JPH0627693U - 液体充填装置 - Google Patents

液体充填装置

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JPH0627693U
JPH0627693U JP7103992U JP7103992U JPH0627693U JP H0627693 U JPH0627693 U JP H0627693U JP 7103992 U JP7103992 U JP 7103992U JP 7103992 U JP7103992 U JP 7103992U JP H0627693 U JPH0627693 U JP H0627693U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 容器の上部にヘッドスペースを確保し低粘性
液体を充填する場合に、液こぼれが起こさないことによ
り、充填を正確且つ高速に行う。 【構成】 容器を載置して昇降するリフター136と、
充填液タンク116と、充填バルブ110とを有する充
填装置において、充填バルブ110、空気抜管122、
スライドーシール部124、シール押圧部146とを有
する。充填後、空気抜管122の上動により液流路12
8が閉鎖されて、容器112の下降により容器内浸漬部
132が容器112内の液面上に出るまでの間、容器1
12の開口部とスライドーシール部124の下端との密
着状態が維持されるように設定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、液体充填装置に関し、特に、缶等の広口容器に例えばジュース、コ ーヒー等の低粘性液体を高速で充填することができる、自然流下式の液体充填バ ルブを用いた液体充填装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
缶等の広口容器内にジュース、コーヒー等の低粘性液体を充填する場合、充填 工程から密封工程までの搬送中の液こぼれを防止し、また、密封後の容器内に真 空または所定内圧の空間部を得るようにするため、通常、容器内に充填された液 体の液面上に適度のヘッドスペースが生じるようにその充填量を規制するという ことが行われており、従来の自然流下式の液体充填バルブを用いた回転式充填装 置においても、そのような充填量規制のための構成を有するものは公知である。 (特開平3−43395号公報、特開平3−162296号公報等参照)
【0003】 そのような自然流下式の液体充填バルブを用いた液体充填装置における充填量 規制のための構成の具体的な例について、図4および図5によって詳しく説明す ると、液体充填装置における充填バルブ10は、図4に示すように、容器12へ 充填する低粘性液体14が入った充填液タンク16の底壁に設けられた穴に嵌入 固定された筒状のバルブベース18と、バルブベース18の内壁に上下方向に摺 動可能な通液スリーブ20と、通液スリーブ20の外周面に固定されてその下方 を覆うように垂下している口金25と、バルブベース18の中心に挿通されてそ の上部に固定された空気抜管22と、通液スリーブ20の外周と口金25との間 に固定されたシール部材24とを有すると共に、充填液タンク16内へ嵌入され ているバルブベース18の側面に、充填液タンク16内の低粘性液体14をバル ブベース18の筒内へ流入させる液流入孔26が形成され、通液スリーブ20と バルブベース18との間にスプリング30が装着され、スプリング30の押圧力 により通液スリーブ20が下方に押圧され、さらに、空気抜管22の下部外周面 が、上部が錘体状でOリングからなるパッキン34を設けた弁部31に形成され ていて、それにより液流路28の下端出口部が閉鎖されているものである。
【0004】 そのような充填バルブ10を有する液体充填装置においては、昇降可能なリフ ター36が上昇してその上に設置された容器12が上動すると、図5に示すよう に、容器12の開口部が、シール部材24に密着して、スプリング30の押圧力 に抗して通液スリーブ20を上方へ押し上げ、弁部32に設けられたパッキン3 4から通液スリーブ20が離れ、液流路28の下端口が開の状態となって、液流 入孔26から流入した低粘性液体14は、通液スリーブ20の内壁と空気抜管2 2の外壁との間に形成された液流路28を流下して、容器12内に流入する。
【0005】 容器12内に低粘性液体14が流入するにしたがって、容器12内の空気は空 気抜管22内を通ってその上端口から充填液タンク16内へ排出され、低粘性液 体14が容器12内をほぼ満たし、さらに低粘性液体14が空気抜管22内を上 昇して充填液タンク16内の液面位置に達した時点で低粘性液体14の流入が停 止し、ついで、リフターが下降を開始し、液流路28の下端口が再び閉の状態と なり、更にリフターが下降すると、容器12の開口部がシール部材24から離れ 、同時に空気抜管22内の低粘性液体14が容器12内に流下し、充填が完了す る。そして、容器12はその開口部が口金の下方に位置するまでリフター36の 下降によって下動した後、リフター36の上から降ろされ、缶シーマー等へ搬送 される。
【0006】 ところで、上記のような液体充填装置においては、容器に適度のヘッドスペー スを有するように液体を充填するため、液体充填バルブ10の通液スリーブ20 の下方をある程度容器内に挿入した状態で充填を行うことにより、容器12内に 低粘性液体14が充填されない空間を確保するように構成されている。 しかしながら、通液スリーブ20の下方を容器内に挿入することにより容器1 2内に低粘性液体14が充填されない空間を確保するようなものでは、それによ って、図5に示すように、通液スリーブ20と容器12上部の内壁との空間部に 空気抜管22から充填液タンク16へ排出されずに残留した空気溜まりaが生じ ることとなる。
【0007】 このような空気溜まりaについては、その空気量が常にほぼ一定となるのであ れば液体の充填量のバラツキに与える影響は殆どないのであるが、実際には、低 粘性の液体では、特に充填速度が非常に速い場合に、残留空気量を一定にするこ とは難しく(その理由についての詳細は省略するが、必要とあれば、本出願人の 出願に係る実開平2−124896号公報中の記載を参照されたい)、結果的に は液体の充填量のバラツキに大きな影響を与えるものとなっている。 そこで、上記のような空気溜まりaにより生じる液体充填量のバラツキという 問題を解決するために、本出願人は、図6および図7に示すようなものを、既に 開発し提案している。(実開平2−124896号公報参照)
【0008】 すなわち、上記の図4および図5によって説明した液体充填装置と、通液スリ ーブ20、容器12の開口部が密着するシール部材24、空気抜管22の下部外 周面の弁部31の各構成を除いて、ほぼ同一構成を有する液体充填装置において 、通液スリーブ20の下端を、容器12の開口部が密着するシール部材24の下 面とほぼ同じ高さに設定して、容器12内の低粘性液体14が充填されない空間 部の確保に通液スリーブ20自身を全く関与させない構成とすると共に、空気抜 管22の下部外周面に、その上面が弁部となるように上部が錘体状の円柱に形成 された容器内浸漬部32を設けることによって、容器内の低粘性液体が充填され ないヘッドスペースとなる空間部を容器内浸漬部32によって確保するように構 成し、それによって空気溜まりaの生じる余地をなくしたものである。 なお、容器内浸漬部32の大きさは、液流路が閉鎖された後における空気抜管 22内から容器12内への低粘性液体14の流下分を考慮し、必要とするヘッド スペースに低粘性液体14の流下分を加えた大きさに設定される。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
上記のような本出願人により提案された液体充填装置については、容器内から 容器浸漬部を取り出した状態で容器内にヘッドスペースが確保されるように設定 されていて、液体の充填時に空気溜まりが生じないように構成されているため、 従来のものと比べて、特に高速による低粘度の液体の充填の場合には、空気溜ま りによる液体充填量のバラツキという問題は解消されるものである。 しかしながら、そのような液体充填装置においても、空気抜管22内の低粘性 液体は容器12の開口部がシール部材24から離れると同時に容器12内に流下 するものであるため、充填液タンク16から容器12内への液体の充填後、容器 内浸漬部32を取り出す過程において、容器内浸漬部32が完全に取り出される 前に、空気抜管22内の低粘性液体が容器12内に一気に流下して、容器12内 の低粘性液体の容量が急激に増えてしまい、それによって容器12の開口部から 液こぼれが発生することがあって、その結果、容器12内に充填した低粘性液体 の量に誤差を生じることがある。
【0010】 そこで、このような容器の開口部からの液こぼれを防止するため、容器を下降 させて容器内浸漬部を容器内から取り出す際に、液こぼれを防ぐため、所定距離 の間容器の開口部に密着して昇降するシール部材を設けることが考えられる。 ところが、そのような容器の開口部に密着して昇降するシール部材を設けた場 合、容器内浸漬部の一部が容器内から取り出されるにつれて空気抜管内の液体が 容器内に流下した後、さらに容器内の液中から容器内浸漬部の残りの部分を取り 出す過程において、シール部材が容器の開口部に密着していて、外の空気が容器 の開口部から入り込むことができないため、その過程でさらに容器内から取り出 される容器内浸漬部の分に相当する分の空気は、空気抜管を通って容器内へ送り 込まれることとなる。
【0011】 すなわち、充填液タンク内の空気が、空気抜管の上端口から下端口を通って容 器内に流入するのであるが、空気抜管の下端口は容器浸漬部の下面に位置し、こ の容器浸漬部の下面は未だ容器内の液中に浸漬されているのであるから、空気抜 管の下端口は当然容器内の液中に開口しており、このため、空気抜管の下端口か ら流入した空気は、容器内の液中で気泡となって容器開口部へと向かうこととな る。
【0012】 上記のような容器内からの容器内浸漬部の取り出し過程を、充填を高能率で行 うために高速で行うと、空気抜管の下端口からの気泡によって容器開口部付近の 液面が激しく乱れてしまい、そのような状態に続いてシール部材と容器の開口部 との密着が解除されると、容器開口部から液こぼれを生じることとなり、結局、 容器の開口部に密着して昇降するシール部材を単に設けるというだけでは、液こ ぼれを完全に防止することはできない。
【0013】 本考案は、上記のような従来の液体充填装置の持つ問題を解決することを目的 とするものであって、具体的には、液体の充填されないヘッドスペースを容器内 に確保するための容器内浸漬部を設けた液体充填バルブを有する液体充填装置に おいて、液体を充填した後に容器を下降させて容器内浸漬部を容器から取り出す 際に、空気抜管内から流下する液体による容器内の液体の急激な増量によって生 じる液こぼれを防止すると共に、それに続いて空気抜管を通して送り込まれる空 気が気泡となって液面の乱れを起こすことにより生じる液こぼれをも防止するこ とができる液体充填装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の課題を解決しかつ目的を達成するために、容器を載置して昇 降するリフターと、リフターの上方に位置して容器内に充填する液体を貯留した 充填液タンクと、充填液タンクの底壁に固定された液体充填バルブとを有する液 体充填装置において、液体充填バルブが、充填液タンクの底壁下面からその上部 を嵌入して該底壁の下面に固設され、その内部が充填液タンク内に連通している 筒状のバルブハウジングと、バルブハウジングの筒内に上下方向に摺動可能に設 置された空気抜管と、バルブハウジングの下部外周に上下方向に摺動可能に付設 されたスライドーシール部と、スライドシール部を常に下方に押圧するためのシ ール押圧部とを有するものであり、かつ、バルブハウジングの内壁と空気抜管の 外壁との間に充填液タンク内と容器内とを連通する液流路が形成され、空気抜管 の下部が側方に拡大されて液流路の出口を閉鎖するための弁部として形成され、 弁部の下方が、容器内に液体の充填されないヘッドスペースを確保するための容 器内浸漬部として形成され、容器内浸漬部の上部側面から空気抜管の内部へ貫通 する空気抜孔が形成されているものであって、スライドシール部が、充填のため にリフター上に載置されて上昇してくる容器の開口部にその下端が密着してから 、充填後、空気抜管の上動により液流路が閉鎖されて、容器の下降により容器内 浸漬部が容器内の液面上に出るまでの間、容器の開口部とスライドーシール部の 下端との密着状態が維持されるように設定されていることを特徴とする液体充填 装置を提供するものである。
【0015】
【作 用】
本考案の液体充填装置は、上記のように構成されているので、充填液タンク内 の液体を容器内に充填するための工程で、充填バルブの下方に位置するリフター に載置された容器がリフターによって充填バルブに向かって上昇され、容器内浸 漬部の下端が容器の開口部に近づくと、まず、スライドシール部の下端が容器の 開口部に密着する。 そして、その位置より上方においては、スライドシール部は、バルブハウジン グに対して上下方向に摺動可能に設けられ、かつ、シール押圧部により常にその 下限位置へと押圧されているため、リフターの昇降に伴って容器が上下動しても 、それに追従して上下動することとなり、その下端が常に容器の開口部に密着し た状態に維持されることとなる。
【0016】 したがって、引続きリフターの上昇により容器が上動されて容器内浸漬部が容 器内に収納された段階で、空気抜管を下動させて容器内浸漬部の上部に形成され る弁部を液流路の出口から離して液流路を開状態とし、容器内の空気を空気抜管 から抜きながら、液流路を通して充填液タンク内の液体を容器内および空気抜管 内に流入させ、その後、空気抜管を上動させて液流路を閉状態とし、リフターの 下降により容器を下動させて、容器内から容器内浸漬部を取り出す、という液体 の充填工程中において、少なくとも容器内浸漬部の下端が容器内の液面上に出る までの間は、スライドシール部の下端が容器の開口部と常に密着した状態に維持 されるので、容器内浸漬部が取り出されるときに、空気抜管内に充填された液体 が容器内に一気に流下して容器内の液体が急激に増量しても、スライドシール部 が堰堤となって容器からの液こぼれは防止される。
【0017】 また、空気抜管内に充填された液体が容器内への流下した後、更に容器内浸漬 部が容器内の液体中から取り出される時、スライドシール部により容器の開口部 が外部と遮断されていることによって、空気は空気抜管を通って容器内に流入す ることとなるが、その際、容器内浸漬部の上部側面から空気抜管へ貫通する空気 抜孔が設けられているので、空気抜管から容器内に流入する空気は、容器内の液 面より上方に位置する空気抜孔の先端から容器内へ流入し、そのため、容器内浸 漬部の下端に位置する空気抜管の開口から容器内の液体中を通って空気が流入す ることにより気泡を発生するというようなことはなく、気泡の発生により生じる 液面の乱れに起因する容器からの液こぼれも防止される。
【0018】
【実施例】
以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。 図1〜図3は、本考案の液体充填装置の一実施例を示すものであって、図1に 示すように、液体充填装置は、容器112を載置して昇降するリフター136と 、容器112内に充填する液体114を入れた充填液タンク116と、リフター 136の上方に位置して充填液タンク116の底壁に固定された液体充填バルブ 110とを有するもので、容器112を載置して昇降するリフター136は、図 示されていない下方に設けられた周知のカム機構により、昇降を繰り返すもので ある。
【0019】 液体充填バルブ110は、充填液タンク116の底壁に取付けベース148を 介して固定され、その上方部を充填液タンク116内に嵌入し、その下方部を充 填液タンク116の底面から下方に向けて垂下させた、筒状のバルブハウジング 140と、バルブハウジング140の筒内に挿通されて上下方向に摺動可能に設 けられた空気抜管122とを有し、充填液タンク116内に嵌入されたバルブハ ウジング140の側面には液流入孔126が形成されていて、それによってバル ブハウジング140の筒内と充填液タンク116内とが連通されており、バルブ ハウジング116の内壁と空気抜管122の外壁との間には、液流入孔126か ら流入したタンク内の液体114が流れる液流路128が形成されている。
【0020】 空気抜管122の上端部は、充填液タンク116内に貯留された液体の液面よ りも上方に位置して開口するもので、そこには、空気抜管122の上端開口部を 塞がないように貫通孔を形成した逆凹型キャップ状の押圧部材142が被着固定 されており、押圧部材142の下端面とバルブハウジング140の上端面との間 にはスプリング130が装着されていて、スプリング130により空気抜管12 2は常に上方に押圧されている。
【0021】 空気抜管122上端部に固定された押圧部材142の上面には、押圧部材14 2を必要時に下方へ押圧するためのカム部材144が設けられており、カム部材 144には、その中心からずれた位置に偏心カム軸145が取り付けられていて 、偏心カム軸145は、充填液タンク116の側壁に設けられたハウジング14 9内を挿通して、モーター147と接続されている。そして、モーター147に より偏心カム軸145を回転させると、図3(A)、(B)に示すように、カム 部材144が偏心回転運動して、押圧部材142を介して空気抜管122に下方 への押圧力を加え、それにより、空気抜管122を下方へ押し下げる。 なお、押圧部材142との接触面となるカム部材144の外周面には、押圧部 材142に形成された貫通孔を塞がないための溝が形成されている。
【0022】 空気抜管122の下端部は、側方に円筒状に拡大されて、その上面が円錐状の 弁部123となる容器内浸漬部132として形成されており、容器内浸漬部13 2の上部には、弁部123となる上面の下方に続く上部側面から、空気抜管12 2の内部空間へ貫通する空気抜孔150が設けられ、それによって、空気抜管1 22の内部空間は容器内浸漬部132上部において下方と側方とに枝分かれして いる。 なお、空気抜管122、弁部123、容器内浸漬部132の各部は、一体的に 構成されるものではあるが、具体的には、それらの各部分を一体成型により一部 材として形成したような構造でもよいし、各部分を別部材として成型したものを 一体的に組み付けたような構造でもよい。
【0023】 そして、図3(A)に示すような、空気抜管122がカム部材144により下 方へ押圧されていない状態では、図1に示すように、容器内浸漬部132の上端 の円錐面からなる弁部123が、バルブハウジング140の下面に密着していて 、バルブハウジング116の内壁と空気抜管122の外壁との間に形成された液 流路128は閉鎖されている。
【0024】 充填液タンク116の底面から下方に向けて垂下されたバルブハウジング14 0の下方部には、バルブハウジング140の下端外周囲面に摺接して上下動する スライドーシール部124が付設されていると共に、スライドシール部124と バルブハウジング140との間にはスプリング146が装着されていて、スプリ ング146によりスライドシール部124は常に下方に押圧されている。
【0025】 スライドシール部124は、その下端の上限位置がバルブハウジング140の 下端とほぼ同じに、下限位置が液流路128の流出口の閉状態時における容器内 浸漬部132の下端よりも僅かに下方となるように設定されていて、図2に示す ような、容器112内へ液体が充填されている状態から、図1に示すような、容 器内浸漬部132が容器112から完全に取り出された状態となるまで、容器1 12の開口部に密着したままスライドして、その密着状態を維持するように構成 されている。
【0026】 上記のような構成の液体充填装置の作動状態について、以下に説明する。 まず、図示しないカム機構により昇降するリフター136上に載置された容器 は、リフター136の上昇によって、図1に示すように、容器112の開口部が スライドシート部124の下端に接触するまで上昇される。さらに、リフター1 36の上昇によって、容器112の開口部が、スプリング146の押圧力に抗し てスライドシート部124を押し上げながら、バルブハウジング140の下端位 置に来るまで上昇すると、容器内浸漬部132は容器112内に位置することと なる。
【0027】 この時点で、空気抜管122が、スプリング130による上方への押圧力に抗 して、カム部材144により下方へ押し下げられると、図1に示すような、容器 内浸漬部132の上端の円錐面からなる弁部123がバルブハウジング140の 下面に密着して、バルブハウジング116の内壁と空気抜管122の外壁との間 に形成された液流路128の流出口が閉鎖されている閉の状態から、図2に示す ような、容器内浸漬部132の上端の弁部123がバルブハウジング140の下 面から離れて、液流路128の流出口が開放されている開の状態となる。
【0028】 すなわち、図3(A)に示すような、偏心カム軸145がカム部材144の中 心より下方に位置するときに、図1に示すように、容器内浸漬部132の上端の 円錐面からなる弁部123がバルブハウジング140の下面に密着するように設 定しておけば、図3(B)に示すように、カム部材144を回転させて偏心カム 軸145をカム部材144の中心より上方に位置させて停止すると、カム部材1 44により押圧部材142を介して空気抜管122が下方に押圧され、容器内浸 漬部132の上端の円錐面からなる弁部123がバルブハウジング140の下面 から離れ、液流路128の流出口が開の状態となるのである。
【0029】 そして、図2に示すような、容器内浸漬部132が容器112内に位置して、 液流路128の流出口が開の状態においては、充填液タンク116内の液体11 4が、液流入孔126から流入して液流路128を流下し、容器112内へ流入 していくと共に、容器112内の空気は、空気抜管122を通って容器外へ流出 していく。 このようにして容器112内に液体が完全に充填された後、さらに、液体が空 気抜管122の下端口より流入上昇し、空気抜管122内の液体が充填液タンク 116内の液面位置に達した時点において、液流入孔126からの容器122内 への液114の流入は停止する。
【0030】 上記のようにして容器112内および空気抜管122内に液体が充填された後 、再びカム部材144を回転させて液流路128の流出口を閉の状態にし、つい で、図1に示した状態にまで容器112を下降させて、容器112内から容器浸 漬部132を取り出し、空気抜管122内の液体が容器112内に流下した後、 充填液タンク116内の空気が空気抜管122を通って容器112内に送り込ま れることにより、必要なヘッドスペースが確保されて充填は完了する このようにして充填が完了した容器は、更に下降したリフターの上から降ろさ れ、缶シーマー等へ向けて搬送されこととなる。
【0031】 以上に述べたような液体充填装置については、充填液タンク116内の液体1 14が容器112内に流入すると同時に、容器112内の空気が空気抜管122 から容器外へ排出される過程において、先行例として図4および図5に示したよ うなものでは、空気抜管22の下端口が容器12内に深く突出しているため、容 器12の上部の空気が空気抜管22の下端口から排出されにくいという問題があ るのに対して、空気抜孔150が容器内浸漬部132の上部側面に設けられてい るため、容器112の上部の空気は空気抜孔150を通って空気抜管122から 効率よく排出されるものである。
【0032】 また、容器112を下降させて容器内から容器内浸漬部132を取り出す過程 において、先行例として図4および図5に示したようなものでは、液流路28の 閉鎖後、下降開始と同時に空気抜管22内の液体が一気に容器12内に流下して 、容器内浸漬部32が容器12から完全に取り出される前に容器12内の液体が 急激に増量してしまうため、容器の開口部から液こぼれが発生してしまうという 問題があるのに対して、容器112が下降しても、容器112から容器内浸漬部 132が完全に取り出されるまでは、容器112の開口部にスライドシール部1 24の下端が常に密着しているため、そのような開口部からの液こぼれが防止さ れるものである。
【0033】 さらに、同じく容器112を下降させて容器内から容器浸漬部132を取り出 す過程においては、空気抜管122内の液体が容器112内に流下した後、充填 液タンク116内の空気が空気抜管122を通って容器112内に送り込まれる ことによりヘッドスペースが確保されるのであるが、その際、先行例として図4 および図5に示したようなものでは、空気抜管22の下端口が未だ容器12内の 液体中にあるため、送り込まれた空気は気泡となって液面へ上昇して液面に乱れ を生じ、これが液こぼれの原因となってしまうという問題があるのに対して、容 器浸漬部132を取り出す過程の当初から、空気抜孔150が容器112の開口 部付近に位置するため、空気抜孔150の先端が容器112内に充填された液体 の液面より上方に出ていることとなり、このため、空気抜管122を通ってきた 空気は、空気抜孔150を通って液体中を通らずに容器112内に送り込まれる ため気泡が生じることなく、液こぼれの原因となる気泡による液面の乱れが防止 されるものである。
【0034】 以上、本考案を一実施例の基づいて説明したが、本考案は、上記の実施例にの み限定されるものではなく、例えば、上記の実施例においては、図1に示すよう に、容器内浸漬部132が容器112から完全に取り出されるまでの間、スライ ドシール部124の下端と容器112の開口部との密着状態を維持するように構 成されているが、この密着状態は容器内浸漬部132が容器112内の液面から 出るまで維持するだけでも良いものである等、実用新案登録請求の範囲に記載さ れた限りにおいて、種々の実施態様をとることが可能なものであることはいうま でもない。
【0035】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成されているので、充填バルブに容器内浸漬 部が設けられていることによって、液体の充填時に容器内に空気溜まりを形成す ることなくヘッドスペースを確保することができるものであると共に、そのよう なものにおいて、容器内の液中からの容器内浸漬部の取り出し過程で、充填バル ブの空気抜管内に溜まった液体が一気に流下して容器内の液体が急激に増量して も、スライドシール部が堰堤の役目を果たすことによって、容器からの液こぼれ が防止され、また、該過程で、空気抜管を通って容器内に送り込まれる空気が、 容器内浸漬部の上部側面に形成された空気抜孔から容器内に送り込まれるため、 送り込まれる空気が容器内の液中で気泡となるようなことがなく、気泡を生じる ことによって起こる液面の乱れに起因する液こぼれも防止され、よって、缶等の 広口容器へのジュース等の低粘性の液体の充填を、正確且つ高速に行うことを可 能とするものである。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の液体充填装置の一実施例における液流
路閉鎖状態を示す縦断面図。
【図2】図1に示した実施例における液流路開放状態を
示す縦断面図。
【図3】図1に示した実施例におけるカム部材による空
気抜管の押し下げ動作を説明するための一部拡大縦断面
図。
【図4】液体充填装置の従来例における液流路閉鎖状態
を示す縦断面図。
【図5】図4に示した従来例における液流路開放によっ
て容器内に液体が充填された状態を示す縦断面図。
【図6】液体充填装置の従来例を改良した先行例におけ
る液流路閉鎖状態を示す縦断面図。
【図7】図6に示した先行例における液流路開放によっ
て容器内に液体が充填された状態を示すを示す縦断面
図。
【符号の説明】
110 液体充填バルブ 112 容器 116 充填液タンク 122 空気抜管 123 弁部 124 スライドーシール部 128 液流路 132 容器内浸漬部 136 リフター 140 バルブハウジング 146 シール押圧部 150 空気抜孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器を載置して昇降するリフターと、リ
    フターの上方に位置して容器内に充填する液体を貯留し
    た充填液タンクと、充填液タンクの底壁に固定された液
    体充填バルブとを有する液体充填装置において、液体充
    填バルブが、充填液タンクの底壁下面からその上部を嵌
    入して該底壁の下面に固設され、その内部が充填液タン
    ク内に連通している筒状のバルブハウジングと、バルブ
    ハウジングの筒内に上下方向に摺動可能に設置された空
    気抜管と、バルブハウジングの下部外周に上下方向に摺
    動可能に付設されたスライドーシール部と、スライドシ
    ール部を常に下方に押圧するためのシール押圧部とを有
    するものであり、かつ、バルブハウジングの内壁と空気
    抜管の外壁との間に充填液タンク内と容器内とを連通す
    る液流路が形成され、空気抜管の下部が側方に拡大され
    て液流路の出口を閉鎖するための弁部として形成され、
    弁部の下方が、容器内に液体の充填されないヘッドスペ
    ースを確保するための容器内浸漬部として形成され、容
    器内浸漬部の上部側面から空気抜管の内部へ貫通する空
    気抜孔が形成されているものであって、スライドシール
    部が、充填のためにリフター上に載置されて上昇してく
    る容器の開口部にその下端が密着してから、充填後、空
    気抜管の上動により液流路が閉鎖されて、容器の下降に
    より容器内浸漬部が容器内の液面上に出るまでの間、容
    器の開口部とスライドーシール部の下端との密着状態が
    維持されるように設定されていることを特徴とする液体
    充填装置。
JP7103992U 1992-09-18 1992-09-18 液体充填装置 Expired - Lifetime JP2563467Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003030738A (ja) * 2001-07-16 2003-01-31 Sanyo Electric Co Ltd 飲料製造装置

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