H,J=6Hz),7.07(s,5H) 次に、窒素気流下液体アンモニア35mlをフラスコにと
り、−65℃に冷却した。薄くスライスしたナトリウム
1.15g(50mg-atm)を加え、−60℃で15分攪拌した。
溶液は濃青色となつた。その後(3)1.52g(5.0mmol)のエ
ーテル溶液5ml−67℃〜−65℃で5分かけて滴下
し、更に−65℃で10分間攪拌した。固体塩化アンモ
ニウムを−65℃〜−60℃で濃青色が消えるまでゆつ
くり加えた後、液体アンモニウムを留去し、残留物を水
にあけ、エーテル抽出、洗浄(食塩水)、乾燥(MgS
O4)、濃縮したところ粗生成物1.12gを得た。これをカ
ラムクロマトグラフイー(40g)に付し、20%酢酸
エチル-ヘキサンで展開しアルコール体(2)を0.94g(収
率84%)得た。
H), 1.03(s,3H),1.00〜2.33(m,11H), 3.17(s,3H),3.23(t,J=5Hz,2H), 3.32(t,2H,J=5Hz),4.32(s,2H), 5.00(t,1H,J=6Hz),7.07(s,5H) 次に、窒素気流下液体アンモニア35mlをフラスコにと
り、−65℃に冷却した。薄くスライスしたナトリウム
1.15g(50mg-atm)を加え、−60℃で15分攪拌した。
溶液は濃青色となつた。その後(3)1.52g(5.0mmol)のエ
ーテル溶液5ml−67℃〜−65℃で5分かけて滴下
し、更に−65℃で10分間攪拌した。固体塩化アンモ
ニウムを−65℃〜−60℃で濃青色が消えるまでゆつ
くり加えた後、液体アンモニウムを留去し、残留物を水
にあけ、エーテル抽出、洗浄(食塩水)、乾燥(MgS
O4)、濃縮したところ粗生成物1.12gを得た。これをカ
ラムクロマトグラフイー(40g)に付し、20%酢酸
エチル-ヘキサンで展開しアルコール体(2)を0.94g(収
率84%)得た。
ir(neat)cm-1 3400,1640,1115 nmr(CCl4)δ 0.88(d,3H,J=6
Hz), 1.63(s,3H),0.80〜2.3(m,11
H), 2.70(bs,1H),3.17(s,3H), 3.27(t,2H,J=3Hz),3.40(t,2
H,J=6Hz),4.97(t,1H,J=7Hz) 〔3〕(Z)-(4,8-ジメチル-10−メトキシ-4-デセ
ニル)-トリフエニルホスホニウムアイオダイド(4)の合
成 アルコール体(2)0.29g(1.36mmol)をピリジン3mlに溶
解し、氷浴により0℃に冷却した。この中へトシルクロ
ライド1.03g(5.40mmol)を少しずつ加え、0℃〜3℃
で1時間攪拌した後0℃で16時間放置した。反応溶液
は氷水25mlに注ぎ、エーテル抽出し、抽出液を希塩酸
で洗滌してピリジンを除去し、更に水、重曹水、食塩水
で順次洗滌し、乾燥(MgSO4)、濃縮し、トシレートを
0.49g(収率98%)得た。このトシレート(0.44g,1.2
mmol)をヨウ化ナトリウム1.8g(12mmol)とともに
アセトン80ml中で室温24時間攪拌した。反応混合物
の結晶を別し、エーテルで洗浄した。母液は減圧下で
濃縮し、残留物を2%チオ硫酸ナトリウム水溶液50ml
に注いだ。ヘキサン抽出、洗浄(水)、乾燥(MgS
O4)、濃縮したところヨード体0.37g(収率95%)を
得た。このヨード体(0.33g,1.0mmol)とトリフエニ
ルホスフイン1.41g(5.38mmol)をベンゼン5ml中で20
時間還流後室温まで冷却し、50mlのエーテル中へ激し
く攪拌しながら注ぎ込む。生成した結晶をエーテルで十
分洗浄し、減圧乾燥後ヘキサンから再結晶させることに
より白色のホスホニウム塩(4)の結晶0.46g(収率77
%)を得た。
Hz), 1.63(s,3H),0.80〜2.3(m,11
H), 2.70(bs,1H),3.17(s,3H), 3.27(t,2H,J=3Hz),3.40(t,2
H,J=6Hz),4.97(t,1H,J=7Hz) 〔3〕(Z)-(4,8-ジメチル-10−メトキシ-4-デセ
ニル)-トリフエニルホスホニウムアイオダイド(4)の合
成 アルコール体(2)0.29g(1.36mmol)をピリジン3mlに溶
解し、氷浴により0℃に冷却した。この中へトシルクロ
ライド1.03g(5.40mmol)を少しずつ加え、0℃〜3℃
で1時間攪拌した後0℃で16時間放置した。反応溶液
は氷水25mlに注ぎ、エーテル抽出し、抽出液を希塩酸
で洗滌してピリジンを除去し、更に水、重曹水、食塩水
で順次洗滌し、乾燥(MgSO4)、濃縮し、トシレートを
0.49g(収率98%)得た。このトシレート(0.44g,1.2
mmol)をヨウ化ナトリウム1.8g(12mmol)とともに
アセトン80ml中で室温24時間攪拌した。反応混合物
の結晶を別し、エーテルで洗浄した。母液は減圧下で
濃縮し、残留物を2%チオ硫酸ナトリウム水溶液50ml
に注いだ。ヘキサン抽出、洗浄(水)、乾燥(MgS
O4)、濃縮したところヨード体0.37g(収率95%)を
得た。このヨード体(0.33g,1.0mmol)とトリフエニ
ルホスフイン1.41g(5.38mmol)をベンゼン5ml中で20
時間還流後室温まで冷却し、50mlのエーテル中へ激し
く攪拌しながら注ぎ込む。生成した結晶をエーテルで十
分洗浄し、減圧乾燥後ヘキサンから再結晶させることに
より白色のホスホニウム塩(4)の結晶0.46g(収率77
%)を得た。
m.p.92〜93.5℃ nmr(CDCl3)δ 0.85(d,3H,J=6
Hz), 1.57(s,3H),0.80〜2.60(m,11
H), 3.31(s,3H),3.40(t,4H,J=6H
z), 5.20(m,1H),7.80(d,15H,J=6
Hz) 〔4〕(Z,Z)-12−メトキシ-1-テトラヒドロピラニル
オキシ-2,6,10-トリメチル−2,6-ドデカジエ
ン(5)の合成 ホスホニウム塩(4)0.67g(1.15mmol)を無水テトラヒ
ドロフラン(THF)23mlに溶かし、−70℃に冷却
する。n-ブチルリチウム(1.4M in Hexa
ne)0.9ml(1.27mmol)をゆつくり加え、更
に同温度で1時間攪拌した。溶液はイリド生成が進むに
つれてオレンジ色になる。テトラヒドロピラニルオキシ
アセトン0.23g(1.40mmol)のTHF溶液1mlをゆ
つくり加え、1時間攪拌後ゆつくり昇温しながら室温に
戻し、更に攪拌を続けた。(合計ca.18時間)。メ
タノール(2ml)と水(2ml)を加え減圧下で濃縮、残
渣にメタノール(10ml)と水(15ml)を加え抽出
(ヘキサン/エーテル(1/1))、洗浄(食塩水)、
乾燥(Na2SO4−K2CO3)後、濃縮した残渣をヘキサンで
希釈すると白い結晶が析出してきた。これを過し、ヘ
キサンで充分洗浄し、母液を再び濃縮した後シリカゲル
カラムクロマトグラフイー(30g)に付し、10%-
酢酸エチル/ヘキサンで展開することによつてTHPエ
ーテル体(5)を0.31g(収率78%)得た。
Hz), 1.57(s,3H),0.80〜2.60(m,11
H), 3.31(s,3H),3.40(t,4H,J=6H
z), 5.20(m,1H),7.80(d,15H,J=6
Hz) 〔4〕(Z,Z)-12−メトキシ-1-テトラヒドロピラニル
オキシ-2,6,10-トリメチル−2,6-ドデカジエ
ン(5)の合成 ホスホニウム塩(4)0.67g(1.15mmol)を無水テトラヒ
ドロフラン(THF)23mlに溶かし、−70℃に冷却
する。n-ブチルリチウム(1.4M in Hexa
ne)0.9ml(1.27mmol)をゆつくり加え、更
に同温度で1時間攪拌した。溶液はイリド生成が進むに
つれてオレンジ色になる。テトラヒドロピラニルオキシ
アセトン0.23g(1.40mmol)のTHF溶液1mlをゆ
つくり加え、1時間攪拌後ゆつくり昇温しながら室温に
戻し、更に攪拌を続けた。(合計ca.18時間)。メ
タノール(2ml)と水(2ml)を加え減圧下で濃縮、残
渣にメタノール(10ml)と水(15ml)を加え抽出
(ヘキサン/エーテル(1/1))、洗浄(食塩水)、
乾燥(Na2SO4−K2CO3)後、濃縮した残渣をヘキサンで
希釈すると白い結晶が析出してきた。これを過し、ヘ
キサンで充分洗浄し、母液を再び濃縮した後シリカゲル
カラムクロマトグラフイー(30g)に付し、10%-
酢酸エチル/ヘキサンで展開することによつてTHPエ
ーテル体(5)を0.31g(収率78%)得た。
液体クロマトグラフイー(Waters Radial Pak.Cartridg
e 10 μ Silica,5%酢酸エチル/ヘキサン)によりZ
/E=94:6であつた。(保持時間Z体…5分40
秒,E体…7分00秒、流速1.5ml/min) ir(neat)cm−1 1200,1020 nmr(CDCl3)δ 0.90(d,3H,J=5
Hz,3H), 1.67(s,3H),1.75(s,3H), 0.80〜2.30(m,1H),3.28(s,3
H), 3.37(t,2H,J=6Hz),4.07(s,2
H), 4.55(s,1H),5.08(t,2H,J=6H
z), 5.20(t,2H,J=6Hz) 〔5〕(Z,Z)-1-クロロ-12-メトキシ-2,6,10-
トリメチル-2,6-ドデカジエン(6)の合成 THPエーテル体(5)0.16g(0.49mmol)とp-トルエン
スルホン酸10mg(0.05mmol)をメタノール10mlに
溶解し、室温にて27時間攪拌した。反応液を中和(中
性〜微アルカリ性)した後、濃縮、残渣を水で希釈しエ
ーテル抽出、洗浄、乾燥、濃縮し、カラムクロマトグラ
フイー(30g)に付し、20%酢酸エチル/ヘキサン
で展開し、アルコール体を97mg(収率78%)得た。
このアルコール体と塩化リチウム50mg(1.2mmol)と
DMF15mlの混合物にs-コリジン0.2ml(1.5mmol)
を加え、3℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド0.
1ml(1.3mmol)を加え、7℃以下に4時間攪拌した後
氷水にあけてエーテル抽出、洗浄(水)、乾燥後濃縮
し、粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフイーに付し10%-IPE/ヘキサンで展開し、
クロル体(6)を95mg((5)からの収率77%)を得た。
e 10 μ Silica,5%酢酸エチル/ヘキサン)によりZ
/E=94:6であつた。(保持時間Z体…5分40
秒,E体…7分00秒、流速1.5ml/min) ir(neat)cm−1 1200,1020 nmr(CDCl3)δ 0.90(d,3H,J=5
Hz,3H), 1.67(s,3H),1.75(s,3H), 0.80〜2.30(m,1H),3.28(s,3
H), 3.37(t,2H,J=6Hz),4.07(s,2
H), 4.55(s,1H),5.08(t,2H,J=6H
z), 5.20(t,2H,J=6Hz) 〔5〕(Z,Z)-1-クロロ-12-メトキシ-2,6,10-
トリメチル-2,6-ドデカジエン(6)の合成 THPエーテル体(5)0.16g(0.49mmol)とp-トルエン
スルホン酸10mg(0.05mmol)をメタノール10mlに
溶解し、室温にて27時間攪拌した。反応液を中和(中
性〜微アルカリ性)した後、濃縮、残渣を水で希釈しエ
ーテル抽出、洗浄、乾燥、濃縮し、カラムクロマトグラ
フイー(30g)に付し、20%酢酸エチル/ヘキサン
で展開し、アルコール体を97mg(収率78%)得た。
このアルコール体と塩化リチウム50mg(1.2mmol)と
DMF15mlの混合物にs-コリジン0.2ml(1.5mmol)
を加え、3℃に冷却した。メタンスルホニルクロリド0.
1ml(1.3mmol)を加え、7℃以下に4時間攪拌した後
氷水にあけてエーテル抽出、洗浄(水)、乾燥後濃縮
し、粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフイーに付し10%-IPE/ヘキサンで展開し、
クロル体(6)を95mg((5)からの収率77%)を得た。
ir(neat)cm−1 1660,1120,790,700 nmr(CCl4)δ 0.88(d,3H,J=6H
z), 1.63(s,3H),1.76(s,3H),0.8
0〜 2.20(m,11H),3.16(s,3H), 3.23(t,3H,J=6Hz),3.90(s,2
H), 5.00(m,2H) 上記の実施例における合成経路をまとめて以下に示す。
z), 1.63(s,3H),1.76(s,3H),0.8
0〜 2.20(m,11H),3.16(s,3H), 3.23(t,3H,J=6Hz),3.90(s,2
H), 5.00(m,2H) 上記の実施例における合成経路をまとめて以下に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/29 8018−4H 69/145 8018−4H 69/63 9279−4H 309/12 7419−4H
Claims (3)
- 【請求項1】次の一般式 (式中、Xはハロゲン原子または水酸基を示し、Rは低
級アルキル基、アラルキル基、アシル基及びテトラヒド
ロピラニル基から選ばれる水酸基の保護基を示す。) で表わされるシス型イソプレノイド。 - 【請求項2】一般式 (式中、THPOはテトラヒドロピラニルオキシ基を意味
し、Rは低級アルキル基、アラルキル基、アシル基及び
テトラヒドロピラニル基から選ばれる水酸基の保護基を
意味する) で表わされる(Z,Z)−プレノール誘導体のテトラヒドロ
ピラニルオキシ基を除去せしめて水酸基とすることを特
徴とする一般式 (式中、Rは前記の意味を有する) で表わされる(Z,Z)シス型イソプレノイドの製造方法。 - 【請求項3】一般式 (式中、THPOはテトラヒドロピラニルオキシ基を意味
し、Rは低級アルキル基、アラルキル基、アシル基及び
テトラヒドロピラニル基から選ばれる水酸基の保護基を
意味する) で表わされる(Z,Z)−プレノール誘導体のテトラヒドロ
ピラニルオキシ基を除去せしめて水酸基とし、更に該水
酸基をハロゲン化せしめることを特徴とする一般式 (式中、Halはハロゲン原子を意味し、Rは前記の意味を
有する) で表わされる(Z,Z)シス型イソプレノイドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60198753A JPH0629202B2 (ja) | 1985-09-09 | 1985-09-09 | シス型イソプレノイド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60198753A JPH0629202B2 (ja) | 1985-09-09 | 1985-09-09 | シス型イソプレノイド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6259237A JPS6259237A (ja) | 1987-03-14 |
JPH0629202B2 true JPH0629202B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=16396387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60198753A Expired - Lifetime JPH0629202B2 (ja) | 1985-09-09 | 1985-09-09 | シス型イソプレノイド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0629202B2 (ja) |
-
1985
- 1985-09-09 JP JP60198753A patent/JPH0629202B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6259237A (ja) | 1987-03-14 |
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