JPH0627657A - ポジ型ホトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型ホトレジスト組成物

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JPH0627657A JP20624192A JP20624192A JPH0627657A JP H0627657 A JPH0627657 A JP H0627657A JP 20624192 A JP20624192 A JP 20624192A JP 20624192 A JP20624192 A JP 20624192A JP H0627657 A JPH0627657 A JP H0627657A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルカリ可溶性ノボラック型樹脂と、キノン
ジアジド基含有化合物とから成る基本組成に対し、一般
式 【化1】 (Rは水素原子又はC1〜3のアルキル基)で表わされ
るベンゾイミダゾール類及びポリベンゾイミダゾールの
中から選ばれた少なくとも1種の密着性向上剤を含有さ
せたポジ型ホトレジスト組成物である。 【効果】 半導体デバイスやTFT(薄膜トランジス
タ)などの製造に有効な、シリコン基板やタンタルなど
の金属基板との密着性に優れたレジストパターンを形成
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポジ型ホトレジス
ト組成物、さらに詳しくは、半導体デバイスやTFT
(薄膜トランジスタ)などの製造に有効な、シリコン基
板やタンタルなどの金属基板との密着性に優れたレジス
トパターンを形成しうるポジ型ホトレジスト組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSIなどの半導体デバイ
スやTFT、あるいは液晶表示素子などの製造プロセス
においては、ホトエッチング法による微細加工として、
シリコン基板やAl、Ta、Mo、Crなどの金属基板
上にホトレジスト組成物の薄膜を形成し、その上にマス
クパターンを介し、紫外線などの活性光線を照射後、現
像して得られたレジストパターンを保護膜として該基板
をエッチングするという方法がとられている。そして、
この方法において用いられるホトレジスト組成物として
は、被膜形成用のアルカリ可溶性ノボラック型樹脂に、
キノンジアジド基含有化合物、特に、キノンジアジド基
含有ベンゾフェノン系化合物から成る感光成分を組み合
わせたポジ型ホトレジスト組成物が好適であることが知
られている(例えば、米国特許第4377631号明細
書、特開昭62−35349号公報、特開平1−142
548号公報、特開平1−179147号公報)。
【0003】ところで、半導体デバイスやTFTなどの
製造におけるホトエッチング法では、シリコン基板やタ
ンタルなどの金属基板を精度よくエッチングするために
レジストパターンと該基板との密着性が重要であり、光
重合タイプのネガ型感光性樹脂組成物については、ベン
ゾイミダゾールを配合することで金属基板に対して密着
性を向上させうることが知られている(米国特許第36
22334号明細書)。
【0004】他方、ポリベンゾオキサゾールの前駆体
に、ポリベンゾイミダゾールから成る有機溶媒可溶ポリ
マーと、感光性ジアゾキノン化合物とを配合して、シリ
コン基板への密着性を向上させたポジ型感光性樹脂組成
物も知られている(特開平4−46345号公報)。し
かしながら、バインダーとしてアルカリ可溶性ノボラッ
ク型樹脂を用いたポジ型ホトレジストについて、密着性
向上の作用を有する化合物は、まだ知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体デバ
イスやTFTなどの製造に有効な、シリコン基板やタン
タルなどの金属基板との密着性が優れたレジストパター
ンを形成しうる、バインダーとしてアルカリ可溶性ノボ
ラック型樹脂を用いたポジ型ホトレジスト組成物を提供
することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バインダ
ーとしてアルカリ可溶性ノボラック型樹脂を用いたポジ
型ホトレジスト組成物について、密着性を向上させるた
めに鋭意研究を重ねた結果、アルカリ可溶性ノボラック
型樹脂とキノンジアジド基含有化合物とを基本成分とし
た組成物に対し、所定量のベンゾイミダゾール類やポリ
ベンゾイミダゾールとを含有させることにより、その目
的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、アルカリ可溶性ノボ
ラック型樹脂と、キノンジアジド基含有化合物とから成
る基本組成に対し、その100重量部当り0.05〜1
0重量部の、一般式
【化2】 (式中のRは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基で
ある)で表わされるベンゾイミダゾール類及びポリベン
ゾイミダゾールの中から選ばれた少なくとも1種の密着
性向上剤を含有させたことを特徴とするポジ型ホトレジ
スト組成物を提供するものである。
【0008】本発明組成物においては、バインダーすな
わち被膜形成用物質として、アルカリ可溶性ノボラック
型樹脂が用いられる。このアルカリ可溶性ノボラック型
樹脂については特に制限はなく、従来ポジ型ホトレジス
ト組成物において、被膜形成用物質として慣用されてい
るアルカリ可溶性ノボラック型樹脂、例えばフェノー
ル、クレゾールやキシレノールなどの芳香族ヒドロキシ
化合物とホルムアルデヒドのようなアルデヒド類とを酸
性触媒の存在下に縮合させたものを用いることができ
る。
【0009】本発明組成物においては、感光性成分とし
て、キノンジアジド基含有化合物が用いられる。このキ
ノンジアジド基含有化合物としては、例えば2,3,4
‐トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′‐
テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシ
ベンゾフェノンとナフトキノン‐1,2‐ジアジド‐5
‐スルホン酸又はナフトキノン‐1,2‐ジアジド‐4
‐スルホン酸との完全エステル化物や部分エステル化物
などを挙げることができる。
【0010】また、他のキノンジアジド基含有化合物、
例えばオルトベンゾキノンジアジド、オルトナフトキノ
ンジアジド、オルトアントラキノンジアジド又はオルト
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類などのこれ
らの核置換誘導体、さらにはオルトキノンジアジドスル
ホニルクロリドと水酸基又はアミノ基をもつ化合物、例
えばフェノール、p‐メトキシフェノール、ジメチルフ
ェノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ナフトー
ル、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノ
メチルエテール、ピロガロール‐1,3‐ジメチルエー
テル、没食子酸、水酸基を一部残してエステル化又はエ
ーテル化された没食子酸、アニリン、p‐アミノジフェ
ニルアミンなどとの反応生成物なども用いることができ
る。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0011】これらのキノンジアジド基含有化合物は、
例えば前記ポリヒドロキシベンゾフェノンと、ナフトキ
ノン‐1,2‐ジアジド‐5‐スルホニルクロリド又は
ナフトキノン‐1,2‐ジアジド‐4‐スルホニルクロ
リドとをジオキサンなどの適当な溶媒中において、トリ
エタノールアミン、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリな
どのアルカリの存在下に縮合させ、完全エステル化又は
部分エステル化することにより製造することができる。
【0012】本発明組成物においては、密着性向上剤と
して、一般式
【化3】 (式中のRは前記と同じ意味をもつ)で表わされるベン
ゾイミダゾール類及びポリベンゾイミダゾールの中から
選ばれた少なくとも1種を用いることが必要である。
【0013】前記一般式(I)におけるRは水素原子又
は炭素数1〜3のアルキル基であって、該ベンゾイミダ
ゾール類の具体例としては、ベンゾイミダゾール、4、
5、6又は7‐メチルベンゾイミダゾール、4、5、6
又は7‐エチルベンゾイミダゾール、4、5、6又は7
‐n‐プロピルベンゾイミダゾール、4、5、6又は7
‐イソプロピルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
【0014】また、ポリベンゾイミダゾールは芳香族ジ
カルボン酸ジフェニルエステルと芳香族テトラミンとの
重縮合反応により得られ、このようなものとしては、例
えばイソフタル酸ジフェニルエステルとジアミノベンジ
ジンの重縮合により得られる、一般式
【化4】 で表わされる化合物を挙げることができる。
【0015】本発明においては、このベンゾイミダゾー
ル類やポリベンゾイミダゾールは1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】本発明組成物における基本組成中のアルカ
リ可溶性ノボラック型樹脂とキノンジアジド基含有化合
物との割合は、通常使用される範囲内であればよく、通
常前者100重量部に対し、後者5〜200重量部、好
ましくは20〜100重量部の範囲内である。このアル
カリ可溶性ノボラック型樹脂が多すぎると画像の忠実性
に劣り、転写性が低下するし、少なすぎるとレジスト膜
の均質性が悪くなり、解像力も低下する傾向がみられ
る。
【0017】また、密着性向上剤のベンゾイミダゾール
類やポリベンゾイミダゾールの配合量は、アルカリ可溶
性ノボラック型樹脂とキノンジアジド基含有化合物との
合計重量100重量部当り、0.05〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部の範囲で選ばれる。この量が
0.05重量部未満では密着性増強効果が十分に発揮さ
れないし、10重量部を超えると量の割には密着性増強
効果が得られず、感度も低下するため好ましくない。
【0018】本発明組成物には、さらに必要に応じて相
容性のある添加物、例えばレジスト膜の性能などを改良
するための樹脂、可塑剤、安定剤あるいは現像した像を
より一層見やすくするための着色料、またより増感効果
を向上させるための増感剤などの慣用されている成分を
添加含有させることができる。
【0019】本発明組成物は、アルカリ可溶性ノボラッ
ク型樹脂とキノンジアジド基含有化合物とベンゾイミダ
ゾール類やポリベンゾイミダゾールと所望に応じて用い
られる各種添加成分とを、適当な溶剤に溶解した溶液の
形で用いるのが好ましい。
【0020】このような溶剤の例としては、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソア
ミルケトン、1,1,1‐トリメチルアセトンなどのケ
トン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモ
ノアセテート、ジエチレングリコール又はジエチレング
リコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエ
チルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエー
テル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類
及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類
や、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3‐メトキ
シプロピオン酸メチル、3‐エトキシプロピオン酸エチ
ルなどのエステル類を挙げることができる。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0021】本発明組成物の好適な使用方法の1例を示
すと、前記各成分を適当な溶剤に溶解した溶液を塗布液
として用い、該塗布液をシリコン基板やタンタルなどの
金属基板上にスピンナーなどで塗布し、乾燥してホトレ
ジスト層を設け、これを紫外線を発光する光源、例えば
低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、アーク灯、キ
セノンランプなどを用い所要のマスクパターンを介して
露光するか、あるいは電子線を走査しながら照射する。
【0022】次に、これを現像液、例えば1〜10重量
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のよう
な弱アルカリ性水溶液に浸せきすると、露光によって可
溶化した部分が選択的に溶解除去されて、マスクパター
ンに忠実な画像を得ることができる。次いで得られたレ
ジストパターンをマスクとして露出した基板を公知の方
法によりエッチングしたのち、レジストパターンを剥離
することにより、回路パターンが形成される。
【0023】
【発明の効果】本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、
半導体デバイスやTFTの製造に有効な、シリコン基板
やタンタルなどの金属基板との密着性に優れたレジスト
パターンを形成することができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0025】実施例1 m‐クレゾールとp‐クレゾールとを重量比6:4で混
合したものを用いて常法により製造したクレゾールノボ
ラック型樹脂(重量平均分子量12000)100gと
2,3,4,4′‐テトラヒドロキシベンゾフェノンの
ナフトキノン‐1,2‐ジアジド‐5‐スルホン酸エス
テル30gとベンゾイミダゾール4gとをエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート400gに溶解し
て調製したポジ型ホトレジスト溶液を、タンタルをガラ
ス支持板上に蒸着させた金属基板上に膜厚1.60μm
になるようにスピンナー塗布したのち、ホットプレート
上で110℃で90秒間ベークし、テストパターンマス
クを介してコンタクト露光装置PLA‐500F(キヤ
ノン社製)を用いて露光を行った。
【0026】次いで、2.38重量%テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液中に65秒間浸せきするこ
とにより、露光部分を除去し、タンタル上にレジストパ
ターンを形成したのち、ホットプレート上で160℃で
5分間ベークし、露出したタンタルをレジストパターン
をマスクとしてフッ酸・硝酸系エッチング液であるSA
高純度バッファードフッ酸(橋本化成社製)中に5分間
浸せきすることによりタンタルをエッチングした。次い
で、レジストパターンとタンタルとの密着性を評価する
ため、電子顕微鏡によりタンタル上に残存し、エッチン
グマスクとして良好な作用を示したレジストパターンの
最小幅を観察した結果、1μmであり、微細なレジスト
パターンにおいても良好な密着性を有していることが確
認された。
【0027】比較例 実施例1においてベンゾイミダゾールを配合しない以外
は実施例1と全く同様な操作で形成されたレジストパタ
ーンの密着性を実施例と同様に評価した結果、タンタル
上に残存し、エッチングマスクとして良好な作用を示し
たレジストパターンの最小幅は5μmであった。
【0028】実施例2 実施例1で使用したベンゾイミダゾールを5‐メチルベ
ンゾイミダゾールに代えた以外は実施例1と同様の操作
によりレジストパターンを形成させ、エッチングマスク
として良好な作用を示したレジストパターンの最小幅を
観察した結果、1μmであり、微細なレジストパターン
においても良好な密着性を有していることが確認され
た。
【0029】実施例3 実施例1で使用したベンゾイミダゾールの使用量4g
を、0.65gに代えた以外は実施例1と同様の操作に
よりレジストパターンを形成させ、エッチングマスクと
して良好な作用を示したレジストパターンの最小幅を観
察した結果、1μmであり、微細なレジストパターンに
おいても良好な密着性を有していることが確認された。
【0030】実施例4 実施例1で使用したベンゾイミダゾールの使用量4g
を、6.5gに代えた以外は実施例1と同様の操作によ
りレジストパターンを形成させ、エッチングマスクとし
て良好な作用を示したレジストパターンの最小幅を観察
した結果、1μmであり、微細なレジストパターンにお
いても良好な密着性を有していることが確認された。
【0031】実施例5 実施例1で使用したベンゾイミダゾールを、ポリベンゾ
イミダゾールであるCELAZOLE(Aldrich
Chemical Co.製)に代えた以外は実施例
1と同様の操作によりレジストパターンを形成させ、エ
ッチングマスクとして良好な作用を示したレジストパタ
ーンの最小幅を観察した結果、1μmであり、微細なレ
ジストパターンにおいても良好な密着性を有しているこ
とが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 寿昌 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性ノボラック型樹脂と、キ
    ノンジアジド基含有化合物から成る基本組成に対し、そ
    の100重量部当り0.05〜10重量部の、一般式 【化1】 (式中のRは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基で
    ある)で表わされるベンゾイミダゾール類及びポリベン
    ゾイミダゾールの中から選ばれた少なくとも1種の密着
    性向上剤を含有させたことを特徴とするポジ型ホトレジ
    スト組成物。
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