JPH0627577A - 重金属化合物とチオ尿素化合物によって増感したハロゲン化銀乳剤 - Google Patents

重金属化合物とチオ尿素化合物によって増感したハロゲン化銀乳剤

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JPH0627577A
JPH0627577A JP5099088A JP9908893A JPH0627577A JP H0627577 A JPH0627577 A JP H0627577A JP 5099088 A JP5099088 A JP 5099088A JP 9908893 A JP9908893 A JP 9908893A JP H0627577 A JPH0627577 A JP H0627577A
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ウェイン ネルソン ロジャー
Edward G Bourne
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真特性に悪影響を及ぼすことなく良好なコ
ントラストと写真感度を示す写真乳剤を提供する。 【構成】 重金属化合物と、置換したチオ尿素増感剤を
一緒に、化学増感剤として使用して、写真感光度を増加
する。重金属化合物は、好ましいのは六塩化イリジウム
(IV)酸カリウム、好ましいチオ尿素としては3−ア
セトアミドフェニルチオ尿素である。 【効果】 写真感光度が驚異的に増加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は化学的に分光的に増感
されたハロゲン化銀乳剤、特に、化学熟成工程におい
て、重金属塩を特殊タイプの硫黄増感剤と組み合わせて
使用することによって、写真感光度と他の特性を改良す
る、化学的に分光的に増感されたハロゲン化銀乳剤の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀乳剤は、一般的に次のステ
ップで調整される、すなわち、沈澱(組み込みドーパン
トを伴って、又は伴わないで)、物理熟成(沈澱と同時
に起こることができる)、脱塩(別に、乳剤洗浄として
知られている)、化学熟成(しばしば、増感又は乳剤の
仕上げと呼ばれる)である。
【0003】乳剤の沈澱は、一般的に、相互に分離され
て沈澱した乳剤粒子を保持し、そして凝集又は凝固を避
けるために、しゃく解剤(通常、ゼラチン)の存在下で
実施される。沈澱工程は、相対的に不溶な希望するハロ
ゲン化銀又は混合塩の沈澱物を形成するために、可溶性
銀塩(通常、硝酸塩)と可溶性ハロゲン化塩又はハロゲ
ン化塩の混合物との化学反応で構成する。
【0004】この化学反応の副生成物は、通常可溶性の
アルカリ硝酸塩を含んでおり、それらは、乳剤を塗布す
る時、そうでなければ、又は写真要素を作製するのに使
用する時、望ましくない結晶を形成しないように、その
後の水洗処理で取り除かれる。増感剤、安定剤等として
はたらく他の種々の化学物質(時には色素さえも)発泡
を防止し又は最小限にするために、沈澱工程で使用でき
る。さらに、カブリ、相反性等を制御するために、ハロ
ゲン化銀結晶格子の中に組込む事を意図して、一定の化
学物質を添加することができる。
【0005】化学熟成又は仕上工程は、しばしば化学増
感の部分と分光増感の部分から構成され、これらは連続
して、又は同時に行うことができる。化学増感は、一般
的には、硫黄と金化合物又はそのどちらかのような増感
化学物質による処理から成り、その後熱処理工程が続
く。分光増感していない乳剤は、電磁スペクトルの紫外
又は青光領域においてのみ感光するにすぎないので、分
光増感は、乳剤粒子表面に吸着し、そして可視又は赤外
線に対して乳剤を感光性にし得る分光増感色素を添加す
ることを含んで成る。分光増感色素は、熱処理の間中存
在する事ができ、又は熱処理後に添加することができ
る。
【0006】さらに加えて、この工程において、改質
剤、化学熟成抑制剤、カブリ防止剤、安定剤等として振
舞う他の化学物質を使用することができる。粒状度、鮮
鋭度、相反性、色再現性、潜像安定性、温度又は湿度条
件に対する安定性、圧力効果に対する不感受性等のよう
な他の特性において、何の犠牲も無しに、写真要素の感
度を増加することが、しばしば写真の研究開発努力の目
標とされる。
【0007】写真の感光度を増加する通常の方法は、大
きな粒子径の乳剤を使用することであるが、一般的に
は、この方法は上述した特性の一又はそれ以上にたいし
て妥協することとなる。従って、もし粒子径を変えるこ
となく写真乳剤の基本的感光度を増加する手段を発見で
きるならば、著しい利益をもたらす。これは本質的に
は、乳剤に当る光量子の現像可能な潜像への変換におけ
る乳剤効率の増加を意味する。
【0008】乳剤の感光度を増加するために重金属塩を
使用することは、すくなくともSmithとTrive
lliの、米国特許第2,448,060号、明細書記
載の研究までさかのぼる。また、相反則不軌の程度を減
少する、これらの重金属塩のいくつかの望ましい特性は
長い間認められて来た。重金属塩、例えばイリジウム
は、増感工程に先だって、ハロゲン化銀粒子形成工程中
にドーパントとして写真乳剤の中に最も普通に組み込ま
れている。LeubnerとWhiteは硝酸中のK2
IrCl6 の安定溶液を、米国特許第4,902,61
1号に開示した。彼らは、そのような溶液が写真乳剤の
沈澱処理の前又は後のどちらかで使用することができる
事を開示した。
【0009】最近では、乳剤の感光度を増加する重金属
塩以外の手段が改良されてきたのにつれて、他の増感物
質に加えてこれら重金属を使用することは、実際には、
写真感光度の低下をもたらすことが通常認められてい
る。さらに、重金属塩の使用は、写真製品の濃度−常用
対数(露光量)特性曲線における望ましくないコントラ
スト変化をもたらす場合がある。
【0010】米国特許第4,693,965号明細書に
おいて、IhamaとTaniは、J−凝集体を形成す
るカルボシアニン分光増感色素を伴った化学熟成にイリ
ジウムを加えるによって色素の減感効果を克服しようと
努めた。米国特許第4,810,626号明細書におい
て、Burgmaier等はハロゲン化銀増感剤として
テトラ置換されたチオ尿素タイプ化合物を使用すること
を、開示した。本明細書の記載事項と例によれば、チオ
尿素がテトラ(すなわち完全に)置換されていること
が、発明目的にとって必要でないということわかるであ
ろう。この発明の好ましい有機硫黄増感剤はモノ置換さ
れたチオ尿素化合物である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】写真感度の低下を伴う
ことなく潜像安定性と相反性とを改良した写真材料に対
する変ることのない要求がある。この発明の目的は、乳
剤増感処理における従来方法の短所を解消することにあ
る。
【0012】また、この発明の目的は光量子を現像可能
な潜像に変換する際の、写真感度と乳剤効率とを改良す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】重金属化合物と置換され
たチオ尿素増感剤が一緒に、化学増感剤として使用され
る時、写真効率、つまり写真感度における驚異的な増加
が見い出された。この効果は、色素の存在によるもので
はない。好ましい重金属化合物は、六塩化イリジウム
(IV)酸カリウム、好ましいチオ尿素としては3−ア
セトアミドフェニルチオ尿素である。
【0014】この発明は従来の方法と従来製品を凌駕す
る多数の利点を有している。高ハロゲン化銀乳剤の増感
中の重金属塩の使用が相反性と潜像安定性の両方を改良
することが見い出されていた一方で、写真感光度の低下
と望ましくないコントラストの増加が伴うことがあると
いうこともまた認められていた。驚くべきことに、この
発明の乳剤を使用して形成される写真感光材料の感光度
またはスピードの向上を可能にすると共に、この発明の
有機硫黄増感剤は、通常の硫黄増感剤(チオ硫酸ナトリ
ウム)の使用に加えることによって、望ましくないコン
トラストの増加を抑制することが見い出されていた。さ
らに驚くべきことに、イリジウムは、増感工程中で使用
するとき、増感処理に融通性を提供するように、熱処理
の前又は後に加えることができるということが見い出さ
れた。
【0015】更に、重金属塩とチオ尿素からなる本発明
の組み合わせは、良好なコントラストを伴う写真感度の
増加を提供するが、化学増感された乳剤を使用して作ら
れる材料の写真特性に悪影響を及ぼすことは見いだされ
なかった。これらの又その他の利点は、以下の詳細な記
述から明かになるであろう。
【0016】
【具体的な態様】図1に略図的に示されているのは、こ
の発明に従う好ましい増感プロフィールである。この温
度グラフの説明は、特に熱処理に先だって又その後に添
加することに関して、以下に示すより詳細な説明を理解
するうえで助けとなるであろう。処理の開始時に、ハロ
ゲン化銀粒子(増感される基質)のゼラチン/水の乳剤
が提供される。この材料を、おおよそ40℃の初発温度
において攪拌する。次に、攪拌しながらチオ硫酸ナトリ
ウムのような通常の硫黄源を、次いで金源を加える。そ
のあと、下記の化合物Iのようなカブリ防止剤を、次い
でこの発明の置換されたチオ尿素を加えてもよい。この
好ましい態様では、性能においてほとんど変化すること
なく、イリジウム化合物を熱処理の前(Aの時点)、後
(B,C,D,E)のどちらかで加えることができるに
もかかわらず、六塩化イリジウム(IV)酸カリウム
が、最初(Aの時点)に加えられていることを特に言及
しておく。増感化合物を添加した後、乳剤を約70℃の
温度に上昇させる熱処理をし、この温度で20〜60分
間保持する。その後約45℃に冷却し、その温度で攪拌
しながら色素、化合物Iのようなカブリ防止剤、および
臭化カリウムのような臭化物塩を加えそのまま保持す
る。
【0017】この発明の実施に際して増感される乳剤と
しては、いかなるハロゲン化銀又は混合ハロゲン化物、
好ましくは塩化物含有率90%を超え、より好ましくは
塩化物含有率98%を超える塩臭化物であってもよい。
迅速現像可能性と少ない環境への影響の理由から高塩化
物乳剤が好ましい。乳剤はいかなる形態、粒子サイズで
もよいが、立方晶形で、立方晶のエッジの長さが0.1
から2.0マイクロメータまでのものが好ましく、より
好ましくは、0.2から1.2マイクロメータまでであ
る。最も好ましいエッジサイズは、これらの粒子サイズ
が、写真印画材料の写真感度の最も適した水準を与える
という理由から、0.3から0.8マイクロメータまで
である。
【0018】多種多様な、通常の化学増感と分光増感ス
キームを、この発明の化合物で使用することができる。
この発明の好ましい態様においては、化学増感と分光増
感が連続する。化学増感は、攪拌している乳剤に適量の
通常の硫黄増感物質であるチオ硫酸ナトリウム(「ハイ
ポ」としても知られている)を、適量のKAuCl4
はNa3 Au(S2 3 2 のような可溶性金化合物
を、次いで適量の化合物Iのような、有機カブリ防止化
合物を加えて実施される。
【0019】好ましいスキームは、図1に具体的に示さ
れている。この発明の好ましい態様では、分光増感は、
分光増感色素、次いで適量の有機カブリ防止化合物、次
いで適量の臭化カリウムのような最終塩溶液を順に添加
することによりなされる。どのような適当な分光増感色
素でも化学的に増感されたこの発明の材料とともに使用
が可能であり、好ましくは、以下のような一般構造を持
つものである:
【0020】
【化1】
【0021】上式中R1 からR4 は、環化された基を含
む有機又は無機の各種成分であることができる。この発
明の好ましい態様では、n=0である、これは当該色素
は米国特許第4,693,965号明細書の教えるとこ
ろによって特に要求されているようなカルボシアニン色
素ではないということを意味する。好ましい分光増感色
素は以下に示される構造である:
【0022】
【化2】
【0023】どのような適当な有機カブリ防止化合物で
もこの発明の材料とともに使用が可能であり、好ましい
のは以下の化合物である:
【0024】
【化3】
【0025】増感後に添加される最終塩溶液は、適当な
どのような塩溶液であってもよく、好ましくは、ハロゲ
ン化アルカリ塩の溶液であり、より好ましくは、臭化カ
リウムのような臭化アルカリの溶液である。この塩の量
は0.1〜10モルパーセントの範囲で可能であること
ができ、好ましくは0.5〜5モルパーセントの範囲、
より好ましくは、1から2.5モルパーセントの範囲で
ある。
【0026】有機硫黄増感剤が使用される時は、熱処理
の前ならいつでも添加することが可能であるが、通常の
硫黄増感剤と金増感剤の後であって、熱処理の前に添加
される。この発明において使用するに適切な有機硫黄増
感剤は以下に示される一般的構造式のものである:
【0027】
【化4】
【0028】上式中R1 からR4 は環化された基を含む
有機又は無機の各種成分であることができる。この構造
の化合物が置換されたチオ尿素である。一般的には、こ
のタイプの硫黄増感剤が、より通常の硫黄増感剤である
チオ硫酸ナトリウムと共に使用される。典型的な、置換
されたチオ尿素は、Burgmaier等の米国特許第
4,810,626号明細書の第3欄と4欄に開示され
ているものである。
【0029】この発明に適するチオ尿素は以下のものを
含む:
【0030】
【表1】
【0031】この発明の好ましい態様ではR1 =R2
3 =Hで、R4 は3−アセトアミドフェニル成分であ
る(化合物IIと上記表中のNo.7)。この発明の実施
において使用されるべき当該チオ尿素化合物の量は、ハ
ロゲン化銀1モル当りチオ尿素1X10-9から1X10
-3モルの間で色々変化できるが、好ましくはハロゲン化
銀1モル当りチオ尿素1x10-7から5x10-5モルで
ある。
【0032】この発明に適する重金属化合物は下記一般
式で示される。 Ra b c ・dH2 O 上式中、Rの構成成分は一般的にはアルカリ金属陽イオ
ン、好ましくはナトリウムイオン又はカリウムイオン、
より好ましくはカリウムイオンであり、Mはどんな金属
でもよいが、好ましくはオスミウム、ルテニウム、イリ
ジウム、白金、パラジウムおよびロジウムのような、周
期表の第8族の金属である。最も好ましいのは、原子番
号77の元素、すなわちイリジウムである、X基は一般
的にはハロゲン配位子、好ましくはCl又はBr、最も
好ましくはClである。塩は水和された塩であってもよ
い。一般的には、a=1〜4、b=1〜2、c=3〜
6、d=0〜2である。この発明に適切な代表的なイリ
ジウム化合物はKimの米国特許第4,997,751
号明細書の第3欄の化合物である。
【0033】この発明の実施において使用されるべき当
該重金属化合物の量は、ハロゲン化銀1モル当り重金属
化合物1x10-10 〜1x10-4モルの範囲で色々変化
できるが、好ましくはハロゲン化銀1モル当り重金属化
合物1x10-8〜5x10-6モルの範囲である。本発明
者等は、以下のいずれの場合:A)通常の硫黄増感剤の
前;B)熱処理と色素との間;C)色素とカブリ防止剤
との間;D)カブリ防止剤と最終塩溶液(KBr)との
間;E)KBrを加えた少し後、においても、イリジウ
ム(IV)化合物K2 IrCl6 の使用に成功した。実
際、イリジウム化合物は、高塩化物乳剤にNaBr又は
KBrを添加した結果として起こる複分解(同義語:ハ
ロゲン転移,ハロゲン化物転化,ハロゲン化物交換)の
前又は間のいつでも加えられる。イリジウムの使用は相
反則を改善する。
【0034】米国特許第4,902,611号明細書の
教えるところに従えば、好ましい溶液は、K2 IrCl
6 (硝酸HNO3 で安定化された)であるのが、もう一
つの態様では、イリジウム塩をリップマンAgBr乳剤
と共に又は通常のKBrを含む溶液として加えることが
できた。イリジウム塩は塩素錯イオンの替りに、臭素と
のイリジウム錯体、例えばK2 IrBr6 とすることが
できた。臭化物源は、KBr又はNaBr、上記のリッ
プマンAgBrのような臭化銀乳剤、または加水分解可
能な有機臭素化合物とすることができた。
【0035】
【実施例】以下の例はこの発明の実施を具体的に説明す
る。これらの例は、この発明の全ての可能なバリエーシ
ョンを余す所なく記載しようとしたものではない。特に
示されていない限りは、部およびパーセンテージは重量
による。
【0036】一般的な増感と試験方法 立方晶の片の長さが0.3〜0.8マイクロメーターで
ある純粋なAgCl基質0.1〜10モルの量(硝酸銀
と塩化ナトリウムとのダブルジェット法によってゼラチ
ン内に沈澱したもの)を取り、おおよそ40℃に加熱し
た。この乳剤を、塩化銀1モル当り約2x10-6モルの
チオ硫酸ナトリウム・5水和物で、次いで約等モル量の
ジチオ硫酸金(I)三ナトリウムで、次いで約1x10
-4モルの化合物Iで、次いで適量のチオ尿素化合物(使
用される場合)で処理することによって最適に化学増感
し、次いでおおよそ70℃に混合物の温度をゆっくりと
上昇させ、その温度で20〜60分保持した後、再び4
5℃に冷却した。
【0037】次に、上記乳剤を、塩化銀1モル当り約3
x10-4モルの色素を、約等モル量の化合物Iを、次い
で0.1〜10.0モルパーセントの臭化カリウム(又
はナトリウム)を加え、次いで混合物を0℃と5℃の間
に冷却することによって分光増感し、そして写真要素で
使用する目的で調製した。上述のように増感された乳剤
の一部を、追加のゼラチン、発色有機カップリング化合
物又は化合物類、適切な界面活性剤およびゼラチンの硬
膜剤と共に、透明フィルム支持体に塗布した。その後、
この写真要素を乾燥し、写真要素の中で0.15増分し
た対数(露光量)の潜像を与えるために、光学濃度0.
15増分を示す段階からなる試験片を通して、3000
度Kのタングステン光源で1/500秒間露光した。
【0038】その後、このように露光した写真要素を時
間範囲1分〜5分(通常3分)間、現像所でよく知られ
ている標準的な発色現像主薬の一つから成る温度約35
℃の溶液中で現像し、次いで適切な酸性溶液で現像反応
を停止した後、標準的な漂白溶液の一種で、次いでチオ
硫酸ナトリウムを含む定着液(「ハイポ」)で処理し
た。
【0039】このようにして、現像され、漂白され、定
着された写真要素を再度乾燥し、存在する場合には、現
像所で知られている数ある濃度計の一つで、写真要素の
意図された用途にあわせた適切なデシトメータのフィル
タを使って、色素生成に起因する光学濃度を測定した。
そして色素濃度を、1og(露光量)に対してグラフ化
し、いわゆる写真要素の特性曲線を作成した。前もって
決められた、1.0の濃度で相対的写真感度を、写真要
素に対する最大露光を表す1og(露光量)の目盛りの
末端から測定された相対的写真感度と共に測定した。特
性曲線が、最大露光を表す露光量目盛りの末端からもっ
と先の濃度=1.0の所を通過する時、スピードがより
早くなるかまたは写真要素は相対的写真感度がより高く
なるものと考えられる。
【0040】例1〜8 辺の長さが0.6マイクロメータの純粋な塩化銀基質を
取り、通常の硫黄増感剤と金増感剤を加える前に、K2
IrCl6 +KBrの数種の組み合せで、0.1モル−
増感(化学増感と分光増感の両方)を実施した。イリジ
ウム化合物を最初に添加し、次いで約1分以内にKBr
を添加し、その後化学増感剤を添加する前に、その混合
物を43℃で10分間攪拌した。化学熟成保持時間は7
1℃で25分であった。これらの例においては、チオ尿
素化合物を使用しなかった。以下の表1はDminと相
対感光度に対するイリジウム化合物の効果を示す。
【0041】
【表2】
【0042】例2は、単独で臭化物を加えることは写真
感光度になんらの効果がなかったことを示しているが、
しかしイリジウムを含む全ての例が感光度の低減を示し
ている。
【0043】例9〜12 これらの例は、イリジウムとチオ尿素化合物両者の使用
による驚異的な感光度の増加を例示する。以下の表II
に示されるような変化と結果を伴う4種の40分増感
(各2.5モル)を例1〜8のように行った。これらの
例において、化学増感剤(硫黄、金、等)を加える前に
KBrは全く加えていない。通常の硫黄増感剤を加える
10分前にイリジウム化合物を加えた。チオ尿素化合物
(II)は、熱処理の直前に加えた。おおよそ、1.5
パーセントのKBrを、例1〜8のように(図1参
照)、分光増感処理の後で加えた。
【0044】
【表3】
【0045】これらの例は、イリジウム化合物、または
チオ尿素どちらか単独では、感光度が低減するが、これ
ら2つの組み合わせ物は感光度が向上することを示して
いる。
【0046】例13〜22 最初にK2 IrCl6 溶液を加え、乳剤の小量部(0.
1モル)を増感し、示された時間待った後、例1〜8の
ように、化学増感を続けた。例10と12の様に、チオ
尿素を加えた。化学増感処理は、下記の表IIIに示さ
れるチオ尿素レベルを含め、そして化学熟成処理時間は
35分であった。
【0047】
【表4】
【0048】これらの例は、イリジウムとチオ尿素化合
物の両方が存在する時、感光度の向上が実現され、そし
てその効果はイリジウムの使用量に依存することを示し
ている。
【0049】例23〜26 これらの例においては、置換されたチオ尿素化合物II
を加熱処理の前に、いままでどうり加えたのに反して、
色素とカブリ防止剤の添加の間の28分加熱処理後に、
イリジウム化合物を加えたことを除いて、本質的に例1
3〜22におけるのと同じ手順に従った。
【0050】
【表5】
【0051】これらの例は、イリジウム化合物を、化学
増感処理と分光増感処理の後、最終KBrを加える前
に、加えた時、同様の感光度向上が起こることを示して
いる。従って、表IVでは、これら増感処理中のイリジ
ウムの存在が感光度の低下を起こしたが、チオ尿素化合
物をイリジウムに加えて使用したときは、感光度が向上
したことが判明する。
【0052】この発明の、他の好ましい態様を請求項に
記載の発明との関連で以下に記述する。前記チオ尿素が
次式
【0053】
【化5】
【0054】(上式中、Rは3−アセトアミドフェニル
である)で示される化合物を含んでなる乳剤。前記重金
属化合物が、次式 Ra b c ・dH2 O (上式中、Rはアルカリ金属陽イオンであり、MはVI
II族の重金属であり、Xはハロゲン配位子であり、a
は1〜4であり、bは1〜2であり、cは3〜6であ
り、そしてdは0〜2である)で示される乳剤。
【0055】前記、Rがカリウムであり、aが2であ
り、Mがイリジウムであり、bが1であり、Xが塩素で
あり、cが6であり、dが0である乳剤。前記乳剤が、
さらにチオ硫酸・5水和物で表面増感された乳剤。前記
重金属が、K2 IrCl6 から成る乳剤。前記粒子が硫
黄で表面増感された乳剤。
【0056】前記乳剤が金増感剤で更に表面増感された
乳剤。前記粒子が更にその表面に堆積された臭化物を有
する乳剤。前記重金属化合物が増感処理の終了時の臭化
カリウムを加える前に加えられる方法。前記加熱に先だ
って、前記乳剤に硫黄増感剤と金増感剤を加える方法。
【0057】前記加熱に先だって、前記乳剤に有機カブ
リ防止剤を加える方法。前記有機カブリ防止剤が、次式
【0058】
【化6】
【0059】で示される乳剤。前記チオ尿素が、次式
【0060】
【化7】
【0061】(上式中、Rは3−アセトアミドフェニル
である)で示される乳剤。前記重金属化合物が、次式 Ra b c ・dH2 O (上式中、Rはアルカリ金属陽イオンであり、Mは金属
であり、Xはハロゲン配位子であり、aは1〜4であ
り、bは1〜2であり、cは3〜6であり、そしてdは
0〜2である)で示される前記方法、Rがカリウムであ
り、aが2であり、Mがイリジウムであり、bが1であ
り、Xが塩素であり、cが6でありそして、dが0であ
る前記方法。
【0062】加熱に先だって、金、硫黄および有機カブ
リ防止剤が加えられる前記方法。前記重金属化合物がK
2 IrCl6 から成る方法。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、望ましくないコントラ
ストの増大を防ぎつつ、有機硫黄増感剤が使用された乳
剤により形成される写真感光材料の感光度またはスピー
ドの増大を可能にする。さらに、本発明の重金属塩とチ
オ尿素を組み合わせ使用する化学増感された乳剤で作成
される写真感光材料の写真特性に悪影響を及ぼすことな
く良好なコントラストを伴う写真感度の増加が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による増感グラフをあらわす。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属化合物とチオ尿素化合物によって
    表面増感したハロゲン化銀粒子から成るハロゲン化銀写
    真乳剤。
  2. 【請求項2】 塩化銀粒子を含む乳剤を提供する工程、
    前記乳剤にチオ尿素を添加する工程、および前記乳剤を
    加熱して化学増感を完了する工程を含んで成るハロゲン
    化銀乳剤の増感方法であって、さらに、前記加熱の前又
    はその間に、或は前記加熱後前記乳剤を冷却した後に、
    前記乳剤に重金属化合物を添加する、増感方法。
JP5099088A 1992-04-30 1993-04-26 重金属化合物とチオ尿素化合物によって増感したハロゲン化銀乳剤 Pending JPH0627577A (ja)

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US07/876,263 US5283168A (en) 1992-04-30 1992-04-30 Silver halide emulsion sensitized with a heavy metal compound and a thiourea compound
US876263 1997-06-16

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US5283168A (en) 1994-02-01
EP0568092A3 (en) 1994-12-21
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