JPH06280242A - 植栽用土壌排水構造 - Google Patents
植栽用土壌排水構造Info
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- JPH06280242A JPH06280242A JP5066938A JP6693893A JPH06280242A JP H06280242 A JPH06280242 A JP H06280242A JP 5066938 A JP5066938 A JP 5066938A JP 6693893 A JP6693893 A JP 6693893A JP H06280242 A JPH06280242 A JP H06280242A
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Abstract
の表面に、排水用発泡樹脂板状体10…を設置する。次
に、排水用発泡樹脂板状体10…の正面10aに土木用
透水シート5を設置し、客土層2を搬入する。排水用発
泡樹脂板状体10…は、正面10aおよび背面10b
に、水を垂直方向に排水する垂直水路を有しており、ま
た、正面10a側から背面10b側に水を導く貫通部を
有している。 【効果】 客土層に流入する雨水等は、垂直水路によっ
て垂直方向に排水される。正面に形成された垂直水路は
雨水等で満たされないので、透水シートが備えている、
客土層の余剰水を排水するフィルタ機能を充分に発揮す
ることができる。従って、客土層の余剰水を充分に排水
することができると共に、客土層の通気性の向上を図る
ことができるので、植物に対して良好な生育環境を確保
することができる。植栽用土壌排水構造を容易に施工す
ることが可能となっている。
Description
ラス、地下駐車場の上部、埋め立て地等の人工地盤上を
植栽緑化する際に、植栽用土壌と、建物躯体壁やパラペ
ット(parapet :手擦り壁)、土止め板、擁壁等との間
に、透水シートを介して排水用発泡樹脂板状体が設けら
れた植栽用土壌排水構造に関するものである。
物の屋上やテラス、埋め立て地等の人工地盤上に植栽用
土壌を敷設し、植栽を施すことが行われている。この場
合、例えば建物躯体壁やパラペット等(以下、壁と称す
る)近傍の土壌には、上記の壁を伝って雨水等が大量に
流入する。そして、このように雨水等が流入すると、土
壌中の余剰水が増加し、土壌が過湿状態となるため、植
栽された植物が枯死し易くなってしまう。従って、植栽
用土壌排水構造においては、土壌に流入する雨水等や、
土壌中の余剰水を速やかに排水する排水性、および、植
物の根に酸素を充分に供給するための通気性が要求され
ている。
用土壌排水構造においては、土壌と壁との間に、砂利や
パーライト(pearlite aggregate:黒曜石等を焼成発泡
させた軽量骨材)、発泡樹脂製チップ等(以下、砂利等
と称する)を充填することにより、垂直方向の排水層を
形成し、雨水等の排水を促している。
織布等の透水シートを壁に貼着し、この透水シートによ
り垂直方向の排水層を形成し、雨水等や、土壌中の余剰
水の排水を促す植栽用土壌排水構造が知られている。
尚、上記の透水シートは、施工が容易であり、土壌の流
亡を防止すると共に、土壌中の余剰水を排水するフィル
タ機能に優れているため、主に擁壁の裏込めシートとし
て用いられている。
を用いる上記従来の植栽用土壌排水構造では、土壌中の
余剰水を排水する機能に乏しく、また、砂利等がいわゆ
るバラ材であるので、垂直方向に排水層を形成するため
には、例えば土壌と壁との間に、一旦、間仕切り板を設
けて砂利等を投入した後、上記の間仕切り板を抜き取る
等しなければならない。従って、上記従来の植栽用土壌
排水構造においては、施工に手間が掛かり、労力、時
間、経費等を要することとなる。また、排水層を均一に
施工することが困難であるので、均一な排水性が期待で
きないという問題点を有している。
用土壌排水構造では、透水シートと壁との隙間を雨水等
が流れるため、上記の隙間が雨水等で満たされると、透
水シートが備えている、土壌中の余剰水を排水するフィ
ルタ機能が損なわれるという問題点を有している。
従来の植栽用土壌排水構造では、雨水等を速やかに排水
する排水性が充分でないため、例えば集中豪雨等、雨水
等が一度に大量に土壌に流入する場合には、雨水等が排
水層から溢れて土壌表面を流れ、これにより土壌が流亡
すると共に、土壌中の余剰水が増加し、土壌が過湿状態
となる。従って、上記従来の植栽用土壌排水構造では、
雨水等が一度に大量に土壌に流入する場合には、植栽さ
れた植物の根腐れを充分に防止することができないとい
う問題点を有している。
のであって、その目的は、容易に施工することが可能
で、しかも、壁を伝って流入する雨水等を速やかに垂直
方向に排水することにより、土壌中の余剰水が増加する
ことを防ぐと共に、土壌中の余剰水を速やかに排水し、
土壌の通気性の向上を図り、植物に対して良好な生育環
境を確保し得る植栽用土壌排水構造を提供することにあ
る。
栽用土壌排水構造は、上記の課題を解決するために、植
栽用土壌の擁壁側に透水シートを介して排水用発泡樹脂
板状体が設けられた植栽用土壌排水構造において、上記
排水用発泡樹脂板状体は、土壌に対向する面、および土
壌に背向する面に、水を垂直方向に導く水路を有すると
共に、上記対向面側から背向面側に水を導く貫通路を備
えていることを特徴としている。
は、上記の課題を解決するために、植栽用土壌の擁壁側
に透水シートを介して排水用発泡樹脂板状体が設けられ
た植栽用土壌排水構造において、上記排水用発泡樹脂板
状体は、透水シートに面接する第一板状体と、この第一
板状体に面接する第二板状体とからなり、上記第一およ
び第二板状体は、互いに対向する面、および互いに背向
する面に、水を垂直方向に導く水路を有すると共に、上
記背向面側から対向面側に水を導く貫通路を備えている
ことを特徴としている。
板状体は、土壌に対向する面、および土壌に背向する面
に、水を垂直方向に導く水路を有するので、土壌に流入
する水や、土壌中の余剰水は、水路によって速やかに垂
直方向に排水される。また、排水用発泡樹脂板状体は、
対向面側から背向面側に水を導く貫通路を備えているの
で、対向面に形成された水路が雨水等で満たされること
はない。
中の余剰水を排水するフィルタ機能を充分に発揮するこ
とができるので、土壌中の余剰水を充分に排水すること
ができると共に、土壌の通気性の向上を図ることができ
る。従って、植物に対して良好な生育環境を確保するこ
とが可能となる。また、水路が形成された排水用発泡樹
脂板状体を土壌の擁壁側に設けるだけでよいので、植栽
用土壌排水構造を容易に施工することが可能となる。
樹脂板状体は、透水シートに面接する第一板状体と、こ
の第一板状体に面接する第二板状体とからなり、上記第
一および第二板状体は、互いに対向する面、および互い
に背向する面に、水を垂直方向に導く水路を有すると共
に、上記背向面側から対向面側に水を導く貫通路を備え
ているので、土壌に流入する水や、土壌中の余剰水は、
貫通路によって対向面側の水路に導かれた後、速やかに
垂直方向に排水される。また、第一板状体は、背向面側
から対向面側に水を導く貫通路を備えているので、背向
面に形成された水路が雨水等で満たされることはない。
中の余剰水を排水するフィルタ機能を充分に発揮するこ
とができるので、土壌中の余剰水を充分に排水すること
ができると共に、土壌の通気性の向上を図ることができ
る。従って、植物に対して良好な生育環境を確保するこ
とが可能となる。また、土壌に流入する水や、土壌中の
余剰水は、第一および第二板状体の互いに対向する面に
形成された水路を流れるので、例えば建物の漏水を引き
起こす虞れはない。さらに、水路が形成された排水用発
泡樹脂板状体を土壌の擁壁側に設けるだけでよいので、
植栽用土壌排水構造を容易に施工することが可能とな
る。
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1に示すように、例えば、建物の屋上やテラス等にお
けるコンクリートスラブ1の上側に設けられた植栽用土
壌としての客土層2の垂直方向の排水構造に適用され
る。上記の客土層2と、擁壁の一種としての建物躯体壁
3やパラペット(parapet :手擦り壁)4等との間に
は、客土層2側から順に、客土層2の流亡を防止するた
めの透水シートとしての土木用透水シート5と、排水用
発泡樹脂板状体10…とが隙間無く設置されている。即
ち、これら土木用透水シート5および排水用発泡樹脂板
状体10…により、客土層2に流入する余剰の雨水や散
水、あるいは客土層2の余剰水等(以下、雨水等と称す
る)の垂直方向の排水が行われる。
を介して排水層板6…、および根止めシート7が隙間無
く敷設されており、さらに、パラペット4外側に、排水
路8が形成されている。また、パラペット4は、排水層
板6…の排水溝と排水路8とを連通する排水パイプ4a
を備えている。従って、客土層2下側部分の土木用透水
シート5、排水層板6…、根止めシート7、排水パイプ
4aおよび排水路8により、雨水等の水平方向の排水が
行われるようになっている。
わゆる軽量土壌からなる人工土壌からなっている。ま
た、コンクリートスラブ1の上面、および、建物躯体壁
3やパラペット4等の客土層2側の表面には、例えばア
スファルトからなる防水層(図示せず)が設けられてお
り、所定の防水処理が施されている。
を排水するフィルタ機能に優れた、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等のシー
ト、あるいは、一般に「ジオテキスタイル」と称され
る、例えば積水化成品工業株式会社のソイレンフィルタ
ーA(商品名)等の土木用不織布からなっている。尚、
土木用透水シート5は、その継ぎ目から客土層2が流亡
しないように、所定の処理が施されている。
れた合成樹脂発泡体、例えば発泡ポリスチレン等のブロ
ック、あるいは、一般に「排水マット」と称される、例
えば積水化成品工業株式会社製のソイレンマットMシリ
ーズ(商品名)等からなっている。上記の排水層板6
は、上面から底面に通じる貫通穴(図示せず)を有して
おり、底面には、水平方向の排水が可能なように、隙間
無くコンクリートスラブ1上に敷設されたときに互いに
連通する図示しない排水溝が形成されている。また、排
水層板6は、排水路8側に向かって水垂れ勾配が生じる
ように敷設されている。従って、雨水等は、上記の排水
溝等を介して排水路8に流入する。また、根止めシート
7は、例えば積水化成品工業株式会社のソイレンフィル
ターB(商品名)等の土木用不織布からなっている。
は、例えば、耐久性および圧縮強度に優れた発泡ポリス
チレンが好ましいが、発泡したポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリアミド、ポリウレタン、塩化ビニル、エポ
キシ樹脂、尿素樹脂等の合成樹脂発泡体の他、合成ゴム
やレジンコンクリート等を用いることも可能である。そ
して、排水用発泡樹脂板状体10は、例えば、発泡剤を
含有した発泡性樹脂粒子を予備発泡し、これを成形金型
(図示せず)内で蒸気等の加熱媒体にて発泡成形するこ
とにより得られたビーズ成形品が好適に用いられる。例
えば、発泡倍率40倍の発泡ポリスチレンのビーズ成形品
の密度は約0.025g/cm3であり、従って、空隙率を例えば
40%とした排水用発泡樹脂板状体10においては、密度
が約0.015t/m3 となり、軽量の構造体とすることができ
る。尚、排水用発泡樹脂板状体10の製造方法は、特に
限定されるものではない。
樹脂板状体10は、偏平な板状体に形成されており、そ
の大きさは、作業性、運搬等の取り扱い上の便宜、植栽
用土壌排水構造の施工場所、客土層2の厚さ・量等の種
々の条件を考慮して、例えば、平面の一辺を約30〜200
cmの方形、厚みを約 1〜10cmとするのが好ましいが、特
に限定されるものではない。排水用発泡樹脂板状体10
は、図2に示すA1 −A2 方向を垂直方向にして使用さ
れるが、このとき、A1 方向を上向きにしてもよく、ま
た、A2 方向を上向きにしてもよい。
樹脂板状体10における客土層2に対向する面(以下、
正面と称する)10a、および、客土層2に背向する面
(以下、背面と称する)10bには、水の流路を形成す
る偏平な略台形状の凸状部11…が形成されている。こ
れら凸状部11…は、隣接する凸状部11・11同士が
逆方向を向くようにして、所定間隔で規則正しく配置さ
れている。即ち、図2および図3中で、水平方向に隣接
する凸状部11・11は、上底11a・11a同士、あ
るいは、下底11b・11b同士が対向するようにして
配置されており、垂直方向に隣接する凸状部11・11
は、傾斜面11c・11c同士が平行、かつ、上底11
aと下底11bとが交互になるようにして配置されてい
る。尚、凸状部11は、必要に応じて、角をR付けして
もよい。
おける、垂直方向に配置された凸状部11…の列と列と
の間には、垂直方向に一直線に伸びる垂直水路(水路)
12a…が形成されており、垂直方向に配置された凸状
部11…の間には、隣接する垂直水路12a・12aを
結ぶようにして斜め方向に伸びる案内水路12b…が形
成されている。同様に、図3に示すように、背面10b
における、垂直方向に配置された凸状部11…の列と列
との間には、垂直方向に一直線に伸びる垂直水路(水
路)12c…が形成されており、垂直方向に配置された
凸状部11…の間には、隣接する垂直水路12c・12
cを結ぶようにして斜め方向に伸びる案内水路12d…
が形成されている。
11・11の下底11b・11b同士が対向する部分の
幅W2 が、上底11a・11a同士が対向する部分の幅
W1よりも広くなっている。即ち、垂直水路12a…・
12c…は、幅の広い部分と狭い部分とを備えている。
1)を介して正面10a側に流入した雨水等は、案内水
路12b…に導かれて速やかに垂直水路12a…に集め
られた後、垂直水路12a…に導かれて速やかに下方に
排水される。同様に、背面10b側に流入した雨水等
は、案内水路12d…および垂直水路12c…に導かれ
て速やかに下方に排水される。また、垂直水路12a…
・12c…に一旦集められた雨水等は、隣接する案内水
路12b…・12d…が略「ハ」の字状に形成され、か
つ、垂直水路12a…・12c…は、幅の広い部分と狭
い部分とを備えているので、案内水路12b…・12d
…に逆流しない。さらに、各垂直水路12a・12cに
は雨水等が均一に流れる。従って、客土層2に流入する
雨水や散水、あるいは客土層2の余剰水等は、案内水路
12b…・12d…および垂直水路12a…・12c…
により、急速に、排水層板6…(図1)の排水溝等を介
して排水路8に排水される。
直水路12a…・12c…は、例えば集中豪雨等、雨水
等が一度に大量に客土層2に流入しても、上記の雨水等
を排水することができるような幅に形成されている。ま
た、排水用発泡樹脂板状体10は、上記の案内水路12
b…および垂直水路12a…が、客土層2の通気に供す
るための連続空間となっており、それゆえ、客土層2の
通気性の向上を図ることが可能となっている。
記の垂直水路12cは、背面10bにおける、正面10
aの垂直水路12aに対応する位置に形成されており、
一方、案内水路12dは、背面10bにおける、正面1
0aの案内水路12bに対応する位置に形成されてい
る。また、図2および図3に示すように、排水用発泡樹
脂板状体10は、正面10a側から背面10b側に貫通
する貫通部13…を有している。これら貫通部13…
は、垂直水路12aにおける幅の広い部分に形成されて
おり、これにより、垂直水路12aは、対応する垂直水
路12cと連通している。尚、貫通部13…は、各垂直
水路12aの中程にそれぞれ一箇所ずつ形成されてい
る。
上下方向に並んだ一対の貫通孔(貫通路)14a・14
bと、これら貫通孔14a・14bを区切る区切部13
aとで構成されている。区切部13aは、正面10a側
が、断面略楕円の滑らかな曲面13bに形成される一
方、背面10b側に、切り欠き部13c・13cを有し
ている。また、貫通孔14a・14bは、正面10a側
から背面10b側に向かって拡がるテーパ状に形成され
ている。尚、貫通部13の大きさは、後述のように雨水
等が流れるのに充分な大きさに形成されている。
体10をA1 方向を上向きにして使用した場合には、正
面10a側、即ち垂直水路12aを流れる雨水等(図6
中、便宜上矢印で示す)の一部は、区切部13aの曲面
13bを伝い、区切部13aの下側に形成された貫通孔
14aを通って垂直水路12cに流れ込む。そのため、
正面10a側、即ち垂直水路12aを流れる雨水等は、
垂直水路12a…を流れると共に、その一部が垂直水路
12c…を流れる。一方、背面10b側、即ち垂直水路
12cを流れる雨水等は、貫通孔14a・14bがテー
パ状に形成されており、かつ、区切部13aに切り欠き
部13c・13cが設けられているので、貫通孔14a
・14bを通って垂直水路12aに流れ込むことはな
い。従って、垂直水路12a…が雨水等で満たされるこ
とはないので、土木用透水シート5(図1)が備えてい
る、客土層2の余剰水を排水するフィルタ機能を損なう
ことはなく、雨水等を、排水層板6…(図1)の排水溝
に急速に排水することができる。
向を上向きにして使用した場合には、垂直水路12aを
流れる雨水等の一部は、区切部13aの曲面13bを伝
い、貫通孔14bを通って垂直水路12cに流れ込む。
そのため、正面10a側、即ち垂直水路12aを流れる
雨水等は、垂直水路12a…を流れると共に、その一部
が垂直水路12c…を流れる。従って、上記のA1 方向
を上向きにした場合と同様に、垂直水路12a…が雨水
等で満たされることはないので、土木用透水シート5が
備えている、客土層2の余剰水を排水するフィルタ機能
を損なうことはなく、雨水等を、排水層板6…の排水溝
に急速に排水することができる。
案内水路12b…・12d…および垂直水路12a…・
12c…の間隔や深さは、特に限定されるものではな
く、例えば、排水用発泡樹脂板状体10の施工場所や、
客土層2の厚さ・量等に応じて、雨水等を最適の条件で
排水できる間隔や深さにすればよい。但し、上述したよ
うに、垂直水路12c…には、垂直水路12a…から貫
通部13…を通って雨水等が流れ込む。従って、垂直水
路12c…の深さは、垂直水路12a…の深さよりも、
若干、深く形成することが好ましい。また、垂直水路1
2a…・12c…の幅W1 ・W2 も、特に限定されるも
のではなく、雨水等を最適の条件で排水できる幅にすれ
ばよい。さらに、凸状部11…の形状は、上記の偏平な
略台形状に限定されるものではなく、水の流路を形成す
る傾斜面を有していれば、例えば、偏平な略六角形状、
略楕円形状、略円形状等、種々の形状であってもよい。
便宜等の種々の条件を考慮して、排水用発泡樹脂板状体
10の大きさを、縦 500mm×横1000mm、厚みを16mmとし
た場合には、植栽用土壌排水構造の施工場所や、客土層
2の厚さ・量等の種々の条件を考慮して、例えば垂直水
路12a…および案内水路12b…の深さを 6mm、垂直
水路12c…および案内水路12d…の深さを 8mm、垂
直水路12a…・12c…の間隔を 100mm、幅W1 を10
mm、幅W2 を20mm程度にすればよい。排水用発泡樹脂板
状体10の大きさ、および各部の寸法は、勿論、上記の
値に限定されず、任意の大きさおよび寸法とすることが
可能である。
体10には、植栽用土壌排水構造の施工時に、正面10
a側と背面10b側とを取り違えないように、例えば正
面10aの任意の位置に、注意を促す表示等がなされて
いる。
されるものではなく、垂直水路12a…から垂直水路1
2c…に雨水等が流れ込み、かつ、垂直水路12c…か
ら垂直水路12a…に雨水等が流れ込まないような形状
であればよい。また、貫通部13…の個数や形成位置
も、特に限定されるものではなく、例えば、各垂直水路
12aの上端および下端に形成してもよい。
用発泡樹脂板状体10には、上面10cおよび下面10
dに、垂直方向に隣接する排水用発泡樹脂板状体10・
10同士を相互に連結する嵌合部15が形成されてお
り、上記の嵌合部15は、上接ぎと下接ぎとからなって
いる。即ち、図7に示すように、正面10a部分が上面
10cよりも突出した上接ぎ15aと、正面10a部分
が下面10dよりも窪んだ下接ぎ15bとで一つの嵌合
部分が形成され、また、図8に示すように、背面10b
部分が上面10cよりも突出した下接ぎ15cと、背面
10b部分が下面10dよりも窪んだ上接ぎ15dとで
別の嵌合部分が形成され、さらに、図9に示すように、
背面10b部分が上面10cよりも窪んだ上接ぎ15e
と、背面10b部分が下面10dよりも突出した下接ぎ
15fとでさらに別の嵌合部分が形成されている。
記の排水用発泡樹脂板状体10は、上面10cの中央部
に下接ぎ15cが形成され、この下接ぎ15cの両隣に
上接ぎ15e・15eが形成され、これら上接ぎ15e
・15eの隣に上接ぎ15a・15aが形成される一
方、下面10dにおける、これら各接ぎ15c・15e
・15e・15a・15aに対応する位置に、上接ぎ1
5d、下接ぎ15f・15fおよび下接ぎ15b・15
bが形成されている。
接ぎ15a・15d・15eには、それぞれ凹部17が
設けられており、下接ぎ15b・15c・15fには、
それぞれ上記の凹部17に係合可能な突起16が設けら
れている。そして、上記の突起16が対応する凹部17
に係合することにより、嵌合部15は、排水用発泡樹脂
板状体10・10同士を相互に連結・係止し、確実に位
置決め固定するようになっている。尚、上記の嵌合部1
5は、嵌合の仕方が異なる三種類の嵌合部分を組み合わ
せて構成されているので、例えば嵌合部15に応力が掛
かっても、相互に連結された排水用発泡樹脂板状体10
・10同士が容易に外れないようになっている。
用発泡樹脂板状体10・10同士を相互に連結すると、
垂直水路12a・12a同士、および、垂直水路12c
・12c同士は、互いに一直線になるように連結され
る。これにより、排水用発泡樹脂板状体10・10同士
の連結部分で雨水等の垂直方向の流れが乱れることはな
い。従って、排水用発泡樹脂板状体10を垂直方向に複
数・連結した場合においても、雨水等は、垂直水路12
a…・12c…に導かれて速やかに下方に排水される。
個数や組み合わせは、勿論、上記の個数や組み合わせに
限定されるものではない。また、例えば、上記の排水用
発泡樹脂板状体10の嵌合部15には用いられておら
ず、従って図示しないが、正面10a部分が上面10c
よりも窪んだ下接ぎと、正面10a部分が下面10dよ
りも突出した上接ぎとで嵌合部分を形成することもでき
る。さらに、上接ぎ15a・15d・15eに凹部17
を設け、下接ぎ15b・15c・15fに突起16を設
ける代わりに、これら上接ぎ15a…に突起16を設
け、下接ぎ15b…に凹部17を設けてもよい。即ち、
嵌合部分は、上接ぎおよび下接ぎの組み合わせが四通り
あり、それぞれの組み合わせについて、突起16と凹部
17の形成の仕方が二通りあるので、全部で八種類存在
する。従って、上記の嵌合部15は、排水用発泡樹脂板
状体10の大きさ等を考慮して、排水用発泡樹脂板状体
10・10同士を相互に連結し易いように、かつ、応力
が掛かっても容易に外れないように、これら八種類の嵌
合部分を任意に組み合わせて構成すればよい。その上、
上接ぎ15a…や下接ぎ15b…の形状や大きさ、およ
び、突起16や凹部17の形状、大きさ、位置、個数
は、特に限定されるものではない。
用発泡樹脂板状体10は、側面10e・10fに、水平
方向に隣接する排水用発泡樹脂板状体10・10同士を
相互に接合する接合部19が形成されている。上記の接
合部19は、背面10b部分が側面10eよりも突出し
た下接合部19aと、背面10b部分が側面10fより
も窪んだ上接合部19bとからなっている。そして、下
接合部19aに上接合部19bを重ね合わせることによ
り、接合部19は、排水用発泡樹脂板状体10・10同
士を相互に接合するようになっている。尚、接合部19
に、必要に応じて、上述の嵌合部15と同様の突起や凹
部を設けてもよい。
0…を用いた植栽用土壌排水構造の施工例について、図
1および図10を参照して説明する。
伏を設けない場合には、先ず、建物の屋上やテラス等に
おける、防水処理が施されたコンクリートスラブ1の上
側に、根止めシート7および排水層板6…をこの順で隙
間無く敷設する一方、防水処理が施された建物躯体壁3
やパラペット4等の客土層2側の表面に、排水用発泡樹
脂板状体10…を隙間無く設置する。
発泡樹脂板状体10…の正面10a側に、土木用透水シ
ート5を設置する。その後、客土層2を搬入して植栽用
土壌を形成する。これにより、植栽用土壌排水構造の施
工が完了する。
層2に起伏を設ける場合には、先ず、コンクリートスラ
ブ1の上側に、根止めシート7および排水層板6…をこ
の順で隙間無く敷設する一方、建物躯体壁3やパラペッ
ト4等の客土層2側の表面に、排水用発泡樹脂板状体1
0…を隙間無く設置する。続いて、上記の排水層板6…
の上側に、所望する起伏形状に合うように、バックアッ
プ材9…を適宜、敷設する。尚、上記のバックアップ材
9は、耐久性および圧縮強度に優れた合成樹脂発泡体、
例えば発泡ポリスチレン等のブロック、あるいは、例え
ば積水化成品工業株式会社製のソイレンブロックUFや
ソイレンブロックDF、ニューソイレン(何れも商品
名)等からなっている。
層板6…を隙間無く敷設する一方、バックアップ材9…
の側面に、排水用発泡樹脂板状体10…を隙間無く設置
する。次いで、排水層板6…の上側、および排水用発泡
樹脂板状体10…の正面10a側に、土木用透水シート
5を設置する。その後、客土層2を搬入して植栽用土壌
を形成する。これにより、植栽用土壌排水構造の施工が
完了する。
構造は、客土層2の擁壁側に土木用透水シート5を介し
て排水用発泡樹脂板状体10…が設けられており、上記
の排水用発泡樹脂板状体10の正面10aおよび背面1
0bに、雨水等を垂直方向に導く垂直水路12a…・1
2c…と、これら垂直水路12a…・12c…に雨水等
を導く案内水路12b…・12d…とが形成されてい
る。また、排水用発泡樹脂板状体10に、正面10a側
から背面10b側に貫通する貫通部13…を有してい
る。
は、案内水路12b…・12d…によって垂直水路12
a…・12c…に速やかに導かれた後、垂直水路12a
…・12c…によって急速に垂直方向に排水される。こ
のため、客土層2に流入する余剰の雨水や散水等は客土
層2の表面を流れないので、客土層2の流亡を防止する
ことができる。また、貫通部13…により、垂直水路1
2a…が雨水等で満たされることがないので、透水シー
ト5が備えている、客土層2の余剰水を排水するフィル
タ機能を充分に発揮することができる。このため、客土
層2の余剰水を充分に排水することができると共に、客
土層2の通気性の向上を図ることができる。従って、植
物に対して良好な生育環境を確保することが可能となっ
ている。
・12c…等が形成された排水用発泡樹脂板状体10を
客土層2の擁壁側に設けるだけでよいので、植栽用土壌
排水構造を容易に施工することが可能となっている。
と、建物躯体壁3やパラペット4等との間に、排水用発
泡樹脂板状体を一重に設ける構成について説明したが、
例えば、客土層2に流入する雨水等を建物躯体壁3やパ
ラペット4側に流すことが不都合な場合には、図11に
示すように、排水用発泡樹脂板状体を二重に設ける構成
としてもよい。この場合には、透水シート5に面接する
排水用発泡樹脂板状体(第一板状体)10’と、この排
水用発泡樹脂板状体10’に面接する排水用発泡樹脂板
状体(第二板状体)10”とを、互いの背面10’b・
10”bが対向するように重ね合わせて設置する。
3やパラペット4側に流入する雨水等は、正面10’a
・10”aに形成された図示しない垂直水路(水路)、
および貫通部(貫通路)を介して背面10’b・10”
bに形成された図示しない垂直水路(水路)に集められ
る。このため、雨水等は、重ね合わされた排水用発泡樹
脂板状体10’・10”間を流れ、建物躯体壁3やパラ
ペット4側には流入する雨水等の一部しか流れない。従
って、排水用発泡樹脂板状体を一重に設ける場合と同様
に、植物に対して良好な生育環境を確保することが可能
となる他、建物躯体壁3やパラペット4側に流入する雨
水等はオーバーフローしないので、例えば建物の漏水を
引き起こす虞れはない。
場合には、これら排水用発泡樹脂板状体10’および排
水用発泡樹脂板状体10”の大きさ、および各部の寸法
は、互いに同一であってもよく、また、異なっていても
よい。
テラス等におけるコンクリートスラブ1の上側に設けら
れた客土層2に植栽用土壌排水構造を適用する場合を例
に挙げて説明したが、植栽用土壌排水構造の適用範囲
は、勿論、上記の実施例に限定されるものではなく、例
えば、地下駐車場の上部、埋め立て地等の人工地盤上の
客土層に適用することもできる。
構造は、以上のように、排水用発泡樹脂板状体は、土壌
に対向する面、および土壌に背向する面に、水を垂直方
向に導く水路を有すると共に、上記対向面側から背向面
側に水を導く貫通路を備えている構成である。
の余剰水は、水路によって速やかに垂直方向に排水され
る。また、対向面に形成された水路が雨水等で満たされ
ることはない。このため、透水シートが備えている、土
壌中の余剰水を排水するフィルタ機能を充分に発揮する
ことができるので、土壌中の余剰水を充分に排水するこ
とができると共に、土壌の通気性の向上を図ることがで
きる。従って、植物に対して良好な生育環境を確保する
ことが可能となるという効果を奏する。
状体を土壌の擁壁側に設けるだけでよいので、植栽用土
壌排水構造を容易に施工することが可能となるという効
果も併せて奏する。
造は、以上のように、排水用発泡樹脂板状体は、透水シ
ートに面接する第一板状体と、この第一板状体に面接す
る第二板状体とからなり、上記第一および第二板状体
は、互いに対向する面、および互いに背向する面に、水
を垂直方向に導く水路を有すると共に、上記背向面側か
ら対向面側に水を導く貫通路を備えている構成である。
の余剰水は、貫通路によって対向面側の水路に導かれた
後、速やかに垂直方向に排水される。また、第一板状体
の背向面に形成された水路が雨水等で満たされることは
ない。このため、透水シートが備えている、土壌中の余
剰水を排水するフィルタ機能を充分に発揮することがで
きるので、土壌中の余剰水を充分に排水することができ
ると共に、土壌の通気性の向上を図ることができる。従
って、植物に対して良好な生育環境を確保することが可
能となるという効果を奏する。
水は、第一および第二板状体の互いに対向する面に形成
された水路を流れるので、例えば建物の漏水を引き起こ
す虞れはない。さらに、水路が形成された排水用発泡樹
脂板状体を土壌の擁壁側に設けるだけでよいので、植栽
用土壌排水構造を容易に施工することが可能となるとい
う効果も併せて奏する。
を示す概略の断面図である。
泡樹脂板状体の正面図である。
部の断面図である。
ものであり、嵌合部の一部を示す要部の断面図である。
ものであり、嵌合部の一部を示す要部の断面図である。
ものであり、嵌合部の一部を示す要部の断面図である。
栽用土壌排水構造を示す概略の断面図である。
土壌排水構造の要部を示す概略の断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】植栽用土壌の擁壁側に透水シートを介して
排水用発泡樹脂板状体が設けられた植栽用土壌排水構造
において、 上記排水用発泡樹脂板状体は、土壌に対向する面、およ
び土壌に背向する面に、水を垂直方向に導く水路を有す
ると共に、上記対向面側から背向面側に水を導く貫通路
を備えていることを特徴とする植栽用土壌排水構造。 - 【請求項2】植栽用土壌の擁壁側に透水シートを介して
排水用発泡樹脂板状体が設けられた植栽用土壌排水構造
において、 上記排水用発泡樹脂板状体は、透水シートに面接する第
一板状体と、この第一板状体に面接する第二板状体とか
らなり、上記第一および第二板状体は、互いに対向する
面、および互いに背向する面に、水を垂直方向に導く水
路を有すると共に、上記背向面側から対向面側に水を導
く貫通路を備えていることを特徴とする植栽用土壌排水
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5066938A JP2738634B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 植栽用土壌排水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5066938A JP2738634B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 植栽用土壌排水構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06280242A true JPH06280242A (ja) | 1994-10-04 |
JP2738634B2 JP2738634B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=13330452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5066938A Expired - Fee Related JP2738634B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 植栽用土壌排水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2738634B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103981838A (zh) * | 2014-06-10 | 2014-08-13 | 王尧尧 | 一种护坡营造方法 |
CN106592527A (zh) * | 2017-01-04 | 2017-04-26 | 成都佳美嘉科技有限公司 | 水利基建边坡结构 |
CN107896842A (zh) * | 2017-10-30 | 2018-04-13 | 盐城工学院 | 一种盐地碱蓬群落建造方法 |
-
1993
- 1993-03-25 JP JP5066938A patent/JP2738634B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103981838A (zh) * | 2014-06-10 | 2014-08-13 | 王尧尧 | 一种护坡营造方法 |
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CN106592527A (zh) * | 2017-01-04 | 2017-04-26 | 成都佳美嘉科技有限公司 | 水利基建边坡结构 |
CN107896842A (zh) * | 2017-10-30 | 2018-04-13 | 盐城工学院 | 一种盐地碱蓬群落建造方法 |
CN107896842B (zh) * | 2017-10-30 | 2019-08-13 | 盐城工学院 | 一种盐地碱蓬群落建造方法 |
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---|---|
JP2738634B2 (ja) | 1998-04-08 |
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