JPH06283U - 口腔衛生シート，口腔衛生シート支持部材および口腔衛生具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 舌の表面などに付着している汚れを簡単に除
去可能な口腔衛生シート，口腔衛生シート支持部材およ
び口腔衛生具を実現すること。 【構成】 口腔衛生具１は、表面が舌表面などの汚れを
擦り取り可能なざらつきをもった擦過面２１を備える口
腔衛生シート２と、この口腔衛生シート２が取り付けら
れるへら状の口腔衛生シート支持板３とから構成されて
いる。ここで、口腔衛生シート２は、２つ折りにされた
状態で、その背面側の両面テープ２２によって、口腔衛
生シート支持板３の先端側にあるシート取り付け部２１
に粘着テープで貼着された状態にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は舌表面など口腔内の汚れを除去して口腔内を清浄化するための口腔衛 生シート，口腔衛生シート支持部材および口腔衛生具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

口腔内に対する衛生管理については、歯磨きの習慣は一般的であるが、舌の汚 れを除去して舌表面を清浄に保つ必要性は認識されていない。口臭の原因として は歯槽膿漏が広く知られているものの、舌の表面に付着した汚れも口臭の原因で あることが知られていないためである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本願考案者は、舌の表面などを清浄にして、口臭を解消することを提 案するものであるが、口臭の原因となる舌の表面の汚れ、たとえば、舌の表面の 苔状の汚れはうがいによって除去できないという問題点がある。

【０００４】 以上の問題点に鑑みて、本考案の課題は、舌の表面などに付着している汚れを 除去可能な口腔衛生シート，口腔衛生シート支持部材および口腔衛生具を提案す ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案において講じた手段は、少なくとも一方面 側に舌表面などの汚れを擦り取り可能なざらつきをもった擦過面を口腔衛生シー トに設けることである。

【０００６】 この場合には、その都度、指先などに口腔衛生シートを保持して、その擦過面 を舌の表面などに擦る必要があるが、それを口腔衛生シート支持部材に簡単に取 り付けて使用可能とする目的に、口腔衛生シートの一方面側に舌表面の汚れを擦 り取り可能なざらつきをもった擦過面を設ける一方、その他方面側には、両面テ ープなどを貼付しておくことが好ましい。

【０００７】 このような構成の口腔衛生シートが取り付けられる口腔衛生シート支持部材に は、その先端側に口腔衛生シートが両面テープなどで貼着されるべき平面部を備 え、基端側が把持部とされる。

【０００８】 ここで、擦過面が不織布で構成されている場合には、そのメッシュによって、 擦過面にざらつきが付与することができる。また、擦過面が織布で構成されてい る場合には、その織りの粗さによって、擦過面にざらつきが付与することができ 、この場合には、太さの異なる縦糸と横糸を用いて、縦糸の太さと横糸との太さ の差によって生じる凹凸によって、擦過面のざらつきに方向性を付与することが 好ましい。

【０００９】

【作用】

本考案に係る口腔衛生シートにおいては、その擦過面を舌表面などに擦りつけ ると、擦過面が有するざらつきによって、舌の表面に付着している汚れは、均一 に擦り取られて、舌の表面は清浄化される。ここで、擦過面で舌表面などから汚 れを除去するため、舌表面などに過大が力が加わらないので、舌表面などの口腔 内が傷つくことがない。

【００１０】

【実施例】

つぎに、添付図面に基づいて、本考案の実施例について説明する。

【００１１】 〔実施例１〕 図１は実施例１に係る口腔衛生具の概略構成図、図２は口腔衛生シートの概略 構成図であって、そのうち、図２（ａ）にはその表面側を示し、図２（ｂ）には その裏面側を示してある。また、図３は口腔衛生シートを取り付けるための口腔 衛生シート支持部材の概略構成図である。

【００１２】 これらの図において、口腔衛生具１は、一方面側に舌表面などの汚れを擦り取 り可能なざらつきをもった擦過面２１を備える口腔衛生シート２と、この口腔衛 生シート２が取り付けられる口腔衛生シート支持板３とから構成されている。こ こで、口腔衛生シート２は、そのまま、その擦過面２１が外側になるように指先 にまるめて保持し、この状態で、その擦過面２１で舌の表面，歯ぐきや口腔内壁 を擦って、舌の表面などに付着している汚れを除去してもよいが、本例の口腔衛 生シート２の背面側には、その使い勝手を高める目的に、両面テープ２２が２か 所に貼付されている。一方、口腔衛生シート支持板３はへら状に形成され、その 先端側の平面部は、口腔衛生シート２が両面テープ２２で貼着されるべきシート 取り付け部３１とされるのに対して、基端側が把持部３２とされる。このため、 口腔衛生シート２は、２つ折りにされて口腔衛生シート支持板３のシート取り付 け部２１に両面テープ２２によって貼着された状態で使用可能になっている。な お、口腔衛生シート２および口腔衛生シート支持板３のシート取り付け部２１の 大きさについては、それを口腔内に挿入し、かつ、口腔衛生シート支持板３の擦 過面２１を舌の上などで動かし得る大きさに設定されている。

【００１３】 ここで、口腔衛生シート２は、複層構造になっており、その基材層は不織布２ ５で構成され、この不織布２５の表面側に当たり布２６が積層されている。ここ で、当たり布２６には、図２（ａ）に模式的に示すように、太さが異なる縦糸２ ６１と横糸２６２とが使用され、これらの縦糸２６１の太さと横糸２６２の太さ との差によって、擦過面２１のざらつきには方向性が付与されている。すなわち 、口腔衛生シート２の長手方向に延びる縦糸２６１には細い糸が使用され、横糸 ２６２には太い糸が使用されているため、擦過面２１のざらつき度合いは縦方向 で大きくなっている。なお、口腔衛生シート２の裏面側は、不織布２５または当 たり布２６で構成してもよいが、両面テープ２２が確実に貼着されるシートカバ ー２７で構成されている。

【００１４】 このような構成の口腔衛生具１は、以下のように使用される。

【００１５】 まず、図２（ｂ）に示すように、口腔衛生シート２は、その両面テープ２２の 表面にシート２３が貼られた状態でパッケージされており、使用時にはシート２ ３を除去する。

【００１６】 つぎに、図１に示すように、口腔衛生シート２を、その長手方向の略中央で２ つ折りにして、その内側に口腔衛生シート支持板３のシート取り付け部３１を挿 入し、両面テープ２２によって、口腔衛生シート２と口腔衛生シート支持板３と を固定し、口腔衛生具１を構成する。

【００１７】 そして、口腔衛生具１の先端側を口腔内に挿入し、この状態で、口腔衛生具１ を矢印Ａで示す方向に動かして、口腔衛生シート２の擦過面２１で舌の表面を擦 る。ここで、擦過面２１を構成する当たり布２６は、縦糸２６１の太さと横糸２ ６２の太さとの差によって、擦過面２１のざらつきには方向性が付与されており 、口腔衛生シート２を長手方向（矢印Ａで示す方向）に動かした方が、擦過面２ １は大きな擦過力を発揮して舌の表面から汚れを効率よく除去する。

【００１８】 以上のとおり、本例の口腔衛生具１および口腔衛生シート２においては、擦過 面２１がざらつきをもって形成されているため、擦過面２１を舌表面に擦りつけ ると、そこに付着している汚れは容易に、かつ均一に擦り取られて、舌の表面は 清浄化される。それ故、この汚れに起因する口臭は解消される。また、ざらつき をもった擦過面２１によって、清浄化するため、舌の表面には過大な力が作用し ないので、舌の表面を傷つけることがない。

【００１９】 〔実施例２〕 図４は実施例２に係る口腔衛生具に用いた口腔衛生シートの概略構成図である 。ここで、本例の口腔衛生シートの使用態様は実施例１に係る口腔衛生シートの 使用態様と同様であって、それを取り付ける口腔衛生シート支持板の構成は、実 施例１と同様であって、図１および図３に示したとおりである。このため、以下 の説明において、実施例１の口腔衛生具１および口腔衛生シート支持板３の図示 を省略すると共に、機能的に対応する部分には同符号を付してある。

【００２０】 これらの図において、口腔衛生具１は、一方面側に舌表面の汚れを擦り取り可 能なざらつきをもった擦過面５１を備える口腔衛生シート５と、この口腔衛生シ ート５が取り付けられる口腔衛生シート支持板３とから構成され、口腔衛生シー ト５は２つ折りにされて、口腔衛生シート支持板３のシート取り付け部３１に両 面テープによって貼着される。

【００２１】 ここで、口腔衛生シート５は、複層構造になっており、そのうちの表面側の擦 過面５１（最表層）および裏面側の最表層はいずれも不織布５６で構成され、そ の内側は適度な柔軟性を有する芯材５５になっている。そのうち、擦過面５２に 使用されている不織布５６は、そのメッシュが粗く、しかも、メッシュを構成を する孔の形状が角張っており、舌表面の汚れを擦り取り可能なざらつきをもって いる。

【００２２】 このような構成の口腔衛生シート５は、図１に示す口腔衛生具１のように、図 ３に示す口腔衛生シート支持部材３のシート取り付け部３１に両面テープで固定 された状態で使用される。すなわち、口腔衛生具１の先端側を口腔内に挿入した 状態で、口腔衛生具１を矢印Ａで示す方向に動かして、口腔衛生シート５の擦過 面５１で舌の表面を擦る。ここで、擦過面５１にはざらつきが付与されており、 そのざらつきによって、擦過面５１は舌の表面から汚れを効率よく、かつ均一に 除去する。

【００２３】 従って、本例の口腔衛生シート５においても、舌の表面に付着している汚れを 擦り取って、舌の表面を清浄化できるため、この汚れに起因する口臭を解消でき る。また、ざらつきをもった擦過面５１によって、清浄化するため、舌の表面に は過大な力が作用しないので、舌の表面を傷つけることがない。

【００２４】 なお、口腔衛生シート１，５は、口腔衛生シート支持板３に取り付けて使用で きるが、それを指先にもって使用することもできる。また、口腔衛生シート支持 板３の構成部分のうち、把持部３２の形状については、平板状に限らず、棒状で あってもよい。また、口腔衛生シート１，５の内層の構成については、限定がな く、舌表面を傷つけることがないように、内側にリンター綿層などを設けて、口 腔衛生シート１，５の厚さ方向に柔軟性を付与してもよい。このような柔軟性に ついては、口腔衛生シートの側に限らず、口腔衛生シート支持板３の板ばね状の 弾性を与えることによっても得ることができる。さらに、口腔衛生シート１，５ の構成材料としては、紙製のシートを使用してもよい。そして、その用途につい ては、舌表面に限らず、歯ぐきや口腔内壁などの清浄化にも利用できる。

【００２５】

【考案の効果】

以上のとおり、本考案に係る口腔衛生シートにおいては、舌表面などの汚れを 擦り取り可能なざらつきをもった擦過面を備えることに特徴を有する。従って、 本考案によれば、擦過面で舌表面などの口腔内の汚れを簡単に除去できるので、 この汚れに起因する口臭を解消することができる。また、ざらつきをもった擦過 面によって、舌表面などを清浄化するため、舌表面などには過大な力が作用しな いので、口腔内を傷つけることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１に係る口腔衛生具の構成を示
す概略構成図である。

【図２】（ａ）は図１に示す口腔衛生具に用いた口腔衛
生シートをその表面側からみた概略構成図、（ｂ）はそ
の背面側からみた概略構成図である。

【図３】図１に示す口腔衛生具に用いた口腔衛生シート
支持板の構成を示す概略構成図である。

【図４】本考案の実施例２に係る口腔衛生具に用いた口
腔衛生シートをその表面側からみた概略構成図である。

【符号の説明】

１・・・口腔衛生具 ２，５・・・口腔衛生シート ３・・・口腔衛生シート支持板（口腔衛生シート支持部
材） ２１，５１・・・擦過面 ２２・・・両面テープ ２５，５６・・・不織布 ２６・・・当り布 ３１・・・シート取り付け部 ３２・・・把持部 ５５・・・芯材

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一方面側に舌表面の汚れを擦
   り取り可能なざらつきをもった擦過面を備えることを特
   徴とする口腔衛生シート。
2. 【請求項２】 一方面側に舌表面の汚れを擦り取り可能
   なざらつきをもった擦過面を備え、他方面側には両面テ
   ープを備えていることを特徴とする口腔衛生シート。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２において、前記
   擦過面は不織布で構成され、そのメッシュによって、前
   記擦過面にざらつきが付与されていることを特徴とする
   口腔衛生シート。
4. 【請求項４】 請求項１または請求項２において、前記
   擦過面は太さの異なる縦糸および横糸で形成された織布
   で構成され、その縦糸の太さと横糸の太さとの差によっ
   て生じる凹凸に対応して、前記擦過面のざらつきには方
   向性が付与されていることを特徴とする口腔衛生シー
   ト。
5. 【請求項５】 請求項１ないし請求項４のいずれかの項
   に規定する口腔衛生シートを支持する口腔衛生シート支
   持部材であって、前記口腔衛生シートが固着されるべき
   平面部を先端側に備え、基端側が把持部とされることを
   特徴とする口腔衛生シート支持部材。
6. 【請求項６】 請求項１ないし請求項４のいずれかの項
   に規定する口腔衛生シートと、請求項５に規定する口腔
   衛生シート支持部材とを備えた口腔衛生具であって、前
   記口腔衛生シートが、その擦過面を表面側に向けて前記
   口腔衛生シート支持部材の先端側の平面部に固着されて
   いることを特徴とする口腔衛生具。