JPH06286335A - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

Info

Publication number
JPH06286335A
JPH06286335A JP4106319A JP10631992A JPH06286335A JP H06286335 A JPH06286335 A JP H06286335A JP 4106319 A JP4106319 A JP 4106319A JP 10631992 A JP10631992 A JP 10631992A JP H06286335 A JPH06286335 A JP H06286335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer sheet
thermal transfer
dyes
material layer
dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4106319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2558992B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
Yasuo Fukui
康雄 福井
Soichiro Mima
総一郎 美間
Akihiro Imai
章博 今井
Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP4106319A priority Critical patent/JP2558992B2/ja
Publication of JPH06286335A publication Critical patent/JPH06286335A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2558992B2 publication Critical patent/JP2558992B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇華型熱転写シートの高感度化及び高信頼性
を図る。 【構成】 基材フィルム上に色材層を形成してなる熱転
写シートにおいて、前記色材層を形成する色素が異なる
複数の色素であって、かつ前記色材層を形成するバイン
ダーに対する前記複数の各色素の重量比が各々0.7以
下であり、前記バインダーが異なる複数のバインダーで
あり、かつ前記全バインダー量に対する前記全色素量の
重量比が0.87以上であることを特徴とする熱転写シ
ート。 【効果】 本発明の熱転写シートは、低エネルギーで高
濃度の転写記録が行うことができ、かつ保存安定性が優
れているので、高速でしかも高画質のフルカラー画像を
容易に出力することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱によって色素が昇華
または拡散することを用いた熱転写方式に使用される熱
転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来の一般的印字方式や
印刷方法に代えて、モノカラー或はフルカラー画像を簡
便かつ高速に出力する方法として、インクジェット方式
や熱転写方式が開発されているが、これらの中では、優
れた連続階調性を有し、カラー写真に匹敵するフルカラ
ー画像を出力する方法として昇華熱転写方式が最も優れ
ている。
【0003】上記昇華熱転写方式は、基材フィルム上に
昇華性染料を含有する色材層を形成させた転写シート
を、サーマルヘッドにより加熱して色素を昇華または拡
散させる記録方式で、この方式はサーマルヘッドに与え
るエネルギーを変えることにより受像体への色素転写量
を制御することができるので、階調記録が容易となり、
フルカラー記録には特に有利と考えられる。
【0004】しかし、高速記録を行うために昇華転写方
式の感熱記録に於いて、低エネルギーで高濃度の転写記
録ができ、さらに熱転写シートの保存安定性の良好なも
のが求められている。この課題を解決するために特開昭
63−297093号公報では、低エネルギーで記録濃
度は高いが、熱転写シートの保存安定性の劣る色素と低
エネルギーで記録濃度は低いが、熱転写シートの保存安
定性の優れている色素とを組み合わせて、低エネルギー
で転写記録ができ、さらに保存安定性の良好な熱転写シ
ートを実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、さらな
る高速高画質記録の要求を満たすためには色材層中の色
素含有量を増すかまたは熱移行性の高い色素を用いる必
要がある。ところが、色素含有量を増すと、色材層中で
色素が結晶化して発色能力が低下したり、色素が色材層
表面に析出して画像部分にカブリを生じて問題となる。
また、熱移行性の高い色素を用いた場合も同様の問題が
生じる。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み、低エネルギー
で高濃度の転写記録ができ、さらに保存安定性の優れた
熱転写シートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の熱転写シートは、基材フィルム上に色材層
を形成してなる熱転写シートであって、前記色材層を形
成する色素が異なる複数の色素であり、前記色材層を形
成するバインダーが異なる複数のバインダーであり、前
記色材層を形成する全バインダー量に対する前記複数の
各色素の重量比が各々0.7以下であり、かつ前記全バ
インダー量に対する前記全色素量の重量比が0.87以
上であるという構成を備えたものである。
【0008】
【作用】本発明は上記した構成、すなわち色材層を複数
の色素を用いて構成することにより、温度60℃以下、
湿度90%RH以下の環境下の色材層に於いて、色素の
結晶及び色材層表面への析出を少なくすることができ
る。特に、熱移行性の高い色素と熱移行性の低い色素と
を複数の色素で組み合わせることによって、低エネルギ
ーで記録濃度を高くすることができ、かつ温度60℃以
下、湿度90%RH以下に於ける環境下で色素の結晶及
び析出を少なくすることができるので熱転写シートの保
存安定性が優れたものとなる。複数の異なる色素を用い
ることで、色材層を形成する全バインダー量に対する全
色素量を増加させることが出来るが、全バインダー量に
対する複数の各色素の重量比が0.7を超えると、色素
が結晶したり析出したりして、記録濃度が著しく低下す
る。従って、色材層を形成する全バインダー量に対する
複数の各色素の重量比は0.7以下にすべきである。さ
らに、色材層を複数のバインダー、特にガラス転移温度
が90℃以上のバインダーと80℃以下のバインダーで
組み合わせる構成にすることにより、ガラス転移温度が
80℃以下のバインダーのみで構成したものと比べて、
特に上記の熱移行性の高い色素の結晶及び析出を少なく
することができる。この時、記録濃度はそれほど低下し
ない。従って、熱移行性の高い色素の色材層における色
素含有量を増やすことができ、色材層中の全バインダー
量に対する全色素量の重量比を0.87以上にすること
ができる。つまり、ガラス転移温度が高いバインダーを
混合したことによる記録濃度の低下を、熱移行性の高い
色素及び他の色素の色材層における含有量を増やすこと
で補うことができ、従来より記録感度を高くすることが
できる。
【0009】このようにして、従来に比べて、低エネル
ギーで高濃度の転写記録ができ、かつ色材層中に於ける
色素の結晶及び析出のない保存安定性の優れた熱転写シ
ートとなる。
【0010】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0011】本発明の熱転写シートの基材フィルムとし
ては、特に限定されないが、従来公知のある程度の耐熱
性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、
例えば、紙、各種加工紙やポリエステル、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスルホンサン、アラミド、ポ
リイミド、ポリパラバン酸、ポリカーボネート、ポリビ
ニルアルコール、セロファン等より得られるフィルム、
また、これらのフィルムに導電塗料、プライマー塗料、
帯電防止塗料、耐熱滑性塗料等の各種塗料を塗工した各
種塗工フィルムである。特に好ましいのは、ポリエステ
ルフィルムである。
【0012】色材層は、少なくとも2種類以上の色素と
2種類以上のバインダーから構成される。色材層の全バ
インダー量に対する各々の色素の重量比は0.7以下
で、全バインダーに対する全色素の重量比は0.87以
上である。色素は特に限定されなく、従来公知の熱転写
シートに使用される染料はいずれも本発明に有効使用可
能である。特に、キノフタロン系、ジシアノメチン系、
アゾ系、トリシアノメチン系、及びインドアニリン系染
料が有用であり、具体的には特開昭63−334520
及び米国特許4,829,047号記載の染料が有用で
ある。複数の色素の組合せの最もよい組合せは、熱移行
性が高く保存安定性の優れた色素を組み合わせるのがよ
いが、このような色素は少ないので熱移行性の高い色素
と保存安定性の優れた色素を組み合わせることになる。
保存安定性の優れた色素の多くは、熱移行性の低い色素
である傾向が強い。また多くの色素において、熱移行性
の高い色素ほどその融点が低く、熱移行性の低い色素ほ
どその融点が高い。従って、多くの場合は融点の高い色
素と融点の低い色素を組み合わせればよく、高融点の色
素と低融点の色素の融点の差が5℃〜100℃あるのが
よい。しかし、高融点で熱移行性の高い色素や高融点で
保存安定性の良くない色素もあるので、必ずしもすべて
が当てはまるわけではない。色素の配分比についてであ
るが、色素が結晶や析出しない保存安定性が確保できる
範囲で、できるだけ熱移行性の高い色素の色材層中の含
有量を増加させるほうがよい。このことは、当然の事な
がら低エネルギーで高濃度記録を実現する。2種類の色
素の組合せとして例えば、キノフタロン系とジシアノメ
チン系染料より1種類ずつ及びアゾ系より2種類または
アゾ系とトリシアノメチン系染料から1種類ずつ及びイ
ンドアニリン系より2種類で組み合わせた構成が優れた
特性を示す。具体的には、少なくとも
【0013】
【化10】
【0014】
【化11】
【0015】または前記(化10)
【0016】
【化12】
【0017】からなる組み合わせのイエロ染料、そして
少なくとも
【0018】
【化13】
【0019】
【化14】
【0020】
【化15】
【0021】からなる組み合わせのマゼンタ染料、そし
て少なくとも
【0022】
【化16】
【0023】
【化17】
【0024】または前記(化17)
【0025】
【化18】
【0026】からなる組み合わせのシアン染料を用いた
熱転写シートは、高感度で保存安定性に優れかつ記録画
像の耐光性及び暗退色性に優れている。
【0027】バインダーとしては、従来公知の各種熱可
塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂を用いることができる。例
えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、ポリビニル
ホルマール、ポリビニルブチラール、アセトアセタール
化ポリビニルアルコール、プロピオンアセタール化ポリ
ビニルアセタール等のポリビニルアセタール系樹脂、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−
アクリル共重合体樹脂、ポリアクリルアミドビニル系樹
脂、飽和ポリエステル等のポリエステル樹脂などがあ
る。異なる複数のバインダーの組合せは、少なくとも色
素の結晶や析出を抑えるためにガラス転移温度が90℃
以上のバインダーと記録濃度を上げるためにガラス転移
温度80℃以下のバインダーを組み合わせるほうがより
よい。ここで、異なる複数のバインダーの組合せとは、
名称の異なる高分子の組合せ、あるいは構成単位が異な
る高分子の組合せ、あるいは分子量が異なる高分子の組
合せのことである。上記のような構成を取ると熱移行性
の高い色素および他の色素の結晶及び析出を防止でき、
色材層中の色素含有率をさらに増加させることができ
る。特に、熱移行性の高い色素の色材層中の色素含有率
が増加できることは、記録濃度の向上に非常に効果があ
る。この時、色材層中の色素の構成が等しい場合、ガラ
ス転移温度の高いバインダーによって、ガラス転移温度
が80℃以下だけのバインダーを用いたときよりも少し
記録濃度が低下するが、その濃度低下以上に色材層中の
色素の含有量が上がることで記録濃度が上がる。従っ
て、このような構成を用いた方が低エネルギーで高濃度
記録が実現できる。この時も、色素が結晶や析出しない
保存安定性が確保できる範囲で、できるだけガラス転移
温度の高いバインダーよりガラス転移温度の低いバイン
ダーの比率を増加させるほうがよい。2種類のバインダ
ーの組合せとしては例えば、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体樹脂とポリビニルアセタール系樹脂あるいは
スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂と塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂あるいはスチレン−アクリロ
ニトリル共重合体樹脂と塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体樹脂あるいはポリビニルアセタール系樹脂と
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の組合せが優れた
特性を示す。この中でも特に、スチレン−アクリロニト
リル共重合体樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂あるいはスチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂と
塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体樹脂の組合せ
は、受像体にポリビニルアセタール系樹脂を用いたと
き、優れたブロッキング防止特性を示す。
【0028】このように低エネルギーで高濃度の転写記
録が行え、かつ色材層中に於ける色素の結晶及び色材層
表面への析出のない保存安定性の優れた熱転写シートを
実現するには、色材層に含まれる色素とバインダーの種
類をうまく選択し、さらにそれらの比率をうまく組み合
わせる必要がある。
【0029】また、色材層には粒子、滑剤、可塑剤、帯
電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を
含有させてもよい。このような色材層は、好ましくは適
当な溶剤中に前記色素、バインダー樹脂、その他の任意
の成分を加えて各成分を溶解または分散させて色材層用
塗料を調整し、これを上記の基材フィルム上に塗布及び
乾燥させて形成する。このようにして形成する色材層
は、0.2から5.0μm程度の厚さである。転写シー
トの構成が基本的に基材フィルムと色材層を有している
ならば、その転写シートは本発明に含まれるものであ
る。例えば、基材フィルム上に接着層、その上に色材層
あるいは基材フィルム上に接着層、色材層、中間層、滑
性層が順次形成された熱転写シートなども本発明に含ま
れるものである。更に、このような熱転写シートの裏面
に、サーマルヘッドの熱による悪影響を防止するために
耐熱層を設けてもよい。
【0030】以下、具体的実施例を示す。下記で使われ
ているTgはガラス転移温度のことである。
【0031】実施例1 基材フィルムとして下面に滑性耐熱層を有するPETフ
ィルム(厚さ:6μm)を用いこの基材フィルム上に厚
さ0.1μmのイソシアネート添加飽和ポリエステル樹
脂層(アンカーコート層)を設けた後、このアンカーコ
ート層上に化学構造(化10)の色素1.4重量部、化
学構造(化11)の色素2.6重量部、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂(セキスイ化学工業製、エスレッ
クスC、Tg=79℃)2重量部、スチレン−アクリロ
ニトリル樹脂(電気化学工業製、AS−S、Tg=10
5℃)2重量部、トルエン36重量部、2−ブタノン3
6重量部からなる塗料をワイヤーバーで塗工後乾燥させ
厚さ約1.0μmの色材層形成した。
【0032】実施例2 実施例1と同一のアンカーコート処理済みPETフィル
ム上に化学構造(化13)の色素1.6重量部、化学構
造(化14)の色素1.3重量部、化学構造(化15)
の色素1.3重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
樹脂(セキスイ化学工業製、エスレックスC、Tg=7
9℃)2重量部、スチレン−アクリロニトリル樹脂(電
気化学工業製、AS−S、Tg=105℃)2重量部、
トルエン36重量部、2−ブタノン36重量部からなる
塗料をワイヤーバーで塗工後乾燥させ厚さ約1.0μm
の色材層形成した。
【0033】実施例3 実施例1と同一のアンカーコート処理済みPETフィル
ム上に化学構造(化16)の色素2重量部、化学構造
(化17)の色素2重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂(セキスイ化学工業製、エスレックスC、T
g=79℃)2重量部、スチレン−アクリロニトリル樹
脂(電気化学工業製、AS−S、Tg=105℃)2重
量部、トルエン36重量部、2−ブタノン36重量部か
らなる塗料をワイヤーバーで塗工後乾燥させ厚さ約1.
0μmの色材層形成した。
【0034】比較例1 実施例1と同一のアンカーコート処理済みPETフィル
ム上に化学構造(化10)の色素1.4重量部、化学構
造(化11)の色素2.6重量部、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂(セキスイ化学工業製、エスレックス
C、Tg=79℃)4重量部、トルエン36重量部、2
−ブタノン36重量部からなる塗料をワイヤーバーで塗
工後乾燥させ厚さ約1.0μmの色材層形成した。
【0035】比較例2 実施例1と同一のアンカーコート処理済みPETフィル
ム上に化学構造(化14)の色素2.5重量部、スチレ
ン−アクリロニトリル樹脂(電気化学工業製、AS−
S、Tg=105℃)4重量部、トルエン36重量部、
2−ブタノン36重量部からなる塗料をワイヤーバーで
塗工後乾燥させ厚さ約1.0μmの色材層形成した。
【0036】比較例3 実施例1と同一のアンカーコート処理済みPETフィル
ム上に化学構造(化17)の色素4重量部、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂(セキスイ化学工業製、エス
レックスC、Tg=79℃)2重量部、スチレン−アク
リロニトリル樹脂(電気化学工業製、AS−S、Tg=
105℃)2重量部、トルエン36重量部、2−ブタノ
ン36重量部からなる塗料をワイヤーバーで塗工後乾燥
させ厚さ約1.0μmの色材層形成した。
【0037】転写記録試験 前記実施例及び比較例の熱転写シートのポリビニルブチ
ラール樹脂からなる受像層を有する被転写材とを、色材
層と受像層とを対向させて重ね合わせ、熱転写シートの
裏面からヘッド印可電圧11.48V、印字時間8ms
ec/line、走行速度33.3msec/line
の条件でサーマルヘッド記録を行った。その得られた画
像の記録濃度及び熱転写シートの保存安定性を測定し、
下記(表1)の結果を得た。熱転写シートの保存安定性
は、温度60℃、湿度60%RHの環境下で熱転写シー
トを試験管に約10回巻回し300時間後、熱転写シー
トの色材層面を顕微鏡で色素の結晶及び析出の有無を観
察した。さらに、300時間経過後の記録濃度が初期記
録濃度の90%以上は○、90%より低い場合は×を印
した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の熱転写シートは、
基材フィルム上に色材層を形成し、前記色材層を形成す
る色素が異なる複数の色素であって、前記色材層を形成
するバインダーに対する前記複数の各色素の重量比が各
々0.7以下であり、前記バインダーが異なる複数のバ
インダーであり、かつ前記全バインダー量に対する前記
全色素量の重量比が0.87%以上であるという構成を
備えることにより、低エネルギーで高濃度の転写記録が
でき、かつ色材層中に於ける色素の結晶及び析出のない
保存安定性の優れた熱転写シートとなることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 章博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田口 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材フィルム上に色材層を形成してなる熱
    転写シートにおいて、前記色材層を形成する色素が異な
    る複数の色素であり、前記色材層を形成するバインダー
    が異なる複数のバインダーであり、前記色材層を形成す
    る全バインダー量に対する前記複数の各色素の重量比が
    各々0.7以下であり、かつ前記全バインダー量に対す
    る前記全色素量の重量比が0.87以上であることを特
    徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】記複数のバインダーのうち少なくともガラ
    ス転移温度が80℃以下のバインダーとガラス転移温度
    が90℃以上のバインダーを組み合わせた請求項1記載
    の熱転写シート。
  3. 【請求項3】複数の色素のうち少なくとも融点の異なる
    2種類の色素を用い、前記2種類の色素の融点の差が5
    ℃以上100℃以下である請求項1または2記載の熱転
    写シート。
  4. 【請求項4】複数の色素のうち少なくとも1つは、キノ
    フタロン系またはジシアノメチン系染料である請求項
    1,2または3記載の熱転写シート。
  5. 【請求項5】複数の色素のうち少なくとも1つは、アゾ
    系またはトリシアノビニル系染料である請求項1,2ま
    たは3記載の熱転写シート。
  6. 【請求項6】複数の色素のうち少なくとも1つは、イン
    ドアニリン系染料である請求項1,2または3記載の熱
    転写シート。
  7. 【請求項7】複数のバインダーのうち少なくとも2つ
    は、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂とポリビ
    ニルアセタール系樹脂である請求項1,2,3,4,5
    または6記載の熱転写シート。
  8. 【請求項8】複数のバインダーのうち少なくとも2つ
    は、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂と塩化ビ
    ニル−酢酸ビニル共重合体樹脂である請求項1,2,
    3,4,5または6記載の熱転写シート。
  9. 【請求項9】複数のバインダーのうち少なくとも2つ
    は、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂と塩化ビ
    ニル−アクリル酸エステル共重合体樹脂である請求項
    1,2,3,4,5または6記載の熱転写シート。
  10. 【請求項10】複数のバインダーのうち少なくとも2つ
    は、ポリビニルアセタール系樹脂と塩化ビニル−アクリ
    ル酸エステル共重合体樹脂である請求項1,2,3,
    4,5または6記載の熱転写シート。
  11. 【請求項11】複数の色素のうち少なくとも2つは、下
    記化学構造の 【化1】 【化2】 からなる組合せ色素または前記(化1) 【化3】 からなる組合せ色素である請求項7,8,9または10
    記載の熱転写シート。
  12. 【請求項12】複数の色素のうち少なくとも2つは、下
    記化学構造の 【化4】 【化5】 からなる組合せ色素または前記(化4) 【化6】 からなる組合せ色素である請求項7,8,9または10
    記載の熱転写シート。
  13. 【請求項13】複数の色素のうち少なくとも3つは、下
    記化学構造の(化4)(化5)(化6)からなる組合せ
    色素である請求項7,8,9または10記載の熱転写シ
    ート。
  14. 【請求項14】複数の色素のうち少なくとも2つは、下
    記化学構造の 【化7】 【化8】 からなる組合せ色素または前記(化8) 【化9】 からなる組合せ色素である請求項7,8,9または10
    記載の熱転写シート。
JP4106319A 1992-04-24 1992-04-24 熱転写シート Expired - Fee Related JP2558992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4106319A JP2558992B2 (ja) 1992-04-24 1992-04-24 熱転写シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4106319A JP2558992B2 (ja) 1992-04-24 1992-04-24 熱転写シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06286335A true JPH06286335A (ja) 1994-10-11
JP2558992B2 JP2558992B2 (ja) 1996-11-27

Family

ID=14430635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4106319A Expired - Fee Related JP2558992B2 (ja) 1992-04-24 1992-04-24 熱転写シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2558992B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003221535A (ja) * 2001-11-05 2003-08-08 Mitsubishi Chemicals Corp 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法
EP1980409A2 (en) 2007-03-29 2008-10-15 FUJIFILM Corporation Heat-sensitive transfer sheet for use in heat-sensitive transfer system and image-forming method using heat-sensitive transfer system
JP2009024180A (ja) * 2001-11-05 2009-02-05 Mitsubishi Chemicals Corp 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63288781A (ja) * 1987-05-21 1988-11-25 Dainippon Printing Co Ltd カラ−画像形成用熱転写シ−ト
JPH02581A (ja) * 1987-11-25 1990-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd マゼンタ色系感熱転写シート
JPH02139291A (ja) * 1987-11-25 1990-05-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 黄色系感熱転写シート
JPH0365395A (ja) * 1989-08-04 1991-03-20 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート
JPH03101995A (ja) * 1989-09-18 1991-04-26 Sony Corp 感熱転写記録用インクリボン
JPH03205188A (ja) * 1989-05-26 1991-09-06 Imperial Chem Ind Plc <Ici> 熱転写印刷シート
JPH03243389A (ja) * 1990-02-21 1991-10-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 多数回記録用感熱転写体

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63288781A (ja) * 1987-05-21 1988-11-25 Dainippon Printing Co Ltd カラ−画像形成用熱転写シ−ト
JPH02581A (ja) * 1987-11-25 1990-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd マゼンタ色系感熱転写シート
JPH02139291A (ja) * 1987-11-25 1990-05-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 黄色系感熱転写シート
JPH03205188A (ja) * 1989-05-26 1991-09-06 Imperial Chem Ind Plc <Ici> 熱転写印刷シート
JPH0365395A (ja) * 1989-08-04 1991-03-20 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート
JPH03101995A (ja) * 1989-09-18 1991-04-26 Sony Corp 感熱転写記録用インクリボン
JPH03243389A (ja) * 1990-02-21 1991-10-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 多数回記録用感熱転写体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003221535A (ja) * 2001-11-05 2003-08-08 Mitsubishi Chemicals Corp 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法
JP2009024180A (ja) * 2001-11-05 2009-02-05 Mitsubishi Chemicals Corp 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法
EP1980409A2 (en) 2007-03-29 2008-10-15 FUJIFILM Corporation Heat-sensitive transfer sheet for use in heat-sensitive transfer system and image-forming method using heat-sensitive transfer system
EP1980409A3 (en) * 2007-03-29 2010-09-29 FUJIFILM Corporation Heat-sensitive transfer sheet for use in heat-sensitive transfer system and image-forming method using heat-sensitive transfer system
US8129309B2 (en) 2007-03-29 2012-03-06 Fujifilm Corporation Heat-sensitive transfer sheet for use in heat-sensitive transfer system and image-forming method using heat-sensitive transfer system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2558992B2 (ja) 1996-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2084239C (en) Sheet material for thermal transfer imaging
JPS62202791A (ja) 熱転染に使用する染料−受容部材用のポリマ−混合物
US5246910A (en) Image-receiving sheet for thermal transfer recording and a thermal transfer recording method
JP2558992B2 (ja) 熱転写シート
US6063842A (en) Thermal transfer ink layer composition for dye-donor element used in sublimation thermal dye transfer
EP0802065B1 (en) Thermal dye transfer sheet and method for thermal dye transfer recording
WO2018105491A1 (ja) 保護層転写シート及びその製造方法
JPH05262061A (ja) 熱染料転写用染料供与体材料
JPH0319894A (ja) 熱転写印刷用染料担持シート
EP0861736B1 (en) Plasticizers for dye-donor element used in thermal dye transfer
JPH05124365A (ja) 昇華型熱転写用シート
US5436217A (en) Thermal dye diffusion transfer method and dye donor element for use therein
JP3674350B2 (ja) 感熱転写シート
JP3956427B2 (ja) 感熱転写シート及び感熱転写記録方法
JP2995066B2 (ja) 感熱転写記録用インクリボン
JP3406350B2 (ja) 熱転写シート
JP2558992C (ja)
JP3009048B2 (ja) 熱転写シート
JP3084676B2 (ja) 熱転写シート
JP3711672B2 (ja) 感熱転写シート
JPH0679976A (ja) 熱転写シート
JPH07172074A (ja) 被転写体及び熱転写記録方法
JP3640722B2 (ja) 金属光沢熱転写記録媒体
JP2986722B2 (ja) 熱転写シート
US5096874A (en) Heat-sensitive transfer method

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees