JPH062742B2 - 新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤 - Google Patents

新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤

Info

Publication number
JPH062742B2
JPH062742B2 JP63146850A JP14685088A JPH062742B2 JP H062742 B2 JPH062742 B2 JP H062742B2 JP 63146850 A JP63146850 A JP 63146850A JP 14685088 A JP14685088 A JP 14685088A JP H062742 B2 JPH062742 B2 JP H062742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
pyrazoline
general formula
phenyl
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63146850A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6479157A (en
Inventor
博之 山下
誠 尾館
肇 飯▲塚▼
博 川面
義男 志賀
宏 滑川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP63146850A priority Critical patent/JPH062742B2/ja
Publication of JPS6479157A publication Critical patent/JPS6479157A/ja
Publication of JPH062742B2 publication Critical patent/JPH062742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、脳血管障害急性期の脳浮腫の生成を抑制し、
虚血病巣を保護し生命予後の神経症状を改善しうる新規
な2-ピラゾリン誘導体その製造方法およびそれらを有効
成分とする脳血管障害治療剤に関するものである。
〔従来の技術〕
わが国の脳血管障害により死亡率は年年低下し病因別死
亡率ではガン、心臓病に続いて3位になっているが、そ
れでも脳血管障害の患者が30〜60%が急性期に死亡して
いるといわれている。また生命を取り止めた人でも多く
が意識障害、運動障害あるいは知覚障害に苦しめられて
いる。因にわが国における老人性痴呆の50%は脳血管障
害由来であるといわれている。
生命予後の神経障害の多くは急性期の脳虚血に起因して
いるが、これらの神経障害の治療は症状が固定した慢性
期では極めて困難である。
従って脳血管障害においては急性期の治療は救命の目的
のみならず生命予後の症状を改善する上でも極めて重要
である。
脳卒中急性期の治療は脳浮腫対策と全身及び頭蓋内の血
行動態を調節することにより虚血病巣を保護し、障害の
範囲を極力小さくすることに主眼が置かれている。
脳浮腫対策としては現在グリセロールの様な高張液の輸
液やステロイド剤の静脈内投与がなされているが、高張
液の輸液は体液の電解質のバランスを崩し易く、またス
テロイド剤は消化管出血等の副作用が強い。一方、チオ
ペンタール、ペントバルビタール、メホバルビタール等
のバルビツレートには脳虚血に対して脳保護作用がある
ことが知られており(Anesthesiology,47,285,1977)、又
臨床にも応用されている(日本臨床、43、185、1985)。然
し乍らバルビツレートは有効投与量と意識低下、呼吸抑
制作用をもたらす投与量が極めて近く、完全な全身管理
が可能な施設でしか使用できないし又肝、腎機能障害等
の副作用がある。
最近になって脳虚血に対する脳保護作用を有する薬物と
してNizofenoneが報告されたが、この薬物は意識障害の
改善作用はあるものの脳浮腫を抑制する作用はない(日
本臨床、43、185、1985)。
〔発明が解決しようとする課題〕
脳血管障害急性期の脳浮腫の生成を抑制し、虚血病巣を
保護し生命予後の神経症状を改善しうる薬物の開発が望
まれている。
本発明は2-ピラゾリン誘導体を用いて脳浮腫の抑制、虚
血病巣の保護作用及び神経症状の改善作用を持つ薬剤を
提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は以下の新規2-ピラゾリン誘導体に関する。すな
わち一般式(A) (式中R1は、ピリジル基、ピラジル基、シクロヘキシル
基、またはアルコキシル基を示し、R2は水素原子、アル
キル基、ピリジル基、フリル基、フェニル基、置換フェ
ニル基である。但し、R1がアルコキシル基であってR2
アルキル基である場合を除く。)で表わされる2-ピラゾ
リン誘導体及びその製薬上許容しうる塩が本発明化合物
である。
本発明の一般式(A)で表される2-ピラゾリン誘導体は例
示すれば次の化合物を含む。(表1の化合物No.同じ) 1. 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリ
ン 2. 1-(4-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリ
ン 3. 1-(2-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリ
ン 4. 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(2-メトキシフェニ
ル)-2-ピラゾリン 5. 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(3-メトキシフェニ
ル)-2-ピラゾリン 6. 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(4-メトキシフェニ
ル)-2-ピラゾリン 7. 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(2-フリル)-2-ピラゾ
リン 8. 1-ピラジルカルボニル-5-フェニル-2-ピラゾリン 9. 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(2-フルオロフェニ
ル)-2-ピラゾリン 10.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(2-メチルフェニル)-2
-ピラゾリン 11.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(4-クロロフェニル)-2
-ピラゾリン 12.1-(3-ピリジルカルボニル)-2-ピラゾリン 13.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(3-メチルフェニル)-2
-ピラゾリン 14.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(4-メチルフェニル)-2
-ピラゾリン 15.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(2-クロロフェニル)-2
-ピラゾリン 16.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-(3-ピリジル)-2-ピラ
ゾリン 17.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン 18.1-(2-ピリジルカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン 19.1-ピラジルカルボニル-5-メチル-2-ピラゾリン 20.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-エチル-2-ピラゾリン 21.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-プロピル-2-ピラゾリ
ン 22.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-イソプロピル-2-ピラ
ゾリン 23.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-シクロプロピル-2-ピ
ラゾリン 24.1-(3-ピリジルカルボニル)-5-ブチル-2-ピラゾリン 25.1-エトキシカルボニル-5-フェニル-2-ピラゾリン 26.1-エトキシカルボニル-5-(3-ピリジル)-2-ピラゾリ
ン 27.1-エトキシカルボニル-5-(2-クロロフェニル)-2-ピ
ラゾリン 28.1-エトキシカルボニル-5-メチル-2-ピラゾリン 29.1-ブトキシカルボニル-5-メチル-2-ピラゾリン 30.1-メトキシカルボニル-5-エチル-2-ピラゾラン これらの2-ピラゾリン誘導体は 一般式(B) R3−CH=CHCHO (B) (式中R2は一般式(A)のR2の場合と同じである。) で表わされるα、β−不飽和アルデヒドとヒドラジンを
反応させて、 一般式(C) (式中R2は一般式(A)のR2場合と同じである。)で表わ
される5-置換-2-ピラゾリンとし、これに一般式(D) (式中R1は一般式(A)の場合のR1と同じである。)で表
される酸クロライドを反応させることにより得られる
が、α、β-不飽和アルデヒドとヒドラジンの反応で
は、アジンの副生を抑えるためヒドラジンを大過剰使用
することが必要であった。そこで本反応を検討した結
果、酢酸を添加することによりアジンの副生を抑え、し
かもα、β−不飽和アルデヒドに対するヒドラジンの量
を1.0〜1.5当量に抑えても反応が十分に進行することが
分かった。好ましい酢酸の量はヒドラジンに対して0.5
〜2当量の範囲であり、反応は水、メタノール、エタノ
ール等の溶媒中で行うことができる。入手困難なα、β
−不飽和アルデヒドは一般式(E) R1−CHO (E) (式中R1は一般式(A)のR1と同じ。)で表わされるアル
デヒドにジエチルホスホノアセトニトリルを作用させ、
一般式(F) R1−CH=CHCN (F) (式中R1は一般式(A)のR1と同じ。)で表わされるα、
β-不飽和ニトリルとし、これにジイソブチルアルミニ
ウムヒドリドを反応させることにより合成される。
また本発明は、上記新規化合物を含み、次の一般式(G) (式中R3は水素原子、アルキル基、アセチル基、アルコ
キシカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アミ
ノ基、ベンゾイル基、置換ベンゾイル基、ピリジルカル
ボニル基、フリルカルボニル基、チエニルカルボニル
基、ピラジルカルボニル基、N-置換カルバモイル基、N-
置換チオカルバモイル基、又はカルボキシル基を示し、
R4は水素原子、アルキル基、ピリジル基、フリル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基、置換フェニル基であ
る。)で表わされる2-ピラゾリン誘導体及びその製薬上
許容し得る塩を有効成分とする脳血管障害治療剤に関す
るものである。
本発明の脳血管障害治療剤の投与によって、脳卒中急性
期の脳浮腫対策と全身及び頭蓋内の血行動態を調節する
ことにより虚血病巣を保護し、障害の範囲を極力小さく
することができる。
本発明の脳血管障害治療剤の有効成分としては、前記1
〜30の化合物を含み、これら化合物以外に次の化合物も
含んでいる。
31.5-フェニル-2-ピラゾリン 32.5-(4-クロルフェニル)-2-ピラゾリン 33.5-(3-クロルフェニル)-2-ピラゾリン 34.5-(2-クロルフェニル)-2-ピラゾリン 35.5-(4-メチルフェニル)-2-ピラゾリン 36.5-(3-メチルフェニル)-2-ピラゾリン 37.5-(2-メチルフェニル)-2-ピラゾリン 38.5-(4-メトキシフェニル)-2-ピラゾリン 39.5-(3-メトキシフェニル)-2-ピラゾリン 40.5-(2-メトキシフェニル)-2-ピラゾリン 41.5-(4-フルオロフェニル)-2-ピラゾリン 42.5-(3-フルオロフェニル)-2-ピラゾリン 43.5-(2-フルオロフェニル)-2-ピラゾリン 44.5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-2-ピラゾリン 45.5-(3-トリフルオロメチルフェニル)-2-ピラゾリン 46.5-(2-トリフルオロメチルフェニル)-2-ピラゾリン 47.5-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ピラゾリン 48.5-(3-ヒドロキシフェニル)-2-ピラゾリン 49.5-(2-ヒドロキシフェニル)-2-ピラゾリン 50.5-メチル-2-ピラゾリン 51.5-シクロヘキシル-2-ピラゾリン 52.5-(4-ピリジル)-2-ピラゾリン 53.5-(3-ピリジル)-2-ピラゾリン 54.5-(2-ピリジル)-2-ピラゾリン 55.1-メチル-5-フェニル-2-ピラゾリン 56.1-アセチル-5-フェニル-2-ピラゾリン 57.5-フェニル-2-ピラゾリン-1-カルボン酸ナトリウム 58.1-アミノ-5-フェニル-2-ピラゾリン 59.1-ベンゾイル-5-フェニル-2-ピラゾリン 60.1-(4-トリフルオロメチルベンゾイル)-5-フェニル-
2-ピラゾリン 61.1-ベンゾイルメチル-5-フェニル-2-ピラゾリン 62.1-シクロヘキシルカルボニル-5-フェニル-2-ピラゾ
リン 63.1-(2-フリルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリン 64.1-(2-チエニルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリ
ン 65.1-〔N-(3-ピリジル)カルバモイル〕-5-フェニル-2-
ピラゾリン 66.1-〔N-(3-ピリジル)チオカルボモイル〕-5-フェニ
ル-2-ピラゾリン 本発明の有効成分の化合物は次の一般式(G)で表わされ
る。
(式中R3は水素原子、アルキル基、アセチル基、アルコ
キシカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アミ
ノ基、ペンゾイル基、置換ベンゾイル基、ピリジルカル
ボニル基、フリルカルボニル基、チエニルカルボニル
基、ピラジルカルボニル基、N-置換カルバモイル基、N-
置換チオカルバモイル基、又はカルボキシル基を示し、
R4は水素原子、アルキル基、ピリジル基、フリル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基、置換フェニル基であ
る。) 本発明の化合物の塩の例としては塩酸塩、燐酸塩、フマ
ール酸塩、マレイン酸塩等がある。
上記の2-ピラゾリン誘導体及びそれらの塩は注射剤、座
剤、または経口剤として使用に供すことができる。また
脳浮腫対策として通常用いられている20%グリセロール
液に溶かして輸液してもよい。
脳血管障害の急性期における上記2-ピラゾリン誘導体及
びその塩の望ましい投与量は日量0.1〜2.0gである。注
射剤として使用する場合は、例えば上記2-ピラゾリン誘
導体及びその塩を3%含む注射液10mlを1日数回静脈内
投与するか、又は15%の注射液2mlを1日数回筋肉内投
与することができる。座剤は上記2-ピラゾリン誘導体及
びその塩を微粉末にしてウィテプゾール(登録商標)の
ような基剤に分散溶解して製造することができる。上記
2-ピラゾリン誘導体及びその塩は望ましくは基剤中に1
〜10%含まれ、実際に使用する場合は例えば上記2-ピラ
ゾリン誘導体及びその塩を5〜10%含む座剤3gを1日
数回用いることができる。経口剤として使用する場合、
上記2-ピラゾリン誘導体及びその塩0.1〜2.0gを製薬上
許容し得るベンシクル、担体、賦形剤、結合剤、安定剤
と共に一般に認められた方法に従って混和して錠剤、カ
プセル剤をつくることができる。これらの経口剤は症状
に応じて1日数回投与される。
以下実施例によって本発明を説明する。
実施例1 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリン
(化合物No.1) 1)シンナモニトリル 60%水素化ナトリウム4gを100mlのテロラヒドロフラ
ンに懸濁し、氷冷下にジエチルホスホノアセトニトリル
17.1gを加えた。この溶液にベンズアルデヒド10.6gの80
mlテトラヒドロフラン溶液を滴下し、1時間撹拌した。
水50mlを加え有機層を分取し、硫酸ソーダで乾燥後濃縮
した。減圧蒸留(102-106℃/6mmHg)により目的物のシン
ナモニトリル8.9g(収率69.0%)を得た。
2) シンナモアルデヒド 8gのシンナモニトリルを100mlのテトラヒドロフランに
溶かし、氷冷下にジイソブチルアルミニウムハライド1.
5Mトルエン溶液50mlを滴下し、室温で2時間撹拌した。
反応液を氷水200ml中にゆっくり注ぎ、塩酸を加えてア
ルミニウムの水酸化物を溶解した。有機層を分取し、乾
燥後減圧蒸留してシンナムアルデヒド5.2gを得た。収率
63.6% 3) 5-フェニル-2-ピラゾリン ヒドラジンモノハイドレート2.3gをエタノール5mlに溶
解し、氷冷下に酢酸2.7gを滴下した。この混合物を加熱
還流しながらシンナムアルデヒド5gを滴下、更に3時
間加熱還流した。反応物を氷冷し、濃アンモニア水3.5m
lを滴下した後、クロロホルム20mlで2回抽出した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧蒸留(110-
115℃/6mmHg)して5-フェニル-2-ピラゾリン3.8g(収率
69%)を得た。
4) 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリ
ン ニコチン酸クロリド塩酸塩4gをクロロホルム20mlに懸
濁し、氷冷下に5-フェニル-2-ピラゾリン2.9gとトリエ
チルアミン4gの混合物を滴下した。15分間撹拌した
後、水洗濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフイー
(クロロホルム/メタノール=100/1)で精製した。収率
4.3g 収率88%,m.p.100〜102℃、NMR(CDCL3)、2.9-3.8
(2H,m)、5.61(1H,dd,J=5,12Hz)、7.03(1H,t,J=2Hz)、7.
31(5H,s)、7.28(1H,m)、8.15(1H,dt,J=8,2Hz)、8.68(1
H,dd,J=2,6Hz)、9.13(1H,d,J=2Hz)。
実施例2〜22 実施例1と同様の方法を用いて合成された化合物2〜24
を表1に示した。
実施例23 1-エトキシカルボニル-5-フェニル-2-ピラゾリン(化合
物No.25) 5-フェニル-2-ピラゾリン2.92gを含む乾燥クロロホルム
50mlの溶液にトリエチルアミン2.1gを加えて氷冷下で撹
拌した。この溶液にクロル蟻酸エチル2.17gを滴下し、
1時間撹拌した。水50mlを加えた後、クロロホルム50ml
で抽出した。有機層を乾燥した後溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルクロマトグラフイーにかけ、クロロホルム/
メタノール(=100/1)で抽出した。収量2.7g(収率62
%)、油状物、NMR(DMSO-d6)、1.21(3H,t,J=6Hz)、2.6-
3.7(2H,m)、4.18(2H,q,J=6Hz)、5.22(1H,dd,J=6,12H
z)、6.92(1H,t,J=2Hz)、7.1-7.5(5H,m)。
実施例24〜28 実施例23と同様の方法を用いて合成した化合物26〜30を
表1に示した。
実施例29〜33 実施例1と同様の方法を用いて合成した化合物No.59,N
o.60,No.62,No.63,No.64を表1に示した。
実施例34 1-メチル-5-フェニル-2-ピラゾリン(化合物
No.55) メチルヒドラジン5gの50mlエタノール溶液にシンナム
アルデヒド13.2gを滴下した後、6時間還流した。反応
後、溶媒を減圧留去し、残渣をエーテル50mlに溶解し
た。有機層を水洗し、硫酸ソーダで乾燥後、濃縮し、残
渣を減圧蒸留して目的物3.6gを得た。収率22%沸点95-10
6℃/5mmHgNMR(CDCl3)、2.2-3.3(2H,m)、2.65(3H,s)、
3.76(1H,dd,J=10,14Hz)、6.51(1H,t,J=2Hz)、7.1-7.6(5
H,m) 実施例35 5-フェニル-2-ピラゾリン-1-カルボン酸ナト
リウム(化合物No.57) 5-フェニル-2-ピラゾリン14.6gとトリエチルアミン12g
を含むクロロホルム溶液100mlにクロルギ酸エチル12gを
氷冷下に滴下し、続いて室温で3時間攪拌した。3%塩
酸水溶液、3%重炭酸ソーダ水溶液で順次洗浄した後、
無水硫酸ソーダで乾燥し、溶媒を留去して油状物20gを
得た。この油状物を80mlのエタノールに溶かし、40%カ
セイソーダ水溶液10ml加え、室温で1時間攪拌した。析
出したナトリウム塩を濾取し、減圧乾燥して、表記化合
物12gを得た。m.p.210℃(分解)NMR(D2O)、2.6-3.4(2H,
m)、4.7(1H,dd,J=12,5Hz)、7.14(1H,t,J=2Hz)、7.40(5
H,s) 実施例36 1-〔N-(3-ピリジル)カルバモイル〕-5-フェ
ニル-2-ピラゾリン(化合物No.65) 濃塩酸22ml中に氷冷下でニコチン酸ヒドラジッド18gを
少しづつ加え、次に10℃以下で亜硫酸ソーダ18gの30ml
水溶液で滴下した。0℃で更に15分間攪拌した後、エー
テルで抽出した。有機層を重炭酸ソーダ水溶液で洗浄し
た後硫酸ソーダで乾燥した。エーテルを留去し、ニコチ
ン酸アジドで16gを得た。
ニコチン酸アジド16gをベンゼン100mlに溶かし、5時間
加熱還流した。不溶物を濾去し、減圧濃縮して、3-ピリ
ジルイソシアネート13gを得た。7.3gの5-フェニル-2-ピ
ラゾリンを50mlの酢酸エチルを溶かし、3-ピリジルイソ
シアネート7.5gの20ml酢酸エチル溶液を滴下した。室温
で30分間攪拌した後、反応液を濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50
/1)で精製した。収量2.1g 収率79% m.p.104〜106℃
NMR(CDCl3)、2.6-3.8(2H,m)、5.38(1H,dd,J=5,12H
z)、6.90(1H,t,J=2Hz)、7.30(5H,s)、7.20(1H,m)、8.0-
8.4(2H,m)、8.2(1H,b)、8.58(1H,d,J=2Hz) 実施例37 1-〔N-(3-ピリジル)チオカルバモイル〕-5-
フェニル-2-ピラゾリン(化合物No.66) 3-アミノピリジン9.4gと二硫化炭素7.6gをベンゼン100m
lに溶かし、トリエチルアミン14mlを滴下した。室温で
3時間攪拌すると2層に分離した。一晩放置した後、ベ
ンゼンをデカンテーションで除き、油状物を30mlのエー
テルで4回洗浄した。溶媒を減圧留去し、(3-ピリジ
ル)ジチオカルボン酸トリエチルアンモニウム塩を得
た。このジチオカルボン酸トリエチルアンモニウム塩を
精製することなくクロロホルム75mlに溶解し、トリエチ
ルアミン14mlを加え氷冷した。これにクロルギ酸エチル
10.2mlを滴下し、室温で1時間反応させた。反応液を水
50mlで洗浄し、硫酸ソーダで乾燥後減圧濃縮して粗3-ピ
リジルイソチオシアネート13.2gを油状物として得た。
5-フェニル-2-ピラゾリン7.3gの50mlクロロホルム溶液
に3-ピリジルイソチオシアネート7.5gの20mlクロロホル
ム溶液を滴下し、30分間攪拌した。反応液を濃縮し、シ
リカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノー
ル=50/1)で精製し、表記化合物8.0gを得た。収率57%
m.p.156〜158℃、NMR(CDCl3)、2.6-3.8(2H,m)、5.83
(1H,dd,J=5,11Hz)、7.07(1H,t,J=2Hz)、7.30(5H,s)、7.
25(1H,m)、8.2-8.5(2H,m)、8.67(1H,d,J=2Hz)、9.26(1
H,b) 実施例38 ラットの中大脳動脈閉塞による虚血性脳浮腫に対する薬
物の作用 ラットの中大脳動脈閉塞は田村等の方法(J.Cerebral Bl
ood Flow and Metabolism,1981,53-60)に従って実施し
た。即ち、8〜10週令の雄性Wistarラットを用い、2%
ハロセン麻酔下に左中大脳動脈を閉塞した。薬物を0.5
%CMCに懸濁し、中大脳動脈閉塞直後、8時間後、16時
間後の計3回腹腔内投与した。中大脳動脈閉塞24時間後
にラットを者殺、脳を摘出し、各半球の脳水分含量を湿
重量法で求めた。対照群のラットも同様に中大脳動脈の
閉塞を行い、その後1日3回生理食塩水を投与した。脳
浮腫抑制率は下記の式に従って求めた。
CL:対照群の左半球の脳水分含量 CR:対照群の右半球の脳水分含量 SL:処照群の左半球の脳水分含量 SP:処照群の右半球の脳水分含量 また急性毒性の50%致死量LD50はマウスに薬物を腹腔内
投与し、投与後48時間までの死亡率から常法により算出
した。結果を表2に示した。
実施例39 ラットの中大脳動脈閉塞による脳梗塞巣の形成に対する
薬物の作用 ラット中大脳動脈閉塞による脳梗塞巣の測定は田村等の
方法(日本臨床、43、185(1985))に従って実施した。ラ
ットの中大脳動脈を閉塞し、閉塞直後、8時間後、16時
間後の3回薬物を投与した。薬物は0.5%、CMCに懸濁
し、腹腔内に投与した。閉塞24時間後にラットを者殺
し、脳を摘出した。摘出した脳をTTCで染色し、頭頂か
ら6等分に切断した。断面を写真撮影し、プラニメータ
ーで梗塞巣の全脳に対する割合を測定した。結果を表3
に示した。
実施例 40 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリンを
有効成分とする錠剤 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-フェニル-2-ピラゾリンを
45g、乳糖42g、トウモロコシデンプン45g及び結晶セル
ロース25gをよく混合した。これにヒドロキシプロピル
セルロース5gを水に溶解した液で練合造粒し、50℃で
4時間乾燥した。これにステアリン酸マグネシウム3g
を加えて良く混合し、打錠機を用いて一錠当り200mgの
重量を打錠し、錠剤を得た。
実施例41 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリンを有
効成分とする注射剤 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン0.3g
を取り、0.9%生理食塩水10mlに溶かし、10mlアンプル
に封入して水性注射剤とする。
輸液用注射剤としては上述の溶液を0.9%生理食塩水200
mlで薄めて用いてもいいし、10%グリセリン溶液(グリ
セオール、中外)200mlに溶解して用いることもでき
る。
実施例42 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-ブチル-2-ピラゾリンを有
効成分とする座剤 1-(3-ピリジルカルボニル)-5-ブチル-2-ピラゾリンを10
gを取り、ウイテップゾルw-35(ディナミルノーベル ケ
ミカルズ、西ドイル国)9gに60℃で加熱溶解し、よく
混合する。これに鋳型に一個当り1.5gまたは3gになる
ように流し込み、冷却して固まらせ、座剤とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 403/06 231 8829−4C 405/06 231 8829−4C (72)発明者 滑川 宏 千葉県茂原市東郷2100番地 (56)参考文献 特開 昭60−8211(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(A) (式中R1は、ピリジル基、ピラジル基、シクロヘキシル
    基、またはアルコキシル基を示し、R2は水素原子、アル
    キル基、ピリジル基、フリル基、フェニル基、置換フェ
    ニル基である。但し、R1がアルコキシル基であってR2
    アルキル基である場合を除く。)で表わされる2-ピラゾ
    リン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(B) R2−CH=CHCHO (B) (式中R2は一般式(A)のR2の場合と同じである。)で表
    わされるα,β−不飽和アルデヒドとヒドラジンを酢酸
    存在下に反応して、 一般式(C) (式中R2は一般式(A)のR2の場合と同じである。)で表
    わされる5-置換-2-ピラゾリンとし、これに 一般式(D) (式中R1は一般式(A)の場合のR1と同じである。)で表
    される酸クロライドを反応させ、一般式(A)で表わされ
    る2-ピラゾリン誘導体を製造する方法。
  3. 【請求項3】一般式(G) (式中R3は水素原子、アルキル基、アセチル基、アルコ
    キシカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アミ
    ノ基、ベンゾイル基、置換ベンゾイル基、ピリジルカル
    ボニル基、フリルカルボニル基、チエニルカルボニル
    基、ピラジルカルボニル基、N-置換カルバモイル基、N-
    置換チオカルバモイル基、又はカルボキシル基を示し、
    R4は水素原子、アルキル基、ピリジル基、フリル基、シ
    クロヘキシル基、フェニル基、置換フェニル基であ
    る。)で表わされる2-ピラゾリン誘導体またはその製薬
    上許容し得る塩を有効成分とする脳血管障害治療剤。
JP63146850A 1987-06-17 1988-06-16 新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤 Expired - Fee Related JPH062742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63146850A JPH062742B2 (ja) 1987-06-17 1988-06-16 新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14891987 1987-06-17
JP62-148919 1987-06-17
JP63146850A JPH062742B2 (ja) 1987-06-17 1988-06-16 新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6479157A JPS6479157A (en) 1989-03-24
JPH062742B2 true JPH062742B2 (ja) 1994-01-12

Family

ID=26477559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63146850A Expired - Fee Related JPH062742B2 (ja) 1987-06-17 1988-06-16 新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH062742B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07308647A (ja) * 1994-05-18 1995-11-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 洗浄装置の被洗浄物支持具

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0662609B2 (ja) * 1988-12-12 1994-08-17 三井東圧化学株式会社 新規(‐)2‐ピラゾリン化合物及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤
AR079935A1 (es) * 2010-01-29 2012-02-29 Abbott Healthcare Products Bv Sintesis de derivados de pirazolin carboxamidina sustituida
CN104030983A (zh) * 2014-03-21 2014-09-10 上海大学 含氟三苯基吡唑衍生物及其制备方法
TWI730959B (zh) 2015-05-19 2021-06-21 英商葛蘭素史克智慧財產發展有限公司 作為激酶抑制劑之雜環醯胺
TW201831464A (zh) * 2016-11-18 2018-09-01 英商葛蘭素史克智慧財產發展有限公司 作為激酶抑制劑之雜環醯胺

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS608211A (ja) * 1983-06-28 1985-01-17 Showa Denko Kk 農園芸用殺菌剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07308647A (ja) * 1994-05-18 1995-11-28 Sansha Electric Mfg Co Ltd 洗浄装置の被洗浄物支持具

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6479157A (en) 1989-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH089541B2 (ja) ピラゾール類を主成分とする脳浮腫抑制剤
EP1922309B1 (en) N-phenyl-2-pyrimidine-amine derivatives and process for the preparation thereof
RU2125051C1 (ru) Производные дифенила, производное фенилпиперазина и способ лечения
KR970005927B1 (ko) 디아릴메틸피페리딘 또는 피페라진의 피리딘 및 피리딘 n-옥사이드 유도체, 이를 함유하는 약제학적 조성물 및 이의 제조방법
JP5754040B2 (ja) TNFαシグナル伝達のモジュレータ
CN101282926B (zh) S1p3受体拮抗剂
CH522668A (de) Verfahren zur Herstellung neuer heterocyclischer Aminoketone
JPH0797364A (ja) ピペラジン誘導体
EP1641758B1 (fr) Derives de diphenylpyridine, leur preparation et leur application therapeutique
EP1680114A2 (en) Triazole compounds and uses related thereto
JPH05502682A (ja) ピペラジン誘導体
JPH0662565B2 (ja) N―複素環―n―(4―ピペリジル)アミド及び該化合物を含む薬剤組成物
JP2002508780A (ja) 新規な化合物
JP3338913B2 (ja) テトラゾール誘導体
US4990529A (en) Pyrazolone derivatives for treating cerebrovascular diseases
JPH062742B2 (ja) 新規2‐ピラゾリン類及びそれを有効成分とする脳血管障害治療剤
JPS6058981A (ja) 5−ピリジル−1,3−チアゾ−ル誘導体,その製造法およびそれを含んでなる医薬組成物
JP4018145B2 (ja) α2―アドレナリン受容体アゴニスト活性を有する4―[(チエン―2―イル)メチル]イミダゾール誘導体
PL179015B1 (pl) Nowa pochodna (1-fenylo-1-heterocyklo)metanolu i sposób wytwarzania nowej pochodnej (1 -fenylo-1 -heterocyklo)metanolui kompozycja farmaceutycznado leczenia ostrych i przewleklych zaburzen neuropsychiatrycznych PL
JPH06135943A (ja) 新規なウラシル誘導体及びそれを有効成分とするアレルギー疾患治療薬
JPS5976083A (ja) ジヒドロピリジン類
JP2014507425A (ja) ピラゾール化合物
JP2667511B2 (ja) イソオキサゾール誘導体を含有する脳機能改善剤
JP2001261675A (ja) ピラゾリン誘導体またはテトラヒドロピリダジン誘導体を含有する医薬
JP2023134657A (ja) 新規抗腫瘍剤

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees