JPH06289014A - フェノチアジン系色源体安定化液体組成物 - Google Patents

フェノチアジン系色源体安定化液体組成物

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JPH06289014A
JPH06289014A JP7164493A JP7164493A JPH06289014A JP H06289014 A JPH06289014 A JP H06289014A JP 7164493 A JP7164493 A JP 7164493A JP 7164493 A JP7164493 A JP 7164493A JP H06289014 A JPH06289014 A JP H06289014A
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JP
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phenothiazine
chromogen
butanol
propanol
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JP7164493A
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Hiroyuki Oda
洋之 小田
Junko Yoneda
淳子 米田
Kenji Hasegawa
健二 長谷川
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Sunstar Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェノチアジン系色源体を安定に配合した液
体組成物を提供する。 【構成】 フェノチアジン系色源体と、特定のアルコー
ル系溶媒とを配合してなる、常温で液体のフェノチアジ
ン系色源体安定化組成物。 【効果】 臨床検査等における操作を簡便にし、試薬の
調製が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床診断薬等の基質と
して用いられるフェノチアジン系色源体の変性を抑制
し、長期間着色を防止するフェノチアジン系色源体を安
定化した液体の組成物に関する。また、本発明は、特
に、該組成物を用いる歯周疾患検査にも関する。
【0002】
【従来の技術および課題】フェノチアジン環を有する色
源体は公知の化合物で、例えば、特開昭57−2292
97号にその合成法が開示されており、その分子吸光係
数が高いところから、臨床診断等における酵素反応を定
量するための色源体として使用されている(例えば、特
開平2−499号)。
【0003】一般に、これら色源体は、水溶液中では非
常に不安定であり、また、固体であっても空気中の水分
や光により自動酸化を受けて着色を起こし長期の保存に
は適さず、定量の精度をおとす原因となっている。この
ため、これらの色源体を使用する臨床診断用等の酵素反
応定量キットのような商品の場合、安定化のためと、使
用に際しての再溶解性とを考慮して、これらの色源体を
凍結乾燥し、絶乾状態で提供されている。
【0004】しかし、このような凍結乾燥処理や乾燥状
態を保持することは、製造コストを引き上げるため、こ
れら色源体を使用するうえで問題となっており、また、
使用に際しても簡単な、溶液状態で長期保存に適する技
術・製品の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、フェノチア
ジン系色源体の溶液中での安定性を改善するため種々検
討した結果、特定のアルコール系溶媒が特異的にフェノ
チアジン系色源体を安定化することを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、フェノチアジン環を
有する色源体を含有する組成物と、その安定化剤とし
て、1−プロパノール、2−プロパノール、t−ブタノ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、t
−ブタノールとt−ペンタノールとの混合物および2−
プロパノールとt−ペンタノールとの混合物から選ばれ
るアルコール系溶剤とを配合した、常温で液体であるこ
とを特徴とするフェノチアジン系色源体安定化液体組成
物を提供するものである。
【0007】また、本発明は、このような組成物を、他
の必要な材料ないしは組成物と組み合わせてなる歯周疾
患検査用キットも提供するものである。
【0008】本願発明の組成物は臨床検査等の酵素反応
の定量に用いるものであるが、このような酵素反応は、
通常、水溶液中で行なわれる。このため、本願発明によ
れば、水に混合溶解する液体状態で安定に色源体を提供
することができ、定量操作において実験手法が簡便に行
なえる長所がある。特に、フェノチアジン系色源体のよ
うに微量を添加する試薬においては、固体を正確に計量
することは面倒であるが、液体状態ならば手軽に計量で
きる。かくして、本安定化組成物は、常温(15〜25
℃)では、通常、溶液状態である。以下、本発明を詳細
に説明する。
【0009】本発明においては、フェノチアジン系色源
体の安定化剤に、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、t−ブタノールとt−ペンタノールとの混合
物、好ましくはt−ブタノール:t−ペンタノールの容
量比が1:1〜10:1の混合物および2−プロパノー
ルとt−ペンタノールとの混合物、好ましくは2−プロ
パノール:t−ペンタノールの容量比が1:1〜10:
1の混合物から選ばれるアルコール系溶剤を添加する。
特に、t−ブタノールが経済的である。安定化剤の量
は、通常、組成物に対して2%以上であるが、色源体の
量、最終の酵素反応液中の濃度、必要とする保存期間等
により適宜変えられ、特にこの範囲に限定されるもので
はない。しかし、目的とする酵素反応に対する影響を考
慮すれば、添加量は少ない方が望ましい。
【0010】用いるフェノチアジン系色源体は、フェノ
チアジン環を有する公知のものいずれでもよく、例え
ば、式:
【0011】
【化2】
【0012】[式中、R1 はアルキル基または置換アミ
ノ基(置換基はアルキル基、カルボキシル基、ナフチル
基、置換フェニル基(置換基はハロゲン、アルキル基、
アシルカルボニルアミノ基またはアシルカルボニルアミ
ノアルキル基を示す)、アシルカルボニルアミノアルキ
ル基置換フェニルアルキル)、R2 はヒドロキシル基ま
たはジアルキルアミノ基、R3 は水素、ニトロ基または
スクシニルアミノ基、およびXはジアルキルアミノ基を
意味する。ただし、アルキル基の炭素数はいずれも1〜
3、アシル基の炭素数はいずれも1〜3である。]で示
されるフェノチアジン誘導体が挙げられる。
【0013】これらの色源体の代表的なものには、例え
ば、10N−メチルカルバモイル−3,7−ジメチルア
ミノ−10H−フェノチアジン、10N−カルボキシメ
チルカルバモイル−6−ニトロ−3,7−ジメチルアミ
ノ−10H−フェノチアジン、10N−カルボキシメチ
ルカルバモイル−6−スクシニルアミド−3,7−ジメ
チルアミノ−10H−フェノチアジンまたは10N−メ
チルカルバモイル−3−メチルアミノ−7−ヒドロキシ
−10H−フェノチアジンが包含される。
【0014】特に限定するものではないが、これらの色
源体は単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、使用
時の希釈倍率にもよるが、実用上から、通常、組成物全
量に基づいて0.01〜1重量%程度配合される。
【0015】本発明の組成物は、通常、上記の所望の安
定化剤および色源体を、自体公知の方法により水と合し
てなる溶液組成物であり、用いる水は、例えば、精製水
やリン酸、クエン酸のような緩衝液とすることができ
る。また、必要に応じて、安息香酸ナトリウム等の防腐
剤、非イオン系の界面活性剤等の添加剤を加えてもよ
い。さらに、安定化を向上させるために、還元糖、有機
酸等の添加剤を添加してもよい。
【0016】本発明の組成物は、臨床診断薬の分野で幅
広く用いることができ、生体中の各種の成分の測定や、
特開平1−128797号に開示されているようにエン
ハンサーを介在させることにより、生体内の微量酵素を
測定することができる。特に、歯周病原菌由来の酵素を
測定することによる歯周疾患検査キットとすることが可
能である。かかるキットとしては、本発明の組成物と、
歯周病原菌由来の酵素、例えば、ペプチダーゼの基質を
含む組成物を組み合わせたものが挙げられる。この基質
は、歯周病原菌由来の酵素に分解され、酸化酵素のエン
ハンサーを遊離する。従って、使用時に、これらの組成
物を合して、例えば、採取した歯肉縁下プラークと酸化
酵素を添加すれば、本発明により安定化された色源体が
酸化されて、色素を生成し、歯周病原菌の存在の有無を
判定できる。
【0017】
【実施例】以下、試験例および実施例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明する。なお、「%」は特に断らない限
り重量%である。 試験例1 表1に示す各種溶媒に溶解した色源体、10N−カルボ
キシメチルカルバモイル−3,7−ジメチルアミノ−1
0H−フェノチアジンを試料とし、以下の試験を行っ
た。
【0018】安定性試験:濃度3μmol/mlとなるよう
に色源体を溶解した溶液10mlを、容量12mlのガラスびん
に入れ、密閉し4℃および30℃で1週間、放置した。
色源体の変化は、酸化による着色をOD666nmで測
定した。溶解直後はいずれも0.1以下であった。 酵素反応試験:上記安定性試験に供した10N−メチル
カルバモイル−3,7−ジメチルアミノ−10H−フェ
ノチアジン(MCDP)溶液50ulにアスコルビン酸オ
キシダーゼ溶液を添加して一定時間加温し、生成した色
素を吸光度計にて測定した。酵素阻害の小さいジメチル
ホルムアミドを100%とし、80%以上の活性を示し
たものを○、80%以下の活性を示したものを×とし
た。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示すごとく、安定性試験では4℃で
はメタノール、エタノールを除き、いずれも安定であっ
たが、30℃では1−プロパノール、2−プロパノー
ル、t−ブタノール、t−ブタノールとt−ペンタノー
ルの混合系、2−プロパノールとt−ペンタノールの混
合系以外ではいずれも0.1以上であった。また、酵素
反応試験でも、これらの溶媒は阻害がみられなかった。
以上の結果、これら特定のアルコール系溶媒が安定化剤
として適当であると考えられた。
【0021】試験例2 組成物中の至適溶媒濃度を検討するために、t−ブタノ
ールに10N−メチルカルバモイル−3,7−ジメチル
アミノ−10H−フェノチアジン(MCDP)を溶解
し、精製水を加え、各種のt−ブタノール濃度の試料を
作成し、試験例1の通り安定性試験を行った。結果を表
2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2に示すごとく、0.2%では効果がな
く、MCDPに対してt−ブタノール濃度2〜100%
で安定化効果が認められた。
【0024】実施例1 これらの成分を常法により混合、溶解し、所望の溶液組
成物を調製した。
【0025】実施例2 これらの成分を常法により混合、溶解し、所望の溶液組
成物を調製した。
【0026】実施例3 これらの成分を常法により混合、溶解し、所望の溶液組
成物を調製した。
【0027】実施例4 N−カルボベンゾキシ−グリシル−グリシル−アルギニ
ン−3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシアニリド3μm
olとMCDP15μmolをt−ブタノール1mlと
精製水4mlからなる混液に溶解した溶液をAl、アス
コルビン酸オキシダーゼ(100ユニット/ml)含有
緩衝液をA2とし、これらで歯周疾患検査用キットを構
成した。歯周炎患者の歯周ポケットから、ペーパーポイ
ントで歯肉縁下プラークを採取し、A1を50μl、A
2を1ml加え37℃で15分反応させたところ、波長
666nmにおける吸光度は0.855となり、陽性と
判定された。
【0028】
【発明の効果】本発明により安定化されたフェノチアジ
ン系色源体は、溶液等の液体状態での変色が抑制でき、
長期間安定に保存することができる。その結果,現在真
空凍結乾燥による安定化の代替として上記液体組成物を
用いれば、臨床検査等における操作を簡便にし、かつ、
用いる試薬の容器の簡素化、生産コストの削減等につな
がる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノチアジン環を有する色源体と、そ
    の安定化剤として、1−プロパノール、2−プロパノー
    ル、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレン
    グリコール、t−ブタノールとt−ペンタノールとの混合
    物および2−プロパノールとt−ペンタノールとの混合
    物から選ばれるアルコール系溶媒とを配合してなる、常
    温で液体であることを特徴とするフェノチアジン系色源
    体安定化液体組成物。
  2. 【請求項2】 安定化剤が、t−ブタノールである請求
    項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 組成物に対して、安定化剤を2%以上配
    合した請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 色源体が、式: 【化1】 [式中、R1 はアルキル基または置換アミノ基(置換基
    はアルキル基、カルボキシル基、ナフチル基、置換フェ
    ニル基(置換基はハロゲン、アルキル基、アシルカルボ
    ニルアミノ基またはアシルカルボニルアミノアルキル基
    を示す)、アシルカルボニルアミノアルキル基置換フェ
    ニルアルキル)、R2 はヒドロキシル基またはジアルキ
    ルアミノ基、R3 は水素、ニトロ基またはスクシニルア
    ミノ基、およびXはジアルキルアミノ基を意味する。た
    だし、アルキル基の炭素数はいずれも1〜3、アシル基
    の炭素数はいずれも1〜3である。]で示されるフェノ
    チアジン誘導体である請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 色源体が、10N−メチルカルバモイル
    −3,7−ジメチルアミノ−10H−フェノチアジン、
    10N−カルボキシメチルカルバモイル−6−ニトロ−
    3,7−ジメチルアミノ−10H−フェノチアジン、1
    0N−カルボキシメチルカルバモイル−6−スクシニル
    アミド−3,7−ジメチルアミノ−10H−フェノチア
    ジンまたは10N−メチルカルバモイル−3−メチルア
    ミノー7−ヒドロキシ−10H−フェノチアジンである
    請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 色源体を0.01〜1重量%配合した請
    求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の組成物を組み合わせてな
    る歯周疾患検査用キット。
JP7164493A 1993-03-30 1993-03-30 フェノチアジン系色源体安定化液体組成物 Withdrawn JPH06289014A (ja)

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