JPH0628253U - エアクリーナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアクリーナー内の空気の流れ経路を一定の
ものに維持し得るエアクリーナーの提供を目的とする。 【構成】 エアクリーナー１内には、空気吸込口４から
流入する空気をエアフィルター６の表面全域に均等に分
配させることのできる複数のエアガイド９Ａ，９Ｂ，９
Ｃが設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動車のエアクリーナーの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

従来、エアクリーナーの空気吸込口から流入された空気は、内部に配置されて いるエアフィルターを通して濾過され、下流側の気化器あるいはスロットルボデ ーに流されるが、エアクリーナー内を流れる空気は最も通気抵抗の少ない経路に 沿ってエアフィルターを通って流れることとなり、空気内の埃がエアフィルター の一部に集中して堆積し、その部分の通気抵抗が次第に増大し、これによりエア フィルターを通る空気流の経路が次第に変わってゆき、空気は新たな通気抵抗の 少ない経路を通るようになり、そのような場合、その下流にあるスロットルボデ ーのエアフローセンサーへの空気の流れが変わることとなり、エアフローセンサ ーが流入空気量を誤感知することがあり、これによりエンジン不調となる恐れが あるという問題点があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、空気の流れ経路を一 定に保つことのできるエアクリーナーを提供せんことを目的とし、その要旨は、 空気吸込口の下流側にエアフィルターを配設してなるエアクリーナーにおいて、 前記空気吸込口から流入する空気を前記エアフィルターの表面全域に均等に分配 させる複数のエアガイドを設けたことである。

【０００４】

【作用】

空気吸込口からエアクリーナー内に流入する空気は、複数のエアガイド間を通 り均等に分配されて、エアフィルターの表面全域に均等に流されるため、エアフ ィルターの表面への埃の堆積も全域に亘り均一なものとなり、従来のように空気 の流れ経路が変化することがなく、エアフローセンサーへの空気の流れを一定の ものとすることができる。

【０００５】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１はエアクリーナーの一部を破断して示す平面図であり、図２は図１の側面 断面構成図である。 図において、エアクリーナー１は、上方が開放された本体部２と、この本体部 ２の上面に覆設されるカバー部３により構成され、内部にはエアフィルター６が 傾斜状に配設されており、エアフィルター６の上流側に空気を吸込可能な吸込口 ４が開設されている。また、エアフィルター６の下流側には下方へ突出状に排出 口５が本体部２に形成されており、この排出口５にはスロットルボデー７が接続 され、スロットルボデー７内には、エンジンへの吸込空気量を検出するためのエ アフローセンサー８が設けられている。

【０００６】 本例においては、前記吸込口４から前記エアフィルター６に至り、湾曲板状の ３枚のエアガイド９Ａ，９Ｂ，９Ｃが配設されており、この各エアガイド９Ａ， ９Ｂ，９Ｃは、それぞれ本体部２の底面からエアフィルター６の下面に向かって 立設されたものであり、各上端縁はエアフィルター６の傾斜角度に対応して傾斜 したものとなっており、各エアガイド９Ａ，９Ｂ，９Ｃ間に空気の通る経路が形 成され、各経路はほぼ均等の断面積を有するように前記各エアガイド９Ａ，９Ｂ ，９Ｃは所定間隔で配設されており、吸込口４から流入する空気を前記エアフィ ルター６の表面全域に均等に分配させることのできる配置状態とされている。

【０００７】 各エアガイド９Ａ，９Ｂ，９Ｃ間を通り流れる空気は、エアフィルター６の表 面に均等に分配されて当り、エアフィルター６の表面には均等に埃が堆積するこ ととなり、エアフィルター６の全域で空気を良好に濾過して埃を捕集することが でき、各エアガイド９Ａ，９Ｂ，９Ｃにより空気の通気抵抗はほぼ全域に亘り均 一なものとなり、またエアフィルター６に堆積する埃もほぼ均一に表面全域に亘 り堆積するので、エアフィルター６の空気の流れが新品の状態から交換時期まで 変化しにくくなり、そのためスロットルボデー７のフローセンサー８への空気の 流れも変化しにくくなり、フローセンサー８が従来のように流入空気量を誤感知 することが少なくなる。このためエアフローセンサー８は正確に流入空気量を計 測することができ、エンジン不調が生ずることがなくなる。

【０００８】 なお、前記各エアガイド９Ａ，９Ｂ，９Ｃは本体部２に一体化されて、本体部 ２の剛性を高めることができるため、エアクリーナー１全体の剛性が高められて 、放射音が従来よりも低減できるという副次的な効果をも得ることができる。ま た、エアフィルター６への埃の堆積が全表面に亘り均一となるので、エアフィル ター６の交換時期を延長することができ、或いはエアフィルター６を小型化させ ることも可能となる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は、空気吸込口の下流側にエアフィルターを配設してなるエアクリーナ ーにおいて、前記空気吸込口から流入する空気を前記エアフィルターの表面全域 に均等に分配させる複数のエアガイドを設けたことにより、空気吸込口からエア フィルターに流れる空気は各エアガイド間を通り、エアフィルターの表面全域に 均等に分配されるため、エアフィルターへの埃の堆積も表面全域に均等化し、そ のためエアクリーナー内を流れる空気の通気抵抗は、新品の状態から交換時期ま で全域で均一化し、空気の流れ経路が変化することがなく、そのためエアフロー センサーへの空気の流れも変化しにくくなり、エンジンの吸込空気量を正しく計 測することができるという効果があり、さらにエアクリーナー本体の剛性がエア ガイドにより高められるとともに、エアフィルターの交換時期を延長させること ができるという副次的効果をも有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】エアクリーナーの一部破断平面構成図である。

【図２】図１の側面断面構成図である。

【符号の説明】 １ エアクリーナー ２ 本体部 ３ カバー部 ４ 吸込口 ５ 排出口 ６ エアフィルター ７ スロットルボデー ８ エアフローセンサー ９Ａ，９Ｂ，９Ｃ エアガイド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気吸込口の下流側にエアフィルターを
   配設してなるエアクリーナーにおいて、前記空気吸込口
   から流入する空気を前記エアフィルターの表面全域に均
   等に分配させる複数のエアガイドを設けたことを特徴と
   するエアクリーナー。