JPH0627864Y2 - トーショナルダンパ - Google Patents

トーショナルダンパ

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JPH0627864Y2
JPH0627864Y2 JP1985037435U JP3743585U JPH0627864Y2 JP H0627864 Y2 JPH0627864 Y2 JP H0627864Y2 JP 1985037435 U JP1985037435 U JP 1985037435U JP 3743585 U JP3743585 U JP 3743585U JP H0627864 Y2 JPH0627864 Y2 JP H0627864Y2
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JP
Japan
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damper
inertial body
rubber material
natural frequency
cooling groove
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JP1985037435U
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進 沼尻
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は耐久性を高めたトーショナルダンパに関する。
〈従来の技術〉 内燃機関において回転が高速となると、長いクランク軸
はねじり振動による応力で疲労破壊を生ずるおそれがあ
る。これを防止するためにはクランク軸のねじり剛性を
高めるか、又はクランク軸端にトーショナルダンパを装
着する方法がある。
そのトーショナルダンパの一例として第2図に2つのダ
ンパから構成されるトーショナルダンパを示す。
同図に示されるように、クランク軸端に装着される円板
状のダンパプレート1の両側にはそれぞれゴム材料2,
3を介して環状の慣性体4,5が固着されて2種類のダ
ンパ6,7が構成されている。各慣性体4,5は慣性モ
ーメントが異なっており、クランクシャフトがねじり振
動すると、慣性体4,5が各々別々な特性によりそのね
じり振動を効率良く吸収できる様になっている。
即ち、その結果を第3図に示すように、一点鎖線で示し
たトーショナルダンパなしのクランク軸振巾θに比
べ、実線で示したトーショナルダンパを設けた場合のク
ランク軸振巾θは3つの小さなピークI,II,IIIに
分散されていることが判る。
〈考案が解決しようとする問題点〉 上述したように2つのダンパ6,7を有するトーショナ
ルダンパを装着すると、第3図に実線で示されるように
クランク軸振巾θは3つの小さなピークI,II,III
に分散されるのであるが、温度が上昇すると同図中破線
で示すようにピークI,IIは低下する傾向にあるのに対
し、ピークIIIは上昇してしまう。
その理由は、ダンパ6,7は慣性体4,5の慣性モーメ
ントが異るため異った固有振動数を有するためである。
即ち、ダンパ6,7の振巾θを第4図及び第5図中実
線で示すように、固有振動数の小さいダンパ7は低回転
域において主に働き、また固有振動数の大きなダンパ6
は高回転域において主に働き、そして、高温となると、
ゴム材料2,3のバネ定数が低下しダンパが正常に機能
しなくなり、固有振動数は全体的に低振動側に移動する
こととなる。
ここで、トーショナルダンパなしのクランク軸の振巾
は、第3図中に一点鎖線で示すようにピークI,IIに該
当する部分ではエンジン回転数Nが低下するとクラン
ク軸振巾も低下するが、ピークIIIに該当する部分では
エンジン回転数Nが低下するとクランク軸振巾が大き
くなることとなり、結局、高温となると第3図中破線で
示すようにピークI,IIが低下するのに対してピークII
Iのみが上昇するのである。
発熱量Qはダンパ振巾θの二乗に比例するから、温度
上昇に伴ってダンパ6のピークIIIのように振巾θ
大幅に増大すると、更に温度が上昇するという悪循環を
繰り返し、ダンパ6は高温となってしまう。
このため、ダンパ6におけるゴム材料2は熱老化し易
く、空気に触れる部分からぼろぼろになるおそれがあっ
た。
耐熱強度の高いゴム材料としてはEPDM(エチレンプ
ロピレンゴム)等があるが、これらは一般のゴム材料に
比べて数倍もコストが高く、しかも加硫接着に適さない
ので、上述した構造のトーショナルダンパには不適当で
あった。
本考案は固有振動数の高いダンパにおけるゴム材料が熱
劣化し易いことに鑑みてなされたもので、その目的は耐
久性の良いトーショナルダンパを提供するにある。
〈問題点を解決するための手段〉 斯かる目的を達成する本発明のトーショナルダンパに係
る構成は、略有底円筒状の第1のダンパプレートと、該
第1のダンパプレートの底部外周側に形成された略円板
形状の第2のダンパプレートと、上記第1のダンパプレ
ートの開口部分と略同一面となる開放側端面を有するよ
うに第1のゴム材料を介して環状の第1の慣性体が固着
されている固有振動数の大きい第1のダンパと、上記第
1のダンパと逆側の上記第2のダンパプレートの側面に
第2のゴム材料を介して環状の第2の慣性体が固着され
て、上記第1のダンパの固有振動数よりも小さい固有振
動数を有する第2のダンパと、上記第1のゴム材料が第
2のゴム材料に比べて耐熱強度の高いものが使用される
とともに、上記第1の慣性体の開放側端面にその半径方
向に沿う複数の冷却用の溝を形成し、該冷却用の溝の一
端は前記第1の慣性体外周方向へ開放され、該冷却用の
溝の他端は、その径方向中心側には形成されないよう
に、前記第1の慣性体軸線中心側の端部に至る途中まで
形成されたことを特徴とする。
〈作用〉 固有振動数の大きなダンパは固有振動数の小さなダンパ
に比べ、高温となると振巾が大きくなって、更に高温と
なり易いものの、ゴム材料の耐熱強度が高いので熱老化
しにくい。
〈実施例〉 以下、本考案の一実施例について、詳細に説明する。
第1図に本考案の一実施例を示す。同図に示されるよう
に、クランクシャフトの端部に取り付ける環状のダンパ
プレート8,9にそれぞれゴム材料10,11を介して
慣性体12,13が固着されて、ダンパ14,15が構
成されている。
ゴム材料11としては耐熱温度100℃程度の通常のも
のが使用されており、ダンパプレート9及び慣性体13
に加硫接着されている。ゴム材料10としては、耐熱温
度140℃程度のEPDMが使用され、ダンパプレート
8と慣性体12の間に圧入されている。
慣性体12はクランクプーリを兼ねる形状となってい
る。ダンパ14の固有振動数は1〜1.1fであるの
に対し、ダンパ15の固有振動数は0.6〜0.75f
であり、ダンパ14の方がダンパ15よりも大きい。
但し、fとはトーショナルダンパを使用しない場合の
クランク軸ねじり振巾の固有振動数である。従って、ダ
ンパ14,15の振巾θはそれぞれ、第5図,第4図
に示されるように回転数Nに依存して三つのピーク
I,II,IIIが現れる。特に、図中に破線で示すよう
に、ダンパ14のピークIIIは温度の上昇により増大す
る。発熱量は振巾θの2乗に比例するから、ダンパ1
4は高温となり易い。
しかしながら、ダンパ14のゴム材料10としては耐熱
強度の高いEPDMが使用されているので、熱老化等の
不都合が生じることはない。
しかも、本実施例では慣性体に外周面に冷却用の溝16
が設けられているので、クランクシャフト軸方向のトー
ショナルダンパの巾を大きくすることがなく、冷却用の
溝16の回転に伴って巻き起こされる風により、ゴム材
料10が空冷されることになる。
また、慣性体12の外周面に形成される溝16は、その
外周端が慣性体12の外周方向へ開放されているもの
の、その内周端は慣性体12の軸線中心側の端部に至る
途中までしか形成されていない。
言い換えると、冷却用の溝16は、慣性体12の径方向
外側にのみ限定的に形成され、その径方向中心側には形
成されていないのである。
このように冷却用の溝16を、慣性体12の径方向外側
にのみ限定すると、径方向中心側において溝と溝との間
の部分が相互に連結されるため、慣性体12の機械的強
度の低下を必要最低限に抑えることができる。
しかも、本実施例のように冷却用の溝16は、慣性体1
2の内部に向かって形成されるので、フィンを突設する
場合に比較し、余分なスペースが不要となり、車載性が
向上する利点もある。
尚、慣性体12の機械的強度の低下を必要最低限に抑え
ることができる結果、回転中における慣性体12の振動
が減少し、振動音の発生を低減させることもできる。
〈考案の効果〉 以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本考
案によれば、固有振動数の大きい第1のダンパのゴムを
耐熱性の高いもので形成したため、第1のダンパの耐久
性が向上し、また、第1の慣性体に複数の冷却用の溝を
半径方向に形成したため、効率的に放熱され、更に耐久
性を向上させることができるという効果を奏する。
更に、本考案では、冷却用の溝により、機械的強度の低
下を必要最低限とすることができる。
即ち、本考案において第1の慣性体に半径方向に形成さ
れる冷却用の溝は、その一端が第1の慣性体外周方向へ
開放されているものの、その他端は第1の慣性体の軸線
中心側の端部に至る途中までしか形成されていない。
言い換えると、本考案の冷却用の溝は、第1の慣性体の
径方向外側部分に限られ、その径方向中心側には形成さ
れていないのである。
もし、第1の慣性体中心側にまで溝を解放するように形
成すると、溝と溝との間の部分が相互に連結されないた
め、機械的な強度が低く、回転に伴って発生する遠心力
等に抗することができず、振動し易くなる。
本考案では、冷却用の溝は、第1の慣性体の径方向外側
部分に限られているから、その径方向中心側において溝
と溝との間の部分が相互に連結されるため、第1の慣性
体の機械的な強度が高く、回転に伴って発生する遠心力
等に十分に抗することができる。
機械的強度の維持を図るためには、冷却用の溝をできる
だけ、限定的に小さく形成することが望ましいが、一方
で、温度上昇を抑えるために必要十分な冷却効果を確保
する必要もある。
そこで、本考案では、第1の慣性体の径方向外側部分に
限定的に形成することにより、必要十分な冷却効果を確
保しつつ、第1の慣性体の内周側には溝を形成しないこ
とにより、強度低下を必要最低限に抑えたものである。
更に、本考案の冷却用の溝は、放熱フィンに比較して、
車載性が向上する利点がある。
即ち、第1の慣性体から放熱フィンを突設するとすれ
ば、第1の慣性体自体の厚さのスペースがあっても搭載
することができず、更に、フィンの厚さに相当するスペ
ースを余分に必要とすることとなる。
これに対し、本考案では、第1の慣性体の内部に向かっ
て冷却用の溝が穿設されるので、本考案の第1の慣性体
を配置するためには、第1の慣性体自体の厚さに相当す
るスペースが有れば済むことになる。
尚、本考案では、第1の慣性体の強度低下を必要最低限
に抑えることができる結果、回転に伴って発生する遠心
力等に対して十分に抗することができる為、回転中にお
ける振動が少なくなり、振動音等の騒音発生を低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るトーショナルダンパの
断面図、第2図は従来の技術に係る2つの個性体を有す
るトーショナルダンパの断面図、第3図はエンジン回転
数に対するクランク軸振巾の関係を示すグラフ、第4
図,第5図は各々エンジン回転数に対するダンパの振巾
を示すグラフである。 図面中、 1,8,9はダンパプレート、 2,3,10,11はゴム材料、 4,5,12,13は慣性体、 6,7,14,15はダンパ、 16は冷却用の溝、 I,II,IIIはピークである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】略有底円筒状の第1のダンパプレートと、
    該第1のダンパプレートの底部外周側に形成された略円
    板形状の第2のダンパプレートと、上記第1のダンパプ
    レートの開口部分と略同一面となる開放側端面を有する
    ように第1のゴム材料を介して環状の第1の慣性体が固
    着されている固有振動数の大きい第1のダンパと、上記
    第1のダンパと逆側の上記第2のダンパプレートの側面
    に第2のゴム材料を介して環状の第2の慣性体が固着さ
    れて、上記第1のダンパの固有振動数よりも小さい固有
    振動数を有する第2のダンパと、上記第1のゴム材料が
    第2のゴム材料に比べて耐熱強度の高いものが使用され
    るとともに、上記第1の慣性体の開放側端面にその半径
    方向に沿う複数の冷却用の溝を形成し、該冷却用の溝の
    一端は前記第1の慣性体外周方向へ開放され、該冷却用
    の溝の他端は、その径方向中心側には形成されないよう
    に、前記第1の慣性体軸線中心側の端部に至る途中まで
    形成されたことを特徴とするトーショナルダンパ。
JP1985037435U 1985-03-18 1985-03-18 トーショナルダンパ Expired - Lifetime JPH0627864Y2 (ja)

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JPS61154346U JPS61154346U (ja) 1986-09-25
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JP2018105313A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 Nok株式会社 トルク変動吸収ダンパ

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JPS59166050U (ja) * 1983-04-22 1984-11-07 三菱自動車工業株式会社 ダンパ装置

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