JPH0627375A - 広角高変倍ズームレンズ - Google Patents
広角高変倍ズームレンズInfo
- Publication number
- JPH0627375A JPH0627375A JP32507391A JP32507391A JPH0627375A JP H0627375 A JPH0627375 A JP H0627375A JP 32507391 A JP32507391 A JP 32507391A JP 32507391 A JP32507391 A JP 32507391A JP H0627375 A JPH0627375 A JP H0627375A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- lens group
- negative
- object side
- positive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Lenses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 12倍に及ぶ高変倍率を有しながら、画角が
70度にも及ぶ広画角のビデオカメラ等に好適なズーム
レンズを得る。 【構成】 物体側から順に変倍中固定で正の屈折力を持
つ第1レンズ群、変倍時光軸上を前後に移動する負の屈
折力の第2レンズ群、変倍中固定で正の屈折力を有する
第3レンズ群を有し、第2レンズ群は物体側から順に物
体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、負レンズ、物
体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズとか
ら成り、第2レンズ群中の負レンズの屈折力配分を最適
に選ぶ。
70度にも及ぶ広画角のビデオカメラ等に好適なズーム
レンズを得る。 【構成】 物体側から順に変倍中固定で正の屈折力を持
つ第1レンズ群、変倍時光軸上を前後に移動する負の屈
折力の第2レンズ群、変倍中固定で正の屈折力を有する
第3レンズ群を有し、第2レンズ群は物体側から順に物
体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、負レンズ、物
体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズとか
ら成り、第2レンズ群中の負レンズの屈折力配分を最適
に選ぶ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ズームレンズ、特にビ
デオカメラに好適な60度以上の画角を有する広角高変
倍ズームレンズに関する。
デオカメラに好適な60度以上の画角を有する広角高変
倍ズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から固体撮像素子を用いるVTRカ
メラ用のズームレンズでは、広角域の拡張と高変倍化が
望まれている。一般的に言って、この種のズームレンズ
で変倍比を増やそうとするとき、広角側の画角を拡大す
ることは、望遠側の焦点距離を長くするよりも困難とさ
れている。これは広角化に伴って、広角端の負の歪曲収
差や高次の非点収差の発生が大きくなり、補正が困難と
なるからである。また、広角化で前玉径が大きくなるた
め、レンズ重量や径方向の拡大が免れず、市場要求の小
型化に逆行していた。そのため、広角域を広げ高変倍化
しつついかに性能を維持し、小型化するかがレンズ設計
上の重要な課題であった。広角化を実現するには、レン
ズ構成を負群先行としたレトロフォーカスタイプの構成
が提案されている。しかし後続するレンズ群が明るくな
り、高次の球面収差が発生するため高変倍化は困難であ
る。
メラ用のズームレンズでは、広角域の拡張と高変倍化が
望まれている。一般的に言って、この種のズームレンズ
で変倍比を増やそうとするとき、広角側の画角を拡大す
ることは、望遠側の焦点距離を長くするよりも困難とさ
れている。これは広角化に伴って、広角端の負の歪曲収
差や高次の非点収差の発生が大きくなり、補正が困難と
なるからである。また、広角化で前玉径が大きくなるた
め、レンズ重量や径方向の拡大が免れず、市場要求の小
型化に逆行していた。そのため、広角域を広げ高変倍化
しつついかに性能を維持し、小型化するかがレンズ設計
上の重要な課題であった。広角化を実現するには、レン
ズ構成を負群先行としたレトロフォーカスタイプの構成
が提案されている。しかし後続するレンズ群が明るくな
り、高次の球面収差が発生するため高変倍化は困難であ
る。
【0003】正群先行で12倍程度の高変倍ズームレン
ズは特開昭54−127322号公報や特開昭59−2
12814号公報などに開示されている。特開昭54−
127322号公報ではレンズ群構成を正負負正とし、
2つの負レンズ群を移動させることで変倍を行い、特開
昭59−212814号公報では変倍時に3つのレンズ
群を移動させて高変倍化を達成しており、それぞれレン
ズ構成や鏡枠構造が複雑化し、コスト高になるという欠
点があった。しかも広角端の画角はそれぞれ60度程度
であり、まだ不十分なものであった。
ズは特開昭54−127322号公報や特開昭59−2
12814号公報などに開示されている。特開昭54−
127322号公報ではレンズ群構成を正負負正とし、
2つの負レンズ群を移動させることで変倍を行い、特開
昭59−212814号公報では変倍時に3つのレンズ
群を移動させて高変倍化を達成しており、それぞれレン
ズ構成や鏡枠構造が複雑化し、コスト高になるという欠
点があった。しかも広角端の画角はそれぞれ60度程度
であり、まだ不十分なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、VTR用カ
メラやスチルカメラ等に好適な、簡素な構成でありなが
ら広角端の焦点距離を35mm判スチールカメラ換算で3
2mm程度、画角で70度程度、しかも12倍程度の高変
倍比のズームレンズを得ようとするものである。
メラやスチルカメラ等に好適な、簡素な構成でありなが
ら広角端の焦点距離を35mm判スチールカメラ換算で3
2mm程度、画角で70度程度、しかも12倍程度の高変
倍比のズームレンズを得ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のズームレンズに
おいては、物体側から順に変倍中固定で正の屈折力を持
つ第1レンズ群と、変倍中光軸上を前後に移動する負の
屈折力の第2レンズ群、変倍中固定で正の屈折力を有す
る第3レンズ群を有し、第2レンズ群は物体側から順
に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、負レン
ズ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レン
ズとで構成され、第2レンズ群中物体側から数えてj番
目の負レンズの焦点距離をf2jとすると、 |f21|<|f22|<|f23| ・・・・・ なる条件を満足している。
おいては、物体側から順に変倍中固定で正の屈折力を持
つ第1レンズ群と、変倍中光軸上を前後に移動する負の
屈折力の第2レンズ群、変倍中固定で正の屈折力を有す
る第3レンズ群を有し、第2レンズ群は物体側から順
に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、負レン
ズ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レン
ズとで構成され、第2レンズ群中物体側から数えてj番
目の負レンズの焦点距離をf2jとすると、 |f21|<|f22|<|f23| ・・・・・ なる条件を満足している。
【0006】また、広角端のレンズ全系の焦点距離をF
w とし、第2レンズ群の焦点距離をF2 とすると、 1.08<|F2/Fw|<1.83 ・・・・・ なる条件を満足することが好ましい。更に、本レンズ群
中に含まれる負レンズと正レンズの硝材を以下の様に構
成させることで変倍全域で更に良好な収差補正が可能と
なる。 n_ >1.73, n+ >1.64 ・・・・・ ν2_−ν2+ >20 ・・・・・ n_ :第2レンズ群中の負レンズの屈折率の平均値 n+ :第2レンズ群中の正レンズの屈折率 ν2_:第2レンズ成分中の負レンズのアッベ数の平均値 ν2+:第2レンズ成分中の正レンズのアッベ数 第2レンズ群中、物体側から第2レンズと第3レンズの
空気間隔d2_3は、最も物体側にある正レンズの焦点距
離をf2+とするとき 0.04<d2_3/f2+ <0.15 ・・・・・ の条件を満足することが好ましい。
w とし、第2レンズ群の焦点距離をF2 とすると、 1.08<|F2/Fw|<1.83 ・・・・・ なる条件を満足することが好ましい。更に、本レンズ群
中に含まれる負レンズと正レンズの硝材を以下の様に構
成させることで変倍全域で更に良好な収差補正が可能と
なる。 n_ >1.73, n+ >1.64 ・・・・・ ν2_−ν2+ >20 ・・・・・ n_ :第2レンズ群中の負レンズの屈折率の平均値 n+ :第2レンズ群中の正レンズの屈折率 ν2_:第2レンズ成分中の負レンズのアッベ数の平均値 ν2+:第2レンズ成分中の正レンズのアッベ数 第2レンズ群中、物体側から第2レンズと第3レンズの
空気間隔d2_3は、最も物体側にある正レンズの焦点距
離をf2+とするとき 0.04<d2_3/f2+ <0.15 ・・・・・ の条件を満足することが好ましい。
【0007】本発明では前玉径の小型化を考慮して、第
1レンズ群は変倍時に固定とすることが好ましい。より
好ましいのは常時固定とすることである。本発明では第
2レンズ群後方に変倍中固定の第3レンズ群が位置し、
第2レンズ群からの光束を収束させる働きを持つ。ま
た、本発明を実施するにあたり第3レンズ群後方に第4
レンズ群を配置し結像機能を持たせた場合は、第3レン
ズ群から出射する光束は、ほぼアフォーカルとしてもよ
い。
1レンズ群は変倍時に固定とすることが好ましい。より
好ましいのは常時固定とすることである。本発明では第
2レンズ群後方に変倍中固定の第3レンズ群が位置し、
第2レンズ群からの光束を収束させる働きを持つ。ま
た、本発明を実施するにあたり第3レンズ群後方に第4
レンズ群を配置し結像機能を持たせた場合は、第3レン
ズ群から出射する光束は、ほぼアフォーカルとしてもよ
い。
【0008】本発明のズームレンズの具体的構成は、第
1レンズ群は少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1
枚の正レンズを含み、第3レンズ群は少なくとも1枚の
正レンズから成っている。
1レンズ群は少なくとも1枚の負レンズと少なくとも1
枚の正レンズを含み、第3レンズ群は少なくとも1枚の
正レンズから成っている。
【0009】
【作用】本発明において、変倍作用を有し負の屈折力を
持つ第2レンズ群を上記の構成とすることで、簡素な構
成の広角変倍比のズームレンズを得ようとする場合、以
下の点で非常に有利となる。高変倍比のズームレンズ
は、特に変倍全域での高次のコマ収差や非点収差、倍率
色収差の補正が非常に難しくなる。本発明では、それら
諸収差を変倍全域で良好に補正するため第2レンズ群を
三枚の負レンズと一枚の正レンズとから構成している。
この構成は、二枚の負レンズと一枚の正レンズの構成に
比してレンズを一枚多くしているため、高次のコマ収差
や非点収差、倍率色収差の補正を容易に行え高変倍化に
適している。全体として負の屈折力を持つ第2レンズ群
中、最も像側に正の屈折力成分が存在すると、第2レン
ズ群中の前側主点位置をより物体側へ位置させることが
出来、第1レンズ群の主点位置との主点間隔を狭め、第
1レンズ群と機械的干渉を起こすことなく、前玉径を小
型化させることができる。そのため本発明では、広角化
に伴う前玉径の増大を防ぐため正レンズを最も像側へ配
置している。
持つ第2レンズ群を上記の構成とすることで、簡素な構
成の広角変倍比のズームレンズを得ようとする場合、以
下の点で非常に有利となる。高変倍比のズームレンズ
は、特に変倍全域での高次のコマ収差や非点収差、倍率
色収差の補正が非常に難しくなる。本発明では、それら
諸収差を変倍全域で良好に補正するため第2レンズ群を
三枚の負レンズと一枚の正レンズとから構成している。
この構成は、二枚の負レンズと一枚の正レンズの構成に
比してレンズを一枚多くしているため、高次のコマ収差
や非点収差、倍率色収差の補正を容易に行え高変倍化に
適している。全体として負の屈折力を持つ第2レンズ群
中、最も像側に正の屈折力成分が存在すると、第2レン
ズ群中の前側主点位置をより物体側へ位置させることが
出来、第1レンズ群の主点位置との主点間隔を狭め、第
1レンズ群と機械的干渉を起こすことなく、前玉径を小
型化させることができる。そのため本発明では、広角化
に伴う前玉径の増大を防ぐため正レンズを最も像側へ配
置している。
【0010】条件に従い、第2レンズ群中の負レンズ
のパワー配分を適切に行うことで、広角化で生じる広角
端での負の大きな歪曲収差や高次非点収差などを各レン
ズで徐々に無理なく補正して行くことが可能となる。も
しもこの条件を外れてパワー配置が崩れると、前側主点
位置が像側へ移動し前玉径の小型化は望めなくなる。条
件は条件を補うものであり、上限を外れると変倍時
の第2レンズ群の移動量が増え前玉径が増大する。下限
を越えて焦点距離が短くなると全系のペッツヴァール和
が負の方向に増え、特に広角端でサジタル像面がオーバ
ーに成りすぎてしまう。更に、本レンズ群中に含まれる
負レンズと正レンズの硝材を条件、の様に構成させ
ることで変倍全域で更に良好な収差補正が可能となる。
もしも、第2レンズ群をの条件を外れて構成させる
と、第2レンズ群中それぞれのレンズの曲率がきつくな
り変倍全域にわたり、特にコマ収差の補正が困難とな
る。しかも、レンズの僅かなシフトやチルトにより像面
が大きく変化してしまうという偏心による誤差の感度が
敏感になるため、鏡筒の構成が難しくなる。またの条
件を外れると十分な色消しが困難となる。条件の上限
を外れ第2レンズ群と第3レンズ群の間隔が広がりすぎ
ると、特に望遠端での外方性コマ収差が悪化し、本レン
ズ群の構成を以てしては補正しきれなくなる。下限を越
えて間隔が狭くなると偏心による誤差感度が許容できな
くなってしまう。
のパワー配分を適切に行うことで、広角化で生じる広角
端での負の大きな歪曲収差や高次非点収差などを各レン
ズで徐々に無理なく補正して行くことが可能となる。も
しもこの条件を外れてパワー配置が崩れると、前側主点
位置が像側へ移動し前玉径の小型化は望めなくなる。条
件は条件を補うものであり、上限を外れると変倍時
の第2レンズ群の移動量が増え前玉径が増大する。下限
を越えて焦点距離が短くなると全系のペッツヴァール和
が負の方向に増え、特に広角端でサジタル像面がオーバ
ーに成りすぎてしまう。更に、本レンズ群中に含まれる
負レンズと正レンズの硝材を条件、の様に構成させ
ることで変倍全域で更に良好な収差補正が可能となる。
もしも、第2レンズ群をの条件を外れて構成させる
と、第2レンズ群中それぞれのレンズの曲率がきつくな
り変倍全域にわたり、特にコマ収差の補正が困難とな
る。しかも、レンズの僅かなシフトやチルトにより像面
が大きく変化してしまうという偏心による誤差の感度が
敏感になるため、鏡筒の構成が難しくなる。またの条
件を外れると十分な色消しが困難となる。条件の上限
を外れ第2レンズ群と第3レンズ群の間隔が広がりすぎ
ると、特に望遠端での外方性コマ収差が悪化し、本レン
ズ群の構成を以てしては補正しきれなくなる。下限を越
えて間隔が狭くなると偏心による誤差感度が許容できな
くなってしまう。
【0011】
【実施例】本発明のズームレンズの実施例1、実施例2
の断面図を図1と図2に示す。本実施例は物体側から
正、負、正、正、正の5群構成であって、絞り位置は第
3レンズ群中のもっとも物体側に置かれている。負の第
2レンズ群を移動させて変倍を行い、正の第4レンズ群
の移動で変倍時の像点位置補正を行う。フォーカスは第
4レンズ群で行い、第1レンズ群と第5レンズ群は常時
固定である。実施例2は負の第2レンズ群を4群4枚で
構成している。これらの実施例においては、第1レンズ
群は物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸レンズとの
ダブレットと物体側に凸の正メニスカスレンズの2群3
枚から成っているが、このような構成により主に望遠端
での軸上色収差や球面収差を補正している。第1レンズ
群の負レンズ成分が最も物体側に置かれているのは、第
1レンズ群と第2レンズ群の機械的干渉を起こさず前玉
径の拡大を抑えるため、第1レンズ群の後側主点位置を
より物体側へ位置させる必要があるからである。また、
ダブレット中の正レンズは物体側に凸のメニスカスレン
ズと成っても差し支えない。あるいは、貼り合わせをは
がして3群3枚の構成としても良い。更にアプラナチッ
クなレンズを1枚挿入し3群4枚で構成させても良い。
の断面図を図1と図2に示す。本実施例は物体側から
正、負、正、正、正の5群構成であって、絞り位置は第
3レンズ群中のもっとも物体側に置かれている。負の第
2レンズ群を移動させて変倍を行い、正の第4レンズ群
の移動で変倍時の像点位置補正を行う。フォーカスは第
4レンズ群で行い、第1レンズ群と第5レンズ群は常時
固定である。実施例2は負の第2レンズ群を4群4枚で
構成している。これらの実施例においては、第1レンズ
群は物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸レンズとの
ダブレットと物体側に凸の正メニスカスレンズの2群3
枚から成っているが、このような構成により主に望遠端
での軸上色収差や球面収差を補正している。第1レンズ
群の負レンズ成分が最も物体側に置かれているのは、第
1レンズ群と第2レンズ群の機械的干渉を起こさず前玉
径の拡大を抑えるため、第1レンズ群の後側主点位置を
より物体側へ位置させる必要があるからである。また、
ダブレット中の正レンズは物体側に凸のメニスカスレン
ズと成っても差し支えない。あるいは、貼り合わせをは
がして3群3枚の構成としても良い。更にアプラナチッ
クなレンズを1枚挿入し3群4枚で構成させても良い。
【0012】第2レンズ群の具体的構成は実施例1で
は、物体側から順に物体側へ凸の負のメニスカスレン
ズ、両凹レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと正
レンズとの貼り合わせレンズから成っており、実施例2
では、物体側から順に物体側へ凸の負のメニスカスレン
ズ、両凹レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと正
レンズとから成っている。本レンズ群中、物体側から負
の第2レンズと負の第3レンズとの空気間隔は、中間焦
点距離から望遠端にかけて第1レンズ群中最も像側に配
置した正メニスカスレンズで発生する大きな外方性コマ
収差を打ち消す働きがある。また、負の第3レンズの物
体側の面を凸形状とすることで正の方向に歪曲収差を発
生させることができる。特に広角端では第2レンズ群中
の最も物体側の面が大きな負の歪曲収差を発生させてい
るが、凸面による作用と互いに打ち消し合い画角が69
度という広角でありながら歪曲収差が小さい広角レンズ
を得ることができる。これは、本レンズを両凹レンズや
像側に凸の負メニスカスレンズとすることよりも効果で
ある。
は、物体側から順に物体側へ凸の負のメニスカスレン
ズ、両凹レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと正
レンズとの貼り合わせレンズから成っており、実施例2
では、物体側から順に物体側へ凸の負のメニスカスレン
ズ、両凹レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと正
レンズとから成っている。本レンズ群中、物体側から負
の第2レンズと負の第3レンズとの空気間隔は、中間焦
点距離から望遠端にかけて第1レンズ群中最も像側に配
置した正メニスカスレンズで発生する大きな外方性コマ
収差を打ち消す働きがある。また、負の第3レンズの物
体側の面を凸形状とすることで正の方向に歪曲収差を発
生させることができる。特に広角端では第2レンズ群中
の最も物体側の面が大きな負の歪曲収差を発生させてい
るが、凸面による作用と互いに打ち消し合い画角が69
度という広角でありながら歪曲収差が小さい広角レンズ
を得ることができる。これは、本レンズを両凹レンズや
像側に凸の負メニスカスレンズとすることよりも効果で
ある。
【0013】第3レンズ群は第2レンズ群により発散さ
れた光束を収束させる働きを持ち、主に全変倍域の球面
収差を補正している。本実施例では、プラスチック非球
面レンズを使用し球面硝子レンズと2枚で構成している
が、好ましくは硝子レンズ1枚、特に非球面レンズで構
成させることである。
れた光束を収束させる働きを持ち、主に全変倍域の球面
収差を補正している。本実施例では、プラスチック非球
面レンズを使用し球面硝子レンズと2枚で構成している
が、好ましくは硝子レンズ1枚、特に非球面レンズで構
成させることである。
【0014】第4レンズ群は、少なくとも1枚の負レン
ズと少なくとも2枚の正レンズからなることが好ましい
が、本実施例では3群4枚の構成となっている。本レン
ズ群は変倍時の像点位置補正やフォーカスを行うため、
変倍時の第2レンズ群による残存収差やフォーカス時の
収差変化を補正するため、プラスチック非球面レンズを
1枚使用して構成している。
ズと少なくとも2枚の正レンズからなることが好ましい
が、本実施例では3群4枚の構成となっている。本レン
ズ群は変倍時の像点位置補正やフォーカスを行うため、
変倍時の第2レンズ群による残存収差やフォーカス時の
収差変化を補正するため、プラスチック非球面レンズを
1枚使用して構成している。
【0015】第5レンズ群は1枚のレンズからなり、本
実施例ではプラスチック非球面レンズ1枚で構成させて
いる。主に歪曲収差やコマ収差などを補正している。ま
たレンズの小型化にともなって負の方向に大きくなった
ペッツヴァール和を本レンズに正のパワーを持たせるこ
とで回復させ、平坦な像面を得ることが出来る。
実施例ではプラスチック非球面レンズ1枚で構成させて
いる。主に歪曲収差やコマ収差などを補正している。ま
たレンズの小型化にともなって負の方向に大きくなった
ペッツヴァール和を本レンズに正のパワーを持たせるこ
とで回復させ、平坦な像面を得ることが出来る。
【0016】本実施例では第3レンズ群、第4レンズ
群、第5レンズ群中にそれぞれ一枚のプラスチック非球
面レンズが用いられており、その非球面形状は、下記の
数式1で表される。
群、第5レンズ群中にそれぞれ一枚のプラスチック非球
面レンズが用いられており、その非球面形状は、下記の
数式1で表される。
【数1】 但し、式中の各記号は、下記のとおりである。 C :非球面の近軸曲率 h :光軸からの高さ K :円錐定数 φ :非球面の頂点から光軸方向に測った非球面の変形
量(球面による変位量も含む) 尚、表中の各記号は、Rは各レンズ面の曲率半径、Dは
レンズの中心厚またはレンズ間隔、Nは硝材の屈折率、
νはアッベ数、fはレンズ全系の焦点距離、2ωは画
角、FはFナンバー、Yは最大像高、A、B、C、Dは
各レンズ群の移動量を示す。本実施例中、第5レンズ群
後方には必要とするフィルター類をBK7相当の硝子ブ
ロックに見立てて設計している。
量(球面による変位量も含む) 尚、表中の各記号は、Rは各レンズ面の曲率半径、Dは
レンズの中心厚またはレンズ間隔、Nは硝材の屈折率、
νはアッベ数、fはレンズ全系の焦点距離、2ωは画
角、FはFナンバー、Yは最大像高、A、B、C、Dは
各レンズ群の移動量を示す。本実施例中、第5レンズ群
後方には必要とするフィルター類をBK7相当の硝子ブ
ロックに見立てて設計している。
【0017】本実施例の条件の値は以下の通
りである。 実施例1 実施例2 |f21| 8.52 9.56 |f22| 15.23 15.02 |f22| 19.01 21.33 F2/Fw 1.31 1.35 n_ 1.73 1.73 n+ 1.85 1.85 ν2_−ν2+ 28.75 28.75 d2_3/f2+ 0.09 0.07
りである。 実施例1 実施例2 |f21| 8.52 9.56 |f22| 15.23 15.02 |f22| 19.01 21.33 F2/Fw 1.31 1.35 n_ 1.73 1.73 n+ 1.85 1.85 ν2_−ν2+ 28.75 28.75 d2_3/f2+ 0.09 0.07
【0018】実施例1 f= 4.63〜53.02 F= 1.85〜
1.89 2ω=68.83〜 6.44 Y= 3.03 焦点距離と群間隔 f A B C D 4.63 0.60 21.80 7.12 2.58 14.20 11.83 10.57 3.10 6.61 53.02 19.80 2.60 6.23 3.48 各群の焦点距離 1 f( 1〜 5) = 34.396 2 f( 6〜12) = −6.082 3 f(13〜16) = 20.766 4 f(17〜23) = 25.306 5 f(24〜27) = 61.488 非球面係数 16面 K = −0.97164×10 A4 = −0.18890×10-4 A6 = 0.17048×10-6 A8 = 0.10397×10-7 A10= 0.16222×10-10 22面 K = 0.95209 A4 = −0.23150×10-4 A6 = −0.15127×10-5 A8 = 0.10202×10-6 A10= −0.37124×10-9 25面 K = −0.48323×102 A4 = −0.23433×10-3 A6 = −0.50437×10-5 A8 = 0.62356×10-6 A10= 0.63103×10-9
1.89 2ω=68.83〜 6.44 Y= 3.03 焦点距離と群間隔 f A B C D 4.63 0.60 21.80 7.12 2.58 14.20 11.83 10.57 3.10 6.61 53.02 19.80 2.60 6.23 3.48 各群の焦点距離 1 f( 1〜 5) = 34.396 2 f( 6〜12) = −6.082 3 f(13〜16) = 20.766 4 f(17〜23) = 25.306 5 f(24〜27) = 61.488 非球面係数 16面 K = −0.97164×10 A4 = −0.18890×10-4 A6 = 0.17048×10-6 A8 = 0.10397×10-7 A10= 0.16222×10-10 22面 K = 0.95209 A4 = −0.23150×10-4 A6 = −0.15127×10-5 A8 = 0.10202×10-6 A10= −0.37124×10-9 25面 K = −0.48323×102 A4 = −0.23433×10-3 A6 = −0.50437×10-5 A8 = 0.62356×10-6 A10= 0.63103×10-9
【0019】実施例2 f= 4.63〜53.01 F= 1.8
5〜 1.89 2ω=69.32°〜6.47° Y= 3.
03 焦点距離と群間隔 f A B C D 4.63 0.60 21.80 6.53 3.18 14.20 11.83 10.57 3.10 6.61 53.01 19.80 2.60 6.64 3.07 各群の焦点距離 1 f( 1〜 5) = 34.818 2 f( 6〜13) = −6.233 3 f(14〜17) = 22.686 4 f(18〜24) = 22.628 5 f(25〜28) = 59.718 非球面係数 17面 K = −0.75003×10 A1 = −0.15959×10-04 A2 = 0.17743×10-06 A3 = 0.10302×10-07 A4 = 0.16115×10-10 23面 K = 0.10037×10 A1 = −0.47878×10-04 A2 = −0.15075×10-05 A3 = 0.10202×10-06 A4 = −0.37124×10-09 26面 K = −0.48533×102 A1 = −0.26429×10-03 A2 = −0.50661×10-05 A3 = 0.62355×10-06 A4 = 0.63103×10-09
5〜 1.89 2ω=69.32°〜6.47° Y= 3.
03 焦点距離と群間隔 f A B C D 4.63 0.60 21.80 6.53 3.18 14.20 11.83 10.57 3.10 6.61 53.01 19.80 2.60 6.64 3.07 各群の焦点距離 1 f( 1〜 5) = 34.818 2 f( 6〜13) = −6.233 3 f(14〜17) = 22.686 4 f(18〜24) = 22.628 5 f(25〜28) = 59.718 非球面係数 17面 K = −0.75003×10 A1 = −0.15959×10-04 A2 = 0.17743×10-06 A3 = 0.10302×10-07 A4 = 0.16115×10-10 23面 K = 0.10037×10 A1 = −0.47878×10-04 A2 = −0.15075×10-05 A3 = 0.10202×10-06 A4 = −0.37124×10-09 26面 K = −0.48533×102 A1 = −0.26429×10-03 A2 = −0.50661×10-05 A3 = 0.62355×10-06 A4 = 0.63103×10-09
【0020】
【発明の効果】本発明のズームレンズは、12倍に及ぶ
高変倍率を有し、ほぼ70度に及ぶ広画角を含みなが
ら、実施例及びその収差図に見るように、広角端での歪
曲収差や非点収差を十分に補正しつつ、全変倍域の倍率
色収差やコマ収差等を良好にバランスさせ、簡素な構成
の広角高変倍ズームレンズを得ることができた。
高変倍率を有し、ほぼ70度に及ぶ広画角を含みなが
ら、実施例及びその収差図に見るように、広角端での歪
曲収差や非点収差を十分に補正しつつ、全変倍域の倍率
色収差やコマ収差等を良好にバランスさせ、簡素な構成
の広角高変倍ズームレンズを得ることができた。
【図1】本発明のズームレンズの実施例1の断面図
【図2】本発明のズームレンズの実施例2の断面図
【図3】上記実施例1の広角端における諸収差曲線図
【図4】上記実施例1の中間焦点距離における諸収差曲
線図
線図
【図5】上記実施例1の望遠端における諸収差曲線図
【図6】上記実施例2の広角端における諸収差曲線図
【図7】上記実施例2の中間焦点距離における諸収差曲
線図
線図
【図8】上記実施例2の望遠端における諸収差曲線図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
Claims (1)
- 【請求項1】 物体側から順に変倍中固定で正の屈折力
を持つ第1レンズ群、変倍時光軸上を前後に移動する負
の屈折力の第2レンズ群、変倍中固定で正の屈折力を有
する第3レンズ群を有し、第2レンズ群は物体側から順
に物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、負レン
ズ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レン
ズとから成り、第2レンズ群中物体側から数えてj番目
の負レンズの焦点距離をf2jとすると、 |f21|<|f22|<|f23| なる条件を満足することを特徴とする広角高変倍ズーム
レンズ
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32507391A JPH0627375A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 広角高変倍ズームレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32507391A JPH0627375A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 広角高変倍ズームレンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0627375A true JPH0627375A (ja) | 1994-02-04 |
Family
ID=18172853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32507391A Withdrawn JPH0627375A (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 広角高変倍ズームレンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627375A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7379249B2 (en) | 2000-11-20 | 2008-05-27 | Ricoh Company, Ltd. | Downsize, high performance, and wide range magnification zoom lens and camera apparatus |
US7492525B2 (en) | 2001-10-30 | 2009-02-17 | Ricoh Company, Ltd. | Zoom lens, camera apparatus and portable information terminal apparatus |
US8075029B2 (en) | 2005-09-06 | 2011-12-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicular front bumper structure |
US8730587B2 (en) | 2011-06-08 | 2014-05-20 | Olympus Corporation | Zoom lens and image pickup apparatus using the same |
US8941926B2 (en) | 2011-09-30 | 2015-01-27 | Olympus Corporation | Zoom lens, image pickup apparatus using the same, image transmission apparatus, and image transmission system |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP32507391A patent/JPH0627375A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7379249B2 (en) | 2000-11-20 | 2008-05-27 | Ricoh Company, Ltd. | Downsize, high performance, and wide range magnification zoom lens and camera apparatus |
US7679835B2 (en) | 2000-11-20 | 2010-03-16 | Ricoh Company, Ltd. | Downsize, high performance, and wide range magnification zoom lens and camera apparatus |
US7492525B2 (en) | 2001-10-30 | 2009-02-17 | Ricoh Company, Ltd. | Zoom lens, camera apparatus and portable information terminal apparatus |
US8075029B2 (en) | 2005-09-06 | 2011-12-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicular front bumper structure |
US8730587B2 (en) | 2011-06-08 | 2014-05-20 | Olympus Corporation | Zoom lens and image pickup apparatus using the same |
US8941926B2 (en) | 2011-09-30 | 2015-01-27 | Olympus Corporation | Zoom lens, image pickup apparatus using the same, image transmission apparatus, and image transmission system |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990204 |