JPH06277760A - 形材の矯正方法 - Google Patents

形材の矯正方法

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JPH06277760A
JPH06277760A JP6672693A JP6672693A JPH06277760A JP H06277760 A JPH06277760 A JP H06277760A JP 6672693 A JP6672693 A JP 6672693A JP 6672693 A JP6672693 A JP 6672693A JP H06277760 A JPH06277760 A JP H06277760A
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JP
Japan
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load
displacement
straightening
amount
unloading
Prior art date
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JP6672693A
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English (en)
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Kazunori Seki
和典 関
Shuichi Hamauzu
濱渦修一
Kazunari Tanaka
田中和成
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形材のプレス矯正法において、スプリングバ
ック量を精度良く推定することによって、効率良く矯正
作業を行う。 【構成】 矯正中に一度除荷を行い、除荷時の変位−荷
重曲線の傾きγを求める。その後に、荷重および変位を
測定すると同時にスプリングバック後の矯正量δ’を計
算しつつプレスを行い、スプリングバック後の矯正量
δ’が初期曲がり量と等しくなった時点でプレスを終了
する。 ただし、δ’=δ−γP δ:変位、γ:除荷時の変位−荷重曲線の傾き、P:プ
レス荷重

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、形材の製造方法、特に
製造後の曲がりおよび反りを矯正する方法に関する。
【0002】
【従来技術】形材を熱間圧延で製造する場合、圧延の非
対称性および冷却の不均一によって、反りおよび曲がり
が生じる。この曲がりおよび反りをプレスによって矯正
する方法として例えば特開昭57−146422があ
る。この方法は、あらかじめ歪測定機で曲がりを測定
し、解析プログラムでスプリングバック量をふくんだ矯
正量を計算してプレスを行う。また、特開昭61−18
6123においては、プレス中に変形量を測定し、あら
かじめ算出した付与変形量と一致するところで油圧シリ
ンダーを止め、その後に曲がり量を測定し、許容値にな
らない場合は再度プレスを行う方法が提案されている。
しかし、以上の方法ではスプリングバック量を正確に推
定することが困難であるために、矯正精度が悪く、目的
とする精度を得るためは複数回のプレスを行う必要があ
り、効率が悪いという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にプレス矯正時の
スプリングバック量は、矯正時の変位−荷重の変化を図
2に示すように仮定し、次式で推定される(例えば 矯
正加工:塑性加工学会編、コロナ社)。
【0004】δs=P/Pe×δe Pe=4×(Z/1)×σy, δe=Pel3 /(48EI) ここで、δsはスプリングバック量、Pは矯正終了時の
荷重、Peは降伏開始時の荷重、δeは降伏開始時の変
位、Zは断面係数、1は矯正スパン、σyは被矯正材の
降伏応力、Eは被矯正材のヤング率、Iは断面2次モー
メントである。
【0005】この方法を適用する場合は、被矯正材の降
伏応力およびヤング率を正確に把握する必要がある。ま
た、弾性変形が負荷時と除荷時で等しいことを前提とし
ているが、一般には加工および熱処理による残留応力が
存在するために、この仮定が成り立たない場合が多く推
定誤差の原因となる。
【0006】本発明は上記の問題点を解決し、スプリン
グバック量を精度良く推定することによって、効率よく
形材の矯正を行う方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、形材をプレス機を用いて変位および荷重
を測定しながら矯正する方法において、降伏後の除荷時
の変位−荷重直線は除荷開始時の荷重に依存せずに再度
負荷した後の除荷時の変位−荷重曲線と同一の傾きを持
つという特性を利用して、矯正中に一度除荷することに
よってスプリングバック量を推定し、矯正量を決定する
ことを特徴とする。すなわち本発明の要旨は形材をプレ
ス機によって矯正する方法において、矯正中に材料が降
伏した後、一度除荷し、除荷時の変位−荷重曲線の傾き
γを求め、その後再度負荷し、荷重Pおよび変位δを測
定しつつプレスを行い、スプリングバック後の矯正量
δ′が初期曲がり量と等しくなった時点でプレスを終了
することを特徴とする形材の矯正方法にある。ここで初
期曲がり量は矯正前の曲がり量を定義する。
【0008】ただし δ’=δ−γP, γ=(δ2
−δ1)/(P2−P1) P1,δ1:材料が降伏した後の除荷開始時の荷重およ
び変位 P2,δ2:除荷後の荷重および変位
【0009】
【作用】以下本発明について詳細に説明する。発明者ら
は、形材の曲げ変形の特性を明らかにするために、種々
の試料の3点曲げ試験を行った。試験は荷重および変位
を測定しつつ、負荷・除荷を繰り返した。その結果の一
例を図3に示す。これは50kgレール(熱処理無し)の
試験結果である。図3から明らかなように、試料が降伏
するまでの負荷中の変位−荷重曲線1と、除荷時の変位
−荷重曲線2とは一致しない。しかし、再度負荷した後
の除荷時の変位−荷重曲線3は、一回目の除荷時の変位
−荷重曲線2と一致し、同一の傾きをもった直線とな
る。他の材質、形状についても同様の結果が得られた。
これは、最初の負荷時に材料の残留応力が解放されるた
めである。
【0010】以上の事実から発明者らは、矯正中に試料
が降伏した後、一度除荷し、除荷時の変位−荷重直線の
傾きγを求めることによって、スプリングバック量δs
が精度良く推定できることを見いだした。すなわち、ス
プリングバック量は次式で与えられる。
【0011】δs=γP γ=(δ2−δ1)/(P2−P1) ここで、δsはスプリングバック量、γは除荷曲線の傾
き、Pはプレス終了時の荷重、P1およびδ1は材料が
降伏した後の除荷開始時の荷重および変位、P2および
δ2は除荷後の荷重および変位である。除荷時の変位−
荷重直線の傾きを測定する場合は、プレス荷重を0とす
る必要はなく、除荷開始時の荷重P1以下の適切な値と
すれば良い。
【0012】以下本発明の実施方法について詳細に説明
する。図1は本発明にしたがってプレス矯正を行う場合
の変位−荷重の変化を示す。図4から図7は矯正中の各
段階におけるプレス機および被矯正材の位置関係を示
す。まず、矯正を開始する前の被矯正材6の曲がり量δ
aを測定する(図4)。その後、荷重および変位を測定
しつつプレス機4を降下させ、図5に示すごとく被矯正
材が塑性変形を開始した後に、プレス荷重をP1からP
2に低下させ、図6に示すごとく矯正材にスプリングバ
ックを生じさせる。荷重がP1およびP2の時の変位δ
1およびδ2から、除荷時の変位−荷重直線の傾きγ=
(δ2−δ1)/(P2−P1)を計算する。その後、
再度荷重を大きくしていく。この過程では荷重Pおよび
変位δを測定すると同時に、スプリングバック後の変位
量δ’=δ−γPを計算する。図7および図1に示すよ
うに、スプリングバック後の変位量δ′が初期曲がり量
δaと等しくなった時点でプレスを解放する。γおよび
δ’の計算は演算機でも人手によってもかまわないが、
作業を自動で行うためには、変位計および荷重計の出力
より演算機を用いて計算し、これに基づいてプレス荷重
を制御する必要がある。
【0013】つまり、材料を降伏させた後、一度除荷
し、その後に再度荷重を負荷したときの変位δから、荷
重を除荷した後のスプリングバック量δsとしてγPを
減じた値が除荷後の変位δ’となり(δ’=δ−γ
P)、本発明により効率よく形材の矯正が行える。
【0014】
【実施例】熱処理を行っていない50kgレールについて
本発明に基づく方法で先後端1.5mについて曲がりの
矯正を行った。図8に荷重−変位の一例を示す。このレ
ールは少なくとも80tonの荷重をかければ降伏する
ことが予備実験で確認されたので、荷重が80tonに
なった時点で40tonまで除荷するようにプレス荷重
を制御した。除荷開始および終了時の変位δ1およびδ
2を測定し、演算装置でγを自動で算出した。本実施例
の場合はγ=(δ2−δ1)/(40−80)であり、
特に図8に示した場合は、γ=0.20/40=5.0
×10-3mm/tonである。その後、再負荷を行い、荷
重計および変位計の出力を演算装置に取り込み、スプリ
ングバック後の変位δ’(=δ−5.0×10-3P)を
算出し、δ′と初期曲がりδaとを比較し、δ’=δa
となるまで荷重を増加させるように制御した。図8に示
した材料は初期曲がり量が0.89mmであったので、荷
重105ton、変位1.42mmの状態でプレスが終了
した。
【0015】100本の材料の矯正に要したプレス回数
を表1に示す。98本が一回の矯正で曲がりをとること
ができた。
【0016】
【表1】
【0017】一方、熱処理を行っていない50kgレール
について先後端1.5mの曲がり矯正を従来法で行っ
た。すなわち、スプリングバックの推定は次式を用い
た。
【0018】δs=P/Pe×δe ここで、δs:スプリングバック量、P:矯正終了時の
荷重、Pe:降伏開始時の荷重、δe:降伏開始時の変
位であり、Pe=4×(Z/1)×σy、δe=Pel
3 /(48EI)、Z:断面係数、1:矯正スパン、σ
y:降伏応力、E:ヤング率、I:断面2次モーメント
である。
【0019】100本の材料の矯正に要したプレス回数
を表2に示す。一回の矯正で曲がりをとることができた
材料は14本であり、平均で2.4回の矯正を必要とし
た。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明により形材の矯正を一工程で精度
良く行うことが可能となり、形材の矯正を効率よく行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する場合の荷重変位の変化を示す
図。
【図2】従来法でのスプリングバック量を推定する場合
仮定する変位−荷重曲線図。
【図3】50kgレール(熱処理無し)の3点曲げ試験に
よる変位−荷重曲線図。
【図4】矯正開始前における被矯正材とプレス機の位置
関係を示す模式図。
【図5】被矯正材降伏後の荷重P1におけるの被矯正材
とプレス機の位置関係を示す模式図。
【図6】荷重P2まで除荷した後における被矯正材とプ
レス機の位置関係を示す模式図。
【図7】矯正終了時おける被矯正材とプレス機の位置関
係を示す模式図。
【図8】本発明の実施例における荷重変位の変化を示す
図。
【符号の説明】
1…負荷時の変位−荷重曲線 2…除荷時の変
位−荷重曲線 3,3’…再負荷後の除荷時の変位−荷重曲線 4…プレス機 5,5’…指示
ブロック 6…矯正開始前の被矯正材 7…塑性変形開
始後の被矯正材 8…一回目の除荷後の被矯正材 9…圧下完了後
の被矯正材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形材をプレス機によって矯正する方法に
    おいて、矯正中に材料が降伏した後、一度除荷し、除荷
    時の変位−荷重曲線の傾きγを求め、その後再度負荷
    し、荷重Pおよび変位δを測定しつつプレスを行い、ス
    プリングバック後の矯正量δ’が初期曲がり量と等しく
    なった時点でプレスを終了することを特徴とする形材の
    矯正方法。 ただし δ’=δ−γP、 γ=(δ2−δ1)/
    (P2−P1) P1,δ1:材料が降伏した後の除荷開始時の荷重およ
    び変位 P2,δ2:除荷後の荷重および変位
JP6672693A 1993-03-25 1993-03-25 形材の矯正方法 Withdrawn JPH06277760A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279617A (ja) * 2008-05-22 2009-12-03 Honda Motor Co Ltd 回転体の振れ修正方法
JP2011229373A (ja) * 2010-04-08 2011-11-10 Siemens Aktiengesellschaft ロータを製造するための方法および装置
JP2016203183A (ja) * 2015-04-16 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 形状矯正装置および形状矯正方法

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