JPH06274520A - 債務額案内機能付き自動取引機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、自動取引時に顧客が借入れ利用し
た債務データを表示案内して、顧客が債務額を明瞭に確
認しながら円滑に取引利用できるようにした債務額案内
機能付き自動取引機の提供を目的とする。 【構成】この発明は、取引媒体を用いて自動借入れ取引
する自動取引機であって、顧客が利用している借入れ債
務額の債務データを記憶する記憶手段と、上記取引媒体
を用いた借入れ時に、その顧客が以前に借入れ利用した
債務の有無を判定する判定手段と、上記判定手段が債務
有りと判定したとき、上記記憶手段から借入れ利用した
現在の債務額を読出して表示器に表示案内する制御手段
とを備えた債務額案内機能付き自動取引機であることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば銀行業務で用
いられるような自動取引機に関し、さらに詳しくは自動
取引時に債務額データを表示案内して顧客の取引操作性
を高めた債務額案内機能付き自動取引機に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、一枚のカードで入出金取引き、借
入れ取引、クレジット取引等の多くの取引機能を持たせ
た高機能カードが知られている。この種のカードを用い
て自動借入れ許容する自動取引機は、カードデータと顧
客が入力操作した借入れ指定金額に基づいて、指定され
た借入れ金額を顧客に放出している。

【０００３】しかし、この自動取引機で取引する場合
に、顧客が以前に借入れ利用した債務額が有る場合は、
その債務額が不明のために、債務額を考慮に入れないで
追加借入れや出金取引して債務額不足を発生させたり、
債務金額不明による不安感を抱いた不安定な取引となる
問題を有していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、自
動取引時に顧客が借入れ利用した債務データを表示案内
して、顧客が債務額を明瞭に確認しながら円滑に取引利
用できるようにした債務額案内機能付き自動取引機の提
供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、取引媒体を
用いて自動借入れ取引する自動取引機であって、顧客が
利用している借入れ債務額の債務データを記憶する記憶
手段と、上記取引媒体を用いた借入れ時に、その顧客が
以前に借入れ利用した債務の有無を判定する判定手段
と、上記判定手段が債務有りと判定したとき、上記記憶
手段から借入れ利用した現在の債務額を読出して表示器
に表示案内する制御手段とを備えた債務額案内機能付き
自動取引機であることを特徴とする。

【０００６】また、取引媒体を用いて自動出金取引する
自動取引機であって、顧客が利用している借入れ債務額
の債務データを記憶する記憶手段と、上記取引媒体を用
いた出金時に、その顧客が以前に借入れ利用した債務の
有無を判定する判定手段と、上記判定手段が債務有りと
判定したとき、上記記憶手段から借入れ利用した現在の
債務額を読出して表示器に表示案内する制御手段とを備
えた債務額案内機能付き自動取引機であることを特徴と
する。

【０００７】さらに、取引媒体を用いて自動入金取引す
る自動取引機であって、顧客が利用している借入れ債務
額の債務データを記憶する記憶手段と、上記取引媒体を
用いた入金時に、その顧客が以前に借入れ利用した債務
の有無を判定する判定手段と、上記判定手段が債務有り
と判定したとき、上記記憶手段から借入れ利用した現在
の債務額を読出して表示器に表示案内する制御手段とを
備えた債務額案内機能付き自動取引機であることを特徴
とする。

【０００８】

【作用】この発明によれば、借入れ取引時に、その借入
れ取引客に債務が有ると判定手段が判定すると、制御手
段が記憶手段から借入れ取引客の現在の債務額を読出し
て表示器に表示案内する。

【０００９】また、出金取引時に、その出金取引客に債
務が有ると判定手段が判定すると、制御手段が記憶手段
から出金取引客の現在の債務額を読出して表示器に表示
案内する。

【００１０】さらに、入金取引時に、その入金取引客に
債務が有ると判定手段が判定すると、制御手段が記憶手
段から入金取引客の現在の債務額を読出して表示器に表
示案内する。

【００１１】

【発明の効果】このように、借入れ取引時／出金取引時
／入金取引時等の各種の取引毎に、顧客に債務が有ると
判定された場合は、自動的にその債務額を表示するた
め、顧客は取引時点で明瞭に債務額を知ることができ、
この債務額を考慮に入れて取引操作を計画的に実行でき
る。例えば、追加借入れ取引時には過剰に借入れるのを
抑制し、また債務額が不足している場合は直ちに入金補
充を促すことができる。さらに、自動取引時に顧客自身
の現在の返済情報を確認しながら取引できるため、顧客
に対するサービス性が向上し、自動取引時の操作性およ
び信頼性が確実に向上する。

【００１２】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は債務額案内機能付き自動取引機を示し、
図１において、この債務額案内機能付き自動取引機は、
装置本体１１の上部前面に、顧客に取引操作を表示案内
するタッチパネル兼用のＣＲＴ１２と、通帳挿入口１３
と、カード挿入口１４と、硬貨出入口１５と、紙幣出入
口１６と、明細票放出口１７と、取扱い表示器１８と、
顧客が係員を呼ぶための呼出しボタン１９とを備えて、
入金、出金、残高照会、キャッシング（借入れ）、キャ
ッシング照会等の取引機能を有している。

【００１３】図２は債務額案内機能付き自動取引機の制
御回路ブロック図を示し、ＣＰＵ２１はＲＯＭ２２に格
納されたプログラムに沿って各回路装置を制御し、その
必要なデータをＲＡＭ２３で読出し可能に記憶する。

【００１４】上述のＣＰＵ２１は、インターフェース２
４を介してＣＲＴ１２、タッチパネルスイッチ制御部２
５、カードリーダ２６、伝票処理部２７、紙幣処理部２
８、硬貨処理部２９、通信処理部３０を接続している。

【００１５】ＣＲＴ１２は入出金取引やキャッシング等
の取引き案内および債務額払込み等の表示案内と、これ
らの操作手順を表示案内し、タッチパネルスイッチ制御
部２５はＣＲＴ１２の画面上に表示した表示部分と対応
してタッチ入力されたタッチ入力信号を制御する。

【００１６】カードリーダ２６は、カード挿入口１４よ
り挿入されたカードの取引データを読取り、また更新デ
ータを書込み処理し、取引き終了および入出金取消し時
において、カードをカード挿入口１４より放出する。

【００１７】伝票処理部２７は、入出金取引等の各種の
取引内容の取引データを記載した伝票を取引毎に明細票
放出口１７より発行する。

【００１８】紙幣処理部２８は、紙幣出入口１６から入
金された紙幣を装置本体１１の内部に取込んで受付け処
理し、出金時および入出金取消し時において、紙幣を紙
幣出入口１６より放出処理する。

【００１９】硬貨処理部２９は、硬貨出入口１５から入
金された硬貨を装置本体１１の内部に取込んで受付け処
理し、出金時および入出金取消し時に硬貨を硬貨出入口
１５より放出処理する。

【００２０】通信処理部３０は、編集した入出金要求電
文および債務額払込み要求電文等をホストコンピュータ
３１に送信し、ホストコンピュータ３１から送られてき
た入出金回答、債務額払込みデータ等を受信処理する。

【００２１】ところで、ＣＰＵ２１は顧客が金融機関に
対して、所定の現金を借入れたキャッシング利用してい
る場合に、顧客の返済すべき債務内容を、入出金取引時
にＣＲＴ１２に表示させて顧客の自動取引操作を促進さ
せる債務案内機能を有している。

【００２２】これは顧客がキャッシング利用した債務額
に対する返済予定データを顧客毎に一括してホストコン
ピュータ３１に記憶させておき、債務額案内時にＣＰＵ
が２１ホストコンピュータ３１から顧客の債務額返済予
定データを読出してＣＲＴ１２に表示させる。この表示
案内により、顧客は債務額の返済すべき内容を容易に把
握でき、この債務額を考慮に入れて取引操作を即座に決
定したり、計画的な取引操作を実行することができる。

【００２３】このように構成された債務額案内機能付き
自動取引機のキャッシング処理動作を図３のフローチャ
ートを参照して説明する。通常、ＣＲＴ１２は図４に示
すように、「いらっしゃいませ、ご用件のキーをお押し
下さい」と各種の取引項目を表示案内して取引待機して
おり（ステップｎ1 〜ｎ2 ）、この取引待機状態で顧客
が「キャッシング」の取引項目をタッチ入力すると（ス
テップｎ3 ）、ＣＰＵ２１は顧客の取引カードの受付け
を許容し、カードが挿入されると、続いて本人を特定す
るため、「暗証番号を入力して下さい」と表示案内し、
暗証番号が入力されると、その暗証番号をホストコンピ
ュータ３１で照合チェックし（ステップｎ4 〜ｎ5 ）、
正常であれば、ＣＰＵ２１はその顧客に対して、現在、
債務があるか否かをホストコンピュータ３１に照会し
（ステップｎ6 ）、このとき、クレジット等の債務があ
れば、ＣＰＵ２１はクレジット債務内容をＣＲＴ１２に
表示案内させる。例えば、図５に示すように、クレジッ
トご利用合計金額、今月のお支払い金額、口座お引落し
日、口座残高等を表示案内し、顧客はこの表示案内され
た債務額を考慮に入れて計画的に取引操作することがで
きる（ステップｎ7 ）。

【００２４】そして、今回キャッシング取引するキャッ
シング金額を入力操作させ、次いでＣＰＵ２１は支払い
方法選択画面をＣＲＴ１２に表示案内する。例えば、図
６に示すように、一回払い、ボーナス一括払い、分割払
いのいずれかを選択許容させて表示案内し、所定の支払
い項目が入力操作されて取引了承すれば（ステップｎ8
〜ｎ11）、ＣＰＵ２１は取引成立した確認信号をホスト
コンピュータ３１に送信してキャッシングデータの登録
および返済予定データを更新すると共に、顧客には指定
されたキャッシング金額を放出し、またカードおよび明
細票を放出して、自動キャッシング取引が終了する（ス
テップｎ12〜ｎ13）。

【００２５】次に、債務額案内機能付き自動取引機の支
払い処理動作を図７のフローチャートを参照して説明す
る。今、顧客が取引待機状態のＣＲＴ１２に対して、現
金を引出し操作する「お引出し」の取引項目をタッチ入
力すると（ステップｎ21〜ｎ23）、ＣＰＵ２１は顧客の
取引カードの受付けを許容し、カードが挿入されると、
続いて本人を特定するため、「暗証番号を入力して下さ
い」と表示案内し、暗証番号が入力されると、その暗証
番号をホストコンピュータ３１で照合チェックし（ステ
ップｎ24〜ｎ25）、正常であれば、ＣＰＵ２１はキャッ
シングおよびクレジット利用可能な高機能カードか否か
を判定し、利用可能な高機能カードであれば、その顧客
の現在のキャッシングおよびクレジットの債務がある
か、否かをホストコンピュータ３１に照会し（ステップ
ｎ26〜ｎ27）、このとき、クレジット等の債務があれ
ば、ＣＰＵ２１は今までにクレジット取引した債務内容
をＣＲＴ１２に表示させる。例えば、図５に示すよう
に、クレジットご利用合計金額、今月のお支払い金額、
口座お引落し日、口座残高等を表示案内し、顧客はこの
表示案内された債務額を考慮に入れて計画的な取引操作
を促進する（ステップｎ28）。

【００２６】そして、今回引出し取引する引出し金額を
入力操作させ、顧客が引出し金額を取引了承すれば（ス
テップｎ29〜ｎ30）、ＣＰＵ２１は取引成立した確認信
号をホストコンピュータ３１に送信して支払いデータの
登録を更新すると共に、顧客には引出し金額を放出し、
またカードおよび明細票を放出して、自動支払い取引が
終了する（ステップｎ31〜ｎ32）。

【００２７】次に、債務額案内機能付き自動取引機の預
入れ処理動作を図８のフローチャートを参照して説明す
る。今、顧客が取引待機状態のＣＲＴ１２に対して、現
金を入金操作する「お預入れ」の取引項目をタッチ入力
すると（ステップｎ41〜ｎ43）、ＣＰＵ２１は顧客の取
引カードの受付けを許容し、カードが挿入されると、続
いて通帳の受付けを許容し、通帳が挿入されると、その
取引するカードおよび通帳の取引データをホストコンピ
ュータ３１で照合チェックし（ステップｎ44〜ｎ45）、
正常であれば、ＣＰＵ２１はキャッシングおよびクレジ
ット利用可能な高機能カードか否かを判定し、利用可能
な高機能カードであれば、その顧客の現在のキャッシン
グおよびクレジットの債務があるか、否かをホストコン
ピュータ３１に照会し、このとき顧客の口座残高が今月
の債務支払い額に対して不足しているか、否かを判定
し、不足していれば（ステップｎ46〜ｎ47）、ＣＰＵ２
１は債務支払い額の不足内容をＣＲＴ１２に明瞭に表示
案内させる。これは例えば、図９に示すように、クレジ
ットご利用合計金額、今月のお支払い金額、口座お引落
し日、口座残高等を表示案内し、このうち今月のお支払
い金額と口座残高を点滅表示させて、残高不足である旨
を強調表示し、顧客はこの強調表示された債務額を考慮
に入れて計画的な取引操作を促進する（ステップｎ4
8）。

【００２８】そして、今回入金取引する入金金額を入力
操作させ、顧客が入金金額を取引了承すれば（ステップ
ｎ49〜ｎ50）、ＣＰＵ２１は取引成立した確認信号をホ
ストコンピュータ３１に送信して預入れデータの登録を
更新すると共に、顧客にはカードおよび通帳を放出して
自動預入れ取引が終了する（ステップｎ51〜ｎ52）。

【００２９】上述のように、キャッシング取引時／お引
出し取引時／お預入れ取引時等の各種の取引毎に、顧客
に債務が有る場合は、自動的にその債務額を表示案内す
るため、顧客は取引時点で明瞭に債務額を知ることがで
き、この債務額を考慮に入れて取引操作を計画的に実行
できる。したがって、追加借入れ取引時のような場合に
は過剰に借入れるのを抑制でき、また債務額が不足して
いる場合は直ちに入金操作を促すことができる。さら
に、自動取引時に顧客自身の現在の返済情報を確認しな
がら取引できるため、顧客に対するサービス性が向上
し、自動取引時の操作性および信頼性が確実に向上す
る。

【００３０】この発明と、上述の実施例の構成との対応
において、この発明の取引媒体は、実施例のカードおよ
び通帳に対応し、以下同様に、自動借入れ取引は、キャ
ッシング取引に対応し、自動出金取引は、お引出し取引
に対応し、自動入金取引は、お預入れ取引に対応し、記
憶手段は、ホストコンピュータ３１に対応し、表示器
は、ＣＲＴ１２に対応し、判定手段および制御手段は、
ＣＰＵ２１に対応するも、この発明は上述の実施例の構
成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の債務額案内機能付き自動取引機の外
観斜視図。

【図２】この発明の債務額案内機能付き自動取引機の制
御回路ブロック図。

【図３】この発明のキャッシング処理動作を示すフロー
チャート。

【図４】この発明のＣＲＴの取引選択画面を示す表示
図。

【図５】この発明のＣＲＴの債務案内例を示す表示図。

【図６】この発明のＣＲＴの支払い方法選択画面を示す
表示図。

【図７】この発明の支払い処理動作を示すフローチャー
ト。

【図８】この発明の預入れ処理動作を示すフローチャー
ト。

【図９】この発明のＣＲＴの債務額強調画面を示す表示
図。

【符号の説明】

１１…装置本体 １２…ＣＲＴ ２１…ＣＰＵ ３１…ホストコンピュータ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】取引媒体を用いて自動借入れ取引する自動
   取引機であって、顧客が利用している借入れ債務額の債
   務データを記憶する記憶手段と、上記取引媒体を用いた
   借入れ時に、その顧客が以前に借入れ利用した債務の有
   無を判定する判定手段と、上記判定手段が債務有りと判
   定したとき、上記記憶手段から借入れ利用した現在の債
   務額を読出して表示器に表示案内する制御手段とを備え
   た債務額案内機能付き自動取引機。
2. 【請求項２】取引媒体を用いて自動出金取引する自動取
   引機であって、顧客が利用している借入れ債務額の債務
   データを記憶する記憶手段と、上記取引媒体を用いた出
   金時に、その顧客が以前に借入れ利用した債務の有無を
   判定する判定手段と、上記判定手段が債務有りと判定し
   たとき、上記記憶手段から借入れ利用した現在の債務額
   を読出して表示器に表示案内する制御手段とを備えた債
   務額案内機能付き自動取引機。
3. 【請求項３】取引媒体を用いて自動入金取引する自動取
   引機であって、顧客が利用している借入れ債務額の債務
   データを記憶する記憶手段と、上記取引媒体を用いた入
   金時に、その顧客が以前に借入れ利用した債務の有無を
   判定する判定手段と、上記判定手段が債務有りと判定し
   たとき、上記記憶手段から借入れ利用した現在の債務額
   を読出して表示器に表示案内する制御手段とを備えた債
   務額案内機能付き自動取引機。