JP2000087880A - スクロール式流体機械 - Google Patents
スクロール式流体機械Info
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- JP2000087880A JP2000087880A JP10270529A JP27052998A JP2000087880A JP 2000087880 A JP2000087880 A JP 2000087880A JP 10270529 A JP10270529 A JP 10270529A JP 27052998 A JP27052998 A JP 27052998A JP 2000087880 A JP2000087880 A JP 2000087880A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 固定スクロールと旋回スクロールとの摺接間
に設けたシール部材が圧縮運転時に熱膨張したときで
も、摺接面間を良好にシールできるようにする。 【解決手段】 固定スクロール4の摺接面4Eには、各
圧縮室10を径方向外側から取囲む環状凹溝14を設け
る。そして、この環状凹溝14内にはフェイスシール1
5を設け、フェイスシール15のシール面をバックアッ
プリング16によって旋回スクロール8の摺接面8Dに
押付ける。また、環状凹溝14とフェイスシール15と
の間にはバックアップリング19を設け、このバックア
ップリング19によってフェイスシール15を環状凹溝
14の内側面に押付けた状態で保持する。これによりフ
ェイスシール15が径方向に熱膨張したときでも、この
ときの環状凹溝14とフェイスシール15との間の熱膨
張差分だけフェイスシール15を環状凹溝14の外周側
に設けた凹溝拡張部に逃がして吸収する。
に設けたシール部材が圧縮運転時に熱膨張したときで
も、摺接面間を良好にシールできるようにする。 【解決手段】 固定スクロール4の摺接面4Eには、各
圧縮室10を径方向外側から取囲む環状凹溝14を設け
る。そして、この環状凹溝14内にはフェイスシール1
5を設け、フェイスシール15のシール面をバックアッ
プリング16によって旋回スクロール8の摺接面8Dに
押付ける。また、環状凹溝14とフェイスシール15と
の間にはバックアップリング19を設け、このバックア
ップリング19によってフェイスシール15を環状凹溝
14の内側面に押付けた状態で保持する。これによりフ
ェイスシール15が径方向に熱膨張したときでも、この
ときの環状凹溝14とフェイスシール15との間の熱膨
張差分だけフェイスシール15を環状凹溝14の外周側
に設けた凹溝拡張部に逃がして吸収する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧縮機、真空
ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関し、
特に無給油式のスクロール式流体機械に関する。
ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関し、
特に無給油式のスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクロール式流体機械は、ケー
シングと、該ケーシングに設けられた固定スクロール
と、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、
前記ケーシング内で該駆動軸の先端側に旋回可能に設け
られ、前記固定スクロールと軸方向で摺接する旋回スク
ロールと、該旋回スクロールと固定スクロールとの間に
画成された複数の圧縮室とを備えたものが知られてい
る。
シングと、該ケーシングに設けられた固定スクロール
と、前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、
前記ケーシング内で該駆動軸の先端側に旋回可能に設け
られ、前記固定スクロールと軸方向で摺接する旋回スク
ロールと、該旋回スクロールと固定スクロールとの間に
画成された複数の圧縮室とを備えたものが知られてい
る。
【0003】この種の従来技術によるスクロール式流体
機械では、外部から駆動軸を回転駆動し、旋回スクロー
ルを固定スクロールに対して一定の偏心寸法をもって旋
回運動させることにより、固定スクロールの外周側に設
けた吸込口から空気等の流体を吸込みつつ、この流体を
固定スクロールのラップ部と旋回スクロールのラップ部
との間の各圧縮室内で順次圧縮し、固定スクロールの中
心部に設けた吐出口から圧縮流体を外部に向けて吐出す
る。
機械では、外部から駆動軸を回転駆動し、旋回スクロー
ルを固定スクロールに対して一定の偏心寸法をもって旋
回運動させることにより、固定スクロールの外周側に設
けた吸込口から空気等の流体を吸込みつつ、この流体を
固定スクロールのラップ部と旋回スクロールのラップ部
との間の各圧縮室内で順次圧縮し、固定スクロールの中
心部に設けた吐出口から圧縮流体を外部に向けて吐出す
る。
【0004】また、この従来技術では、ケーシング内に
収容した潤滑油を駆動軸、旋回スクロール等に供給する
ことにより、これらの駆動軸、旋回スクロールの潤滑、
冷却を行う構成となっている。
収容した潤滑油を駆動軸、旋回スクロール等に供給する
ことにより、これらの駆動軸、旋回スクロールの潤滑、
冷却を行う構成となっている。
【0005】このため、従来技術では、例えば固定スク
ロールと旋回スクロールとの摺接面間に、両者間を液密
にシールするための環状のフェイスシールを設け、この
フェイスシールにより潤滑油が固定スクロールと旋回ス
クロールとの間から圧縮室内に漏出するのを防止し、清
浄な圧縮空気を外部に吐出させている。
ロールと旋回スクロールとの摺接面間に、両者間を液密
にシールするための環状のフェイスシールを設け、この
フェイスシールにより潤滑油が固定スクロールと旋回ス
クロールとの間から圧縮室内に漏出するのを防止し、清
浄な圧縮空気を外部に吐出させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるスクロール式流体機械では、固定スクロー
ルと旋回スクロールとの摺接面間をフェイスシールによ
ってシールし、このフェイスシールは、例えば固定スク
ロール側に設けた環状凹溝内に嵌着して取付ける構成と
している。
来技術によるスクロール式流体機械では、固定スクロー
ルと旋回スクロールとの摺接面間をフェイスシールによ
ってシールし、このフェイスシールは、例えば固定スク
ロール側に設けた環状凹溝内に嵌着して取付ける構成と
している。
【0007】このため、フェイスシールが圧縮室内で発
生する高温の圧縮熱等によって例えば径方向に熱膨張す
ると、このフェイスシールが環状凹溝の外側面と強く干
渉して、フェイスシールの旋回スクロールへの摺接面が
波立つ様に弾性変形することがある。
生する高温の圧縮熱等によって例えば径方向に熱膨張す
ると、このフェイスシールが環状凹溝の外側面と強く干
渉して、フェイスシールの旋回スクロールへの摺接面が
波立つ様に弾性変形することがある。
【0008】そして、この場合には、旋回スクロールに
作用するフェイスシールの面圧分布が不均一になるばか
りか、旋回スクロールとの間でフェイスシールのシール
面に偏摩耗が生じ、フェイスシールの性能、信頼性等が
著しく低下する。
作用するフェイスシールの面圧分布が不均一になるばか
りか、旋回スクロールとの間でフェイスシールのシール
面に偏摩耗が生じ、フェイスシールの性能、信頼性等が
著しく低下する。
【0009】そこで、このような不具合を解消するため
に、フェイスシールの途中部分を径方向で切断してこの
部分に合い口を設ける方法が検討されている。この場合
には、圧縮運転時にフェイスシールが上述の如く熱膨張
したときでも、この熱膨張分を合い口により吸収するこ
とができ、フェイスシールを均一な面圧をもって旋回ス
クロールに摺接させることが可能となる。
に、フェイスシールの途中部分を径方向で切断してこの
部分に合い口を設ける方法が検討されている。この場合
には、圧縮運転時にフェイスシールが上述の如く熱膨張
したときでも、この熱膨張分を合い口により吸収するこ
とができ、フェイスシールを均一な面圧をもって旋回ス
クロールに摺接させることが可能となる。
【0010】しかし、このようにフェイスシールに合い
口を設けると、ケーシング内の潤滑油がこの合い口の部
分から圧縮室内等に漏出し易くなり、圧縮室内から清浄
な圧縮空気を吐出できなくなるという問題がある。
口を設けると、ケーシング内の潤滑油がこの合い口の部
分から圧縮室内等に漏出し易くなり、圧縮室内から清浄
な圧縮空気を吐出できなくなるという問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、シール部材が熱膨張したときでも、この
シール部材によって固定スクロールと旋回スクロールと
の間を長期に亘って常に良好にシールし続けることがで
き、シール部材のシール機能を高めて装置の性能、信頼
性等を向上できるようにしたスクロール式流体機械を提
供することを目的としている。
されたもので、シール部材が熱膨張したときでも、この
シール部材によって固定スクロールと旋回スクロールと
の間を長期に亘って常に良好にシールし続けることがで
き、シール部材のシール機能を高めて装置の性能、信頼
性等を向上できるようにしたスクロール式流体機械を提
供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明によるスクロール式流体機械は、ケーシン
グと、該ケーシングに設けられた固定スクロールと、前
記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、前記ケ
ーシング内で該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ、
前記固定スクロールと軸方向で摺接する旋回スクロール
と、該旋回スクロールと固定スクロールとの間に画成さ
れた複数の圧縮室と、前記ケーシング内に収容した潤滑
油が該各圧縮室内に浸入するのを防止するシール手段と
を備えている。
ために本発明によるスクロール式流体機械は、ケーシン
グと、該ケーシングに設けられた固定スクロールと、前
記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸と、前記ケ
ーシング内で該駆動軸の先端側に旋回可能に設けられ、
前記固定スクロールと軸方向で摺接する旋回スクロール
と、該旋回スクロールと固定スクロールとの間に画成さ
れた複数の圧縮室と、前記ケーシング内に収容した潤滑
油が該各圧縮室内に浸入するのを防止するシール手段と
を備えている。
【0013】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、シール手段は、固定スクロールと旋回スクロー
ルとの摺接面のうちいずれか一方の摺接面側に形成され
各圧縮室よりも径方向外側の位置を環状に延びた環状凹
溝と、該環状凹溝内に装着され前記各摺接面のうち相手
方の摺接面に接触する環状のシール部材と、該シール部
材と環状凹溝のうち少なくともいずれか一方に設けら
れ、該シール部材と環状凹溝との間の熱膨張差を吸収す
る熱膨張吸収部とによって構成したことにある。
特徴は、シール手段は、固定スクロールと旋回スクロー
ルとの摺接面のうちいずれか一方の摺接面側に形成され
各圧縮室よりも径方向外側の位置を環状に延びた環状凹
溝と、該環状凹溝内に装着され前記各摺接面のうち相手
方の摺接面に接触する環状のシール部材と、該シール部
材と環状凹溝のうち少なくともいずれか一方に設けら
れ、該シール部材と環状凹溝との間の熱膨張差を吸収す
る熱膨張吸収部とによって構成したことにある。
【0014】このように構成したことにより、圧縮運転
時にシール部材が環状凹溝内で径方向に熱膨張したとき
でも、熱膨張吸収部によりこのときのシール部材と環状
凹溝との間の熱膨張差分を吸収することができ、シール
部材を相手方のスクロールに対し均一な面圧をもって摺
接させることができる。
時にシール部材が環状凹溝内で径方向に熱膨張したとき
でも、熱膨張吸収部によりこのときのシール部材と環状
凹溝との間の熱膨張差分を吸収することができ、シール
部材を相手方のスクロールに対し均一な面圧をもって摺
接させることができる。
【0015】また、請求項2の発明では、熱膨張吸収部
は、シール部材の外周と環状凹溝との間に環状の隙間を
形成するため前記環状凹溝の外周側に全周に亘って設け
られ前記環状凹溝を径方向に拡張させる凹溝拡張部と、
該隙間内に設けられシール部材を径方向内側に向けて弾
性的に押圧する押圧部とによって構成している。
は、シール部材の外周と環状凹溝との間に環状の隙間を
形成するため前記環状凹溝の外周側に全周に亘って設け
られ前記環状凹溝を径方向に拡張させる凹溝拡張部と、
該隙間内に設けられシール部材を径方向内側に向けて弾
性的に押圧する押圧部とによって構成している。
【0016】このように構成したことにより、環状凹溝
の外周側には凹溝拡張部が設けられるから、シール部材
が径方向に熱膨張したときには、このときのシール部材
と環状凹溝との間の熱膨張差分だけ、該シール部材を凹
溝拡張部側に逃がすことができる。また、シール部材を
押圧部により環状凹溝に向けて径方向内側に弾性的に押
圧できるから、このシール部材と環状凹溝の内側面との
間の隙間をなくすことができ、潤滑油がシール部材の背
面側に廻込んで圧縮室側に漏出するのを防止できる。
の外周側には凹溝拡張部が設けられるから、シール部材
が径方向に熱膨張したときには、このときのシール部材
と環状凹溝との間の熱膨張差分だけ、該シール部材を凹
溝拡張部側に逃がすことができる。また、シール部材を
押圧部により環状凹溝に向けて径方向内側に弾性的に押
圧できるから、このシール部材と環状凹溝の内側面との
間の隙間をなくすことができ、潤滑油がシール部材の背
面側に廻込んで圧縮室側に漏出するのを防止できる。
【0017】さらに、請求項3の発明では、熱膨張吸収
部は、シール部材に設けられ該シール部材が熱膨張時に
径方向へと弾性変形するのを許す空洞部により構成して
いる。
部は、シール部材に設けられ該シール部材が熱膨張時に
径方向へと弾性変形するのを許す空洞部により構成して
いる。
【0018】このように構成したことにより、シール部
材が熱膨張したときには、該シール部材に設けた空洞部
により、このときのシール部材と環状凹溝との間の熱膨
張差分だけシール部材の空洞部側部分を径方向に弾性変
形させることができる。
材が熱膨張したときには、該シール部材に設けた空洞部
により、このときのシール部材と環状凹溝との間の熱膨
張差分だけシール部材の空洞部側部分を径方向に弾性変
形させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を
例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を
例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0020】ここで、図1ないし図5は本発明の第1の
実施の形態を示している。図において、1はスクロール
式空気圧縮機の外枠を形成する有底筒状のケーシング
で、該ケーシング1は、環状の底部1Aと、該底部1A
の外周側から後述の固定スクロール4側に向けて延設さ
れた筒部1Bと、前記底部1Aの内周側に突設された軸
受部1Cとによって構成されている。
実施の形態を示している。図において、1はスクロール
式空気圧縮機の外枠を形成する有底筒状のケーシング
で、該ケーシング1は、環状の底部1Aと、該底部1A
の外周側から後述の固定スクロール4側に向けて延設さ
れた筒部1Bと、前記底部1Aの内周側に突設された軸
受部1Cとによって構成されている。
【0021】2はケーシング1の筒部1B先端側に設け
られた環状のスラスト受け部材で、該スラスト受け部材
2の内周側には、環状の切欠部2Aが形成され、該切欠
部2A内には、旋回スクロール8の鏡板8Aが収容され
ている。そして、スラスト受け部材2の切欠部2Aに
は、鏡板8Aと摺接する環状のスラスト受け面2Bが形
成され、該スラスト受け面2Bは、旋回スクロール8に
作用するスラスト荷重を鏡板8Aとの間で受承する構成
となっている。
られた環状のスラスト受け部材で、該スラスト受け部材
2の内周側には、環状の切欠部2Aが形成され、該切欠
部2A内には、旋回スクロール8の鏡板8Aが収容され
ている。そして、スラスト受け部材2の切欠部2Aに
は、鏡板8Aと摺接する環状のスラスト受け面2Bが形
成され、該スラスト受け面2Bは、旋回スクロール8に
作用するスラスト荷重を鏡板8Aとの間で受承する構成
となっている。
【0022】さらに、このスラスト受け部材2の内周側
には、複数個の油穴2C,2C,…(2個のみ図示)が
穿設され、該各油穴2Cは、ケーシング1内に収容した
潤滑油3を旋回スクロール8の鏡板8A側に導く構成と
なっている。
には、複数個の油穴2C,2C,…(2個のみ図示)が
穿設され、該各油穴2Cは、ケーシング1内に収容した
潤滑油3を旋回スクロール8の鏡板8A側に導く構成と
なっている。
【0023】4はケーシング1の先端側に固着された固
定スクロールで、該固定スクロール4は、図1に示す如
く略円板状に形成され中心が後述する駆動軸5の軸線と
一致するように配設された鏡板4Aと、該鏡板4Aの表
面に立設された渦巻き状のラップ部4Bと、前記鏡板4
Aの外周側からラップ部4Bを取囲むように軸方向に突
出した筒部4Cと、該筒部4Cの外周側から径方向外側
に突出し、固定スクロール1の筒部1B先端面に衝合し
て取付けられたフランジ部4Dとから構成されている。
また、固定スクロール4の筒部4Cは、後述する旋回ス
クロール8の鏡板8Aが摺接する端面が摺接面4Eとな
っている。
定スクロールで、該固定スクロール4は、図1に示す如
く略円板状に形成され中心が後述する駆動軸5の軸線と
一致するように配設された鏡板4Aと、該鏡板4Aの表
面に立設された渦巻き状のラップ部4Bと、前記鏡板4
Aの外周側からラップ部4Bを取囲むように軸方向に突
出した筒部4Cと、該筒部4Cの外周側から径方向外側
に突出し、固定スクロール1の筒部1B先端面に衝合し
て取付けられたフランジ部4Dとから構成されている。
また、固定スクロール4の筒部4Cは、後述する旋回ス
クロール8の鏡板8Aが摺接する端面が摺接面4Eとな
っている。
【0024】5はケーシング1内に軸受6,7によって
回転可能に支持された駆動軸で、該駆動軸5は、その基
端側が駆動源(図示せず)に連結され、先端側はクラン
ク5Aとなってケーシング1内に延びている。そして、
該駆動軸5のクランク5Aは、その軸線が駆動軸5の軸
線に対して寸法δだけ偏心している。
回転可能に支持された駆動軸で、該駆動軸5は、その基
端側が駆動源(図示せず)に連結され、先端側はクラン
ク5Aとなってケーシング1内に延びている。そして、
該駆動軸5のクランク5Aは、その軸線が駆動軸5の軸
線に対して寸法δだけ偏心している。
【0025】8は固定スクロール4と対向してケーシン
グ1内に旋回可能に設けられた旋回スクロールで、該旋
回スクロール8は、図1に示す如く円板状に形成された
鏡板8Aと、該鏡板8Aの表面側から軸方向に立設され
た渦巻き状のラップ部8Bとによって大略構成されてい
る。また、旋回スクロール8の鏡板8Aには、その背面
側の中央にボス部8Cが突設され、該ボス部8Cは旋回
軸受9によって駆動軸5のクランク5Aに回転可能に取
付けられている。さらに、この鏡板8Aは、固定スクロ
ール4の摺接面4Eが摺接する端面が摺接面8Dとなっ
ている。
グ1内に旋回可能に設けられた旋回スクロールで、該旋
回スクロール8は、図1に示す如く円板状に形成された
鏡板8Aと、該鏡板8Aの表面側から軸方向に立設され
た渦巻き状のラップ部8Bとによって大略構成されてい
る。また、旋回スクロール8の鏡板8Aには、その背面
側の中央にボス部8Cが突設され、該ボス部8Cは旋回
軸受9によって駆動軸5のクランク5Aに回転可能に取
付けられている。さらに、この鏡板8Aは、固定スクロ
ール4の摺接面4Eが摺接する端面が摺接面8Dとなっ
ている。
【0026】そして、旋回スクロール8は、固定スクロ
ール4のラップ部4Bに対し例えば180度だけずらし
て重なり合うように配設され、両者のラップ部4B,8
B間には複数の圧縮室10,10,…が画成される。そ
して、スクロール式空気圧縮機の運転時には、固定スク
ロール4の外周側に設けた吸込口11から外周側の圧縮
室10内に空気を吸込みつつ、この空気を旋回スクロー
ル8が旋回運動する間に各圧縮室10内で順次圧縮し、
最後に中心側の圧縮室10から固定スクロール4の中心
に設けた吐出口12を介して外部に圧縮空気を吐出す
る。
ール4のラップ部4Bに対し例えば180度だけずらし
て重なり合うように配設され、両者のラップ部4B,8
B間には複数の圧縮室10,10,…が画成される。そ
して、スクロール式空気圧縮機の運転時には、固定スク
ロール4の外周側に設けた吸込口11から外周側の圧縮
室10内に空気を吸込みつつ、この空気を旋回スクロー
ル8が旋回運動する間に各圧縮室10内で順次圧縮し、
最後に中心側の圧縮室10から固定スクロール4の中心
に設けた吐出口12を介して外部に圧縮空気を吐出す
る。
【0027】13はケーシング1内に収容した潤滑油3
が各圧縮室10内に浸入するのを防止するシール手段と
してのシール機構で、該シール機構13は、後述のフェ
イスシール15、バックアップリング16および熱膨張
吸収部17によって構成されている。
が各圧縮室10内に浸入するのを防止するシール手段と
してのシール機構で、該シール機構13は、後述のフェ
イスシール15、バックアップリング16および熱膨張
吸収部17によって構成されている。
【0028】14は旋回スクロール8の鏡板8Aとの間
に位置して固定スクロール4の摺接面4Eに設けられた
環状凹溝で、該環状凹溝14は、横断面が略コ字状をな
したリング溝として形成され、寸法d1 の内径、寸法d
2 の外径(図3参照)および寸法W1 の溝幅(図4参
照)を有している。そして、この環状凹溝14は、図4
に示すように段付形状をなす底面14Aと、径方向内側
の垂直壁をなす内側面14Bと、径方向外側の垂直壁を
なす外側面14Cとによって構成され、各圧縮室10を
径方向外側から取囲んで配置されている。
に位置して固定スクロール4の摺接面4Eに設けられた
環状凹溝で、該環状凹溝14は、横断面が略コ字状をな
したリング溝として形成され、寸法d1 の内径、寸法d
2 の外径(図3参照)および寸法W1 の溝幅(図4参
照)を有している。そして、この環状凹溝14は、図4
に示すように段付形状をなす底面14Aと、径方向内側
の垂直壁をなす内側面14Bと、径方向外側の垂直壁を
なす外側面14Cとによって構成され、各圧縮室10を
径方向外側から取囲んで配置されている。
【0029】また、環状凹溝14の底面14Aは、径方
向の内側部分が内面部14A1 となり、径方向の外側部
分は段差部14A2 を介して該内面部14A1 よりも旋
回スクロール8側へと手前に配置された外面部14A3
となっている。
向の内側部分が内面部14A1 となり、径方向の外側部
分は段差部14A2 を介して該内面部14A1 よりも旋
回スクロール8側へと手前に配置された外面部14A3
となっている。
【0030】ここで、環状凹溝14の外径寸法d2 は、
後述するフェイスシール15の熱膨張時における外径寸
法d3 ′に対し、下記数1の関係となるように予め決め
られた大きさに設定されるものである。
後述するフェイスシール15の熱膨張時における外径寸
法d3 ′に対し、下記数1の関係となるように予め決め
られた大きさに設定されるものである。
【0031】
【数1】d2 >d3 ′
【0032】15は環状凹溝14内に径方向内側寄りに
位置して設けられたシール部材としてのフェイスシール
で、該フェイスシール15は、弾性樹脂材料により断面
矩形状のシールリングとして形成され、径方向に対して
寸法W2 の厚み(図4参照)を有している。
位置して設けられたシール部材としてのフェイスシール
で、該フェイスシール15は、弾性樹脂材料により断面
矩形状のシールリングとして形成され、径方向に対して
寸法W2 の厚み(図4参照)を有している。
【0033】そして、フェイスシール15は、旋回スク
ロール8の鏡板8Aに摺接する表面側がシール面15A
となり、該シール面15Aは、バックアップリング16
の弾性力によって旋回スクロール8の鏡板8Aに強く押
付けられ、該鏡板8Aとの間を気液密にシールしてい
る。
ロール8の鏡板8Aに摺接する表面側がシール面15A
となり、該シール面15Aは、バックアップリング16
の弾性力によって旋回スクロール8の鏡板8Aに強く押
付けられ、該鏡板8Aとの間を気液密にシールしてい
る。
【0034】ここで、フェイスシール15は、環状凹溝
14とほぼ対応した内径寸法d1 をもって形成され、後
述するバックアップリング19の弾性力によって内側面
14Bに強く押付けられている。これにより環状凹溝1
4の内側面14Bとフェイスシール15との間は気液密
にシールされる。
14とほぼ対応した内径寸法d1 をもって形成され、後
述するバックアップリング19の弾性力によって内側面
14Bに強く押付けられている。これにより環状凹溝1
4の内側面14Bとフェイスシール15との間は気液密
にシールされる。
【0035】また、フェイスシール15の外径は、図3
に示すように圧縮運転の初期時の常温状態では寸法d3
に設定され、図5に示すようにフェイスシール15が熱
膨張する高温状態では、寸法d3 ′に拡径(d3 ′>d
3 )される。
に示すように圧縮運転の初期時の常温状態では寸法d3
に設定され、図5に示すようにフェイスシール15が熱
膨張する高温状態では、寸法d3 ′に拡径(d3 ′>d
3 )される。
【0036】なお、フェイスシール15の膨張係数K1
は、環状凹溝14が形成される旋回スクロール8の鏡板
8Aの膨張係数K2 とほぼ等しい大きさ(K1 =K2 )
に設定することが望ましい。
は、環状凹溝14が形成される旋回スクロール8の鏡板
8Aの膨張係数K2 とほぼ等しい大きさ(K1 =K2 )
に設定することが望ましい。
【0037】16はフェイスシール15の背面側に位置
して環状凹溝14内に設けられ、フェイスシール15を
軸方向に押圧する軸方向のバックアップリングで、該バ
ックアップリング16は、例えばシリコンゴム等の弾性
樹脂材料により中空に形成され、環状凹溝14の底面1
4A内面部14A1 とフェイスシール15との間に弾性
変形した状態で配置されている。そして、バックアップ
リング16は、フェイスシール15のシール面15Aを
旋回スクロール8の鏡板8Aに向けて弾性的に押圧する
構成となっている。
して環状凹溝14内に設けられ、フェイスシール15を
軸方向に押圧する軸方向のバックアップリングで、該バ
ックアップリング16は、例えばシリコンゴム等の弾性
樹脂材料により中空に形成され、環状凹溝14の底面1
4A内面部14A1 とフェイスシール15との間に弾性
変形した状態で配置されている。そして、バックアップ
リング16は、フェイスシール15のシール面15Aを
旋回スクロール8の鏡板8Aに向けて弾性的に押圧する
構成となっている。
【0038】17はフェイスシール15の外周側に位置
して固定スクロール4に設けられた熱膨張吸収部で、該
熱膨張吸収部17は、後述の凹溝拡張部18とバックア
ップリング19とによって構成され、フェイスシール1
5が熱膨張したときに環状凹溝14とフェイスシール1
5との間の熱膨張差分を吸収するものである。
して固定スクロール4に設けられた熱膨張吸収部で、該
熱膨張吸収部17は、後述の凹溝拡張部18とバックア
ップリング19とによって構成され、フェイスシール1
5が熱膨張したときに環状凹溝14とフェイスシール1
5との間の熱膨張差分を吸収するものである。
【0039】18は環状凹溝14内に底面14Aの外面
部14A3 と外側面14Cとの間で画成された凹溝拡張
部で、該凹溝拡張部18は、環状凹溝14を全周に亘っ
て径方向の外側に拡張し、バックアップリング19をフ
ェイスシール15の外周側に収容するための隙間(収容
空間)を形成している。
部14A3 と外側面14Cとの間で画成された凹溝拡張
部で、該凹溝拡張部18は、環状凹溝14を全周に亘っ
て径方向の外側に拡張し、バックアップリング19をフ
ェイスシール15の外周側に収容するための隙間(収容
空間)を形成している。
【0040】19は環状凹溝14の凹溝拡張部18内に
設けられ、フェイスシール15を径方向に押圧する押圧
部としての径方向のバックアップリングを示し、該バッ
クアップリング19は、前述したバックアップリング1
6とほぼ同様に形成されている。
設けられ、フェイスシール15を径方向に押圧する押圧
部としての径方向のバックアップリングを示し、該バッ
クアップリング19は、前述したバックアップリング1
6とほぼ同様に形成されている。
【0041】ここで、バックアップリング19は、図4
中に一点鎖線で示す自然長状態では、径方向に対して寸
法W3 の線径を有し、この寸法W3 は、環状凹溝14の
溝幅(寸法W1 )とフェイスシール15の厚み(寸法W
2 )に対して、下記数2の関係となるように設定され
る。
中に一点鎖線で示す自然長状態では、径方向に対して寸
法W3 の線径を有し、この寸法W3 は、環状凹溝14の
溝幅(寸法W1 )とフェイスシール15の厚み(寸法W
2 )に対して、下記数2の関係となるように設定され
る。
【0042】
【数2】W1 <W2 +W3
【0043】これによりバックアップリング19は、環
状凹溝14の外側面14Cとフェイスシール15と間に
弾性変形した状態で配置され、該フェイスシール15を
環状凹溝14の内側面14B側に向けて弾性的に押圧す
る構成となっている。そして、バックアップリング19
は、環状凹溝14とフェイスシール15との間の径方向
に対するがたつきを抑えた状態で、フェイスシール15
が凹溝拡張部18側へと径方向に熱膨張するのを許すも
のである。
状凹溝14の外側面14Cとフェイスシール15と間に
弾性変形した状態で配置され、該フェイスシール15を
環状凹溝14の内側面14B側に向けて弾性的に押圧す
る構成となっている。そして、バックアップリング19
は、環状凹溝14とフェイスシール15との間の径方向
に対するがたつきを抑えた状態で、フェイスシール15
が凹溝拡張部18側へと径方向に熱膨張するのを許すも
のである。
【0044】なお、20,21はケーシング1内に位置
して駆動軸5の外周側に一体に設けられた油掻きで、該
油掻き20,21は、潤滑油3を掻き上げることによ
り、この潤滑油3を旋回スクロール8、スラスト受け部
材2、軸受6,7および旋回軸受9等に供給し、これら
を冷却、潤滑させるものである。また、油掻き21に
は、駆動軸5の回転バランスをとるカウンタウエイト2
2が固着されている。
して駆動軸5の外周側に一体に設けられた油掻きで、該
油掻き20,21は、潤滑油3を掻き上げることによ
り、この潤滑油3を旋回スクロール8、スラスト受け部
材2、軸受6,7および旋回軸受9等に供給し、これら
を冷却、潤滑させるものである。また、油掻き21に
は、駆動軸5の回転バランスをとるカウンタウエイト2
2が固着されている。
【0045】本実施の形態によるスクロール式空気圧縮
機は上述の如き構成を有するもので、次にその作動につ
いて説明する。
機は上述の如き構成を有するもので、次にその作動につ
いて説明する。
【0046】まず、電動モータにより駆動軸5を回転さ
せると、旋回スクロール8は駆動軸5を中心として寸法
δの旋回半径をもった円運動(旋回運動)を行い、固定
スクロール4のラップ部4Bと旋回スクロール8のラッ
プ部8Bとの間に画成された圧縮室10,10,…が連
続的に縮小する。これにより、固定スクロール4の吸込
口11から吸込んだ外気を該各圧縮室10で順次圧縮し
つつ、この圧縮空気を固定スクロール4の吐出口12か
ら外部の空気タンク(図示せず)等に貯留させる。
せると、旋回スクロール8は駆動軸5を中心として寸法
δの旋回半径をもった円運動(旋回運動)を行い、固定
スクロール4のラップ部4Bと旋回スクロール8のラッ
プ部8Bとの間に画成された圧縮室10,10,…が連
続的に縮小する。これにより、固定スクロール4の吸込
口11から吸込んだ外気を該各圧縮室10で順次圧縮し
つつ、この圧縮空気を固定スクロール4の吐出口12か
ら外部の空気タンク(図示せず)等に貯留させる。
【0047】また、ケーシング1内に収容された潤滑油
3は、駆動軸5の回転時に油掻き20,21によって掻
き上げられ、ケーシング1内で旋回スクロール8、スラ
スト受け部材2、軸受6,7および旋回軸受9等を冷
却、潤滑させる。
3は、駆動軸5の回転時に油掻き20,21によって掻
き上げられ、ケーシング1内で旋回スクロール8、スラ
スト受け部材2、軸受6,7および旋回軸受9等を冷
却、潤滑させる。
【0048】ここで、本実施の形態では、固定スクロー
ル4と旋回スクロール8との摺接面4E,8D間にシー
ル機構13を設け、このシール機構13は、バックアッ
プリング16によりフェイスシール15を鏡板8Aに強
く押付ける構成としたから、鏡板8Aに対するシール面
15Aの面圧をバックアップリング16により高めるこ
とができ、潤滑油3が摺接面4E,8D間から圧縮室1
0内に漏出するのを防止することができる。
ル4と旋回スクロール8との摺接面4E,8D間にシー
ル機構13を設け、このシール機構13は、バックアッ
プリング16によりフェイスシール15を鏡板8Aに強
く押付ける構成としたから、鏡板8Aに対するシール面
15Aの面圧をバックアップリング16により高めるこ
とができ、潤滑油3が摺接面4E,8D間から圧縮室1
0内に漏出するのを防止することができる。
【0049】ところで、上述した圧縮運転時には、フェ
イスシール15は、例えば圧縮室10内からの圧縮熱、
または鏡板8Aとの間で生じる摩擦熱等によって図5に
示すように径方向に熱膨張することがある。そして、こ
のときにフェイスシール15が環状凹溝14の外側面1
4Cと強く干渉すると、フェイスシール15全体が環状
凹溝14内で弾性変形し、旋回スクロール8の鏡板8A
に対するシール面15Aの面圧が不均一になる。
イスシール15は、例えば圧縮室10内からの圧縮熱、
または鏡板8Aとの間で生じる摩擦熱等によって図5に
示すように径方向に熱膨張することがある。そして、こ
のときにフェイスシール15が環状凹溝14の外側面1
4Cと強く干渉すると、フェイスシール15全体が環状
凹溝14内で弾性変形し、旋回スクロール8の鏡板8A
に対するシール面15Aの面圧が不均一になる。
【0050】そこで、本実施の形態では、環状凹溝14
を凹溝拡張部18により径方向外側に拡張すると共に、
この凹溝拡張部18にはフェイスシール15を径方向の
内側に押圧するバックアップリング19を設け、これら
の凹溝拡張部18とバックアップリング19とから熱膨
張吸収部17を構成している。
を凹溝拡張部18により径方向外側に拡張すると共に、
この凹溝拡張部18にはフェイスシール15を径方向の
内側に押圧するバックアップリング19を設け、これら
の凹溝拡張部18とバックアップリング19とから熱膨
張吸収部17を構成している。
【0051】これにより圧縮運転時に、フェイスシール
15が径方向に熱膨張したときでも、図5に示すように
環状凹溝14とフェイスシール15との間で生じる熱膨
張差分だけ、このフェイスシール15を凹溝拡張部18
側に逃がして前記熱膨張差分を吸収することができ、従
来技術で述べたように、フェイスシール15が環状凹溝
14の外側面14Cと干渉して全体が弾性変形するよう
な不具合を解消することができる。
15が径方向に熱膨張したときでも、図5に示すように
環状凹溝14とフェイスシール15との間で生じる熱膨
張差分だけ、このフェイスシール15を凹溝拡張部18
側に逃がして前記熱膨張差分を吸収することができ、従
来技術で述べたように、フェイスシール15が環状凹溝
14の外側面14Cと干渉して全体が弾性変形するよう
な不具合を解消することができる。
【0052】しかも、環状凹溝14とフェイスシール1
5との間の径方向に対するがたつきをバックアップリン
グ19によって抑えることができ、バックアップリング
19を環状凹溝14内に位置決めした状態で安定して取
付けることができる。
5との間の径方向に対するがたつきをバックアップリン
グ19によって抑えることができ、バックアップリング
19を環状凹溝14内に位置決めした状態で安定して取
付けることができる。
【0053】従って、本実施の形態によれば、圧縮運転
時には、フェイスシール15のシール面15Aを、旋回
スクロール8の鏡板8Aに対し常に均一な面圧をもって
摺接させ続けることができ、このシール面15Aと鏡板
8Aとの間のシール性をさらに高めることができると共
に、シール面15Aに偏摩耗が生じるのを防止でき、フ
ェイスシール15の耐久性、寿命等を高めることができ
る。
時には、フェイスシール15のシール面15Aを、旋回
スクロール8の鏡板8Aに対し常に均一な面圧をもって
摺接させ続けることができ、このシール面15Aと鏡板
8Aとの間のシール性をさらに高めることができると共
に、シール面15Aに偏摩耗が生じるのを防止でき、フ
ェイスシール15の耐久性、寿命等を高めることができ
る。
【0054】これによりケーシング1内の潤滑油3が各
圧縮室10側に漏出する虞れをなくすことができ、吐出
口12からは常に清浄な圧縮空気を外部に向けて吐出す
ることができ、装置の性能を高めることができると共
に、ケーシング1への潤滑油3の給油サイクルを延ばす
ことができる。
圧縮室10側に漏出する虞れをなくすことができ、吐出
口12からは常に清浄な圧縮空気を外部に向けて吐出す
ることができ、装置の性能を高めることができると共
に、ケーシング1への潤滑油3の給油サイクルを延ばす
ことができる。
【0055】また、バックアップリング19によりフェ
イスシール15を環状凹溝14の内側面14Bに強く押
付けることができるから、フェイスシール15と内側面
14Bとの間の隙間をなくすことができる。これにより
潤滑油3がフェイスシール15の背面側に廻込んで圧縮
室10内に漏出するのを防止でき、装置の性能等をさら
に高めることができる。
イスシール15を環状凹溝14の内側面14Bに強く押
付けることができるから、フェイスシール15と内側面
14Bとの間の隙間をなくすことができる。これにより
潤滑油3がフェイスシール15の背面側に廻込んで圧縮
室10内に漏出するのを防止でき、装置の性能等をさら
に高めることができる。
【0056】また、フェイスシール15の膨張係数K1
を、環状凹溝14が形成される旋回スクロール8の鏡板
8Aの膨張係数K2 とほぼ等しい大きさ(K1 =K2 )
に設定し、圧縮運転時における鏡板8Aの熱膨張量とフ
ェイスシール15の熱膨張量とをほぼ一致させることに
より、フェイスシール15と内側面14Bとの間の隙間
を確実になくすことができ、圧縮室10内への潤滑油3
の漏出を一層防止することができる。
を、環状凹溝14が形成される旋回スクロール8の鏡板
8Aの膨張係数K2 とほぼ等しい大きさ(K1 =K2 )
に設定し、圧縮運転時における鏡板8Aの熱膨張量とフ
ェイスシール15の熱膨張量とをほぼ一致させることに
より、フェイスシール15と内側面14Bとの間の隙間
を確実になくすことができ、圧縮室10内への潤滑油3
の漏出を一層防止することができる。
【0057】さらに、フェイスシール15には、前述し
た従来技術のような合い口を不要にできるから、旋回ス
クロール8を旋回運動させたときに、例えフェイスシー
ル15が旋回スクロール8との間で生じる摩擦力によっ
て自転したとしても、フェイスシール15の途中部分が
径方向で分離する虞れがなくなり、該フェイスシール1
5のシール機能を一層向上することができる。また、フ
ェイスシール15の形状を簡略化でき、該フェイスシー
ル15の全体の加工工数等を減らして加工時の作業性等
を高めることができる。
た従来技術のような合い口を不要にできるから、旋回ス
クロール8を旋回運動させたときに、例えフェイスシー
ル15が旋回スクロール8との間で生じる摩擦力によっ
て自転したとしても、フェイスシール15の途中部分が
径方向で分離する虞れがなくなり、該フェイスシール1
5のシール機能を一層向上することができる。また、フ
ェイスシール15の形状を簡略化でき、該フェイスシー
ル15の全体の加工工数等を減らして加工時の作業性等
を高めることができる。
【0058】次に、図6は本発明の第2の実施の形態を
示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。然るに、本実施の形態の特徴は、シール手段
としてのシール機構31を構成するフェイスシール32
の径方向外側部分に、熱膨張吸収部としての複数の空胴
部33を設ける構成としている。
示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。然るに、本実施の形態の特徴は、シール手段
としてのシール機構31を構成するフェイスシール32
の径方向外側部分に、熱膨張吸収部としての複数の空胴
部33を設ける構成としている。
【0059】ここで、フェイスシール32は、前記第1
の実施の形態によるフェイスシール15とほぼ同様に形
成され、シール面32Aを有している。しかし、該フェ
イスシール32は、環状凹溝14の溝幅とほぼ対応した
厚みをもって形成され、その内部には、複数の空洞部3
3が軸方向に等間隔に離間して形成されている。そし
て、このフェイスシール32は、各空洞部33側部分が
弾性変形した状態で環状凹溝14内に配置され、その内
周面と外周面はそれぞれ内側面14B、外側面14Cに
弾性的に当接している。
の実施の形態によるフェイスシール15とほぼ同様に形
成され、シール面32Aを有している。しかし、該フェ
イスシール32は、環状凹溝14の溝幅とほぼ対応した
厚みをもって形成され、その内部には、複数の空洞部3
3が軸方向に等間隔に離間して形成されている。そし
て、このフェイスシール32は、各空洞部33側部分が
弾性変形した状態で環状凹溝14内に配置され、その内
周面と外周面はそれぞれ内側面14B、外側面14Cに
弾性的に当接している。
【0060】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、圧縮運転時には環状凹溝14とフェイスシー
ル32との間で生じる熱膨張差分だけ、フェイスシール
32の各空洞部33側部分を径方向に弾性変形させるこ
とができ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
形態でも、圧縮運転時には環状凹溝14とフェイスシー
ル32との間で生じる熱膨張差分だけ、フェイスシール
32の各空洞部33側部分を径方向に弾性変形させるこ
とができ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
【0061】特に、本実施の形態では、環状凹溝14の
外側面14Cとフェイスシール32との間の隙間を、内
側面14Bとフェイスシール32との間の隙間と同様に
なくすことができるから、潤滑油3がフェイスシール3
2の背面側に廻込んで圧縮室10側に漏出するのをさら
に防止することができ、装置の性能等を一層高めること
ができる。
外側面14Cとフェイスシール32との間の隙間を、内
側面14Bとフェイスシール32との間の隙間と同様に
なくすことができるから、潤滑油3がフェイスシール3
2の背面側に廻込んで圧縮室10側に漏出するのをさら
に防止することができ、装置の性能等を一層高めること
ができる。
【0062】次に、図7は本発明の第3の実施の形態を
示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。然るに、本実施の形態の特徴は、シール手段
としてのシール機構41を構成するフェイスシール42
の外周側に、このフェイスシール42を径方向内側に弾
性的に押圧する押圧部としてのリップ部43を一体に設
けたことにある。
示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。然るに、本実施の形態の特徴は、シール手段
としてのシール機構41を構成するフェイスシール42
の外周側に、このフェイスシール42を径方向内側に弾
性的に押圧する押圧部としてのリップ部43を一体に設
けたことにある。
【0063】ここで、フェイスシール42は、前記第1
の実施の形態によるフェイスシール15とほぼ同様に形
成され、シール面42Aを有しているものの、該フェイ
スシール42には凹溝拡張部18内に位置してリップ部
43が一体形成されている。
の実施の形態によるフェイスシール15とほぼ同様に形
成され、シール面42Aを有しているものの、該フェイ
スシール42には凹溝拡張部18内に位置してリップ部
43が一体形成されている。
【0064】また、リップ部43は、基端側がフェイス
シール42の外周に沿って固着された環状体として形成
され、その先端側は環状凹溝14の外側面14Cに弾性
的に当接し、該外側面14Cとの間を気液密にシールす
ると共にフェイスシール42を内側面14Bに向けて弾
性的に押圧している。そして、このリップ部43は、環
状凹溝14とフェイスシール42との間のがたつきを抑
えた状態で、フェイスシール42が凹溝拡張部18側へ
と径方向に熱膨張するのを許し、この凹溝拡張部18と
共に熱膨張吸収部44を構成している。
シール42の外周に沿って固着された環状体として形成
され、その先端側は環状凹溝14の外側面14Cに弾性
的に当接し、該外側面14Cとの間を気液密にシールす
ると共にフェイスシール42を内側面14Bに向けて弾
性的に押圧している。そして、このリップ部43は、環
状凹溝14とフェイスシール42との間のがたつきを抑
えた状態で、フェイスシール42が凹溝拡張部18側へ
と径方向に熱膨張するのを許し、この凹溝拡張部18と
共に熱膨張吸収部44を構成している。
【0065】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
【0066】なお、各実施の形態では、シール機構を固
定スクロール側に設ける構成として述べたが、これに替
えて、旋回スクロール側にシール機構を設ける構成とし
てもよい。
定スクロール側に設ける構成として述べたが、これに替
えて、旋回スクロール側にシール機構を設ける構成とし
てもよい。
【0067】また、第2の実施の形態では、空洞部33
をフェイスシール32の径方向外側部分に設ける構成と
して述べたが、これに替えて、例えばフェイスシール3
2の径方向内側部分に空洞部を設ける構成としてもよ
い。
をフェイスシール32の径方向外側部分に設ける構成と
して述べたが、これに替えて、例えばフェイスシール3
2の径方向内側部分に空洞部を設ける構成としてもよ
い。
【0068】また、第2の実施の形態では、フェイスシ
ール32の表面側のうち、径方向内側部分のみをシール
面32Aとして形成したが、これに替えて、例えば径方
向外側部分を内側部分と同様に旋回スクロール8の鏡板
8Aに摺接するシール面として形成してもよい。
ール32の表面側のうち、径方向内側部分のみをシール
面32Aとして形成したが、これに替えて、例えば径方
向外側部分を内側部分と同様に旋回スクロール8の鏡板
8Aに摺接するシール面として形成してもよい。
【0069】さらに、各実施の形態においては、シール
部材は、旋回スクロールに対し面接触となっているが、
面接触とすることは必ずしも必要とされるものではな
く、例えば旋回スクロールに対し線接触させることによ
り、シールを行ってもよい。
部材は、旋回スクロールに対し面接触となっているが、
面接触とすることは必ずしも必要とされるものではな
く、例えば旋回スクロールに対し線接触させることによ
り、シールを行ってもよい。
【0070】さらに、各実施の形態では、スクロール式
流体機械としてスクロール空気圧縮機を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限らず、例えば真空ポンプ、冷
媒圧縮機等にも広く適用できる。
流体機械としてスクロール空気圧縮機を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限らず、例えば真空ポンプ、冷
媒圧縮機等にも広く適用できる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載の発
明では、シール手段を構成するシール部材と環状凹溝の
うち少なくともいずれか一方には、シール部材と環状凹
溝との間の熱膨張差を吸収する熱膨張吸収部を設ける構
成としたから、圧縮運転時にシール部材が環状凹溝内で
径方向に熱膨張したときでも、熱膨張吸収部によりこの
ときのシール部材と環状凹溝との間の熱膨張差分を吸収
することができ、シール部材を相手方のスクロールに対
し均一な面圧をもって摺接させることができる。
明では、シール手段を構成するシール部材と環状凹溝の
うち少なくともいずれか一方には、シール部材と環状凹
溝との間の熱膨張差を吸収する熱膨張吸収部を設ける構
成としたから、圧縮運転時にシール部材が環状凹溝内で
径方向に熱膨張したときでも、熱膨張吸収部によりこの
ときのシール部材と環状凹溝との間の熱膨張差分を吸収
することができ、シール部材を相手方のスクロールに対
し均一な面圧をもって摺接させることができる。
【0072】これにより固定スクロールと旋回スクロー
ルとの間のシール性をシール手段によって高めることが
でき、ケーシング内の潤滑油が圧縮室側に漏出する虞れ
をなくして、常に清浄な圧縮空気を外部に吐出すること
ができ、装置の性能を高めることができると共に、ケー
シングへの潤滑油の給油サイクルを延ばすことができ
る。また、シール部材が相手方のスクロールとの間で偏
摩耗するのを防止でき、該シール部材の耐久性、寿命等
を高めることができる。
ルとの間のシール性をシール手段によって高めることが
でき、ケーシング内の潤滑油が圧縮室側に漏出する虞れ
をなくして、常に清浄な圧縮空気を外部に吐出すること
ができ、装置の性能を高めることができると共に、ケー
シングへの潤滑油の給油サイクルを延ばすことができ
る。また、シール部材が相手方のスクロールとの間で偏
摩耗するのを防止でき、該シール部材の耐久性、寿命等
を高めることができる。
【0073】また、シール部材には、前述した従来技術
で述べたような合い口を不要にできるから、旋回スクロ
ールを旋回運動させたときに、例えシール部材が旋回ス
クロールとの間で生じる摩擦力によって自転したとして
も、シール部材の途中部分が径方向で分離する虞れがな
くなり、該シール部材のシール機能を一層向上すること
ができる。また、シール部材の形状を簡略化でき、該シ
ール部材の全体の加工工数等を減らして加工時の作業性
等を高めることができる。
で述べたような合い口を不要にできるから、旋回スクロ
ールを旋回運動させたときに、例えシール部材が旋回ス
クロールとの間で生じる摩擦力によって自転したとして
も、シール部材の途中部分が径方向で分離する虞れがな
くなり、該シール部材のシール機能を一層向上すること
ができる。また、シール部材の形状を簡略化でき、該シ
ール部材の全体の加工工数等を減らして加工時の作業性
等を高めることができる。
【0074】さらに、請求項2の発明では、熱膨張吸収
部を、環状凹溝の外周側に全周に亘って設けた凹溝拡張
部と、シール部材を径方向内側に向けて弾性的に押圧す
る押圧部とによって構成したから、シール部材が径方向
に熱膨張したときには、このシール部材を環状凹溝側へ
と逃がすことができると共に、シール部材と環状凹溝と
の間の径方向のたがつきを押圧部により抑えることがで
き、これによりシール部材を環状凹溝内に安定して取付
けることができ、シール手段の性能等をより高めること
ができる。また、押圧部によりシール部材と環状凹溝の
内側面との間の隙間をなくすことができ、潤滑油が両者
の間からシール部材の背面側に廻込んで圧縮室側に漏出
するような事態を解消でき、装置の信頼性等を一層高め
ることができる。
部を、環状凹溝の外周側に全周に亘って設けた凹溝拡張
部と、シール部材を径方向内側に向けて弾性的に押圧す
る押圧部とによって構成したから、シール部材が径方向
に熱膨張したときには、このシール部材を環状凹溝側へ
と逃がすことができると共に、シール部材と環状凹溝と
の間の径方向のたがつきを押圧部により抑えることがで
き、これによりシール部材を環状凹溝内に安定して取付
けることができ、シール手段の性能等をより高めること
ができる。また、押圧部によりシール部材と環状凹溝の
内側面との間の隙間をなくすことができ、潤滑油が両者
の間からシール部材の背面側に廻込んで圧縮室側に漏出
するような事態を解消でき、装置の信頼性等を一層高め
ることができる。
【0075】さらに、請求項3の発明のように、シール
部材に設けた空洞部によって熱膨張部を構成した場合で
も、請求項2の発明とほぼ同様の効果を得ることができ
る。
部材に設けた空洞部によって熱膨張部を構成した場合で
も、請求項2の発明とほぼ同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるスクロール式
空気圧縮機を示す縦断面図である。
空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】図1中のシール機構等を拡大して示す要部拡大
断面図である。
断面図である。
【図3】旋回スクロールを取外した状態で固定スクロー
ルおよびシール機構を示す図1中の矢示 III−III 方向
からみた断面図である。
ルおよびシール機構を示す図1中の矢示 III−III 方向
からみた断面図である。
【図4】図2中のシール機構等を示す拡大して示す部分
断面図である。
断面図である。
【図5】フェイスシールが熱膨張した状態を示す図4と
同様位置からみた部分断面図である。
同様位置からみた部分断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態によるスクロール式
空気圧縮機のシール機構等を拡大して示す図4と同様位
置からみた部分断面図である。
空気圧縮機のシール機構等を拡大して示す図4と同様位
置からみた部分断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態によるスクロール式
空気圧縮機のシール機構等を拡大して示す図4と同様位
置からみた部分断面図である。
空気圧縮機のシール機構等を拡大して示す図4と同様位
置からみた部分断面図である。
1 ケーシング 3 潤滑油 4 固定スクロール 4E,8D 摺接面 5 駆動軸 8 旋回スクロール 10 圧縮室 13,31,41 シール機構(シール手段) 14 環状凹溝 15,32,42 フェイスシール 17,44 熱膨張吸収部 18 凹溝拡張部 19 バックアップリング(押圧部) 33 空洞部(熱膨張吸収部) 43 リップ部(押圧部)
Claims (3)
- 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシングに設けられ
た固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設け
られた駆動軸と、前記ケーシング内で該駆動軸の先端側
に旋回可能に設けられ、前記固定スクロールと軸方向で
摺接する旋回スクロールと、該旋回スクロールと固定ス
クロールとの間に画成された複数の圧縮室と、前記ケー
シング内に収容した潤滑油が該各圧縮室内に浸入するの
を防止するシール手段とを備えてなるスクロール式流体
機械において、 前記シール手段は、前記固定スクロールと旋回スクロー
ルとの摺接面のうちいずれか一方の摺接面側に形成され
前記各圧縮室よりも径方向外側の位置を環状に延びた環
状凹溝と、該環状凹溝内に装着され前記各摺接面のうち
相手方の摺接面に接触する環状のシール部材と、該シー
ル部材と環状凹溝のうち少なくともいずれか一方に設け
られ該シール部材と環状凹溝との間の熱膨張差を吸収す
る熱膨張吸収部とによって構成したことを特徴とするス
クロール式流体機械。 - 【請求項2】 前記熱膨張吸収部は、前記シール部材の
外周と環状凹溝との間に環状の隙間を形成するため前記
環状凹溝の外周側に全周に亘って設けられ前記環状凹溝
を径方向に拡張させる凹溝拡張部と、該凹溝拡張部内に
配置され前記シール部材を径方向内側に向けて弾性的に
押圧する押圧部とによって構成してなる請求項1に記載
のスクロール式流体機械。 - 【請求項3】 前記熱膨張吸収部は、前記シール部材に
設けられ該シール部材が熱膨張時に径方向へと弾性変形
するのを許す空洞部により構成してなる請求項1に記載
のスクロール式流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10270529A JP2000087880A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | スクロール式流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10270529A JP2000087880A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | スクロール式流体機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000087880A true JP2000087880A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17487496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10270529A Pending JP2000087880A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | スクロール式流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000087880A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009283437A (ja) * | 2008-05-23 | 2009-12-03 | Samsung Electronics Co Ltd | マイクロヒーター、マイクロヒーターアレイ、その製造方法及びこれを用いた電子装置 |
CN103032319A (zh) * | 2011-09-30 | 2013-04-10 | 思科涡旋科技(杭州)有限公司 | 无油和微油涡卷流体位移装置 |
US20180023570A1 (en) * | 2015-02-04 | 2018-01-25 | Emerson Climate Technologies (Suzhou) Co., Ltd. | Scroll compressor |
JP2018044542A (ja) * | 2016-09-16 | 2018-03-22 | 三浦工業株式会社 | スクロール膨張機 |
JP2022058628A (ja) * | 2016-10-06 | 2022-04-12 | ナブテスコ株式会社 | スクロール式流体機械およびシール |
-
1998
- 1998-09-08 JP JP10270529A patent/JP2000087880A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009283437A (ja) * | 2008-05-23 | 2009-12-03 | Samsung Electronics Co Ltd | マイクロヒーター、マイクロヒーターアレイ、その製造方法及びこれを用いた電子装置 |
CN103032319A (zh) * | 2011-09-30 | 2013-04-10 | 思科涡旋科技(杭州)有限公司 | 无油和微油涡卷流体位移装置 |
US20180023570A1 (en) * | 2015-02-04 | 2018-01-25 | Emerson Climate Technologies (Suzhou) Co., Ltd. | Scroll compressor |
US11105332B2 (en) * | 2015-02-04 | 2021-08-31 | Emerson Climate Technologies (Suzhou) Co., Ltd. | Scroll compressor having stable back pressure chamber with sealing members |
JP2018044542A (ja) * | 2016-09-16 | 2018-03-22 | 三浦工業株式会社 | スクロール膨張機 |
JP2022058628A (ja) * | 2016-10-06 | 2022-04-12 | ナブテスコ株式会社 | スクロール式流体機械およびシール |
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