JPH06278923A

JPH06278923A - ウェブ走行制御装置

Info

Publication number: JPH06278923A
Application number: JP7322293A
Authority: JP
Inventors: Seiichi Miyamoto; 誠一宮本; Akira Kimura; 晃木村
Original assignee: New Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 1993-03-31
Filing date: 1993-03-31
Publication date: 1994-10-04

Abstract

(57)【要約】【目的】ウエブの張力等の条件にに関係なくウェブの走
行方向を制御できる装置を提供する。【構成】ウェブの走行方向に圧接ロールを複数段直列に
配置し、各ロールのウェブとの圧接・開放を交互に行
い、ウェブをガイドに沿わせて走行方向を制御するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明装置は、ウェブ走行制御装
置、特にウェブ搬送装置に広く利用できる走行方向制御
装置に関するものである。ウェブ搬送装置におけるウェ
ブ走行の重要な要素は蛇行である。一般にウェブの蛇行
はウェブに連続的に一定の張力がかかっている状態で、
さまざまな理由により発生するもので、蛇行の矯正も一
定の張力下でウェブの幅方向の張力の均一性をくずす手
段を講じることにより実現する。

【０００２】しかるにウェブ搬送装置には、張力で引っ
張って搬送する方法とウェブの腰を利用して押し出す方
法とがある。例えばプリンターやファクシミリに見られ
るように、印字装置までは一般に張力下でウェブが走行
する。しかし連続したウェブを使用するプリンターやフ
ァクシミリにおいては、印字装置で印字後裁断装置でウ
ェブを枚葉に裁断するのが一般的である。この裁断は一
般的に裁断装置の下流側に張力を与える手段を有しない
ため、断裁装置の上流側から押し込む方法でウェブを搬
送する。

【０００３】本発明によるウェブ走行装置は、張力下に
よるウェブ搬送ガその途中で張力開放され、無張力状態
で搬送されるウェブの安定走行を必要とする機器に利用
される。

【０００４】

【従来の技術】従来技術では、一定の張力下でウェブの
幅方向の張力の均一化を崩す方式によるものであり、本
願と同一出願人にかかる特願平５−２９４８２号もこの
方式に関するものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、張力等の存
在を前提とせずに、ウェブの走行方向を安定に制御でき
るウェブ走行方向制御装置を提供しようとするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、ウェブの上流
と下流に配置された２対以上の圧接ロールで構成され、
隣接する２対の圧接ロールが交互に圧接と非圧接を繰り
返すことを特徴とするウェブ走行制御装置であり、圧接
と非圧接とを実現する手段は、２対の圧接ロールの片側
の軸芯の位置を外部から駆動によって交互に変化させる
が、２対の圧接ロールの片側の軸芯を、圧接ロールの中
心と変位させ２対の変位にはほぼ１８０°の位相差を持
たせることにより交互に圧接できるようにするか、又は
２対の圧接ロールの片側または両側の縁故の一部を平坦
に加工し、２対の圧接ロールは１回転毎に交互に平坦部
による圧接と非圧接を繰り返すことを特徴とするウェブ
走行制御装置である。

【０００７】

【作用】２対の圧接ロールの上流と下流側には、ウェブ
走行中のウェブの横方向の変化、即ち蛇行を矯正するた
めのウェブの幅方向の位置を規制するウェブエッジガイ
ド装置が配置され、一方のロールが圧接状態にあり、ウ
ェブを走行駆動しているとき、他方のロールはウェブを
開放しており、開放ロールの付近のウェブは幅方向に或
る程度変位できる状態にあるので、ウェブの幅方向の位
置ずれが発生しようとしたとき、近接した上流方向のウ
ェブガイドに沿わせて幅方向のずれを矯正し、走行方向
を正規に戻すことができる。

【０００８】ただし、２対の圧接ロールの片側の圧接ロ
ールの円弧を平坦にして交互に圧接、非圧接を繰り返す
装置においては、平坦部の幅をウェブ幅に合わせるよう
にすると、上述の特別なウェブエッジガイド装置を配置
する必要は無くなる。圧接ロールでウェブを搬送すると
きは、ウェブ幅方向の厚みのムラ、片伸びによる幅方向
の張力の不均一等で走行中に蛇行をしようとすると、非
圧接時に上流側のウェブガイドにより正規の幅方向の位
置に矯正される。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明の１実施例のウェブ走行制御
装置の概略構成図であり、（１）は紙、高分子フィル
ム、不織布、織物その他のウェブ、（２）はウェブ通路
を形成する部材でトレイ、コンベヤーその他種々の形態
があり得る。（３），（４）及び（５），（６）はウェ
ブ走行方向に前後に配置されたそれぞれ１対のロールで
あり、前段ロール（３）、（４）と後段ロール（５，
（６）とは互いに対照的に圧接（オン）・離脱開放（オ
フ）すなわち離接を交互に繰り返す。即ち前段ロールが
オンの時には、後段ローラがオフであり、また前段ロー
ルがオフの時には後段ロールがオンとなる。なお逆位相
周期動作は厳密なものでは無く、前段ローラと後段ロー
ラのオン期間が一部重複してもよい。また切替えの周期
は、一定でなくてもよい。またロール（３），（４）及
びロール（５），（６）は、ウェブを搬送する駆動ロー
ルとするが、一部のロールはウェブ走行に応じて回転す
る単なる案内ロールであってもよい。

【００１０】また原則的には、ロールはウェブ走行方向
に前後に一対配置されていれば足りるが、場合によって
は、前後に３段以上配置し、順次位相をずらせて圧接・
開放を交互に繰り返すように構成してもよい。また数段
のロールの内、隣接するロール同志が逆位相となるよう
に、構成してもよい。さらにかなり長い距離にわたって
ウェブ走行方向を制御する必要がある場合には、例えば
走行方向の数個所において、上記構成の複数対のロール
とウェブエッジガイドを配置してもよい。

【００１１】（Ｇ）はウェブの走行案内部であり、ウェ
ブ走行方向を規制する案内板（Ｇａ），（Ｇｂ）が後段
ロール（５），（６）の出口部のウェブ通路上にほぼ垂
直に設けられている。案内板（７ａ）と（７ｂ）は、ウ
ェブの幅に適合した間隔をおいて、ウェブを搬送すべき
方向に向けて、互いに平行に配置されている。案内板の
間隔はウェブ幅に応じて任意値に調節可能とするか、ま
たはウェブの幅の書類に応じて段階的に切り替えできる
ように構成しておいてもよい。

【００１２】（Ｐ）は、ウェブ通路（２）の終段に設け
られたウェブ搬送の目的個所であり、例えばプリンタの
印字部（記録ヘッド位置）、カッタ部、ウェブ断裁機の
断裁部、複写機の記録部、印刷機の転写部その他種々の
ものがあり得る。

【００１３】図２は上記前段ローラ（３），（４），後
段ローラ（５），（６）の種々の実施態様を示す。図２
（ａ）は、各ロールは通常のロールであるが、ロールの
回転軸位置をウェブ厚み方向に変位させて、ロールとウ
ェブとの圧接ー非圧接（オン・オフ）を交互に切り換え
る方式であり、「変位ロール方式」と呼ぶことにする。
具体的には、ロール（４１），（６１）を非変位ロール
とし、ロール（３１），（５１）を変位ロールとして形
成し、ロール（３１），（５１）の回転軸（Ｏ ₃₁），
（Ｏ₅₁）を互いに逆位相で周期的に用紙厚み方向に往復
変位させて、オン・オフを切り替えている。

【００１４】図２（ｂ）は、「偏心ロール方式」とも呼
ぶべきものであり、ロール（３２），（４２），（５
２），（６２）いずれも、回転軸は変位しないが、ロー
ル（３２），ロール（５２）は円の中心から外れた偏心
位置に回転軸（Ｏ₃₂），（Ｏ₅₂）が設けられており、互
いに逆位相で圧接・開放するように、構成されている。
このための回転制御機構としては、例えば共通の駆動源
（図示せず）から両者を駆動し、両者を互いに１／２回
転ずらせて伝導系に結合しておけばよい。

【００１５】図２（ｃ）は、例えば「平坦ロール方式」
とも呼ぶべきものであり、各ロール（３３），（４
３），（５３），（６３）は、回転軸は変位しないが、
例えば図の断面形状で示されるように、回転軸に平行な
平面でロール円柱の一部が切除された外形を有してお
り、例えば図３（ｂ）と同様な機構により、ロール（３
３），（５３）を互いに逆位相で回転させように構成さ
れている。なおロール（３３），（４３）の一方、ロー
ル（５３），（６３）の一方のみを平坦ロールとし、他
は固定ロールとしてもよい。

【００１６】図２（ｄ）は、例えば「ウェブエッジガイ
ド機能付平坦ロール方式」とも呼ぶべきものであり、図
２（ｃ）におけるロール円弧切除個所を、ロールの両端
部を切除せずウェブエッジガイド（Ｅ）として残し、平
坦部の幅（Ｗ）をウェブ幅に適合させることにより、別
個に特別のウェブエッジガイドをを配置する必要が無く
なる。ただし、平坦部幅を簡易に調節することは出来な
い。

【００１７】図３は、図２（ａ）の機構に使用する回転
軸の変位機構の実施例を示したものである。図３（ａ）
では、軸（７３）により回転可能に支承された長方形保
持枠（７）の軸の両側に変位ロール（３１），（５１）
が変位ロール（３１），（５１）が保持され、保持枠
（７）の軸（７３）がパルスモータ（７４）に結合さ
れ、モータ（７４）は制御部（８）により小角度正転方
向、逆転方向に往復回転を繰り返すように構成されてい
る。なおモータ（７４）は、必ずしも往復回動を連続さ
せる必要はなく、ロール（３１），（５１）の一方が圧
接、他方が開放の状態を暫く維持した後、速やかに一方
が開放、他方が圧接の状態に切り換えるようにしてもよ
い。

【００１８】図３（ｂ）は、（ａ）図の機構を右方向か
ら見た側面図であり、非変位ローラ（４１），（６１）
も併せて示している。図３（ｃ）は、偏心カムを用いて
圧接・非圧接の切り替えを行う方式の実施例を示し、保
持枠（７）の軸（７３）とモータ（７７）との間を偏心
カム（７６）とカム棒（７５）で結合し、モータ（７
７）を制御部（８）により同一方向にゆっくりと回転さ
せるように構成される。モータ（７７）の１回転により
ロール（３１），（５１）の圧接・非圧接の切り替えの
１往復が行われる。

【００１９】図２の各実施例では、図２（ａ）は回転軸
変位機構を要し、機構がやや複雑となるが、逆位相を確
保するのが容易であり、また回転軸変位量を簡易に調節
できる利点がある。また図３（ｂ），（ｃ）は、偏心量
を任意に調節することはできないが、ロール（３）〜
（６）全体の機構は簡単で済む。

【００２０】

【発明の効果】本発明装置は、１）張力下でも、張力下でなくても、ウェブ走行方向を
制御することができ、連続シート、枚葉シートいずれに
も適用することができる。２）ウェブの走行方向の張力のウェブ幅方向の均一性を
崩さずに、ウェブの走行方向を走行ガイド方向に沿うよ
うに制御することができる。３）比較的簡単な構成で実現することができる。

【００２１】従って本発明装置は、ウェブ走行制御装置
を経済的に構成でき、かつ広範な用途に適用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例のウェブ走行制御装置の概略
構成図である。

【図２】本発明の装置に用いられるウェブ案内ロールの
種々の実施例図である。

【図３】本発明装置に用いられる回転軸変位機構の１実
施例図である。

【符号の説明】

１ウェブ２ウェブ通路３，４ロール５，６ロールＧウェブ走行案内部Ｅ，Ｇａ、ＧｂウェブエッジガイドＰ目的個所（ウェブ処理部）Ｗ平坦ロール平坦部幅３１，５１変位ロール４１，６１固定ロール３２，５２偏心ロール４２，６２固定ロール３３，５３平坦ロール４３，６３平坦ロール７可動ロール保持枠７１〜７３軸７４モータ７５カム棒７６偏心カム７７モータ８制御部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】表面と裏面からウェブを圧接する圧接ロー
ルがウェブの走行方向に前後に２対配置され、圧接と非
圧接を交互に対照的に繰り返し、ウェブを搬送すること
を特徴とするウェブ走行制御装置。
【請求項２】２対の圧接ロールの後段のウェブ通路にウ
ェブの走行方向を規制するためのウェブエッジガイドが
設けられていることを特徴とする請求項１記載のウェブ
走行制御装置。
【請求項３】外部駆動により、２対のロールの軸芯位置
をウェブ面に対して相対的に変化させて、圧接・非圧接
の切り替えを行うように構成したことを特徴とする請求
項１または２記載のウェブ走行制御装置。
【請求項４】ロールの芯に対してロール回転軸の芯を偏
心させることにより、ロールの回転に伴い圧接相手のロ
ールとの圧接・非圧接の切り替えが行われるように構成
したことを特徴とする請求項１または２記載のウェブ走
行制御装置。
【請求項５】ロールの一部の円弧をロール軸に平行な面
で平坦にカットすることにより、ロールの回転に伴い圧
接相手のロールとの圧接・非圧接の切り替えが行われる
ように構成したことを特徴とする請求項１または２記載
のウェブ走行制御装置。