JPH06284372A - 映像信号の処理装置 - Google Patents

映像信号の処理装置

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JPH06284372A
JPH06284372A JP5067881A JP6788193A JPH06284372A JP H06284372 A JPH06284372 A JP H06284372A JP 5067881 A JP5067881 A JP 5067881A JP 6788193 A JP6788193 A JP 6788193A JP H06284372 A JPH06284372 A JP H06284372A
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JP
Japan
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signal
circuit
field
video signal
signals
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JP5067881A
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English (en)
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Kazutaka Naka
一隆 中
Takashi Furuhata
隆 降旗
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Television Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】映像信号を複数のチャネルに分割して記録伝送
する際の、伝送路特性差を要因とする画質劣化およびノ
イズを低減可能な映像信号の処理装置を提供する。 【構成】プリエンファシスにより強調する差分信号を、
チャンネル分割によって互いに異なるチャンネルに記録
伝送される2つの信号から生成するように、フィールド
あるいはフレーム毎にチャンネル分割の分割順序を変化
させる。 【効果】基準信号を多重することなく、単一の回路で伝
送路ノイズの抑圧と、伝送路特性差を要因とする画質劣
化低減が可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は映像信号を記録再生ある
いは伝送する際の映像信号の処理装置に係り、特に映像
信号を複数の伝送路に分割して記録または伝送する際
の、伝送路間での非線形歪やゲイン変動、DC変動等の
特性差によって生ずる画質劣化を低減し、さらに伝送路
で重畳されるノイズの影響を低減するのに好適な映像信
号の処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現行テレビ方式に比較して格段の高精細
度、高画質な映像の得られるハイビジョン等の高品位テ
レビでは、高品位、高精細な画像情報を伝送するために
従来のテレビ方式の数倍の伝送帯域が必要とされる。
【0003】これらハイビジョンなどの高精細信号の帯
域を低減する手法として,MUSE方式などの帯域圧縮
手法が用いられる場合もあるが、このような帯域圧縮手
法を用いても現行テレビジョン方式の2倍以上の帯域が
必要である。
【0004】これらハイビジョン等の高品位テレビ信号
を記録再生あるいは伝送する際には、映像信号を複数の
伝送路に分割することにより、各伝送路あたりの帯域を
低減させて記録または伝送する方式が用いられている。
このような記録、伝送方式では1つの映像信号が部分的
に分割され、それぞれ異なる伝送路を伝送された後にふ
たたび1つの映像信号に合成される。このため各伝送路
間で、リニアリティやゲイン、DC特性などの伝送路特
性に差があると、合成された映像信号にラインフリッ
カ、ラインペアリング等による著しい画質劣化を生ず
る。
【0005】またこれらの高品位テレビの信号を従来の
NTSC方式 などと同程度のテープ使用量で同時間記録す
るためには、伝送帯域が増加しているため従来より高密
度な記録が必要となり、これにより伝送路で生ずるノイ
ズが再生画像に重畳し画質劣化の要因となる。
【0006】チャンネル分割合成に伴う画質劣化に対し
て従来の装置では、特開昭62−15983号公報に記
載のように、映像信号を分割する際に基準信号を多重し
て記録し、再生時にこの基準信号が所定の値となるよう
にそれぞれの伝送路について補正することにより、相対
的な伝送路特性差を除去する方式が用いられていた。ま
た伝送路ノイズによる画質劣化に対して従来方式の一例
として、1992年テレビジョン学会全国大会予稿集3
41頁「VTRのテンポラルエンファシスの検討」に記
載の方式がある。これは記録映像信号のフレーム差分を
強調するプリエンファシスを施して記録し、再生時には
プリエンファシスと逆特性を有するディエンファシスに
よって強調されたフレーム差分情報をフレーム間で平滑
化することによりフレーム間で相関の無いノイズ成分を
低減する手法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置ではチャン
ネル分割合成に伴う画質劣化防止の手法と、伝送路ノイ
ズの影響の低減手法とは全く独立したものであり、両者
を改善しようとした場合には二つの独立した信号処理回
路が必要であった。
【0008】また、従来のチャンネル分割合成に伴う画
質劣化防止手法では、予め映像信号を分割する際に基準
信号を多重しておく必要があり、また基準信号多重の期
間は本来の映像信号を伝送することができず、伝送路を
有効に活用できないという問題があった。また、伝送路
で発生するノイズやドロップアウト等によって、多重さ
れた基準信号が完全に再生されない場合に対する誤動作
防止回路などが必要で、大規模で複雑な信号処理回路が
必要という問題があった。
【0009】本発明の目的は、基準信号の多重を必要と
せず、一つの回路で伝送路ノイズの影響低減と伝送路特
性差による画質劣化の低減が、同時に実現可能な映像信
号の処理回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下のよう
にして達成される。映像信号を記録伝送する際のエンフ
ァシス方式として、プリエンファシスにより強調する差
分信号を、チャンネル分割によって互いに異なるチャン
ネルに記録伝送される2つの信号から生成するように構
成するようにしたものである。
【0011】また、再生された信号に施されるディエン
ファシスは、プリエンファシスにより強調した差分信号
を低減させる逆特性を有する回路によって構成するよう
にしたものである。
【0012】プリエンファシスにより強調する差分信号
を、チャンネル分割によって互いに異なるチャンネルに
記録伝送される2つの信号から生成するため、フィール
ドあるいはフレーム毎にチャンネル分割の分割順序を変
化させるよう構成したものである。
【0013】あるいは、プリエンファシスにより強調す
る差分信号を、チャンネル分割によって互いに異なるチ
ャンネルに記録伝送される2つの信号から生成するた
め、差分信号を生成するための遅延回路の遅延時間をフ
ィールドあるいはフレーム毎に変化させるよう構成した
ものである。
【0014】
【作用】記録時のプリエンファシスは、チャンネル分割
によって互いに異なるチャンネルに記録伝送される2つ
の信号の差分を強調するように動作する。一方再生時の
ディエンファシスは、プリエンファシスにより強調した
差分信号を低減させる逆特性を有する回路によって構成
されている。したがって、ディエンファシス回路の平滑
化効果によって相関性のないノイズ成分を抑圧すること
ができると同時に、互いに異なるチャンネルから再生さ
れた2つの信号の差分を低減するように動作するため、
それぞれの伝送路で発生したDC変動、ゲイン変動、リ
ニアリティ歪等の伝送路特性の差によって生じるレベル
差も同時に低減することができる。
【0015】フィールドあるいはフレーム毎にチャンネ
ル分割の分割順序を変化させる構成とすることにより、
1フィールドあるいは1フレーム前の信号が現在の信号
と異なるチャンネルで記録伝送されることになり、プリ
エンファシスによって互いに異なるチャンネルに記録伝
送される2つの信号の差分を強調し、再生時にはこの差
分を低減させチャンネル特性差およびノイズによる画質
劣化を低減できる。
【0016】また、差分信号を生成するための遅延回路
の遅延時間をフィールドあるいはフレーム毎に変化させ
る構成とすることにより、遅延回路から出力される一方
の信号を1ライン前あるいは1ライン後の、現在の信号
と異なるチャンネルで記録伝送される信号として得るこ
とができ、プリエンファシスによって互いに異なるチャ
ンネルに記録伝送される2つの信号の差分を強調し、再
生時にはこの差分を低減させチャンネル特性差およびノ
イズによる画質劣化を低減ができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。なお以下の説明では、映像信号として走査線数11
25本、2:1インターレースのハイビジョン信号例え
ばベースバンドの映像信号あるいはMUSE方式で帯域
圧縮された信号を記録再生するものとし、1125ライ
ンの内、第1ラインから第562ラインまでの562ラ
インを奇数(ODD)フィールド、第562ラインから
第1125ライン迄の563ラインを偶数(EVEN)
フィールドとして説明を行なう。
【0018】図1は本発明を、映像信号のフィールド差
分を強調するエンファシスを用い、2つのチャネルに分
割して記録再生する磁気記録再生装置に適用した場合の
一実施例を示すブロック図である。
【0019】図1において、1は記録しようとする映像
信号の入力端子、2は端子1からの映像信号を信号処理
に適した信号V0に変換する前処理回路、3は信号V0
のフィールド差分を強調して信号VIに変換するプリエ
ンファシス回路、4は端子1からの映像信号に含まれる
水平および垂直同期信号を分離しフィールド判別信号F
Pを生成する同期処理回路、5は信号VIをフィールド
判別信号FPによって定まる分割順序で2つの記録信号
Va,Vbに分割するチャンネル分割処理回路、6−
a,6−bは記録信号Va,Vbをそれぞれテープヘッ
ド系の特性に合った形態の信号に変換する記録処理回
路、7−a,7−bは本処理装置で処理された信号を磁
気テープ8に記録再生する磁気ヘッド、8は磁気テー
プ、9−a,9−bは磁気ヘッド7−a,7−bで再生
した信号をそれぞれ復調して再生信号PVa,PVbに
変換する再生処理回路、10は磁気テープ8からの再生
信号あるいはコントロールトッラックなどに記録された
コントロール信号を再生した信号あるいは回転ヘッドの
回転位相などから再生信号のフィールドを判別して再生
フィールド判別信号PFPを生成する再生同期処理回
路、11は再生信号PVa,PVbを再生フィールド判
別信号PFPによって定まる順序で信号PVIに合成す
るチャンネル合成処理回路、12は合成された信号PV
Iをプリエンファシス回路3のプリエンファシス特性と
逆特性のディエンファシス特性を有する回路で信号PV
0に変換するディエンファシス回路、13は信号PV0
に同期信号などを付加して端子14へ出力する後処理回
路、14は再生された映像信号の出力端子である。
【0020】入力端子1から入力した映像信号は前処理
回路2で、記録に不要な帯域の除去などのフィルタ処
理、および黒レベルを所定のDCレベルに固定するクラ
ンプ処理、入力されたアナログ映像信号をディジタル処
理するためのA/D変換処理などの前処理を施し、信号
V0としてプリエンファシス回路3に入力する。プリエ
ンファシス回路3では信号V0に対し1フィールド前の
信号との差分を強調することにより時間周波数領域での
高域強調処理を行い、信号VIとして出力する。
【0021】一方同期処理回路4では入力映像信号に含
まれる水平、垂直同期信号などの時間軸基準信号を分離
しフィールド判別信号FPを生成する。プリエンファシ
スを施した信号VIはチャンネル分割回路5に入力し、
フィールド判別信号FPに基づいてA,B2つのチャン
ネルの記録信号Va,Vbに分割する。
【0022】このチャンネル分割回路5の動作について
図2を用いて説明する。図2において(a)は、エンフ
ァシスを施した信号VIを示しており、41,42,…
…,557,558および603,604,……,11
19,1120は記録する有効ラインのライン番号を示
している。ここで例えばライン41と603は入力され
る映像信号の1フレーム内の走査線でディスプレイ上で
隣接するタイミングを有する関係にあるものとする。ま
た各ラインの長さは1水平走査期間(1H)である。図
2(b)はフィールド判別信号FPを示しており、奇数
(ODD)フィールドの期間“L”、偶数(EVEN)
フィールドの期間“H”となる論理信号である。図2
(c),(d)は、分割処理されたA,B2つのチャン
ネルの記録信号VA,Vbを示している。図2(c)に
示すように奇数フィールドでは41,43,……,55
7の奇数ラインをチャンネルAに、42,44,……,
558の偶数ラインをチャンネルBに、それぞれ時間軸
を例えば概略2倍(2H)に引き伸ばして分割出力す
る。また、偶数フィールドでは逆に604,606,…
…,1120の偶数ラインをチャンネルAに、603,
605,……,1119の奇数ラインをチャンネルB
に、奇数フィールドと同様にそれぞれ時間軸を概略2倍
(2H)に引き伸ばして分割出力する。
【0023】このようにして生成した記録信号Va,V
bはそれぞれ記録処理回路6−a,6−bで記録媒体に
適した信号形態に変換する。例えばこれまでディジタル
で処理してきた信号をD/A変換処理によりアナログ信
号に変換し、更にFM変調を行なうなどの構成とすれば
よい。
【0024】記録処理回路6−a,6−bで記録媒体に
適した信号形態に変換した信号は磁気ヘッド7−a,7
−bでそれぞれ磁気テープ8に記録を行なう。
【0025】このようにして記録した信号を再生する場
合の動作について以下に説明する。
【0026】磁気テープ8から磁気ヘッド7−a,7−
bによって再生されたA,B2チャンネルの信号は、再
生処理回路9−a、9−bでそれぞれ復調処理、ディジ
タル信号による処理を行なうためのA/D変換、および
時間軸変動の補正などの再生処理を行ない、再生信号P
Va,PVbとしてチャンネル合成回路11に入力す
る。
【0027】また、再生同期処理回路10では磁気テー
プ8に記録されている映像信号、コントロール信号、あ
るいは回転へッドの回転位相をあらわすタック信号など
から、現在再生されている信号が奇数フィールドの信号
であるか、偶数フィールドの信号であるかを判別し、再
生フレーム判別信号PFPを生成する。
【0028】この再生フレーム判別信号PFPに基づい
てチャンネル合成回路11では、入力された再生信号P
Va,PVbをチャンネル分割回路5と逆の処理により
PVI信号に合成する。すなわち奇数フィールドではP
Vaを奇数ライン、PVbを偶数ラインの信号として順
次時間軸を水平走査期間(1H)に圧縮しライン番号4
1、42、……,557,558の時系列順の1連の信
号PVIとして出力する。また、偶数フィールドではP
Vaを偶数ライン、PVbを奇数ラインの信号として時
間軸を水平走査期間(1H)に圧縮しライン番号60
3,604,……,1119,1120の時系列順の1
連の信号PVIとして出力するように構成する。
【0029】このようにして合成された信号PVIは、
ディエンファシス回路12でプリエンファシス回路3と
逆特性の処理により、時間周波数領域で強調された高域
成分を元に戻す処理を行なう。このディエンファシスの
平滑化処理により、記録再生の過程で生じたノイズ成分
を抑圧することができる。
【0030】また、このディエンファシスは1フィール
ド前の信号とで強調された差分を圧縮する処理であるた
め、1フィールド前の信号が現在の信号と異なるチャン
ネルに記録再生された信号であれば、チャンネル間の特
性差によって生じるレベルの差も同時に圧縮することが
できる。以下に、本実施例におけるディエンファシス回
路12の動作について図3を用いて説明する。
【0031】図3において、(a)はチャンネル合成さ
れた信号PVIを示しており、41,42,……の番号
はライン番号を、A,B,A,B,……はA,Bのどち
らのチャンネルから再生された信号であるかを示してい
る。図3(b)に示した再生フィールド判別信号PFP
により、PFPが“L”の期間(奇数フィールド)では
ABABの順序で再生され、“H”の期間(偶数フィー
ルド)ではBABAの順序で各チャンネルから順次再生
された信号が合成されている。図3(c)はディエンフ
ァシス回路内部で処理されるPVIを1フィールド遅延
させた信号DPVIであり、現在のPVI(図3
(a))の1フィールド前の信号を示している。本実施
例による記録再生装置ではフィールド毎に、フィールド
判別信号FPによってチャンネル分割の順序が反転して
いるため、1フィールド前の信号は常に現在の信号と異
なるチャンネルから再生された信号となる。例えば、第
nフィールドの41ラインの信号はAチャンネルから再
生されるのに対し、1フィールド前(すなわち、第(n
−1)フィールド)に相当する603ラインの信号はB
チャンネルから再生される。この、41ラインの信号と
前フィールドの603ラインの信号とは予め記録側でプ
リエンファシスによって差分が強調されており、この再
生側のディエンファシスによってその差分は圧縮され
る。したがってAチャンネルとBチャンネルの特性差に
よってレベル差が生じた場合にも、ディエンファシスに
よってこのレベル差は圧縮されるため、チャンネル間の
特性差によって生じるラインペアリング、ラインフリッ
カなどは抑圧されて画質劣化を低減できる。
【0032】ディエンファシス回路12の出力PV0は
後処理回路13で、適宜水平、垂直などの同期信号の付
加処理、アナログ映像信号として出力するためのD/A
変換処理などのあと処理を行い端子14から、再生映像
信号として出力する。
【0033】以上のようにフィールド毎にチャンネル分
割の分割順序を反転させる構成とすることにより、1フ
ィールド前の信号が現在の信号と異なるチャンネルで記
録伝送されることになる。すなわち、プリエンファシス
によって互いに異なるチャンネルに記録伝送される2つ
の信号の差分を強調し、再生時にはこの差分を低減させ
ることができ、伝送路ノイズの抑圧とチャンネル特性差
による画質劣化低減が1つの回路で同時に実現でき回路
規模縮小による経済的効果がある。
【0034】以上示した図1の実施例は1フィールド前
の信号との差分の強調により時間周波数領域での高域強
調処理を行なうエンファシス方式を用いたものであった
が、これを1フレーム前の信号との差分を用いるものと
してもよい。この場合にはフィールド判別信号FPおよ
び再生フィールド判別情報PFPとして、奇数フレーム
か偶数フレームかを判別する信号に置き換えて信号処理
回路を構成し、フレーム毎にチャンネル分割の順序が反
転するように構成すればよい。
【0035】また図1に示した実施例では2チャンネル
に分割して記録再生するシステムであったが、分割する
チャンネル数をさらに多くしてもよい。たとえばA,
B,Cの3チャンネルに分割する場合には3フィールド
毎に、第1のフィールドでは有効ラインの先頭から順次
ABCABC……,のチャンネルに振り分けるように分
割し、第2のフィールドでは有効ラインの先頭から順次
BCABCA……,のチャンネルに分割し、第3のフィ
ールドでは有効ラインの先頭から順次CABCAB…
…,のチャンネルに分割するように構成すればよい。こ
のように構成することで、常に1フィールド前の信号は
現信号と異なるチャンネルから再生された信号となり、
上記実施例と同様な効果が得られる。
【0036】次に図1の実施例に示したプリエンファシ
ス回路3およびディエンファシス回路12の構成につい
て、図4に示すブロック図を用いて説明する。図4
(a)はプリエンファシス回路3の一実施例を示すブロ
ック図、図4(b)はディエンファシス回路12の一実
施例を示すブロック図である。
【0037】図4(a)において、3は図1に示すプリ
エンファシス回路、301はプリエンファシスする信号
V0の入力端子、302は入力信号V0をメモリなどを
用いて1フィールド遅延させるフィールド遅延回路、3
03はフィールド遅延した信号に予め定められた係数
“A”を乗算して出力する係数乗算回路、304は入力
信号V0から係数乗算回路303の出力を減算する減算
回路、305は減算回路の出力に予め定められた係数
“1/(1−A)”を乗算して信号VIを出力する係数
乗算回路、306は係数乗算回路305の出力VIをプ
リエンファシスの施された信号として出力する出力端子
である。
【0038】図4(b)において、12は図1に示すデ
ィエンファシス回路、1201はディエンファシスする
信号PVIの入力端子、1202は入力信号PVIに予
め定められた係数“1−A”を乗算して出力する係数乗
算回路、1203は係数乗算回路1202の出力と係数
乗算回路1205の出力を加算してPV0として出力す
る加算回路、1204は加算回路1203の出力PV0
をメモリなどを用いて1フィールド遅延させるフィール
ド遅延回路、1205はフィールド遅延回路で遅延した
信号に予め定められた係数“A”を乗算して加算回路1
203に入力する係数乗算回路、1206は加算回路1
203の出力PV0をディエンファシスを施した信号と
して出力する出力端子である。
【0039】図4(a)に示すプリエンファシス回路の
伝達関数Gp(z)を数1に示す。
【0040】
【数1】
【0041】さらに、図4(b)に示すディエンファシ
ス回路の伝達関数Gd(z)を数2に示す。
【0042】
【数2】
【0043】数1、および数2からわかるように、ディ
エンファシス回路の伝達関数はプリエンファシス回路の
伝達関数の逆数になっており、プリエンファシスした信
号をディエンファシス回路に通すことにより元の入力信
号V0を完全に復元することができる。
【0044】また、これまで示してきたようにプリエン
ファシス回路は、入力信号V0からそのV0を1フィー
ルド遅延し所定の係数を掛けた信号を減算する構成とな
っており、これによりフィールド差分を強調した信号が
出力される。プリエンファシス回路と逆の特性を有する
ディエンファシス回路では、プリエンファシスで強調し
たフィールド差成分を圧縮し元の信号の形態に戻すこと
ができる。
【0045】図4に示した実施例は1フィールド前の信
号との差分を強調してエンファシスを行なうものであっ
たが、これを1フレーム前の信号との差分を用いるもの
としてもよい。この際にはプリエンファシス回路のフィ
ールド遅延回路302およびディエンファシス回路のフ
ィールド遅延回路1204をフレーム遅延回路に置き換
えて構成すればよい。また、図4に示した構成に限るこ
となく、プリエンファシス回路においてフィールドある
いはフレーム差分情報を強調して記録を行い、再生時に
プリエンファシス回路と逆特性を有するディエンファシ
ス回路を用いて、強調されたフィールドあるいはフレー
ムの差分情報を圧縮して信号を復元するエンファシス方
式であれば、以上の実施例と同様な効果を得ることがで
き、本発明の趣旨に添うものである。
【0046】なお本実施例の映像信号は、走査線数11
25本、2:1インターレースのハイビジョン信号を示
しており、第1ラインから第562ラインまでの562
ラインを奇数(ODD)フィールド、第563ラインか
ら第1125ライン迄の563ラインを偶数(EVE
N)フィールドとして扱う。この際に偶数フィールドお
よび奇数フィールドのライン数が異なるため、図4に示
すフィールド遅延回路302および1205は、奇数
(ODD)フィールドの信号は562ライン遅延させ、
偶数フィールドの信号は563ライン遅延させることに
より、1フィールド前の有効ラインの先頭が現フィール
ドの有効ラインの先頭と一致するよう遅延させる回路で
ある。本明細書中の「フィールド遅延」、「フィールド
差分」などもすべて、このような遅延回路によって実現
されるものである。
【0047】次に図1の実施例に示したチャンネル分割
回路5の一実施例について、図5に示すブロック図を用
いて説明する。図5において、5は図1に示すチャンネ
ル分割回路、501はチャンネル分割する信号VIの入
力端子、502は入力信号VIをEXOR回路505の
出力によってa,bいずれかの出力に切り換える切換回
路、503はフィールド判別信号FPの入力端子、50
4はFIFOメモリ506および507の制御信号とラ
イン切換信号XLを生成する制御回路、505は制御回
路で生成されたライン切換信号XLとフィールド判別信
号FPの排他的論理和を演算して切換回路502を制御
するEXOR回路、506は切換回路の出力aの信号を
入力とし記録信号Vaを出力するFIFO(ファースト
イン・ファーストアウト)メモリ、507は切換回路の
出力bの信号を入力とし記録信号Vbを出力するFIF
Oメモリ、508はFIFOメモリ506の出力をAチ
ャンネルの記録信号Vaとして出力する出力端子、50
9はFIFOメモリ507の出力をBチャンネルの記録
信号Vbとして出力する出力端子である。
【0048】切換回路502はEXOR回路505の出
力により入力VIを、“L”のときを出力aに、“H”
のとき出力bに出力するように構成されている。さらに
制御回路504はライン切換信号XLを、入力信号VI
として奇数ラインが入力されている期間“L”となり、
偶数ラインが入力されている期間“H”となるように生
成する。またフィールド判別信号FPは図2で示したよ
うに入力信号VIが奇数フィールドの期間“L”とな
り、偶数フィールドの期間“H”となる信号である。
【0049】これらの制御信号により奇数フィールドで
は、制御回路504からのライン切換信号XLがEXO
R回路505を介して切換回路502に与えられ、奇数
ラインの信号はチャンネルAの信号としてFIFOメモ
リ506に入力し、偶数ラインの信号はチャンネルBの
信号としてFIFOメモリ507に入力するように動作
する。また、偶数フィールドではフィールド判別信号F
Pが“H”となるため、制御回路504からのライン切
換信号XLがEXOR回路505で反転されて切換回路
502に与えられ、奇数ラインの信号はチャンネルBの
信号としてFIFOメモリ507に入力し、偶数ライン
の信号はチャンネルAの信号としてFIFOメモリ50
6に入力するように動作する。切換回路502によって
信号が入力されたFIFOメモリには、制御回路504
から書き込みクロックが与えられ順次メモリ内に書き込
まれる。
【0050】一方FIFOメモリ506、507から
は、少なくとも1ライン以上の信号がそれぞれのFIF
Oメモリに書き込まれた後、書き込みクロックの例えば
概略1/2の周波数を有する読み出しクロックによっ
て、Va,Vbの2つの信号が同時に読み出される。こ
の書き込みクロックと読みだしクロックの差異により時
間軸が概略2倍に引き伸ばされ、2つのチャンネルに分
割された記録信号VaおよびVbを得ることができる。
【0051】なお本実施例のチャンネル分割処理は図2
の説明図に示したように、2つのチャンネルに分割する
と同時に2倍の時間軸に信号を引き伸ばすものであっ
た。この際には入力映像信号VIの2ライン分の長さ
で、ライン数が半分の記録信号Va,Vbがそれぞれ生
成されることになり、記録信号Va,Vbは入力映像信
号VIと等しい垂直ブランキング期間を有する信号とな
る。この記録信号Va,Vbは直接ディスプレイに表示
される信号と異なるためこの垂直ブランキング期間は冗
長な期間である。そこでこの垂直ブランキング期間など
を利用して、1水平同期期間(H)の2倍より長い時間
に変換するものとしてもよい。この際には記録信号V
a,Vbの1フィールドの有効ライン期間は、入力信号
VIの有効ライン期間より長くなるが、1フィールドよ
り短い期間であれば冗長な垂直ブランキング期間にまで
有効ライン期間を引き伸ばすことができる。さらに、上
記のようにブランキング期間を活用する手法に加えて、
入力信号VIは2Hよりわずかに短く変換し、生じた余
剰の期間に色信号を多重する構成であってもよい。
【0052】また、図5に示したチャンネル分割回路5
の構成では、入力信号VIを切換回路502によって2
つのFIFOメモリ506および507に振り分ける構
成となっているが、信号線としては入力VIをFIFO
メモリ506および507に直接接続し、メモリのライ
トイネーブル信号などによって何れか一方のメモリに信
号を書き込む構成としてもよい。
【0053】次に、本発明の第2の実施例につき説明す
る。
【0054】図6は本発明を、映像信号のフィールド差
分を強調するエンファシスを用い、2つのチャネルに分
割して記録再生する磁気記録再生装置に適用した場合の
一実施例を示すブロック図である。
【0055】図6において、1は記録しようとする映像
信号の入力端子、2は端子1からの映像信号を信号処理
に適した信号V0に変換する前処理回路、15は信号V
0をフィールド判別信号FPによって定まる時間遅延さ
せた信号との差分を強調して信号VIに変換するプリエ
ンファシス回路、4は端子1からの映像信号に含まれる
水平および垂直同期信号を分離しフィールド判別信号F
Pを生成する同期処理回路、16は信号VIを所定の分
割順序で2つの記録信号Va,Vbに分割するチャンネ
ル分割処理回路、6−a,6−bは記録信号Va,Vb
をそれぞれテープヘッド形の特性に合った形態の信号に
変換する記録処理回路、7−a,7−bは本処理装置で
処理された信号を磁気テープ8に記録再生する磁気ヘッ
ド、8は磁気テープ、9−a,9−bは磁気ヘッド7−
a,7−bで再生した信号をそれぞれ復調して再生信号
PVa,PVbに変換する再生処理回路、10は磁気テ
ープ8からの再生信号あるいはコントロールトラックな
どに記録されたコントロール信号を再生した信号あるい
は回転ヘッドの回転位相などから再生信号のフィールド
を判別して再生フィールド判別信号PFPを生成する再
生同期処理回路、17は再生信号PVa,PVbを所定
の順序で信号PVIに合成するチャンネル合成処理回
路、18は合成された信号PVIを再生フィールド判別
信号PFPによって遅延時間の変化する遅延回路を用い
てプリエンファシス15の逆特性の回路で信号PV0に
変換するディエンファシス回路、 13 は信号PV0に
同期信号などを付加して端子14へ出力する後処理回
路、14は再生された映像信号の出力端子である。
【0056】図6に示す実施例の構成は図1に示した実
施例と比較して、記録信号処理ではプリエンファシス回
路3を、フィールド判別信号FPによって定まる時間遅
延させた信号を用いるプリエンファシス回路15に置き
換え、チャンネル分割回路5をフィールド判別信号FP
によらず一定の順序でチャンネル分割を行なうチャンネ
ル分割回路16に置き換えて構成したものである。ま
た、再生信号処理ではチャンネル合成回路11を、再生
フィールド判別信号PFPによらず一定の順序でチャン
ネル合成を行なうチャンネル合成回路17に置き換え、
ディエンファシス回路12を再生フィールド判別信号P
FPによって遅延時間の変化する遅延回路を用いてプリ
エンファシス15の逆特性の回路で信号PV0に変換す
るディエンファシス回路18に置き換えて構成したもの
である。
【0057】前処理回路2で記録に不要な帯域の除去な
どのフィルタ処理、および黒レベルを所定のDCレベル
に固定するクランプ処理、入力されたアナログ映像信号
をディジタル処理するためのA/D変換処理などの前処
理を施した信号V0は、プリエンファシス回路15に入
力される。プリエンファシス回路15では信号V0に対
し、フィールド判別信号FPにより定まる概略1フィー
ルド前の信号との差分を強調することにより時間周波数
領域での高域強調処理を行い、信号VIとして出力す
る。
【0058】さらに、プリエンファシスを施した信号V
Iはチャンネル分割回路16に入力し、奇数ラインはチ
ャンネルAの記録信号Vaに、偶数ラインはチャンネル
Bの記録信号Vbに時間軸変換して出力する。この際に
図1の実施例に示したチャンネル分割回路5は、フィー
ルド毎にフィールド判別回路FPによって分割の順序を
変える構成となっていたが、図6に示すチャンネル分割
回路16ではフィールド判別回路FPにかかわらず、常
に奇数ラインはチャンネルAに、偶数ラインはチャンネ
ルBに分割するように構成する。なお、このチャンネル
分割回路16を構成するためには、図5に示すチャンネ
ル分割回路5の構成において制御回路504からのライ
ン切換信号XLをEXOR回路505を介さずに直接切
換回路502に入力するようにして構成すればよい。
【0059】このプリエンファシス回路15およびチャ
ンネル分割回路16の動作について、図7を用いて説明
する。図7において、(a)はプリエンファシスする入
力信号V0を示しており、41,42,……および60
3,604,……は有効ラインのライン番号を示してい
る。また、A,B,A,B,……はA,Bのどちらのチ
ャンネルに分割される信号であるかを示している。図7
(b)はフィールド判別信号FPを示しており、奇数
(ODD)フィールドの期間“L”、偶数(EVEN)
フィールドの期間“H”となる論理信号である。先に示
したように、入力信号VIはフィールド判別信号FPの
“H”、“L”にかかわらず常に、奇数ラインはA、偶
数ラインはBに分割される。図7(c)はプリエンファ
シス回路15内部のフィールド差分を生成するための遅
延回路の出力信号V0Dであり、このV0を概略1フィ
ールド遅延した信号V0Dと入力V0との差分を用いて
プリエンファシスを行なう。図7(c)に示すように、
遅延回路の出力信号V0Dは、フィールド判別信号FP
が“L”の期間(奇数フィールド)では入力V0を1フ
ィールド+1ライン遅延し、FPが“H”の期間(偶数
フィールド)ではV0を1フィールド−1ライン遅延し
た信号がエンファシスに用いられる。
【0060】このように生成した遅延回路の出力信号V
0Dと入力VIの差分を強調することにより、予めAチ
ャンネルとBチャンネルに記録する信号の差分を強調し
ておくことになり、ディエンファシスによってこの差分
が圧縮される際に、AチャンネルとBチャンネルの特性
差によって生ずるレベル差も同時に圧縮することがで
き、チャンネル間の特性差によって生じるラインペアリ
ング、ラインフリッカなどの画質劣化を低減できる。
【0061】これらの信号を再生する際には、記録時と
は逆に、チャンネル合成回路17では再生フィールド信
号PFPにかかわらずAチャンネルの再生信号PVaを
奇数ラインの信号として、Bチャンネルの再生信号PV
bを偶数ラインの信号として1連の再生信号PVIとし
て合成するように構成すればよい。さらにディエンファ
シス回路18では再生フィールド判別信号PFPによっ
て、PFPが“L”の期間(奇数フィールド)ではPV
Iを1フィールド+1ライン(563H)遅延した信号
を、PFPが“H”の期間(偶数フィールド)ではPV
Iを1フィールド−1ライン(562H)遅延した信号
を、用いてディエンファシス処理を行なう構成とすれば
よい。
【0062】なお、図6に示すプリエンファシス回路1
5は、図4(a)に示すプリエンファシス回路3の構成
において、フィールド遅延回路302をフィールド判別
信号FPによって±1ライン遅延時間が変化する遅延回
路に置き換えて構成すればよい。同様に、図6に示すデ
ィエンファシス回路18は、図4(b)に示すディエン
ファシス12回路の構成において、フィールド遅延回路
1204を再生フィールド判別信号PFPによって±1
ライン遅延時間が変化する遅延回路に置き換えて構成す
ればよい。
【0063】以上のように、差分信号を生成するための
遅延回路の遅延時間をフィールドあるいはフレーム毎に
±1ライン変化させるよう構成し、プリエンファシスに
より強調する差分信号を、チャンネル分割によって互い
に異なるチャンネルに記録伝送される2つ記録伝送され
る2つの信号の差分を強調するように構成することで、
再生時のディエンファシスによって、互いに異なるチャ
ンネルから再生された2つの信号の差分を低減すること
ができ、それぞれの伝送路で発生したDC変動、ゲイン
変動、リニアリティ歪等の伝送路特性の差によって生じ
るレベル差も同時に低減することができる。
【0064】また、プリエンファシス、ディエンファシ
スの特性は、フィールド毎に変化する遅延回路の遅延時
間によって変化するが、プリエンファシス、ディエンフ
ァシスともに奇数フィールドでは1フィールド+1ライ
ンの遅延回路を用い、偶数フィールドでは、1フィール
ド−1ラインの遅延回路を用いることになるため、不整
合を生じることはなく、ディエンファシスの平滑化によ
って伝送路をノイズ抑圧する効果もある。
【0065】なお、図1に示した実施例と同様に、図6
に示した実施例においても概略1フィールド前の信号を
用いてエンファシスする方式を、概略1フレーム前の信
号との差分を用いるものとして構成してもよい。この場
合にはフィールド判別信号FPおよび再生フィールド判
別情報PFPとして、奇数フレームか偶数フレームかを
判別する信号に置き換えて信号処理回路を構成し、フレ
ーム毎に、1フレーム+1ライン遅延した信号との差分
と、1フレームー1ライン遅延した信号との差分を交互
に用いるように構成すればよい。
【0066】また図6に示す実施例では2チャンネルに
分割して記録再生するシステムであったが、分割するチ
ャンネル数をさらに多くしてもよい。たとえばA,B,
Cの3チャンネルに分割する場合には3フィールド毎
に、第1のフィールドでは1フィールド+2ライン遅延
した信号との差分を強調して記録し、第2のフィールド
では1フィールド+1ライン遅延した信号との差分を強
調して記録し、第3のフィールドでは1フィールド−1
ライン遅延した信号との差分を強調して記録するように
構成し、再生時にはそれぞれ記録時と等しい遅延時間の
遅延回路を用いてディエンファシスを施すように構成す
ればよい。このように構成することで、互いに異なるチ
ャンネルに記録再生される信号を用いてプリエンファシ
ス、ディエンファシスを行なうことができ、実施例と同
様な効果を得ることができる。
【0067】図6に示した実施例においても図1に示し
た実施例と同様に、チャンネル分割回路16およびチャ
ンネル合成回路17におけるのチャンネル分割合成処理
処理を、冗長な垂直ブランキング期間などを利用して、
1水平同期期間(H)の2倍より長い時間に変換するも
のとしてもよい。さらに、上記のようにブランキング期
間を活用する手法に加えて、入力信号VIは2Hよりわ
ずかに短く変換し、生じた余剰の期間に色信号を多重す
る構成であってもよい。
【0068】なお本実施例の映像信号は、走査線数11
25本、2:1インターレースのハイビジョン信号を示
しており、第1ラインから第562ラインまでの562
ラインを奇数(ODD)フィールド、第562ラインか
ら第1125ライン迄の563ラインを偶数(EVE
N)フィールドとして扱うものである。図4に示したプ
リエンファシス、ディエンファシス回路の構成に関する
説明で示したように、図4に示すフィールド遅延回路3
02および1205は、奇数(ODD)フィールドの信
号は562ライン遅延させ、偶数フィールドの信号は5
63ライン遅延させることにより、1フィールド前の有
効ラインの先頭が現フィールドの有効ラインの先頭と一
致するよう遅延させる回路となっている。したがって、
図6に示す実施例のプリエンファシス回路15およびデ
ィエンファシス回路18に用いる遅延回路は、奇数(O
DD)フィールドの信号は1フィールド(562ライ
ン)+1ラインの遅延(=563ライン)、偶数(EV
EN)フィールドの信号は1フィールド(563ライ
ン)−1ライン(=562ライン)の遅延を行なうよう
に構成すればよい。
【0069】次に、図6に示す実施例のプリエンファシ
ス回路15およびディエンファシス回路18に用いる遅
延回路の構成例について、図8を用いて説明する。図8
において、302は図4(a)に示すプリエンファシス
回路内部のフィールド遅延回路、302aは遅延させる
信号の入力端子、302bは入力信号をメモリなどを用
いて562ラインに相当する時間遅延させる遅延回路、
302cは遅延回路302bの出力をさらに1ラインに
相当する時間遅延させる遅延回路、302dはフィール
ド判別信号FPの入力端子、302eは端子302dか
らのフィールド判別信号FPによって遅延回路302b
出力と遅延回路302c出力とを切換えて出力する切換
回路、302fは切換回路302eの出力をフィールド
遅延した信号として出力する出力端子である。
【0070】切換回路302eは、フィールド判別信号
FPが奇数フィールドを示す“L”の場合遅延回路30
2cの出力を選択し、FPが偶数フィールドを示す
“H”の場合遅延回路302bの出力を選択して端子3
02fに出力するように構成する。これにより、奇数フ
ィールドでは遅延回路302bと遅延回路302cによ
り562+1の563ライン遅延した信号を出力し、偶
数フィールドでは遅延回路302bにより562ライン
遅延した信号を出力するように動作する。このような構
成のフィールド遅延回路を用いてプリエンファシス回路
を構成することにより、互いに異なるチャンネルに記録
伝送される2つの信号の差分を強調することができる。
また、図8に示した構成で再生フィールド判別PFPに
より遅延時間が変化する用にした、フィールド遅延回路
を、図4(b)に示したディエンファシスカイロに用い
ることで、記録時のプリエンファシスと逆特性で、しか
も互いに異なるチャンネルから再生した信号の差分を圧
縮することができ、それぞれの伝送路で発生したDC変
動、ゲイン変動、リニアリティ歪等の伝送路特性の差に
よって生じるレベル差も同時に低減することができる。
【0071】なお図8に示したフィールド遅延回路の構
成例ではメモリを遅延線として用い、切換回路によって
遅延時間を変える構成であったが、映像信号の先頭ライ
ンから順次メモリにデータを書き込む構成とし、メモリ
からの読みだし開始タイミングを562ライン後、ある
いは563ライン後から開始するように変化させる構成
としてもよい。
【0072】以上説明した図1および図6に示した実施
例は、1チャンネルのハイビジョンベースバンド信号あ
るいは帯域圧縮されたMUSE信号を2チャネルに分割
して記録するものであったが、2チャネルの記録再生系
を利用して2つの独立した映像信号を記録再生すること
もできる。この際にはチャンネル間の特性差は問題とな
らないため、通常のエンファシス回路として動作させる
ように構成すればよい。すなわち図1の実施例では、記
録処理の、フィールド毎にチャネル分割の順序を入れ換
えるようチャネル分割回路5を制御するフィールド判別
信号FPを常に“L”となる信号におきかえ、再生処理
ではフィールド毎にチャネル合成の順序を入れ換えるよ
うチャネル合成回路11を制御する再生フィールド判別
信号PFPを常に“L”となる信号におきかえるように
構成すればよい。また図6の実施例では、記録および再
生のエンファシス回路内部の遅延時間を変化させる、フ
ィールド判別信号FPおよび再生フィールド判別信号P
FPを常に“L”となる信号におきかえるように構成す
ればよい。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、プリエンファシスによ
り強調する差分信号を、チャンネル分割によって互いに
異なるチャンネルに記録伝送される2つの信号から生成
し、再生時のディエンファシスではプリエンファシスの
逆特性を有する回路によって、強調した差分信号を低減
させる構成とすることにより、プリエンファシス・ディ
エンファシス本来のノイズ抑圧の効果に加えて、それぞ
れの伝送路で発生したDC変動、ゲイン変動、リニアリ
ティ歪等の伝送路特性の差によって生じるレベル差も同
時に低減することができる。これにより、チャンネル間
の特性差に伴うラインペアリング、ラインフリッカなど
の画質劣化を低減する効果がある。
【0074】また、本発明ではプリエンファシス・ディ
エンファシスによる本来のノイズ抑圧効果と、チャンネ
ル間の特性差に伴うラインペアリング、ラインフリッカ
などの画質劣化を低減する効果が単一の回路で得られる
ため、ノイズ抑圧のエンファシス回路と、チャンネル間
特性補正回路を独立して設ける必要がなくなり、回路規
模縮小による経済的効果がある。
【0075】さらに、チャンネル間の特性差を補正する
ための新たな基準信号の多重が不要であるため記録再生
する信号を有効に活用でき、基準信号欠落などによる誤
動作のない、安定に映像信号を記録再生できる装置を実
現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示したチャネル分割回路5の動作を説明
する説明図である。
【図3】図1に示したディエンファシス回路12の動作
を説明する説明図である。
【図4】図1に示したプリエンファシス回路3およびデ
ィエンファシス回路12の構成を説明するブロック図で
ある。
【図5】図1に示したチャンネル分割回路5の構成を説
明するブロック図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図7】図6に示したプリエンファシス回路15および
チャネル分割回路16の動作を説明する説明図である。
【図8】図4に示したフィールド遅延回路302の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…入力端子、 2…前処理回路 3、15…プリエンファシス回路、 4…同期処理回路、 5、16…チャネル分割回路、 6−a,6−b…記録処理回路、 7−a,7−b…磁気ヘッド、 8…磁気テ−プ、 9−a,9−b…再生処理回路、 10…再生同期処理回路、 11、17…チャネル合成回路、 12、18…ディエンファシス回路、 13…後処理回路、 14…出力端子、 302、1204…フィールド遅延回路、 303,305,1202,1205…係数乗算回路、 304…減算回路、 1203…加算回路、 302b,302c…遅延回路、 302e、502…切換回路、 506、507…FIFOメモリ、 504…制御回路、 505…EXOR回路。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号を、2つ以上のN個のチャンネル
    信号として処理する映像信号の処理装置において、 上記N個のチャンネルのうち、互いに異なるチャンネル
    で処理される2つの信号の差に基づく差分信号を生成す
    る手段と、 上記差分信号を強調した記録信号を生成する手段と、 上記記録信号をN個のチャンネル信号に分割する手段
    と、 を備えたことを特徴とする映像信号の処理装置。
  2. 【請求項2】上記記録信号をN個のチャンネル信号に分
    割する手段が、 映像信号の水平走査期間を単位として分割する手段、 を含む構成である請求項1に記載の映像信号の処理装
    置。
  3. 【請求項3】上記N個のチャンネルのうち、互いに異な
    るチャンネルで処理される2つの信号の差に基づく差分
    信号を生成する手段が、 映像信号を概略1フィールド遅延させる手段、 を含む構成である請求項2に記載の映像信号の処理装
    置。
  4. 【請求項4】上記記録信号をN個のチャンネル信号に分
    割する手段が、 入力映像信号のフィールドあるいはフレームに基づく周
    期信号を生成する手段と、 上記周期信号に基づいて分割順序を変える手段と、 を含む構成である請求項2に記載の映像信号の処理装
    置。
  5. 【請求項5】上記映像信号を概略1フィールド遅延させ
    る手段が、 入力映像信号のフィールドあるいはフレームに基づく周
    期信号を生成する手段と、 上記周期信号に基づいて遅延時間を水平走査周期単位で
    変える手段と、 を含む構成である請求項3に記載の映像信号の処理装
    置。
  6. 【請求項6】映像信号を、2つ以上のN個のチャンネル
    信号として処理する映像信号の処理装置において、 上記N個のチャンネル信号を1連の信号に合成する手段
    と、 上記合成された信号から、互いに異なるチャンネルで処
    理された2つの信号の差に基づく差分信号を生成する手
    段と、 上記差分信号を圧縮した再生信号を生成する手段と、 を備えたことを特徴とする映像信号の処理装置。
  7. 【請求項7】上記N個のチャンネル信号を1連の信号に
    合成する手段が、 映像信号の水平走査期間を単位として合成する手段、 を含む構成である請求項6に記載の映像信号の処理装
    置。
  8. 【請求項8】上記合成された信号から、互いに異なるチ
    ャンネルで処理された2つの信号の差に基づく差分信号
    を生成する手段が、 映像信号を概略1フィールド遅延させる手段、 を含む構成である請求項7に記載の映像信号の処理装
    置。
  9. 【請求項9】上記N個のチャンネル信号を1連の信号に
    合成する手段が、 チャンネル信号ののフィールドあるいはフレームに基づ
    く周期信号を生成する手段と、 上記周期信号に基づいて合成順序を変える手段と、 を含む構成である請求項7に記載の映像信号の処理装
    置。
  10. 【請求項10】上記映像信号を概略1フィールド遅延さ
    せる手段が、 チャンネル信号ののフィールドあるいはフレームに基づ
    く周期信号を生成する手段と、 上記周期信号に基づいて遅延時間を水平走査周期単位で
    変える手段と、 を含む構成である請求項8に記載の映像信号の処理装
    置。
  11. 【請求項11】映像信号を、2つ以上のN個のチャンネ
    ル信号として処理する映像信号の処理装置において、 上記N個のチャンネルのうち、互いに異なるチャンネル
    で処理される2つの信号の差に基づく差分信号を生成す
    る手段と、 上記差分信号を強調した記録信号を生成する手段と、 上記記録信号をN個のチャンネル信号に分割する手段
    と、 上記N個のチャンネル信号をそれぞれ変調する信号変換
    手段と、 第2のN個のチャンネル信号をそれぞれ復調する信号復
    調手段と、 上記の復調したN個のチャンネル信号1連の信号に合成
    する手段と、 上記合成された信号から、互いに異なるチャンネルで処
    理された2つの信号の差に基づく第2の差分信号を生成
    する手段と、 上記第2の差分信号を圧縮した再生信号を生成する手段
    と、 を備えたことを特徴とする映像信号の処理装置。
  12. 【請求項12】上記第2の差分信号を圧縮した再生信号
    を生成する手段が、 上記差分信号を強調した記録信号を生成する手段と逆の
    特性である、 ことを特徴とする請求項11に記載の映像信号の処理装
    置。
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