JPH06284883A - 肝細胞培養方法 - Google Patents

肝細胞培養方法

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JPH06284883A
JPH06284883A JP4207094A JP20709492A JPH06284883A JP H06284883 A JPH06284883 A JP H06284883A JP 4207094 A JP4207094 A JP 4207094A JP 20709492 A JP20709492 A JP 20709492A JP H06284883 A JPH06284883 A JP H06284883A
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JP
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cells
hepatocytes
culture
porous structure
cell culture
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JP4207094A
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Yasuo Sato
泰生 佐藤
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 肝細胞の機能を長期間高度に保持し、かつ高
密度大量培養するのに適した肝細胞培養方法を提供す
る。 【構成】 肝細胞を、連通孔を有する多孔質構造体内部
で皮膚由来線維芽細胞、肺由来線維芽細胞、胆管上皮細
胞、類洞内皮細胞、血管内皮細胞のうち少なくとも一種
類の細胞と同時に培養することを特徴とする肝細胞培養
方法であり、該多孔質構造体の孔径が、肝細胞の平均直
径の1.5〜100倍、かつ該構造体の孔の内表面が糖
質、蛋白質、脂質、合成高分子およびこれら複合化合物
からなる群から選ばれる物質で処理された細胞培養基材
を用いる肝細胞培養方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肝細胞培養方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、肝細胞懸濁液等を遠心操作するこ
とにより形成された、少なくとも二種類以上の細胞を含
む細胞の多層集合体を透過性基材上で培養する方法(特
開平2−142468号公報)や多孔質構造体内部で二
種類以上の細胞を培養するための細胞培養基材およびそ
の方法(特開平3−236773号公報)などが提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平2−1
42468号公報記載の培養方法においては、肝細胞の
機能を保持して培養を行なうことは改善が見られるが、
多層集合体が大きくなり過ぎて、多層集合体内部の細胞
が栄養源の供給を受けることができないため、内部の肝
細胞が餌死してしまうという問題があった。また、多層
集合体が基材表面から剥離しやすく、剥離した多層集合
体同士が凝集し死滅するため、一部の多層集合体しか培
養することができないという問題もあった。さらに多層
集合体が基材表面から剥離しやすいため、培養液の還
流、攪拌時の剪断力に対して不利となり、高密度大量培
養への適用も難しいという問題もあった。
【0004】特開平3−236773号公報記載の細胞
培養基材およびそれを用いた細胞培養方法においては、
細胞の組合せが明確でなく、またその組合せが悪いた
め、細胞の機能を長期間高度に保持した培養には全く至
っていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、肝細胞の機
能を長期間高度に保持し、かつ高密度大量培養するのに
適した肝細胞培養方法について鋭意検討した結果、本発
明に到達した。すなわち本発明は、肝細胞を、連通孔を
有する多孔質構造体内部で線維芽細胞、上皮細胞および
内皮細胞からなる群から選ばれる少なくとも一種類の細
胞と同時に培養することを特徴とする肝細胞培養方法で
ある。
【0006】本発明における肝細胞と同時に培養する細
胞としては、線維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞が挙げら
れる。これらの細胞としては、肝細胞の機能を長期間高
度に保持する効果のある、皮膚由来線維芽細胞、肺由来
線維芽細胞、胆管上皮細胞、類洞内皮細胞および血管内
皮細胞からなる群から選ばれる少なくとも一種類の細胞
が挙げられる。
【0007】肝細胞と同時に培養する細胞は初代細胞が
好ましいが、株化細胞の方が好ましい場合もある。肝細
胞の機能を長期間高度に保持して培養が行えるようにな
ったことには、三つの原因が考えられる。まず第一に、
肝細胞と同時に培養する細胞の選択が良かったため、そ
れら細胞が分泌する成長因子やマトリックス成分が肝細
胞の機能を高度に保持させる効果をもたらしたものと考
えられる。第二に、細胞培養基材内部で、同じ細胞種同
士が集まり、約10〜500個程度の肝細胞が高密度に
接着した肝細胞塊が多孔質基材内部に形成された。肝細
胞塊は同時に培養している細胞も一部取り込み、生体類
似構造を形成し内部肝細胞へ栄養を供給する管も存在し
た。この現象も肝細胞の機能を飛躍的に向上させた一因
と考えられる。
【0008】細胞培養基材内部表面からの肝細胞塊の剥
離は、同時に培養を行なう細胞でしっかり固定化されて
いるため全く認められない。肝細胞と同時に培養を行な
う細胞の組合せは、動物種の同じ細胞同士を組み合わせ
ることが好ましいと推測されるが、異動物種同士の組合
せでも特に問題ない。
【0009】肝細胞の機能を長期間高度に保持する観点
から、例えばラット肝細胞と初代ヒト皮膚線維芽細胞、
ラット肝細胞とMRC−5、ラット肝細胞とMRC−5
と初代ラット胆管上皮細胞と初代ラット類道内皮細胞、
ラット肝細胞とMRC−5と牛大動脈由来血管内皮細胞
株等の組合せが例示できる。これら細胞の混合比率は適
宜変えることができる。
【0010】細胞培養基材に用いる多孔質構造体として
は、細胞に対する毒性がなく、攪拌等による剪断力や長
期間使用に対する耐久性を有し、かつ2種類以上の細胞
侵入、培養液供給、老廃物除去を行うための連通孔を有
する構造体が挙げられる。また観察が容易な透明多孔質
構造体であることが好ましい。さらに、孔の方向性があ
る方が好ましいが、ランダムな網目状構造でも良い。具
体的には多孔質構造体として発泡体、繊維不織布、織布
など、連通孔を有する構造体であれば特に限定されな
い。
【0011】多孔質構造体を構成する材料としては、例
えば合成高分子材料、天然高分子材料および無機材料が
あげられる。合成高分子材料としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS樹脂などのビニル系(共)
重合体;ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、
ポリウレタン、エポキシ樹脂、尿素フォルムアルデヒド
樹脂などの縮合系重合体;ブタジエンまたはイソプレン
などのジエン系重合体;フッ素系樹脂;シリコン系樹脂
などが挙げられる。天然高分子材料としてはセルロー
ス、セルロース誘導体などの多糖類誘導体;タンパク質
およびその誘導体などが挙げられる。無機材料としては
ガラス、セラミックスなどが挙げられる。
【0012】多孔質構造体の孔の内表面は糖質、脂質、
蛋白質、合成高分子およびこれら複合体などで処理する
ことが好ましい。糖質としては、グルコース、ガラクト
ース、ガラクトサミン、アラビノースなどの単糖類;ラ
クトース、メリビオース、ラフィノース、スタキオース
などのオリゴ糖;アガロース、アガロペクチン、ガラク
トマンナン、アラビアゴム、アラビノガラクタン、ヘパ
リン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、デルマンタ
ン硫酸、キチン、キトサンなどの多糖類が挙げられる。
脂質としてはトリアシルグリセロール、モノアシルグリ
セロールなどが挙げられる。脂質複合化合物としてはホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミ
ン、ホスファチジルイノシトールなどのグリセロリン脂
質;スフィンゴミエリンなどスフィンゴリン脂質;セミ
ノリピドなどのグリセロ糖脂質;セレブロシド、ガング
リオシドなどのスフィンゴ糖脂質が挙げられる。蛋白質
および蛋白質−糖質複合化合物としては、肝細胞膜表面
のレセプターに対するモノクローナル抗体;アルブミ
ン;インシュリン、FGF、EGF、HGF等の増殖因
子;コラーゲン、コンドロネクチン、ビトロネクチン、
フィブロネクチン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグ
リカン、デルマンタン硫酸プロテオグリカン等のECM
成分が挙げられる。合成高分子としてはスルホン酸基を
有するポリスチレンスルホン酸、ポリメタクリル酸ヒド
ロキシエチル、ポリ−N−ビニルピロリドンなどビニル
系(共)重合体が挙げられる。
【0013】肝細胞と同時に培養を行なう細胞の両者が
機能を十分発揮する表面を考慮すると、ガラクトース、
ヘパリン、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、デルマ
ンタン硫酸、キチン、キトサン、コラーゲン、ビトロネ
クチン、フィブロネクチン、ラミニン、インシュリン、
EGF、HGF、ポリメタクリル酸ヒドロキシエチルが
好ましい。
【0014】これら物質で多孔質構造体の孔の内表面を
処理する方法としては、例えば、これら物質の溶液中に
多孔質構造体を浸漬したのち乾燥させる方法がある。
【0015】多孔質構造体の孔の内表面の処理層に安定
性を持たせるため、多孔質構造体を放射線処理、オゾン
処理、イオン処理、化学処理、レーザーによる物理的処
理等により処理後、浸漬または塗布もしくは必要に応じ
てカルボジイミド、グルタールアルデヒド、イソシアネ
ート、エポキシ等により化学的に表面に結合させること
もできる。
【0016】多孔質構造体の孔径は均一であることが必
要であり、培養する細胞の大きさ、種類数、細胞数等に
より最適な孔径が決められるが、肝細胞の平均直径の通
常1.5〜100倍、肝細胞塊の形成条件の観点から考
えると好ましくは5〜30倍である。
【0017】孔径が1.5倍未満であれば肝細胞が細胞
培養基材内部に侵入できないか、もしくは細胞が進入で
きても培養液、老廃物の除去が不十分となり好ましくな
い。また孔径が100倍より大きい場合は細胞が侵入で
きても細胞培養基材内部からの細胞の脱落が多くなる傾
向があるため、細胞密度を高めることが出来ない。
【0018】多孔質構造体の見かけの単位体積当りの表
面積は、多孔質構造体が細胞培養基材としての物理的強
度を保持できる限り大きい方が好ましい。
【0019】本発明における肝細胞の高密度大量培養方
法は、例えば、肝細胞と数種の細胞を同時に培養した細
胞培養基材をランダムにカラム型の培養槽内に充填する
方法、培養槽内に積層、懸濁する方法、中空糸あるいは
チューブの表面を細胞培養基材で形成し培養する方法な
どが挙げられる。細胞培養基材内部で肝細胞を培養する
メリットを最大限生かすためには、マイクロキャリアー
に比べて単位体積あたりの表面積が大きく、かつ攪拌に
よる剪断力から細胞を保護できるという理由から、培養
層内で懸濁培養する方法が好ましい。
【0020】上記懸濁培養の方法は、肝細胞塊が同時に
培養する細胞で細胞培養基材内部にしっかり固定化さ
れ、保持されていることから、攪拌の剪断力による肝細
胞の剥離やダメージが非常に少ない。従って、培養層内
部に存在できる細胞培養基材の量を増やすことができる
ため、肝細胞の機能を長期間高度に保持し、かつ高密度
大量培養するのに大変優れた肝細胞培養方法である。
【0021】培養液としては、肝細胞と同時に培養する
細胞の種類に応じて各種培養液が使用できる。通常10
%牛胎児血清入り培養液を使用し、培養温度は通常35
〜39゜C の範囲である。培養液の水素イオン濃度は通
常10-4〜10-8mol/lの範囲である。
【0022】この培養方法および細胞培養用基材の用途
としては、例えば in-vitro で肝臓の機能を測定するこ
とができるため、動物実験の代替として、化学物質の毒
性判断、有用物質の探索や肝機能解明等のための肝細胞
培養キットに適用できるほか、肝細胞が産生する血しょ
う蛋白質や各種酵素の大量生産、ハイブリット人工肝臓
の構築等に利用できる。
【0023】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に示すが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】実施例1 ポリエーテル系ウレタン樹脂(三洋化成工業製:サンプ
レンLQ−520)を15重量%(固型分)のジメチル
ホルムアミド溶液としてガラス板上に厚さ1mmとなる
ようにキャスティングした。その後、25℃の凝固浴
(水/DMF=90/10)中で湿式凝固処理すること
でウレタン樹脂の多孔質構造体を作製した。
【0025】次にこの多孔質構造体をコラーゲン(高研
社製 Type I-PC)溶液に浸漬、乾燥させた後、リン酸
緩衝液で3回洗浄しコラーゲンをコーティングして、厚
さ1mm、直径30mm、平均孔径250μの円形の細
胞培養基材を得た。肝細胞はウイスターラットから In
situ コラゲナーゼ灌流法により得た。
【0026】肝細胞の生存率は98%以上のものを使用
し、その平均直径は約15μであった。培養液は10%
牛胎児血清入りのダルベッコ改変イーグル培養液(イン
シュリン、EGF、デキサメサゾン含有)を使用した。
肝細胞は培養液で、1x106cells/mlに懸濁
した。上記の基材を直径35mmのシャーレ底面に敷
き、細胞懸濁液2mlを基材上に均一に滴下し細胞を基
材内部に導入させた。
【0027】細胞導入後、基材を別の直径35mmシャ
ーレに移し変え、培養液を2ml入れてCO2インキュ
ベーター(5%炭酸ガス、95%空気雰囲気、100%
湿度、37℃)内で培養を開始した。次に、ラット胆管
上皮細胞およびラット類洞内皮細胞を常法によりエルト
リエーターで分離し各々細胞懸濁液を作成し氷中に保存
した。また予め必要細胞数培養していたヒト皮膚線維芽
細胞および牛大動脈由来血管内皮細胞株を常法により剥
離し細胞懸濁液を作成し氷中に保存した。
【0028】肝細胞を基材内部に導入してから、2時間
後、保存していた4種の細胞を各々5x104cell
sずつ基材内部に滴下導入し、5種類の細胞の同時培養
を開始した。培養液は1日毎に全交換(培養液交換時、
リン酸緩衝液3mlで基材を3回洗浄した後、新しい培
養液を加えた)し、経日的に肝特異的機能であるアルブ
ミン産生量をELISAで定量し、肝細胞の生きの良さ
を評価した。
【0029】実施例2 ラット胆管上皮細胞を除き、肝細胞を含めて4種類の細
胞を同時に培養すること以外は、実施例1と同様の方法
で培養した。
【0030】実施例3 ラット胆管上皮細胞とラット類洞内皮細胞を除き、肝細
胞を含めて3種類の細胞を同時に培養すること以外は、
実施例1と同様の方法で培養した。
【0031】実施例4 ラット胆管上皮細胞とヒト皮膚線維芽細胞を除き、肝細
胞を含めて3種類の細胞を同時に培養すること以外は、
実施例1と同様の方法で培養した。
【0032】実施例5 ラット胆管上皮細胞とラット類洞内皮細胞と牛大動脈由
来血管内皮細胞株を除き肝細胞を含めて2種類の細胞を
同時に培養すること以外は、実施例1と同様の方法で培
養した。
【0033】比較例1 肝細胞のみを単独で培養すること以外は実施例1と同様
の方法で培養した。
【0034】比較例2 肝細胞とHL60細胞株を同時に培養すること以外は実
施例1と同様の方法で培養した。
【0035】比較例3 細胞培養基材として、ウレタン樹脂多孔質構造体をコラ
ーゲン処理していない基材を用いること以外は実施例1
と同様の方法で培養した。
【0036】比較例4 細胞培養基材として多孔質構造体ではなく、コラーゲン
をコートした直径35mmのシャーレを用いること以外
は実施例1と同様の方法で培養した。
【0037】比較例5 培養基材として直径35mmコラーゲンコートしシャー
レを用い、肝細胞を5x105cells播種し、2時
間後ヒト皮膚線維芽細胞を5x103cells播種し
た以外は、実施例1と同様の方法で培養した。以上の実
施例1〜5および比較例1〜5の評価結果を下記表1に
示す。
【0038】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 肝 最大機能 機能発現能の 培養40日目までの 細胞数(1) 発現能(2) 維持期間(3) 総アルフ゛ミン産生量(4) (cells) (μg) (days) (μg) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 3x106 55 60以上 3100 実施例2 3x106 45 60以上 2980 実施例3 3x106 48 60以上 2740 実施例4 3x106 48 60以上 2720 実施例5 3x106 53 60以上 3050 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 3x106 25 30 1110 比較例2 3x106 19 7 250 比較例3 3x106 23 45 1450 比較例4 3x106 7 2 70 比較例5 5x105 40 30 400 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0039】(1):φ35mm シャ-レ内で培養(播種)した肝
細数(cells/φ35mmシャ-レ) (2):播種肝細胞数 1X106cells 当りに換算し、培養期間
中で1日当り最大のアルブミン産生能があった日の産生
量 (μg/1x106cells・day) (3):播種肝細胞数 1X106cells 当りに換算し、1日当り
5μg以上のアルブミン産生能力が持続する培養日数
(days) (4):培養開始40日目までの期間φ35mm シャ-レ内で培養
している肝細胞が産生する総アルブミン量 (μg)
【0040】
【発明の効果】本肝細胞培養法は、細胞同士の相互作用
と細胞培養基材の多孔質化により、同時に培養する細胞
の三次元的な増殖に伴い、肝細胞同士が高密度に接着し
た肝細胞塊を形成し、長期間高度に機能を保持する肝細
胞培養が行える。また、表面培養のマイクロキャリアー
に比べ、培養槽内での高密度大量培養にも適している。
この用途としては、例えば、動物実験の代替として化学
物質の毒性判断、有用物質の探索や肝機能解明等のため
の肝細胞培養キットに適用できるほか、肝細胞が産生す
る血しょう蛋白質や各種酵素の大量生産、ハイブリット
人工肝臓の構築等に利用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肝細胞を、連通孔を有する多孔質構造体
    (A)内部で線維芽細胞、上皮細胞および内皮細胞から
    なる群から選ばれる少なくとも一種類の細胞(B)と同
    時に培養することを特徴とする肝細胞培養方法。
  2. 【請求項2】 該細胞(B)が皮膚由来線維芽細胞、肺
    由来線維芽細胞、胆管上皮細胞、類洞内皮細胞および血
    管内皮細胞からなる群から選ばれる一種類以上の細胞で
    ある請求項1記載の肝細胞培養方法。
  3. 【請求項3】 該多孔質構造体(A)の孔径が、肝細胞
    の平均直径の1.5〜100倍であり、かつ該多孔質構
    造体の孔の内表面が糖質、蛋白質、脂質、合成高分子お
    よびこれら複合体からなる群から選ばれる物質で処理さ
    れた細胞培養基材を用いる請求項1または2記載の肝細
    胞培養方法。
JP4207094A 1992-07-10 1992-07-10 肝細胞培養方法 Pending JPH06284883A (ja)

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