JPH0628541U - 可搬式局所空調器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は空調機構により処理された空気を
所望の場所に局所的に供給し、更には任意の位置に固定
した送風口から処理空気を供給する可搬式局所空調器に
関する。 【構成】 空調機構を搭載し、一体化したケーシング
に処理空気を排出する開口部を設け、その開口部にホー
スを接続する、又、送風口を任意の位置に固定するため
フレキシブルホースを使用する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は所望の場所に局所的に暖気あるいは冷気を供給する可搬式局所空調器 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、空調器は比較的広い空間の温度を制御する為に使用するものであり、特 に冷房器あるいは冷暖房兼用器は固定され且つ室内器と室外器とに分離されてい る。従って従来の空調器を利用して任意の局所的な空間の温度を制御することが 出来なかった。今日、暖房用局所空調器に類するものとしては、昔からある湯タ ンポ、電気ゴタツを主とするコタツ類、各種ストーブ、電気毛布、電気カーペッ ト、ドライヤー等があるが、これらは使途が限定されているとと共に、ドライヤ ー及び一部のストーブ類を除き暖気の動きが静的である。一方冷却用の局所空調 器に類するものとしては、うちわ、扇風機等があるが、これ等は冷気を供給する ものではなくその冷却効果には限界がある。 ところで、今日家庭においては局所的に暖めたり、あるいは冷やしたいという ケースが多くみられる。例えば、雨の日に洗濯物を早く乾かしたい、洗った靴を 素早く乾かしたい、冷凍物を至急に解凍したい、風呂脱衣場のような限られた空 間を暖房したい等がある。一方冷気を必要とするケースでは、炎症患部を冷やし たい、病人の頭や身体を冷やしたい、天ぷら油や煮物を素早く冷ましたい、風呂 上りで早く汗をとりたい等がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題】

以上のように局所的に暖めたい、あるいは冷やしたいケースは数多くみられる が、従来の方法は不満足なものであり、目的を達成するのに無駄な時間を要した り又人的努力を必要とした。 本考案は以上の問題を解決すると同時に従来の空調機器が果たしていた役割を も効率良く果たすことが出来る。又つけ加えれば、今日各家庭用の空調機器の普 及には目覚ましいものがあるが、特に冷房に関しては機器が高価なこと、あるい は基本料金のランクアップも含めた電気料金が負担となり、各個室にそれぞれ設 備することはもとよりその設備を一台すら設置し得ない家庭も多い。又小型スト ーブ等による暖房は経済的問題は少ないが、石油にしろガスあるいは電気にしろ 環境上又防災上の危険がある。本考案はこれらの問題をも解決するものであり多 面的な使い方が可能である。

【０００４】

【問題を解決する為の手段】

以上の目的を達成する為に本考案は、その上部又は側面に開口部を設けた共通 のケーシングに空調機構を搭載し、前記開口部に接続して空調機構で処理された 空気を所望の場所に局所的に供給するホースを備えたことを特徴とする可搬式局 所空調器を提供するものである。

【０００５】

【作用】

本考案の局所空調器は一体化され、又、可搬式になっているので所望の場所に 移動して対象物に暖気あるいは冷気を供給することが出来る。又、ホースとして フレキシブルホースを使用した場合は所望の位置及び方向に送気口を固定して対 象物に暖気又は冷気を供給することが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の可搬式局所空調器の実施例について、図面を参照しながら説明す る。 図１は空調機構が冷房器又はヒートポンプである本考案の可搬式局所空調器を 示している。１はケーシングで隔壁４により区画２及び区画３の２つの区画に分 離している。５は空気を取り入れる吸気口であり、外気は吸気口５に取りつけら れたフィルターを経由してブロワー２１（第２図参照）により機器内部に吸引さ れる、ケーシング１内に収納された空調機構により処理された空気はフード７に より誘導され、ケーシング１の上部に設けられた開口部８を経由してその開口部 ８に着脱自由なジョイント９により接続したホース１０に入る。ホース１０の他 端は着脱自由なジョイント１１によりディヒューザー１２と接続しており、空気 はディヒューザー１２を通じて排出される。尚ホース１０は本考案の主旨に沿う ものであればいづれの種類でも良いが、任意の位置に固定する場合はフレキシブ ルホースを採用する。又、本実施例のケーシング１の形は一つの様体を示すもの であり、よりコンパクトで簡便な形も可能である。 図２は上記実施例の空調機構を示すものである。ケーシング１の区画２には熱 交換器２０及び送風機２１が収納されており、区画３には圧縮機１４、四方切換 弁１５（冷房専用機では不要）、熱交換器１６、送風機１７、レシーバー１８及 び膨張弁１９等の機器が収納されている。 図３は空調機構が暖房器である本考案の可搬式局所空調器を示す。１０１は暖 房機構を収容するケーシングを示し、全体の安定性を確保する為ある程度の重量 を持つ安定基盤兼操作台１１３に固定されている。空気はケーシング１０１内に 収容されたブロアーによりケーシング１０１の下部に設けられた吸気口１０５か ら吸引される。吸引された空気はケーシング１０１内に設けられた加熱手段によ り加温されてケーシング１０１の上部に設けられた開口部１０８を通ってホース １１０に入る。ここで開口部１０８とホース１１０は着脱自由なジョイント１０ ９により接続している。ホース１１０の他端は着脱自由なジョイント１１１によ りディヒューザー１１２と接続しており、空気はディヒューザー１１２を通じて 排出される。尚この実施例の暖房機構については本考案の可搬式局所空調器とし て特に説明を要する機構を必要としないので説明を省略する。 本考案の可搬式空調器は既知の空調機構を一体化して１つのケーシングに収容 し、ケーシングの上部又は側面に設けられた開口部からホースを通じて所望の場 所の対象物あるいはその周辺部に空調機構で処理された空気を供給するものであ るが、移動可能な空調器からホースによって処理空気を取り出し任意の場所に供 給すること、又、ホースとしてフレキシブルホースを採用した場合には任意の位 置に固定して給気出来る点に特徴がある。更にホースの出口端は実施例ではディ ヒューザーと接続して直接対象物に給気するものであるが、ディヒューザーを取 りはずして暖気あるいは冷気を必要とする他の機器に接続することが出来る。尚 制御面では送風機の単独運転を可能にすれば常温の空気を供給することも出来る 等多面的利用が可能である。

【０００７】

【考案の効果】

本考案の可搬式局所空調器を使用することにより局所的に暖気あるいは冷気を 必要とする所望の位置に最終送気口を移動配置し、対象物あるいはその周辺を暖 めたり冷やしたりすることが出来る。更に他の機器に接続して処理空気を利用す ることも出来る。その具体的効果を列挙すると、 （イ）洗濯物、特に雨の日等の洗濯物あるいは洗った靴などを素早く乾燥するこ とができる。 （ロ）冷凍物を素早く解凍することが出来る。 （ハ）風呂脱衣場のような限られた空間の冷暖房が出来る。 （ニ）足元を暖める電気じゅうたんの代わりに使用することが出来る。 （ホ）炎症患部あるいは病人の頭や身体を冷やすことが出来る。これらは直接身 体につけるサポーティンググッズを工夫することにより身体に密着した状態に保 てばその効果を高めることが出来る。 （ヘ）若干の工夫により布団の一部あるいは全体を暖めたり冷やしたりすること が出来る。 （ト）てんぷら油や煮物を早く冷やすことが出来る。 （チ）既存の空調機器が利用出来ないところで働く人の作業環境を改善出来る。 （リ）洗った髪を乾かす場合ドライヤーの熱風では髪が痛むので比較的低温ある いは常温の風を利用するが、時間がかかり不便である。本考案の空調器を利用す れば部屋の中で本を読んだりあるいはテレビを見ながら乾かすことが出来る。 以上のように本考案の可搬式局所空調器を利用することにより多面的効果が得 られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】空調機構が冷房器またはヒートポンプである本
考案の可搬式局所空調器の斜視図

【図２】図１の空調機構を説明する機構図

【図３】空調機構が暖房器である本考案の可搬式局所空
調器の斜視図

【符号の説明】 １ ケーシング ２ 区画 ３ 区
画 ４ 隔壁 ５ 吸気口 ６ フ
ィルター ７ フード ８ 開口部 ９ ジ
ョイント １０ ホース １１ ジョイント １２
ディヒューザー １３ 台車 １４ 圧縮器 １５
四方切換弁 １６ 熱交換器 １７ 送風機 １８
レシーバー １９ 膨張弁 ２０ 熱交換器 ２１
送風機 １０１ ケーシング １０５ 吸気口 １０８
開口部 １０９ ジョイント １１０ ホース １１１
ジョイント １１２ ディヒューザー １１３ 安定基盤兼操作台

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 その上部又は側面に開口部を設けた共通
   のケーシングに空調機構を搭載し、前記ケーシングの開
   口部に接続して処理空気を所望の場所に局所的に供給す
   るホースを備えたことを特徴とする可搬式局所空調器。
2. 【請求項２】 前記空調機構が暖房器である請求項１の
   可搬式局所空調器。
3. 【請求項３】 前記空調機構が冷房器である請求項１の
   可搬式局所空調器。
4. 【請求項４】 前記空調機構がヒートポンプである請求
   項１の可搬式局所空調器。
5. 【請求項５】 前記ホースがフレキシブルホースである
   請求項１の可搬式局所空調器。