JPH06280760A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

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JPH06280760A
JPH06280760A JP9551793A JP9551793A JPH06280760A JP H06280760 A JPH06280760 A JP H06280760A JP 9551793 A JP9551793 A JP 9551793A JP 9551793 A JP9551793 A JP 9551793A JP H06280760 A JPH06280760 A JP H06280760A
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Susumu Sakamoto
晋 坂本
Hiroshi Mihashi
博 三橋
Manabu Shindo
学 真土
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Tokico Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C27/00Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C27/005Axial sealings for working fluid

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各ラップ部の歯先面と相手方の歯底との間
で、カジリや異音が発生するのを防止する。 【構成】 旋回スクロール27のラップ部29には、歯
先面29Aの中央を内周側から外周側に伸長する凹溝2
9Bを形成し、該歯先面29AにPES等の自己潤滑性
を有する材料から、摺接部43A,各張出し部43B,
係合突起43Cを有し、断面略E字形状をなす紐状のシ
ール部材43を固定して設け、固定スクロール34のラ
ップ部36の歯先面36Aにも凹溝29Bと同様の凹溝
36Bを形成し、シール部材43と同様に形成したシー
ル部材44を固定して設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図9および図10に従来技術によるスク
ロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を示
す。
【0003】図において、1は図示しないケーシングに
回転自在に設けられ、先端側がクランク1Aとなった駆
動軸、2は該駆動軸1のクランク1Aに回転可能に支持
された旋回スクロールを示し、該旋回スクロール2は円
板状に形成された鏡板3と、該鏡板3の歯底3Aから中
心側が巻始め端となり、外周側が巻終り端となって立設
された渦巻き状のラップ部4と、前記鏡板3の背面側中
央に設けられたボス部5とから大略構成されている。こ
こで、ラップ部4には歯先面4Aに沿って該ラップ部4
の外周側から内周側に伸長する凹溝4Bが形成され、該
凹溝4B内には後述するシール部材7が嵌合して取付け
られている。そして、該ボス部5内には駆動軸1のクラ
ンク1Aが旋回軸受6を介して回転可能に取付けられて
いる。
【0004】7は前記ラップ部4の凹溝4B内に設けら
れたシール部材を示し、該シール部材7は、断面略四角
の紐状に形成され、基端側が前記凹溝4B内に全周に亘
り嵌合固着され、先端側は歯先面29Aから突出し、後
述する鏡板9の歯底9Aに対向するように取付けられて
いる。
【0005】8は旋回スクロール2に対向してケーシン
グに固着された固定スクロールを示し、該固定スクロー
ル8は、その中心が駆動軸1の軸線O1 −O1 と一致す
るように配設された円板状の鏡板9と、該鏡板9の歯底
9Aから旋回スクロール2のラップ部4と同様に立設さ
れた渦巻き状のラップ部10と、前記鏡板9の外周側に
位置し、該ラップ部10を囲むように筒状に形成された
支持部11とから構成されている。
【0006】ここで、ラップ部10には、前記旋回スク
ロール2のラップ部4と同様に、歯先面10Aに凹溝1
0Bが形成され、該凹溝10B内には前記シール部材7
と同様のシール部材12が、全周に亘って基端側を凹溝
10B内に嵌合して固定され、該シール部材12の先端
が歯先面10Aから突出している。
【0007】そして、このように構成される各スクロー
ル2,8は、図9に示す如く旋回スクロール2の軸線O
2 −O2 を固定スクロール8の軸線O1 −O1 に対して
離間寸法δだけ偏心させた状態で、該旋回スクロール2
のラップ部4が固定スクロール8のラップ部10に対し
て所定角度だけずらして重なり合うように配設される。
これによって該旋回スクロール2を固定スクロール8に
対して旋回させたときには、各ラップ部4,10間に連
続的に縮小する複数の圧縮室13,13,…が画成され
る。
【0008】14,15は固定スクロール8に形成され
た吸込ポートおよび吐出ポートを示し、該吸込ポート1
4は最外周側の圧縮室13と連通するように鏡板9の外
周側に穿設され、吐出ポート15は最中央側の圧縮室1
3と連通するように鏡板9の中心部に穿設されている。
【0009】従来技術によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、次にその作動について
説明する。
【0010】まず、図示しないモータによって駆動軸1
を回転駆動すると、この回転は該駆動軸1のクランク1
Aから旋回軸受6を介して旋回スクロール2に伝えら
れ、これにより該旋回スクロール2は固定スクロール8
の軸線O1 −O1 を中心とし、離間寸法δの旋回半径を
もって旋回運動する。
【0011】ここで、この旋回運動によって各ラップ部
4,10間に画成された圧縮室13,13,…は連続的
に縮小し、吸込ポート14から吸込んだ空気を各圧縮室
13内で順次圧縮することにより、この圧縮空気を吐出
ポート15から外部のエアタンク(図示せず)等に吐出
する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、固定スクロール8に旋回スクロ
ール2を衝合させ、該旋回スクロール2のボス部5に駆
動軸1のクランク1Aを組付けて組立作業を行う場合
に、加工誤差等によって旋回スクロール2と固定スクロ
ール8とが位置ずれしたり、傾いたりすることがある。
【0013】また、旋回スクロール2と固定スクロール
8との間の各圧縮室13内で圧縮作用時の圧縮熱が生じ
るから、この圧縮熱によって該各スクロール2,8が高
温となり、各ラップ部4,10が熱膨張して変形する。
【0014】さらに、旋回スクロール2と固定スクロー
ル8との間に画成される各圧縮室13内では外周側の圧
縮室13から中心側の圧縮室13にかけて順次圧力が高
くなるため、旋回スクロール2と固定スクロール8との
間に開離力が作用するようになる。
【0015】このため、従来技術では、旋回スクロール
2が旋回時に図10に示す如く固定スクロール8に対し
て傾き、各ラップ部4,10の歯先面4A,10Aが相
手方の歯底3A,9Aやラップ部4,10の側面に斜め
に接触して異音を発したり、かじりが生じて損傷を起こ
すという問題がある。
【0016】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は各ラップ部の歯先面と相手方の
歯底との間を効果的にシールすることができ、旋回スク
ロールが固定スクロールに対して傾いたりした場合で
も、異音の発生やかじりが発生するのを確実に防止でき
るようにしたスクロール式流体機械を提供することを目
的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、旋回スクロール
と固定スクロールとのラップ部のうち少なくとも一方の
ラップ部には、歯先面に沿って渦巻き状に延びるシール
部材を固定して設け、該シール部材はラップ部の歯先面
を覆うように自己潤滑性を有する材料により該ラップ部
の歯先面よりも幅広に形成したことにある。
【0018】
【作用】上記構成により、組付け時の誤差等でラップ部
の歯先面が相手方のラップ部に対して斜めに傾いた場合
でも、歯先面は該歯先面よりも幅広なシール部材で覆わ
れているから、ラップ部の歯先面が相手方のラップ部に
接触干渉するのをシール部材によって防止することがで
きる。そして、このときには自己潤滑性を有するシール
部材がラップ部の歯先面と相手方のラップ部との間に介
在するから、両者の摺動を円滑にすることができ、各圧
縮室からの気体の漏れを良好に防止できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図8に基
づいて説明する。
【0020】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施例を示している。
【0021】図において、21はケーシング、22は該
ケーシング21を後述の前側ケーシング23と共に構成
するケーシング本体を示し、該ケーシング本体22は円
板状の底部22Aと、該底部22Aの外周側から後述の
固定スクロール34側に向けて延設された筒部22B
と、底部22Aの内周側に形成された筒状の軸受部22
Cとから有底の段付筒状に形成されている。
【0022】23は前記ケーシング本体22の筒部22
B先端側から径方向内向きに突出して一体形成された段
付筒状の前側ケーシングを示し、該前側ケーシング23
には、その内周側に位置し、後述する旋回スクロール2
7の背面側に摺接してスラスト方向の荷重を受承するス
ラスト受部23Aと、該スラスト受部23Aよりも内周
側に位置し、周方向に所定間隔をもって形成された複数
の切欠部23B,23B,…(2個のみ図示)とが設け
られている。
【0023】24はケーシング本体22の軸受部22C
に軸受25,26を介して回転可能に支持された駆動軸
を示し、該駆動軸24の先端側はケーシング21内へと
伸長してクランク24Aとなり、該クランク24Aの軸
線は駆動軸24の軸線に対して所定寸法だけ偏心してい
る。また、該駆動軸24の基端側はケーシング21外で
電動モータ(図示せず)等に連結され、この電動モータ
によって回転駆動される。
【0024】27はケーシング21内に位置して駆動軸
24のクランク24Aに旋回可能に設けられた旋回スク
ロールを示し、該旋回スクロール27は、円板状に形成
された鏡板28と、該鏡板28の歯底28Aから立設さ
れた渦巻き状のラップ部29と、後述するボス部30と
から構成されている。
【0025】ここで、前記ラップ部29の中央には、前
記従来技術で述べた凹溝4Bとほぼ同様に、内周側から
外周側に伸長する凹溝29Bがラップ部29に沿って形
成され、該凹溝29Bには後述するシール部材43が嵌
合固着されている。
【0026】30は前記鏡板28の背面28B側中央に
設けられたボス部を示し、該ボス部30内にはクランク
24Aが旋回軸受31を介して取付けられている。
【0027】32は前記鏡板28の背面28B外周側に
設けられた複数のキー溝を示し、該各キー溝32は鏡板
28の背面28Bに周方向に所定間隔をもって形成さ
れ、該各キー溝32と前側ケーシング23の各切欠部2
3Bとの間には、自転防止機構としてのオルダム継手3
3が配設されている。そして、旋回スクロール27は、
駆動軸24が回転駆動されると、クランク24Aにより
所定の旋回半径をもった円運動が与えられ、オルダム継
手33によって自転が防止されることにより、駆動軸2
4の軸線を中心にして旋回(公転)し続けるようになっ
ている。
【0028】34はケーシング21の先端側を施蓋する
ように前側ケーシング23の先端面に衝合して設けられ
た固定スクロールを示し、該固定スクロール34は、そ
の中心が駆動軸24の軸線と一致するように中央部に配
設された鏡板35と、該鏡板35の歯底35Aから旋回
スクロール27のラップ部29と同様に立設された渦巻
き状のラップ部36と、鏡板35の外周側を取囲むよう
に形成され、前側ケーシング23の先端面外周側と衝合
する筒部37とから構成されている。そして、該固定ス
クロール34のラップ部36には、旋回スクロール27
のラップ部29が所定角度(例えば180°程度)だけ
ずらした状態で重なり合っている。
【0029】ここで、前記固定スクロール34のラップ
部36には、前記旋回スクロール27のラップ部29と
同様に、歯先面36Aに凹溝36Bが形成されている。
【0030】38,38,…は旋回スクロール27のラ
ップ部29と固定スクロール34のラップ部36との間
に画成された複数の圧縮室を示し、該各圧縮室38は固
定スクロール34のラップ部36に対して旋回スクロー
ル27が旋回運動をする間に、その内容積が順次縮小す
るように形成されている。そして、該各圧縮室38は、
旋回スクロール27が旋回運動することにより、後述す
る吸込ポート39から空気を取込み、この空気を順次圧
縮する。
【0031】39は固定スクロール34の筒部37に穿
設された吸込ポートを示し、該吸込ポート39は、旋回
スクロール27の旋回時にラップ部29が固定スクロー
ル34のラップ部36との間に画成する最外側の圧縮室
38と連通するようになっている。
【0032】40は固定スクロール34の鏡板35中心
部に穿設された吐出ポートを示し、該吐出ポート40は
最中央側(高圧側)の圧縮室38と連通している。
【0033】41はケーシング本体22内に位置して駆
動軸24に嵌合固着された油掻きを示し、該油掻き41
はその先端側がケーシング21内に収容された潤滑油等
の油液Lと接触するように配設されている。そして、該
油掻き41は駆動軸24の回転時に、油液Lを掻き上げ
ることにより、軸受25、旋回軸受31、前側ケーシン
グ23のスラスト受部23A等にこの油液Lを供給し、
これらを冷却,潤滑させるものである。42は油掻き4
1に固着されたカウンタウェイトで、該カウンタウェイ
ト42は駆動軸24の回転バランスをとるものである。
【0034】43は前記ラップ部29の凹溝29B内に
設けられたシール部材を示し、該シール部材43は、例
えば4フッ化エチレン樹脂、エンジニアリングプラスチ
ックと呼ばれるポリエーテルサルフォン(PES)、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエ
ーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、
ポリスルフォン(PSF)等の自己潤滑性を有する材料
から紐状に形成されている。ここで、該シール部材43
は図2に示す如く、歯先面29Aよりも幅広で先端側が
平坦に形成された厚肉の摺接部43Aと、該摺接部43
Aの幅方向両側から歯先面29Aの内,外周側面に沿っ
て伸長した薄肉の張出し部43B,43Bと、該各張出
し部43Bとの間で歯先面29A,凹部29Bに嵌合す
るように、摺接部43Aの幅方向中間部から突出し、凹
溝29B内に係合する係合突起43Cとから構成され、
全体としては断面略E字形状をなしている。
【0035】そして、該シール部材43は、図2に示す
如く摺接部43Aおよび各張出し部43Bをラップ部2
9の歯先面29A側に披着し、係合突起43Cを凹溝2
9Bに係合させることにより、歯先面29Aを覆って該
歯先面29Aに沿って渦巻き状に延びるようにラップ部
29に圧力嵌合、接着等の手段で固定されている。
【0036】また、前記固定スクロール34のラップ部
36にも、前記シール部材43と同様の材料から、該シ
ール部材43と同様に摺接部44A、張出し部44B,
44B、係合突起44Cを有する断面略E字形状の紐状
に形成されたシール部材44が固定して設けられてい
る。
【0037】而して、本実施例では、旋回スクロール2
7のラップ部29には歯先面29Aの中央を内周側から
外周側に伸長する凹溝29Bを形成し、歯先面29Aに
PES等の自己潤滑性を有する材料から、摺接部43
A、各張出し部43B、係合突起43Cを有して歯先面
29Aよりも幅広に形成された紐状のシール部材43を
固定して設け、固定スクロール34のラップ部36の歯
先面36Aにも凹溝29Bと同様の凹溝36Bを形成す
ると共に、シール部材43と同様に形成したシール部材
44を固定して設けたから、以下に述べる作用効果を奏
する。
【0038】即ち、旋回スクロール27と固定スクロー
ル34とを衝合させたときに、各ラップ部29,36の
歯先面29A,36Aに設けられたシール部材43,4
4と相手方の鏡板28,35の歯底28A,35Aとの
間には図2に示す如く僅かの隙間が形成される。そし
て、旋回スクロール27が固定スクロール34に対して
旋回運動を開始すると、各圧縮室38に封じ込めた空気
を中間圧程度まで圧縮することができる。
【0039】そして、各ラップ部29,36は空気の圧
縮熱で温度が上昇して熱膨張するから、空気圧縮機の定
格運転時には各ラップ部29,36の内周側の歯先面2
9A,36Aと相手方の歯底28A,35Aとの隙間が
適正寸法にまで縮小して気密性を保持でき、外周側の圧
縮室38によって中間圧程度まで圧縮された空気をさら
に内周側の圧縮室38で所望の高い圧力レベルまで圧縮
することができる。
【0040】ここで、各ラップ部29,36の歯先面2
9A,36Aよりも各シール部材43,44の摺接部4
3A,44Aを幅広に形成したから、例えば旋回スクロ
ール27と固定スクロール34との間で、各圧縮室38
内の圧縮空気の圧力によって開離力が作用したり、各ラ
ップ部29,36の熱膨張による変形または組付け時の
誤差等によって、固定スクロール34に対して旋回スク
ロール27が図3に示す如く傾いた場合でも、自己潤滑
作用を有する各シール部材43,44が相手方のラップ
部29,36の側面や歯底28A,35Aに摺接し、各
歯先面29A,36Aとの間でカジリが発生したり、異
音が発生するのを防止でき、信頼性を向上させることが
できる。
【0041】また、このとき、各シール部材43,44
が適宜弾性変形することにより、各ラップ部29,36
の歯先面29A,36Aと相手方の歯底28A,35A
との間をシール部材43,44によって効果的にシール
でき、圧縮効率を確実に高めることができる。
【0042】さらに、本実施例では、シール部材43,
44の各張出し部43B,44Bを歯先面29A,36
Aの内外周側面に披着し、係合突起43C,44Cを凹
溝29B,36Bに係合させるようにしたから、各シー
ル部材43,44が鏡板28,35や相手方のラップ部
29,36と摺動しても、シール部材43,44が歯先
面29A,36Aから外れるのを効果的に防止でき、耐
久性や寿命を大幅に延ばすことができる。
【0043】次に、図4は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例の特徴は、ラップ部の先端面に係合突起を
設け、該係合突起に係合する係合凹部をシール部材に設
けたことにある。なお、本実施例では前述した第1の実
施例と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省
略する。
【0044】図中、51は旋回スクロール27に設けら
れたラップ部を示し、該ラップ部51は前記第1の実施
例で述べたラップ部29とほぼ同様に、鏡板28から所
定寸法をもって渦巻き状に立設され、該ラップ部51の
歯先面51Aには肉厚方向のほぼ中央に全周に亘って渦
巻き状の係合突起51Bが形成されている。
【0045】52は前記ラップ部51の歯先面51Aに
取付けられたシール部材を示し、該シール部材52は前
記第1の実施例で述べたシール部材43と同様に、PE
S等の材料から歯先面51Aより幅広で、平坦な摺接部
52Aと、該摺接部52Aに形成され、前記係合突起5
1Bに係合する係合凹部52Bとから、断面略コ字形状
をなす紐状体として形成されている。そして、該シール
部材52は係合凹部52B内にラップ部51の係合突起
51Bを嵌合することにより、歯先面51Aを覆うよう
にラップ部51に固定され、該歯先面51Aに沿って渦
巻き状に伸長している。
【0046】本実施例は以上に述べた構成を有するもの
で、本実施例によっても前記第1の実施例とほぼ同様の
作用、効果を奏することができるが、特に本実施例で
は、シール部材52に係合凹部52Bを形成するだけで
あるから、シール部材52の形状を簡略化でき、製造を
容易にすることができる。
【0047】次に、図5は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例では前記第2の実施例と同一の構成要素に
同一符号を付し、その説明を省略するものとするに、本
実施例の特徴は、シール部材61の摺接部61Aに各張
出し部61Cを一体形成し、該各張出し部61C内でラ
ップ部51の歯先面51A側を両側から挟持する構成と
したことにある。
【0048】ここで、シール部材61は各張出し部61
Cを除いて前記第2の実施例で述べたシール部材52と
同様に形成され、摺接部61Aと係合凹部61Bとを有
している。
【0049】そして、該シール部材61は摺接部61A
および各張出し部61Cをラップ部51の歯先面51A
に披着し、係合凹部61B内にラップ部51の係合突起
51Bを係合させることにより、歯先面29Aを覆って
該歯先面29Aに沿って渦巻き状に延びるようにラップ
部51に固定されている。
【0050】かくして、以上の如く構成される本実施例
によっても前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を奏
することができるが、特に本実施例では、各張出し部6
1Cによってシール部材61の抜止め性を高めることが
できる。
【0051】次に、図6は本発明の第4の実施例を示し
ている。
【0052】図中、71は旋回スクロール27の鏡板2
8に立設されたラップ部を示し、該ラップ部71は第1
の実施例で述べたラップ部29とほぼ同様に渦巻き状に
形成されているものの、該ラップ部71の歯先面71A
には所定間隔をもって2条の係合溝71B,71Bが形
成されている。
【0053】72はシール部材を示し、該シール部材7
2は前記第1の実施例で述べたシール部材43とほぼ同
様に、PES等の材料から幅広の摺接部72Aと、該摺
接部72Aの基端側から前記各係合溝71B,71Bに
係合するように突出形成された2条の係合突起72B,
72Bとから構成されている。そして、該シール部材7
2は各係合突起72Bを係合溝71Bに係合させてラッ
プ部71に固定され、歯先面71を覆って渦巻き状に延
びている。
【0054】以上の如く構成される本実施例によって
も、前記第1の実施例とほぼ同一の作用効果を奏する。
【0055】次に、図7は本発明の第5の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一符号を付し、その説明を省略するものとするに、本
実施例の特徴は、ラップ部81の歯先面81Aに凹溝8
1Bを幅広に形成し、該凹溝81B内にシール部材82
の係合突起82Bを係合させる構成としたことにある。
【0056】ここで、シール部材82は前記第1の実施
例で述べたシール部材43と同様に、PES等の材料か
ら歯先面29Aよりも幅広で、かつ平坦な紐状に形成さ
れた摺接部82Aと、該摺接部82Aから凹溝81B内
に係合するように突出形成された係合突起82Bとから
構成され、該シール部材82は係合突起82Bを凹溝8
1B内に係合させ、摺接部82Aが歯先面81Aを覆
い、該歯先面29Aに沿って渦巻き状に延びるようにラ
ップ部81に固定されている。
【0057】以上の如く構成される本実施例によっても
前記第1の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏する。
【0058】次に、図8は本発明の第6の実施例を示し
ている。なお、本実施例では前記第1の実施例と同一の
構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0059】図中、91は旋回スクロール27の鏡板2
8に立設されたラップ部を示し、該ラップ部91は従来
技術で述べたラップ部4とほぼ同様に形成されているも
のの、該ラップ部91の歯先面91Aには複数の条溝9
1B,91B,…が並んで形成されている。
【0060】92はシール部材を示し、該シール部材9
2はPES等の材料から、歯先面91Aよりも幅広でか
つ平坦な紐状に形成された摺接部92Aと、該摺接部9
2Aに前記各条溝91Bに係合するように形成された山
形の小突起92B,92B,…とから構成されている。
そして、該シール部材92は、各小突起92B側が接着
剤等を用いてラップ部91に固定され、摺接部92Aが
歯先面91Aを覆い、該歯先面91Aを覆って渦巻き状
に延びるようになっている。
【0061】以上の如く構成される本実施例によっても
前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を奏するもの
の、特に本実施例によれば、接着剤によって歯先面91
Aに設けた複数の条溝91B,91B,…とシール部材
92に設けた複数の小突起92B,92B,…とを係合
させて接着したから、シール部材92を歯先面91Aに
強固に接着することができ、シール部材92が歯先面9
1Aから外れるのを効果的に防止できる。
【0062】なお、前記第2〜6の実施例では、旋回ス
クロール27側のラップ部51(71,81,91)に
歯先面51A(71A,81A,91A)よりも幅広な
シール部材52(61,72,82,92)を固定して
設ける場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限
るものではなく、シール部材52(61,72,82,
92)と同様のシール部材を、例えば固定スクロール側
のラップ部または旋回スクロール、固定スクロールの双
方のラップ部に固定して設けてもよい。
【0063】また、前記各実施例では、ラップ部の歯先
面に、該歯先面より幅広に形成したシール部材を嵌合ま
たは接着により取付けるものとして説明したが、これ
に、替えて、各ラップ部の歯先面に金型を接続し、該金
型と歯先面との間にシール部材用の材料を射出成型した
後に金型を外し、歯先面に形成されたシール部材に必要
に応じて切削加工等を施すようにしてもよい。
【0064】さらに、前記各実施例では、スクロール式
空気圧縮機として用いる場合を例に挙げて説明したが、
本発明はこれに限るものではなく、例えば真空ポンプや
冷房装置用の圧縮機等に用いてもよい。
【0065】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、旋
回スクロールと固定スクロールとのラップ部のうち少な
くとも一方のラップ部には、自己潤滑性を有する材料に
より該ラップ部の歯先面よりも幅広に形成され、該ラッ
プ部の歯先面を覆うように該歯先面に沿って渦巻き状に
延びるシール部材を固定して設けたから、各スクロール
の加工,組付け誤差等によってラップ部の歯先面が相手
方のラップ部側面や歯底面に斜めに傾いて接触干渉する
のを、歯先面よりも幅広に形成したシール部材で確実に
防止できると共に、このシール部材の自己潤滑性によっ
て歯先面と相手方のラップ部との摩擦を小さくすること
ができ、耐久性や寿命を大幅に向上させることができ
る。
【0066】また、シール部材は適宜に弾性変形して各
圧縮室から流体漏れが生じるのを防ぐことができるか
ら、ラップ部の歯先面と相手方の歯底との間をシール部
材によって効果的にシールでき、圧縮効率を確実に高め
ることができ、信頼性を確実に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるスクロール式空気
圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】ラップ部等を示す図1中の要部拡大図である。
【図3】各ラップ部が互いに傾いた状態を示す図2と同
様の拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施例によるラップ部およびシ
ール部材を拡大して示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例によるラップ部およびシ
ール部材を拡大して示す縦断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例によるラップ部およびシ
ール部材を拡大して示す縦断面図である。
【図7】本発明の第5の実施例によるラップ部およびシ
ール部材を拡大して示す縦断面図である。
【図8】本発明の第6の実施例によるラップ部およびシ
ール部材を拡大して示す縦断面図である。
【図9】従来技術によるスクロール式空気圧縮機を示す
要部縦断面図である。
【図10】旋回スクロールが固定スクロールに対して傾
いた状態を示す図9中の要部拡大図である。
【符号の説明】
21 ケーシング 27 旋回スクロール 28,35 鏡板 28A,35A 歯底 29,36,51,71,81,91 ラップ部 29A,36A,51A,71A,81A,91A 歯
先面 34 固定スクロール 43,44,52,61,72,82,92 シール部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に旋回可
    能に設けられ、鏡板の歯底から渦巻き状のラップ部が立
    設された旋回スクロールと、該旋回スクロールに対向し
    て前記ケーシングに固定され、鏡板の歯底から旋回スク
    ロールのラップ部と重なりあって圧縮室を形成する渦巻
    き状のラップ部が立設された固定スクロールとを備えた
    スクロール式流体機械において、前記旋回スクロールと
    固定スクロールとのラップ部のうち少なくとも一方のラ
    ップ部には、歯先面に沿って渦巻き状に延びるシール部
    材を固定して設け、該シール部材はラップ部の歯先面を
    覆うように自己潤滑性を有する材料により該ラップ部の
    歯先面よりも幅広に形成したことを特徴とするスクロー
    ル式流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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