JP3518072B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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JP3518072B2 JP19186995A JP19186995A JP3518072B2 JP 3518072 B2 JP3518072 B2 JP 3518072B2 JP 19186995 A JP19186995 A JP 19186995A JP 19186995 A JP19186995 A JP 19186995A JP 3518072 B2 JP3518072 B2 JP 3518072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に自動車に適用
される自動作動可能な負圧式倍力装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両制動時の操作力を低減す
るための負圧式倍力装置が広く使われている。これは、
常時エンジンのインテークマニホールドに連通して負圧
が導入される定圧室と、前記定圧室と遮断され大気に連
通した状態と、前記定圧室と連通して負圧が導入された
状態とを選択する変圧室と、前記定圧室と前記変圧室と
の間の連通を断続するバキュームバルブと、前記変圧室
と大気との間の連通を断続するエアバルブとを備え、車
両のブレーキ操作部材の操作によって各々前記バキュー
ムバルブと前記エアバルブとを開閉することによって、
前記ブレーキ操作部材の操作力に応じた差圧を前記定圧
室と前記変圧室との間に設定することによって、ブレー
キ操作部材の操作力に応じて増幅されたブレーキ力を発
生するものである。
【0003】ところで近年、電気的に作動するソレノイ
ドを備え、ブレーキ操作部材のある種の操作状態を検知
した時に該ソレノイドによってエアバルブを開状態とし
て、ブレーキ操作部材の操作力に該当する以上のブレー
キ力を発生させる負圧式倍力装置が知られている。例え
ば、本出願人は本出願に先立って特願平7−15059
0号において上記した負圧式倍力装置に関する発明を出
願した。
【0004】図4は上記出願の図1に記載された負圧式
倍力装置の断面図である。この負圧式倍力装置において
は、パワーピストン101に設けられたバルブ座101
aが、入力部材102に設置されプランジャー部材10
3との間においてシール機能を有するシール部材104
に対して軸方向において出力ロッド105と反対側にあ
るため、前記プランジャー部材103の半径方向外方に
前記パワーピストン101の前記バルブ座101aから
延在した部位が存在し、前記シール部材104のシール
径を大きくすることの障害となっている。
【0005】ここで、電磁ソレノイド106が作動状態
から非作動状態とされて前記プランジャー部材103が
スプリング部材107のスプリング力によって、図3に
おいて右方向に戻される時を想定すると、前記スプリン
グ部材107のスプリング力は前記プランジャー部材1
03およびバルブ部材108に作用する大気圧によって
発生する力に抗して前記プランジャー部材103および
バルブ部材108を戻す。前記プランジャー部材103
および前記バルブ部材108に作用する大気圧によって
発生する力の大きさは各々、前記バルブ部材108と前
記プランジャー部材103との係合によって形成される
エアバルブ径から前記シール部材104のシール径を差
し引いた値と、前記バルブ部材108の有効径から前記
エアバルブ径を差し引いた値によって決定される。従っ
て、理想的な状態を言えば前記シール部材104のシー
ル径、前記エアバルブ径および前記バルブ部材108の
有効径を互いに等しくすれば、前記スプリング部材10
7のスプリング力を最低限にまで小さくでき、前記電磁
ソレノイド106が非作動状態から作動状態とされて前
記プランジャー部材103を前記スプリング部材107
のスプリング力に抗して駆動する場合を想定すれば、前
記電磁ソレノイド106の電磁力をも小さくできるた
め、結果的に前記電磁ソレノイド106の小型化ができ
る。
【0006】しかしながら、この設計思想を流用しても
前記バルブ部材108のエアバルブ部108aと前記プ
ランジャー部材103のエアバルブ弁座103aとの間
を通過した空気のための通路を確保するため、前記エア
バルブ部108aとバキュームバルブ部108bとの間
に大きな空間109を設け、更に、該空気を変圧室へと
導くために前記プランジャー部材103周辺を迂回する
通路110を必要とするため、全長を長くせざるを得な
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とすると
ころは、構造が簡単でコンパクトな自動作動可能な負圧
式倍力装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に上記請求項1においては、ハウジングと、前記ハウジ
ング中に移動可能に設置され、前記ハウジング内を、常
に負圧源に連通する定圧室と、前記定圧室に対して気密
的に分離された変圧室とに分離する可動壁と、前記可動
壁に連結されて前記定圧室内に突出し、軸方向に移動す
ることによってブレーキ力を出力ロッドに向けて出力す
るパワーピストンと、ブレーキペダルに連結されるとと
もに前記パワーピストン内に設置され、ブレーキ操作に
よって軸方向に移動可能な入力ロッドと、前記入力ロッ
ドの前方に入力ロッドと一体的に移動可能に連結された
第1入力部材と前記第1入力部材の前方に配設されて軸
方向に移動可能な第2入力部材とからなる入力部材と、
前記第1入力部材と係合して、前記第1入力部材の移動
によって軸方向に移動可能なプランジャー部材と、前記
プランジャー部材のエアバルブ弁座と係合することによ
って前記変圧室を大気から遮断するエアバルブ部と前記
パワーピストンのバキュームバルブ弁座と係合すること
によって前記定圧室と前記変圧室との連通を遮断するバ
キュームバルブ部とを備えたバルブ部材と、電力源に接
続され電力の供給を受けて前記プランジャー部材を作動
させる電磁ソレノイドとを備え、前記バキュームバルブ
弁座は、前記第1入力部材と前記プランジャー部材の一
側に設置され他側との間をシールするシール部材より軸
方向において前記出力ロッド側に位置する負圧式倍力装
において、前記エアバルブ部と前記バキュームバルブ
部とは連結部によって結合され、前記第1入力部材には
放射状突起が形成され、前記放射状突起は前記連結部を
超えて前記パワーピストンの内周に当接していることを
特徴とする負圧式倍力装置とした。
【0009】
【0010】又、上記請求項においては、前記連結部
は前記エアバルブに連通する連通孔を備えており、更
に、前記パワーピストンは前記連通孔と前記変圧室とを
連結するエアパスを備えていることを特徴とする請求項
を満足する負圧式倍力装置とした。
【0011】上記請求項1に記載した手段による負圧式
倍力装置によれば、パワーピストンのバキュームバルブ
弁座を軸方向において、第1入力部材とプランジャー部
材の一側に設置され他側との間でシール機能を備えたシ
ール部材より出力ロッド側に位置するようにしたため、
前記シール部材の径をエアバルブの径近くまで大きくす
ることができる。更に、前記入力部材には放射状突起を
形成し、前記放射状突起が前記パワーピストンの内周に
当接しているため、前記入力部材が傾いても前期プラン
ジャー部材の作動に影響を与えない。
【0012】
【0013】又、上記請求項に記載した手段による負
圧式倍力装置によれば、前記エアバルブ部と前記変圧室
とを貫通孔およびエアパスにて連通させたため、軸方向
にコンパクト化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の特徴
を示す部分のみについて説明する。
【0015】図1は従来よりあるシングル型負圧式倍力
装置に、本発明の自動作動可能な負圧式倍力装置を適用
したものの断面図であり、本発明の第1の実施の形態に
よるものである。
【0016】図1において、自動作動可能な負圧式倍力
装置1のハウジング2内には、その外周部を気密的に固
定され、軸方向に移動可能な可動壁3を備えている。前
記可動壁3によって、前記ハウジング2内は、定圧室
4,変圧室5とに互いに気密的に分離されている。前記
定圧室4はインレット2aを介して、負圧源である図示
しない車両のエンジンのインテークマニホールドと連通
して、常に負圧を発生している。
【0017】前記ハウジング2には、その後方より樹脂
材料製のパワーピストン6が挿入され、前記パワーピス
トン6には前記可動壁3が、その内周端において気密的
に固定されている。
【0018】前記パワーピストン6の内部には、図示し
ない車両のブレーキ操作部材である、例えばブレーキペ
ダルに図1においてその右端にて連結された第1入力ロ
ッド7が挿入され、前記第1入力ロッド7には軸方向に
延びるスリット7aが備えられ、接続ピン8が軸方向に
移動可能に挿通されている。前記接続ピン8は第2入力
ロッド9に設けた貫通孔9aに、前記第2入力ロッド9
に対して移動不能なように固定されている。
【0019】前記第1入力ロッド7の外周部7bには前
記第2入力ロッド9の内周孔9bが嵌合しており、前記
第1入力ロッド7の段付部7cと、前記第2入力ロッド
9の内周孔9bの底部9cとの間には係止スプリング1
0が介在し、前記第1入力ロッド7および前記第2入力
ロッド9を互いに引き離す方向に付勢している。前記第
2入力ロッド9は後述する第1入力部材11の入力部1
1aに一体的に移動可能なように連結されている。
【0020】前記第1入力ロッド7の上部にはスイッチ
手段であるマイクロスイッチ12が固定されている。前
記マイクロスイッチ12は作動することによって電気信
号を発する動作部12aと、発生した電気信号を外部に
伝達するハーネス12bを備えている。前記接続ピン8
には当接部材13が固定され、前記マイクロスイッチ1
2の動作部12aに当接可能となっている。
【0021】前記第1入力部材11の入力部11aに固
定された前記第1入力部材11の出力部11b、および
前記第1入力部材11の出力部11bに当接した第2入
力部材14はすべて前記第2入力ロッド9からのブレー
キ操作力をリアクションディスク15に伝達する役割を
果たす。前記リアクションディスク15と連結した出力
ロッド16は前記リアクションディスク15を介してブ
レーキ操作力を受けて移動することによって図示しない
マスタシリンダのピストンを作動させる。
【0022】内部に電磁ソレノイド17が固定されてお
り、鉄心材料によって形成されている第1固定部材18
aは、シール部材19を介して前記パワーピストン6に
気密的に固定されている。又、同じく鉄心材料によって
形成されている第2固定部材18bは前記第1固定部材
18aに嵌合固定されている。
【0023】前記電磁ソレノイド17は電線17aによ
って、図示しない車両の電源と接続されており、前記電
線17aを介して電源より電力が供給されることによっ
て、電磁力を発生させることができる。
【0024】プランジャー20は、その組立上の理由か
ら第1プランジャー部20a,第2プランジャー部20
bとから形成され、両者は互いに固定されている。前記
プランジャー20は、前記第2プランジャー部20bの
内周部においてシール部材21を介して前記第1入力部
材11の入力部11aに対して、気密的且つ相対移動可
能に係合している。
【0025】前記第1入力部材11の入力部11aと前
記第2プランジャー部20bの端部に設置された鈎部2
0baとの間に付勢スプリング22が圧縮状態で介装さ
れている。更に前記第1入力部材11の出力部11bに
はフランジ部11baが設置されており、前記第1プラ
ンジャー部20aに設置された肩部20aaと係合して
いる。
【0026】従って、前記プランジャー20は、前記第
2入力ロッド9が非作動状態にある時は、前記付勢スプ
リング22によって図1において右方向に付勢力を受け
ており、前記第1プランジャー部20aが前記フランジ
部11baと係合することによって静止している。
【0027】前記接続ピン8には戻しスプリング23を
受けるスプリングリテーナ24が固定されている。前記
パワーピストン6にはバルブ部材25を構成する第1リ
テーナ25aが前記スプリングリテーナ24,戻しスプ
リング23を介して前記第2入力ロッド9から弾撥力を
受けながら固定されている。シール部材25bはその外
周において前記第1リテーナ25aに係合しており、内
周においてはスプリングリテーナ25cとの間でシール
機能を発生しており、更に前記第1リテーナ25aと前
記スプリングリテーナ25cとの間にはバルブスプリン
グ25dが介装されている。前記スプリングリテーナ2
5cには更に前記出力ロッド16側へと延びたバルブプ
レート25eが固定され、前記スプリングリテーナ25
cおよび前記バルブプレート25eには各々エアバルブ
部材25f,バキュームバルブ部材25gが一体成形さ
れることによって固着されている。尚、前記バルブプレ
ート25eには前記パワーピストン6との間でシール機
能を発生するシール部材25hが装着されている。
【0028】前記第1入力部材11の入力部11aには
放射状突起11aaが設けられ、前記第2プランジャー
部20bおよび前記バルブプレート25eを貫通して前
記パワーピストン6の内周面に摺動可能に当接してい
る。
【0029】上記構成を採ることによって、前記エアバ
ルブ部材25fは前記第2入力ロッド9が非作動状態に
おいて、前記第2プランジャー部20bと係合してい
る。又、前記第2入力ロッド9が作動状態においては、
前記バキュームバルブ部材25gが前記パワーピストン
6に設けたバルブ座6aと係合可能となっている。前記
パワーピストン6に設置されたキー溝6bにはキー26
が挿入され、ダンパ部材27を介して前記ハウジング2
に当接している。
【0030】更に、前記バルブプレート25eには前記
エアバルブ部材25fへと連通する貫通孔25iが備え
られ、又、前記パワーピストン6には前記貫通孔25i
と前記変圧室5とを連通するエアパス6cが備えられて
おり、前記エアバルブ部材25fから前記変圧室5まで
軸方向のスペースを必要とすることがない。
【0031】以下に、負圧式倍力装置1の作動について
説明する。運転者が図示しない車両のブレーキ操作部材
を操作していない時は、負圧式倍力装置1は図1の状態
にあり、前記エアバルブ部材25fは前記第2プランジ
ャー部20bと係合状態、又、前記バキュームバルブ部
材25gは前記パワーピストン6のバルブ座6aとは非
係合状態にあるため、前記変圧室5は前記定圧室4を介
して負圧源である図示しない車両のエンジンのインテー
クマニホールドと連通している。
【0032】運転者により、車両のブレーキ操作部材で
ある、例えばブレーキペダルが操作されると、これと連
結した前記第1入力ロッド7がブレーキ操作力を受けて
図1において左方に移動するため、前記係止スプリング
10の所定の付勢力に打ち勝って、当初前記第1入力ロ
ッド7と前記第2入力ロッド9との間に設定されていた
隙間を埋めた上で前記第1入力ロッド7と前記第2入力
ロッド9とが一体となって移動する。従って、前記第2
入力ロッド9に固定された第1入力部材11も前記第1
入力ロッド7および前記第2入力ロッド9と一体となっ
て図1において左方に移動するここで、前記第1入力ロ
ッド7の作動によって、前記第1入力ロッド7および前
記第2入力ロッド9との間の隙間が埋まると、前記第1
入力ロッド7に固定されたマイクロスイッチ12が、前
記第2入力ロッド9に対して固定された前記当接部材1
3方向に移動して、前記動作部12aに前記当接部13
が当接して、やがて、前記当接部13が前記動作部12
aを押圧して前記マイクロスイッチ12を作動させ、該
マイクロスイッチ12は電気信号を発信する。
【0033】前記第1入力部材11の移動によって、前
記プランジャー20も、前記第1入力部材11のフラン
ジ部11baを介して図1において左方に移動させられ
るため、前記エアバルブ部材25fおよび前記バキュー
ムバルブ部材25gも前記バルブスプリング25dの付
勢力によって前記プランジャー20と共に図1において
左方に移動し、やがて前記バキュームバルブ部材25g
が前記パワーピストン6のバルブ座6aに当接して、前
記変圧室5は前記定圧室4と遮断されるため車両の負圧
源との連通も断たれる。
【0034】更に、前記プランジャー20が図1におい
て左方に移動すると、前記エアバルブ部材25fと前記
プランジャー20との係合が解消されて、前記変圧室5
が大気と連通する。従って、変圧室5への大気の流入に
よって、定圧室4と変圧室5との間に気圧差が発生する
ため、前記気圧差による荷重を受けた前記可動壁3とこ
れに連結されたパワーピストン6が、前記リアクション
ディスク15を介して前記出力ロッド16に増幅された
ブレーキ力を出力する。これ以降は、前記リアクション
ディスク15から、前記第2入力部材14および前記第
1入力部材11を介して前記第2入力ロッド9および前
記第1入力ロッド7が受ける反力によって、前記エアバ
ルブ部材25fと前記プランジャー20が、或いは前記
バキュームバルブ部材25gと前記パワーピストン6の
バルブ座6aとが選択的に係合して、前記第1入力ロッ
ド7に加えられた運転者のブレーキ作動力に応じて、負
圧式倍力装置1の助勢力が制御される。
【0035】例えば、車両前方に障害物が現れ、図示し
ない車両のマイクロコンピュータが例えば、ブレーキペ
ダルに取りつけた図示しないペダルストロークスイッチ
によって検出されたペダルストローク値を基にして、該
ブレーキペダルがある閾値以上のペダルストローク速度
で操作されたことを検出した時に緊急ブレーキが必要で
あることを判断する方法、或いは、CCDカメラによる
画像の処理、又は、測距センサによって車両前方に障害
物が存在することが検出され、且つ、そのときに前記第
1入力ロッド7が設定値以上のブレーキ力で操作され
て、前記マイクロスイッチ12によってブレーキペダル
が作動されていることが検出された時に緊急ブレーキが
必要であることを判断する方法によって、緊急ブレーキ
の必要性を判断した時、運転者のブレーキ操作とは別に
電源から電線17aを介して前記電磁ソレノイド17に
対して電力を供給する。電力の供給を受けた前記電磁ソ
レノイド17は電磁力を発生させて、前記プランジャー
20を前記シール部材21との摩擦抵抗および前記付勢
スプリング22の付勢力に抗して、前記第1入力部材1
1の作動と関係なしに図1において左方に移動させる。
前述したと同様に、前記プランジャー20の移動によっ
て、前記エアバルブ部材25fおよびバキュームバルブ
部材25gも前記バルブスプリング25dの付勢力によ
って前記プランジャー20と共に図1において左方に移
動する。前記バキュームバルブ部材25gと前記パワー
ピストン6のバルブ座6aとが係合すると共に、前記エ
アバルブ部材25fと前記プランジャー20との係合が
解消される。よって、変圧室5は車両の負圧源との連通
が断たれて大気と連通し、変圧室5への大気の流入によ
って、前記パワーピストン6が前記出力ロッド16にブ
レーキ力を出力し、図示しないマスタシリンダのピスト
ンを作動させることによって該マスタシリンダにブレー
キ圧を発生させる。
【0036】前記したパワーピストン6によるブレーキ
力による反力と、ブレーキペダルを操作することによっ
て発生し、前記第2入力部材14に伝達されたブレーキ
操作力は前記リアクションディスク15の各々両側に加
えられバランスする。
【0037】車両の運転者がブレーキ作動の必要性がな
くなったと判断し、車両のブレーキペダルを戻すと、前
記プランジャー20は前記第2入力ロッド9の後退によ
って前記第1入力部材11と一体となって右方に移動
し、前記エアバルブ部材25fが前記第2プランジャ2
0bに係合し、前記バキュームバルブ部材25gが前記
パワーピストン6のバルブ座6aから離れることから前
記変圧室5が大気と遮断され前記定圧室4と連通して、
前記変圧室5内の正圧度が低下するため、前記パワーピ
ストン6への助勢力も低下する。
【0038】前記第1入力ロッド7に与えられるブレー
キ操作力が低下して、前記係止スプリング10の設定荷
重以下になった時、前記係止スプリング10の付勢力に
よって、前記第1入力ロッド7と前記第2入力ロッド9
とが引き離され、前記当接部13の前記マイクロスイッ
チ12の動作部12aへの当接が解除され、前記マイク
ロスイッチ12によって発生された電気信号が消滅す
る。尚、前記マイクロスイッチ12の電気信号が解除さ
れたことを図示しないマイクロコンピュータが検知する
と、前記電源から前記電磁ソレノイド17への電力の供
給を停止するため前記電磁ソレノイド17は、もはや前
記プランジャー20への電磁力を発生せず、前記プラン
ジャー20は前記付勢スプリング22の付勢力によっ
て、図1において右方に戻される。前記プランジャー2
0の図1における右方への移動によって、前記エアバル
ブ部材25fも前記プランジャー20と係合して、図1
において右方に戻され、前記バキュームバルブ部材25
gは前記パワーピストン6のバルブ座6aと非係合状態
となる。従って、前記変圧室5は大気との連通が断た
れ、車両の負圧源と連通して、前記定圧室4と前記変圧
室5との間の気圧差が低下し通常ブレーキに沿った状態
に戻り、以後入力の低減により初期状態に復帰する。
【0039】上記した実施の形態にあるように、前記バ
キュームバルブ部材25gは前記バルブプレート25e
によって前記シール部材21より前記出力ロッド16側
に位置するため、前記シール部材21の径を大きくする
ために障害となるものをなくすることができ、該シール
径を前記エアバルブ部材25fおよび前記第1リテーナ
25aのシール部材25bのシール径まで近づけること
ができる。上記実施の形態においては、前記シール部材
25bの内径部においてシール機能を発生しているた
め、前記シール部材25bのシール径を小さくしてお
り、前記シール部材21のシール径を前記第1リテーナ
25aのシール部材25bのシール径まで近づけ易くし
ている。
【0040】図2は本発明の第2の実施の形態による負
圧式倍力装置の断面図である。図において、第1の実施
の形態と異なるのは、シール部材25bがスプリングリ
テーナ25cに装着され、その外周においてシール機能
を発生する点にある。
【0041】上記実施例においては、プランジャーが電
磁ソレノイドによってマスタシリンダ側に移動される実
施例のみであるが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、前記プランジャーが車両のブレーキペダル側に駆
動されるものにも適用可能である。
【0042】本発明による自動作動可能な負圧式倍力装
置によれば、前記バキュームバルブ部材25gは前記バ
ルブプレート25eによって前記シール部材21より前
記出力ロッド16側に位置するため、前記シール部材2
1の径を大きくするために障害となるものをなくするこ
とができ、該シール径を前記エアバルブ部材25fおよ
び前記第1リテーナ25aのシール部材25bのシール
径まで近づけることができるため、電磁ソレノイド17
の電磁力を小さくでき、電磁ソレノイド17の大きさを
小さくできる。
【0043】更に、前記バルブプレート25eにはエア
バルブ部材25fへと連通する貫通孔25iが備えら
れ、又、パワーピストン6には貫通孔25iと変圧室5
とを連通するエアパス6cが備えられており、前記エア
バルブ部材25fから前記変圧室5まで軸方向のスペー
スを必要とすることがなく、又、応答性を向上させるこ
とができる。
【0044】図3は本発明による負圧式倍力装置の第3
の実施の形態を表す。本実施の形態が第1の実施の形態
と異なる点は、エアバルブ部材25fとシール部材25
bを一体化して、コントロールバルブ26としたことで
ある。
【0045】
【発明の効果】上記したように本発明によればコンパク
トな自動作動可能な負圧式倍力装置にすることができる
ため、低コストな負圧式倍力装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による負圧式倍力装
置の断面図
【図2】本発明の第2の実施の形態による負圧式倍力装
置の断面図
【図3】本発明の第3の実施の形態による負圧式倍力装
置の断面図
【図4】従来技術による負圧式倍力装置の断面図
【符号の説明】
1 負圧式倍力装置 2 ハウジング 3 可動壁
4 定圧室 5 変圧室 6 パワーピストン 6a バルブ座
6c エアパス 11 第1入力部材 11aa 放射状突起 17
電磁ソレノイド 20 プランジャー 21 シール部材 25 バ
ルブ部材 25e バルブプレート 25f エアバルブ部材 25g バキュームバルブ部材 25i 貫通孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、前記ハウジング中に移動
    可能に設置され、前記ハウジング内を、常に負圧源に連
    通する定圧室と、前記定圧室に対して気密的に分離され
    た変圧室とに分離する可動壁と、前記可動壁に連結され
    て前記定圧室内に突出し、軸方向に移動することによっ
    てブレーキ力を出力ロッドに向けて出力するパワーピス
    トンと、ブレーキペダルに連結されるとともに前記パワ
    ーピストン内に設置され、ブレーキ操作によって軸方向
    に移動可能な入力ロッドと、前記入力ロッドの前方に入
    力ロッドと一体的に移動可能に連結された第1入力部材
    と前記第1入力部材の前方に配設されて軸方向に移動可
    能な第2入力部材とからなる入力部材と、前記第1入力
    部材と係合して、前記第1入力部材の移動によって軸方
    向に移動可能なプランジャー部材と、前記プランジャー
    部材のエアバルブ弁座と係合することによって前記変圧
    室を大気から遮断するエアバルブ部と前記パワーピスト
    ンのバキュームバルブ弁座と係合することによって前記
    定圧室と前記変圧室との連通を遮断するバキュームバル
    ブ部とを備えたバルブ部材と、電力源に接続され電力の
    供給を受けて前記プランジャー部材を作動させる電磁ソ
    レノイドとを備え、前記バキュームバルブ弁座は、前記
    第1入力部材と前記プランジャー部材の一側に設置され
    他側との間をシールするシール部材より軸方向において
    前記出力ロッド側に位置する負圧式倍力装置において、
    前記エアバルブ部と前記バキュームバルブ部とは連結部
    によって結合され、前記第1入力部材には放射状突起が
    形成され、前記放射状突起は前記連結部を超えて前記パ
    ワーピストンの内周に当接していることを特徴とする負
    圧式倍力装置。
  2. 【請求項2】前記連結部は前記エアバルブ部に連通する
    連通孔を備えており、更に、前記パワーピストンは前記
    連通孔と前記変圧室とを連結するエアパスを備えている
    ことを特徴とする請求項1を満足する負圧式倍力装置。
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