JPS6241954B2

JPS6241954B2 -

Info

Publication number: JPS6241954B2
Application number: JP53059783A
Authority: JP
Inventors: Yoshinobu Wada; Shigeru Yoshida
Original assignee: Shibuya Kogyo Co Ltd
Current assignee: Shibuya Corp
Priority date: 1978-05-19
Filing date: 1978-05-19
Publication date: 1987-09-05
Also published as: JPS54152588A; US4254804A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は容器内に所定量の充填液を充填できる
ようにした充填装置に関する。

従来、充填装置として、シール部材により容器
の開口部を閉塞させ、その状態で注液管から容器
内に充填液を充填させるとともに容器内の空気を
排気管より外部に逃がすようにしたものが知られ
ている。この種の充填装置では、充填液の充填に
より容器内の液面が上記排気管の下面に達した際
には、以後その排気管内に充填液を流入させ、排
気管内の充填液の液面が充填液を貯溜するタンク
内の液面と一致した時点で自動的に充填を終了さ
せ、さらにその後、注液管を閉じて上記シール部
材による容器の閉塞を開放させることにより、排
気管内の充填液を容器内に戻して充填液の定量充
填を行うようにしている。

しかしながら、このような充填装置において
は、定量充填を行うためには排気管内にタンク内
液面と一致するまで充填液を流入させ、しかもそ
のタンク内液面を常に一定に保つ必要があるの
で、充填時間が長くなるとともに液面を一定水位
に保つ装置が必要となる等の欠点があつた。

本発明は、容器内の液面が排気管の下面に達し
て充填液が排気管の下面を閉じたときに、その容
器内の残存空間の圧力が上昇することに着目し、
その圧力を指示圧として利用し、その値が所定値
を越えたときに弁機構により排気管又は注液管を
閉じさせるようにして上述の欠点を解消した充填
装置を提供するものである。

以下図示実施例について本発明を説明すると、
第１図ないし第３図において、１は充填液を貯溜
したタンク、２はこのタンク１を支持する支持板
３に固定した支持部材、４は有底の孔５を有する
筒状部材で、その孔５の開口部を垂直下方に向け
て上記支持部材２に取付けている。６は複数の部
材から構成され、内部に注液孔７を有する注液
管、８はこの注液管６の軸部に配設され、内部に
排気孔９を有する排気管で、この排気管８の上端
は上記孔５の末端壁に取付け、また注液管６の上
端部は上記孔５内に昇降自在に嵌合させている。
そして、上記孔５とタンク１とを導管１０を介し
て連通させることにより、タンク１内の充填液を
導管１０、孔５および注液孔７を介して図示しな
い容器に充填させることができるようにしてい
る。また、排気管８の上部外周を膨出させてここ
に円錐状の弁座１１を形成するとともに、注液管
６の上部内周にはこの弁座１１に着座する弁部１
２を突出形成し、かつ、支持部材２と注液管６と
の間に弾装したばね１３により注液管６を下方に
附勢して弁部１２を弁座１１に着座させ、これに
より通常は上記注液孔７を閉鎖させている。な
お、上記弁座１１にはシール部材１４を設けて注
液孔７の閉鎖を完全に行なえるようにし、また排
気管８の下端外周に注液管６の内面に摺接する弁
部１５を突出形成して、非充填時に上記弁部１２
とこの弁部１５との間の注液孔７内に残留する充
填液が落滴することがないようにしている。

１６は上記排気管８の排気孔９と連通させて筒
状部材４の軸部に穿設した孔、１７は筒状部材４
の上端面にその孔１６の周囲に形成した凹陥部、
１８は筒状部材４とその上端面に連結した支持部
材１９との間に外周部を挾持したダイヤフラム
で、このダイヤフラム１８と上記孔１６の開口部
とを対向させて、後述するように、このダイヤフ
ラム１８の下端面によりその孔１６を閉塞できる
ようにし、またダイヤフラム１８によつて密閉さ
れた上記凹陥部１７は筒状部材４に設けた排気ポ
ート２０を介して大気に連通させている。

２１は容器の開口部を閉塞するシール部材で、
このシール部材２１は注液管６に取付けている
が、注液管６およびその軸部の排気管８の下端部
はそのシール部材２１を貫通して下方に伸長させ
てあり、特に排気管８の下端面は、容器内に所定
量の充填液を充填した際の液面高さに一致させて
いる。そして上記シール部材２１には容器内の圧
力を検出するための検出ポート２２を形成し、こ
の検出ポート２２を、注液管６に形成した内部通
路２３、導管２４、および支持部材１９に形成し
た内部通路２５を介して上端面側に連通させ、後
述するように、上記容器内の圧力が所定値を越え
た際にはダイヤフラム１８を下方に変位させて上
記孔１６を閉塞できるようにしている。

２６は筒状部材４の両側位置において支持部材
２に垂直に取付けた一対の案内杆、２７は各案内
杆にそれぞれ昇降自在に貫通させた昇降杆、２
８，２９はそれぞれ一対の昇降杆２７の上端及び
下端に設けた連結板で、下方の連結板２９には、
容器の開口部中心を注液管６及び排気管８の軸芯
に一致させるよう案内するセンターガイド３０を
設けている。

さらに、３１は洗滌時に上記内部通路２５を閉
じて検出ポート２２からの圧力がダイヤフラムに
作用しないようにする弁機構で、この弁機構３１
は、弁体３２に連動されてピン３３を中心に揺動
可能に支持され、その揺動により弁体３２を昇降
させて上記内部通路２５を開閉させるレバー３４
と、このレバー３４に連動されてばね３５の弾撥
力によりレバーを開位置と閉位置とに保持する保
持機構３６とを備えている。

上記構成の充填装置において充填操作を行うに
は、空の容器を図示しない昇降台上に載置してそ
の容器を上昇させれば、容器の上端部はセンター
ガイド３０によつて正しく注液管６の中心に向か
うよう案内されて注液管６に嵌合し、その開口部
がシール部材２１によつて閉塞される。そしてひ
き続き容器を上昇させれば、注液管６はばね１３
に抗して、排気管８に対して上昇されるので、上
記２つの弁部１２，１５がそれぞれ開き、タンク
１内の充填液は導管１０、孔５、注液孔７を介し
て容器内に充填され、これと同時に、容器内の空
気は排気孔９、孔１６、凹陥部１７および排気ポ
ート２０を介して外部に排出される。このとき、
検出ポート２２、内部通路２３、導管２４および
内部通路２５を介してダイヤフラム１８の上端側
に導入される圧力は、その下端側の圧力に対し
て、液の流入量と排気孔９とによつて決まる容器
内空気の流出抵抗によつて発生する圧力分だけ高
くなるが、その圧力差によつてはダイヤフラム１
８の弾性に抗し、ダイヤフラムを変位させて孔１
６を閉じさせることはない。またこのとき、本実
施例では容器内の空気はタンク１内に排出される
ことがないので、排気管をタンク内に開口させた
従来の一般的な落差式充填装置に対して衛生的な
ものとなる。

そして、充填液の充填が続いて容器内の液面が
上記排気孔９を閉塞すると、その瞬間、容器内の
残存空間の圧力は、その容器内の液面とタンク１
内の液面との高低差に相当する圧力分だけ上昇す
るので、上記ダイヤフラム１８の上端側の圧力も
上昇してダイヤフラム１８を下方に変位させるに
充分な圧力となつて上記孔１６を閉じさせる。こ
の状態では、注液管６から容器内への充填液の充
填は行なわれず、しかも、容器内の充填液が排気
孔９内に流入することもない。

次にこの状態から容器が降下されると、上記シ
ール部材２１により容器の開口部が閉塞されたま
ま、ばね１３の弾撥力により注液管６が容器の降
下に伴なつて降下し、上記弁部１２，１５を閉じ
る。そしてさらに容器が降下して上記シール部材
２１による容器の開口部の閉塞が解かれると、こ
のシール部材２１に形成された検出ポート２２は
大気に開口し、これに通じる内部通路２３、導管
２４、および支持部材１９に形成した内部通路２
５を介して、ダイヤフラム１８の上端側の圧力が
大気圧となるのでそのダイヤフラム１８による孔
１６の閉止が解放され、液面が排気孔９を閉塞し
てからダイヤフラム１８が孔１６を閉じるまでの
僅かの時間に排気孔９内に流入した微少の充填液
は容器内に落下する。

上記実施例では、排気管８を開閉する弁機構Ｖ
をダイヤフラム１８や孔１６の開口部等で構成し
ているが、容器内圧力を指示圧として受け、その
指示圧が所定値を越えたときに排気管８を閉じる
機能を有する弁機構であれば、いかなる構成の弁
機構であつてもよい。第４図はその弁機構Ｖの他
の一例を示し、３７はケーシング３８内に摺動自
在に嵌合したプランジヤ、３９はこのプランジヤ
３７を一方向に附勢するばね、４０はこのプラン
ジヤ３７の作動を検出する接触子４０ａを備えた
リミツトスイツチで、このリミツトスイツチ４０
を排気管に設けた電磁開閉弁４１に電気的に接続
させ、また上記ケーシング３８内には検出ポート
２２からの指示圧を導入できるようにしている。
したがつて上記検出ポート２２からの指示圧が所
定値を越えた際には、その指示圧によりばね３９
に抗して作動されるプランジヤ３７の作動をリミ
ツトスイツチ４０の接触子４０ａで検出し、上記
電磁開閉弁４１を閉じさせることができる。また
このような弁機構では、タイマー回路や新たな空
の容器を検出する検出スイツチ等を設けることに
より、上記電磁開閉弁４１を閉じた後、新たな空
の容器が注液管６の下部に配置されるまでその閉
状態を持続させ、その空の容器が配置されたとき
に電磁開閉弁４１を開かせれば、注液管６からの
充填に先だつて排気管８内に残留した充填液をそ
の空の容器に充填させることができる。

なお、上記実施例では充填液を自重により容器
内に充填させているが、その他の形式の充填装
置、例えばタンク内を加圧した加圧式充填装置や
タンクを省略してポンプで充填液を供給するよう
にした充填装置さらには注液管の開閉をコツク等
で行うようにした充填装置等に本発明を適用でき
ることは勿論である。このとき、加圧式充填装置
等ではその加圧力が弁機構Ｖの作動に多少なりと
も影響するので、弁機構の作動条件はそれを考慮
して設定する必要がある。そして、高粘度液を充
填液とする場合には、従来一般に、この加圧式充
填装置による加圧充填又は真空充填が行なわれ、
従来は排気管より充填液がオーバーフローするの
でその液を再処理する必要があつたが、そのよう
な必要性を無くすことが可能となる。また注液管
の開閉をコツク等で行うようにした場合には、容
器開口部の閉塞は指示圧が所定値を越えるのに足
りるだけでよいため、プラスチツク容器等への充
填の可能性が高くなる。さらに、容器に充填液と
N₂ガスとを封入する必要がある場合には、例え
ば上記電磁開閉弁４１を三方向電磁弁から構成
し、容器の開口部を閉塞する寸前に上記三方向電
磁弁を切替えて容器内の空気をN₂ガスに置換
し、次に上記と同様にして充填液を充填させるこ
とができ、また同様な手段により、充填後に排気
管８内にクリーニングエアを供給してその排気管
内をクリーニングさせることも可能である。

さらに、第４図に示す弁機構Ｖを利用して、前
記弁座１１と弁部１２とによる注液管６の開閉弁
機構の外に、例えばその電磁開閉弁４１を第１図
におけるタンクからの導管１０に設けその弁機構
Ｖによつて注液管６を開閉できるように構成し、
容器に充填された充填液の液面が排気孔９を閉塞
したときの容器内の残存空間の圧力により弁機構
Ｖを作動させて注液管６から容器内への充填を停
止させ、タイマー回路や上記弁部１２が弁座１１
に着座したことを検出する検出スイツチ等によ
り、弁部１２が弁座１１に着座した後に弁機構Ｖ
を開かせることも可能である。

本発明は以上述べたように、容器内圧力を指示
圧として検出する検出機構と、その指示圧が所定
値を越えたときに排気管又は注液管を閉じる弁機
構を設けたものであるから、従来のようにタンク
内の水位に影響されることや排気管内に充填液を
流入させて充填を終了させる必要がなく、短時間
でしかも高精度に充填液を充填させることができ
るという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第
２図は第１図の左側面図、第３図は第２図の−
線に沿う横断面図、第４図は他の実施例の要部
を示す部分断面系統図である。６……注液管、８……排気管、２１……シール
部材、Ｖ……弁機構。

Claims

【特許請求の範囲】

１容器の開口部を閉塞するシール部材、容器内
に充填液を充填する注液管、および容器内の空気
を外部に排出する排気管を備え、上記シール部材
で容器の開口部を閉塞させた状態で、上記注液管
から容器内に充填液を充填するとともに上記排気
管より容器内の空気を外部に排出するようにした
充填装置において、上記シール部材近傍に設けら
れた充填液による排気管閉塞時に生ずる容器内残
存空間の圧力を指示圧として検出する検出機構
と、上記排気管および注液管の管路の少なくとも
いずれか一方に設けられ上記指示圧の所定値に応
動してその管路を閉塞する弁機構とを備えたこと
を特徴とする充填装置。