JPH0628736U - 試料容器ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 交換可能な試料容器ホルダを複数個有する試
料ディスク装置において，試料検体をランダムアクセス
し，緊急検体分析，再分析用試料を迅速に分注位置に割
込み可能な装置を提供する。 【構成】 所有数の試料容器を有するターレット状試料
容器ホルダと，試料容器ホルダを複数個保有する試料容
器ディスクから成り，上記試料容器ホルダを所定のタイ
ミングで試料分注位置，待機位置及び交換位置の間を回
動駆動制御し，上記各試料容器を任意のタイミングで分
注位置に回動制御する試料容器ディスク装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，生化学分析，臨床化学分析および免疫学的分析を行う自動分析装置 に関し，特に試料検体用容器ディスク装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の試料検体の自動分析装置における対応としては，例えば，特公平４−２ １１４０号に開示されたようにターレット状ディスクの同円心列上に複数の一般 検体容器，希釈管及び緊急検体容器を配列し，それらがが外周部に一般検体容器 ，中間周部に同数の希釈管，さらに内周部に緊急検体容器を保持し，一般検体容 器には生体から採取された検体，希釈管には検体を一定倍率に希釈された希釈検 体，緊急検体容器には緊急に割込み分析をしようとする緊急検体を収容し，駆動 装置を用いてサンプル吸引位置に回動されるディスク方式がある。

【０００３】 次に、特公平１−４６０３１号に開示されたように検体を収容してなる容器を 複数個保持する複数本のサンプルカセットから成り，このサンプルカセットに保 持された容器検体を所定の検体分注位置まで順次移動させて試料検体の分注が行 われるラック方式がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術である特公平４−２１１４０号に開示されたディスク方式は検体処 理数が少ない場合に使用され，構造が簡単であるが，緊急検体の割り込み，検体 の追加の場合にはディスクを停止するため分析操作が遅延する欠点が見られた。 また，特公平１−４６０３１号に開示されたラック方式に関しては，検体処理 数が多数の場合に有利であり，分析操作を停止することなしに試料検体の追加， 割込みができる利点があるが，同時に構造が複雑で装置が大規模な構成となり， カセット単位での移送が行われるため，小回りがきかず，例えば再検査の際の割 込み操作に複雑な操作が要求されるため，自動分析装置における高速処理が妨げ られる欠点を生じた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述のディスク方式の欠点である緊急検体割込み，検体追加の場合のランダム アクセスを可能とし，分析操作を停止することなしに試料検体の追加及び緊急検 体の割込み可能なラック方式の長所を生かした試料容器ディスク装置を提供した 。 本考案は所有数の試料容器を有するターレット状試料容器ホルダと，上記試料 容器ホルダを複数個保有するターレット状試料容器ディスクから成り，上記試料 容器ホルダは試料検体を分注する試料分注位置，測定結果を得るまでの時間待機 する待機位置および試料容器ホルダを交換し，検体IDの読取り位置である交換位 置の間を回動制御し，上記試料容器ホルダと試料容器ディスク上の各試料容器は 任意のタイミングで分注位置に回動制御できる試料容器ディスク装置である。

【０００６】

【作用】

所有数の試料容器を有するターレット状試料容器ホルダは，例えば３ａ，３ｂ ，３ｃ，……のごとく複数個をターレット状試料ディスク上に保有し，通常の検 体試料の分注では，試料容器ホルダ３ａからスタートし，そのホルダに配設され た試料容器のNo. 順序に制御用のモータ，センサ，コンピュータの作動に基づき 順次行われ，３ｂ，３Ｃ……と次々に進められ，更に次の試料検体群をセットし た新しい試料容器ホルダと分注終了した試料容器ホルタとが交換されるものであ る。また，再分析や緊急割込みの場合は，コンピュータの再分析又は緊急割込み 指令に基づいて，試料容器ホルダのNo. 試料容器No. を指示すれは，試料分注位 置に運ばれて再分析又は緊急割込み分注が行われ，終了後，また通常のNo. 通り の順序操作を行う試料検体の分注作業に戻るようになっている。

【０００７】

【実施例】

図１及び図２に従って本考案の実施例について述べる。 図１は本考案に係る試料容器ディスク装置の平面図であり，試料容器ディスク ２上に，所要数の試料容器（３ａ−１，３ａ−２，……３ａ−３０）（３ｂ−１ ，３ｂ−２……３ｂ−３０）（３ｃ−１，３ｃ−２……３ｃ−３０）を有する複 数個のターレット状試料容器ホルダ（３ａ，３ｂ，３ｃ……）を保有し，各試料 容器ホルダ（３ａ，３ｂ，３ｃ…）などは別個の試料容器ホルダ３ｄと交換が可 能である。上記の各試料容器ホルダは矢印の方向に正・逆に回動可能であり，同 時に試料容器ディスク２も矢印の方向に正逆回転可能であり，通常は試料容器ホ ルダ３ａについては，試料容器分注位置Ａに移動し，次に１２０°回動して試料 容器ホルダは測定結果が出るのを得る待機位置３ｂに移り試料容器は更に１２０ °回動して試料容器ホルダは試料容器ホルダの交換位置と検体ID読取位置の３ｃ に移り，試料容器ホルダ３ｄと交換後，分注位置，待機位置，交換位置の回動を 繰返す。各試料容器ホルダ（３ｄ，３ｂ，３ｃ）中の試料容器（３ａ−１，…… ３ｂ−１…３ｃ−１）中の試料検体は試料分注装置１により，順次反応容器５… に分注されるようになっている。

【０００８】 分注が終了した試料容器ホルダ３ａは回動し，新らしい試料容器ホルダが分注 位置Ａに移り，３ａは待機位置３ｂに移り，測定結果を待ち，更に交換位置３ｃ に移行して新らしい検体試料を配設した試料容器ホルダ３ｄと交換や検体IDの読 取りがされる。再検査の必要なものは分析結果を待って割込作業をコンピュータ の指示で行われ分注位置へ適時割込みができる。 試料容器ディスク２には円心円上に別個の試料容器群（２ａ−１，２ａ−２… ），（２ｂ−１，２ｂ−２…），（２ｃ−１，２ｃ−２…）を装填可能としてお り，ここには標準試料検体や管理試料検体などを配設し，試料の間隔で分注位置 Ａに回動として標準試料分析，管理試料の分析が可能であり，場合によっては緊 急検体を配設してもよい。 緊急検体を分注する際には，コンピュータ（図示せず）の指示により緊急検体 割込みの指定，試料容器ディスクと試料検体No. の指定，分析項目などの分析情 報の指定と共に割り込み動作を行い，分注位置Ａに緊急検体を移動し，分注操作 終了後に通常の順序ごとの分注作業に戻るようになっている。

【０００９】 図２は本考案に係る試料容器ディスク装置の断面図であり，試料容器ディスク ３ａ，３ｂ，３ｃ…には真空採血管２１，２１´…および試料容器２２，２２´ …等が配設され，各々の台座４ａ，４ｂ，４ｃ…にセットされる。試料容器ホル ダ，３ａ，３ｂ，３ｃはパルスモータ７ａ，７ｂ，７ｃ…により，歯車６ａ，６ ｂ，６ｃ及び歯車５ａ，５ｂ，５ｃを介して１ピッチづつ回動移送され，バーコ ードリーダ４またはディスク読取機構20によって試料検体IDまたは試料検体No. が順次読込まれる。

【００１０】 読取りが終了すると，パルスモータ１３により歯車１２及び歯車１１を介して ，回転ベース１０が１２０°回転し，試料容器ホルダ３ａは吸引位置Ａに移動し ，上述のように試料検体分注装置１によって，試料容器中の検体，３ａ−１，３ ｄ−２，……の試料を順次吸引する。 上述のように試料容器ホルダ３ａが終了すると３ｂ，３ｃ…と順序試料容器ホ ルダの試料検体の分注に移行する。 一連の分析終了後の再分析の場合はコンピュータのインプットを試料容器ホル ダ試料容器No. で行うと，連動する上記のモータ歯車数からなる駆動機構が働ら き，試料検体分注位置Ａに移行し，分注終了後，通常の割込み前の状態に戻る。

【００１１】 センサ１８とロータリーエンコーダ１６は回転べース１０の位置の情報を知る ためにモータ１３の制御用センサとして使用される。 また，センサ８ａ，８ｂ，８ｃは基準位置検出用としてセンサ９ａ，９ｂ，９ ｃはポジション検出用としてのセンサでモータ７ａ，７ｂ，７ｃの制御用センサ として使用され，試料容器ディスク３ａ，３ｂ，３ｃに配設された試料容器３ｄ −１，３ａ−２……３ｂ−１，３ｂ−２……，３ｃ−１，３ｃ−２……又は２１ ，２２の位置の情報を得るものである。また，バーコードリーダ２３−ａ，２３ −ｂ……によって試料検体情報を読取る。

【提出日】平成４年１０月２０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 図２は本考案に係る試料容器ディスク装置の断面図であり ，試料容器ディスク３ａ，３ｂ，３ｃ…には真空採血管２１，２１′…および試 料容器２２，２２′…等が配設され，各々の台座４ａ，４ｂ，４ｃ…にセットさ れる。試料容器ホルダ，３ａ，３ｂ，３ｃはパルスモータ７ａ，７ｂ，７ｃ…に より，歯車６ａ，６ｂ，６ｃ及び歯車５ａ，５ｂ，５ｃを介して１ピッチづつ回 動移送され，バーコードリーダ２３またはディスク読取機構２０によって試料検 体ＩＤまたは試料検体Ｎｏ．が順次読込まれる。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】 読取りが終了すると，パルスモータ１３により歯車１２及 び歯車１１を介して，回転ベース１０が１２０゜回転し，試料容器ホルダ３ａは 吸引位置Ａに移動し，上述のように試料検体分注装置１によって，試料容器中の 検体，３ａ−１，３ａ−２，……の試料を順次吸引する。 上述のように試料容器ホルダ３ａが終了すると３ｂ，３ｃ…と順序試料容器ホ ルダの試料検体の分注に移行する。 一連の分析終了後の再分析の場合はコンピュータのインプットを試料容器ホル ダ試料容器Ｎｏ．で行うと，連動する上記のモータ歯車数からなる駆動機構が働 らき，試料検体分注位置Ａに移行し，分注終了後，通常の割込み前の状態に戻る 。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１１】 センサ１８とロータリーエンコーダ１６は回転ベース１０ の位置の情報を知るためにモータ１３の制御用センサとして使用される。 また，センサ８ａ，８ｂ，８ｃは基準位置検出用としてセンサ９ａ，９ｂ，９ ｃはポジション検出用としてのセンサでモータ７ａ，７ｂ，７ｃの制御用センサ として使用され，試料容器ディスク３ａ，３ｂ，３ｃに配設された試料容器３ａ −１，３ａ−２……３ｂ−１，３ｂ−２……，３ｃ−１，３ｃ−２……又は２１ ，２２の位置の情報を得るものである。また，バーコードリーダ２３によって試 料検体情報を読取る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る試料容器ディスク装置の平面図で
ある。

【図２】本考案に係る試料容器ディスク装置の断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 試料分注装置 ２ 試料容器ディスク ３ａ 試料容器ホルダ ３ｂ 試料容器ホルダ ３ｃ 試料容器ホルダ ４ バーコードリーダ ４ａ 台座 ４ｂ 台座 ４ｃ 台座 ５ａ 歯車 ５ｂ 歯車 ５ｃ 歯車 ６ａ 歯車 ６ｂ 歯車 ６ｃ 歯車 ７ａ 歯車 ７ｂ 歯車 ７ｃ 歯車 ８ａ センサ（基準位置） ８ｂ センサ（基準位置） ８ｃ センサ（基準位置） ９ａ センサ（ポジション） ９ｂ センサ（ポジション） ９ｃ センサ（ポジション） １１ 歯車 １２ 歯車 １３ モータ １４ 歯車 １５ 歯車 １６ ロータリーコンコーダ １７ ベースプレート １８ センサ（基準位置） １９ 軸 ２０ ディスクNo. 読取り機構 ２１ 試料容器（採血管） ２２ 試料容器 ２３ バーコードリーダ ２４ａ スリップリング ２４ｂ スリップリング ２４ｃ スリップリング

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【手続補正書】

【提出日】平成４年１０月２０日

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】符号の説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【符号の説明】 １ 試料分注装置 ２ 試料容器ディスク ３ａ 試料容器ホルダ ３ｂ 試料容器ホルダ ３ｃ 試料容器ホルダ ４ａ 台座 ４ｂ 台座 ４ｃ 台座 ５ａ 歯車 ５ｂ 歯車 ５ｃ 歯車 ６ａ 歯車 ６ｂ 歯車 ６ｃ 歯車 ７ａ モータ ７ｂ モータ ７ｃ モータ ８ａ センサ（基準位置） ８ｂ センサ（基準位置） ８ｃ センサ（基準位置） ９ａ センサ（ポジション） ９ｂ センサ（ポジション） ９ｃ センサ（ポジション） １０ 回転ベース １１ 歯車 １２ 歯車 １３ モータ １４ 歯車 １５ 歯車 １６ ロータリーコンコーダ １７ ベースプレート １８ センサ（基準位置） １９ 軸 ２０ ディスクＮｏ．読取り機構 ２１ 試料容器（採血管） ２２ 試料容器 ２３ バーコードリーダ ２４ａ スリップリング ２４ｂ スリップリング

【手続補正５】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所有数の試料容器を有するターレット状
   試料容器ホルダと，上記試料容器ホルダを複数個保有す
   るターレット状試料容器ディスクから成り，上記各試料
   容器ホルダを所定のタイミングで試料分注位置，待機位
   置および変換位置の間を回動駆動制御し，上記各試料容
   器を任意のタイミングで分注位置に回動制御することを
   特徴とする試料容器ディスク装置。