JP2017000031A - ペット用空調システムおよびペット用マット - Google Patents

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Abstract

【課題】安全で低消費電力のペット用空調システムおよびペット用マットを提供する。
【解決手段】本発明のペット用空調システム(1)は、可搬型空調機(10)と、該可搬型空調機(10)にて少なくとも空調された風を送出可能な送風ダクト(20)に接続され、通気性を有したペット用座面(31)を備えたマット部(30)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、愛玩動物(ペット)用の空調システムと、その空調システムにおいて温度調節され、ペットの休息の場となるペット用マットとに関する。
小型犬または猫などのペットを収容して屋外へ持ち運ぶことができるペットキャリア、またはペットを収容した状態でペットの日常の居住空間とするペット用ケージにおいて、冷暖房システムを備えたペットキャリアまたはペット用ケージが知られている。例えば、下掲の特許文献1には、ペットキャリア内の床の裏側に、ペルチェモジュールによって冷却または加熱される伝熱機構を設けたペット収容体用の冷暖房システムが開示されている。このようなシステムは、ペットが夏場の高温または冬場の低温にさらされないようにし、ペットが感じる快適性を向上させることができる。
また、下掲の特許文献2および特徴文献3には、上記ペットが寝そべったり寛いだりするためのペット用マットが開示されている。
特開2009−247216号公報(2009年10月29日公開) 特開2006−180793号公報(2006年07月13日公開) 特開2014−168400号公報(2014年09月18日公開)
しかしながら、特許文献1では、ペット収容体に、冷暖房システムを構成する各種電子部品が設けられているため、電気的トラブルが発生するおそれ、または電気的トラブルの発生によってペットの安全を損なうおそれがある。例えば、ペット収容体の床下にペットの排尿または飲み水が漏れ、その床下に設けられたペルチェ素子等を濡らすおそれがある。この結果、ペルチェ素子の周辺の電気回路における正極端子と負極端子との間で、トラッキングと呼ばれる放電を誘発するおそれがある。
さらに、ペットがペット収容体の内壁を引っ掻いたりかじったりするおそれもあるため、上記の各種電子部品が露出する危険も考えられる。このため、ペット収容体に各種電子部品を設けずに済むペット用の冷暖房システムを新たに開発することが望ましい。
また、特許文献2および3に開示されたペット用マットは、クッション性を備えているものの、温度調節機構を備えていないので、ペットがペット用マットから感じる快適性を向上させることには限界がある。また、ペットを室内等で飼育する形態において、ペットの居室全体の室温を最適温度に調節する場合には、電気代のようなエネルギコストが高くなるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全性が高くエネルギコストが低いペット用空調システムおよびペット用マットを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るペット用空調システムは、可搬型空調機と、該可搬型空調機から少なくとも空調された風を送出可能な送風路に接続され、通気性を有したペット用座面を備えたマット部とを備えたことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るペット用マットは、空調機にて少なくとも空調された風を送出可能な送風路に接続可能に構成され、通気性を有したペット用座面を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、安全性が高く、エネルギコストが低いペット用空調システムおよびペット用マットを提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係るペット用空調システムの外観を示す説明図である。 (a)は、マット部の他の形態を示す説明図であり、(b)は、マット部のさらに他の形態を示す説明図である。 他の形態のペット用空調システムの外観を示す斜視図である。 図3に示す可搬型空調機からケースおよびドレンタンクを取り外した状態を示す斜視図である。 図3に示す可搬型空調機からケースおよび四方弁を取り外した状態を示す斜視図である。 図4に示す可搬型空調機からさらに蒸発器および凝縮器を取り外した状態を示す斜視図である。 ペット検知センサの出力に基づいて、空調部の運転パフォーマンスを変化させる制御を実行する制御システムの構成を示すブロック図である。 ペット検知センサの出力に基づいて、制御部が空調部の運転パフォーマンスを変化させる処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係るペット用空調システムにおいて、ドレンタンクの設け方に工夫を加えたペット用空調システムを示す斜視図である。 上記ドレンタンクの変形例の構成を示す説明図である。 マット部およびドレンタンクの変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態3に係るペット用空調システムに関し、満水検知の構成に工夫を加えたペット用空調システムを示す説明図である。 本発明の実施形態4に係るペット用空調システムにおいて、四方弁の省略を実現する可搬型空調機の一構成例を示す説明図である。 上記可搬型空調機のケースの構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施形態5に係るペット用空調システムに関し、四方弁の省略を実現する可搬型空調機の構成を、ケースの一部を破断して示す説明図である。 ダクト切換弁の構成を示す説明図であり、(a)はダクト切換弁の斜視図、(b)は(a)に示すA−A線に沿ってダクト切換弁を矢印の方向に見た斜視断面図である。 冷風路および温風路の形成を示す一部透視図を含む説明図であり、(a)は冷房運転モードにおける冷風路の形成を示し、(b)は暖房運転モードにおける温風路の形成を示している。 冷房運転モードにおける冷風路の形成を示す説明図であり、(a)はダクト切換弁と送風ダクトおよび排気ダクトとの位置関係を示す模式的平面図であり、(b)は(a)に示すB−B’線に沿う矢視断面図である。 暖房運転モードにおける温風路の形成を示す説明図であり、(a)はダクト切換弁と送風ダクトおよび排気ダクトとの位置関係を示す模式的平面図であり、(b)は(a)に示すC−C’線に沿う矢視断面図である。 本発明の実施形態6に係るペット用空調システムに関し、(a)〜(c)は暖房運転モードに対応した気流路切換部の構成および動作状態を示す説明図であり、(d)〜(f)は冷房運転モードに対応した気流路切換部の構成および動作状態を示す説明図である。 本発明の実施形態7に係るペット用空調システムに関し、(a)は気流路切換部として機能するダクト切換機の外観を示す斜視図、(b)(c)は冷房運転モードに対応したダクト切換機の構成および動作状態を示す説明図、(d)(e)は暖房運転モードに対応したダクト切換機の構成および動作状態を示す説明図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図8を参照して説明する。
(システムの概要)
図1は、本発明の実施形態1に係るペット用空調システムの外観を示す説明図である。図1の(a)(b)に示すように、ペット用空調システム1は、可搬型空調機10と、可搬型空調機10にて少なくとも空調された風を送出可能な送風ダクト20(送風路)に接続され、通気性を有したペット用座面31を備えたマット部30とを備えている。
可搬型空調機10は、冷房運転および暖房運転を切り換えて行う空調部40を筐体内に内蔵し、ユーザが容易に持ち運びできるように、軽量かつ小型に構成されている。可搬型空調機10は、外気を取り込み、空調部40によって設定温度に調節した空気を送風ダクト20からマット部30の内部へ送出する。
マット部30は、ペットが座ったり寝そべったりする上記ペット用座面31と、ペット用座面31の周囲に隆起し、ペットの枕として役立つ隆起部32とを備えている。隆起部32は有っても無くてもよい。ペット用座面31は、マット部30内に送り込まれた冷風または温風によって、穏やかで僅かに感じられる程度の気流50がペット用座面31上に生じる程度の通気性を備えている。また、図1の(a)に示すように、隆起部32の内面に、スリット形状または円形状等の複数の通風口33が形成されていてもよい。さらに、マット部30の全体を収納するカバー60(カバー部)を備えていてもよい。
以上のように、マット部30と可搬型空調機10とは互いに独立しており、マット部30の温度は、空調された風により調節される。したがって、マット部30に電子部品を設ける必要が無いので、マット部30において電気的なトラブルが発生することがない。このため、安全性および信頼性の高いペット用空調システム1を提供することができる。さらに、ペット用座面31がペットの体温調節部位(腹部、肉球など)を部分的に冷やしたり温めたりできるので、ペットの居室全体を温度調節する形態と比較して、エネルギコストを低く抑えることができる。
また、マット部30が独立しているので、マット部30を別のマット部に交換することができる。例えば、ペットを買い替えたときなどに、ペットの大きさに応じてマット部30だけを変えることができる。さらに、マット部30が使用に耐えない状態になったときに、新たなマット部と容易に交換することもできる。したがって、マット部30を交換できることはペット用空調システム1を新調する必要が無いのでコスト面で有利である。
さらに、マット部30は可搬型空調機10から離れているので、可搬型空調機10の圧縮機またはファン等で発生する騒音が、マット部30においては低減されてペットに聞こえる。したがって、マット部30の快適性がその騒音によって阻害されることがない。
(マット部の構成の補足)
図2の(a)は、マット部の他の形態を示す説明図であり、図2の(b)は、マット部のさらに他の形態を示す説明図である。図2の(a)に示すように、マット部30Aは、クッション性と通気性とを備えたベース部70と、ベース部70を収容するカバー60A(カバー部)とを備えている。ベース部70は、例えば弾力のある樹脂繊維を絡み合わせて成形したものであり、その形状は例えば扁平な円筒状、楕円筒状または直方体状等である。ベース部70の側面および底面には気密性が付与されている。例えば、ベース部70の側面および底面は気密性を有したフィルムによって覆われている。ベース部70の側面の一部には、空調された風をベース部70の内部に送り込むための通風口71(接続口)が開けられている。ベース部70の上面は通気性が確保されているので、通風口71を介してベース部70の内部に送り込まれた風は、上面から上方へ穏やかに流出する。
カバー60Aは、ベース部70の形状に対応した形状を有し、ベース部70を収容し得る容積を有している。カバー60Aの側面または底面がチャック等の接合部材によって開閉されるようになっている。カバー60Aの側面には、ベース部70の通風口71と位置合わせして対面することによって連通する通風口61(接続口)が形成されている。この通風口61は、上記送風ダクト20が接続される構造を有している。
マット部30Aに代えて、図2の(b)に示すマット部30Bを採用することもできる。マット部30Bは、上記ベース部70に加えてカバー60B(カバー部)を備えている。カバー60Bとカバー60Aとの主要な相違点は、カバー60Bの側面に複数の通風口61が形成されている点である。なお、カバー60Bの上面の一部にペットの枕として役立つ隆起部32Bが設けられている点も副次的な相違点である。上記主要な相違点により、送風ダクト20と接続する通風口61を選択することができ、送風ダクト20に対するマット部30Bの向きを様々に変えることができる。したがって、マット部30Bを置く場所の状況に合わせて、マット部30Bの向きが最適になる通風口61をユーザは選択することができる。
なお、送風ダクト20と接続しない通風口61は、キャップなどによって閉じられ、空気が漏れ出ないようになっている。
以上のカバー60,60A,60Bの素材として、例えばコットンを採用でき、生地の状態としてクッション性の有るタオル地を採用できる。また、ペットの爪等が生地に引っ掛からないように、起毛された生地でもよい。いずれにせよ、穏やかで僅かに感じられる程度の気流50を作り出すのに適した材料を採用することが好ましい。マット部30A,30Bでは、ベース部70と、カバー60A,60Bとを分離できるので、カバー60A,60Bをマット部30A,30Bから取り外して洗濯することができる。また、マット部30A,30Bから取り出したベース部70を乾燥させたり、日光消毒したりすることもできる。
(空調機の外部構成)
図3は、上記可搬型空調機10、送風ダクト20およびマット部30にそれぞれ対応した可搬型空調機10A、送風ダクト20Aおよびマット部30Aを備えたペット用空調システム1Aの外観を示す斜視図である。図3に示すように、可搬型空調機10Aは、ケース11(筐体)を備え、ケース11の正面には、送風口12が形成され、送風口12には送風ダクト20Aが接続されている。送風口12は、冷房運転時には冷風を送出し、暖房運転時には温風を送出する。
また、ケース11の天面には排気口13が形成されている。排気口13は、冷房運転時には温風を排気し、暖房運転時には冷風を排気する。排気口13は、上記温風の排気口(温排気口)と上記冷風の排気口(冷排気口)とに仕切によって分離されていてもよいし、分離されていなくてもよい。分離されていない場合には、排気口13の長手方向の一端側が主として温風を排気し、他端側が主として冷風を排気する。
また、排気口13は、常時開放の状態でもよいし、排気口13の開口面積の1/2サイズの蓋14を設けてもよい。蓋14は天面に沿って上記長手方向にスライドする形式の蓋であってもよい。この場合、蓋14は、暖房運転時には温排気口を塞ぎ、かつ冷排気口を開放する位置にスライドし、冷房運転時には温排気口を開放し、かつ冷排気口を塞ぐ位置にスライドする。これにより、排気口13の開口面積を小さくできるので、ほこりよけ、および安全性への配慮を高めることができる。さらに、排気口13を覆う網を取り付けてもよい。網の目は通風を妨げない粗さであることが好ましい。
送風口12が形成されたケース11の正面を挟んで対向する2つの側面の一方には、後述する蒸発器41(図4)の外気吸込口となる第1吸込口15が形成されている。また、上記2つの側面の他方には、後述する凝縮器45(図4)の外気吸込口となる第2吸込口16が形成されている。
なお、送風口12の下方には、冷房運転時に発生するドレン水を貯めるドレンタンク17が、可搬型空調機10Aに対して脱着可能に嵌め込まれている。但し、ドレンタンク17を可搬型空調機10Aに設けるのではなく、マット部30Aの下側に設けるより好ましい形態については後述する。
(空調機の内部構成)
図4は、可搬型空調機10Aからケース11およびドレンタンク17を取り外した状態を示す斜視図である。図5は、可搬型空調機10Aからケース11および四方弁48を取り外した状態を示す斜視図である。図6は、図4の状態からさらに上記蒸発器41および凝縮器45を取り外した状態を示す斜視図である。
ケース11内には、前記空調部40が収まっている。空調部40は、蒸発部40Aおよび凝縮部40Bを備えている。但し、蒸発部40Aと凝縮部40Bとの役割は、四方弁48の動作によって冷房運転と暖房運転とに応じて入れ替わる。図4は、冷房運転モードにおいてその役割を果たす蒸発部40Aおよび凝縮部40Bを示している。したがって、暖房運転モードでは、蒸発部40Aは凝縮部40Aに変わり、凝縮部40Bは蒸発部40Bに変わる。以下では、冷房運転時の空調部40の動作について主に説明し、暖房運転時の空調部40の動作については実施形態4以降で後述する。
図5に示すように、空調部40の下部には、圧縮機49が備えられている。圧縮機49は、冷房運転モード時の蒸発部40Aまたは暖房運転モード時の蒸発部40Bによって気化された冷媒を、低温低圧の状態から高温高圧の状態に遷移させる。
蒸発部40Aは、蒸発器41と、第1ファンケーシング42と、シロッコファン43(第1ファン)とを含んで構成されている。シロッコファン43は、上記第1吸込口15から蒸発器41を通して外気を吸い込むとともに、冷房運転時には冷風を上記送風口12へ送る。なお、その冷風は、第1ファンケーシング42によって送風口12へ案内される。したがって、図6にも示すように、第1ファンケーシング42は、成形が可能な部材がシロッコファン43の外周を取り囲むように円筒状に形成されている。円筒状に形成された帯状の部材の一端部と他端部とは所定間隔を開けて接近しており、かつ送風口12の方へそれぞれ延び出すことによって、気流の第1出口E(第1気流出口)を形成している。
凝縮部40Bも蒸発部40Aと同様に、上記凝縮器45と、第2ファンケーシング46と、シロッコファン47(第2ファン)とを含んで構成されている。シロッコファン47は、上記第2吸込口16から凝縮器45を通して外気を吸い込むとともに、冷房運転時には温風を上記排気口13へ送る。なお、その温風は、第2ファンケーシング46によって排気口13へ案内される。したがって、図6にも示すように、第2ファンケーシング46は、成形が可能な部材がシロッコファン47の外周を取り囲むように円筒状に形成されている。円筒状に形成された帯状の部材の一端部と他端部とは所定間隔を開けて接近した状態となって、気流の第2出口F(第2気流出口)を形成している。
なお、送風口12はケース11の正面に形成され、排気口13はケース11の天面に形成されているので、蒸発部40Aの上記第1出口Eと凝縮部40Bの上記第2出口Fとは、それぞれの気流の排出方向が90度異なっている。シロッコファン43および47は同一の回転軸を有し、同一のモータから駆動力を得て同時に回転する。
(スイッチの構成)
ケース11の天面または背面には、スイッチ群が配設されている。スイッチ群は、可搬型空調機10Aの運転モード(冷房運転、暖房運転、除湿運転および送風運転等)を切り換えて選択できる切換スイッチと、電源のオンオフスイッチとを備えている。各スイッチは、ユーザが長押しすることによってロックされるようになっている。これは、ペットまたは幼児等がスイッチを不用意に触って誤動作させることを防止するためである。ペットまたは幼児等がスイッチを不用意に触わらないようにスイッチ群を覆うカバーを取り付けてもよい。
(帯電粒子発生器)
ペット用空調システム1には、殺菌作用および消臭作用の少なくとも一方を有する帯電粒子の発生器を設けてもよい。そのような発生器として、例えばプラスイオンとマイナスイオンの各周囲に空気中の水分子が寄り集まったクラスターイオンを生成する発生器を挙げることができる。クラスターイオンの生成方法を簡単に説明すると、放電電極に+と−の電圧をかけて、空気中の水分子および酸素分子を電離し、水素のプラスイオンと酸素のマイナスイオンを作る。こうすると、空気中の水分子がイオンの周りに寄り集まり、ライフタイムの長い安定したクラスターイオン<H(HO)およびO2-(HO)>が生成される。このようなクラスターイオン(帯電粒子)は、細菌、ウイルスまたは臭い物質などに付着するとOHラジカルを発生し、殺菌作用および消臭作用を発揮する。
したがって、ペット用空調システム1に帯電粒子の発生器を設けることによって、ペットに由来するアンモニア臭または体臭を抑える効果や、例えば犬が感染しやすいイヌバルボウイルスまたは他の浮遊菌等の低減効果などが得られる。この結果、ペットおよび飼い主にとって快適な空間を創出することができる。
上記帯電粒子を広範囲に行き渡らせるには、気流が必要である。したがって、上記発生器の設置部位として、帯電粒子を気流で運べる部位が適している。例えば、図4に示すエリアC3およびC4の少なくとも一方が、発生器の設置部位として適している。エリアC3は排気口13に通じる流路を形成する第2ファンケーシング46内に位置しており、帯電粒子は排気口13から可搬型空調機10外へ排気とともに放出される。エリアC4は送風口12に通じる流路を形成する第1ファンケーシング42内に位置しており、帯電粒子は送風口12から送風ダクト20Aを通ってマット部30A内に送り込まれる。マット部30A内に送り込まれた帯電粒子は、マット部30A内に行き渡って殺菌作用および消臭作用を発揮するとともに、マット部30Aの上面から拡散してペットにも作用するので、ペットに対する殺菌作用および消臭作用も発揮する。
さらに、上記発生器を図3に示すエリアC2に設けることもできる。エリアC2はマット部30A内の気流の経路に位置している。但し、エリアC2は、マット部30Aに電子部品および電気配線を設けることにつながるので、ベストポジションではない。
(ペット検知センサ)
ペットは四六時中マット部30A上で休息しているとは限らず、マット部30Aから離れて周囲を動き回ったり、マット部30Aにまた戻って休息したりを繰り返すものである。そうすると、ペットがマット部30A上にいるかいないかに応じて、空調部40の運転パフォーマンスを変化させると、コストパフォーマンスを向上させることができる。
そこで、ペット用空調システム1にペット検知センサを設けてもよい。ペット検知センサの設置部位として、図3に示すエリアC1およびC2の少なくとも一方を挙げることができる。エリアC1はマット部30Aに対面する可搬型空調機10Aの側面に位置し、そこに設けるペット検知センサは、離れた場所からペットを検知できるセンサが適している。そのようなセンサとして、例えば赤外線センサ、超音波センサまたはカメラなどを採用できる。エリアC2は、上記発生器を設ける場合の位置とは異なり、マット部30Aの上面に位置している。エリアC2はペットに接するまたは近接した部位なので、そこに設けるペット検知センサとして圧力センサまたは温度センサなどを採用できる。圧力センサは、マット部30Aにかかるペットの重みを検出する。温度センサは、マット部30Aの中央部の1カ所に設けてもよいが、マット部30Aの中央部と周縁部との2カ所に設けてもよい。温度センサを2カ所に設けた場合、2カ所の温度センサの温度差が有る(中央部の温度>周縁部の温度)場合に、ペットがマット部30A上に居るということをより精度よく検知できる。
(ペット検知に基づく運転制御)
次に、上記ペット検知センサの出力に基づいて、空調部40の運転パフォーマンスを変化させる制御について説明する。
図7は、そのような制御を実行する制御システム80の構成を示すブロック図である。制御システム80は、センサ81(第1センサ)、制御部82、タイマ83(タイマ部)、メモリ84および上記空調部40を含んで構成されている。センサ81は、既に説明したとおりのペット検知センサである。制御部82は、例えばメモリ84に格納されたプログラムに従って制御システム80を有機的に制御するCPUによって構成される。タイマ83は制御部82の命令に応じて計時し、その結果を制御部82へ出力する。
図8は、センサ81の出力に基づいて、制御部82が空調部40の運転パフォーマンスを変化させる処理の手順を示すフローチャートである。制御部82は、可搬型空調機10Aの電源がオンされる(ステップ1;以下S1のように略記する)と、制御部82は空調部40の運転をスタートさせる(S2)。冷房運転または暖房運転等の運転モードは、S1において既に指定されている。
制御部82は、空調部40の運転をスタートさせると同時に、タイマ83に計時をスタートさせ、所定時間t1が経過した場合(S3)、制御部82は、センサ81がマット部30A上にペットが居るという検知結果を出力しているかどうかを判定する(S4)。S4の判定結果がNOの場合、制御部82は、ペットの不在時間がある程度長くなっていると認識し、空調部40に対して、通常運転モードから消費エネルギ量が小さくなる省エネ運転モードへの切り換えを指示する(S5)。
なお、S3からスタートしたタイマ83の計時は、S5の実行後も継続されている。そして、制御部82は、ペットの不在時間が長時間になった場合、つまり所定時間t2(>t1)に達した場合(S6)、センサ81がマット部30A上にペットが居るという検知結果を出力しているかかどうかを判定する(S7)。S7の判定結果がNOになると、制御部82は可搬型空調機10Aの電源をオフにする(S8)。この場合には、制御部82による制御が終了するので、ユーザがS1で可搬型空調機10Aの電源をオンにしない限り、ペット用空調システム1Aは動作しない。そこで、ペットが長時間不在になった後、再びマット部30Aに戻って来た場合にペット用空調システム1Aが起動されるようにしてもよい。そのためには、制御部82はS8において空調部40に対して運転スタートを指示し、処理をS2へ戻すとよい。
一方、S4の判定結果がYESの場合、すなわち、ペットがマット部30Aに居続けたか、あるいは不在になった時間が短時間であり、所定時間t1が経過した時点でペットがマット部30Aに戻っていた場合には、制御部82は処理をS3に戻し、空調部40が実行中の通常運転モードをそのまま継続させる。そして、制御部82はセンサ81による上記検知結果の判定(S4の処理)を所定時間t1の周期で繰り返す。また、S7の判定結果がYESの場合、ペットが所定時間t1の経過時点でマット部30Aに不在であり、所定時間t2の経過時点では、再びマット部30Aに戻って来たことになる。したがって、制御部82は省エネ運転モードを解除し、通常運転モードに戻す(S9)とともに、処理をS3に戻し、S4以降の処理を引き続き実行する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図9〜図11を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(ドレン水の処理)
冷房運転モードでは、膨張弁で減圧されて低温になった冷媒が蒸発器を冷やすため、空気中の水蒸気が蒸発器で結露し水滴が生じる。冷房運転の継続によって水滴は発生し続けドレン水となるので、ドレン水の処理が必要になる。図3に示す可搬型空調機10Aは、ドレン水を一時的に貯めるドレンタンク17を備えているが、可搬型空調機10Aを小型化するためにはドレンタンク17を備えていない方がよい。
図9は、ドレンタンクの設け方に工夫を加えたペット用空調システム1Bを示す斜視図である。ペット用空調システム1Bは、ドレンタンクを省略して可搬型空調機10Aよりも小型化した可搬型空調機10Bと、ドレンタンク90(貯水容器)上に載置したマット部30Aとを備えている。すなわち、ドレンタンク90はマット部30Aの底面に接して配置されている。
ドレンタンク90の側面には、それぞれ受水管91と排水管92とが設けられている。受水管91は、可搬型空調機10Bで発生したドレン水を受け取り、そのドレン水をドレンタンク90内へ案内する。排水管92は、ドレンタンク90に貯まったドレン水を排水するために用いられる。なお、排水管92には、排水時に排水管92を開き、通常は排水管92を閉じておくことができるコック等の開閉部材が備わっている。受水管91にも、排水時に受水管91を閉じ、通常は受水管91を開いておくことができるコック等の開閉部材を設けておくことが好ましい。また、受水管91と可搬型空調機10Bの排水部とはドレンホース93を介して接続されている。受水管91とドレンホース93との接続器具としてワンショットカプラ等を採用できる。
上記の構成により、冷房運転時に可搬型空調機10Bで発生したドレン水は、可搬型空調機10Bからドレンホース93を通ってドレンタンク90に貯められる。ドレンタンク90をマット部30Aの底面に接して配置したので、マット部30Aの設置スペースがドレンタンク90の設置スペースとなっている。したがって、可搬型空調機10Bを小型化できる上に、ペット用空調システム1Bの省スペース化も実現することができる。
また、ドレンタンク90の高さを変えることによってペット用空調システム1Bの設置スペースを変えることなく、ドレンタンク90の容量を増減させることができる。ドレンタンク90の高さを大きくして容量を大きくした場合には、冷房の連続運転時間を長くすることができる。
さらに、冷房運転時に発生する冷たいドレン水が、マット部30Aの直下に貯まるので、ドレンタンク90はマット部に対する冷却源として作用する。その結果、冷房運転のエネルギコストを節約することができる。
なお、マット部にペルチェ素子を設けた従来機では、ペルチェ素子で発生する結露水を容器に貯める経路にペットの体毛などが異物として詰まり、結露水がオーバーフローするおそれがあった。しかし、本態様では、可搬型空調機10Bからドレンホース93を通ってドレンタンク90にドレン水を貯めるため、マット部30A上で寛ぐペットの体毛などが異物として混入するおそれがない。
(ドレンタンクの変形例1)
図10は、ドレンタンク90に代わるドレンタンク90−1の構成を示す説明図である。図10の(a)(b)に示すように、ドレンタンク90は上層部90Aおよび下層部90Bの2層に分かれた構造になっている。上層部90Aと下層部90Bとは仕切り94によって分けられている。仕切り94の周縁部の一部にはオーバーフロー管95(連通構造)が設けられ、上層部90Aと下層部90Bとはオーバーフロー管95において連通している。オーバーフロー管95は、仕切り94の表面から立ち上がり、その高さは上層部90Aの高さ未満に設定されている。また、前記受水管91は上層部90Aの側壁に取り付けられ、前記排水管92は下層部90Bの側壁に取り付けられている。
上記の構成において、受水管91から流れ込むドレン水はまず上層部90Aに貯められる。上層部90Aがドレン水で満水になると、図10の(a)(b)に矢印にて示すように、ドレン水はオーバーフロー管95にてオーバーフローし、下層部90Bに貯められる。下層部90Bも満水になった場合には、可搬型空調機10Bの運転をオフにし、ドレンタンク90に貯まったドレン水を排水管92から、あるいは受水管91と排水管92との両方から排水する。
上記の構成によれば、マット部30Aの底面に近い上層部90Aに冷たいドレン水が貯まるので、マット部30Aに対する上記冷却源としての作用は、ドレンタンク90よりもドレンタンク90−1の方が強まることになる。また、上層部90Aに貯まったドレン水が下層部90Bへオーバーフローする構造なので、上層部90Aのドレン水は常に冷たいドレン水に入れ替わる。このため、マット部30Aの底面を低い温度に保つ効果が増進する。この観点では、オーバーフロー管95の高さができるだけ上層部90Aの高さに近い方が、上層部90Aが満水になったときの水面がマット部30Aの底面により近づくので好ましい。また、上層部90Aの容量を下層部90Bの容量より小さく設定することが、上層部90Aの満水を早めるとともに、上層部90Aのドレン水が新たなドレン水に置き換わる時間も早まるので、マット部30Aに対する冷却効果を強めるので好ましい。
なお、オーバーフロー管95を仕切り94の中央部よりも周縁部に設ける方が好ましい理由は、周縁部の方が中央部よりもペットの体重がかかりにくいからである。オーバーフロー管95を仕切り94の中央部に設けた場合、ペットの体重によってドレンタンク90−1の上面が押し下げられ、オーバーフロー管95の上端がドレンタンク90−1の上面によって塞がれるおそれがある。こうなると、オーバーフローが妨げられるので、上層部90Aが満水になっただけなのにもかかわらずドレンタンク90−1が満水になったという誤検知が発生する。したがって、オーバーフロー管95を仕切り94の周縁部に設けると、そのような誤検知の発生を防止し易くなる。
(ドレンタンクの変形例2)
図11は、マット部およびドレンタンクの変形例を示す説明図である。まず、図11の(c)を参照して、ドレンタンクの他の変形例について説明する。ドレンタンク90−2は、メインタンク96(メイン容量部)とサブタンク97(サブ容量部)とを備えている。メインタンク96とサブタンク97とは一体化されているが、連通はしておらず分かれている。サブタンク97の上面には流路98(通路部)が形成されている。流路98は、上記受水管91と連通しているとともに、メインタンク96とも連通している。一方、サブタンク97の上面には開口部97aが形成され、サブタンク97と流路98との連通を開閉する回動式またはスライド式の蓋のような開閉機構99が開口部97aに設けられている。この開閉機構99は、ドレンタンク90−2からドレン水を捨てるときにだけ開状態とされ、サブタンク97と流路98とを連通させる。すなわち、冷房運転中は、上記開閉機構99は閉状態になっている。
上記の構成によれば、冷房運転時に可搬型空調機10Bで発生したドレン水は、流路98に流れ込んだ後、流路98からメインタンク96へと流れ込む。上記開口部97aは、少なくとも冷房運転中に開閉機構99によって閉じられているので、冷房運転中にドレン水がサブタンク97に流れ込むことはない。やがてメインタンク96がドレン水で満たされたときに、開口部97aを閉じていた開閉機構99を開くと、図9に示すドレンホース93とその接続部位とに貯まっている比較的少量のドレン水をサブタンク97(キャビティ部)に流し落とすことができる。こうすることによって、ドレンタンク90−2からドレン水を捨てるときに、可搬型空調機10Bとドレンタンク90−2との間の途中経路に貯まっているドレン水が可搬型空調機10Bの周囲にこぼれ出す不具合を回避することができる。
なお、上記開閉機構99として、ゴム製パッキンを取り付けた蓋を採用できる。この蓋を回動式とする場合には、サブタンク97の上面に手動レバーを付設した回動軸を設け、ユーザが手動レバーを回転させることによって、蓋を回動軸の周りに上下にスイングさせて開閉することができる。
(マット部の変形例)
次に、図11を参照して、マット部30Aに代わるマット部30Bについて説明する。図11の(a)〜(c)は、ベース部の内部の断面構成を模式的に表したマット部30Bを示している。マット部30Bは、その内部にクッション部材34を備え、さらにクッション部材34の周囲を囲うように、図11の(d)に示す環状の通風管35を備えている。マット部30Bの外表面は、実施形態1で既に説明したような通気性のあるカバー36(カバー部)で覆われている。クッション部材34には、例えば柔軟で弾力性を持たせた中空の樹脂製細管の集合体を採用することができる。
通風管35の内側の環状側面には、一周にわたって並ぶ複数の孔37が形成されている。また、通風管35の外側の環状側面の一部には、前記送風ダクト20または20Aに接続される接続管38が突き出して設けられている。
上記の構成によれば、送風ダクト20または20Aを通った風は接続管38から通風管35内へ送り込まれ、図11の(b)(d)に矢印にて示すように、通風管35内を流れながら複数の孔37からマット部30Bの中央に向けて吹き出す。クッション部材34には全体的に空隙がランダムに存在し、かつマット部30Bは、その上面のみが通気性を備えている。このため、複数の孔37から吹き出した気流は、クッション部材34の空隙を通ってマット部30Bの上面のカバー36を介して穏やかに立ち上る。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図12を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(ドレン水の満水検知)
実施形態2で説明したように、冷房運転の継続によって発生するドレン水はドレンタンクに貯められるが、時間経過に伴ってドレンタンクは満水状態になる。この満水状態を自動的に検知し、ユーザにドレン水の廃棄時期が到来したことを知らせることが好ましい。さらに、既に説明したように、ドレンタンクの満水状態を検知するセンサ等の電子部品をマット部に設けず、可搬型空調機に設けることが、電気的なトラブルの発生を回避する上で好ましい。
(満水検知の構成)
図12は、満水検知の構成に工夫を加えたペット用空調システム1Cを示す説明図である。ペット用空調システム1Cは、可搬型空調機10Cとドレンタンク90(90−1,90−2)とを備え、可搬型空調機10Cとドレンタンク90とは前記ドレンホース93によって接続されている。可搬型空調機10Cに内蔵された蒸発部40Aの下方には、蒸発器41で発生するドレン水を受ける、例えばトレイ状の受水部110が設けられている。受水部110の底部には排水口が形成されているので、その排水口とドレンタンク90とが、ドレンホース93を介して接続されている。さらに、受水部110の近傍に、受水部110の満水を検知するセンサ111(第2センサ)が設けられている。
センサ111として、例えば、受水部110の内壁に取り付け、受水部110に貯められるドレン水の水位を検知する水位計を採用することができる。センサ111が満水を検知したときの出力信号は、例えば図7にて説明した制御部82に送られる。これに応じて、制御部82は、空調部40に備えられた報知部に報知動作(音、音声、光または画像など)を実行させる。
上記の構成によれば、ドレンタンク90が満水になると、ドレンタンク90に収まらなくなったドレン水はドレンホース93に貯まった後、最終的には受水部110に貯められる。すなわち、ドレンタンク90が満水になった後しばらくして受水部110が満水になる。受水部110の満水はセンサ111によって検知され、ユーザに報知される。こうして、ドレンタンク90の満水を可搬型空調機10Cにおいて検知することができる。
また、ドレンホース93が、異物混入または折れ曲がり等が原因となって閉塞した場合でも、センサ111は受水部110の満水を検知することができる。よって、ドレンホース93の閉塞によってドレン水が可搬型空調機10C内に溢れ出すトラブルの発生を未然に防ぐことができる。さらに、受水部110の容量はドレンタンク90の容量と比較して極めて小さくて構わないので、可搬型空調機10Cを可搬型空調機10Bと同様に小型化することができる。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について、図13,14を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1の可搬型空調機10Aは、四方弁48によって、冷房運転モードの冷媒回路(ヒートポンプ回路)と暖房運転モードの冷媒回路(ヒートポンプ回路)とを切り換えている。しかしながら、四方弁48を省略することができれば、部品点数を減らせる上に、複雑なヒートポンプ回路の設計をしなくてよいので、可搬型空調機10Aの小型化とコストダウンとを実現することができる。
図13は、四方弁48の省略を実現する可搬型空調機の一構成例を示す説明図である。本実施形態の可搬型空調機は、図5に示すように、四方弁48を備えておらず、既に説明した第1ファンケーシング42および第2ファンケーシング46を備えている。但し、図13に示すように、各ファンケーシング42および46は一体となって、シロッコファン43,47の回転軸44を中心として所定角度(例えば90度)回転でき、回転前の第1状態と回転後の第2状態とを取り得るようになっている。
なお、第1状態は冷房運転モードに対応しており、第2状態は暖房運転モードに対応している。各ファンケーシング42および46は、ユーザが可搬型空調機に対して冷房運転を指示すると自動的に第1状態を取り、暖房運転を指示すると自動的に第2状態を取る。
図14は、本可搬型空調機のケース11Dの構成を概略的に示す斜視図である。図14の(a)(b)に示すように、ケース11Dの1側面には、上記第1状態に対応して冷風を送出する送風口18L(第1送風口)が設けられている。また、送風口18Lとは吹き出す風の向きが異なる位置、例えば上記1側面の対向に位置する他の側面には、上記第2状態に対応して温風を送出する送風口18R(第2送風口)が設けられている。また、送風口18Lおよび18Rとは吹き出す風の向きがさらに異なる位置、例えばケース11Dの天面には、排気口19が設けられている。
上記の構成において、上記第1状態(冷房運転モード)では、冷風を送風口18Lから送出し、送風口18Lに接続された送風ダクト20(図14の(a))を介してマット部30に送り込むことができる。すなわち、図5および図13に示すように、蒸発器41で冷やされた空気はシロッコファン43によって第1ファンケーシング42の第1出口Eから冷風となって送出され、第1出口Eに位置合わせされた送風口18Lから送出される。これにより、マット部30は冷却される。
また、これと同時に、凝縮器45で温められた空気はシロッコファン47によって第2ファンケーシング46の第2出口Fから温風となって送出され、第2出口Fに位置合わせされた排気口19から排出される。
一方、上記第2状態(暖房運転モード)では、各ファンケーシング42および46を一体的に所定角度回転させることにより、温風を送風口18Rから送出し、送風口18Rに付け替えられた送風ダクト20(図14の(b))を介してマット部30に送り込むことができる。すなわち、図13に示すように、凝縮器45で温められた空気はシロッコファン47によって第2ファンケーシング46の第2出口Fから温風となって送出される。このとき、第2出口Fは第1状態から所定角度回転しているので、その第2出口Fに位置合わせされた送風口18Rから送出される。これにより、マット部30は温められる。
また、これと同時に、蒸発器41を通る冷たい空気はシロッコファン43によって第1ファンケーシング42の第1出口Eから冷風となって送出される。このとき、第1出口Eは第1状態から同じく上記所定角度回転しているので、その第1出口Eに位置合わせされた排気口19から排出される。
なお、送風口18Lと送風口18Rとは送風方向が(例えば180度)異なっているので、ユーザは、可搬型空調機とマット部との向き合わせ方を、冷房運転モードと暖房運転モードとで変えることになる。
〔実施形態5〕
本発明の実施形態5について、図15〜19を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。本実施形態では、引き続き、四方弁を用いずにマット部を冷房および暖房することができる可搬型空調機について説明する。図15は、四方弁の省略を実現する可搬型空調機10Eの構成を、ケース11Eの一部を破断して示す説明図である。
(可搬型空調機の構成)
可搬型空調機10Eは、四方弁を用いずに冷風の気流路と温風の気流路とを機械的に切り換えるダクト切換弁100(気流路切換部、回転式切換弁)をケース11E内に備えている。ダクト切換弁100は、ケース11Eの底面に平行な上面および下面を有した扁平な円筒形状を成している。また、ダクト切換弁100は、ケース11Eの高さ方向の途中位置において、上記円筒形状の中心軸の周りに回動可能になっている。
ダクト切換弁100の上面の上側には、ケース11Eの高さ方向に延び、ケース11Eにそれぞれ固定された送風ダクト22Eおよび排気ダクト23Eが設けられている。送風ダクト22Eと排気ダクト23Eとは、ダクト切換弁100の直径方向に対向している。送風ダクト22Eおよび排気ダクト23Eは、ダクト切換弁100が回動しても動くことはない。また、送風ダクト22Eには、冷風または温風をダクト切換弁100の直径方向(略水平方向)に沿って外部へ吹き出す送風口12Eが形成されている。この送風口12Eに合わせて、ケース11Eにも送風口(不図示)が形成されている。さらに、ケース11Eの平坦な天面には、排気ダクト23Eに合わせて排気口13Eが形成されている。
送風ダクト22Eおよび排気ダクト23Eは、冷房運転および暖房運転の両方に共用され、その役割が運転モードによって入れ替わることがない。したがって、可搬型空調機10Eでは、実施形態4のように、運転モードに応じて送風ダクトを付け替えたり、可搬型空調機とマット部との向き合わせ方を変えたりする手間がかからない。
ダクト切換弁100の下面の下側には、蒸発部と凝縮部とが、ケース11Eに対して固定的に設けられている。すなわち、蒸発部および凝縮部は、ダクト切換弁100が回動しても動くことはない。蒸発部は、第1ファンケーシング42Eおよびシロッコファン43E(第1ファン;図18(b)参照)と蒸発器(不図示)とを含んでいる。凝縮部は、第2ファンケーシング46Eおよびシロッコファン47E(第2ファン)と、第2ファンケーシング46Eの気流出口に接続されたダクト21Eと凝縮器(不図示)とを含んでいる。ケース11Eの底面には、圧縮機49Eが設けられている。
(ダクト切換弁の構成)
図16はダクト切換弁100の構成を示す説明図であり、(a)はダクト切換弁100の斜視図、(b)は(a)に示すA−A線に沿ってダクト切換弁100を矢印の方向に見た斜視断面図である。ダクト切換弁100には、その下面から上面に向かって斜めに貫通する排気路101と、その下面から上面に向かってケース11Eの高さ方向に貫通する第1通風路102および第2通風路103とが形成されている。第1通風路102および第2通風路103は排気路101を挟むように形成されている。
より具体的には、ダクト切換弁100を平面視した場合の円形の上面において、第1通風路102と第2通風路103とは互いに所定の間隔を開けて、かつ外周寄りの位置に形成されている。上記排気路101は、下面の外周寄りに形成された排気受口101aを備えている。つまり、排気受口101aは、下面における第1通風路102の開口と第2通風路103の開口との間の位置で開口している。また、排気路101は、円筒形状の中心を挟んで排気受口101aと対角的に対向した位置で上面に開口する排気出口101bを備えている。さらに、排気路101は、排気受口101aと排気出口101bとを斜めに連通させる傾斜路101cを備えている。
上記の構成によれば、排気路101を通って排気される冷風または温風は、ダクト切換弁100の上面において、第1通風路102および第2通風路103から離れた位置で排出されることになる。この目的を達成する観点では、排気路101の構成は図16の(a)に示す構成に限定されない。すなわち、傾斜路101cの下面または上面に対する傾き角度、傾斜路101cの長さおよび上面における排気出口101bの位置は、前述の送風ダクト22Eと排気ダクト23Eとをケース11E内にどのようにレイアウトするかに応じて決定すればよい。したがって、傾斜路101cは直線状であってもよいし曲線状であってもよい。
なお、送風ダクト22Eの下面の中心に対して排気受口101aの中心と第1通風路102の開口の中心とが作る開き角(中心角;図18に示すθ)と、排気受口101aの中心と第2通風路103の開口の中心とが作る開き角(中心角;図18に示すθ)とは、等しいことが冷風路と温風路との切り換えにとって好ましい。この点について後で詳述する。
(気流路の切り換えを示す図の説明)
図17〜19を参照して、気流路の切り換え、つまりマット部30に冷風を送る冷風路とマット部30に温風を送る温風路との切り換えの仕組みについて説明する。図17は、冷風路および温風路の形成を示す一部透視図を含む説明図であり、(a)は冷房運転モードにおける冷風路の形成を示し、(b)は暖房運転モードにおける温風路の形成を示している。図18は、冷房運転モードにおける冷風路の形成を示す説明図であり、(a)はダクト切換弁と送風ダクト22Eおよび排気ダクト23Eとの位置関係を示す模式的平面図であり、(b)は(a)に示すB−B’線に沿う矢視断面図である。図19は、暖房運転モードにおける温風路の形成を示す説明図であり、(a)はダクト切換弁と送風ダクト22Eおよび排気ダクト23Eとの位置関係を示す模式的平面図であり、(b)は(a)に示すC−C’線に沿う矢視断面図である。
(気流路の切り換え動作の概要)
図17の(a)(b)に示すように、ダクト切換弁100は、その円筒形状の中心軸の周りに回動することによって、下側に配置された蒸発部および凝縮部に対する位置を、第1回転位置と第2回転位置との間で切り換える。第1回転位置は冷房運転モードに対して選択され、第2回転位置は暖房運転モードに対して選択される。
より具体的には、図17の(a)に示すように、第1回転位置では、蒸発部の第1ファンケーシング42Eの直上に第1通風路102が位置合わせされ、凝縮部の第2ファンケーシング46Eおよびダクト21Eの直上に排気路101が位置合わせされる。また、図17の(b)に示すように、第2回転位置では、蒸発部の第1ファンケーシング42Eの直上に排気路101が位置合わせされ、凝縮部の第2ファンケーシング46Eおよびダクト21Eの直上に第2通風路103が位置合わせされる。
このようにして、冷房運転モードにおける冷風路および温風の排気路(以下、温排気路と呼ぶ)の前半部が形成されるとともに、暖房運転モードにおける温風路および冷風の排気路(以下、冷排気路と呼ぶ)の前半部が形成される。
(冷房運転モードにおける気流路の形成)
まず、図15を参照して説明した送風ダクト22Eおよび排気ダクト23Eの構成について補足する。図18の(a)に示すように、送風ダクト22Eを構成するハウジングは、ダクト切換弁100の下面における第1通風路102の開口と排気受口101aとがなす間隔より広い横幅を有している。そして、送風ダクト22Eを立てた状態で正面から見たとき、送風ダクト22Eの正面に開口している送風口12Eの横幅は、上記ハウジングの横幅より狭くなっている。なお、ダクト切換弁100の下面の中心に対して、下面における第1通風路102の開口の中心と排気受口101aの中心とがなす角度(中心角)をθとする。
排気ダクト23Eのハウジングの横幅は、ダクト切換弁の上面に開口する排気出口101bが上記角度θの範囲で回動するので、角度θの範囲をカバーできる広さを有している。結果的には、送風ダクト22Eのハウジングの横幅と排気ダクト23Eのハウジングの横幅とを等しく設定すればよい。
図18の(a)に示すように、冷房運転モード時にダクト切換弁100が上記第1回転位置にあるとき、図18の(b)に示すように、第1通風路102上に送風ダクト22Eが位置し、排気出口101bの上に排気ダクト23Eが位置する。この結果、蒸発部の第1ファンケーシング42E→第1通風路102→送風ダクト22E→送風口12Eという冷風路が形成される。また一方で、凝縮部の第2ファンケーシング46E→ダクト21E→排気路101→排気ダクト23E→排気口13Eという温排気路が形成される。
(暖房運転モードにおける気流路の形成)
図19の(a)に示すように、暖房運転モード時には、ダクト切換弁100を上方から見たときに、ダクト切換弁100が第1回転位置から反時計回りに上記角度θ回転した第2回転位置に在る。ダクト切換弁100が第2回転位置にあるとき、図19の(b)に示すように、第2通風路103上に送風ダクト22Eが位置し、排気出口101bの上に排気ダクト23Eが位置する。この結果、凝縮部の第2ファンケーシング46E→ダクト21E→第2通風路103→送風ダクト22E→送風口12Eという温風路が形成される。また一方で、蒸発部の第1ファンケーシング42E→排気路101→排気ダクト23E→排気口13Eという冷排気路が形成される。
〔実施形態6〕
本発明の実施形態6について、図20を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。本実施形態では、引き続き、四方弁を用いずにマット部を冷房および暖房することができる可搬型空調機を実現可能な他の気流路切換部ついて説明する。図20の(a)〜(c)は暖房運転モードに対応し、(d)〜(f)は冷房運転モードに対応しており、(a)および(d)は気流路切換部200が備えているダンパ201の回転軸に平行な方向から気流路切換部200を見た断面図であり、(b)は(a)に示すD−D線に沿う矢視断面図、(c)は(a)に示すE−E線に沿う矢視断面図、(e)は(d)に示すF−F線に沿う矢視断面図、(f)は(d)に示すG−G線に沿う矢視断面図である。
(可搬型空調機の構成)
上記気流路切換部200を図5に示す四方弁を備えていない可搬型空調機に適用する形態において、可搬型空調機の構成について説明を補足する。
まず、図5に示す可搬型空調機において、上方向をZ軸の正方向、正面方向をX軸の正方向、シロッコファン43およびシロッコファン47の共通回転軸に平行な方向であって、シロッコファン47からシロッコファン43に向かう方向をY軸の正方向とする。
図5に示す可搬型空調機では、凝縮部の第2出口Fから暖気流がZ軸の正方向に送出され、蒸発部の第1出口Eから冷気流がX軸の正方向に送出されるが、本実施形態の可搬型空調機では、第1出口Eからの冷気流も第2出口Fからの暖気流も、Z軸の正方向に送出されるようになっている。すなわち、第1ファンケーシング42は、第1出口EがZ軸の正方向に向くように、図5に示す状態から90度回転して固定されている。
(気流路切換部の構成)
気流路切換部200は、Z軸の正方向における高さがX軸およびY軸に平行な幅より小さい扁平な直方体形状の筐体202を備えている。筐体202の上面は閉じられ、筐体202におけるX軸の正方向(正面方向)は開口され、空調された風の送風口203となっている。また、筐体202におけるX軸の負方向(背面方向)も開口され、排気口204となっている。さらに、筐体202の下面には、蒸発部の第1出口Eを覆ってZ軸の正方向に延び出た冷気ダクト205(冷気路)が接続されているとともに、凝縮部の第2出口Fを覆ってZ軸の正方向に延び出た暖気ダクト206(暖気路)が接続されている。なお、筐体202のY軸に垂直な2つの側面のうち、冷気ダクト205側の側面を側面202Rとし、暖気ダクト206側の側面を側面202Lとする。
図20の(c)に示すように、上記ダンパ201(平板)は、Z軸に平行な回動軸210を持ち、回動軸210を中心として軸対称な長方形状を備えている。上記回動軸210は、筐体202の中央に固定されている。短辺はZ軸に平行であり、当該短辺の長さは、筐体202のZ軸に平行な高さとほぼ等しい。一方、長辺の長さは以下のように設定されている。すなわち、図20の(a)に示すように、ダンパ201がYZ面に対して傾斜したときに、ダンパ201の一端201a(第1回動端縁)が上記側面202L(または202R)に接し、他端201b(第2回動端縁)が上記側面202R(または202L)に接する長さを、上記長辺は備えている。
ダンパ201は、YZ面に対して2種類の傾斜状態を取ることによって、筐体202内の空間を冷気流路と暖気流路とに仕切るとともに、上記送風口203が送出する冷気と暖気とを切り換える。言い換えると、ダンパ201は、送風口203と排気口204とを空間的に分離する。ダンパ201が冷気流路と暖気流路とを仕切るときの互いの気密性を確実にするために、側面202Lおよび202Rにはシール部材211a〜211dが固着されている。
図20の(d)〜(f)は、冷房運転モードに対応した第1の傾斜状態を示している。また、図20の(a)〜(c)は、暖房運転モードに対応した第2の傾斜状態を示している。ここで、図20の(a)〜(c)を参照して、シール部材211a〜211dの詳細を説明する。
図20の(a)(c)に示すように、側面202Lの内面に固着されたシール部材211aは断面が台形状をした四角柱の形状を有し、四角柱の高さは筐体202のZ軸に平行な高さとほぼ等しい。四角柱の側面のうち、Y軸の正方向に向いた側面211a−1はY軸に平行な方向に対して傾斜している。第1の傾斜状態では、ダンパ201の一端201a近傍と側面211a−1とは面接触し、冷気流路と暖気流路との間の気密性を確保するようになっている。側面202Rの内面に固着されたシール部材211dは、形状および筐体202における配設位置に関して、シール部材211aと回動軸210を中心として軸対称になっている。すなわち、第1の傾斜状態では、ダンパ201の他端201b近傍とシール部材211dの側面211d−1とは面接触し、気密性を確保するようになっている。
同様に、第2の傾斜状態において、冷気流路と暖気流路との間の気密性を確保するために、シール部材211bの側面211b−1が、ダンパ201の一端201a近傍と面接触するように、シール部材211bが側面202Rの内面に固着されている。また、シール部材211cの側面211c−1が、ダンパ201の他端201b近傍と面接触するように、シール部材211cが側面202Lの内面に固着されている。
なお、シール部材211a〜211dは弾性を備えており、その材質は例えばガスケットのシール部材に汎用される各種ゴムから選択することができる。
(冷気流路と暖気流路との切り換え動作:冷房運転モード)
上記の構成において、冷房運転モードでは、ダンパ201は図20の(d)に示す上記第1傾斜状態を取る。このとき、蒸発部の第1出口EからZ軸の正方向に送出される冷気は、冷気ダクト205を通って筐体202内に入り、第1傾斜状態のダンパ201のY軸正方向に向いた面および筐体202内の天井面に案内されて送風口203からX軸の正方向に吹き出す。つまり、冷房運転モードでは、蒸発部の第1出口E→冷気ダクト205→ダンパ201(Y軸正方向側)および筐体202→送風口203という経路の冷気流路が形成される。
また、凝縮部の第2出口FからZ軸の正方向に排気される温排気は、暖気ダクト206を通って筐体202内に入り、第1傾斜状態のダンパ201のY軸負方向に向いた面および筐体202内の天井面に案内されて排気口204からX軸の負方向に吹き出す。つまり、冷房運転モードでは、温排気路として、凝縮部の第2出口F→暖気ダクト206→ダンパ201(Y軸負方向側)および筐体202→排気口204という経路が形成される。
(冷気流路と暖気流路との切り換え動作:暖房運転モード)
一方、暖房運転モードでは、ダンパ201は図20の(a)に示す上記第2傾斜状態を取る。このとき、凝縮部の第2出口FからZ軸の正方向に送出される暖気は、暖気ダクト206を通って筐体202内に入り、第2傾斜状態のダンパ201のY軸負方向に向いた面および筐体202内の天井面に案内されて送風口203からX軸の正方向に吹き出す。つまり、暖房運転モードでは、暖気路として、凝縮部の第2出口F→暖気ダクト206→ダンパ201(Y軸負方向側)および筐体202→送風口203という経路が形成される。
また、蒸発部の第1出口EからZ軸の正方向に排気される冷排気は、冷気ダクト205を通って筐体202内に入り、第2傾斜状態のダンパ201のY軸正方向に向いた面および筐体202内の天井面に案内されて排気口204からX軸の負方向に吹き出す。つまり、暖房運転モードでは、冷排気路として、蒸発部の第1出口E→冷気ダクト205→ダンパ201(Y軸正方向側)および筐体202→排気口204という経路が形成される。
以上のように、本実施形態の気流路切換部200を備えた可搬型空調機では、実施形態5と同様に、運転モードに応じて送風ダクトを付け替えたり、可搬型空調機とマット部との向き合わせ方を変えたりする手間がかからない。
〔実施形態7〕
本発明の実施形態7について、図21を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。本実施形態では、引き続き、四方弁を用いずにマット部を冷房および暖房することができる可搬型空調機を実現可能なさらに他の気流路切換部ついて説明する。
図21は、気流路切換部として機能するダクト切換機300の構成を示す説明図であり、(a)はダクト切換機300の斜視図、(b)はダクト切換機300の分解斜視図であり冷房運転モードにおける気流路の様子を示し、(c)は冷房運転モードにおける切換プレート310の正面図、(d)はダクト切換機300の分解斜視図であり暖房運転モードにおける気流路の様子を示し、(e)は暖房運転モードにおける切換プレート310の正面図である。
(可搬型空調機の構成)
上記ダクト切換機300を図5に示す四方弁を備えていない可搬型空調機に適用する形態において、可搬型空調機の構成について説明を補足する。図5に示す可搬型空調機では、凝縮部の第2出口Fから暖気流がZ軸の正方向に送出され、蒸発部の第1出口Eから冷気流がX軸の正方向に送出されるが、本実施形態の可搬型空調機では、第1出口Eからの冷気流も第2出口Fからの暖気流も、X軸の正方向に送出されるようになっている。すなわち、第2ファンケーシング46は、第2出口FがX軸の正方向に向くように、図5に示す状態から90度回転して固定されている。
(ダクト切換機300の構成)
ダクト切換機300は、第1通風路301と、第2通風路302と、第1通風路301と第2通風路302とに挟まれた切換プレート310(回転式切換弁)とを備えている。第1通風路301は、上記蒸発部に接続された冷風路301aと上記凝縮部に接続された温風路301bとを通風方向に沿って分離する第1仕切303を備えている。より具体的には、冷風路301aは、図5に示すようにX軸の正方向に向いた第1ファンケーシング42の第1出口Eと接続または連通されている。温風路301bは、図5に示す状態から90度回転してX軸の正方向に向いた第2ファンケーシング46の第2出口Fと接続または連通されている。
第1通風路301は、例えば円筒形状をなしている。第1仕切303は、例えばその円筒形状の中心軸を含む平板状をなしている。該円筒形状の中心軸に垂直な断面を考えた場合、冷風路301aおよび温風路301bの断面は、それぞれ半円形をなしている。
第2通風路302は、図3に示すケース11の上記送風口12に接続された送風路302aと、図3に示すケース11の上記排気口13に、例えばL字型ダクト(不図示)を介して接続された排気路302bとを通風方向に沿って分離する第2仕切304を備えている。但し、第1通風路301および第2通風路302の形状は、断面が四角形以上の正多角形をなす正多角柱であってもよい。また、第1通風路301および第2通風路302の長さは、可搬型空調機のX軸方向(図5)の大型化を招かないように、適宜短くすることができる。
上記切換プレート310は、上記冷風路301aの開口面積より小さい開口面積を有した冷風口310aと、上記温風路301bの開口面積より小さい開口面積を有した温風口310bとを備え、かつ上記通風方向に沿った回転軸312を持っている。上記冷風口310aは冷風路301aの開口範囲内で回転すると同時に、上記温風口310bが上記温風路301bの開口範囲内で回転するように、切換プレート310は回転する。
第1通風路301と第2通風路302とは、上記第1仕切303の平板面(上記通風方向を含む第1面)と、上記第2仕切り304の平板面(上記通風方向を含む第2面)とが交差する(例えば直交する)ように、切換プレート310を挟んで接続されている。
(冷気流路と暖気流路との切り換え動作:冷房運転モード)
上記の構成によれば、冷房運転モードでは、蒸発部の第1出口Eは、第1通風路301の冷風路301aと、切換プレート310の冷風口310aと、第2通風路302の送風路302aとを介して、上記送風口12に接続される。また、凝縮部の第2出口Fは、第1通風路301の温風路301bと、切換プレート310の温風口310bと、第2通風路302の排気路302bとを介して、上記排気口13に接続される。
(冷気流路と暖気流路との切り換え動作:暖房運転モード)
また、暖房運転モードでは、切換プレート310を回転させて、第1通風路301の冷風路301aに対する切換プレート310の冷風口310aの位置と、第1通風路301の温風路301bに対する切換プレート310の温風口310bの位置とを同時に変化させる。例えば、図21の(b)〜(e)に示すように、X軸の正方向側から切換プレート310を見て、切換プレート310を反時計回りに90度回転させる。
これによって、蒸発部の第1出口Eは、第1通風路301の冷風路301aと、切換プレート310の冷風口310aと、第2通風路302の排気路302bとを介して、上記排気口13に接続される。また、凝縮部の第2出口Fは、第1通風路301の温風路301bと、切換プレート310の温風口310bと、第2通風路302の送風路302aとを介して、上記送風口12に接続される。
このように、蒸発部および凝縮部と第1通風路301との位置関係を、冷房運転および暖房運転によらず固定したまま、切換プレート310を回転させるだけで、蒸発部および凝縮部と送風口12および排気口13との接続の組み合わせを、冷房運転および暖房運転に応じて切り換えることができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るペット用空調システム(1)は、可搬型空調機(10,10A、10B,10Cまたは10E)と、該可搬型空調機にて少なくとも空調された風を送出可能な送風路(送風ダクト20または20A)に接続され、通気性を有したペット用座面(31)を備えたマット部(30,30Aまたは30B)とを備えたことを特徴とする。
上記の構成によれば、ペットが休息するマット部と可搬型空調機とは互いに独立しており、マット部の温度は、可搬型空調機によって空調された風により調節される。したがって、マット部に電子部品を設ける必要が無い。この結果、マット部に電子部品を設けた構成において起こり得る電気的トラブルの発生を回避できるので、安全性の高いペット用空調システムを提供することができる。
さらに、ペット用座面の温度を調節することによって、ペット用座面がペットの体温調節部位(腹部、肉球など)を部分的に冷やしたり温めたりできるので、マット部で休息するペットに快適さを与えることができる。またこの形態では、ペットの居室全体を温度調節する形態と比較して、エネルギコストを低く抑えることができる。
なお、上記可搬型空調機は、凝縮器、蒸発器およびファンを含むヒートポンプ回路が一体的に構成され、ユーザによる持ち運びが可能である。
本発明の態様2に係るペット用空調システムは、上記態様1において、上記マット部は、上記可搬型空調機の上記送風路に対して着脱可能であることを特徴とする。
上記の構成によれば、マット部のクリーニング、乾燥または日光消毒などのメンテナンスが容易になる。また、上記可搬型空調機にサイズの異なるマット部を装着できるので、ペットを買い替えたときなどに、ペットの大きさに応じてマット部だけを変えればよい。さらに、マット部が使用に耐えない状態になったときに、新たなマット部と容易に交換することもできる。したがって、マット部を交換できることはペット用空調システム全体を新調する必要が無いのでコスト面で有利である。
本発明の態様3に係るペット用空調システムは、上記態様1または2において、殺菌作用および消臭作用の少なくとも一方を有する帯電粒子の発生器を、少なくとも上記送風路に設けたことを特徴とする。
上記の構成によれば、殺菌作用または消臭作用またはその双方を有する帯電粒子が、空調された風によって少なくとも発生器から送風路を通り、マット部へ送出される。この結果、マット部に付着したペット由来の臭い、あるいはマット部およびその周囲で繁殖しがちな雑菌またはウイルス等の除去において効果を発揮することができる。これにより、飼い主(ユーザ)の居住エリア内でペットを飼うのに適したペット用空調システムを提供することができる。
本発明の態様4に係るペット用空調システムは、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記マット部にペットが居るか居ないかを検出する第1センサ(81)と、上記マット部におけるペットの不在時間を計測するタイマ部(83)と、上記タイマ部が計測する上記不在時間に応じて、上記可搬型空調機の運転モードを、通常モード、省エネルギモードおよび運転オフを含む運転モードから選択する制御部(82)とを備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、マット部にペットが居るか居ないか、居ない場合にはどのくらいの時間居ないかの状況に合わせた運転モードが選択される。したがって、ペット用空調システムの運転に要するエネルギの浪費を抑え、エネルギコストを最適化することができる。例えば、上記制御部は、マット部にペットが居ることを示す第1センサの出力に応じて通常モードを選択し、マット部にペットが短時間居ないことを第1センサおよびタイマ部が示す状況では省エネルギモードを選択することができる。さらに上記制御部は、マット部にペットが長時間居ないことを第1センサおよびタイマ部が示す状況では運転オフを選択することができる。
本発明の態様5に係るペット用空調システムは、上記態様1から4のいずれかにおいて、上記マット部は、クッション性および通気性を備えたベース部(70)と、該ベース部を脱着可能に収容するとともに通気性を備えたカバー部(カバー36,60,60Aまたは60B)とを備え、上記ベース部における上記ペット用座面に対応した上面を除く面には、気密性が付与されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、上記マット部は、ベース部とカバー部とに分けることができるので、ユーザは、ベース部およびカバー部の各素材に応じて、ベース部およびカバー部を清浄にする処置(洗濯、漂白または天日干しなど)を施すことができる。
また、ベース部における上記ペット用座面に対応した上面は通気性を有し、上面を除く面は気密性を有しているので、マット部に送り込まれた風は、ペット用座面を効率的に冷やしたり温めたりすることができる。この結果、ペット用座面は、短時間で最適な温度に達しやすくなる。
本発明の態様6に係るペット用空調システムは、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記マット部には、上記送風路に接続される接続口(61)が設けられており、上記接続口は、上記送風路に対する上記マット部の向きを変えることができるように、複数箇所に設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、上記マット部を置く場所の状況に合わせて、上記マット部の向きが最適になる接続口をユーザは選択することができる。
本発明の態様7に係るペット用空調システムは、上記態様1から6のいずれかにおいて、上記可搬型空調機にて冷房運転時に発生するドレン水を受け取って貯める貯水容器(90,90−1または90−2)を備え、上記貯水容器は、上記マット部の底面に接して配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、冷房運転時に発生するドレン水は、可搬型空調機から貯水容器へと送られ貯水容器に貯められる。貯水容器は、マット部の底面に接して配置されているので、可搬型空調機に貯水容器を設けなくて済み、さらに貯水容器の設置スペースとマット部の設置スペースとを兼ねることができる。このことは、可搬型空調機の小型化およびペット用空調システムの省スペース化に資する。
また、マット部の設置スペースを貯水容器の設置スペースとして利用できるので、貯水容器の容量を大きくするように貯水容器の高さを決めることも容易である。貯水容器の容量が大きくなれば、冷房の連続運転時間を長くすることができる。
さらに、冷房運転時に発生する冷たいドレン水が、マット部の直下に貯まることになるので、貯水容器はマット部に対する冷却源として作用する。その結果、冷房運転のエネルギコストを節約することができる。
本発明の態様8に係るペット用空調システムは、上記態様7において、上記貯水容器(90−1)は、上層(90A)および下層(90B)の2層構造を成しており、上記ドレン水は上層に送り込まれ、上層および下層には、上層に貯まったドレン水が下層へオーバーフローする連通構造(オーバーフロー管95)が設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、上記貯水容器の上層は、下層よりも上記マット部の底面に近い。そのような上層に冷たいドレン水が貯まるので、マット部に対する上記冷却源としての貯水容器の作用を強めることができる。また、上層に貯まったドレン水が下層へオーバーフローする構造なので、上層のドレン水は常に冷たいドレン水に入れ替わる。このため、マット部の底面を低い温度に保つ効果が増進する。
本発明の態様9に係るペット用空調システムは、上記態様7において、上記貯水容器(90−2)は、相対的に容量が大きいメイン容量部(メインタンク96)と相対的に容量が小さいサブ容量部(サブタンク97)とに分離されており、上記サブ容量部は、上記ドレン水が送り込まれるとともにメイン容量部と連通した通路部(流路98)と、通路部と連通した開口部(97a)が形成されたキャビティ部と、上記開口部を開閉する開閉機構(99)とを備え、上記開口部は、少なくとも冷房運転中に上記開閉機構によって閉じられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、冷房運転時に上記可搬型空調機にて発生したドレン水は、サブ容量部の通路部に送り込まれた後、通路部からメイン容量部へと流れ込む。上記開口部は、少なくとも冷房運転中に上記開閉機構によって閉じられているので、冷房運転中にドレン水がサブ容量部に流れ込むことはない。
メイン容量部がドレン水で満たされると、ドレン水の廃棄が必要になる。この場合に、上記開口部を閉じていた開閉機構を開くと、可搬型空調機と貯水容器との間の途中の水路に貯まっている比較的少量のドレン水をサブ容量部に流し込むことができる。こうすることによって、貯水容器からドレン水を廃棄するために貯水容器を可搬型空調機から分離するときに、可搬型空調機と貯水容器との間の途中の水路に貯まっているドレン水がこぼれ出す不具合を回避することができる。
本発明の態様10に係るペット用空調システムは、上記態様7から9のいずれかにおいて、上記可搬型空調機(10A)に内蔵された蒸発部(40A)で発生する上記ドレン水を受ける受水部(110)が、該可搬型空調機に設けられ、該受水部の排水口と、上記貯水容器における上記ドレン水の受け口とは管(ドレンホース93)を介して接続され、上記受水部の近傍に、該受水部の満水を検知する第2センサ(センサ111)が設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、第2センサおよび電気配線などを含む電子部品を可搬型空調機に設けるので、マット部には電子部品を設けずに済む。したがって、ペットが電子部品をかじったり、引っ掻いたりすることに起因したシステムの故障、あるいは感電または漏電等の事故の発生を防止できる。
また、受水部と貯水容器とをつなぐ上記管が、異物混入または折れ曲がり等が原因となって閉塞した場合でも、上記第2センサは受水部の満水を検知することができる。よって、管の閉塞によってドレン水が可搬型空調機内に溢れ出すトラブルの発生を未然に防ぐことができる。
本発明の態様11に係るペット用空調システムは、上記態様1から4のいずれかにおいて、上記可搬型空調機は、
(1)蒸発部(40A)と凝縮部(40B)とを一体的に収容した筐体(11)と、
(2)上記筐体に設けられ、冷房運転時に上記送風路の少なくとも一部を構成する第1送風口(送風口18L)と、
(3)上記第1送風口とは送風の向きが異なる位置にて上記筐体に設けられ、暖房運転時に上記送風路の少なくとも一部を構成する第2送風口(送風口18R)と、
(4)上記第1送風口および第2送風口とは送風の向きがさらに異なる位置にて上記筐体に設けられた排気口(19)と、
(5)上記蒸発部に設けられた第1ファン(シロッコファン43)の周囲を囲うとともに、第1ファンが送り出す気流が吹き出す第1気流出口(第1出口E)を備えた第1ファンケーシング(42)と、
(6)上記凝縮部に設けられた第2ファン(シロッコファン47)の周囲を囲うとともに、第2ファンが送り出す気流が吹き出す第2気流出口(第2出口F)を備えた第2ファンケーシング(46)とを備え、
(7)冷房運転時には、上記第1気流出口は、上記第1送風口と連通し、上記第2気流出口は、上記排気口と連通し、
(8)暖房運転時には、第1ファンケーシングおよび第2ファンケーシングが一体的に、冷房運転時の位置から所定角度回転することによって、上記第1気流出口は上記排気口と連通し、上記第2気流出口は上記第2送風口と連通することを特徴とする。
上記の構成によれば、筐体に設けられた排気口は、冷房運転時と暖房運転時とで、排気という同じ役割を果たすように共用される。そして、第1ファンケーシングおよび第2ファンケーシングが冷房運転時の位置に在るときには、冷風を第1気流出口および第1送風口を介して上記送風路へ送り出し、温風を上記排気口から排気する。一方、暖房運転時には、第1ファンケーシングおよび第2ファンケーシングが一体的に、冷房運転時の位置から所定角度回転することによって、温風を第2気流出口および第2送風口を介して上記送風路へ送り出し、冷風を上記排気口から排気する。
これにより、冷房運転と暖房運転とを切り換えるために、四方弁を必要としない。したがって、四方弁が不要になるので、可搬型空調機のコストダウンが可能になるとともに、四方弁とその周辺の配管とに必要なスペースを省略できるため、可搬型空調機を小型化することもできる。
本発明の態様12に係るペット用空調システムは、上記態様1から4のいずれかにおいて、上記可搬型空調機は、
(1)蒸発部と凝縮部とを一体的に収容した筐体(ケース11,11Dまたは11E)と、
(2)該筐体に設けられ、上記送風路の少なくとも一部を構成する送風口(12,12Eまたは18L)と、
(3)該筐体に設けられた排気口(13,13E,または18R)と、
(4)冷房運転時に上記蒸発部と上記送風口とを連通させるとともに、上記凝縮部と上記排気口とを連通させる一方、暖房運転時に上記蒸発部と上記排気口とを連通させるとともに、上記凝縮部と上記送風口とを連通させる気流路切換部(ダクト切換弁100,気流路切換部200またはダクト切換機300)とを備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、筐体に設けられた送風口と排気口とは、冷房運転時にも暖房運転時にも、同じ役割を果たすように共用される。そして、気流路切換部は、送風口と排気口との共用を活かすように、冷房運転時には冷風を上記送風口から上記送風路へ送り出し、温風を上記排気口から排気する一方、暖房運転時には温風を上記送風口から上記送風路へ送り出し、冷風を上記排気口から排気する。
これにより、筐体には送風口と排気口とを1つずつ設けるだけでよく、冷房運転時および暖房運転時に空調された風が同じ送風口から吹き出すので、ペット用空調システムの構成が簡素化され、使い勝手もよい。
また、冷房運転と暖房運転とを切り換えるために、四方弁を必要としない。したがって、四方弁が不要になるので、可搬型空調機のコストダウンが可能になるとともに、四方弁とその周辺の配管とに必要なスペースを省略できるため、可搬型空調機を小型化することもできる。
本発明の態様13に係るペット用空調システムは、上記態様12において、上記気流路切換部(ダクト切換弁100またはダクト切換機300)は、その内部を通る気流の方向に沿った回転軸を有し、その回転軸の周囲に少なくとも2つの開口(102,103,310aまたは310b)を部分的に備えた回転式切換弁(ダクト切換弁100または切換プレート310)を備え、
冷房運転時には、上記少なくとも2つの開口のうちの第1の開口(102または310a)を介して、上記蒸発部と上記送風口とが接続され、暖房運転時には、上記回転式切換弁を回転させることによって、上記少なくとも2つの開口のうちの第2の開口(103または310b)を介して、上記凝縮部と上記送風口とが接続されることを特徴とする。
上記の構成によれば、簡単な構成を備えた回転式切換弁を回転させるだけで、蒸発部および凝縮部と送風口との接続の組み合わせを、冷房運転および暖房運転に応じて切り換えることができる。したがって、四方弁の代わりに上記気流路切換部を用いることは、可搬型空調機のコストダウンを実現するために好適である。
本発明の態様14に係るペット用空調システムは、上記態様12において、
(1)上記気流路切換部は、扁平な円筒形状を成す切換弁であって、該円筒形状の中心軸の周りに回動可能な切換弁(ダクト切換弁100)を備えており、
(2)上記蒸発部および凝縮部は、上記切換弁の底面側に配設され、
(3)上記切換弁は、該切換弁の底面から上面に貫通する排気路(101)と、該切換弁の底面から上面に貫通するとともに上記排気路を挟むように形成された第1通風路(102)および第2通風路(103)とを備え、
(4)冷房運転時には、上記第1通風路を介して上記蒸発部と上記送風口とが接続されるとともに上記排気路を介して上記凝縮部と上記排気口とが接続され、
(5)暖房運転時には、上記切換弁を上記中心軸の周りに回動させることにより、上記第2通風路を介して上記凝縮部と上記送風口とが接続されるとともに上記排気路を介して上記蒸発部と上記排気口とが接続されることを特徴とする。
上記の構成によれば、切換弁は円筒形状の中心軸の周りに回動することによって、送風口および排気口と、凝縮部および蒸発部との接続の組み合わせを選択的に切り換えることができる。その切り換えを実現する切換弁の構成は極めてシンプルである。すなわち、切換弁には、その底面から上面に貫通する排気路、第1通風路および第2通風路が形成されているだけである。したがって、四方弁の代わりに上記切換弁を用いることは、可搬型空調機のコストダウンを実現するために好適である。
本発明の態様15に係るペット用空調システムは、上記態様14において、上記排気路は、上記円筒形状の底面の外周寄りに形成された排気受口(101a)と、該円筒形状の上面の外周寄りに形成され、上記排気口と連通する排気出口(101b)であって、該円筒形状の中心を挟んで上記排気受口と対角的に対向する排気出口と、上記排気受口および排気出口とを斜めに連通させる傾斜路(101c)とを備え、上記第1通風路および第2通風路は、上記排気受口を挟む両側位置に形成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、排気路を通って排気される冷風または温風は、切換弁の底面に形成された排気受口から傾斜路を介して、第1通風路および第2通風路から離れた位置に形成された排気出口から排出されることになる。これにより、筐体に設ける送風口および排気口のレイアウトが容易になる。
本発明の態様16に係るペット用空調システムは、上記態様12において、
(1)上記気流路切換部(200)は、両端が開口した通風路(筐体202)と、該通風路の内部で回動軸(210)の周りに回動する平板(ダンパ201)とを備え、
(2)上記両端のうちの一端(204)は上記排気口と連通し、上記両端のうちの他端(203)は上記送風口と連通しているとともに、上記通風路の内面の途中位置で上記蒸発部に接続された冷気路(冷気ダクト205)が開口しているとともに、上記通風路の内面の他の途中位置で上記凝縮部に接続された暖気路(暖気ダクト206)が開口しており、
(3)上記平板は、上記回動軸を挟んで対向して位置する第1回動端縁(201a)および第2回動端縁(201b)が、上記通風路の対向する内面(202Lおよび202R)に接することによって、上記平板は2種類の傾斜状態を取り、
(4)上記平板は、冷房運転時に上記2種類の傾斜状態のうちの第1の傾斜状態となることによって、上記冷気路を上記送風口に連通させる冷流路と、上記暖気路を上記排気口に連通させる暖流路とを気密状態で分離する一方、暖房運転時に、上記2種類の傾斜状態のうちの第2の傾斜状態となることによって、上記冷気路を上記排気口に連通させる冷流路と、上記暖気路を上記送風口に連通させる暖流路とを気密状態で分離することを特徴とする。
上記の構成によれば、上記通風路および平板を備えた気流路切換部は、その構成が極めてシンプルである。すなわち、通風路は両端が開口し、途中位置に蒸発部および凝縮部にそれぞれ接続された2つの開口が形成されているだけである。また、平板は、通風路の内部で回動し、通風路の内面に対する接し方が異なる2種類の傾斜状態を取るだけで、冷流路と暖流路とを気密状態で分離する。したがって、四方弁の代わりに上記気流路切換部を用いることは、可搬型空調機のコストダウンを実現するために好適である。
本発明の態様17に係るペット用空調システムは、上記態様12において、
(1)上記気流路切換部(ダクト切換機300)は、第1通風路(301)と、第2通風路(302)と、第1通風路と第2通風路とに挟まれた切換プレート(310)とを備え、
(2)上記第1通風路は、上記蒸発部に接続された冷風路(301a)と上記凝縮部に接続された温風路(301b)とを通風方向に沿って分離する第1仕切(303)を備え、
(3)上記第2通風路は、上記送風口に接続された送風路(302a)と上記排気口に接続された排気路(302b)とを通風方向に沿って分離する第2仕切(304)を備え、
(4)上記切換プレートは、上記冷風路の開口面積より小さい開口面積を有した冷風口(310a)と、上記温風路の開口面積より小さい開口面積を有した温風口(310b)とを備え、かつ上記通風方向に沿った回転軸(312)を持ち、上記冷風口が上記冷風路の開口範囲内で回転すると同時に、上記温風口が上記温風路の開口範囲内で回転するように、上記切換プレートは回転し、
(5)上記第1通風路と第2通風路とは、上記第1仕切の上記通風方向を含む第1面と、上記第2仕切の上記通風方向を含む第2面とが交差するように、上記切換プレートを挟んで接続されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、冷房運転時には、蒸発部は、第1通風路の冷風路と、切換プレートの冷風口と、第2通風路の送風路とを介して上記送風口に接続されるとともに、凝縮部は、第1通風路の温風路と、切換プレートの温風口と、第2通風路の排気路とを介して、上記排気口に接続される。
また、暖房運転時には、切換プレートを回転させて、冷風路の開口範囲内で冷風口の位置を変化させるとともに、温風路の開口範囲内で温風口の位置を変化させる。これによって、蒸発部は、第1通風路の冷風路と、切換プレートの冷風口と、第2通風路の排気路とを介して、上記排気口に接続されるとともに、凝縮部は、第1通風路の温風路と、切換プレートの温風口と、第2通風路の送風路とを介して、上記送風口に接続される。
このように、蒸発部および凝縮部と第1通風路との位置関係を、冷房運転および暖房運転によらず固定したまま、切換プレートを回転させるだけで、蒸発部および凝縮部と送風口および排気口との接続の組み合わせを、冷房運転および暖房運転に応じて切り換えることができる。
したがって、四方弁の代わりに上記気流路切換部を用いることは、可搬型空調機のコストダウンを実現するために好適である。
本発明の態様18に係るペット用マットは、空調機にて少なくとも空調された風を送出可能な送風路に接続可能に構成され、通気性を有したペット用座面を備えたことを特徴とする。
上記の構成によれば、ペット用座面の温度を空調された風によって調節する。この結果、ペット用座面がペットの体温調節部位(腹部、肉球など)を部分的に冷やしたり温めたりできるので、マット部で休息するペットに快適さを与えることができる。また、ペット用マットは空調機から独立しており、ペット用マットに電子部品を設ける必要が無い。この結果、ペット用マットの価格を抑えることができる上に、ペット用マットに電子部品を設けた構成において起こり得る電気的トラブルの発生を回避できるので、安全性の高いペット用マットを提供することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、空気中の塵埃を捕集するフィルタを備えたフィルタユニットと、そのフィルタユニットを備えた空気調和機とに利用することができる。
1、1A、1B、1C ペット用空調システム
10、10A、10B、10C、10E 可搬型空調機
11、11D、11D、11E ケース(筐体)
12、12E 送風口
13、13E 排気口
14 蓋
15 第1吸込口
16 第2吸込口
17 ドレンタンク
18L 送風口(第1送風口)
18R 送風口(第2送風口)
19 排気口
20、20A、22E 送風ダクト
21E ダクト
23E 排気ダクト
30、30A、30B マット部
31 ペット用座面
32、32B 隆起部
33 通風口
34 クッション部材
35 通風管
36 カバー(カバー部)
40A 蒸発部
40B 凝縮部
41 蒸発器
42、42E 第1ファンケーシング
43、43E シロッコファン(第1ファン)
44 回転軸
45 凝縮器
46、46E 第2ファンケーシング
47、47E シロッコファン(第2ファン)
48 四方弁
49、49E 圧縮機
60、60A、60B カバー(カバー部)
61 通風口(接続口)
70 ベース部
71 通風口(接続口)
81 センサ(第1センサ)
90、90−1、90−2 ドレンタンク(貯水容器)
90A 上層部(上層)
90B 下層部(下層)
91 受水管
92 排水管
93 ドレンホース(管)
94 仕切り
95 オーバーフロー管(連通構造)
96 メインタンク(メイン容量部)
97 サブタンク(サブ容量部)
97a 開口部
98 流路(通路部)
99 開閉機構
100 ダクト切換弁(気流路切換部)
101 排気路
101a 排気受口
101b 排気出口
101c 傾斜路
102 第1通風路(開口)
103 第2通風路(開口)
110 受水部
111 センサ(第2センサ)
200 気流路切換部
201 ダンパ(平板)
201a 一端(第1回動端縁)
201b 他端(第2回動端縁)
202 筐体
202L,202R 側面(内面)
203 送風口
204 排気口
205 冷気ダクト(冷気路)
206 暖気ダクト(暖気路)
210 回動軸
211a、211b、211c、211d シール部材
211a−1、211b−1、211c−1、211d−1 側面
300 ダクト切換機(気流路切換部)
301 第1通風路
301a 冷風路
301b 温風路
302 第2通風路
302a 送風路
302b 排気路
303 第1仕切
304 第2仕切
310 切換プレート(回転式切換弁)
310a 冷風口(開口)
310b 温風口(開口)
312 回転軸
C1、C2、C3、C4 エリア
E 第1出口(第1気流出口)
F 第2出口(第2気流出口)

Claims (18)

  1. 可搬型空調機と、
    該可搬型空調機にて少なくとも空調された風を送出可能な送風路に接続され、通気性を有したペット用座面を備えたマット部とを備えたこと
    を特徴とするペット用空調システム。
  2. 上記マット部は、上記可搬型空調機の上記送風路に対して着脱可能であること
    を特徴とする請求項1に記載のペット用空調システム。
  3. 殺菌作用および消臭作用の少なくとも一方を有する帯電粒子の発生器を、少なくとも上記送風路に設けたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載のペット用空調システム。
  4. 上記マット部にペットが居るか居ないかを検出する第1センサと、
    上記マット部におけるペットの不在時間を計測するタイマ部と、
    上記タイマ部が計測する上記不在時間に応じて、上記可搬型空調機の運転モードを、通常モード、省エネルギモードおよび運転オフを含む運転モードから選択する制御部とを備えていること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  5. 上記マット部は、クッション性および通気性を備えたベース部と、該ベース部を脱着可能に収容するとともに通気性を備えたカバー部とを備え、上記ベース部における上記ペット用座面に対応した上面を除く面には、気密性が付与されていること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  6. 上記マット部には、上記送風路に接続される接続口が設けられており、
    上記接続口は、上記送風路に対する上記マット部の向きを変えることができるように、複数箇所に設けられていること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  7. 上記可搬型空調機にて冷房運転時に発生するドレン水を受け取って貯める貯水容器を備え、
    上記貯水容器は、上記マット部の底面に接して配置されていること
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  8. 上記貯水容器は、上層および下層の2層構造を成しており、上記ドレン水は上層に送り込まれ、上層および下層には、上層に貯まったドレン水が下層へオーバーフローする連通構造が設けられていること
    を特徴とする請求項7に記載のペット用空調システム。
  9. 上記貯水容器は、相対的に容量が大きいメイン容量部と相対的に容量が小さいサブ容量部とに分離されており、
    上記サブ容量部は、上記ドレン水が送り込まれるとともにメイン容量部と連通した通路部と、通路部と連通した開口部が形成されたキャビティ部と、上記開口部を開閉する開閉機構とを備え、
    上記開口部は、少なくとも冷房運転中に上記開閉機構によって閉じられていること
    を特徴とする請求項7に記載のペット用空調システム。
  10. 上記可搬型空調機に内蔵された蒸発器で発生する上記ドレン水を受ける受水部が、該可搬型空調機に設けられ、該受水部の排水口と、上記貯水容器における上記ドレン水の受け口とは管を介して接続され、
    上記受水部の近傍に、該受水部の満水を検知する第2センサが設けられていること
    を特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  11. 上記可搬型空調機は、
    蒸発部と凝縮部とを一体的に収容した筐体と、
    上記筐体に設けられ、冷房運転時に上記送風路の少なくとも一部を構成する第1送風口と、
    上記第1送風口とは送風の向きが異なる位置にて上記筐体に設けられ、暖房運転時に上記送風路の少なくとも一部を構成する第2送風口と、
    上記第1送風口および第2送風口とは送風の向きがさらに異なる位置にて上記筐体に設けられた排気口と、
    上記蒸発部に設けられた第1ファンの周囲を囲うとともに、第1ファンが送り出す気流が吹き出す第1気流出口を備えた第1ファンケーシングと、
    上記凝縮部に設けられた第2ファンの周囲を囲うとともに、第2ファンが送り出す気流が吹き出す第2気流出口を備えた第2ファンケーシングとを備え、
    冷房運転時には、上記第1気流出口は、上記第1送風口と連通し、上記第2気流出口は、上記排気口と連通し、
    暖房運転時には、第1ファンケーシングおよび第2ファンケーシングが一体的に、冷房運転時の位置から所定角度回転することによって、上記第1気流出口は上記排気口と連通し、上記第2気流出口は上記第2送風口と連通すること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  12. 上記可搬型空調機は、
    蒸発部と凝縮部とを一体的に収容した筐体と、
    該筐体に設けられ、上記送風路の少なくとも一部を構成する送風口と、
    該筐体に設けられた排気口と、
    冷房運転時に上記蒸発部と上記送風口とを連通させるとともに、上記凝縮部と上記排気口とを連通させる一方、暖房運転時に上記蒸発部と上記排気口とを連通させるとともに、上記凝縮部と上記送風口とを連通させる気流路切換部とを備えていること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のペット用空調システム。
  13. 上記気流路切換部は、その内部を通る気流の方向に沿った回転軸を有し、その回転軸の周囲に少なくとも2つの開口を部分的に備えた回転式切換弁を備え、
    冷房運転時には、上記少なくとも2つの開口のうちの第1の開口を介して、上記蒸発部と上記送風口とが接続され、暖房運転時には、上記回転式切換弁を回転させることによって、上記少なくとも2つの開口のうちの第2の開口を介して、上記凝縮部と上記送風口とが接続されること
    を特徴とする請求項12に記載のペット用空調システム。
  14. 上記気流路切換部は、扁平な円筒形状を成す切換弁であって、該円筒形状の中心軸の周りに回動可能な切換弁を備えており、
    上記蒸発部および凝縮部は、上記切換弁の底面側に配設され、
    上記切換弁は、該切換弁の底面から上面に貫通する排気路と、該切換弁の底面から上面に貫通するとともに上記排気路を挟むように形成された第1通風路および第2通風路とを備え、
    冷房運転時には、上記第1通風路を介して上記蒸発部と上記送風口とが接続されるとともに上記排気路を介して上記凝縮部と上記排気口とが接続され、
    暖房運転時には、上記切換弁を上記中心軸の周りに回動させることにより、上記第2通風路を介して上記凝縮部と上記送風口とが接続されるとともに上記排気路を介して上記蒸発部と上記排気口とが接続されること
    を特徴とする請求項12に記載のペット用空調システム。
  15. 上記排気路は、上記円筒形状の底面の外周寄りに形成された排気受口と、該円筒形状の上面の外周寄りに形成され、上記排気口と連通する排気出口であって、該円筒形状の中心を挟んで上記排気受口と対角的に対向する排気出口と、上記排気受口および排気出口とを斜めに連通させる傾斜路とを備え、
    上記第1通風路および第2通風路は、上記排気受口を挟む両側位置に形成されていること
    を特徴とする請求項14に記載のペット用空調システム。
  16. 上記気流路切換部は、両端が開口した通風路と、該通風路の内部で回動軸の周りに回動する平板とを備え、
    上記両端のうちの一端は上記排気口と連通し、上記両端のうちの他端は上記送風口と連通しているとともに、上記通風路の内面の途中位置で上記蒸発部に接続された冷気路が開口しているとともに、上記通風路の内面の他の途中位置で上記凝縮部に接続された暖気路が開口しており、
    上記平板は、上記回動軸を挟んで対向して位置する第1回動端縁および第2回動端縁が、上記通風路の対向する内面に接することによって、上記平板は2種類の傾斜状態を取り、
    上記平板は、冷房運転時に上記2種類の傾斜状態のうちの第1の傾斜状態となることによって、上記冷気路を上記送風口に連通させる冷流路と、上記暖気路を上記排気口に連通させる暖流路とを気密状態で分離する一方、暖房運転時に、上記2種類の傾斜状態のうちの第2の傾斜状態となることによって、上記冷気路を上記排気口に連通させる冷流路と、上記暖気路を上記送風口に連通させる暖流路とを気密状態で分離すること
    を特徴とする請求項12に記載のペット用空調システム。
  17. 上記気流路切換部は、第1通風路と、第2通風路と、第1通風路と第2通風路とに挟まれた切換プレートとを備え、
    上記第1通風路は、上記蒸発部に接続された冷風路と上記凝縮部に接続された温風路とを通風方向に沿って分離する第1仕切を備え、
    上記第2通風路は、上記送風口に接続された送風路と上記排気口に接続された排気路とを通風方向に沿って分離する第2仕切を備え、
    上記切換プレートは、上記冷風路の開口面積より小さい開口面積を有した冷風口と、上記温風路の開口面積より小さい開口面積を有した温風口とを備え、かつ上記通風方向に沿った回転軸を持ち、上記冷風口が上記冷風路の開口範囲内で回転すると同時に、上記温風口が上記温風路の開口範囲内で回転するように、上記切換プレートは回転し、
    上記第1通風路と第2通風路とは、上記第1仕切の上記通風方向を含む第1面と、上記第2仕切の上記通風方向を含む第2面とが交差するように、上記切換プレートを挟んで接続されていること
    を特徴とする請求項12に記載のペット用空調システム。
  18. 空調機にて少なくとも空調された風を送出可能な送風路に接続可能に構成され、通気性を有したペット用座面を備えたこと
    を特徴とするペット用マット。
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