JP2886485B2 - グラビア印刷機の原反反転装置 - Google Patents

グラビア印刷機の原反反転装置

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JP2886485B2
JP2886485B2 JP7186797A JP18679795A JP2886485B2 JP 2886485 B2 JP2886485 B2 JP 2886485B2 JP 7186797 A JP7186797 A JP 7186797A JP 18679795 A JP18679795 A JP 18679795A JP 2886485 B2 JP2886485 B2 JP 2886485B2
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安治 三谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア印刷機に
おいて、薄いプラスチックシート状またはチューブ
(袋)状の原反に表裏両面印刷を一流にて行うための原
反反転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のグラビア印刷機の原反反転装置
は、図2、5のように、原反Aの表印刷部1と裏印刷部
2との間に設けられ、原反送り方向Bに対して第1変更
角(直角)を有する第1反転棒3と、該第1反転棒3に
対して間隔Cを置いて原反送り方向Bに対して第2変更
角(直角)を有する第2反転棒4と、前記間隔Cで前記
原反送り方向Bに沿った軸5Aの方向を有するテンショ
ンローラー5とからなっている。そして、第1反転棒3
と第2反転棒4により、表印刷部1で表面A1に印刷さ
れた原反Aの裏面A2を上面に転じてから裏印刷部2に
より印刷を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のグラビア印
刷機の原反反転装置においては、第1反転棒3、第2反
転棒4は表面平滑な丸棒であるため、原反Aとの間に摩
擦抵抗が生じ、これは原反の種類によっても異なるた
め、反転前と反転後の原反Aの流れが安定せず、印刷柄
が裏印刷部2でズレる原因となっている。
【0004】また、原反Aに偏肉が有れば原反Aの左右
の引っ張り、すなわち、左右の摩擦力にアンバランスが
生じ、横滑りの原因となっている。
【0005】そこで、本発明は、反転前と反転後の原反
の張力を同一にし、印刷柄のズレ及び横滑りの防止を行
い安定した印刷ができるグラビア印刷機の原反反転装置
の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、図1,2,3,4の如く、テンションローラー5
を伝動機構6を介して回転駆動する可変形同調モーター
7と、該モーター7の回転を、テンションローラー5の
回転周速度と裏印刷部2の版胴2Aの回転周速度を同調
させるように制御する制御部8と、前記テンションロー
ラー5に間隙9を置いて対向して設けられた弾力材(例
えばゴム)製のニップローラー10と、該ニップローラ
ー10を回転自在に支持するニップ軸10Aを前記テン
ションローラー5に対して近接離間方向に移動するため
の移動手段11(一対のエアーシリンダー)とが設けら
れてなっている。
【0007】上記課題解決手段において、作用を説明す
ると、ニップローラー10のニップ軸10Aをテンショ
ンローラー5に対して近接方向に移動手段11で移動
し、チューブ状の原反Aを、テンションローラー5に対
しゴム製のニップローラー10でニップする。この状態
で、原反Aは、その上面である表面A1の側を表印刷部
1の回転する版胴1A(図示しないが3基設けられてい
る)に圧接されて順次印刷され、次に第1反転棒3に至
り表裏を反転されかつ原反送り方向Bを90度変換され
てテンションローラー5に至り、ここで原反AはUター
ンされかつ表裏を反転され、次に、原反Aは第2反転棒
4に至り、ここで表裏を反転されて原反Aの裏面A2が
上面とされ、かつ原反送り方向Bを90度変換されて裏
印刷部2に至り、その回転する版胴2A(図示しないが
3基設けられている)に圧接されて順次印刷される。こ
のとき、伝動機構6を介して回転駆動する可変形同調モ
ータ7により、テンションローラー5の回転周速度と裏
印刷部2の版胴2Aの回転周速度とが同調するように制
御部8で制御される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1,2,3,4の実施例により説明すると、グラビア印
刷機の原反反転装置は、原反Aの表印刷部1と裏印刷部
2との間に設けられ、原反送り方向Bに対して第1変更
角(直角)を有する原反Aの表裏を反転する表面平滑で
回転自在な第1反転棒3と、第1反転棒3に対して間隔
Cを置いて原反送り方向Bに対して第2変更角(直角)
を有する原反Aの表裏を反転する表面平滑で回転自在な
第2反転棒4と、前記間隔Cで前記原反送り方向Bに沿
った軸5Aの方向を有し前記原反AをUターンするため
に機枠(図示せず)に回転自在に支持された表面平滑な
テンションローラー5とを具えている。
【0009】そして、該テンションローラー5を伝動機
構6を介して回転駆動する可変形同調モーター7と、該
モーター7の回転を、テンションローラー5の回転周速
度と裏印刷部2の版胴2Aの回転周速度を同調させるよ
うに制御するマイクロコンピュータ利用の制御部8と、
前記テンションローラー5に間隙9を置いて対向して設
けられた弾力材(例えばゴム)製のニップローラー10
と、該ニップローラー10を回転自在に機枠(図示せ
ず)支持するニップ軸10Aを前記テンションローラー
5に対して近接離間方向に移動するための移動手段11
(一対のエアーシリンダー)とが設けられている。
【0010】そして、前記制御部8は、テンションロー
ラー5の直径を110mm、裏印刷部2の版胴2Aの直
径を最小110mm〜最大330mmであっても、これ
ら両者の回転周速度を同調させることができるように設
計されている。また、図4のように、前記ニップローラ
ー10には左右対称な螺旋形の横広げ溝10B(幅及び
深さ各2mm)が凹設され、これによりテンションロー
ラー5及びニップローラー10が回転すると、引張られ
ることにより中心に集まる性質のある原反Aは、溝10
Bの働きで両側に広がる力を与えられるため、皺がよら
ずに送られる。
【0011】図1,2において、1Aは表印刷部1にお
いて電動モータで回転駆動される版胴、1Bは同じく圧
胴、2Aは裏印刷部2において電動モータで回転駆動さ
れる版胴、2Bは同じく圧胴である。また、前記伝動機
構6は、前記テンションローラー5の軸5Aに固定され
たプーリ6Aと、前記可変形同調モーター7の軸に固定
されたプーリ6Bと、これらプーリ6A,6Bの間に差
し渡されたベルト6Cからなっている。
【0012】次に、作用を説明すると、ニップローラー
10のニップ軸10Aをテンションローラー5に対して
近接方向に移動手段11で移動し、チューブ状の原反A
を、テンションローラー5に対しゴム製のニップローラ
ー10でニップする。この状態で、原反Aは、その上面
である表面A1の側を表印刷部1の回転する版胴1A
(図示しないが3基設けられている)に圧接されて順次
印刷され、次に第1反転棒3に至り表裏を反転されかつ
原反送り方向Bを90度変換されてテンションローラー
5に至り、ここで原反AはUターンされかつ表裏を反転
され、次に、原反Aは第2反転棒4に至り、ここで表裏
を反転されて原反Aの裏面A2が上面とされ、かつ原反
送り方向Bを90度変換されて裏印刷部2に至り、その
回転する版胴2A(図示しないが3基設けられている)
に圧接されて順次印刷される。このとき、伝動機構6を
介して回転駆動する可変形同調モータ7により、テンシ
ョンローラー5の回転周速度と裏印刷部2の版胴2Aの
回転周速度とが同調するように制御部8で制御される。
【0013】これにより、第1反転棒3及び第2反転棒
4の前後の原反Aの張力は安定するので、柄ズレ防止に
役立つ。また、第1反転棒3、第2反転棒4前後の印刷
色数が多いほどその効果が大きい。
【0014】次に、上記実施例における印刷スピードの
テスト結果を説明する。
【0015】 厚さ(チューブ)mm 印刷スピードm/分 色数 高密度ポリエチレン原反 0.1 45→65 3/3 低密度ポリエチレン原反 0.1 45→65 3/3 発泡ポリエチレン原反 0.14 21→45 3/3 上記のように、本発明は、印刷原反Aの種類及び厚さに
おいて、摩擦抵抗の大きい低密度ポリエチレン原反や発
泡ポリエチレン原反で厚さが0.06mm以上の袋(チ
ューブ)状原反に有効であり、生産量も約1.5〜2倍
の増産が図れる。
【0016】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、原反は、テンションローラーに対しニップロー
ラーでニップされ、可変形同調モータにより、テンショ
ンローラーの回転周速度と裏印刷部の版胴の回転周速度
とが同調するように制御部で制御される。これにより、
第1反転棒及び第2反転棒の前後の原反の張力は安定す
るので、柄ズレ防止に役立つ。また、第1反転棒、第2
反転棒の前後の印刷色数が多いほどその効果が大きい。
また、本発明では、原反の種類及び厚さにおいて、摩擦
抵抗の大きいポリエチレン原反や発泡原反で厚さが0.
06mm以上の袋(チューブ)状原反に有効であり、生
産量も約1.5〜2倍の増産が図れるという優れた効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明グラビア印刷機の原反反転装置の実施例
における正面図
【図2】同じく印刷機の横断側面図
【図3】同じく原反反転装置の横断面図
【図4】同じくニップローラーの拡大断面図
【図5】従来装置の平面図
【符号の説明】
A 原反 1 表印刷部 2 裏印刷部 3 第1反転棒 4 第2反転棒 5 テンションローラー 6 伝動機構 7 可変形同調モーター 8 制御部 10 ニップローラー 10A ニップ軸 11 移動手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原反の表印刷部と裏印刷部との間に設け
    られ、原反送り方向に対して第1変更角を有して原反の
    表裏を反転する第1反転棒と、第1反転棒に対して間隔
    を置いて原反送り方向に対して第2変更角を有して原反
    の表裏を反転する第2反転棒と、前記間隔で前記原反送
    り方向に沿った軸方向を有し前記原反をUターンするテ
    ンションローラーとからなるグラビア印刷機の原反反転
    装置において、テンションローラーを伝動機構を介して
    回転駆動する可変形同調モーターと、該モーターの回転
    を、テンションローラーの回転周速度と裏印刷部の版胴
    の回転周速度を同調させるように制御する制御部と、前
    記テンションローラーに間隙を置いて対向して設けられ
    た弾力材製のニップローラーと、該ニップローラーを回
    転自在に支持するニップ軸を前記テンションローラーに
    対して近接離間方向に移動するための移動手段とが設け
    られたことを特徴とする原反反転装置。
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