JPH0627403U - アンチロック制御用モジュレータのカットバルブ構造 - Google Patents

アンチロック制御用モジュレータのカットバルブ構造

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JPH0627403U
JPH0627403U JP6412592U JP6412592U JPH0627403U JP H0627403 U JPH0627403 U JP H0627403U JP 6412592 U JP6412592 U JP 6412592U JP 6412592 U JP6412592 U JP 6412592U JP H0627403 U JPH0627403 U JP H0627403U
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valve
control
chamber
cut valve
guide stem
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JP6412592U
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尚利 玉井
勉 天野
光宣 山浦
洋一 杉本
邦夫 金井
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Honda Motor Co Ltd
Nissin Kogyo Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンチロック制御用モジュレータに用いられ
るカットバルブの組付け工数及び組付け公差を減少させ
る。 【構成】 モジュレータの入力室20と出力室37との
間に配設されるカットバルブ21は、筒体26の通孔2
6aに遊嵌して摺動自在に案内される金属製のガイドス
テム56と、筒体26の弁座26bに着座可能な弁部5
7a及びストッパリング29に当接可能な4本のストッ
パ部57d…を有する合成樹脂製のバルブボディ57と
を備える。バルブボディ57はガイドステム56の一端
に形成した小径部56aと頭部56bとを覆うように一
体にモールドされ、これによりガイドステム56及びバ
ルブボディ57が強固に一体化されて組付け工数と組付
け公差が減少する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ハウジングの内部に、マスタシリンダに通じる入力室と、ブレーキ 装置に通じる出力室と、切換弁手段を介して制御液圧源に通じる制御室とを形成 し、前記出力室及び制御室に制御ピストンの両端面をそれぞれ臨ませるとともに 、前記入力室及び出力室間に制御ピストンの制御室側への移動に応じて閉弁作動 するカットバルブを介設してなるアンチロック制御用モジュレータに関し、特に そのカットバルブの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるアンチロック制御用モジュレータのカットバルブとして、例えば 特開平4−133845号公報に記載されたものが公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
一般にアンチロック制御用モジュレータのカットバルブはガイドステムとバル ブボディとから構成されるが、上記従来のカットバルブは、ガイドステムとバル ブボディとが別部材に分割されているため、組付け工数の増加によるコストアッ プの問題があるばかりか、組付け公差のバラツキによってモジュレータの応答性 に影響が出る可能性がある。
【0004】 本考案は前述の事情に鑑みてなされたもので、アンチロック制御用モジュレー タに用いられるカットバルブの組付け工数と組付け公差とを減少させることを目 的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本考案は、前記カットバルブが、前記制御ピスト ンの移動に追随するように該カットバルブの移動を案内する金属製のガイドステ ムと、弁座に着座可能な弁部を有する合成樹脂製のバルブボディとを備え、それ らガイドステムとバルブボディとが一体にモールドされてなることを特徴とする 。
【0006】
【実施例】
以下、図面により本考案の実施例について説明する。
【0007】 図1〜図3は本考案の第1実施例を示すもので、図1はアンチロック制御シス テムの液圧回路図、図2は図1の2部拡大図、図3は図2の3−3線断面図であ る。
【0008】 図1は自動車の前輪用のアンチロック制御システムを示すもので、このアンチ ロック制御システムは、マスタシリンダ1とブレーキ装置2との間に配設される モジュレータ3を備える。モジュレータ3は通常制動時にはブレーキペダル4の 踏込み操作に応じてマスタシリンダ1が出力する制動液圧をブレーキ装置2に伝 達し、アンチロック制御時には切換弁手段5の作動に応じてブレーキ装置2に伝 達される制動液圧を制御する。
【0009】 ブレーキ装置2は、シリンダ体6と該シリンダ体6に摺動可能に嵌合される制 動ピストン7とを備え、シリンダ体6及び制動ピストン7間に画成される制動液 圧室8に作用する制動液圧により制動力を発揮する。
【0010】 モジュレータ3のハウジング9には、その左端側から順にねじ孔10、取付孔 11、大径摺動孔12及び有底の小径摺動孔13が、同軸に且つ直径が順次縮小 するように穿設される。
【0011】 取付孔11には、円筒状のガイド部材14と有底円筒状の支持部材15とがそ れぞれOリング16,17を介して嵌合され、ねじ孔10に螺入された栓体18 によって固定される。支持部材15の内部には、該支持部材15の外周に穿設さ れた通孔15a及びハウジング9に穿設された入力ポート19を介してマスタシ リンダ1に連通する入力室20が画成されており、この入力室20にはカットバ ルブ21が配設される。
【0012】 図2を併せて参照すると明らかなように、カットバルブ21は、ガイドステム 56及びバルブボディ57から構成される。ガイドステム56は、軸方向に加わ る圧縮力に耐え得るように断面円形の金属製ロッドを所定長さに切断して形成さ れる。ガイドステム56には、その一端近傍に切削加工により形成された小径部 56aと、該小径部56aに連なる頭部56bとが形成される。バルブボディ5 7は後述の弁部57aのシール性を高めるべく合成樹脂で形成された部材であっ て、ガイドステム56の小径部56a及び頭部56bを包み込むように一体にモ ールドされている。
【0013】 バルブボディ57は、球面の一部を構成して後述の弁座26bに着座可能な弁 部57aと、弁部57aからガイドステム56の軸方向一端側に延びる頭部57 bと、弁部57aからガイドステム56の軸方向他端側に延びる脚部57cと、 弁部57aから90°間隔で半径方向外側に延びてガイドステム56の軸方向他 端側に屈曲する4本のストッパ部57d…とを備える。バルブボディ57の脚部 57cはガイドステム56の小径部56aの外周を覆っており、これによりガイ ドステム56とバルブボディ57とを強固に一体化するとともに、正確な形状が 要求される弁部57a近傍にバリが発生することを防止している。
【0014】 筒体26の通孔26aの右端には縮径部26cが形成されており、また通孔2 6aの左端に嵌合されるガイドステム56はバルブボディ57の脚部57cによ って直径が増加している。従って、ガイドステム56が筒体26の通孔26aに 遊嵌された時、ガイドステム56と通孔26aとの隙間が前記縮径部26c及び 脚部57cの部分で小さくなるため、作動液の流通抵抗を大きく増加させること なく、ガイドステム56のガタツキを防止してスムーズに摺動させることができ る。
【0015】 ガイド部材14の内周にシール部材23を介して軸方向摺動可能に嵌合され、 支持部材15の底壁とリテーナ24間に縮設したスプリング25で右方向に付勢 された円筒状の筒体26は、その内部に前記カットバルブ21のガイドステム5 6が遊嵌される通孔26aを備えるともに、その一端に前記カットバルブ21の 弁部57aが着座可能な弁座26bを備える。そしてカットバルブ21は、その 弁部57aが弁座26bに着座する右方向に弁ばね28で付勢される。尚、図3 から明らかなように、リテーナ24には90°間隔で4個の切欠き24a…が形 成されており、この切欠き24a…にカットバルブ21の4本のストッパ部57 d…が遊嵌する。
【0016】 バルブボディ57の4本のストッパ部57d…先端は、ガイド部材14と支持 部材15との間に挟持されて入力室20の内壁を構成するストッパリング29に 対向しており、このストッパリング29に4本のストッパ部57d…が当接する ことにより、カットバルブ21の右方向への最大移動量が規制される。尚、ハウ ジング9の入力ポート19と支持部材15の通孔15aとの間には、環状のフィ ルタ30が装着される。
【0017】 図1に戻って、ハウジング9の大径摺動孔12には、左右両面に液溝31aを 削設した円板部材31が前記ガイド部材14の右側に隣接するように配設され、 ハウジング9の大径摺動孔12及び小径摺動孔13には、前記円板部材31の右 側に隣接して段付円筒状のシリンダ32がそれぞれOリング33,34を介して 摺動可能に嵌合される。シリンダ32の内部には、制御ピストン35がシール部 材54を介して摺動自在に嵌合され、その制御ピストン35の左端と円板部材3 1の右端との間には、シリンダ32の外周を介して出力ポート36に連なる出力 室37が画成される。円板部材31の中央開口には前記ガイドステム56が遊嵌 し、その右端は出力室37に延出可能である。
【0018】 而して、制御ピストン35が図示した通常位置にある時、制御ピストン35に ガイドステム56を押圧されてカットバルブ21は左方向に強制的に移動させら れ、弁部57aは弁座26bから離間する。従って、マスタシリンダ1は入力ポ ート19、入力室20、弁部57aと弁座26b間の隙間、筒体26の通孔26 aとガイドステム56の外周面との隙間、円板部材31の液溝31a、出力室3 7、シリンダ32の外周及び出力ポート36を介してブレーキ装置2に連通する 。
【0019】 大径摺動孔12の右端とシリンダ32の段部との間には環状のパイロット室3 8が画成され、このパイロット室38はハウジング9に穿設されたパイロットポ ート39を介して制御液圧源40に接続される。
【0020】 シリンダ32の右端に配設されるロック弁41は、右端に弁体42を有してシ リンダ32の内部に摺動自在に嵌合される弁ピストン43を備える。弁ピストン 43は弁体42によって小径摺動孔13の底面に穿設した制御ポート44を閉塞 すべく、弁ばね45で右方向に付勢される。パイロット室38に制御液圧源40 から正常な制御液圧が作用してシリンダ32が図示位置に移動している状態では 、弁ピストン43はシリンダ32の右端に設けたストッパリング46に係合し、 弁体42は制御ポート44を開放する。従って、制御ポート44は弁ピストン4 3の液溝43aを介して制御ピストン35の右側に形成された制御室47に連通 する。そしてパイロット室38の制御液圧低下に応じてシリンダ32が右方向に 移動すると、弁体42が制御ポート44を閉塞する。
【0021】 前記制御液圧源40は、リザーバ48から作動液を汲上げる液圧ポンプ49と 、この液圧ポンプ49に接続されるアキュムレータ50と、液圧ポンプ49の作 動を制御するための圧力スイッチ51とを備え、この制御液圧源40はマスタシ リンダ1からの制動液圧より高い一定の制御液圧を供給可能である。
【0022】 ハウジング9の制御ポート44と制御液圧源40及びリザーバ48との間には 前記切換弁手段5が介設される。切換弁手段5は、制御ポート44及び制御液圧 源40間に介設される常開電磁弁52と、制御ポート44及びリザーバ48間に 介設される常閉電磁弁53とから成るものであり、両電磁弁52,53の励磁・ 消磁を切換えることにより制御ポート44を制御液圧源40に連通する状態と、 制御ポート44をリザーバ48に連通する状態と、制御ポート44を制御液圧源 40及びリザーバ48から隔絶する状態とを切換可能である。
【0023】 次に、前述の構成を備えた本考案の第1実施例の作用について説明する。
【0024】 制御液圧源40が正常に作動している通常制動時には、切換弁手段5における 常開電磁弁52及び常閉電磁弁53は消磁されている。したがってパイロット室 38には制御液圧源40からの制御液圧が作用してシリンダ32が出力室37側 に最大限移動しており、ロック弁41は開弁状態にあり、それに応じて制御室4 7にも制御液圧源40からの制御液圧が作用し、制御ピストン35も出力室37 側に最大限移動している。この状態で、円板部材31はシリンダ32及びガイド 部材14間に挟まれており、カットバルブ21のガイドステム56が制御ピスト ン35により左方に押圧されて弁部57aが弁座26bから離反した開弁状態に ある。
【0025】 そこでブレーキペダル4を踏込んで制動操作を行なうと、マスタシリンダ1か ら出力される制動液圧は、入力ポート19から入力室20及びカットバルブ21 を介して出力室37に伝達され、そこから出力ポート36を経てブレーキ装置2 に作用することになる。
【0026】 このような制動状態で、車輪がロックを生じそうになるのに応じて制動力を減 少させる場合には、切換弁手段5における常開電磁弁52及び常閉電磁弁53を 励磁する。すると制御室47がリザーバ48に連通されて減圧され、制御ピスト ン35は出力室37の液圧により該出力室37の容積を増加させる右方向に移動 する。その結果、弁ばね28で付勢されているカットバルブ21も制御ピストン 35の移動に追随して移動し、弁部57aが弁座26bに着座してカットバルブ 21が閉弁する。而して、出力室37の容積が増大するとともにカットバルブ2 1も閉弁し、ブレーキ装置2における制動力が減少される。
【0027】 また制動力を保持するときには、常開電磁弁52を励磁した状態で常閉電磁弁 53を消磁して制御室47とリザーバ50との連通状態を解除し、制御ピストン 35の位置を一定に保持すればよい。
【0028】 さらに制動力を再増加するときには、常開電磁弁52及び常閉電磁弁53を共 に消磁すれば良い。これにより制御室47に制御液圧源40の制御液圧が作用し 、制御ピストン35が出力室37の容積を減少させる左方向に再び移動する。こ の制御ピストン35の円板部材31側への移動により、ガイドステム56を押圧 された弁部57aが弁座26bから離反してカットバルブ21が開弁し、入力室 20が再び出力室37に連通してブレーキ装置2に制動液圧が伝達される。
【0029】 ところで、制御液圧源40の作動が不調となり、制御液圧が失陥した場合を想 定する。この場合、制動操作前に制御液圧が失陥したときには、スプリング25 の弾発力がリテーナ24をストッパリング29に当接する位置まで右方向に押圧 し、それに伴って筒体26、円板部材31、シリンダ32及び制御ピストン35 が一体で右方向に移動する。従って、弁ばね28の弾発力で押圧されたカットバ ルブ21が、ストッパ部57d…がストッパリング29に当接する位置まで右方 向に移動しても、その弁部57aは弁座26bに着座することができず、マスタ シリンダ1とブレーキ装置2との間の連通が確保される。しかも、シリンダ32 が右方向に移動することによりロック弁41が閉弁し、制御室47からの液圧が 必要以上に解放されることを抑制する。これにより出力室37の容積増大が防止 され、ブレーキ装置2の制動力が確保される。
【0030】 また制動操作途中に制御液圧が失陥した場合には、出力室37の液圧によりシ リンダ32及び制御ピストン35が押圧され、ロック弁41が閉弁する。またカ ットバルブ21では、弁ばね28で付勢された弁部57aが弁座26bに着座し て筒体26を押圧するが、上述と同様に、弁部57aの移動量がストッパ部57 d…により規制されるのに対し、筒体26はそれ以上移動可能であるのでカット バルブ21は開弁状態となり、制動力を引続いて確保することができる。
【0031】 このようにして、制御液圧の失陥時にはロック弁41を閉弁するとともにカッ トバルブ21を開弁し、ブレーキ装置2の制動力を確保することができる。
【0032】 而して、ガイドステム56とバルブボディ57とを一体にモールドしてカット バルブ21を構成したので、ガイドステム56とバルブボディ57との組付け工 数を削減してコストダウンを図ることが可能になるばかりか、ガイドステム56 とバルブボディ57との組付け公差を減少させてモジュレータ3の安定した作動 を保証することができる。また、カットバルブ21のバルブボディ57にストッ パ部57d…を一体に形成し、このストッパ部57d…を入力室20の内壁に当 接可能に対向させたので、部品点数及び組付け工数を削減してコストダウンを図 ることが可能となる。
【0033】 図4及び図5は本考案の第2実施例を示すもので、図4は自動車の後輪用のア ンチロック制御システムの液圧回路図、図5は図4の5部拡大図である。
【0034】 第2実施例のアンチロック制御システムは、第1実施例のものと概略において 同一の構造を備えており、以下、相違点を中心に説明する。
【0035】 この実施例において、ガイド部材14に摺動自在に支持された筒体26は、出 力室37側の大径部26dと入力室20側の小径部26eとを有する段付円筒状 の部材であって、大径部26d及び小径部26eとガイド部材14との間は、そ れぞれシール部材61,62でシールされる。ガイド部材14の段部と筒体26 の段部との間に形成される液室63は、ガイド部材14に形成した通孔14aを 介して、ハウジング9に形成された大気開放のドレンポート64に連通する。そ してドレンポート64には圧力によって容易に破断可能なダイヤフラム65がリ テーナ66によって固定される。
【0036】 尚、この実施例のカットバルブ21は、そのガイドステム56の長さが僅かに 長いのみで、第1実施例のものと実質的に同一の構造を備えている。
【0037】 而して、この第2実施例において、制御液圧源40が正常に作動している場合 の作用は、前述の第1実施例のそれと同一である。
【0038】 一方、制動操作前に制御液圧源40の作動が不調になって制御液圧が失陥した 場合には、スプリング25の弾発力がリテーナ24をストッパリング29に当接 する位置まで右方向に押圧し、それに伴って筒体26、円板部材31、シリンダ 32及び制御ピストン35が一体で右方向に移動する。従って、弁ばね28の弾 発力で押圧されたカットバルブ21が、ストッパ部57d…がストッパリング2 9に当接する位置まで右方向に移動しても、その弁部57aは弁座26bに着座 することができず、マスタシリンダ1とブレーキ装置2との間の連通が確保され る。しかも、シリンダ32が右方向に移動することによりロック弁41が閉弁し 、制御室47からの液圧が必要以上に解放されることを抑制する。これにより出 力室37の容積増大が防止され、ブレーキ装置2の制動力が確保される。
【0039】 この時、ブレーキペダル4の踏み込みによってマスタシリンダ1が発生する制 動液圧が所定値を越えて増加すると、筒体26の大径部26dと小径部26eと の受圧面積の差により、筒体26がスプリング25に抗して左動するため、筒体 26の弁座26bがバルブボディ57の弁部57aに着座してカットバルブ21 が閉弁し、入力室20と出力室37との連通を遮断する。この状態からマスタシ リンダ1が発生する制動液圧が更に増加して小径部26eを押圧すると、筒体2 6は再び右動してカットバルブ21が開弁し、前記制動液圧は入力室20から出 力室37に伝達される。而して、マスタシリンダ1が発生する制動液圧が増加す るに伴い、筒体26が左右に振動してカットバルブ21が開弁及び閉弁を繰り返 すことにより、マスタシリンダ1の制動液圧は減圧された状態でブレーキ装置2 に伝達され、これにより後輪の制動力が弱められて前後輪の制動力配分が適切に 保たれる。
【0040】 また制動操作途中に制御液圧が失陥した場合には、出力室37の液圧でシリン ダ32及び制御ピストン35が押圧されてロック弁41が閉弁する。また弁ばね 28で付勢されたカットバルブ21の弁部57aが弁座26bに着座して筒体2 6を押圧するが、弁部57aの移動量がストッパ部57d…により規制されるの に対し、筒体26はそれ以上移動可能であるので、カットバルブ21は開弁状態 に保持されて制動力が確保される。この時、マスタシリンダ1が発生する制動液 圧の増加に伴って筒体26が左右に振動し、カットバルブ21が断続的に開閉す ることは前述の通りである。
【0041】 このようにして、制御液圧の失陥時にはロック弁41を閉弁するとともにカッ トバルブ21を開弁し、ブレーキ装置2の制動力を確保することができる。
【0042】 ところで、筒体26の外周をシールするシール部材61,62が破損すると、 液室63に洩出した作動液が通孔14aからドレンポート64に流入し、そのド レンポート64を閉塞するダイヤフラム65を破って外部に流出する。その結果 マスタシリンダ1のリザーバの液面が低下すると、図示せぬ液面センサからの信 号で警報手段が作動し、シール部材61,62の破損を知らせることができる。
【0043】 尚、上記第2実施例のカットバルブ21は第1実施例のカットバルブ21と同 一の構造を備えており、第1実施例において述べた作用効果を発揮し得ることは 勿論である。
【0044】 図6は本考案の第3実施例を示すもので、このカットバルブ21はガイドステ ム56の構造に特徴を有しており、その他の構造は第1及び第2実施例のものと 同一である。即ち、ガイドステム56は円形断面の金属製ロッドを所定長さに切 断し、その一端部を鍛造によって膨出させて大径部56cを形成している。バル ブボディ57は前記大径部56cを包み込むように一体にモールドされ、これに よりガイドステム56とバルブボディ57とが強固に一体化される。
【0045】 第1実施例及び第2実施例のガイドステム56は、小径部56aの切削加工が 面倒である反面、その小径部56aの切削加工によって全長が変化しないので、 寸法管理が容易である。一方、第3実施例のガイドステム56は、大径部56c の鍛造加工が容易である反面、その大径部56cの鍛造加工によって全長に誤差 が発生し易いが、合成樹脂製のバルブボディ57に一体にモールドすることによ り前記誤差を吸収することができる。
【0046】 以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は前記実施例に限定されるもので なく、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0047】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、モジュレータのカットバルブを金属製のガイド ステムと合成樹脂製のバルブボディとを一体にモールドして構成したことにより 、従来のガイドステムとバルブボディとを別部材で構成した場合に比べて、組付 け工数の減少によるコストダウンと、組付け公差の減少による精密度の向上とを 同時に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るアンチロック制御システムの
液圧回路図
【図2】図1の2部拡大図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】第2実施例に係るアンチロック制御システムの
液圧回路図
【図5】図4の5部拡大図
【図6】第3実施例に係るカットバルブの全体側面図
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 2 ブレーキ装置 5 切換弁手段 9 ハウジング 20 入力室 21 カットバルブ 26b 弁座 35 制御ピストン 37 出力室 40 制御液圧源 47 制御室 56 ガイドステム 57 バルブボディ 57a 弁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 天野 勉 長野県上田市大字国分840番地 日信工業 株式会社内 (72)考案者 山浦 光宣 長野県上田市大字国分840番地 日信工業 株式会社内 (72)考案者 杉本 洋一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)考案者 金井 邦夫 長野県上田市常田1丁目9番19号 株式会 社武井樹脂製作所内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(9)の内部に、マスタシリ
    ンダ(1)に通じる入力室(20)と、ブレーキ装置
    (2)に通じる出力室(37)と、切換弁手段(5)を
    介して制御液圧源(40)に通じる制御室(47)とを
    形成し、前記出力室(37)及び制御室(47)に制御
    ピストン(35)の両端面をそれぞれ臨ませるととも
    に、前記入力室(20)及び出力室(37)間に制御ピ
    ストン(35)の制御室(47)側への移動に応じて閉
    弁作動するカットバルブ(21)を介設してなるアンチ
    ロック制御用モジュレータにおいて、 前記カットバルブ(21)が、前記制御ピストン(3
    5)の移動に追随するように該カットバルブ(21)の
    移動を案内する金属製のガイドステム(56)と、弁座
    (26b)に着座可能な弁部(57a)を有する合成樹
    脂製のバルブボディ(57)とを備え、それらガイドス
    テム(56)とバルブボディ(57)とが一体にモール
    ドされてなる、アンチロック制御用モジュレータのカッ
    トバルブ構造。
JP6412592U 1992-09-14 1992-09-14 アンチロック制御用モジュレータのカットバルブ構造 Pending JPH0627403U (ja)

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JP6412592U Pending JPH0627403U (ja) 1992-09-14 1992-09-14 アンチロック制御用モジュレータのカットバルブ構造

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JP (1) JPH0627403U (ja)

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