JPH06280212A - 点描舗装の施工方法 - Google Patents

点描舗装の施工方法

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JPH06280212A
JPH06280212A JP10342393A JP10342393A JPH06280212A JP H06280212 A JPH06280212 A JP H06280212A JP 10342393 A JP10342393 A JP 10342393A JP 10342393 A JP10342393 A JP 10342393A JP H06280212 A JPH06280212 A JP H06280212A
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paving
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Nobuyuki Murata
信之 村田
Akihiko Kasahara
彰彦 笠原
Tetsuya Shimoda
哲也 下田
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Nippon Hodo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 着色骨材等の粒状物を路面へ均一かつ容易に
埋め込むことができ、しかもデザイン性、施工性、経済
性等にも優れた点描舗装の施工方法を提供する。 【構成】 敷き均した状態の舗装用混合物2上に、所要
の平面形状に対応する粒状物通過孔4を開口したマスク
板3を載置すると共に、粒状物通過孔に所定の粒状物6
を充填した後、マスク板を除去し、次いで粒状物が配置
された舗装用混合物を締固めることにより、粒状物を舗
装用混合物からなる路面に埋め込んで点描舗装とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、美麗でデザイン性に優
れ、アメニティ舗装や景観舗装に好適な点状模様を有す
る舗装(以下点描舗装と称する)の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の社会的ニーズの多様化、高度化を
背景として、アメニティや景観の観点から、舗装表面に
色彩感のある模様を施したカラー舗装が求められてい
る。
【0003】舗装用混合物を用いたカラー舗装の従来技
術として、舗装用混合物の製造時に多量の顔料を添加し
て着色する方法、着色骨材を舗装用混合物に混入あるい
は表面から散布して、着色骨材の色でカラー舗装とする
方法が知られている。
【0004】顔料を添加して着色する方法は、アスファ
ルト系、セメント系、樹脂系等の舗装用混合物に顔料を
添加することを除けば、一般の舗装と同様な扱いで施工
できる簡便な方法である。
【0005】アスファルト混合物に適用する場合は、ス
トレートアスファルトが黒色に近いことから、着色が暗
褐色に限られ、カラー舗装としての色彩効果に劣る。顔
料の発色性を高めるため、ストレートアスファルトの代
わりに脱色バインダーを用いる方法も行われている。脱
色バインダーはストレートアスファルトと同様な性状を
有する黄淡色のバインダーで、混合物を鮮明に着色し得
るが、脱色バインダーが高価であることに加え、混合物
の汚損、色斑の発生を防止するため製造プラントや舗設
機械の掃除、混合物の温度管理等を入念に行う必要があ
る。
【0006】また、顔料を添加して着色するカラー舗装
は、使用バインダーの種類に拘らず、紫外線、降雨、気
温変化といった気象作用により、色彩が経時的に劣化す
る退色を生じ、施工直後の色彩を長く維持することが極
めて難しい。
【0007】さらに、顔料で着色するカラー舗装は、複
数色で模様を描くことが困難であることから、単一色で
の路面着色に限られ、デザイン性に劣る。
【0008】着色骨材を舗装用混合物に混入する方法
は、通常の舗装用混合物に用いる骨材を着色骨材で置き
換えた混合物を舗設し、舗装表面のモルタル分を交通車
両で摩耗させることにより、着色骨材を発色させるもの
である。
【0009】この方法は退色の心配は少ないが、色彩効
果を得るために高価な着色骨材を多量に使用しなければ
ならず、経済性に劣ると共に、一様な発色を得るまでに
3〜10ヶ月もの期間を必要とする。早期の発色を得る
ため、舗設後に鋼球を投射するショットブラストやシリ
カサンドを投射するサンドブラストを施し、舗装表面に
存在するモルタル分を強制的に除去する方法も試みられ
ている。この方法は新たな処理工程を追加しなければな
らないことに加え、舗装体中のアスファルトが適度な硬
さにならないとモルタル分を容易に除去できず、ブラス
ト処理の時期選定が難しいと共に、処理作業の際に飛散
する鋼球やシリカサンドが環境・安全面で問題となる。
【0010】着色骨材を舗装用混合物の表面に散布、圧
入する方法は、敷き均した舗装用混合物上に入力等で着
色骨材を散布し、ローラで転圧することにより、着色骨
材を路面に圧入するものである。
【0011】この方法において加熱アスファルト混合物
を用いる場合、着色骨材の圧入抵抗がアスファルト混合
物の温度変化に伴って増減し易いことから、施工条件に
よって着色骨材の圧入状態が不均一となり、特に圧入不
足の着色骨材は供用後の交通車両によって剥脱飛散す
る。このため、アスファルト混合物が所定の温度範囲を
維持している間に、着色骨材の散布、圧入作業を迅速に
行わなければならないが、人力に頼ることが多い散布作
業の時間的制約は、着色骨材の不均一な散布に起因する
色斑の発生を助長する。
【0012】したがって、この方法は着色骨材の使用量
を減じることができ、着色骨材の発色も早期に得られる
が、着色骨材の散布斑や剥脱飛散を避け難く、カラー舗
装に本来求められる美観が損なわれているのが実状であ
る。
【0013】さらに、着色骨材を用いる方法では、複数
色の着色骨材を使用することは可能であるが、着色骨材
を使い分けて模様を描くことは極めて難しく、デザイン
性にも劣る。
【0014】他の従来技術として、建造物下地に施した
表面仕上げ材が未硬化の間に、粒状物を付着させた化粧
シートを表面仕上げ材上に貼着し、粒状物が表面仕上げ
材に固着した段階でシートを除去することを特徴とする
建造物表面に粒状物を施す方法も提案されている(特開
昭61−87054)。
【0015】この方法は、色や質の異なる粒状物を付着
した化粧シートを用いて、簡便に化粧仕上げを施すもの
であるが、化粧シートの貼着方法や粒状物の固着力に問
題があると共に、適用し得る表面仕上げ材がセメントモ
ルタルのような未硬化状態で流動性を有するものに限ら
れる等、汎用的な方法ではなく、舗装用途には実用し得
ない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、舗装用混
合物を用いたカラー舗装としては、退色の心配のない着
色骨材で発色させるものが望ましく、本来は着色骨材を
舗装用混合物に混入する方法よりも、早期の発色性や経
済性に優れた着色骨材を散布、圧入する方法がより望ま
しい。
【0017】しかし、着色骨材を散布、圧入する方法
は、着色骨材の均一な散布、圧入が難しく、発色の均一
性やデザイン性に劣るなどの問題がある。
【0018】本発明の目的は、主に着色骨材を用いたカ
ラー舗装における従来技術の欠点を解消することにあ
り、着色骨材等の粒状物を路面へ均一かつ容易に埋め込
むことができ、しかもデザイン性、施工性、経済性等に
も優れた点描舗装の施工方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、敷き均した状
態の舗装用混合物上に、所要の平面形状に対応する粒状
物通過孔を開口したマスク板を載置すると共に、前記粒
状物通過孔に所定量の粒状物を充填した後、マスク板を
除去し、次いで粒状物が配置された舗装用混合物を締固
めることにより、粒状物を路面に埋め込む点描舗装の施
工方法である。
【0020】本発明は上記構成を基本とするが、次のよ
うな手段をとることにより一層顕著な効果が得られる。
【0021】その第1は、色彩の異なる粒状物を組み合
わせて配置するという手段である。
【0022】第2は、粒状物として球状の骨材が主体の
ものを用いるという手段である。
【0023】第3は、粒状物として開粒度型舗装混合物
の骨材最大粒径の1/2以上の粒径を有する骨材が主体
のものを用いるという手段である。
【0024】第4は、粒状物として接着剤でコーティン
グされているものを用いるという手段である。
【0025】第5は、舗装用混合物として開粒度型舗装
混合物を用いるという手段である。
【0026】上記の好ましい各手段は適宜2種以上を組
み合わせてもよい。
【0027】以下本発明について詳しく説明する。
【0028】本発明による舗装の一例を図1および図2
に示す概念図に基づいて説明する。
【0029】図1に示す如く、新設の場合は基盤1を整
備し、この上に舗装用敷き均し機械等を用いて舗装用混
合物2を敷き均す。既設アスファルト舗装を対象とする
場合は舗装用混合物2からなる表層を再生用路面ヒータ
等を用いて加熱する。必要に応じて路上表層再生機等を
用いてこれをかきほぐし、新規舗装用混合物や再生添加
剤との混合を行った上で敷き均す。
【0030】引き続いて、敷き均した状態の舗装用混合
物2の所定位置に、予め準備しておいたマスク板3を載
置する。マスク板3に開設された粒状物通過孔4に、着
色骨材等の粒状物6を所定量充填することにより、舗装
用混合物2の表面に粒状物6を配置する。
【0031】次いで、第2図に示す如く、マスク板3を
除去し、粒状物6が配置された舗装用混合物2を鉄輪ロ
ーラ7等の締固め機械を用いて締固めることにより、粒
状物を路面に埋め込む。
【0032】本発明における敷き均した状態の舗装用混
合物2は、粒状物6を圧入し得るルーズな状態を維持し
ているものであることを要する。したがって、新規の舗
装用混合物2を用いる場合は、これを敷き均し機械や入
力によって基盤1上に敷き均し、締固めを行う以前の状
態が敷き均した状態に相当する。また敷き均した状態に
は、アスファルト混合物からなる表層をもつ既設舗装を
対象に、表層を加熱しこれが加熱状態を維持している状
態、必要に応じてこれをかきほぐした状態、さらにこれ
と新規混合物や再生添加剤を混合した上で敷き均した状
態等、路上再生による状態等も包含される。
【0033】本発明の舗装用混合物2は、少なくとも粗
骨材、細骨材、バインダーを含有する混合物で、施工性
や経済性に優れる加熱アスファルト混合物が好ましく用
いられるが、アスファルト系、セメント系、樹脂系等の
常温混合物も使用できる。
【0034】構築された舗装に透水機能を付与させる場
合には開粒度型舗装混合物を用いることが好ましい。開
粒度型舗装混合物の骨材粒度は、合成粒度における2.
36mmふるい通過分を35wt%以下、より好ましく
は5〜30wt%の範囲とすることが望ましい。構築さ
れた舗装により高い透水機能を付与するためには、開粒
度型舗装混合物単体を締固めて得られる舗装体の透水係
数が1.0×10−2cm/sec以上であることが好
ましい。したがって、透水性を重視する場合の前記骨材
粒度は、2.36mmふるい通過分を25wt%以下と
することが望ましい。
【0035】バインダーとしては、アスファルト系の一
般混合物には舗装用アスファルトの他、改質アスファル
トやアスファルト乳剤が使用され、骨材重量に対して
3.0〜6.0wt%程度のバインダー量で配合され
る。また、セメント系、樹脂系等の混合物には、各種の
セメントや樹脂が適宜用いられる。
【0036】舗装用混合物2は、着色骨材や明色骨材、
顔料、脱色バインダー等を適宜組み合わせて着色しても
良いし、機械的強度を増すために各種の添加材を加えて
も差し支えない。これら舗装用混合物2の配合設計、製
造、施工等については従来技術が応用できる。
【0037】本発明で用いられるマスク板3は、図3に
示す如く、平板部材5の所定位置に、所要の平面形状に
対応する粒状物通過孔4を開口したものである。
【0038】平板部材5は、厚さ1mm〜10mm程度
の各種プラスチック、ゴム、金属、木材、紙類、あるい
はこれらの複合素材からなる平板状の部材であり、所要
の強度や寸法安定性等を有し、しかも軽量で加工し易い
ものが好ましい。また、平板部材5に粒状物通過孔4を
開設するには、切り抜きや打ち抜き、型もののスライ
ス、押出し成型などの技術が応用できる。マスク板3の
形状は特に限定させるものでないが、寸法的には人力で
運搬できる程度のものが取扱い性に優れて好ましい。
【0039】マスク板3は、図4および図5に示す如
く、粒状物6をより均一あるいは容易に配置するため、
補助部材や補強部材等を適宜設ける構成としても差し支
えない。
【0040】図4に示すマスク板は、粒状物通過孔4に
所要の網目寸法を有する網状部材8を併設する構成とし
たものである。この構成によれば、網状部材8の各網目
に粒状物6を配列することにより、所定量の粒状物6を
より均一に舗装用混合物2上に配置できる。
【0041】図5のマスク板は、網状部材8の併設に加
え、舗装用混合物2と対面する面にスライド板9を挿入
し、このスライド板9をスライドさせることにより、粒
状物通過孔4を開閉できる構成としたものである。この
構成では、粒状物通過孔4の閉状態(スライド板9で開
口を塞いだ状態)で、網状部材8の各網目に粒状物6を
配列した後、粒状物通過孔4を順次開状態(スライド板
9をスライドさせて開口を開いていく状態)にし、粒状
物6を舗装用混合物2上に順次落下させることにより、
事前の配列どおりに粒状物6を配置することができる。
したがって、この構成によれば、事前に粒状物6をマス
ク板3の粒状物通過孔4に配列しておくことが可能であ
ることから、粒状物の配置斑の防止や粒状物の配置作業
時間の短縮に有効である。
【0042】マスク板3は1枚単独で用いてもよいし、
複数のマスク板3を組み合わせて連続的に適用してもよ
い。
【0043】本発明で使用される粒状物6は、所要の規
格を満足しているものであれば、いずれの粒状物でもよ
く、豆砂利や砕石等の天然骨材、人工骨材、ゴム粒等が
挙げられる。特に景観や美観を考慮する場合には、天然
有色骨材、着色樹脂被覆骨材、着色磁器質骨材等、美麗
な粒状物を用いることが好ましい。また、例えば、光反
射を望む場合にはガラスビーズ、弾力性を望む場合には
ゴムチップ等、特質のある材料を用いることもできる。
【0044】粒状物6の形状や粒径も特に限定されるも
のではない。舗装用混合物2に粒状物6を圧入するとき
に生じるせん断抵抗を低減し、粒状物を均一かつ確実に
埋め込むためには、角張りの少ない球状の粒状物を用い
ることが望ましい。粒径については、路面に埋め込まれ
た粒状物6に作用する拘束力を増大させるため、あるい
は開粒度型舗装混合物を用いて構築された舗装の透水機
能を向上させるため、舗装用混合物2の骨材最大粒径の
1/2以上とすることが好ましく、最大粒径程度の粒径
とすることがより望ましい。粒径の上限は施工性や舗装
構造の観点から、舗装用混合物2の層厚以下とすること
が望ましい。開粒度型舗装混合物を用いて構築された舗
装の透水機能をより顕著なものとするためには、粒状物
6の粒径を例えば13〜10mm、10〜8mm等、単
粒度に調整しておくことが好ましい。
【0045】路面に埋め込まれた粒状物6の剥脱飛散防
止効果をより高めるためには、粒状物6を接着剤でコー
ティングしておくことが好ましい。接着剤としては、ア
スファルト系、樹脂系、ゴム系等、従来知られたいずれ
の接着剤でも良いが、粒状物6の地色が出るよう透明度
の高いものが好ましい。舗装用混合物2として加熱アス
ファルト混合物を用いる場合には、ホットメルト接着剤
でコーティングすることが好ましい。
【0046】これらの粒状物6はマスク板を用いて、所
望のデザインに合わせて路面に埋め込むが、さらにデザ
イン性を高めるため、色彩や形状の異なる粒状物6を組
み合わせて埋め込むようにしても差し支えない。
【0047】粒状物6の埋め込み量については、粒状物
6を舗装用混合物2に配置した状態で、舗装用混合物2
の一部が露出している程度の量が好ましい。過多な埋め
込み量は圧入不良の原因となり、過少な埋め込み量では
発色効果が不十分となる。かかる観点から、舗装用混合
物、粒状物、テザイン等の特性を考慮し、通常2〜15
kg/m程度の範囲で最適量が適宜決定される。
【0048】なお、本発明により構築された舗装表面
を、エポキシ系、アクリル系等の樹脂で被覆することに
より、埋め込まれた粒状物6の路面からの剥脱飛散防止
効果を向上させるようにしてもよい。
【0049】
【作用】本発明の点描舗装の施工方法は、敷き均した状
態の舗装用混合物上に、所要の平面形状に対応する粒状
物通過孔を開口したマスク板を載置すると共に、前記粒
状物通過孔に所定量の粒状物を充填した後、マスク板を
除去することにより、粒状物を舗装用混合物上に配置
し、引き続いて粒状物が配置された舗装用混合物を締固
めることにより、粒状物を路面に埋め込むものである。
【0050】このように、マスク板は所要のデザイン形
状に対応した粒状物通過孔が開設されていることから、
所望の模様や色彩に合わせて粒状物を均一かつ容易に配
置し、路面に埋め込むことが可能である。したがって、
粒状物の配置斑が防止されることにより、構築された舗
装の均一な発色効果が得られる。さらに粒状物を配置す
る作業時間が短縮されることにより、圧入作業への早期
移行が可能となり、加熱混合物の温度低下によって生じ
る圧入不良が防止される。その結果、圧入不足に起因し
た粒状物の剥脱飛散がなく、色彩効果が長期間保持され
る。
【0051】本発明において、色彩の異なる粒状物を組
み合わせて配置する場合は、より色彩感に富んだ舗装と
なり、デザイン性が向上する。
【0052】球状の骨材を主体に構成されている粒状物
を用いる場合は、粒状物が開粒度型舗装混合物中に圧入
される際のせん断抵抗が低減され、粒状物が均一かつ確
実に埋め込まれる。
【0053】舗装用混合物の骨材最大粒径の1/2以上
の粒径を有する骨材を主体に構成されている粒状物を用
いる場合は、路面に埋め込まれた粒状物に作用する拘束
力が増大される。さらに、舗装用混合物として開粒度型
舗装混合物を用いる場合には、構築された舗装の透水機
能が改善される。
【0054】接着剤でコーティングされている粒状物を
用いる場合は、路面に埋め込まれた粒状物をより確実に
固着させる。特にホットメルト接着剤でコーティングし
た粒状物を加熱混合物に埋め込む場合、接着剤が加熱混
合物との接触により再溶融した後、冷却によって硬化す
ることにより、粒状物と開粒度型舗装混合物とを確実に
固着させる。
【0055】舗装用混合物として開粒度型舗装混合物を
用いる場合は、敷き均した状態においてモルタル分が少
ないので粘性が低いと共に、粗骨材同士の接触面積が小
さいので粗骨材が移動し易い。その結果、粒状物を圧入
するときに生じるせん断抵抗か小さく、粒状物を均一か
つ容易に埋め込むことができる。さらに、ローラの転圧
等による締固め作用によって、粒状物が開粒度型舗装混
合物中の粗骨材と共に最も安定した位置に配列して一体
化する。したがって、埋め込まれた粒状物には、開粒度
型舗装混合物中の粗骨材との噛み合わせによる拘束力
と、バインダーによる接着力とが作用し、粒状物の路面
からの剥脱飛散を防止し、色彩効果の持続性を向上す
る。
【0056】さらに本発明の点描舗装は、既設舗装を対
象とした場合、路面形状の回復と既設表面の品質改善を
一体的に行うことができる。特に目詰まりした透水性舗
装の既設表面層を加熱し、ルーズな状態とした上で粒状
物を圧入することにより、透水性表層中の空隙が再構築
される。その結果、閉塞していた空隙が路面からの連続
空隙となり、低下していた透水機能を回復する。
【0057】〔実施例1〕本発明による舗装の施工性や
供用性に及ぼす効果を試験結果によって示す。
【0058】(試験方法)構内道路において、表1に示
す試験条件で施工試験を行った。試験条件に応じてN
o.1〜No.8の工区分けを行い、各工区とも砕石路
盤からなる基盤面を整備し、この上にそれぞれの舗装用
混合物を幅2.5m、仕上がり厚さ40mmとなるよう
アスファルトフィニッシャを用いて敷き均した。
【0059】人力散布の工区では、敷き均された舗装用
混合物の表面に、人工骨材を3.5kg/mの割合
で、対角線が0.8m×1.25mのひし形となるよう
人力によって配置した。人工骨材が配置された各舗装用
混合物を、鉄輪ローラで1次転圧した後、タイヤローラ
で転圧することにより、人工骨材を路面に埋め込んだ。
【0060】マスク板を用いた工区では、敷き均された
舗装用混合物上に、予め上記ひし形のデザインに対応し
て粒状物通過孔を開口しておいた0.9m×1.5mの
マスク板を載置した。粒状物通過孔から人工骨材を3.
5kg/mの割合で舗装用混合物上に配置し、マスク
板を除去した後、人力散布の場合と同様に転圧すること
により、人工骨材を路面に埋め込んだ。
【0061】こうして得られたそれぞれの舗装を同一条
件で6ヶ月間交通に供用し、経過観察を行った。
【0062】(試験結果)施工試験と経過観察の結果を
表2に示す。
【0063】施工試験の結果、本発明による舗装(N
o.1〜No.6)は、比較例の舗装(No.7、N
o.8)に比べ、人工骨材の配置斑や圧入斑が極めて小
さく、良好な発色効果が得られることから、本発明の舗
装が比較例の舗装より施工性や品質の安定性に優れるこ
とが明らかとなった。
【0064】網状部材とスライド板を併設したマスク板
を用いた舗装(No.2)は、平板部材のみのマスク板
を用いたもの(No.1)に比べ、人工骨材のより均一
な配置と作業時間の短縮が得られることも明らかとなっ
た。
【0065】球状の骨材を使用した舗装(No.5)
は、角張りのある骨材を用いたもの(No.2)より圧
入特性が優れていることも確認された。
【0066】6ヶ月間の経過観察の結果、本発明による
舗装(No.1〜No.6)は、比較例の舗装(No.
7、No.8)に比べ、路面からの人工骨材の飛散が小
さく、デザインの保持特性が高いことから、本発明の舗
装は比較例の舗装より人工骨材に作用する強固な拘束力
が確保され、耐久性に優れていることが明らかとなっ
た。
【0067】人工骨材を接着剤でコーティングした舗装
(No.3)は、コーティングしなかったもの(No.
2)より人工骨材の飛散防止効果に優れていることも確
認された。
【0068】人工骨材の粒径を舗装用混合物の骨材最大
粒径(13mm)の1/2以上とした舗装(No.2)
は、1/2以下の粒径のもの(No.4)より人工骨材
の飛散防止効果やデザイン保持特性に優れていることも
確認された。
【0069】〔実施例2〕既設舗装を対象とした本発明
の効果を試験結果によって示す。
【0070】(試験方法)駐車場において、表4に示す
試験条件に応じNo.9〜No.13の工区分けを行っ
て試験を実施した。駐車場の舗装は透水性舗装で、表3
の配合を標準とした開粒度型アスファルト混合物からな
る厚さ50mmの表層をもち、施工後約2年経過してい
た。試験工区内の舗装は、現場透水試験(試験水量40
0cc、通水断面177cm)における流下時間が1
00秒以上であり、いわゆる目詰まりした状態であっ
た。また、路面にはわだち掘れの形跡があり、平坦性も
若干損なわれていた。
【0071】試験では、各工区とも既設表層を再生用路
面ヒータを用いて十分加熱し、敷き均した状態とした。
No.10〜No.12の工区では加熱に引続き、再生
添加剤を0.351/m程度散布し、さらに路上表層
再生機を用いて表層をかきほぐして敷き均した(リフォ
ーム方式)。No.13の工区では、加熱、かきほぐし
た既設表層混合物に再生添加剤を加え、これと既設表層
と同様の配合を有する新規アスファルト混合物とを路上
表層再生機を用いて混合して敷き均した(リミックス方
式)。
【0072】このようにして得られた敷き均した状態の
アスファルト混合物上に、マスク板を使用して実施例1
と同様な方法で人工骨材を配置し、マスク板を除去した
後、締固め用ローラで転圧することにより、人工骨材が
路面に埋め込まれた舗装を構築した。
【0073】構築されたそれぞれの舗装について、目視
観察と前記現場透水試験を実施した。さらに駐車場とし
て使用を再開してから6ヶ月経過後、再度目視観察と現
場透水試験を行って各工区の供用性を比較検討した。
【0074】(試験結果)試験結果は表4に示すとおり
である。
【0075】舗装構築の際の施工状況は、実施例1と同
様に人工骨材の配置斑や圧入斑が極めて小さく、良好な
発色効果が得られ、施工性や品質の安定性に優れること
が明らかとなった。
【0076】施工直後に行った現場透水試験の結果、各
工区の流下時間は15〜25秒の範囲であり、既設表層
の流下時間が100秒以上であったのに比べ、明らかに
透水機能が回復されていることが確認された。
【0077】同時に行った目視観察では、No.9の工
区で既設表層の凹凸が若干残る傾向が認められたことを
除けば、路面性状(平坦性)も良好に回復されているこ
とが明らかとなった。
【0078】さらに6ヶ月経過後に実施した現場透水試
験では、各工区の流下時間が概ね30秒以下であり、良
好な透水機能を持続していることが確認された。
【0079】これと平行して行った目視観察の結果、各
工区とも人工骨材の飛散が小さく、デザインの保持特性
が高いことも明らかとなった。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】
【発明の効果】本発明によると、マスク板には、予め所
要のデザイン形状に対応して粒状物通過孔が開設されて
いるため、所望の模様や色彩に合わせて粒状物を均一か
つ迅速に配置し、路面に埋め込むことが可能である。し
たがって、粒状物の配置斑を防止し、構築された舗装の
美観を向上する効果を奏する。さらに、粒状物配置の作
業時間を短縮できるため、圧入作業へ迅速に移行でき、
加熱混合物の温度低下によって生じる粒状物の圧入不良
を防ぐことができる。その結果、圧入不良に起因した粒
状物の剥脱飛散を防止でき、色彩効果を長期に亘って保
持する効果もある。
【0085】また、色彩の異なる粒状物を組み合わせて
配置する場合は所望のデザインに対応して、最適の色彩
効果を奏し得る舗装を選定できる利点がある。
【0086】球状の骨材を主体に構成されている粒状物
を用いる場合は、ローラの転圧等によって粒状物が開粒
度型舗装混合物中に圧入されるときに生じるせん断抵抗
が低減でき、粒状物の路面への埋め込みが均一かつ確実
となる効果を有する。
【0087】舗装用混合物の骨材最大粒径の1/2以上
の粒径を有する骨材を主体に構成されている粒状物を用
いる場合は、路面に埋め込まれた粒状物と舗装用混合物
の粗骨材との噛み合わせによる拘束力が増大され、粒状
物の飛散防止効果が向上する。さらに、舗装用混合物と
して開粒度型舗装を用いる場合には、構築された舗装の
透水機能が良好に改善され、より透水註の高い舗装とす
ることができる効果を奏する。
【0088】接着剤でコーティングされている粒状物を
用いる場合は、路面に埋め込まれた粒状物をより強固に
固着させることが可能である。特にホットメルト接着剤
でコーティングした粒状物を加熱混合物に埋め込む場
合、接着剤が加熱混合物との接触により再溶融した後、
冷却によって硬化することにより、粒状物と開粒度型舗
装混合物とを確実に固着させることができ、さらにハン
ドリング特性を改善する効果もある。
【0089】舗装用混合物として開粒度型舗装混合物を
用いる場合は、敷き均した状態で粘性が低いと共に、粗
骨材が移動し易いため、粒状物を圧入するときに生じる
せん断抵抗を低減する効果がある。したがって、開粒度
型舗装混合物中に粒状物を均一かつ容易に埋め込むこと
ができる。さらに、締固め作用によって、粒状物が開粒
度型舗装混合物中の粗骨材と一緒に最も安定した位置に
配列して一体化する。その結果、埋め込まれた粒状物に
は、開粒度型舗装混合物中の粗骨材との噛み合わせによ
る拘束力と、バインダーによる接着力とが作用し、粒状
物の路面からの剥脱飛散を防止し、色彩効果の持続性を
向上する効果を発揮する。
【0090】また本発明は、埋め込まれた粒状物によっ
て色彩効果を得るものであるため、早期の発色が得られ
ると共に、色彩の保持効果に優れる。しかも粒状物の使
用量を低減できるので、経済性に優れる効果も有する。
【0091】さらに本発明によれば、既設舗装の表層を
加熱し、必要に応じてかきほぐしを行い、さらにかきほ
ぐした既設表層混合物に新規舗装用混合物や再生添加剤
を加えて混合した上で敷き均すこと等により、路面性状
の回復と既設表層の品質改善を一体的に行う効果を奏す
る。特に、土砂や塵埃によって目詰まりした既設の透水
性アスファルト舗装の表層を加熱し、粒状物を圧入する
ことにより、閉塞した既設表層中の空隙を連通させ、透
水機能を回復させる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による舗装の一例を示す概念図。
【図2】本発明による舗装の一例を示す部分概念図。
【図3】マスク板の一例を示す斜視図。
【図4】マスク板の別の一例を示す斜視図。
【図5】マスク板の別の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 基盤、 2 舗装用混合物、 3 マスク板、 4 粒状物通過孔、 5 マスク板平板部分、 6 粒状物、 7 鉄輪ローラ、 8 網状部材、 9 スライド板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 敷き均した状態の舗装用混合物上に、所
    要の平面形状に対応する粒状物通過孔を開口したマスク
    板を載置すると共に、前記粒状物通過孔に所定量の粒状
    物を充填した後、マスク板を除去し、次いで粒状物が配
    置された舗装用混合物を締固めることにより、粒状物を
    舗装用混合物からなる路面に埋め込むことを特徴とする
    点描舗装の施工方法。
  2. 【請求項2】 色彩の異なる粒状物を組み合わせて配置
    する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 粒状物が球状の骨材を主体に構成されて
    いる請求項1または請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 粒状物が舗装用混合物骨材最大粒径の1
    /2以上の粒径を有する骨材を主体に形成されている請
    求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 粒状物が接着剤でコーティングされてい
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 舗装用混合物が開粒度型舗装混合物であ
    る請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
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